さく さん プロフィール

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さくさん: サクの東はここ
ハンドル名さく さん
ブログタイトルサクの東はここ
ブログURLhttp://cherrycherryichibang.blog.fc2.com/
サイト紹介文R18
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供44回 / 338日(平均0.9回/週) - 参加 2017/03/11 14:38

さく さんのブログ記事

  • らばーペット12
  • ホッとした次の瞬間、その姿にユンホは目を見張った。彼は少し見慣れてきた犬耳と、ズボンから尻尾を半分出したまま、ユンホがキッチンに置きっ放しにしていた殆ど使わないブルーのエプロンをつけてコンロの前に立っていた。ユンホの好みというだけでなく、世間的にも十分にイイケメンの部類に入るだろう彼は、いつも着ているスーツも普通以上によく似合っている。そして、いまみたいにエプロン姿で菜箸を持っている姿も、料理番組 [続きを読む]
  • らばーペット11
  • 資格持ってるんだけど、無職で引き籠もりなのよーと、まるでお見合いのように娘を紹介された、それが美音ちゃんだった。家も近所だし、と試しに面接に来てもらうと、わざわざスーツを着て現れた美音ちゃんは、引き籠もりの印象などまるでない、明るくて可愛らしい今時の普通の女の子だった。「一度他の動物病院の面接に落ちてから、怖くなって。ここの面接のときもめちゃくちゃ緊張してたんですよ。でもすぐに採用決めてくれて、も [続きを読む]
  • らばーペット10
  • そういえば、昨日の飲み会で一体なにがあったのか聞かなくてはと思っていたのに、寝坊したせいで聞く時間がなかった。今日の午後からなら時間が空くので、ゆっくり話ができるだろう。「おはよう、美音ちゃん。今日もよろしくね」「おはようございます、先生」元気良く挨拶を返してくれる美音ちゃんは、病院のドアを開けて既に待合室の掃除をしている。入院動物の様子を見てから診察室に入り、ユンホも開院の準備を始めた。土曜日だ [続きを読む]
  • らばーペット09
  • 「そう言ってもらえると作った甲斐があります」シムは嬉しそうに頬を緩めている。褒められたせいなのか耳は誇らしげにぴんと立っている。目が慣れてきたようで、その光景にも奇妙さは感じず、なんだかやたら可愛くて微笑ましいばかりだ。「でも、冷蔵庫はからっぽだったし、材料なんて殆どなかったろ? こんなの作ってもらえるなら、もっといろいろ買っておけばよかったな」ほうれん草は昨日農家の患者さんの差し入れで山ほどもら [続きを読む]
  • らばーペット08
  • 五分でシャワーを済ませると、Tシャツを被り、白衣とセットになる白いパンツを穿いて、ユンホはリビングルームへ向かった。三階建てのユンホの病院兼自宅は、目の前が大きな公園になっていて、光を遮るような建物がない。薄いカーテン越しに朝の光がいっぱいに差し込み、広さと日当たりだけが取り柄のリビングルームは眩しいほどに明るい。今日もいい天気になりそうだ。 部屋に入ると、ちょうどシムがキッチンから皿を運んできて [続きを読む]
  • らばーペット07
  • 目の錯覚かと思うような光景だ。彼を安心させるために、ユンホは必死でどうにか引き攣った笑顔を作る。頭を撫でながら微かに触れた犬耳は、ほんのり温かく――どう考えても、血が通っているように思えた。「……さん、チョンさん」誰かに呼ばれている。(……うるさい)気持ちいい眠りの中にいたユンホは、その声から逃げるために、抱き枕を抱えたまま壁際に寝返りを打った。追い打ちをかけるように包まった布団越しの肩をゆさゆさ [続きを読む]
  • らばーペット06
  • ユンホは両目を拳でごしごしと擦ってみる。だが改めて見直してみても、やはりその犬耳はしょんぼりと伏せたまま、僅かに動いているとしか思えない。ユンホがなにか言うたびに動く不可思議な耳を頭にくっつけたシムは、すっくとソファから立ち上がった。いきなり彼はごそごそとスラックスのベルトを外し出す。驚いてユンホはソファの上で後ずさった。「ちょっ、なにするんだ?」「あ、違います! その、俺露出狂とかじゃありません [続きを読む]
  • らばーペット05
  • 怪訝に思ったユンホがそれを問う前に、頭を抱えるようなポーズで被ったジャケットを押さえていたシムは、意を決したように顔を上げた。「……絶対に、ぜっったいに、笑わないでくださいね……?」訳がわからないまま、うん、とユンホは頷く。それを見て、シムはゆっくりとジャケットを頭から外した。「…………今日の飲み会は、同期の結婚祝いだったんじゃなかったっけ?」しばらくの沈黙のあと、現れたものを見たユンホはぽかんと [続きを読む]
  • らばーペット04
  • 酔いざまし用の冷えた水と、こんな時間なのでカフェインの入っていないハーブティーを出してやる。礼を言ったシムは水をごくごくと半分近く一気に飲むと、ふーっと息を吐いた。「すいません、チョンさん、もう寝てましたよね」 パジャマ姿のユンホにちらりと目を向けてきたシムは、ひたすら恐縮している。「いや、別にいいよ。お前のせいで起きたわけじゃないし。で、それは一体、どうしたんだ? 飲み会でなんかあったのか?」ユ [続きを読む]
  • らばーペット03
  • 夏の盛りの八月。そのときユンホは汗を掻きながら木陰で工事を見守っていた。 気付けば隣に立っていたシムは、「ここ、動物病院になるんですね」とユンホに話しかけてきた。「そうなんですよ。こんな暑い時期に工事の人には申し訳ないんですけど、いま内装いじってもらってる最中で」と返しながら、ユンホは隣に立つ人物をちらりと見上げた。 今時珍しく染めていない黒髪で、ぽつぽつと何気ない世間話をしてくる彼は、いかにも誠 [続きを読む]
  • らばーペット02
  • ガラス戸の向こうでぼそぼそと謝られ、不審者が見知った相手だったことに脱力する。「ちょっと待て」 急いで鍵を外してドアを開けてやる。そこに立っていたのは確かに、今日の昼間も訪れた顔馴染みの営業マン、シム・チャンミンだった。「どうしたんだ、なにか忘れ物……。なにやってんの、お前?もしかして飲み会の帰りなのか?」どんよりした表情のシムは、一八〇センチ半ばのユンホよりも高い身長を隠すように背を丸め、何故か [続きを読む]
  • らばーペット01
  • うぉぉぉ――――ん、という遠吠えが深夜の住宅街に響き渡る。ハッとして、ユンホはベッドからがばりと身を起こした。(――いまのは……もしかしたらウチの花ちゃんの声だ)眠る前にサイドテーブルに置いたメガネを急いで手探りする。メガネをかけた目に映った目覚まし時計のデジタル文字は、午前一時過ぎを示している。現在のT動物病院の入院動物は二匹。風邪で点滴をするために一泊している十四歳のラブラドールレトリバーの花 [続きを読む]
  • Luv Letter 15
  • 「チャンミン、散らかしすぎ」「え?駄目か?ん?」「これ、オレからのラブレターなのに」「?オレ?が書いただけ、だろ?」「…性悪教師、、」ついこの間まで、屍のようだった自分。ただ息をし、ただ心臓を動かし、ただ眠り、、朽ち果てるだけの自分を受け入れる為にだけ存在する箱だと思っていた、この部屋。ホワイトのTシャツに派手なボクサーパンツ、寝癖姿のユノを後ろから抱き込み、カーテンを開け放てば、未だかつてない程 [続きを読む]
  • Luv Letter 14
  • まるで十代に戻ったかのように、好きだから、愛してるから、ただそれだけの勢いで、求め抱き合った。何度も何度も、声が枯れても、痛くても、なんだって幸せで。カラフルな花々草木が一斉に咲き誇り、太陽が照り鳥がさえずり、ささやかに川の流れる、そんな花畑に二人放り出されたような。解き放たれたような、、。必死にしがみつく様に、、引き戻されたくなくて・・・「何・・・え?今日は学校休みだろ。友達のところ泊まったんだ [続きを読む]
  • Luv Letter 13
  • 「ここについた時は、さすがに声をかけるかどうか悩んだよ、?先生?」「普通はかけないだろ」「普通は、、ね」ほんの三ヶ月の間に、ユノは男らしさに磨きをかけていた。細い体躯がまだ子供らしさを出してはいたけれど、、「ユノ・・・っ」「うわ」細い手首を引けばいとも簡単に俺の方へと倒れ込んでくる。肉付きの少ない首から肩にかけて撫でていく。現実なのかを確かめたくて、首元に顔を埋め体温と香りを確かめた。「はぁ。俺、 [続きを読む]
  • □サクの東はここ、お知らせ□
  • こんばんは、サクです。□お知らせ□今日は一先ず.お話の更新はありません。仕事後すぐに会社の飲み会がありまして・・・お酒大好きなサクはそちらに参加致すので、更新する時間が取れませんm(__)m明日以降は、時間がバラバラながらも更新しますので、どうか見捨てずに愛でてやってくださいまし(*???ㅅ)Luv Letterの前までは、更新が空くことなどお知らせも入れてなかったけれど( >ㅿ人)、ここのところは日々拍手を頂けたり、 [続きを読む]
  • Luv Letter 12
  • 想いだけが募りに募るばかりで月日は過ぎ行き、辺りの木々の葉は色づき始めていた、、、。ユノも俺のことなど考える余裕もないだろう。思えばあいつは受験生。うつつを抜かしてる時間など無かったのだ。これからという芽を潰そうとしていた頃の自分を悔いても悔やみ切れない・・・。「せーんせい!さよーならー!」「はい、さようなら」「シームせんせい!またあしたね!」「はい、また明日」小さな背に似つかわしくない大きなラン [続きを読む]
  • Luv Letter 11
  • 音沙汰などあるわけもなかった。携帯番号も教えなかった。ユノに至っては持ってるのかどうかも俺は知らぬまま。住んでる所もわからない。下校時刻を見計らい、待ちぶせしようとも思った。でも、プライドがそれを拒否した。隣町の小学校で、非常勤職員として働きはじめた。おかげで毎日充実している、、。俺の穢れなど微塵も恐れずに抱きついてくる子供たちは、無条件で可愛い。心ごとここに向けられたら、どんなに楽だろうか。幸せ [続きを読む]
  • Luv Letter 10
  • 終わりとはあっけ無いもの。大人の間で交わされる様々な約束と書類。そして、謝罪とは名ばかりの言葉を羅列し学校を後にした。ユノには当然のことながら、なんの事実も知らされることなく、俺一人が姿を消すことで済まされる。焚き付けて燃え上がらせて、いたぶるつもりだった。「シム先生、さようなら」蝉が命を焦がして鳴く、少しも風が吹かない蒸し暑い日。アスファルトの照り返しが異常に眩しく、その声の主に向け目を凝らして [続きを読む]
  • Luv Letter 9
  • 「暑ー、、汗すっげー!チャンミン、タオル頂戴」「ここで涼んでればいいでしょ」「んー。だってベタベタするしー」「ワガママ言わない」残暑厳しい、蒸し暑い日々が続いていた。暑くてダルくて休みたくて・・・。俺もユノも、ほんの少しだけ気を抜いていた。俺は、そのほんの少しだけが命取りになる事を分かっていた。でも、どこかで、そんな事起こらないだろうと、非現実的に考えていた。甘い蜜だけを吸い続けるなど、不可能だっ [続きを読む]
  • Luv Letter 8
  • あの頃のユノは、やんちゃで少しチャラチャラした様子が全面に出ていて、、手中に入れた途端に、俺はそれを咎めた。輝くことが、許せなかった。俺の前でだけ、、いや、俺の中でだけ輝いていればいい。「ほら、黒いよ?短いよ?まぁ、どうせこうしようと思ってたとこだし・・・」「見せろよ、ほら、近くにおいで」「んだよ、おっさん。見えねーのかよ」「ちっ、悪い口は塞いでおこうか」「おい!ここ学校だっつってんだろ」「ほら、 [続きを読む]
  • Luv Letter 7
  • 当然の事。彼は・・・ユノは、何も知らなかった。人の肌に触れるという事の意味もキスをする事も、何も知らなかったのに。「せんせい。や、やだ」「いいから・・・俺に任せて」「や、やぁ、」「大丈夫、快楽に変わるから・・・泣かないで」「ぐぅっ、っっ、はぁ」男との行為は初めてだった。けれど、何をどうすりゃ良いかって、、そこしかない事くらい分かる。小さなそこを割り開いて、貫いた。「痛、いぃ、、」「力抜いて」「うぅ [続きを読む]
  • Luv Letter 6
  • 「待ってた」職員会議があった。校庭に居た少年団も散り散りになる頃には、外も暗く、外灯が目立ち始めていた。「ずっとここに?」職員玄関に備え付けてあるパイプ椅子に、偉そうに足を組み深く腰を掛けて座っていた。「ん?いや、せんこうが出入りすっから、近くに」「は?暇なのか?チョン君は」「ひまじゃねーよ、受験生だし!」「・・・なら帰りなさい」「放課後いつもの場所に。って」「あー・・・確かに言ったよ。けどなぁ」 [続きを読む]
  • Luv Letter 5
  • 俺の手を振りほどいて、又上靴のまま外へとかけ出した背中は、怒りと恐怖に震えていたように思った。「男なら殴っていけよ」やってしまった。こうする必要などないことを。しばらく動けずに項垂れた・・・。次の日、重い意識を動かし学校にいけば、変わらぬ姿があった。なぜだか、ホッとした自分がいる事に、違和感を拭い切れぬまま一日を過ごし、浮ついた態度を先輩から指摘された。「ふぅ・・・」学校が給食の時間、車に戻り一服 [続きを読む]