長内那由多のMovie Note さん プロフィール

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長内那由多のMovie Noteさん: 長内那由多のMovie Note
ハンドル名長内那由多のMovie Note さん
ブログタイトル長内那由多のMovie Note
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/nayutagp01fb-zephyranthes
サイト紹介文映画レビュー、俳優論など映画のことを中心としたブログ
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供165回 / 342日(平均3.4回/週) - 参加 2017/03/20 22:59

長内那由多のMovie Note さんのブログ記事

  • 『スリー・ビルボード』
  • 原題は“Three Billboards Outside Ebbing, Missouri”。またしてもミズーリだ。2017年、映画(ドラマ)ファンの前にこの名前が現れたのは2度目。初めはNetflixオリジナルドラマ『オザークへようこそ』だった。低所得の白人(所謂レッドネック)が多く住み、古くから共和党支持の保守的な地域。最近も白人警官による黒人少年の射殺事件が起こった。当然、トランプの支持基盤の1つである。今のアメリカを象徴するような地域だ。舞 [続きを読む]
  • 『ゴッホ 最期の手紙』
  • 1890年に拳銃自殺を遂げたフィンセント・ファン・ゴッホは生前、弟のテオと何百通もの書簡をやり取りしていた。彼の死後、未達の手紙を手に入れたアルマン・ルーランは受け取るべき人を求めてゴッホ晩年の地、オーベル=シュル=オワーズの農村を来訪、巨匠の死の真相を探るのだが…。この物語をドロータ・コビエラ、ヒュー・ウェルチマンの監督コンビは“ゴッホの油絵のタッチでアニメーション化する”という驚くべき手法で映像化 [続きを読む]
  • 『ドン・ジョン』
  • ソフトマッチョでイケメンのモテモテ男、でも毎日AVでヌクのがどうにもやめられない。そんな現代のイタい“ドン・ファン”ならぬ主人公ドン・ジョンを描くラブコメディだ。スマートなテンポ運びとユーモラスなダイアログからは監督・脚本・主演兼任のジョゼフ・ゴードン=レヴィットが都会派コメディを目指したのが伝わってくる。小気味いい出来栄えだ。レヴィット自ら演じる主人公の造形が面白い。毎夜ガールハントに余念がなく [続きを読む]
  • 『ストロング・アイランド』
  • 第90回アカデミー長編ドキュメンタリー賞ノミネート作。ヤンス・フォード監督は19年前に殺害された兄の事件を再検証する。被害者遺族が自ら握ったカメラは母、親友達の深い哀しみを撮らえようと肉薄する。まるで告解のような心情の吐露。その迫力に圧倒される。浮かび上がるのは現在のアメリカが直面する分断の姿だ。フォードは黒人、加害者は白人。兄は丸腰のまま銃殺された。犯人は正当防衛が認められ、訴追を免れている。本作 [続きを読む]
  • 『コングレス未来学会議』
  • 失われた従軍体験の記憶を遡る『戦場でワルツを』はアリ・フォルマン監督にとって終生の1本であった。戦友たちにインタビューし、その証言から自らのトラウマを呼び起こしていくドキュメンタリーを彼はアニメーションという技法で表現し、記憶の曖昧さ自体を映像化した。それは壮絶な体験であるのと同時に美しく、時に悪夢のような蠱惑性を秘めたアートフィルムであり、横溢する涅槃のような悦楽に魅了された。長編第2作となる本 [続きを読む]
  • 『LUSY ルーシー』
  • 僕が中学生くらいの頃、リュック・ベッソンといえば映画ファンにとってイケてる監督の1人だった。『サブウェイ』『グラン・ブルー』『ニキータ』『レオン』(『フィフィス・エレメント』『ジャンヌ・ダルク』も嫌いじゃない)とどれもカルト的な人気作だ。今ではとても信じられないがベネックス、カラックスらと名を連ね“フレンチニューウェーブ”と呼ばれていた時期もあった。ところが、『TAXI』で本格的に製作サイドに回り始め [続きを読む]
  • 『イカロス』
  • 第90回アカデミー長編ドキュメンタリー賞ノミネート作。自転車アスリートのブライアン・フォーゲルが自らを被検体として“果たしてドーピングは本当に効果があるのか?”と臨床実験を始める。モーガン・スパーロックの『スーパーサイズ・ミー』よろしくトンデモとしてスタートする本作だが、何の事はなくドーピングはさしたる効果を挙げずに終わってしまう。その過程でアドバイザーとして登場するのがロシアのドーピング検査機関 [続きを読む]
  • 『イコライザー』
  • やややっ、面白い!昼はホームセンター店員、夜は必殺仕置人デンゼル・ワシントンを描くビジランテ・アクション。勤務先のホームセンターでDIYな殺人兵器を作り出す劇画的な面白さと、容赦ない暴力描写で悪人共を血祭りに上げるマッシュアップは後ろめたくなるくらいの痛快さがある。精悍でクリーンな若き日のデンゼルではなく、俗っぽいオヤジくささが出てきた今のデンゼルだからこそ成立し得るキャラクターだ。『トレーニング [続きを読む]
  • 『ナイトクローラー』
  • 脚本家ダン・ギルロイの監督デビュー作は夜な夜なカメラ片手に衝撃映像を追う報道パパラッチを描いたサイコスリラーだ。警察無線を傍受し、事故や事件を聞きつけると現場に急行。ショッキング映像を撮影し、TV局に売りつけるフリーランスを“ナイトクローラー”と呼ぶのだという。視聴率至上主義により際どい絵を求めるTV局の報道倫理を描くのかと思いきや、ジェイク・ギレンホール扮する主人公ルーにはそもそもこの仕事に対するこ [続きを読む]
  • 『アサシンクリード』
  • ユービーアイ製作による人気ゲームソフトの実写映画化。主演マイケル・ファスベンダーが自らプロデュースを務め、『マクベス』のジャスティン・カーゼル監督と再タッグ。さらにこの手のジャンル映画には滅多に出演しないマリオン・コティヤールとも再共演という豪華布陣となった。ファスベンダーは「役作りのためにゲームをやり込んだ」と言う熱の入れようだが、果たせるかな、数多のゲーム映画同様、失敗作に終わっている。先祖の [続きを読む]
  • 『KUBO クボ二本の弦の秘密』
  • むかしむかし、ある所にクボという少年がおった。幼い頃、邪悪な月の帝である祖父に右目を奪われ、今は母と2人、岬の洞穴に暮らしておる。呆けてしまった母は時折、思い出しては“むかし話”を聞かせてくれた。クボが魔法の三味線をかき鳴らせば、不思議なことに折り紙が形を成し、物語を演じ始めたのです。ストップモーションアニメスタジオLIKAの新作は日本人にはとりわけノスタルジーをくすぐる作品だ。『ひょっこりひょう [続きを読む]
  • 第90回アカデミー賞予想
  • 【2/23更新 受賞予想編】さて3月4日に第90回アカデミー賞が開催される。各批評家賞、組合賞、英国アカデミー賞ら前哨戦が発表され、大混戦と言われた今年の賞レースもいよいよ決着が見えてきた。このタイミングで予想をするのはいささかズルい気もするので、今回は作品毎に受賞の可能性“オスカーポテンシャル”について注目していきたい。『シェイプ・オブ・ウォーター』(最多13部門候補)監督 ギレルモ・デルトロ同じくフ [続きを読む]
  • 『パーソナル・ショッパー』
  • 霊媒師のモウリーン(クリステン・スチュワート)は双子の兄の急死から立ち直れずにいた。生前「先に逝った方が現世へサインを送る」と誓い合った兄からの何らかの“徴”を求め、今日も無人の生家へと立ち入る。方や生活の基盤は“パーソナル・ショッパー”だ。多忙なセレブに代わって服や装飾品を購入する自らのセンスを売り物にする職業である。そんなある日、モウリーンの携帯に非通知のSMSが届き始める。これはあの世からの [続きを読む]
  • 『マッドバウンド 哀しき友情』
  • 第2次大戦期のアメリカ・ミシシッピに暮らす白人地主一家と、そこで働く黒人小作一家を描く群像劇。1950年代の物語とはいえ、公民権運動前の南部はとりわけ人種差別が激しく、旧世紀然とした階級差別が強いられていた。やがて出征していた両家の息子が帰国、悲劇が起きる。一面、見渡す限り泥だらけの大地。陽が昇り、耕してもたちまち雨が降りしきり、再びぬかるんだ景色に戻ってしまう。それは戦争と差別を繰り返すアメリカの歴 [続きを読む]
  • 2017年ベスト10
  • 【MOVIE】1『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』監督 ライアン・ジョンソン2『ブレードランナー2049』監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ3『ゲット・アウト』監督 ジョーダン・ピール4『ローガン』監督 ジェームズ・マンゴールド5『呼吸-友情と破壊』監督 メラニー・ロラン6『ワンダーウーマン』監督 パティ・ジェンキンス7『ダンケルク』監督 クリストファー・ノーラン8『マッドバウンド 哀しき友情』監督 ディー [続きを読む]
  • 『ジョイ』
  • ジェニファー・ローレンス、デヴィッド・O・ラッセル監督のコンビ第3作目。1989年、ジョイ・マンガーノが手で触れずに絞れるアイデアモップを発明、通販で大ブレイクした実話の映画化だ。本作でローレンスはアカデミー主演女優賞にノミネートされた。ジョイは2人の小さな子供を育てながら空港に勤務するシングルマザーだ。一緒に暮らす母親はソープドラマ好きのTV狂い。リビングにベッドを持ち込み、1日中布団にくるまったま [続きを読む]
  • 『ヘロイン×ヒロイン』
  • 今年のアカデミー短編ドキュメンタリー賞1次候補選出作品。米ウエストバージニア州ハンティントンは全国平均の10倍の薬物過剰摂取者を記録していた。カメラはそこで働く消防士、判事、活動家を追っていく。人口わずか9万人強の自治体に漂う閉塞感。薬物対策に費やされる公的資金にも限界がある。あくなき使命感に衝き動かされ闘う3人のヒロインは勇ましく、アメリカ人の持つ公共心に心打たれる。だがその一方でこの地方もトラン [続きを読む]
  • 『オリエント急行殺人事件』
  • そろそろ“リブート”と言い換えられる昨今のリメイクブームを目くじら立てずに楽しんでもいいんじゃないか。1974年にシドニー・ルメット監督によって映画化されたアガサ・クリスティ原作『オリエント急行殺人事件』の再映画化だ。監督、主演を務めたケネス・ブラナーは演劇人ならではの自覚性でこの“再映画化”という企画に取り組んでいる。演劇の世界では同じ演目でもキャストを入れ換え、演出を変える事は当たり前。シドニー・ [続きを読む]
  • 『ブライト』
  • 2017年、怒涛の如くビッグタイトルを配信し続けてきたNetflix。今年最後の目玉作品はなんとウィル・スミス主演のアクション映画だ。『スター・ウォーズ』シリーズによる市場寡占で例年になく作品数が不足している日本映画興行はいよいよ“お正月映画”という概念も取り壊され始めるかも知れない。“オーク、エルフ、ニンプが人間達と共存するLAを舞台に、ウィル・スミス主演のバディコップもの!”というあらすじを聞く限りでは [続きを読む]
  • 『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』
  • ライアン・ジョンソン監督作の魅力の1つは“捻じれ”だ。『LOOPER』の未来から襲い来る自分を殺さなくてはいけないが、同時に自分も死ぬことになってしまう捻じれ。『ブレイキング・バッド』第60話『オジマンディアス』の、「オマエはバカだ」と妻を罵りながら家族を守ろうとするウォルター先生の捻じれ。どちらの作品もその捻じれの先で、主人公は“落とし前”をつけようとしていく。『最後のジェダイ』は『フォースの覚醒』の [続きを読む]
  • 『ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出』
  • 第2次大戦終結の夜、若きエリザベス王女はおしのびでロンドンの街へ繰り出し、国民達と戦勝を祝う。そこで出会った一人の兵士との忘れがたい“ビフォア・サンライズ”が君主としての目覚めとなった…。という劇的な出来事は当然なかった。あくまでオフィシャルに各所を表敬し、深夜に行われた国王のスピーチの際にはその隣に立って共に国民を慰労している。『ロイヤル・ナイト』は怒られかねないファンタジー映画だが、『クイーン [続きを読む]