mono sashi さん プロフィール

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mono sashiさん: mono sashiの書評部屋
ハンドル名mono sashi さん
ブログタイトルmono sashiの書評部屋
ブログURLhttp://abcqrz.blogspot.jp/
サイト紹介文オールタイムフリー! 国内外を問わず小説・詩・紀行文など、思い思いの作品を取りあげる書評ブログ
自由文小説・エッセイ・詩・戯曲・紀行文などを守備範囲とします。偏向せぬように、幅広く読んでいます
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供8回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2017/03/26 16:56

mono sashi さんのブログ記事

  • 浅見光彦シリーズ5選 〜内田康夫先生を偲んで〜
  • 浅見光彦シリーズで有名な内田康夫先生が、先週の十三日、敗血病のため亡くなりました。私が内田先生の著作にふれたのは、高校時代までさかのぼります。それからずいぶん時が経ち、多くの本を読んできたことになりますが、本の世界へ踏み込む出発点となったのが、この浅見光彦シリーズがきっかけでした。内田先生を偲び、これまで読んできたものから、つよく記憶に残った作品を5つご紹介したいと思います。★★★浅見光彦シリーズ [続きを読む]
  • ”五感の町” 経由 ”各自のX町” 行
  • 『いつか王子駅で』堀江敏幸かつての町の風景が、ふっとした拍子によみがえってくることがある。通りの一角にポツンと置かれた電話ボックスのある団地、修道院脇の薄暗い坂道、水明かりの落ちた河べりの土手、雪が降り積もった酒蔵の通り、記憶なかの町は、いずれも長くて10年弱を過ごしたにすぎないところばかりだった。幼い頃から引っ越しを繰り返したせいか、わたしには胸をはって故郷と言い得るような町がない。同じ町に住み続 [続きを読む]
  • あなたもお気に入りの一首に出合える、短歌入門書として格好の一冊
  • あなたと読む恋の歌百首俵万智俵万智さんのナビゲートで鑑賞する「恋」をテーマにした短歌アンソロジー。自ら恋愛ミーハーを標榜する俵さんが、自身の経験をまじえて鑑賞のポイントを的確にフォローしてくれるので、私のような短歌初心者でも、その世界を存分に堪能することができた。入門書としてのみならず、男女の恋愛模様を知るうえでも格好の一冊ではないだろうか。まず驚いたのは、本書で紹介された、愛という形なきものを結 [続きを読む]
  • わたしはこうして休暇をとりました(禁煙パイポ風に)
  • カフカ『変身』朝起きるとザムザが巨大な虫に変身することで幕を開けるこの小説。初読の際は彼が変身したことばかりに気をとられて、細部に目が行き届いてなかったのですが、あらためて読み直してみると、これまで見逃していた箇所が多くあることに気づかされます。たとえば彼が寝る際にとる姿勢からは、右利きの可能性が高いと判断できたり、手先が器用で小さな額縁を作ることを趣味にしていたりと、その性格や嗜好に言及した描写 [続きを読む]
  • やっぱりすげーな、村田喜代子さん!
  • 村田喜代子「八つの小鍋」中公文庫デビュー30周年を機に刊行された村田喜代子の「八つの小鍋」の文庫版。芥川賞受賞作「鍋の中」を手はじめに、女流文学賞「白い山」、平林たい子賞「真夜中の自転車」、紫式部賞「蟹女」、川端康成賞「望潮」など、全8編から成る名作ばかりを集める。郷土の作家であり、素晴らしい読書体験をもたらしてくれる作家でもあることから、他のレビュアーさんに猛烈にプッシュしときながら、私は一冊もア [続きを読む]
  • リルケ『マルテの手記』を読む 〜清浄な世界を求める美しい青年の軌跡〜
  • リルケ『マルテの手記』光文社古典新訳文庫十九世紀末に、パリでは〈第二回万博覧会〉が開催されました。二十世紀を迎えるにあたって、紳士・淑女が闊歩する街の雰囲気は、明るい未来の予感に満ちていたに違いありません。 『マルテの手記』は、二十世紀初頭のパリが舞台となります。ここには、私たちが周知するような華やかでパリの雰囲気はありません。不安と混乱に満ちた、死の香りが立つ、暗い顔つきのパリが登場します。時代 [続きを読む]
  • ピース又吉直樹著、小説第二作目の『劇場』を読む。
  • 2017年・新潮4月号もちろんお目当ては、又ちゃん(←失礼w)の小説第二弾となる『劇場』です。文藝雑誌をめったに購入しない私が、唯一彼の作品だけは、雑誌掲載時から読んでおり、この度も発売されると聞き及んで購入した次第。では、ざっくりとあらすじをご紹介。金もなくどん底暮らしが続く劇作家の永田は、八月の陽が容赦なく降りそそぐ街を徘徊していた。目的もなく街をぶらつく彼は、画廊の前でひとりの女性に目をとめる。青 [続きを読む]
  • ヒヨコ舎編『作家の本棚』 〜ようこそ本棚の世界へ〜
  • ヒヨコ舎編『作家の本棚』アスペクト文庫 この世には、全国を網羅するどの地図にも、いずれの山のガイドブックにも、いまだに記載されてない名峰が存在するという。 崩落や遭難は当たりまえ。油断をすれば、雪崩をうったように山肌は崩れおち、登山者の身に危険がふりかかることも珍しくない。 多くの山に挑んだ冒険家も、この山をむこうにまわしては、無事に制覇した者が稀だというから恐ろしい。そう、その名をツンドク山という [続きを読む]
  • 宮沢章夫『時間のかかる読書』 〜時間をかけて本を読んでいますか?〜
  • 宮沢章夫『時間のかかる読書』河出文庫横光利一の『機械』という短編小説をご存知だろうか。ネームプレート製作所という風変りな工場を舞台に、内部の人物たちの関係を軸に展開する、原稿用紙にしてわずか五十枚ほどの心理小説である。 ずいぶん前に『機械』を読んだとき、やたらと息のながい文体で造形された奇妙な小説だな、との印象をうけた。 変わり映えがなく、ひたすら冗長に傾いているために、こと関心をひかれることもなく [続きを読む]