zero0 さん プロフィール

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zero0さん: 自堕落論
ハンドル名zero0 さん
ブログタイトル自堕落論
ブログURLhttp://zero0.hatenablog.com/
サイト紹介文映画、小説、舞台の感想を中心に、不定期に更新しています。 ネタバレありです、ご注意ください。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供94回 / 267日(平均2.5回/週) - 参加 2017/03/26 20:22

zero0 さんのブログ記事

  • 『漁港の肉子ちゃん』 西 加奈子 本 読書メーター
  • 漁港の肉子ちゃん (幻冬舎文庫)作者: 西加奈子出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2014/04/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (17件) を見る甘い匂いのする、柔らかくて暖かいものに、優しく包み込まれて時を過ごせるのなら、駄目になっても構わない。男の悲しいファンタジーだ。タイトルと表紙絵から「肉子」に勝手なエロい妄想をしていた。実際に、必ずしも外れな訳ではなかったが、性的なモノが排除された健気な世界、柔ら [続きを読む]
  • 『ユリゴコロ』 沼田 まほかる 本 読書メーター
  • ユリゴコロ (双葉文庫)作者: 沼田まほかる出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2014/01/09メディア: 文庫この商品を含むブログ (68件) を見る恨みで人を殺したいと思った事はない。殺したくなるほど人を愛した事もない。人を殺す事を目的として殺人の妄想をした事は、正直ある。手記の書き手のような自然な欲求ではないが、妄想は自由だ。もちろん一線を越える事はこの先もない。人の心の深淵を覗いた時、底に見えるのは自分の顔だ [続きを読む]
  • 『神様の裏の顔』 藤崎 翔 本 読書メーター
  • 対する相手の数だけ、人は様々な顔を持つ。全てが本物で、すべてが偽物だ。そう考える本人の意識に対してさえも、本物であり偽物でもある。意識って面倒臭い。ましてや他人の中にある「私」の印象なんて面倒臭いの極致だろう。勝手な思い込みと、都合の良いストーリーの中で存在する「私」が、どんなものかを想像するだけでゾッとする。死んでしまった聖人君子のような元教師のイメージが彼の葬式の場で崩れていく物語は、虚構を信 [続きを読む]
  • 『関数ドミノ』 舞台 繋がってんだよ、好きでも嫌いでも 
  • 劇団イキウメの代表作の一つを、外部演出家と役者によって再演。本多劇場。過去に2つバージョンのあるうち初版オリジナルの戯曲をもとに作者前川知大が改稿している。そこにある空気と役者の存在感が妙に生々しい舞台だった。本多劇場という箱のサイズもあるが、すぐそこにいる誰かの話を横から覗いているような感触だった。主演の真壁薫を演じる瀬戸康史の演技がそう感じさせたのだと思う。ごく自然に今時の若者から、狂気の [続きを読む]
  • 短感想 映画 何か話したいんだけど、言葉が見つからない。
  • 今年に入って観た映画たち。感想を書こうと準備してるんだけど、なかなかうまくまとまらず放っておいて一覧。短い感想は、映画ドンで鑑賞後すぐに投稿したもの。再観、映画館、WOWOW、VODなど鑑賞方法はバラバラ。いつくかの感想は、時間をみて書き直して独立した感想にする予定。『アンブレイカブル』スプリット観たら、観ないわけにはいかない。十数年ぶり。改めて観るとすごい終わりかたしてたけど、ヒーロー誕生と同時に悪役 [続きを読む]
  • 『凶器は壊れた黒の叫び』 河野 裕 本 読書メーター
  • 凶器は壊れた黒の叫び (新潮文庫nex)作者: 河野裕出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/10/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る前作で完結すれば良いと書いたが、結局読んでしまった。後悔させない内容だった。10代の時に読んでいれば、間違いなく七草のように生きると心に誓っただろう。愛しくて大切な者の幸せのためならば、敵対する事も、諦める事も厭わない。壊れてしまった失敗した過去の自分も受け入れ、 [続きを読む]
  • 『機巧のイヴ 』 乾 緑郎 本 読書メーター
  • 機巧のイヴ (新潮文庫)作者: 乾緑郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/08/27メディア: 文庫この商品を含むブログを見る日本版スチームパンクとして抜群の面白さ。江戸のパラレルワールド天府を舞台に、機巧人形と人を隔てるものは何なのかを問いかける。創造できるからこそ造ってしまう人工の生命に宿る感情、命はどこから産まれるのか。脳という臓器をいっさい排除することで力業的な世界が構築されているが、物語に触れてい [続きを読む]
  • 『髑髏城の七人 風』 舞台 橋本じゅん最高だぜ
  • 花、鳥と続いた髑髏城も3バージョン目の風。主役の捨之介は、松山ケンイチ。無界屋蘭兵衛には向井理、天魔王は松ケンの一人二役、極楽太夫に田中麗奈がそれぞれキャスティングされている。ついでに雁鉄斎には橋本じゅん。古田新太が過去に演じた一人二役バージョンをどう松ケンが演じきるか楽しみだったが、想像以上の良い演技だった。もともも漫画的になりがちな声や演技が、外連味溢れる新感線の舞台にマッチしていた。以前の [続きを読む]
  • 『三惑星の探求』 コードウェイナー・スミス 本 読書メーター
  • 三惑星の探求 (人類補完機構全短篇3)作者: コードウェイナー・スミス,伊藤典夫,酒井昭伸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/08/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る初翻訳の「嵐の惑星」が素晴らしかった!突飛な設定、提示される謎の不可解さ、あまりにも魅力的な登場人物、それらを通して描かれる物語に溢れる感情の豊かなこと。こんなに美しく愛しく残酷で優しいSF中編は初めて読んだ。人類補完機構シリー [続きを読む]
  • 私の頭の上を通りすぎて行った男たち 人格を形成してきた読書遍歴
  • ※この記事は、自分語りです。しかも長い。夏休みに、10代の頃を思い出し、私の人となりに影響を与えた作家たちについてつらつらと考えてみた。10代の頃の読書は、もろに人格に影響を与えてるなあと、改めて思った八月の暑い朝。小学校低学年の時、図書館においてあるジュブナイル版シャーロック・ホームズ全集にはまり、イギリスのスノッブと探偵に憧れる。大学入学後探偵サークルへ入部。その後図書館の小学生向けSF全集か [続きを読む]
  • 『髑髏城の七人 鳥』 舞台 歌えや踊れ
  • 4月に観た『髑髏城の七人』のアナザーバージョン。主役の捨之介は、阿部サダヲ。無界屋蘭兵衛には早乙女太一、天魔王に森山未來、極楽太夫に松雪泰子がそれぞれキャスティングされている。古田新太や小栗旬の着流しイメージから一変した阿部サダヲが良い味を出していた。花バージョンに対して細かな役どころの変更などあったが、何より大きな違いは、歌と踊りの扱いだ。やたらと歌って踊ってた。松雪なんて何曲歌ってんだ?MI [続きを読む]
  • 『弥栄の烏 八咫烏シリーズ6』 阿部 智里 読書メーター
  • 弥栄の烏 八咫烏シリーズ6作者: 阿部智里出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/07/28メディア: 単行本この商品を含むブログを見る「弥栄」に含まれた意味が壮絶だ。猿と烏と人の物語は、少数民族の闘いと抑圧、吸収と繁栄の物語だ。蝦夷、沖縄、東北などで行われた原住民族と倭人との歴史を振り返ること無く今の繁栄を満喫する日本の私たちへ向けた痛烈な刃だ。大猿の語る幸せと誇り、烏が取った阿りはどちらがよい悪いではな [続きを読む]
  • 音楽を聞くことの難しさ
  • 日曜の深夜放送されている「間ジャム」をご存知だろうか?関ジャニと古田新太が司会で、音楽に関わるゲストを呼び、そのゲストならではの話しを聴く番組だ。これがちょうど良いくらいのマニアックさで、見ていてそうなのかと気付かされる事が多く、J系の番組らしくない見応えのある内容なのだ。アレンジャーがゲストの時は編曲のノウハウや音の使い方を語ったり、ベーシスト3人集めてベースあるあるを語ったり、音楽の素養がまるで [続きを読む]
  • 『少女』 映画 私たち、普通の女の子に戻ります!
  • 冒頭の演劇のような台詞のやり取りからこの映画は観客を煙にまく。些細な部分まで徹底的なリアルな表現ではなく、演劇的な空気の中で、抽象的で観念的な事が、少女たちによって語られるのだと言う宣言みたいなものだ。その宣言に違わず、二人の美女モデル本田翼と山本美月によって、友情と同性愛の間のような感情が語られていく。たった一人の友人を想って小説を書く連ねる少女本田翼。避けられない家族の因果によって剣道を諦 [続きを読む]
  • 『団地』 映画 逃げりゃ良いんだよ。
  • 映画館で予告編観た時とはまるで印象の違う映画だった。床下収納に身を隠した旦那の不在が団地に巻き起こすてんやわんやのコメディ映画だと思っていた。まさかの展開に驚く。藤山直美と岸田一徳が演じる老夫婦の、やんわりとしながらもキツイ口調の大阪弁のやりとりが素敵だ。この映画の空気の心地よさは二人の自然な大阪弁が醸し出している。中盤あたりまでの団地に住む人々の噂話をめぐる騒動はそれだけでも面白い物語だと思 [続きを読む]