月の雫 さん プロフィール

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月の雫さん: 蒼色の月
ハンドル名月の雫 さん
ブログタイトル蒼色の月
ブログURLhttps://ameblo.jp/aoituki88/
サイト紹介文平凡な我が家に起きたこと。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供119回 / 261日(平均3.2回/週) - 参加 2017/03/27 10:40

月の雫 さんのブログ記事

  • 知らせ
  • そこから合格発表までの時間はどこの親でもそうであるように私もただひたすら二人が合格であることを祈るばかりだった。普通の親でもそうであろうに受験期の子供にはあまりに酷な出来事がその時の我が家には起こっていたから私の思いは人一倍だったと思う。両親の仏壇地元の神社果ては昇る朝日にまで私はとにかく手を合わせひたすらに祈った。その時の私にはそれ以外にできることが無かったからだ。結果は二人そろって合格という [続きを読む]
  • 雫です
  • 皆さまこんばんは。初めまして、月の雫です。いつも私の未熟でつたないブログをたくさんの方が読んでくださり心より感謝致しております。本当にありがとうございます。この度しばらくブログを更新しなかったことでたくさんの方が気にかけてくださり心配のメッセージを頂戴いたしました。見ず知らずの私でも心配して下さる方が遠いどこかにいらっしゃると感じるだけで心がほんわかと温かくなりました。元気を頂戴致しました。実は [続きを読む]
  • 長男の受験
  • 長女の高校受験が終わって数日後ほっとしたのもつかの間今度は長男の大学受験が待っていた。受験会場は大学のある東京。私が東京に行くのは14年前従姉妹の結婚式に呼ばれて以来その前は高校の修学旅行でだった。もちろん長男一人で行かせることも考えていたが中学以来一度も東京に行っていない長男の「出来れば付いてきて欲しい。」という一言に付いていく決心をした。よっぽどでないと長男は私に頼み事はしない子供だったから今 [続きを読む]
  • 後悔
  • 私は長男の付き添いを、夫に頼んだことを猛烈に後悔していた。こんなことなら長男一人で行かせるべきだった。北海道の小さな街から出たことがない私にとって東京は大都会の未知の世界だった。そんな所に長男を一人でやるのは不安だった。この3年後、私は長女を大学受験で関西まで一人で行かせている。今思うとやはりこの頃の私は心が病んでいたのかも知れない。3日ご長男は元気に帰宅した。その顔は晴れ晴れとしたものだった。「 [続きを読む]
  • 受験当日
  • 受験当日の朝、長男から電話は来なかった。それどころではないのは承知だった。私は遠い北海道の空から、試験がうまくいくようにとただただ祈った。初日の試験は夕方には終わる予定だった。しかし夜になっても長男からの電話は無かった。試験がうまくいって夫とゆっくり食事でもしているのかもしれないと思った。それとも試験に疲れてホテルで眠ってしまってでもいるのだろうか。どちらにせよ、夫が付いていてくれるから大丈夫で [続きを読む]
  • 長男からの電話
  • 長男が出発したその日の夕方長男から電話が入った。「どう?大丈夫?なにもない?」そう矢継ぎ早に問う私に長男が言った。「午後にはこっちに着いた。それからすぐ電車で試験会場まで行ってきたよ。東京の電車なんか一度も乗ったことが無いからやっぱ一人じゃ大変だったわ。」そう言って長男は笑った。受験会場周辺はホテルが取れず長男が泊まるホテルは試験会場から電車でしばらく行った所にあった。夫は月一で東京に出張に行っ [続きを読む]
  • 東京へ
  • 夫がどんな気持ちであろうとも東京行きを引き受けてくれたことは事実。夫が引き受けてくれなかったらと思えばやはりそこは有りがたい。助かったことは事実なのだ。長男出発の朝、私たちは4人で朝食を済ませ夫が指定した待ち合わせ場所の駅まで長男を車で送った。「じゃあ、行ってくるね。」そう言って長男は笑った。「大丈夫!あんなに頑張ったんだから。札幌からパワーを送っておくからね!」そう言って私は長男に笑顔を見せた。 [続きを読む]
  • 決断5
  • 翌日はやはり昼になっても先方から何の連絡も来なかった。どうしても行けないのなら「行けない。」の一言でも良かった。こちらが返事を待っているのを知りながらなんのリアクションも無いことが何よりも辛かった。その日の夕方結城弁護士から連絡があった。まだ夫からは何一つ連絡が来ないと。「先生、三日後東京に発たねばなりません。もうこれ以上は待てません。私が直接夫に連絡を取っても良いでしょうか。あとで問題になるよ [続きを読む]
  • 決断4
  • 次の日、私は夫からの返事をひたすら待った。昼過ぎ結城弁護士から電話が来たがまだ夫からの返事は来ていないとのことだった。夫にしてみれば昨日突然言われたばかりで美香に了解を取るなどいろいろと返事をする前にすることがあるのだろうことは私にも分かった。「先生、先方にもう一度だけ連絡して頂きたいんです。明日までお返事をお待ちします。行けないのなら行けないと返事を下さい。このままなんの返事ももらえないのであ [続きを読む]
  • 決断3
  • その日はそれ以上結城弁護士からの連絡は来なかった。先方弁護士であれば夫に連絡が取れないと言うことは無い。話を聞いた夫が返事を渋っているのだと私は思った。渋ってもいい。渋ったら私自身が美香の家に頼みに行くだけ。私の腹は既に決まっていた。私は受験5日前の長男になるべく不安を与えないように努めて明るく振る舞った。そんなことをしても長男の不安は消えないのかも知れないがそれしか今の私には出来ることが無かった [続きを読む]
  • 決断2
  • 一時間もした頃結城弁護士から電話が来た。「麗子さん今しがた先方弁護士に連絡が取れました。早速健太郎さんに連絡して行けるのかどうか確認するそうです。麗子さんに言われたことちゃんと伝えましたからね。先方弁護士から連絡が来次第またお電話します。」「先生・・お忙しいところこのようなことでお手を煩わせてしまって本当に申し訳ありません。全部私の不徳のいたすところなんですがどうかお力をお貸し下さい、お願いしま [続きを読む]
  • 決断
  • そもそも腰痛など経験したことが無い私にこんな症状が現れようとは私自身がそのことに驚き困惑した。ここまでの人生でこの時ほど私に頼りになる親兄弟が無いことを悲しいと思ったことはなかった。こんな非常事態になっても今は私にはSOSを出せる相手は一人もいない。痛み止めを飲みコルセットを巻き休み休みなら動き回ることが出来たがとても東京へ行ける状態では無かった。頑張って動けば動くほどそれがどれだけ無理なことかが分 [続きを読む]
  • 痛み
  • それは長女の受験が終わった翌日の夜中だった。ベットに入り眠っていた私は重苦しい腰の痛みに目が覚めた。なんだろう・・・。私はその痛みの原因に思い当たることも無くベットの中でしばらく痛む腰を摩った。しばらく摩ってはみたが痛みは治まるどころかどんどん酷くなっていくように感じた。なんだか腰から足先にかけて痛むような痺れるようなそれは初めて経験する感覚だった。しばらく摩っていたが増す痛みに私は取りあえず市 [続きを読む]
  • 長女の受験
  • いよいよ明日は長女の高校受験の日だった。公立の高校ではあったが入学するとなれば夏冬の制服に体操着学校指定の鞄に靴にコートそして電子辞書や教科書など。預金を全て持って行かれた私にとってはとても一人では払いきれない金額だった。しかしその心配も先日の結城弁護士の電話で全て消えて無くなった。長女の進学に必要なものは請求書を夫の弁護士宛に送れば私名義の口座に夫が振り込むという形になった。これであとは無事に [続きを読む]
  • 前進
  • 第1回口頭弁論から17日目のことだった。未だ結城弁護士のところには進学費用に関する夫からの返答の連絡は来ていなかった。結城弁護士が先方弁護士に連絡を取っても「未だ検討中のようで返答できません。」の一点張りだった。どうも先方弁護士自体ろくに夫と連絡が付いていないようだった。私の心配もイライラもとうに限界を超えていた。まさか・・・このまま夫は大学進学費用は出せないと突っぱね通す気なのだろうか。まさか・ [続きを読む]
  • 第一回口頭弁論2
  • 3畳ほどの待合室の私の真向かいの長椅子に座った結城弁護士は早速鞄から分厚いファイルを取り出した。「麗子さん今回の裁判の裁判官は運良く今までの調停の裁判官と同じでした。先日電話で話をしたのですが裁判官もまた長男さんの大学進学にかかる費用のことをなによりも心配していました。それでれいの赤い車の件を話しました。裁判官はなにも言いませんでしたがそのことが良い方へ流れるきっかけになるよう頑張りますから麗子 [続きを読む]
  • 第一回口頭弁論
  • 札幌ではまだまだ真冬の雪深い2月下旬。第一回口頭弁論の期日がとうとう来た。私は早朝まだ暗い中家の前に除雪車が置いていった堅く重い雪の塊を鉄のスコップで砕いてはスノーダンプで近くの川まで運んで捨てた。気温は氷点下でもいつしか額やダウンジャケットの背中には汗の滴が伝い落ちる。20往復はするだろうか。夫がいる頃からこれが私の冬の朝の日課だった。空が明るくなり始める頃私は家に戻るとリビングのヒーターのス [続きを読む]
  • 武器
  • 真っ赤な車が美香のものと知ってから私はただ悔しくて悲しくてこの気持ちをどこに持って行けばよいのか苦しいばかりだった。家には受験に向けてひたすらに努力している高3の長男と中3長女がいる。父親がいなくなった寂しさなど微塵も見せずに明るく振る舞おうとする中1の次女がいる。そこの中で私は笑わないわけにはいかないのだ。泣くわけにはいかないのだ。受験という大仕事を迎える彼らのために明るい顔でいることが私の役 [続きを読む]
  • 赤い車
  • 第一回裁判の準備も出来我が家は一ヶ月後の長男長女のダブル受験に向けて着々と準備を進めていた。長女が受験する高校は札幌市内にあり家から通学が出来る。しかし長男が受験する大学は東京にあり当然受験も東京だった。私は東京には数度しか行ったことが無い。長男は中学の修学旅行でしか行ったことが無い。受験日前日に東京に向かうとして新幹線と受験会場近くのホテルを私と長男の二人分予約をした。その日は受験日前日と当日 [続きを読む]
  • 放たれた矢
  • 夕食を済ませた子供達が各々の部屋に上がって行ってから私は一人リビングで今までの19年の夫婦生活を思い返していた。準備書面を書くために。結婚当初から夫は家のことを全くしない人だった。何回教えても自分の靴下がどこにあるかさえ覚えようともしない人だった。毎冬日々繰り返される家の前の除雪も全て私がやっていた。それは子供が生れても子供が3人になっても変わる事は無かった。夫は町内のことも子供達の幼稚園や学校 [続きを読む]
  • 翌日私は夫からの訴状と結城弁護士が書いてくれた第1準備書面の前文(案)を何度も読み返していた。訴状に書いてある事実と違う嘘だらけの私を悪妻に仕立て上げる言葉の数々。そんな言葉を我が夫が平然と書いていたことに私は大きなショックを受けていた。結城弁護士の書いた書面はそれらについて一つ一つ丁寧に事実を説明し否定し潰していく。女性同士だからわかり合える女性目線の文言が多くその言葉の一つ一つは見事に私の心 [続きを読む]
  • 6000円の戦闘服
  • 裁判期日の2週間前結城弁護士から第1回口頭弁論のための第1準備書面が出来上がってきた。平成〇〇年(家ホ)第1号離婚請求事件原告 浅見健太郎被告 浅見麗子札幌家庭裁判所 訴訟1係 御中被告控訴代理人 弁護士 結城純子そこには今までの私の人生において見たことも無い冷たい文字の羅列があった。今から24年前夫の妻となり二人の未来に胸膨らませていた私。やっと浅見の姓を名乗れる喜びを感じていた頃。まさか遠い未 [続きを読む]
  • 夫からのライン
  • 夕飯も済んで自分の部屋で勉強していた長女がキッチンで洗い物をしている私の所に来た。「お母さん・・・。」「どうしたの?」私は洗い物をしながらそう言った。「・・・お父さんからラインが来た。」突然家を出て1年3ヶ月何度私から子供達と話してくれと頼んでも一切子供達に電話はおろかラインの一つもしてこなかった夫からの突然の連絡だった。「・・・そう・・・良かったね。なんて来たの?」私はこの時もまだ子供達には夫の [続きを読む]
  • 訪問者2
  • 義父の兄が来てから三日後今度はその妻の叔母がやって来た。玄関のドアを開けると叔母はすぐに涙目になった。「こんなに痩せて・・・・なんにも知らないでごめんなさいね。」そう言って叔母は私の手を握った。叔母は結婚当社から義父そっくりの姑に嫁いびりをされ辛い目に合ったらしい。だから私が義父から厳しくされているのを知ってよく話をするようになったのだった。年代は違えど浅見家の嫁同士として。叔母は居間に上がると [続きを読む]
  • 訪問者
  • 結城弁護士に会ってから一週間後のことだった。今朝も気温が氷点下になり外は雪が降っていた。私は子供達をなんとか学校に送り出し居間でぼんやりと一人過ごしていた。無音の誰もいないリビングに聞こえるのは私の大きなため息だけ。裁判を起こされて以来私は一人の時は暖房を使うことを止めた。もちろん子供の進学に向けて節約のためだった。厚着をしダウンのロングコートを羽織り私は一人ソファーでため息をついていたのだ。そ [続きを読む]