ふじこ さん プロフィール

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ふじこさん: あなたに寄り添う心の短歌
ハンドル名ふじこ さん
ブログタイトルあなたに寄り添う心の短歌
ブログURLhttp://tankaw.com/
サイト紹介文日常に生まれる小さな出来事を、短歌でつづります。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供197回 / 208日(平均6.6回/週) - 参加 2017/03/30 23:42

ふじこ さんのブログ記事

  • 津軽百首(冬支度その二)
  • 軒先に 菜を干す人の 影は伸び 宵呼ぶ烏 空を渡りてのきさきに なをほすひとの かげはのび よいよぶからす そらをわたりて畑仕事から帰ってきた祖父が、祖母の組んだ青菜を軒先に干しています。その影は次第に伸び、巣に帰る烏の鳴き声が空に響いています。日が傾き始める頃、津軽の畑は少し賑わい、その後、静けさに包まれる。作業を終えて帰ってきた祖父は、着替えをせずに、そのまま祖母の組んだ大根菜を軒先に干していく。どん [続きを読む]
  • 津軽百首(冬支度その一)
  • 縁側に 菜を並ばせて 藁で組む 祖母を温める 小春の日差しえんがわに なをならばせて わらでくむ そぼをぬくめる こはるのひざし縁側で、祖母が「しぐさ(干し草)」となる大根菜を藁で器用にくくっています。その祖母を小春日が優しく包みこみ温めています。(※安田蝸牛さん、ご協力ありがとうございました!)祖父が畑仕事をしている頃、祖母は縁側で「しぐさ」を作っている。津軽の冬の非常食として、貴重なビタミン補給として [続きを読む]
  • 歌というもの
  • 歌は風 文字の羅列は 掴めなく 気づいた人の 胸に留まるうたはかぜ もじのられつは つかめなく きづいたひとの むねにとどまる歌というものは、まるで風のように通り過ぎていきます。ただ、気づいた人の胸の内にだけ留まり、また形を変えて新しい風となるのでしょう。歌というものは、まるで風のように通り過ぎていく。言葉の羅列は掴めるはずもなく、こみ上げる思いは確かなはずなのに、それに触れることすらできない。それでも、 [続きを読む]
  • 津軽百首(出稼ぎに行く雪の朝に)
  • 泣く児見て 「行がねばマイネ」 頭撫で かがむ背中に 積もる綿雪なくこみて いがねばまいね あたまなで かがむせなかに つもるわたゆき出稼ぎに行かないでとしがみつく児が雪に濡れないよう、背中をかがめて頭をなで続ける父親。「もう行かないと」と言いながらもなかなか動くことが出来ず、背中に綿雪が積もっていく。(※安田蝸牛さん、ご協力ありがとうございました!)秋の恵みに感謝した後は、出稼ぎに行かなければな [続きを読む]
  • 津軽百首(出稼ぎに行く父)
  • 出稼ぎサ 行ぐ父見送る 童コは 寂しぐねんだと 涙コ堪えでかせぎさ いぐちちみおくる わらしこは さみしぐねんだと なみだここらえ秋の収穫が終わると父が出稼ぎに行く時期になります。幼心に、泣いてはいけないと涙を堪えて見送っていました。賑やかな秋の収穫が終わり、田んぼも畑ももの寂しくなる頃、父親が出稼ぎに行きます。ちょうどその頃に雪が降りはじめるので、雪は別れの季節でした。幼心に、泣いてはいけない。 [続きを読む]
  • 物欲というもの
  • 両の手に 溢れるほどを 抱えても 心置くのは ほんのひと時りょうのてに あふれるほどを かかえても こころおくのは ほんのひとときどれだけのものに囲まれても、新しいものを手に入れたとしても、その喜びというのはほんのひと時で消えてしまうのが、人の心なのでしょうか。今の時代。情報にしろ、製品にしろ、それこそ、何でもある世の中。新しいものは次々と生み出され、それを手にしては満足感を得る。だが、その満足感 [続きを読む]
  • 寝苦しい夏が終わり
  • すやすやと 夏より息を 深くして ふわふわ毛布で 眠る幼子すやすやと なつよりいきを ふかくして ふわふわもうふで ねむるおさなご寝苦しかった夏が終わり肌寒くなった朝晩。ふわふわ毛布でぐっすり眠る幼子の息は、夏のそれより深く、とても気持ちよさそうに響いている。娘の体調不良から、私の体調不良へとバトンタッチし、ここ数日は大事をとって養生していました。ようやっと体調も復活しましたので、また少しずつ活動再開いた [続きを読む]
  • 津軽百首(弘前ねぷたの夜に)
  • 夏盛り ねぷた囃子が 響く夜 武者絵に潜む 鬨の声さえなつさかり ねぷたはやしが ひびくよる むしゃえにひそむ ときのこえさえ津軽の短く暑い夜空に、ねぷた囃子が鳴り響いている。市内を練り歩くねぷたの武者絵からは、鬨の声さえ聞こえるように思える。(※安田蝸牛さんから、下の句をいただきました!ご協力ありがとうございました。)津軽の夏は短い。お盆を過ぎると、めっきり朝晩が涼しくなる。そのお盆前に行われる [続きを読む]
  • 言葉の難しさ
  • 言葉とは 人の心で 変わるもの 違えし縁は 消えゆく縁ことばとは ひとのこころで かわるもの たがえしえにしは きえゆくえにし言葉には、伝えようとした思いと違って受け取られることもしばしばあります。違えてしまった縁は消えてしまうのかもしれませんが、消えた分の縁は必ず新しい縁があるものです。人付き合いというものは、時にとても難しく感じるものです。その多くは、行動による行き違いよりは、言葉による行き違 [続きを読む]
  • 津軽百首(晴れた冬の夜)
  • 雪積もり 星渡る夜は 藍をとき 津軽の里は 青に染まるるゆきつもり ほしわたるよは あいをとき つがるのさとは あおにそまるる雪が止んで星がよく見える夜は、空の藍色をとかしたかのように、津軽の里が青に染まる。雪に閉ざされた津軽の冬。とはいえ、春になるまでずっと雪が降るわけではない。吹雪が止んで、雲一つないほど晴れわたる夜も、ほんのわずかだが存在する。そんな夜は、漆黒の空は雪の白さを受けて藍色に、真 [続きを読む]
  • 幼子の発熱
  • 我が身より 愛しく思う 幼子の 熱い体を ただ抱きしめるわがみより いとしくおもう おさなごの あついからだを ただだきしめる 自分の身よりも大切な我が子が熱を出している。その熱が少しでも和らぐように、冷やすのを嫌がる小さな体をただただ抱きしめている。もともと丈夫な娘ですが、一昨日、急に38度を超す高熱が。翌朝、少し下がったものの、一時間後にはまた38度台になったので、急いで病院へ。診断は、喉に口内炎が [続きを読む]
  • 津軽百首(りんごが実る頃)
  • 悠々と 腰曲がりたる 老木の 枝に実りし 津軽の林檎ゆうゆうと こしまがりたる ろうぼくの えだにみのりし つがるのりんごどっしりとした老木が居並ぶ津軽のリンゴ畑。秋になり、その古いリンゴの木には、たわわにりんごが実っている。青森と言えばりんご。その中でも、りんごと言えば津軽。そのくらい、津軽にとってのりんご畑はなじみの深いもの。秋になり、たわわに実る赤いリンゴは、一種のイルミネーションのように、 [続きを読む]
  • 津軽の冬(安田蝸牛さんからいただいて)
  • しゅんしゅんと 薬缶息まく 奥津軽 しんしん積もる 雪の声聞くしゅんしゅんと やかんいきまく おくつがる しんしんつもる ゆきのこえきく奥津軽の冬は厳しい。暖かい部屋の中ではしゅんしゅんと薬缶の蒸気、凍てつく外ではしんしんと雪がふりつもっている。津軽百首で詠んだ「津軽の冬」に、安田蝸牛さんから新しい見方をいただいたので、考察とともに公開させていただきます。まず、先日公開した「津軽の冬」と相違は、「 [続きを読む]
  • 津軽百首(田植えが終わる頃)
  • 田植え後に 藁龍ひそむ 津軽路 清め祓いて 豊穣祈るたうえごに わらりゅうひそむ つがるみち きよめはらいて ほうじょういのる津軽の田植えが終わると、ムシと呼ばれる藁で作られた龍が橋の上や木の上に飾られます。このムシを燃やし、農作物が害虫被害にあわないよう五穀豊穣を祈ります。津軽平野に広がる水田に、まだ小さな稲の葉が揺れる頃。虫送りというお祭りが開催されます。ムシと呼ばれる藁で作られた龍が、橋の上 [続きを読む]
  • 津軽百首(雪解けの頃)
  • 雪残る 津軽の畦に ふきのとう 萌黄色した 春の告げ人ゆきのこる つがるのあぜに ふきのとう もえぎいろした はるのつげびと厳しい津軽の冬も終わりに近づき、あちこちで雪が解け始めます。久しぶりに陽の目を見た枯れ葉の間には、萌黄色のふきのとうが春の訪れを告げています。厳しく長い津軽の冬。それでも、その冬が永遠と続くことはない。全てが真白の世界となり、寒さに凍えていたとしても、必ず終わりが来る。長い長 [続きを読む]
  • 津軽百首(津軽の冬に)
  • しゅんしゅんと 薬缶息まく 奥津軽 しんしん積もる 雪は重なりしゅんしゅんと やかんいきまく おくつがる しんしんつもる ゆきはかさなり厳しく雪深い奥津軽の冬。降り続ける雪は全ての音を吸い込んで、ただストーブの上の薬缶の蒸気音だけが響いている。奥津軽の冬は厳しい。晴れの日は数えるほどしかなく、重苦しい鉛色の空に、しんしんと、そして暴風とともに吹き荒れる雪。冬になると閉鎖的になり、道行く人も言葉少な [続きを読む]
  • 秋に急く心
  • はらはらと 落つる紅葉に だんだんと 短くなる陽 心せわしくはらはらと おつるもみじに だんだんと みじかくなるひ こころせわしくはらはらと落ち続ける紅葉や、日に日に短くなる陽を目の当たりにすると、どうしようもなく心がざわめいて忙しくなってしまいます。はらはらと舞い落ちる紅葉が、遊歩道を色鮮やかに染める。夏至を境に短くなっているはず陽も、やたら落ちるのが早くなっていく。夜が長くなることも、肌寒くな [続きを読む]
  • 津軽百首(藁焼きの頃)
  • 藁焼きの 煙たなびく 津軽野は 母なる岩木の 山河に護られわらやきの けむりたなびく つがるのは ははなるいわきの さんがにまもられ藁焼きの煙が津軽平野一面を包み込んで幻想的な世界にも見えるこの時期。豊かな実りを与えてくれる津軽平野は、母なる山である岩木山と岩木川に護られています。農家の秋は忙しい。様々な秋の実りが重なるので、本当に忙しい。しかし、豊かな実りを前にして、嬉しくないわけがない。その証 [続きを読む]
  • 枯れ葉の訪問者
  • カラカラと 扉たたくは 赤と黄の 色鮮やかな 訪問者たちからからと とびらたたくは あかときの いろあざやかな ほうもんしゃたちカラカラとした乾いた音を玄関先に響かせているのは、赤や黄色の色鮮やかな枯れ葉の訪問者たちでした。9月も下旬に差し掛かると、残暑は息をひそめて秋の装い。人も街も、秋色に色付く中、我が家には少しだけ早い訪問者がきたようです。それは、赤や黄色の色鮮やかな枯れ葉たち。カラカラと乾 [続きを読む]
  • 見えずとも存在するもの
  • 目に見えず 触れることすら 出来ぬもの 想いも風も ここに在るのにめにみえず ふれることすら できぬもの おもいもかぜも ここにあるのに目で見ることも触れることすらできないのに、人の思いや通り過ぎる風は確かに存在しているのです。目に見えるものが全て。もし、そうだとしたら、どれだけ悩まずにすむのだろう。目に見えるもの、触れられるもの。この世界は、それだけで出来ていない。目に見えずとも、触れられずとも [続きを読む]
  • 安田 蝸牛さんから下の句をいただいて
  • 天よ地よ 秋の恵みを まもりたまえ 五穀の神の その名拝みててんよちよ あきのめぐみを まもりたまえ ごこくのかみの そのなおがみて驚異的な自然の力の前では、何も打つ手はないのですが、せめて秋の恵みをお守りくださるよう五穀の神に祈るばかりです。(安田 蝸牛さんから下の句をいただきました)自然の力は優しくも厳しい。農家の娘として育った私には、文字通りその言葉が刻み込まれている。毎年、この時期に訪れる [続きを読む]
  • 眠れぬ夜は
  • 眠れぬ夜 ふうわり夢へと 誘うは 月映す酒と あなたの寝息ぬむれぬよ ふうわりゆめへと いざなうは つきうつしゅと あなたのねいき眠れない夜も、月が映ったお酒とあなたの寝息があれば、心のざわめきも不安も消え失せて、安心して夢の世界へ旅立てます。眠れない夜。なんだか心がざわめいて、眠りにつけない夜。そんな時は、月を見ながら物思う。静かな街並みを見下ろす月。なんとなく、月見酒でも嗜もうか。夜風に当たり [続きを読む]
  • 久々の子守歌に
  • 久々に 君がねだるは 子守唄 手重ね歌う 眠りし後もひさびさに きみがねだるは こもりうた てかさねうたう ねむりしあとも読み聞かせが寝かしつけの定番となりつつありますが、今夜だけは子守唄がいいという娘。久々の子守歌で眠ってしまった後も、懐かしさもあって寝顔をみながらしばらく歌ってしまいました。最近の娘の寝かしつけは、もっぱら物語の読み聞かせ。お気に入りは、ももたろう白雪姫シンデレラきんたろう…な [続きを読む]
  • 秋到来
  • うっすらと 色づく木々の 葉をゆらし そっと運ぶは 秋色の風うっすらと いろづくきぎの はをゆらし そっとはこぶは あきいろのかぜ色付き始めた木々を、秋らしい涼しくて乾いた風が揺らしています。その木々の葉を、そっと地面に運ぶのもまた風の役目。やっと秋らしい天気になりました。私生活では、ようやっと断捨離と大掃除が終わり、ほっと一息ついています。娘の七五三の前撮りもありますし、まだしばらくは落ち着かな [続きを読む]
  • 急に大人びた娘に
  • 幼子の 手が離れるのは 成長と 己が心に 言い聞かせているおさなごの てがはなれるのは せいちょうと おのがこころに いいきかせている母がいないと泣いていた我が子。いつのまにか、一人で輪の中に入っていけるようになりました。これは成長したと喜ぶべきことだと理解しているのに、まだ心は言い知れぬ寂しさが消えません。5月からのプレ保育。母にしがみつき、一人で椅子にも座れなかった。6月になって、椅子に座れるよ [続きを読む]