baumkuchen2017 さん プロフィール

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baumkuchen2017さん: not doing but being
ハンドル名baumkuchen2017 さん
ブログタイトルnot doing but being
ブログURLhttp://kotaro-kanwa.hateblo.jp/
サイト紹介文医療、特に緩和ケア・訪問診療・看取りに関する話題。
自由文元ホスピス医、現訪問診療医。ライフワークの緩和ケア、認知症治療、看取りに関する話題です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供73回 / 365日(平均1.4回/週) - 参加 2017/04/05 18:29

baumkuchen2017 さんのブログ記事

  • お医者様と患者様
  • こんな記事を読んでの感想です。http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/di/column/kumagai/201807/556919.html登録していないと読めない記事かもしれません。主治医を「お医者様」と呼び、薬を減らして欲しいと思いながら言い出せない80代の男性の患者さんが登場します。 「自分は薬のことはよく分からないが、こんなに飲まなくてもいいのではないかと思っている。とりわけ、半年ほど前に痰が絡むと言った時に出さ [続きを読む]
  • 「異常者」と殺意を生む職場
  • 大口病院の事件は衝撃的な内容でした。「信じられない」「許せない」という多くの声の中で、一部の医療者・介護者はTwitter等で高齢者医療・延命治療のあり方、医療・介護者の置かれている過酷な環境などを発信していました。しかし、これに対しては、「異常な殺人事件を高齢者医療とごちゃごちゃに論じるな」という、不快感を伴う反応が多かったです。私も、事件に絡めて高齢者医療(特に延命)を論じること、半ば崩壊しつつある [続きを読む]
  • 介護における「ボディタッチ」の是非
  • 昨日Twitterで、「介護におけるボディタッチは風俗法に抵触するのではないか」という意見をお聞きしました。個人的には結構ショックで、「ついにこういう時代が来たか…」と思いました。この指摘は、看取り前のがん末期の患者さんに対して、看護師が手を握ったことが、施設から「不適切な行為」とクレームを受けたエピソードがあり、それに対する意見でした。長い間何も問題視されず普通に行われて来たことが、「実はこれ、〇〇法 [続きを読む]
  • 命の重み
  • 私がレジデントの頃の話です。病院かかりつけの患者さんが窒息で救急救命センターに搬送されました。一命を取りとめましたが食事も会話も出来ず、胃瘻に。また、もともと透析をするかどうかギリギリの方でしたが、救命後は透析も必要となりました。経過中、下肢の末端の壊死も始まりました。外科的治療の適応はないと判断されました。患者さんは言葉が出ませんが壊死した趾の処置はとても辛そうでした。私は当初から緩和ケア医を目 [続きを読む]
  • 入院時に受ける急変の説明
  • 病院に入院すると、家族が病状の説明を受けた時に、「急変時の方針」を決めるよう求められる場合があります。もちろん、この場で答えたことが今後も変更不可能ということではありません。後に変更も可能です。しかし後述のようにいざ起こってしまってから「どうしよう」と考える時間は恐らくありません。これを私たちは「DNARを確認する」等と言います。DNARは「蘇生の可能性が低い場合に蘇生を差し控えること」です。入院中に具合 [続きを読む]
  • 同居孤独死
  • Yahooニュースにこんな記事がありました。headlines.yahoo.co.jp家族と同居をしているのに孤立状態で異常死を遂げるケースがあると記事は述べています。別の記事によると、このような「同居孤独死」は都内で年間2000件あるそうです。ちなみに一人暮らしの孤独死が年間3000件余りだそうです。もちろん、最初から孤独死させようと同居する家族はいません。初めは良かれと思い、独居の親と一緒に住む決心をされたのだと思います。にも [続きを読む]
  • 自分で決めない文化
  • 日本において本人よりも家族の意思が優先される場面が多々あるのは確かに課題ではある。しかしそれを本人自身が望んでいる場合というのもまたあり、それが日本人としての特性だろう。 ACPを進めて本人の意思を最優先させる仕組みを整えていくことは重要だが、欧米の進め方を単純に外挿して同じアプローチをとれば、日本の家族のみならず本人をも苦しめる可能性があることは考慮すべきだ。 今朝の、 [続きを読む]
  • 「ヘルプマン!!」とキラキラ系介護
  • 今回は、前回の続きの予定のつもりでしたが、うまくまとまらないので、他の内容にさせて頂くことにしました。ヘルプマン!!作者: くさか里樹出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2015/05/20メディア: コミックこの商品を含むブログ (1件) を見る皆さんは『ヘルプマン!!』という漫画を御存知ですか?介護士が主人公の漫画で、随分前から有名ですよね。調べてみると2003年にスタートしているとのことです。実は私は今回初めて読 [続きを読む]
  • 『母親に、死んで欲しい』(1)
  • 将来介護をする、受ける人になる可能性は、とても高いと思います。特に家族に介護する/される人にとって、是非一度は読み、考えて頂きたい本だと思います。「母親に、死んで欲しい」: 介護殺人・当事者たちの告白作者: NHKスペシャル取材班出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/10/18メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る副題に「介護殺人・当事者たちの告白」とあります。時にニュースとなり、私達の目に [続きを読む]
  • 「一番苦しいのは本人」ですか?
  • がんの末期に限ったことではありませんが、介護している家族に向かって「あなたも大変だと思うけれど、御本人の方が辛いのですよ」等と声がかかることがあります。これは間違っていると思います。もちろん、痛みや呼吸苦、嘔気などの身体的な苦痛を感じているのは御本人です。しかし、家族は家族で別の種類の苦しみがあり、他人が簡単に比較出来るものではないからです。実際、ホスピス等で身内を看取った経験のある終末期の患者さ [続きを読む]
  • 「死の受容」に対する疑問(2)
  • 昨日の続きになります。kotaro-kanwa.hateblo.jp昨日のブログでは、西先生のブログ記事、「患者さんは死を受け入れられるのかどうか」を紹介させて頂きました。そして我が国のホスピスがキュブラー・ロスの影響を強く受け、まるで「死の受容」に至ることを「支援」することがホスピスのひとつの目的であるかのように認識されていたことをお話しました。実は私も初めはそのように考えていました。確かに怒りや抑うつの中で最期を迎 [続きを読む]
  • 「死の受容」に対する疑問(1)
  • 3月28日、川崎市立井田病院の西先生がこんなブログを書いておられました。www.buzzfeed.comTwitterでも散々絶賛したのですが、私がこの仕事をしながら長年感じていたことを、とてもやさしくスマートにまとめており、さすが西先生だなぁと思いました。テーマは、「死は受け入れられるのか」。西先生はまず、アドバンストケアプランニング(ACP)の説明と重要性をお話された後で、50代のがん終末期の患者さん、Aさんの例を紹介されて [続きを読む]
  • 『1000の夜を駆ける: ーわたしは統合失調症』
  • 本日は本の紹介です。統合失調症を発症された著者『しらたま』さんが、これまでの経験や想いを綴った漫画です。これは2012年に描かれた作品ですが、AmazonのKindle Unlimitedに登場したのを発見し読ませて頂きました。1000の夜を駆ける: ーわたしは統合失調症ー作者: しらたま出版社/メーカー: 株式会社 Mr.チャレンジド発売日: 2017/01/17メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る優等生とも言える学校生活を送っていた [続きを読む]
  • ホスピス医を目指す私が言われた言葉
  • 医師になる前から緩和ケアに興味があった私は、がんという病気を学ぶために消化器内科が良いと考え入局しました。消化器は、食道がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん、膵臓がん、胆嚢・胆管がんなど悪性疾患の患者さんが多いのが理由です。しかし、医局の先生たちは好きでしたが、大学は私が考えていた理想とはかけ離れた場所でした。消化器内科は上下部内視鏡・ERCP・肝生検や肝動脈塞栓術などの手技をマスターすることや研究が中心 [続きを読む]
  • 介護職員への暴力を黙認すべきではない
  • 高齢者や認知症の患者さんは、心身ともに衰えた「弱者」であり、その人権が侵され易いため、これを守ることが大切であるとしばしば指摘されます。これはその通りです。しかし同時に介護・支援する側の家族や介護職員・看護師の人権を尊重すべきだ、という議論は、当然のことにも関わらず、まだまだ軽視されていると感じます。介護のうえで問題にされる「虐待」は、介護者から高齢者ばかりが問題にされます。しかし実は高齢者から介 [続きを読む]
  • 寄り添うことは悩むこと
  • 2017年3月14日に開始したこのブログですが、明日で1年を迎えることになります。敢えて有料のブログを選んだことで、「書かないともったいない」ような気分になり、結果として私にしては頻繁に記事を更新出来たのではないかと思います(笑)。ブログを書くことは自分の心の中にあるおぼろげなものを明確にし、考えを整理すると共に後に、日記のような役割もあり自分自身にとってとても大切なことだと思っています。さて、このブログ [続きを読む]
  • 「それでも良いですよ」〜私の考える良い在宅医
  • いつも参考にさせて頂いている、いまいホームケアクリニックの今井先生のブログ記事から。「在宅医に求められる資質」についてのお話です。imai-hcc.com私も全く賛成です。在宅医に求められる資質は、病院医とは少し異なります。いえ、究極的には人間として、医師として求められるものは共通の部分も多いでしょう。しかし、病院は目的がはっきりしています。患者さんの病気の治癒、あるいは社会復帰、それが出来ない方には出来る限 [続きを読む]
  • 『痛い在宅医』
  • 2017年12月に出た、長尾和宏先生の著書。在宅療養を、特に看取りを考えている御家族に必須の本ではないかと思います。痛い在宅医作者: 長尾和宏出版社/メーカー: ブックマン社発売日: 2017/12/21メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るこれまで訪問診療、在宅看取りを扱った本の多くは在宅医療の成功例の寄せ集め、「美談系」の本でした。在宅医療を推進する目的ですからこれは仕方ないとは言え、多くの闘病 [続きを読む]
  • スパゲティ症候群とクオリティ・オブ・デス
  • 「ピンピンコロリが良い」「眠るように死にたい」と多くの方がおっしゃいます。しかし「ピンピンコロリ」で死を迎えることが出来る人は5%に過ぎない、と在宅医の長尾 和宏先生はおっしゃっています。「スパゲティ症候群」という言葉を御存知でしょうか。昭和の、私が医者になる前からあった言葉ですから、平成が終わろうとしている今の若い方には馴染みのない言葉かもしれませんね。病気の治療のために、胃管(胃瘻)、尿道カテー [続きを読む]
  • オンライン診療の可能性
  • 医療関係者の方は既にご存知の通り、今回の報酬改定からオンライン診療にルール付けと保険点数が設置されました。ただ、定められた点数は非常に微々たるもので、手間と初期費用、維持費を考慮すると完全にペイしないものでした。例によって、今井先生のブログが詳しいのでリンクを貼らせて頂きます。imai-hcc.com一般の方の中には「オンライン診療って何?」という方も多いと思います。ひとつの例として、『ポケットドクター』のサ [続きを読む]
  • 医療ドラマと実際の医療
  • MTproに登録をしている医療関係者以外は読めない記事かもしれませんが、こんな記事がありました。medical-tribune.co.jp曰く、 患者の死亡率はドラマでは22%と、現実の7%の約3倍だった(P<0.0001)。また、救急診療部からそのまま手術室に搬送された患者はドラマの71%に対し、現実では25%(P<0.0001)。生存患者のうち、治療や手術後に長期ケア施設に移った割合はドラマの6%に対し、現実では22%(P<0.0001)。 [続きを読む]
  • 「本人には言わないで下さい」
  • がん等の病気が判明し、説明が必要な時に、我が国はまず、本人ではなく家族に告知をする傾向があります。特に患者さんが高齢者である場合、その配偶者と、お子さんがいらしゃる場合にはお子さんを一緒に呼んで病気の事実を伝えることが多いです。そうすると、現在は昔ほどではありませんが「かわいそうだから、本人には伝えないで下さい」という方がまだまだいらっしゃいます。このブログでも、告知について様々な方向から検討をし [続きを読む]
  • 「より良い医療」を受けるために
  • 日本の医療の特徴は、国民皆保険、フリーアクセスとされています。「医療費が高かった」という声も聞きますが、一方でかかった金額の7〜9割は公費で賄われています。最近、情報提供書なしで総合病院を受診すると窓口で一定額の負担を求められるようになりましたが、それでもかかりたい病院/医師に診てもらうことは制限されていません。しかし、「全てが良い」ということはあり得ません。フリーアクセスにも問題点があることは、い [続きを読む]
  • 「どちらが、本人がより幸福か」という軸
  • 胃瘻造設に当たり、多くの患者さんは自分の意思を表現出来る状態にないため、家族が決断を迫られることがしばしばあります。「延命」か「実質的な患者の死」を限られた時間の中で決断しなければならない苦悩は計り知れないものがあります。また、少し異なるケースですが緩和ケアで「鎮静」という手段がとられることがありますが、この時も御本人の意思がある時・ない時に関わらず家族の同意を求められることになります。「苦痛を取 [続きを読む]
  • 「身体拘束ゼロ」が生む悲劇
  • 一昨日、Twitterで想いのほどを散々呟かせて頂いたのですが…。私はもともと、「身体拘束を出来る限り減らす」は大賛成ですが「ゼロ」という考えにはかなり抵抗があります。そういった考えは過去にも、kotaro-kanwa.hateblo.jpまた、kotaro-kanwa.hateblo.jpこういったところで書かせて頂きました。今回の呟きの発端は、身内が急性期病院から療養型へ移り、そこで療養を始めたことにあります。身体のバランスが悪く何度も車椅子か [続きを読む]