baumkuchen2017 さん プロフィール

  •  
baumkuchen2017さん: not doing but being
ハンドル名baumkuchen2017 さん
ブログタイトルnot doing but being
ブログURLhttp://kotaro-kanwa.hateblo.jp/
サイト紹介文医療、特に緩和ケア・訪問診療・看取りに関する話題。
自由文元ホスピス医、現訪問診療医。ライフワークの緩和ケア、認知症治療、看取りに関する話題です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供126回 / 323日(平均2.7回/週) - 参加 2017/04/05 18:29

baumkuchen2017 さんのブログ記事

  • 「より良い医療」を受けるために
  • 日本の医療の特徴は、国民皆保険、フリーアクセスとされています。「医療費が高かった」という声も聞きますが、一方でかかった金額の7〜9割は公費で賄われています。最近、情報提供書なしで総合病院を受診すると窓口で一定額の負担を求められるようになりましたが、それでもかかりたい病院/医師に診てもらうことは制限されていません。しかし、「全てが良い」ということはあり得ません。フリーアクセスにも問題点があることは、い [続きを読む]
  • 「どちらが、本人がより幸福か」という軸
  • 胃瘻造設に当たり、多くの患者さんは自分の意思を表現出来る状態にないため、家族が決断を迫られることがしばしばあります。「延命」か「実質的な患者の死」を限られた時間の中で決断しなければならない苦悩は計り知れないものがあります。また、少し異なるケースですが緩和ケアで「鎮静」という手段がとられることがありますが、この時も御本人の意思がある時・ない時に関わらず家族の同意を求められることになります。「苦痛を取 [続きを読む]
  • 「身体拘束ゼロ」が生む悲劇
  • 一昨日、Twitterで想いのほどを散々呟かせて頂いたのですが…。私はもともと、「身体拘束を出来る限り減らす」は大賛成ですが「ゼロ」という考えにはかなり抵抗があります。そういった考えは過去にも、kotaro-kanwa.hateblo.jpまた、kotaro-kanwa.hateblo.jpこういったところで書かせて頂きました。今回の呟きの発端は、身内が急性期病院から療養型へ移り、そこで療養を始めたことにあります。身体のバランスが悪く何度も車椅子か [続きを読む]
  • 終末期の輸液
  • 本日は『いまいホームケアクリニック』さんのこちらの記事から。imai-hcc.com書いてある内容は、私個人は全く賛成です。ただ、少し自分の意見を加え、書かせて頂こうと思います。少しずつ衰弱された患者さんが、口から水分を摂れなくなった場合、多く余命は数日〜1週間程度です。点滴は簡単に言えば水の中に糖と塩が入っているようなもので、殆ど栄養はありませんが、水分を補うことで上述の余命数日が、数週間くらいには延ばすこ [続きを読む]
  • 施設訪問診療の終焉か
  • 昨日、中医協から2018年度の診療報酬改定の個別項目が発表されました。細かい点数配分はこれからですが、訪問診療は大きな節目を迎えることになりそうです。個人的にはだいたい要件を満たしていますので、今回は大きな影響はないと思っていますが…。具体的には、月2回の在医総を算定するには以下の要件が。[対象患者]以下のいずれかに該当する患者(1) 要介護○以上の患者(2) 認知症高齢者の日常生活自立度でランク○以上の患者( [続きを読む]
  • VSEDに対する私見
  • 新城先生が書かれた、VSED (voluntary stopping eating and drinking)に関する記事が、Twitterで話題になっていました。headlines.yahoo.co.jpVSEDとは患者さんが自ら飲食を止めることによって死期を早める行為を指します。上記の記事では、新城先生が10年以上前に出会った患者さんについて書かれています。新城先生はこの患者さんに、恐らく内容からすればやや浅い鎮静を施し看取りを行っています。新城先生はこのVSEDを、安楽死 [続きを読む]
  • 曖昧に始まるセデーションは是か非か
  • 今回は終末期鎮静についての、医療者向けの内容になります。「セデーションって何?」という方には理解しにくい内容となりますので御了承下さい。御承知の通り、終末期鎮静(特にcontinuous deep sedation、以下CDS)はガイドラインでかなり慎重に選択すべきことが強調されています。ガイドラインをそのまま在宅に当てはめようとすると、1.他科・専門医へのコンサルテーション2.治療抵抗性判断3.医療チームの合意4.本人の意思確認 [続きを読む]
  • 『身体拘束』を本当に減らすために必要なこと
  • 2018年1月11日放送のクローズアップ現代で、『身体拘束』の特集がありました。見逃してしまった方は、サイトで内容を閲覧することが出来ます。www.nhk.or.jp拘束の存在もあまり知らない一般の方々への問題提起という意味では大変意義のある内容でしたが、日本一身体拘束を減らすことに成功した都立松沢病院を取り上げ、「医療者の意識改革と努力で身体拘束をなくすことが出来る」的なよくある結論で終わってしまったのは残念でした [続きを読む]
  • ドキュメンタリーに登場する「大門未知子」
  • 現実の医療界に、大門未知子(ドクターX)やブラックジャックはいません。敢えて言うまでもなく、「失敗しない医者」など漫画やドラマにしか出て来ないことは子供でも知っています。しかし、「ノンフィクション」「ドキュメンタリー」を謳うテレビ番組も、「成功例」ばかりを繋ぎ合わせれば、大門未知子が現れてしまいます。私達人間の多くは、「善」でいたいという気持ちを持っています。そして番組を作る時に、失望と暗い気持ち [続きを読む]
  • 丸山ワクチンについて言いたいこと
  • 最近テレビで丸山ワクチンについての放送があったようで末期がんの患者さんからワクチンについての質問・問い合わせがありました。丸山ワクチンについて聞かれるといつも独特な気持ちになります。「手伝って」と言われれば期待に沿いたいと思いますが、「どう思いますか?」と聞かれるとさすがに「効きます」とは言えません。ワクチンについて、ホスピス勤務時代の経験を過去のブログで書いています。ワクチンを受けたい方は具体的 [続きを読む]
  • 平成30年診療報酬改定における『訪問診療』予測と私の考え
  • 平成30年4月の診療報酬改定に向けて話し合いが行われています。この中で訪問診療ではどのような変更がありそうでしょうか。まず、全体的な見通しですが前回までの、特に施設(特医総管)の大幅な削減がたたり、在宅支援診療所の数は緩やかに減少しています。「病床を減らし、在宅(地域)へ」という国の方針が変わるとは思えず、ひとまず今回は訪問診療部門の大幅な変更はないと考えています。一方、施設の「本当は通える」軽症者 [続きを読む]
  • 予め、自分で決めることの重要性
  • ここのところブログで続けて「医師任せにしてはいけない」ことについてお話して来ました。診療をしていると、「素人なので分かりません。先生にお任せします」という方が必ずいらっしゃいます。御高齢になるに従い比率は増えると思います。一見、主治医を信頼しいてるように思いますが、本当にお任せで良いのか、という疑問もあります。考えてもみて下さい。進学も就職も、結婚も皆最初は素人だったではありませんか。全て他人任せ [続きを読む]
  • 「すがる」こととその対象が生む悲劇
  • 今日は前回の続きです。元になる記事は、ex.yahoo.co.jp科学的根拠に乏しい代替療法にすがった結果、たくさんの金銭を失ってしまう患者さんがいます。場合によっては、完治の可能性すらある方でも、残念ながらそのチャンスを失ってしまうこともあります。私は代替療法が問題ではなく、「すがって」しまうことが、そして「すがる対象」が場合によっては間違いや誤解のもとになったり、騙され、多くを失う悲劇を引き起こしているでは [続きを読む]
  • 「緩和ケアも治療です」
  • 今日はこの記事に沿ってお話させて頂こうと思います。ex.yahoo.co.jpこの、背を向けた医師と右側から伸びるたくさんの手、とても印象的な、象徴的なイラストですね。進行再発がんで化学療法を行っても、殆どの場合がんを完全に治癒させることは出来ません。いつかは効果が不十分になり、または副作用のため継続が出来なくなります。この時に、「残念ながら、もう当院で行える治療はありません」「好きなことをして余生を過ごして下 [続きを読む]
  • 『「残された時間」を告げるとき』
  • 心から尊敬している臨床医は?と聞かれ真っ先に浮かぶ先生のひとり、西 智弘先生の本を紹介したいと思います。特に研修医やレジデントの先生、また医師だけでなく患者さんと家族、またそれ以外の方が病や死について学ぶのにとても良い本です。「残された時間」を告げるとき作者: 西智弘,こしのりょう,矢野道子出版社/メーカー: 青海社発売日: 2017/06/08メディア: 単行本この商品を含むブログを見る医師として、治せない疾患である [続きを読む]
  • 顔の見える連携(関係)
  • 在宅医療はクリニックだけでは成立しません。ケアマネージャーと訪問看護師、時に介護士やデイサービスとの情報交換も大切になります。もちろん、病院とクリニックの連携も重要になります。ですので、いかに良好な連携を組めるかが重要になり、しばしば学びのテーマになったりします。そこでよく耳にする、『顔の見える連携(関係)』という言葉ですが、ひとつは文字通り、『○○クリニックの△△先生』と聞いて顔が浮かぶというこ [続きを読む]
  • 『安楽死で死なせて下さい』
  • あまり気持ちの余裕がなく、少し更新が滞っておりました。今日は『おしん』『渡る世間は鬼ばかり』等で有名な橋田 壽賀子さんが書いた本の紹介をさせて頂きます。安楽死で死なせて下さい (文春新書)作者: 橋田壽賀子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/08/18メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る安楽死に反対する方は、安楽死を自殺と同様に考えているのではないかと思います。人は勝手に命を絶つべきではない。自 [続きを読む]
  • 『食べてうつぬけ』
  • 前回お話したように、特に閉経前の女性のうつ、パニック、また成人のADHDと診断されるような方には栄養療法はかなり効果的な治療のひとつです。本日ご紹介する本はこのこころに効く栄養学のエッセンスが詰まった本になります。漫画やイラストが多いのはとても良いと思います。うつ等で苦しむ方は文字をたくさん読むのは苦痛だと思うからです。マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ作者: 奥平智之,いしいまき出版社/メー [続きを読む]
  • 分子栄養学はカルトか
  • 以前もお書きしたように、自分自身に糖質制限を試し効果があったので関連書籍やネットでの情報収集をするようになると、あちこちで『分子栄養学』に出会うようになりました。分子栄養学は『分子生物学』を土台とした栄養学で、その土台の部分で糖質制限を重要視している場合が多いからです。現在の分子栄養学はもともと海外ではライナス=ポーリングやエイブラム=ホッファーら、国内では三石巌などに端を発します。彼らの考え方は [続きを読む]
  • 痛み治療の先にあるもの
  • 永寿総合病院で病棟・在宅の緩和ケア治療で活躍されている廣橋猛先生の書かれた記事を御紹介します。http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/hirohashi/201711/553443.html (前略)切除不能な胃癌を患い、現在は化学療法中です。食べると胃が痛くなるので、十分に食事が摂れません。この患者の痛みを取るべき理由が分かりますでしょうか? そう、痛みを取るだけでは、この患者の満足は得られません。痛み [続きを読む]
  • 平穏死ー患者は本当に苦しんでいないのか
  • 長尾和宏先生のブログにこんな記事がありました。blog.drnagao.com長尾先生は在宅医療の一線で活躍されている先生です。たくさんの本を書かれ、あちこちで講演を行うなど在宅医療普及に向けた活動も精力的に行っておられます。胃瘻の本などはとても良く書かれており、造設に悩む御家族などに読んでもらっています。胃ろうという選択、しない選択 「平穏死」から考える胃ろうの功と罪作者: 長尾和宏出版社/メーカー: セブン&アイ出 [続きを読む]
  • 『私の脳で起こったこと』
  • 私の脳で起こったこと レビー小体型認知症からの復活作者: 樋口 直美出版社/メーカー: ブックマン社発売日: 2015/07/10メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (2件) を見る本の存在は知っており、以前から読みたいと思いながら読んでいなかった本でしたがある事が切っ掛けで購入を決心しました。昨晩から読み始め、いっきに読み終えてしまいました。一言では言えませんが、すごい本です。本当に買って良かったと [続きを読む]
  • 糖尿なのに脂質(あぶら)が主因!
  • 糖尿なのに脂質(あぶら)が主因!―糖尿病とその合併症予防の脂質栄養ガイドライン作者: 奥山治美出版社/メーカー: クオリティケア発売日: 2017/08/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見る2017年8月に、“あの”日本脂質栄養学会から出た本です。主な内容は糖尿病の病態と絡め積極的に摂取すべき油脂と避けるべき油脂がその理由と共に紹介されており、またスタチン、ワーファリンで糖尿病を誘発する、という内容になっていま [続きを読む]
  • 認知症独居の高齢者を支える
  • 昨日地域の介護事業所の勉強会にお誘い頂き参加しました。あるケースカンファレンスを行いましたが、そこで考えたことを今日は書かせて頂こうと思います。 90代独居の男性。簡単な会話は出来るが短期記憶障害は著しい。糖尿病と心不全あり。奥様との想い出の残る自宅で死にたいと。しばしば介護拒否が強く、特に便まみれになっていても下着の交換を嫌う。なんとか歩けるが自宅内で転倒を繰り返し発見者により複数回搬送 [続きを読む]
  • 韓国で「尊厳死」の選択が可能に
  • 10月23日より、韓国の一部の医療機関で「尊厳死」を選ぶことが出来るようになりました。試験期間を経て、来年2月から本格的に法が施行されるとのことです。私は尊厳死法は賛成です。過剰な治療により苦しみ続ける患者さん、そして介護者(家族)を本当に本当にたくさんみて来たからです。そんな中今朝、文筆家の平川さんのツイートが流れて来ました。私が思ったことを書かせて頂こうと思いますが、死生観なのでなにが正しい、間違 [続きを読む]