愛摘姫 さん プロフィール

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愛摘姫さん: 桃花乃宮 愛摘姫
ハンドル名愛摘姫 さん
ブログタイトル桃花乃宮 愛摘姫
ブログURLhttp://tukinomiya27.blog.jp/
サイト紹介文宙かける愛摘姫の、創作の庭 桃花乃宮です。
自由文花咲くように、物語ひとつ。

どうぞごゆるりとご訪問ください。

参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供35回 / 363日(平均0.7回/週) - 参加 2017/06/18 04:51

愛摘姫 さんのブログ記事

  • 星の約束のものたち −第七章ー
  • 第七章 ぼくの歌ぼくは、二人の姿をみても、何だか気持ちが晴れなかった。もやもやした何かがあって自分でも何かわからなかった。少年とウラは琴をひきながら、風の音を聞いている様子だった。ぼくは、いまいちそこに入り込めなかった。なぜぼくは、いつも人の楽しそうな輪... [続きを読む]
  • 星の約束のものたち −第六章ー
  • 第六章  「変化」ぼくは、ベッドから起き上がると、いつもの朝が気だるいように感じた。夕べのことが頭から離れない。不思議な少年とウラとすごしたことが、昨日までと同じようにすごすことが難しく感じられた。「学校いくの、嫌だな」ブラウスを着て、ズボンをはき、学校... [続きを読む]
  • 星の約束のものたち −第五章ー
  • 第五章 「朝やけ」ぼくは、それ以上話せなくなっていた。少年は、また竪琴を引き始めた。ウラはうっとりとその音色を聞いている。「きみも弾くかい?」あわてて、首をふった。少年はそのまま、だまって竪琴を弾いていた。レノは、朝やけの空がそこまできていることに気づい... [続きを読む]
  • 星の約束のものたち −第四章ー
  • 第四章 「龍の羽根」少年と少女は、ぼくのことを知っているみたいな口ぶりだ。けれど、ぼくは今日初めて会ったのだし、彼らのことを何も知らなかった。「きみは、どこからきたの?」そう聞くと、少年は、星を指差した。「何しにきたの?」少年は、黙って笑いながら少女とぼ... [続きを読む]
  • 星の約束のものたち −第三章ー
  • 第三章 「少年」ぼくは、少女の声に、何かのはじまりがやってきたのを感じた。その何かが、怖いはずがないだろうに、身体はこわばって動けなくなってしまった。握った手のひらには、汗を感じる。ぼくは、じっと目だけは離さずに見ていようと思った。音は、風の音にまぎれて... [続きを読む]
  • 星の約束のものたち −第二章ー
  • 第二章 「はじまりの音」レノは龍族のことについて、ほとんど知らなかった。昔、地上に降り立った龍がそこで、暮らし始めたものたちの子孫を龍族というそうだ。祖父の話に出てきた龍族のことも、レノは半信半疑のままだった。まさか、龍族が本当にいるのだろうか。レノは、... [続きを読む]
  • ナノとエメラルドの森 ー第一章ー
  •  ノコがちょこんと顔をだしてしまった世界は、空気が薄くてビリビリしていて、とても長くは息ができそうにないところだった。  ノコは、昼間のかげろうが大好きな女の子だった。「ああ、またあんなに蜃気楼ができている」見渡す海にうかんでいるお城のようなシルエットを... [続きを読む]
  • 星の約束のものたち −第一章ー
  • 第一章 「龍族は海で暮らす」レノは月に照らされた海岸を歩いていた。風が細い糸のように、体をかすめてゆく。海岸には、うちよせる波に、白い影を浮かばせて少女がたたずんでいる。少女は、長い髪が風に流されるのを、気にも留めずに、じっと空のかなたを見つめていた。レ... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第十六章ー完
  • ダイシジは、やがて星ぼしがちりばめる夜空になる前の、温かな濃い夕暮れの色合いのような、心を染める愛につつまれた時間を感じていた。 時を忘れるほどの、甘美さを、リディの心と寄り添いながらすごした。「あっ!」 リディが突然、外を指差して声をあげた。 ダ... [続きを読む]
  • DAISHIJI ー第十五章ー
  • 以前は、この時間になると、仕事からぐったり疲れて帰ってきたダイシジが、ドアから入ってきて、リディは、食事の支度をしながらそんなダイシジの帰りを待っていたものだった。 二人は、いつも二人でいた。 そして、今日もダイシジとリディは、あのころと変わらずに... [続きを読む]
  • DAISHIJI ー第十四章ー
  • ダイシジは、それからしばらくの間、家にこもるようになった。 そんな様子をみて、街中の人が彼を心配していた。彼の様子を見ようにも、どんな言葉をかけていいかわからず、戸口の前にりんごや、梨を置いていく人もいれば、だまって帰る人もいた。 彼は、家にこもり... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第十三章ー
  • 別れ際、テディは、泣きながら、ダイシジに頭を下げると、またすぐに寝室に戻っていった。ダイシジは、何が起こったのかわからなかったが、何かが始まったような不思議な気持ちがしていた。 そして、その予感は的中した。 テディの父親のうわさは、すぐに街中にひろ... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第十二章ー
  • しばらく、ダイシジは動こうとせず、黙っていた。 すべてが調和に満たされ、足らぬものがないことを、穏やかに感じられた。充実した満足感の中に浸っていると、ダイシジの胸から光が沸いてきた。明るく真っ白でまばゆい光が、胸から沸いてきて、一筋となって、空へ上ってい... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第十一章ー
  • ダイシジは、戸棚作りを始めていた。 リディの様子は気になったものの、いま自分にできることのすべてをやろうと思ったのだった。それが、何かのためでなく、自分の喜びのためであることは明白だった。 作りたいから、作り、作りたいものを作っている。それに寄り添うと... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第十章ー
  • リディは、ふっと笑ったかとおもうと、やがて大きな青い月にとけこむようと身体がふわっと浮いていった。 ダイシジは、リディを見つめながら、大きな月とその青白い景色の山々に映る月の光をみながら、リディの姿をしたものを黙って見上げていた。そのまま、景色に溶け込む... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第九章ー
  • 「リディ」 側のこしかけに座りながら、リディの名を呼び続けた。 自分も決して、大丈夫な身体ではなかった。睡眠不足と、十分休んでおらず、ちゃんと食事もしていない身体だったので、フラフラだった。けれど、いまはリディのことが一番心配だった。 このまま目を... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第八章ー
  • などうして、そんな風にしてくれるんだろう。  家につくと、ダイシジとリディは、その日あったことを話すと、そのまま戸棚作りに取り掛かった。 そんなことを言っても、街がどうだったとしても、自分たちがやることは、これしかないのだ。扉にガラスをはめ込み、金具... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第七章ー
  • もう、終わりだ。何もかも。 俺はきっと、街中の笑いものになる。そして、誰もがやってきて、家に入りあれこれ言ってくるんだ。 そう思うと、暗い気持ちになった。リディもそんな彼を見て、声をかけられなかった。なんて、声をかけていいんだか。同じ心境だった。も... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第六章ー
  • それから、二人は、毎日一緒に戸棚を作り始めた。 材料もそろい、組み立てができていき、一つ一つ完成するのをみて、喜びを分かち合った。初めて、二人で作業する喜びだった。 同じものを作っていくことの嬉しさ、そして、なぜだかダイシジに孤独感はなくなっていた。 ... [続きを読む]
  • 使者
  • 心の在り処が知りたくてさまようのは月明かりのよう創ることはわたしの呼吸であって自分の心を映し出すするどい鏡面と同じ一呼吸ごとに筆をおいてゆく神聖な作業何者でもないただのわたしになれるという心の解放の時間祈りは、遠き古から渡りわたしをゆすってこのつかの間に... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第五章ー
  •   お金の相談など、したことがない。彼女はどう思うだろうか。続いて、板金屋などを回り、蝶つがいなどの他のパーツなども、お願いした。1000個買うととなると、向こうも驚くが、そのお金も相当なものだった。とても、給料のあまった部分や、小遣いで買えるようなもの... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第四章ー
  • すると、不思議なことが起こった。 窓一面に、白くまばゆい光がたちこめたかと思うと、そこから、真っ白いスロープのような布に身を包んだきれいな女の人があらわれた。彼はその光の明るさに目をそばめながら、じっと見た。その人は、ふわふわと浮きながら、窓から入ってき... [続きを読む]
  • DAISHIJI ー第三章ー
  • 彼のいる街には、鍛冶屋が3軒、鉄鋼が2軒、大工が3軒、板金屋が1軒あった。街の男は、それぞれ、そのどこかで仕事をするのが、定例となっており、小さいうちから父の姿をみて、ダイシジもまた、その中のどこかで働くのだと言い聞かされてきた。けれど、彼は、子供のとき... [続きを読む]
  • DAISHIJI −第二章ー
  • 彼は、日々の暮らしの中で、自然の中にいるときが、なんともいいがたい清涼な気持ちにさせた。 大工仕事や、その辺で行われる男がやることのいろんな仕事を彼は、意味のないものに感じられていた。暮らす上でかかせないものであるけれど、やっていることに喜びや意義を感じ... [続きを読む]