クロール さん プロフィール

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クロールさん: ネット小説「works」
ハンドル名クロール さん
ブログタイトルネット小説「works」
ブログURLhttps://ameblo.jp/fpkks223/
サイト紹介文「かっぱのななこ」超連載ちう。 火曜、土曜更新!
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供27回 / 365日(平均0.5回/週) - 参加 2017/06/20 22:38

クロール さんのブログ記事

  • 続かっぱのななこ 10話
  • 人魚を食べて不老不死となった八尾比丘尼(やおびくに) 変わらない美貌を手に入れ  金持ちの庄屋の男と結婚し 女の子を授かりました しかし 生まれた女の子には   足がありませんでした 代わりに魚のような 鰭(ひれ)が生えていました 庄屋の男は 生まれた自分の娘を殺すよう命じました そんなこと   できない 怖くなった八尾比丘尼は 娘を連れて男から逃げました 畑のものを盗んだ [続きを読む]
  • 続かっぱのななこ 9話
  • 灯りを落とした部屋。障子越しの月明かりが夜を燈す。 まだ蒸し暑い夜なのに、低くジリジリと鳴る秋の虫の音。 夏は終わる。 虫も私たちも、全ては本能で知る。しかし、人は気がつかない。 記録的猛暑だとか、異常に台風が多いとか、その理由を立証するのに一生懸命。知ったところで、どうしようもない事ばかりなのだ。 もえに言われて気づいた。 東京にはいない、里だけの虫の声だ。 ジリジリジリと果てしなく歌う歌。 [続きを読む]
  • 続かっぱのななこ 7話
  • 「助けてくれ〜〜〜〜!」 久しぶりに聞いた弟の声は、危機迫る叫び声だった。息を切らし、木々を掻き分け走る音の後ろで、獣の興奮した息遣いが微かにスマホから聞こえる。 「ごっはん♪、ごっはん♪」 スマホ越しの獣の息遣いが弾んでる気がするってことは・・。かわいそうに。。たぶんハチローはポッチョちゃんに追い回されているのだ。 やがてブツンと途切れる通話。 久しぶりなんだから、「元気だったか?」とか [続きを読む]
  • 続かっぱのななこ 6話
  • ハチローへのLINEも久しぶりなのだ。 少しバカにされた感のあるLINEにムカつく夏。 「便りがないのは元気な証拠」とかいう諺があるらしい。 「あえて「便り」を出すなんて、元気のない証拠だよ。」 遅い夏休みで家にいるもえは、猛暑の日差しにあっという間に乾いた洗濯物を畳みながら言う。 「会ってみたいな〜、ななこの弟。」 「ハチローにか?ただの丸だしの河童だぞ。」 「前にななこ言ったじゃん、きっと [続きを読む]
  • ななこ番外編 「もえの秘密の引き出し」
  • もえのクローゼットはとてもカラフルでいい匂い。 赤、ピンク、青、ベージュ、白、黒、紫、緑。たくさんお洋服がずらり揃っている。 私の持ってる服は、たった3着。そんでもって、いつも緑のサロペット。 だから時々、もえの服を借りるのだ。 ただし。。。 「汚したら殺すからねwww」 見晴らしのいい朝の草原で、深呼吸するかの爽やかな笑顔で言うのでこれまた身の毛がよだつほど恐ろしい。。。 私はチビなので、もえの [続きを読む]
  • 続かっぱのななこ 5話
  • 「で?。。、今日は冷凍うどんになったと。」 「・・。。。」 「。。しかも何も入ってない素うどん。」 「・・・。。。」 「。。。・・そして又傘を置いてきたと。」 「・・・・。。。」 「はぁ。。、・・。河童だもんね、仕方ないか。。。」 「(`へ´メ)!!そんな言い方はないのだ!」 「傘はこれで何本目?」 「記念すべき20本目なのだ。」 「そう。。おめでとう。お祝いしてあげよっか?」 もえはげんこつを作ると、 [続きを読む]
  • 続かっぱのななこ 4話
  • 午前10時。 「激安本舗根津店」のシャッターが開く。それを合図に、本能剥きだし暴徒と化したおばちゃん達が、35円の卵をめがけて店になだれこむ。 「お一人様2パック!お一人様2パック限りです!!」 興奮をあおる店内アナウンス。チビの私は、その群れの中であれよあれよという間に押しつぶされていた。 しかし、それも作戦なのだ! 私は身を更に低く構え、すかさず帽子を脱ぐ。混乱の真っ只中、緑の物体が脇をす [続きを読む]
  • 続かっぱのななこ 3話
  • 雨降りの朝。アラームで起きられなかったもえが慌ただしい朝。 「もう〜〜!なんで起こしてくれないのよ!」と八つ当たり気味に私を恨んでいた。 なんだ?私のせいなのか?どうせ「うん、分かった、はい、大丈夫」の繰り返しで起きないくせに(-_-)。「自業自得なのだ。」と、聞こえないように呟いてみる。 朝の支度に騒がしいもえを横目に、ソファーにあぐらをかいて私はテレビで「じっぷ」を見ていた。 「すぽうつ」のコ [続きを読む]
  • 続かっぱのななこ 2話
  • 「もう!ほんっっっと!信じられない!!(`へ´メ)」 「だからぁ、帽子拾おうとして池に落ちたのだ。」 「うそばっか!!じゃあ、なんで服が折りたたまれて置いてあったの?」 「もえがいつもうるさく言ってるのだ!お風呂入る時脱ぎっぱなしはいけないって!」 「。。じゃあ自分で脱いだのね。」 「!!?」 「自分で脱いで池に入ったと。。しかも帽子は池の手前の枝に引っかかってたじゃないの。」 「。。。」 「自分で [続きを読む]
  • 続かっぱのななこ 1話
  • 甘露をはらんだ緑の葉が生い茂る森。その森の向こうに、都心のビルがてっぺんを輝かせていた。 7月。 今年最初のセミの声を聴いた。 池を見下ろせる石畳の木陰。こげ茶色の湿ったベンチに腰をおろして、私は足をぶらぶら投げ出してぼけーーっと待っていた。 「まだかなぁ。。。」 サロペットの胸ポケットの中、スマホが震える。 きた!! 「分かってるのだ!ななこもそこまでバカじゃないのだぁ、ぷぅ。」 一人呟くと [続きを読む]
  • 続かっぱのななこ 8話
  • 里の家、その昔のせっちゃんの部屋。もえの擦りむいた膝小僧に、ハチローが薬を塗る。もえはこっそり手招きをして、ハチローに聞こえないように私に耳打ちした。「ねぇななこ、、この薬本当に大丈夫なの?私も妖怪とか河童になったりしないよね。。」「ならねえよ。。」丸聞こえのハチローに即答され、もえは無言で包帯を巻かれていた。化粧のすっかり落ちたもえは、もう十分妖怪の要素満載なのだ。「これは俺が調合した薬。人 [続きを読む]
  • Black River
  •   昔のままで残る理由  それは、誰も触らないから。 蓋をされたまま、街に横たわる黒い川。 金色の背びれをしならせて、一匹の錦鯉が悠々と泳いでいた。現実に怯まないその姿は、この上なく美しかった 丁寧に運び込まれ、積まれた段ボール。段取りよく動く、引っ越し業者の青年たち。階段に貼った黄色のクッションを剥がすと、帽子を脱いで全員で礼儀正しい挨拶。車は川べりの一方通行の道を遠ざかる。 引っ越したばか [続きを読む]
  • お く しゅ り
  •    ファミリーレストラン   外は雨    夜の青を吸い込んで              ふりそそぐ           はじけちる   退屈そうなぼくらを 映すガラス窓に     君が いつもの法則に習って   並べた4種 11粒の「おくしゅり」          紙ナプキンの上で 遠慮がちに座ってる     まるで        キャンディみたいだね   水持ってくるよ     [続きを読む]
  • 永遠ガール
  •               不幸さん                                 ねえ、不幸さん             あなたが私に付きまとうなら、もうあきらめるよ。           でもね。                                                     その代わりにね                      最後まで [続きを読む]
  • 普通ガール
  • たえちゃんは、私の大切な友達。大好きだったおばあちゃんが、私の誕生日に買ってくれたクマのぬいぐるみ。 おばあちゃんの名前「たえこ」。 おばあちゃんが大好きだった。だから命名、「たえちゃん」。 大好きだったおばあちゃんはもういない。2年前に天国へ行ったから。 おばあちゃんのお葬式の日、たえちゃんを胸に抱いた私を遠巻きに見てた喪服の親戚のおばさん。その囁き声が聞こえた。 「麻衣ちゃんは、いつま [続きを読む]
  • 室内ガール
  •       包まれていたいの              フワフワと柔らかくて あったかいものに いつも うちのケトルの音は、Jアラートに似ている。枕元のスマホを覗いたけど、何も表示されていない。 ・・・?。。。 そういえば、お湯を沸かしていたんだっけ。北の独裁者が殺されたから、アラートはもう鳴らないものだとみんな信じてる。 ある意味勘違い。ある意味、平和な世界。 私の部屋には床がありません。 [続きを読む]
  • 逃走ガール
  • 朝日をはらんだ東京湾が、一面のさざ波を立てています。向かい風が走る私の髪を乱して、刺すような空気が耳を痛くします。AM6:30吐く息はすっかり白い。もうすっかり冬なのね。 25歳、私の名前はなお。毎朝、お台場海浜公園をランニングするのが日課。 今年も12月がやってきました。 密かな私の愉しみ。「趣味」ともいえるその愉しみが、ピークを迎える季節です。 東京の街に、無防備に飾られた様々なイルミネーション。多 [続きを読む]
  • 偶像ガール
  • 「Amitie(アミティエ)」とは、7人組のアイドルユニット。 いつか「wikipedia」に載ったら・・を、かつては想像してたその書き出しの言葉。 私はレイ。19歳。アミティエの「ドリームイエロー」と称される黄色担当。 でもほんとに好きな色は黒なのだよ。アイドルの色彩の中では拒まれ、成り立たない歪なcolor。 「みんな〜〜!、ありがと〜〜!」 リーダーのユッコの声が合図。私達は大きく頭を下げると、まばらな拍 [続きを読む]
  • 難民ガール
  • 給料日まであと6日。 なのに、財布の中身が64円です。 50円玉1枚+5円玉2枚+1円玉4枚=・・。おいくらでしょうか? 合計金額は、何度計算しても64円ですよ。。。 そんな22歳の女子をあなたはどう思いますか? これは現実。実在する不幸な・・。       もとい!自らを「不幸」などと唱えて可哀想がられるのは、なんでも世界のせいにする悪い連鎖の原因ですね。兎にも角にも!「東京」という街は私のような「難民 [続きを読む]
  • 投稿ガール
  •                              ここ 私     ここよ                         私                             ちがう、こっち ここよ                     私          ここにいるよ                                私を見つけて       [続きを読む]
  • 臨界ガール
  •                 「・・ん・・・ .。。  はぁ!」 思わず漏らしてしまった自分の声で目が覚めた朝。外は薄暗い。時計はまだ5時半。 明け方の部屋の空気はひんやりしてるのに、うっすら汗ばんで乱れたパジャマ。 左手はブラジャーの外れた胸をまさぐり、右手は両腿の奥に指を這わせていた自分。荒い呼吸を落ち着かせ、寝返りをうってゆっくり夢から覚める一人の部屋。     いやらしい匂 [続きを読む]
  • 進路ガール
  • if = もしも 「奈美、ちょっと・・いいかなぁ?」 進路指導室に向かう廊下で声をかけたのは、幼馴染の麻衣だった。 言いだしにくそうなその顔で、話の内容はあらかた予想がつく。きっと敦子の中絶費用のカンパの相談だ。 その麻衣の腕をクラスメイトの優姫が強引に引っ張った。まるで烏が獲物をさらっていくかの如く素早さ。そのまま麻衣は、私への用事を言いだせないまま連れ去られた。 「なんで委員長に言 [続きを読む]
  • 文鳥ガール
  • すみません。人を殺しました。 警察に自分で通報しました。 割と落ち着いて、住所とか言えました。時計を見ると15時48分でした。 「何分ぐらいで来るのかな?」と考えて、部屋を見渡しました。 トオル君がうつ伏せに倒れています。             真っ赤・・・。。      ちょっと違うな。                            じゃないな。 結構、黒ずんだ血がフ [続きを読む]
  • 拳銃ガール
  • へえぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜。。。驚いた!!!! 「類はともを呼ぶ」っていうか、なんて言いましょうか。こんなことって、あるんですねぇ。。。 それは宅急便による単純な配達ミス。私、「小森かなこ」の部屋に届いた「小森かなた」さんの配達物。住所も練馬区上石神井。どうやらこのアパートの5階に「小森かなた」さんはお住いのようなんですよ、世間は狭いわ、悪い事できないわ。宅配物に心当たりがあって、確認もしない [続きを読む]
  • 家出ガール
  • ただ、ここじゃないどこかへいきたいだけ。 大袈裟なメッセージもなければ、今の日常に抵抗する正義も持ち合わせていないの。 ただ、ここじゃないどこかへいきたいだけ。 それだけなんだ。。 西武新宿線、高田馬場の駅で降りた赤いタイトスカートの韓国人。座っていたシートの残り香がまだキツイ!せっかくの白いブラウスが黄ばみそうで怖いくらい。 私のこめかみをギリギリと、いつまでも鳴らしていた。 10月の午後 [続きを読む]