u-account さん プロフィール

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u-accountさん: 経済学と会計学のあいだ
ハンドル名u-account さん
ブログタイトル経済学と会計学のあいだ
ブログURLhttp://u-account.hatenablog.com/
サイト紹介文経済学と会計学と、そのあいだの話題
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供87回 / 164日(平均3.7回/週) - 参加 2017/07/01 17:30

u-account さんのブログ記事

  • 教育の外部性はどのようなものでないのか
  • 土地の賃借料が50万円、その土地を駐車場にする場合の駐車料金収入が30万円なら、その土地は駐車場にされないだろう。駐車サービスが駐車場の生み出す便益の全てであるとき、この判断は駐車場経営者にとってだけでなく、社会的にも最適となる。 というのは、人々が駐車サービスから得る便益は駐車料金収入に織り込まれているからだ。もし駐車場利用者の得る便益が実のところ70万円に値するものであれば、駐車場が混雑し、経営者は [続きを読む]
  • 学び直し教育への補助金はどのように反生産的であるのか
  • headlines.yahoo.co.jp例えば土地の賃借料が50万円、その土地を駐車場にした場合の収益が30万円なら、その土地は駐車場にされるべきではない。30万円の価値を得るために50万円の価値ある資源を費やすことになるからだ。*1 一般に、投下される費用が収益を上回るような投資は実行されるべきでない。それは、より小さい価値を得るために、より大きな価値のある資源を費やすことを意味するからだ。 人的資本への投資も理屈は変わら [続きを読む]
  • 政府機関はもやしの価格を「適正」にすることができるか?
  • headlines.yahoo.co.jp日本の公取には安値販売を企業努力と見る意識があるが、英国には加工食品の小売価格が適正かどうかを監視する政府機関があり、参考にすべきだ価格の話だけで数量に触れることなく議論が進んでしまう。僕には不思議で仕方ない。上の記事ではスーパーが悪者にされているけど、スーパーだって販売数量をそのままに価格だけ上げられるなら、上げるに決まっているじゃないだろうか? 原料価格高騰時の2013年か [続きを読む]
  • 値引きもクーポンも悪くない
  • www.mag2.com値引きやクーポンを不況や低賃金の原因と考える議論は、そもそもどうして売り手が値引きするのかということをさっぱり忘れてしまっている。値引きするのは、単価が下がっても数を売ったほうがいいと売り手が判断するからだ。粗利400円で1日500個売る粗利300円で1日800個売る 1より2の方が買い手にとっても売り手にとっても望ましいことは疑いない。なぜなら買い手はより安くより多くの商品を手にできるし、そのこ [続きを読む]
  • イラストの価格破壊と経済学の補助線
  • togetter.comイラストの価格相場が3万円であるとき、イラストを2500円で提供する人々の参入は僕らの経済をより貧しくするだろうか? 今日はちょっと変わった方法でこの問題を考えようと思う。補助線を引くのだ。 2500円でイラストを提供する人々と3万円でイラストを提供する人々との間に国境線を引いてみる。するとこの問題が、中国から例えば安い野菜を輸入することが望ましいか、というのと同じ形をしていることが分かる。  [続きを読む]
  • 農業・市場・競争
  • b.hatena.ne.jp元のツイート自体に言及したいわけじゃなく、ただそれに対する反応を見ていると、競争というものが何か酷く勘違いされている印象を受ける。政府が農家をリングに放り込んで蟲毒するようなのをイメージしているんじゃないか。しかし競争を導入せよというのは単に、政府は余計な手出しをやめよというだけのことだ。 たとえばある土地を田んぼにするより賃貸住宅地にした方が儲かるとすれば、それは人々が住宅サービス [続きを読む]
  • 研究者が公金で養われることを当然だとする見解について
  • http://b.hatena.ne.jp/entry/twitter.com/mixingale/status/929004106462642176「研究になぜ公金をつっこむのか」って意見があるみたいだから研究活動の成果を公金を支払って一括利用する仕組みをやめて全部逐一利用料をとりたてる仕組みに変えてみたらいいんじゃない。まず数学者が地主並みに儲かることになるだろう。アンチコモンズの悲劇で利用料は恐ろしい額に達するだろう。上は先日話題になっていたツイートだ。このよう [続きを読む]
  • 貿易収支を気にすることが不毛である根本的な理由は
  • 貿易収支を気にすることが不毛である根本的な理由は、それが個々の経済主体の取引を特定の恣意的な仕方で集計した結果として表れる統計量にすぎないからだろう。 いま、一定の領域を持つ「世界」の中に無数の経済主体が存在している。各々の経済主体は互いに商品を売買する。簡単化のため全ての売買は信用取引で行われるとする。 たとえば僕が誰かに2000万円で家を建ててもらうと、僕はその誰かに対して2000万円の債務を負う。ま [続きを読む]
  • 豊田市は都民の仕事を奪うか?
  • www.nikkei.comたとえば僕が東京都に住んでいて、豊田市で生産された300万円のプリウスをローンで買う。この取引は僕にとってもトヨタにとってもよいことだ。なぜなら僕は買いたくて買ったのだし、トヨタは売りたくて売ったのだから。 もし都民から自動車製造の仕事を奪っているとしてトヨタを批難するとしたらちゃんちゃらおかしな話だ。車も野菜も都内で作ろうと試みるなら都民の生活水準が低下することは疑いない。 豊田市か [続きを読む]
  • 減損の非対称性
  • 100億円の事業投資を行う次の2つの状況を考える。ケースA:利益率が2%で無リスクのプロジェクトに100億円を投下する。ケースB:利益率の期待値が2%であるが、プラスマイナス5%の範囲で利益率が変動するプロジェクト甲に50億円を投下する。残りの50億円を利益率の期待値が同じく2%であるが、プロジェクト甲と逆向きに利益率が変動するプロジェクト乙に投下し、プロジェクト甲のリスクを完全にヘッジする。 結局ケースA、Bの [続きを読む]
  • 新収益認識基準またはIFRS15の基本的思考
  • 新収益認識基準が2018年4月から早期適用可能になる。その主な内容はIFRS15やUSGAAPのTopic606と基本的に同一である。ここでは5ステップの適用といった具体的な話ではなく、基準のベースにある思考法を解説する。 新収益認識基準の中心には「履行義務」という概念がある。これは顧客に財・サービスを提供する義務をいい、契約によって生じる。*1例えば商品の販売であれば商品の引き渡しが履行義務である。*2 履行義務の価値はその [続きを読む]
  • 課税と歪み
  • 例えば政府が窓1つに対して年間10万円の税を課すと決める。ある家の主人は税を逃れるために4つある窓のうちの1つを塞ぐ。このとき政府の税収はプラス30万円だが、家の主人の負担は30万円と窓1つとなる。 この税制はばかげている。というのは初めからこの家の主人に30万円の定額税を課せば、窓1つの分だけ主人の負担を少なくしながら、政府は同じ税収を得ることができるからだ。 このばかげた税はイングランドに19世紀まで実 [続きを読む]
  • 価格理論と駒場の思い出
  • 昔授業を受けた先生が教科書を出したのを本屋で偶然知った。学部二年生の夏、初めて履修した経済学科目だった。社会科学の方法に疑念を持っていた僕は、集合論と解析学を使った演繹的な議論に強く興奮を覚えた。 例えば経済学の仮定する個人は「合理的経済人」などとバカにされるけど、実のところそれは「可能な選択肢を好ましい順番に並べることができ、そのときに選択肢のループが生じない」という程度の仮定でしかない。 その [続きを読む]
  • 「生産狂時代」と在庫循環
  • grapee.jp上のリンクは「生産狂時代」という漫画で、最近ツイッターで流行した。企業が従業員の労働時間を増やして生産を拡大するが、売上はどんどん下がってしまう 。働き過ぎで商品を買う時間が無くなったという真相だった……というストーリーだ。 もちろん実際にはこんな結末は起こらない。生産を拡大しているのに売上が下がっているならば、企業はそれだけ在庫を積み増していることになるからだ。そのまま売れない在庫を増や [続きを読む]
  • 負債のパラドックスの正体――公認会計士試験で学ぶ企業会計
  • 自社の倒産可能性が前期末より高まった場合に,自社が発行した社債の時価評価を当期末の財務諸表に反映したとすると,期間利益にどのような影響を及ぼすと考えられるか,簡潔に説明しなさい。ただし,評価差額を純資産の部に直入する処理については言及しなくてもよい。(平成26年論文式試験会計学(午後)改題)負債を時価評価する場合、倒産可能性が高まると利益が発生する答えを先に述べよう。倒産しそうな企業の社債は債権者が [続きを読む]
  • 多重課税のこと
  • 商品を仕入れて販売している単純な会社で、海外との取引がなく、借入れもなく、在庫を持たず、従業員もいない。この会社が支払う法人税は(売上ー仕入)×法人税率となり、消費税は(売上ー仕入)×消費税率となる。このような単純な会社のみから成る世界では法人税と消費税の区別は消滅する。 同じ課税ベースに同じ仕方で賦課され、納税義務者も等しいのだから、税収の総額を変えないように税率を変化させたとしても、税負担の帰 [続きを読む]
  • 余剰資金よりもむしろ利益剰余金に課税する方がマシである
  • news.yahoo.co.jp内部留保に課税するなら貸借対照表の右側(利益剰余金)ではなく、左側(資産)の余剰資金に課税すべき、という意見を見かける。僕の見解は逆だ。僕はあらゆる内部留保課税に反対だが、あえて課税するなら余剰資金ではなく、利益剰余金を課税ベースとしてなされるべきだと考える。 余剰資金に課税してはならないのは、それが企業行動を歪めるからだ。余剰資金に課税した場合、企業は余剰資金を減らすだろう。それ [続きを読む]
  • 国境と経済と独立と収奪と
  • www.theguardian.comカタルーニャが独立すればスペインはGDPの20%を失う。もちろん、これによってスペインの人々の生活水準が20%下がったりはしない。カタルーニャとその他のスペインは、政治が邪魔をしない限り、今まで通り経済活動を続けるだろう。 そして税関が邪魔をしない限り、スペインとカタルーニャの間では今まで通り交易が行われる。僕とあなたが、お互いに得をするなら、僕らは自発的に取引をする。その間に国境があっ [続きを読む]
  • 市場と政府と貧困の神話
  • 神話がある。かつて自由放任の市場の中で人々は貧困に喘いでいたが、政府部門の拡大が市場の猛威を食い止め、人々を貧困から解放したという神話だ。これを神話と呼ぶのは話がまるごと引っくり返っているからだ。神話は出来事の後から作られるが、その出来事は初めから神の御業であったことにされる。 かつて人々の暮らしが今より苦しかったのは、例えば製糸工場の女工の日記に表れている。けれどもその事実から、即座に搾取や市場 [続きを読む]
  • 技術流出?
  • 例えば東芝の半導体事業が海外資本に買収される。この「技術流出」によって東芝は特に損をしない。技術の分だけ高く売れるのだから。後から考えると安く売りすぎたということはあるかもしれないが、それはどんな取引にだって言える。 海外への「技術流出」で他の日本企業が損をすることもない。ソニーやルネサスにとっては日本資本の東芝と競争していたのが、海外資本の(元)東芝と競争することになるだけだ。 税収が減って日本 [続きを読む]
  • 某アニメ会社による不正の簡単な会計的解説
  • GONZOの会計不正が今更ながら一部で話題になっていた。複数の不正の手法が用いられているものの、アニメ会社で発生した事例という観点からは製作委員会方式を利用した点が注目される。 製作委員会方式の場合、アニメ制作会社や広告代理店など複数の関係者が出資をして製作委員会というハコを作る。製作員会はアニメを製作・制作し、そのコンテンツ利用から得られた収益をそれぞれの出資者に分配する。 とはいえ製作委員会はただ [続きを読む]
  • 飲み会参加証券のプライシング
  • *1所得フローx_0, x_1, x_2, ..., x_t, ...... を生じる資産の価値(時価)は割引率をiとして所得フローの割引現在価値Σ(x_t/(1+i)^t)となる。例えばxを企業のFCFと見ればこれはDCF法によって求められた企業価値そのものである。企業価値は債権者と株主が分配する。あるいははじめから株主に帰属する所得フローだけを考えれば株主価値(理論上の株式時価)を直接求めることもできる。これは割引配当モデルである。 飲み会も同様 [続きを読む]
  • 教育が投資であることは国債で資金調達すべきであることを意味しない
  • 【日本の解き方】「こども保険」に反対する財界、さらなる法人税率引き下げ&消費増税の支持の政治的立場 (1/2ページ) - zakzak企業経営の発想からみると、有効な投資であれば借り入れで賄うはずであり、税で賄うという発想は出てこないはずだ。(上記リンクの記事より)国の教育支出に関して、最近、しばしば上のような主張を見かける。つまり、企業であれば投資は負債によって資金調達する。国が行う教育も同様に投資であり、 [続きを読む]
  • 1円スーパーを擁護する3つの物語
  • 野菜を1円で販売 愛知のスーパー2社警告へ 公取委 :日本経済新聞商品を継続して原価割れで販売しており、公取委は、他社の事業活動を困難にする恐れがあるとして規制される「不当廉売」に当たる疑いがあると判断したとみられる。(上記リンクの記事より)その1あるスーパーはサプライチェーンを見直すことで、より新鮮な野菜を従来と同じ値段で提供することに成功した。このスーパーの繁盛は他のスーパーの「事業活動を困難に [続きを読む]