淵木謐(ふちき みつ) さん プロフィール

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淵木謐(ふちき みつ)さん: 謐文庫mitsubunko--震え慄いた文学と周辺
ハンドル名淵木謐(ふちき みつ) さん
ブログタイトル謐文庫mitsubunko--震え慄いた文学と周辺
ブログURLhttp://mitsufuchiki.blog.fc2.com/
サイト紹介文編集者淵木が感銘を受けた文学作品の書評&自分で書いた現代詩や短編小説を掲載。
自由文会社勤めの書籍編集者。乳飲子ひとり。好きな小説の傾向は小川洋子、桐野夏生、ガルシア・マルケス、詩は平田俊子、絵はエドガー・エンデ的シュールレアリスム。映画もときどき。
Twitterで140字小説なども垂れ流し中↓
https://twitter.com/mitsu_fuchi
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供8回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2017/07/14 10:32

淵木謐(ふちき みつ) さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 自分のことを書くしかない
  • デビュー作が、作者本人の境遇とか生活経験をほぼそのまま投影してる、という作家が少なくないように思います。性別、なりたい職業、性格など、主人公=作家というような。自分のことですか?と言いたくなるような。それが、作品を経るごとに少しずつ足場を広げていき、次第に自分とは遠くかけ離れた人物や世界のことについても書けるようになっていく、というようなイメージ。『火花』とか『おらおらでひとりいぐも』とか。当たり [続きを読む]
  • 赤ちゃん遺棄事件
  • 出産直後の乳児3体遺棄のニュースがテレビから流れてきて、いっきに気分が落ち込んだ。どこかに相談できなかったのか、赤ちゃんポストのことを知らなかったのか、などなど、女性を責める言葉も頭に浮かぶけれど、それよりも追い詰められていた女性の精神状態を思うと、もう居てもたってもいられない。心細かっただろうな。日に日にお腹は大きくなり、つわりも辛かったろうし、陣痛も出産も事後処理も、何もわからないまま一人で迎 [続きを読む]
  • 4次元のカレ
  • 久しぶりに逢ったのだがあのときの彼はどこにもいなかった待てど暮らせど押入れを探せど薬箱の隅も排水溝もくまなく調べたが姿かたちは煙のように消え失せ残るのは耳元で囁かれた短い言葉と指先に残る小麦色の肌だけ1次元 一本の線がふたりに忍びより2次元 憧れだけが先走り 3次元 ついには行方不明彼は一体どこに死体と心中した男を嗤えまい男は「どこでもドア」を使いこなしタイムワープを駆使し恋人に逢うのだ透明なカプ [続きを読む]
  • 淵で
  • 青い口を空いている気体こぽこぽ目を凝らしても源は見えない覗き込む者にあの瞬間を運んでくるほとりのやわらかな草水面に張り出した緑の枝が赤子の肌の温さしめっぽさに引き戻され色はまぶたの色生殖器官によく似た形が咲き乱れるあなたの池 深く深くにとろりと匂い立つ言葉があっていつか私の口から出たはずが預かり知らぬ文脈であなたの意識にのぼっては誤解され、誤解されいつも傍にいるあたたかなもの幽霊糸のような呻きが遠 [続きを読む]
  • サイズ感〜文藝誌「園」創刊号
  • よちよち歩きの息子と、室内遊園地へ行く。ボールプールや大きなトランポリン、これでもかと積まれたレゴやトミカやプラレール。子どもたちは目を輝かせて遊びに没頭し、大人も一緒になって遊ぶ。・・・のかと思いきや、子どもたちが夢中になって遊んでいるのを尻目に、近くの椅子に腰掛けてスマホをいじっている大人多数。ですよね!よちよち歩きの小さな子はさすがにずっと放置は難しいけれども、電車を真剣に走らせている息子の [続きを読む]
  • ダラダラの毎日と密かな決意
  • ブログの更新が途絶えています。何事も長く続かない悪い癖が出ておりますが、日記感覚でどうにか続けていきたいです。さて今日は、子育てに仕事に時間を奪われ、書く時間が限られている中でどうやって文章を書いていくか、そしてそもそもどうやって書きたいことを探していくかということについてひとつの答えが見えてきたので。見渡せばネット上は表現者で溢れていて、ネットに書く人・配信する人、ライブでよむ人、即売会で売る人 [続きを読む]
  • 待つ時間
  • 「待つ」という行為にはいくつか種類があって、いつか来ることがわかっていて待つ、来るか来ないかわからないけど待つ、の二通りある。後者のうち、来ると信じて待つというのと、来ないだろうと予感しつつも待つというものに分かれる。さらに後者のうち、来ないだろうと予感しつつもa.あてつけのように待つb.復讐のために待つc.自らに酔いながら待つd.途方に暮れて待つe.行く当てもなく待つf.a〜eすべてなどなど挙げれば枚挙にいと [続きを読む]
  • ”消失”について
  • 鼻風邪をひいた。鼻が詰まると何を食べても味がしない。一日中赤子と触れ合っている私だから、それ以外の楽しみは美味しいものを食べることくらいだったのに、味がしないと思うとプリンもロールケーキも食べる気がしない。ホットケーキも粉がもったいない。こんなことなら熱が出た方がましだった。これまで持っていたはずの感覚器官が不全を起こすと、ものすごく不自由を感じるものだ。私たちの身体性ーーすなわちどんな形をしてい [続きを読む]
  • 詩no.05「私がなりたかったのは」
  • 上下左右きっちりと並んだ、からっぽの、白い、空虚な、マス目をひとつひとつ見つめながら、隣のキッチンの存在を認識しながら昨日シジミを殺したこと、思いつきでイワシの頭をまな板に並べて壊れ始めた主婦を演出しようとしたことを思い出しながら、文字を書き入れようとするも、そんなものはスーパーで買ってきた豆乳より見るべきところのない日常だと思い直して(平凡は悪だ、隣の主婦が何をして暮らしているのかは知らない)、 [続きを読む]
  • 詩no.04「赤子」
  • 赤子わが子子児個呼孤孤島ゆいいつの無線機が故障「きこえますか おはようございます おはよう ございます」 あいさつは大事です なにをおいても まずはあいさつ 朝はまぶしいから朝ですよ 暗いなら朝ではない なにかです熱帯魚が溺れるみたいな ささやきで 飛び起きるかわいしょーにまた怖い夢でも視ていたんでちゅかのどもとすぎれば あつさをわすれるのどもとちゅぎれば あちゅしゃをわちゅれるちゅーなごん しょ [続きを読む]
  • 呪詛系女子
  • 呪詛系歌謡曲の代表といえばCoccoだろう。わたくしが設立した「呪詛系青春ソングアワード」を贈りたいと思う。あからさまなエログロの楽曲ばかりでなく、さわやかでしとやかな楽曲でさえ呪いであると勝手に思っている。**Coccoが流行り出した頃、私たちは小学校高学年か中学生になったばかりだった。「私たち」と言いましたね。中学以来の親友、同い年の夫などを含む同世代の皆様に呼びかけています。はじめてその曲を知ったのは [続きを読む]
  • 『小説の自由』保坂和志--その2
  • 小説の自由保坂 和志 新潮社 2005-06-29売り上げランキング : 287082Amazonで詳しく見る by G-Toolsはじめて読んだのはたぶん大学生のときだが、保坂氏が言っていることの5割も理解できていなかったと思う。今読み返して、まだわからないところがある。今一度メモ的に書き連ねてみたが、読み返してみると、本の中で述べられている保坂氏の微妙なニュアンスを全く表現できていない気がする。小説が「読んでいる時間の中にしかない [続きを読む]
  • 『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』(宝島社)
  • もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら神田 桂一 菊池 良 宝島社 2017-06-07売り上げランキング : 107Amazonで詳しく見る by G-Tools久々に笑ったのでご紹介。内容はタイトルの通り、100人の文体を真似て「カップ焼きそばの作り方」にまつわる文章が載っている。夏目漱石からヒカキンまでその文章は十人十色。一人につき1ページか見開き2ページの分量しかないので、サクサク読める、一回読んだら書棚に眠らせて即 [続きを読む]
  • 詩no.03「過食」
  • 欲望は真夜中、静かに降り立つオレンジジュース2杯/レーズンバターサンド3箱/ブルーチーズ5塊/バタークッキー7袋/たまごサンドのたまごだけ/クリームメロンソーダのさくらんぼ以外皮下脂肪が増えるたびに 海馬は縮む上書き消去される今日とおなじ昨日 胃袋に消えるあなたとつながる日を夢見て 悦びと哀しみの再生産お手軽なエコシステムを構築し 自家発電する夜ポテトチップス11袋/肉厚クラッカーにクリームチーズ [続きを読む]
  • 詩 no.02 「朝食」
  • 湯気がカップから立ちのぼる珈琲は熱々でなくてはいけないゆでたまごはふっくらとふやけて熟して割られるのを期待して待っている鉄の格子窓の外は分厚い雲どんよりと黄色い光が差し込んでいる皿の上には魚がいっぴきお腹をむけてこちらを見ている「食べてほしいの骨までぜんぶ」その視線を横目にゆっくりと朝の深呼吸食べられたいものたちの豊満な香りを味わう窓の外には帽子をかぶった男の影通りすがりの紳士かしらそれとも私を迎 [続きを読む]
  • 『小説の自由』保坂和志--その1
  • 小説の自由保坂 和志 新潮社 2005-06-29売り上げランキング : 287082Amazonで詳しく見る by G-Toolsはじめて読んだのはたぶん大学生のときだが、保坂氏が言っていることの5割も理解できていなかったと思う。今読み返して、まだわからないところがある。今一度メモ的に書き連ねてみたが、読み返してみると、本の中で述べられている保坂氏の微妙なニュアンスを全く表現できていない気がする。小説が「読んでいる時間の中にしかない [続きを読む]
  • 芸術性の高い同性愛映画 その3−−「ブエノスアイレス」
  • 気づいたら「同性愛」「性同一性障害」ものの映画ばかり観ている淵木です。世の中に同性愛が登場する映画は数あれど、その中でも芸術性が高く、テーマを抜きにしても「恋愛」映画として大満足できた作品を、いくつかご紹介する。まだ観たことのない方は、もったいない!「ブエノスアイレス」地球の裏側で、傷つけ合いながら寄り添うふたり冒頭、激しいセックスシーンからはじまる。ゲイカップルのファイとウィンは、旅行先のアルゼ [続きを読む]
  • 不貞腐れる(ふてくされる)
  • 不平・不満の気持ちがあって、なげやりな態度や反抗的な態度をする。ふてくさる。ちなみに……不貞貞操を守らないこと。また、そのさま。(デジタル大辞泉より)ふだん自分が使っている「ふてくされる」の意味と「不貞」の文字が、どうしても繋がらない。そんなわけで語源辞典を紐解くと……「ふてる」は動詞で「すねる」「投げやり」「強情を張る」の意味。(語源由来辞典より)それから、「くされる」の「腐る」は、相手の動作に [続きを読む]
  • 詩 no.01
  • 列車は来ないままあなたは線路の先を見ている、ふりをして何か考えているあなたは、わたしのことを考えているわたしは、向かいのひび割れたホームからそれをじっと見ているあなたは探しにいくはずだ霧に包まれた海岸線で潮の匂いのする女の髪の毛や薄緑色に泡立つ息をわたしは、そのあとを幽霊のようについていくきっと列車は来ない女は見つからないあなたの追憶は終わらないそう私は確信しているそうであるはずだランキング参加中 [続きを読む]
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