双魚庵主人 さん プロフィール

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双魚庵主人さん: 新・鯨飲馬読記
ハンドル名双魚庵主人 さん
ブログタイトル新・鯨飲馬読記
ブログURLhttp://pisces0307.hatenablog.com/
サイト紹介文魚(観る・食べる)&本&酒の日記
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供62回 / 304日(平均1.4回/週) - 参加 2017/07/22 16:20

双魚庵主人 さんのブログ記事

  • 鶏の叫ぶ夜
  •  『いたぎ家』アニーにお誘い頂いて、アニーヨメー、タク、そして木下ご夫妻(当方同様『いたぎ家』の客)の六名で一日滋賀に遊ぶ。前回の滋賀遊びから二年経っている(拙ブログ「KG制覇計畫・其ノ壱」)。天気・気温・湿度申し分なし。 手始めに浜大津駅の朝市。そこそこの人出。鯨馬は大好物の鮒寿司と新茶、ちりめん山椒を買った。朝宮茶のかたぎ古香園は以前から関心があったので、嬉しかった。 煌めく湖面にはし [続きを読む]
  • 上等な五月の夕餉
  • 油目の新子が出ていた。油目がそもそも好きな魚だが(造りはもちろん、椀種にするとすごい実力)、成魚の方は最近あんまり見かけない。東京湾ではすでに「幻の魚」になっている、とテレビ番組で言ってたような気もする。 獲れなくなってるところに、新子を流通させるのは資源管理的によろしくないだろう。銭本慧さんに叱られそうだ、と考えつつ、でもやっぱり昔からの好物なのでつい買ってしまった。 半分はいつもどおり唐揚 [続きを読む]
  • 姫と白狐と満開の桜と
  •  四月文楽公演は昼の部に。夜の演目は『彦山権現誓助劒』で、仇討ちモノは好かないからである。つまり消極的な選択だったのだが、これが幸いして、「道行初音旅」も『本朝廿四孝』も楽しめました。ついでに言えば、仇討ちモノでも『仮名手本忠臣蔵』は別。大好きといっていいくらいである。思うに、武士道だの忠義だのといった徳目を離れて、純粋なテロ行為になってるのがいいんですね、あれは。大都市のまん中で武装した集団が権 [続きを読む]
  • 雉が芹しょって。
  •  某日は「海月」敬士郎さん夫妻と「ビストロ ピエール」へ。雉のローストとリゾットが素敵に美味かった。ワインもじゃかじゃか呑んで、前回同様首をひねりたくなるような安さでした。 翌日、リゾットの仕上げに使っていたチーズを買いに、宇治川商店街の「スイミー牛乳店」へ。店名のセンスから分かるとおり、洒落たつくりで、店長さん(一人でやっているようである)もいい雰囲気。宇治川にこういう店が出来る時代が来るとは [続きを読む]
  • 南部ひとり旅(3) 迷宮にふみこむ
  •  舘鼻の岸壁朝市には、ま、色々あって行かず。種差海岸とともに、次八戸に遊んだ時の楽しみとしておく。朝市の代わりに、看護師が教えてくれた八食センターへ足を向けた。中心街からタクシーで二十分くらいか。水田のまん中に無闇にでかい建物が立っている。 早くいえば、小売専門の市場。八戸のように海産物が豊富なところだと、これは同時に一大土産もの屋ということにもなる。中には飲食施設もある。当方の印象では地元四 [続きを読む]
  • 南部ひとり旅(2)狂人・ミロク・シャカ・天使
  •  実際、翌朝はすかっと目覚めたのだった。ホテルの朝食もおいしく頂いた。ご当地料理の代表格であるせんべい汁というのがたいへんよろしい。鶏や昆布でしっかりとった出汁に大根人参葱牛蒡、そこに南部せんべいがぬめっとてろっと浮かんでいて、これなら二日酔いでもするする喉を通るはず・・・昨夜はもっと酒に慾かいておいてもよかったかな。 このホテルは近くの銭湯と連繋していて、割安の料金で入れる(ホテルの部屋のタオル [続きを読む]
  • 南部ひとり旅(1)聖地巡礼
  •  今回は八戸中心の旅なのに、三沢ではなく青森空港発着で予定を組んでしまったところに、当方の無知があらわれていた。空港からバスで青森市まで。そこから電車を乗り継いでいくと、八戸での昼食は無理そうである。ならば二月ぶりの青森で食べていきますか。 と市場が並ぶ古川町の食堂で昼食。時間が出来たのでゆっくりビール・清酒を飲む。蛸・縞鰺・鮪・生鮭の刺身も天ぷらも旨かった。小鉢の鰊の麹漬けがまた清酒によくあう。 [続きを読む]
  • たてよこななめ
  •  誕生祝いのメッセージを下さった方々、この場を借りて改めて感謝申し上げます。張龍・風意のお二人、素敵なプレゼントをありがとう。 過日はこれまた思いがけない贈り物も。うらうらと晴れた昼、『かね正』で下地を入れていつものように『ふみ』に向い、ボート選手の品評に耳を傾けながら(鯨馬自身は致しません)、ぽつねんとかつ陶然と(一軒目の熱燗がだいぶ効いてきた)呑んでおりますと、見たような風体のゴツい兄ちゃんが [続きを読む]
  • 贋作・雛料理
  •  好きな季節が終わった途端に花粉症が始まって気分までどんより。元々メランコリイが昂じる時分ではあるし。家にメンはおらんがせめて桃の節句にかこつけた料理を作って自ら慰めるべし。 ただし今年は仕入れの都合上(出勤だった)、古式には遠く、すなわち題して「贋作・ひな料理」。○ばらずし … の代わりに押し寿司。最近買ったばかりの木型を使いたくてしかたなかっただけのことだけど。鯛や針魚(さより)のきずしが一等 [続きを読む]
  • 加賀を夢見る
  •  東京方面と外国からの観光客で殷賑を極める金沢に足を向けることが少なくなった。大好きな町が熱鬧の巷と化したのは見るにしのびない。それでも、というよりだからこそ、お茶を啜ったり布団にもぐりこんだりしぼんやりしてると、長町を流れるせせらぎの音や貧血したような陽に鈍く輝く土塀の色の記憶がプルーストよろしく噴き上がってきて、どうにも遣る瀬ない気分になることがある。 記憶とはつまるところ言葉なのだから、暴れ [続きを読む]
  • 初午プラスワン
  •  初午の膳の下ごしらえは前日に済ませたおいたというのに、友人の誘いで三宮へ。向こうは誕生日前日。普段「メシ喰わせろ」と強要している相手なので、ここぞとばかりに焼肉をおごらされた。 で、お稲荷様にゴメンナサイして本日、つまり初午翌日に改めてこしらえる。行事食だから例年と特段変わりはなく、○稲荷鮨・・・寒いので蒸しずしにした。具は牛蒡・椎茸(以上は煮て)・蓮根(甘酢)。○若菜辛子和え・・・今回はやや贅 [続きを読む]
  • アーダに首ったけ
  •  じつはここんところナボコフの『アーダ』(若島正訳)がめっぽう面白く、ずっぽりハマってしまっているのだが、さて書評書けるかなあ。とりあえずは溜まった本を整理しておきます。 ○松浦弘明『イタリア・ルネサンス美術館』(東京堂出版)・・・ふと思ったが、VRでスクロヴェーニ礼拝堂のジョットを追体験させてくれるプログラムはないものか。○旅の文化研究書編『楽しむ』(「旅の民俗」シリーズ3、現代書?)○林望『い [続きを読む]
  • 鯛をにらんで
  • 某日 初春文楽公演で『摂州合邦辻』を観る。織大夫を襲名した咲甫大夫さん熱演。それにつけても竹本津太夫・鶴澤寛治(先代)のコンビの「合邦」は凄い(前日DVDを観ていた)。命がけ、という感じである(この時寛治は八五才)。 文楽劇場のロビーに、黒門市場寄贈のにらみ鯛が飾ってあった。むろん立派な鯛を選んでいるのだが、説明書きに、正月の二十日にはこの鯛を餡かけにして食べたとある。はて二十日といえば、「骨正月 [続きを読む]
  • あるいはC1000タケダで一杯の風呂〜青森初見参②〜
  •  駅前から八甲田山は酸ヶ湯温泉行きのバスが出る。夏は十和田まで抜けるそうだが、冬は酸ヶ湯止まりとのこと。常客は当方ともう一人だけ。いやが上にも旅情が高まる設定ですねえ。もう一人がオッサンではなく女子大生だと更に高まっていたのですが。 市内はまあ、昨日経験した程度の積雪。ところが三内丸山遺跡を過ぎるころからぐんぐん周りの白さがましてゆき、八甲田に入ると上方根生いの人間は思考が停止してしまう。道路の両 [続きを読む]
  • 津軽海峡は冬景色〜青森初見参①〜
  •  今回の行き先である青森は初めて。ともかく寒くて雪の多いところ、ということで選んだ。伊丹から一時間半あまり。空港ロビーを出ると、早速当方の願いが叶えられて一面の雪景色である。とはいえ予想していたよりは寒くなかった。何だこんなものか。素人の早のみこみはこの日の夕方には早くもたたきつぶされることになる。 バスで青森市まで移動し、まずは市の中心部にある善知鳥神社にお詣り。善知鳥。うとうと読む。見たことは [続きを読む]
  • 四十而書
  •  三が日は出勤だったけれど、諸色高直の時節にも関わらずわざわざ御節ならぬ年末料理を作ったのは、アテとして好きなものが多いから。だから、海老の煮たのや伊達巻やらはむろん入れない。○お煮染め(むしりこんにゃく、海老芋、蓮根、干し椎茸、牛蒡、慈姑)・・・冷めてもいける。というより、冷めたほうがダシの味がよく分かる。○お煮染め「ず」(鯛の子、百合根、高野豆腐、昆布)・・・たっぷりのダシで炊き、醤油はほんの [続きを読む]
  • 我、乱世にあり〜双魚書房通信(17) 〜
  • 小川剛生『兼好法師 徒然草に記されなかった真実』(中公新書) 中学校の教科書にさえ載るくらいの古典のことだから、作者に関してもう知られる限りのことは知られている、と誰しも思う(少なくとも評者はそう思っていた)。その思い込みを片っ端から粉砕してくれる快著。これほど衝撃的な新知見を、しかも盛りだくさん、啓蒙書で披露してもったいなくはないのだろうか・・・などと余計な心配をしたくなる。日本の中世文学に関 [続きを読む]
  • 皇帝的鮑
  •  シェアキッチン「ヒトトバ」での“一日だけの料理屋”「蜃景楼」二回目はコース形式。使い慣れない(そして狭い)調理場だから、作る方・食べる方双方にとってこのやりかたがいいようである。 「舌尖上的変人合作」なるUさん手書きの献立を写し、いささかの注記を付ける。○老酒汁三海味・・・十年物の老酒に、甘海老・槍烏賊・海月の三種を漬けたもの。香辛料も何も使っていない、とのこと。それでこれだけの味が出るから不思 [続きを読む]
  • 懐石ごっこ
  •  十連休ながら、旅には出ず。それどころか、外に食事しにいくこともほとんど無し。敬士郎さんと五軒はしご酒したくらい。いつも遊んでくれてありがとう、敬士郎さん! その代わり、市場やデパートにはよく行った。毎日旨そうな食材を買って帰り、好きなように料理して食べる。不思議なもので明日も明後日もしあさっても休みだと思うとかえって夜更かしする気にもなれず、おかげで朝は気持ちよく目覚め、掃除洗濯を済ませると浮き [続きを読む]
  • 鶉が叫んで冬が来る
  •  山鶉(ペルドローグリ)が熟成しましたと知らせをもらって「MuogOT」へ。一年ぶりだな、うずらちゃん。リヨン風ソーセージもサラダも旨かったけど、やはりこの日の主役だけあって、山鶉は見事な仕上がり。ももはコンフィしてから炙り、胸はそのままロースト。細かい肉はフォアグラを混ぜて蒸し焼きに。土鍋の中にはアラで取ったスープで炊いたリゾット。てっちりだって最後の雑炊に味の粋が集まるように、このリゾットも身 [続きを読む]
  • 大勢の場合
  •  鍋の具材は一、二種類にかぎるとは書いたものの、やっぱりひとり酒の場合に限るようである。あ、ふたりでつつく時もこちらのほうが風情がある。「そして櫓のさしむかひ」・・・惚れた同士が炬燵の上いっぱいにすき焼きの具材を広げたのでは様にならない。と反対にそこそこ頭数があって鍋の中は一、二種類というのも具合がわるい。全員が土鍋の湯豆腐をじっとにらんでいる絵面を想像されたし。 と考えて、『いたぎ家』ご一家(父 [続きを読む]
  • 晩年の北斎
  •  あべのハルカスの北斎展、噂どおりの大混雑。「チケット購入にたいへん時間がかかる」とHPで警告していたので、事前に購入して行ったけれど、会場に着いてみると「整理券をお配りしています」という状態。結局整理券に指定された入場時間まで一時間半、待たねばならない。この日、朝から動き回って疲れていたのでともかく腰を下ろしたい。 というわけで、地下街の一杯呑み屋で呑んで待つ。昼に行った大和文華館「柳沢淇園―文 [続きを読む]
  • うを・しる・もやしもん
  •  『海月』敬士郎さん夫妻のお誘いを受けて、鈴蘭台『ピエール』へ。途中「すずらん吉田」(酒店)に立ち寄る。ここにあったんですな。アヤシイ感じの立ち飲みコーナーが店の奥にある。こんど行ってみよう。 『ピエール』さんのスープが旨かった。コンソメなのだが、具がふかひれと夏草(漢方で使う冬虫夏草ですな)で、そこに箱ごとどさっとテーブルに置かれた海胆をスプーンで入れて食べる、という仕立てなのである。なんとなく [続きを読む]