双魚庵主人 さん プロフィール

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双魚庵主人さん: 新・鯨飲馬読記
ハンドル名双魚庵主人 さん
ブログタイトル新・鯨飲馬読記
ブログURLhttp://pisces0307.hatenablog.com/
サイト紹介文魚(観る・食べる)&本&酒の日記
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供37回 / 365日(平均0.7回/週) - 参加 2017/07/22 16:20

双魚庵主人 さんのブログ記事

  • 片月見
  •  「災害並みの猛暑」だって冷房の効いた部屋でソファに寝っ転がってりゃ本は読めるし、厳冬といえども床暖房に寝っ転がって(どのみち寝転ぶ)読書するのはむしろならではの愉悦。 だから灯火親しむなんて他人行儀な口実を作らなくてもいつだって本は読めるのである・・・なんて憎まれ口をきく必要はなくて、やっぱり秋はよいですな。十一月から事情で日曜は出勤となったが、まあそこは忙中閑ありの心持ちでゆこう。 では十 [続きを読む]
  • 磯の小石のように〜青森再々々訪(3)〜
  •  二日目の晩だけは予約していたのだった。ほけーっと歩きながら感じの良さそうな店に入るのこそ無論醍醐味なのだが、限られた日数の旅行者としては、どうしても保険をかけたくなる。 「あそこも混むよ」と言われていたとおり、本町の『磯じま』は変哲もない住宅街のなかながら、大賑わい。観光客半分、地元半分というところか。店の構えは尋常。出来ますもの、の書き出しが圧巻だった。造りから焼き物から煮魚から、ホワイトボ [続きを読む]
  • 青い森の紅い森〜青森再々々訪(2)〜
  •  翌朝は惚れ惚れするような宿酔。ホテルの朝飯も、炒り卵と味噌汁とコーヒーというアヴァンギャルドな組合せですませる。それどころではないのだが、なんか腹に入れとかないと途中でぶっ倒れるだろうから。 ゾンビの如きカラダを引きずって、駅前のバス乗り場に向かうと、えーっ、三十分前だというのになんじゃこの行列は。 係員に訊ねてみたら、「この時期は連日こんなもんです」とのお答え。紅葉時分の奥入瀬行きであって [続きを読む]
  • ミュゼめぐり〜青森再々々訪(1)〜
  • 四度目の青森。訪れた回数なら金沢の方が断然上だが、半年の間にこれだけ行った地方は他にない。 前とその前は八戸だった。今回は青森市。二回目となる。いつものことながら、何もしない為に何もない時期を選んで行った。 機内のアナウンスでは神戸より四、五度は気温が低いとのこと。空港を出てみると、その実感はない。バスの中で日射しを浴びていると暑いほどだし、なにより紅葉の色づき具合が予想よりも大分低い。 こ [続きを読む]
  • 素人包丁〜ひとり月見の巻
  •  親譲りといふのでもない偏窟で小供の時から損ばかりしてゐる。わざわざ前夜に観月料理をつくって見ようと思いついたのもそのせい。 別に損はしてないか。日本の料理はなんといっても季感が要なのだから、そして月と花とは風物のなかの両横綱といってもいいものなのだから、膳組をかんがえるのには恰好の日なのだった。 旧暦では仲秋。「冷ややか」なんて季語もあるが、実際には少し歩くと汗ばむほど。しかしまあ、この夏の [続きを読む]
  • ヌリカベの日
  •  左官屋稼業、始めました。一日限定だったけど。 『いたぎ家』の改装を手伝ったのだった。アニは「大規模じゃないっすよ」とか言っておったが、壁を塗り替え、床板を貼り替え、カウンター席の棚を撤去し、テーブル席の荷物置きをつくり、トイレの入れ替えまでしてどこが大規模ではないのか。ま、龍神野菜・滋賀酒・器のトリニテが崩れない限り、アニにとって店の根本は変わったことにならない、ということなんだろう。たしか [続きを読む]
  • 灼熱BBQ
  •  メリケンパークでのBBQイベント。出店は《神戸オールスターズ》といっても大袈裟ではない顔ぶれだったから、店の名前を記録のために掲げておく。モゴット、柏木、梵讃、マメナカネ惣菜店、clap、寿志城助、嘉集製菓店、la luna、クチヅケ イルバール、料和 大道、Nick、ラシック、海月食堂、メゾンムラタ、アワとワインとシェリーとチーズ、バー コネクション、バー シャラ、神戸ロバアタ商會、ホルモン [続きを読む]
  • 御位争い
  •  盆の時期は出勤にしてもらって、業者も来客もないしづかな職場で溜まった仕事を片付ける。その分は秋頃に旅行の為に使うことが多い。先週末の三連休はだから、当分は無い連休だったのだけれど、旅行はおろか一歩も家を出ずじまいだった。『ゲーム・オブ・スロウンズ』を立て続けに見ていたせいである。 三日間で第五シーズンの途中まで、つまり四五時間は画面に食いついていたわけ。こんな経験は『ヱヴァンゲリヲン』か『ツ [続きを読む]
  • 魚菜記
  •  八戸から戻ってこの方、神戸にいる自分がどこか「虚仮なる人」のように思えてならない。向こうの最高気温が二七、八度なんどという情報を見るにつけ、余計にそう思う。あまりの暑さで、近所の平野祇園神社の祭礼にもお詣りしなかったくらいだものな。御許しくだされ素戔嗚さま。風流を愛でおはします御神なれば、「猛烈な暑さ」の下、犬の如く喘ぎ喘ぎ石段をよろぼひ登る苦行はよもことほぎ給ふまじ。それにしても「猛烈な暑さ」 [続きを読む]
  • ウミネコの島〜南部再訪(2)
  •  宿酔なんぞは気の持ちようである。と気を持ち直して朝から温泉に浸かり、朝食のせんべい汁を啜ると、重苦しい酔いの残りはどこかにすっと消えてしまった、という気がする。 それこそ前回は二日酔い、というか寝不足で種差海岸に行けなかった。今日こそ行くべし。本八戸(地元の人間は「ホンパチ」)から電車で三十分もかからない。 ここは天然の芝地が広がることで名高いとのこと。抜けるような青空の下で見たらまた別の感 [続きを読む]
  • 北の語り部〜南部再訪(1)
  •  何せあのおっそろしいような大雨でしたからね。十分遅れた程度で飛行機が飛んでくれただけでも有り難いと思わなければならぬ。雨も二泊三日の旅の最終日にやや強めに降ったくらい。総じていい条件だったと言えるでしょう。 青森は比較的短い期間で三度目となる。空港の警察官、駅の売店のオネエチャンの顔に見覚えがあるのがなんとなく嬉しい。新奇な土地に初めて足を踏み入れるのもいいが、こうして少しずつ自分と行く先の土 [続きを読む]
  • 水無月獺祭
  •  ひと月ぶりの更新。いい店何軒かを見つけたが、それは別の機会に書きます。とりあえず溜まってた読書メモから。年数積もると、コレステロールと同じように、「生きてることの塵(垢?)」と言うべきものが嵩を増してきて、暢気ブログを更新する閑暇さえなくなってくる。もっと閑人たるべく心がけねば。○内藤裕史『ザ・コレクター 中世彩飾写本蒐集物語り』(新潮社)○松田裕之『港都神戸を造った男 《怪商》関戸由義の生 [続きを読む]
  • 鶏の叫ぶ夜
  •  『いたぎ家』アニーにお誘い頂いて、アニーヨメー、タク、そして木下ご夫妻(当方同様『いたぎ家』の客)の六名で一日滋賀に遊ぶ。前回の滋賀遊びから二年経っている(拙ブログ「KG制覇計畫・其ノ壱」)。天気・気温・湿度申し分なし。 手始めに浜大津駅の朝市。そこそこの人出。鯨馬は大好物の鮒寿司と新茶、ちりめん山椒を買った。朝宮茶のかたぎ古香園は以前から関心があったので、嬉しかった。 煌めく湖面にはし [続きを読む]
  • 上等な五月の夕餉
  • 油目の新子が出ていた。油目がそもそも好きな魚だが(造りはもちろん、椀種にするとすごい実力)、成魚の方は最近あんまり見かけない。東京湾ではすでに「幻の魚」になっている、とテレビ番組で言ってたような気もする。 獲れなくなってるところに、新子を流通させるのは資源管理的によろしくないだろう。銭本慧さんに叱られそうだ、と考えつつ、でもやっぱり昔からの好物なのでつい買ってしまった。 半分はいつもどおり唐揚 [続きを読む]
  • 姫と白狐と満開の桜と
  •  四月文楽公演は昼の部に。夜の演目は『彦山権現誓助劒』で、仇討ちモノは好かないからである。つまり消極的な選択だったのだが、これが幸いして、「道行初音旅」も『本朝廿四孝』も楽しめました。ついでに言えば、仇討ちモノでも『仮名手本忠臣蔵』は別。大好きといっていいくらいである。思うに、武士道だの忠義だのといった徳目を離れて、純粋なテロ行為になってるのがいいんですね、あれは。大都市のまん中で武装した集団が権 [続きを読む]
  • 雉が芹しょって。
  •  某日は「海月」敬士郎さん夫妻と「ビストロ ピエール」へ。雉のローストとリゾットが素敵に美味かった。ワインもじゃかじゃか呑んで、前回同様首をひねりたくなるような安さでした。 翌日、リゾットの仕上げに使っていたチーズを買いに、宇治川商店街の「スイミー牛乳店」へ。店名のセンスから分かるとおり、洒落たつくりで、店長さん(一人でやっているようである)もいい雰囲気。宇治川にこういう店が出来る時代が来るとは [続きを読む]
  • 南部ひとり旅(3) 迷宮にふみこむ
  •  舘鼻の岸壁朝市には、ま、色々あって行かず。種差海岸とともに、次八戸に遊んだ時の楽しみとしておく。朝市の代わりに、看護師が教えてくれた八食センターへ足を向けた。中心街からタクシーで二十分くらいか。水田のまん中に無闇にでかい建物が立っている。 早くいえば、小売専門の市場。八戸のように海産物が豊富なところだと、これは同時に一大土産もの屋ということにもなる。中には飲食施設もある。当方の印象では地元四 [続きを読む]
  • 南部ひとり旅(2)狂人・ミロク・シャカ・天使
  •  実際、翌朝はすかっと目覚めたのだった。ホテルの朝食もおいしく頂いた。ご当地料理の代表格であるせんべい汁というのがたいへんよろしい。鶏や昆布でしっかりとった出汁に大根人参葱牛蒡、そこに南部せんべいがぬめっとてろっと浮かんでいて、これなら二日酔いでもするする喉を通るはず・・・昨夜はもっと酒に慾かいておいてもよかったかな。 このホテルは近くの銭湯と連繋していて、割安の料金で入れる(ホテルの部屋のタオル [続きを読む]
  • 南部ひとり旅(1)聖地巡礼
  •  今回は八戸中心の旅なのに、三沢ではなく青森空港発着で予定を組んでしまったところに、当方の無知があらわれていた。空港からバスで青森市まで。そこから電車を乗り継いでいくと、八戸での昼食は無理そうである。ならば二月ぶりの青森で食べていきますか。 と市場が並ぶ古川町の食堂で昼食。時間が出来たのでゆっくりビール・清酒を飲む。蛸・縞鰺・鮪・生鮭の刺身も天ぷらも旨かった。小鉢の鰊の麹漬けがまた清酒によくあう。 [続きを読む]
  • たてよこななめ
  •  誕生祝いのメッセージを下さった方々、この場を借りて改めて感謝申し上げます。張龍・風意のお二人、素敵なプレゼントをありがとう。 過日はこれまた思いがけない贈り物も。うらうらと晴れた昼、『かね正』で下地を入れていつものように『ふみ』に向い、ボート選手の品評に耳を傾けながら(鯨馬自身は致しません)、ぽつねんとかつ陶然と(一軒目の熱燗がだいぶ効いてきた)呑んでおりますと、見たような風体のゴツい兄ちゃんが [続きを読む]
  • 贋作・雛料理
  •  好きな季節が終わった途端に花粉症が始まって気分までどんより。元々メランコリイが昂じる時分ではあるし。家にメンはおらんがせめて桃の節句にかこつけた料理を作って自ら慰めるべし。 ただし今年は仕入れの都合上(出勤だった)、古式には遠く、すなわち題して「贋作・ひな料理」。○ばらずし … の代わりに押し寿司。最近買ったばかりの木型を使いたくてしかたなかっただけのことだけど。鯛や針魚(さより)のきずしが一等 [続きを読む]
  • 加賀を夢見る
  •  東京方面と外国からの観光客で殷賑を極める金沢に足を向けることが少なくなった。大好きな町が熱鬧の巷と化したのは見るにしのびない。それでも、というよりだからこそ、お茶を啜ったり布団にもぐりこんだりしぼんやりしてると、長町を流れるせせらぎの音や貧血したような陽に鈍く輝く土塀の色の記憶がプルーストよろしく噴き上がってきて、どうにも遣る瀬ない気分になることがある。 記憶とはつまるところ言葉なのだから、暴れ [続きを読む]
  • 初午プラスワン
  •  初午の膳の下ごしらえは前日に済ませたおいたというのに、友人の誘いで三宮へ。向こうは誕生日前日。普段「メシ喰わせろ」と強要している相手なので、ここぞとばかりに焼肉をおごらされた。 で、お稲荷様にゴメンナサイして本日、つまり初午翌日に改めてこしらえる。行事食だから例年と特段変わりはなく、○稲荷鮨・・・寒いので蒸しずしにした。具は牛蒡・椎茸(以上は煮て)・蓮根(甘酢)。○若菜辛子和え・・・今回はやや贅 [続きを読む]
  • アーダに首ったけ
  •  じつはここんところナボコフの『アーダ』(若島正訳)がめっぽう面白く、ずっぽりハマってしまっているのだが、さて書評書けるかなあ。とりあえずは溜まった本を整理しておきます。 ○松浦弘明『イタリア・ルネサンス美術館』(東京堂出版)・・・ふと思ったが、VRでスクロヴェーニ礼拝堂のジョットを追体験させてくれるプログラムはないものか。○旅の文化研究書編『楽しむ』(「旅の民俗」シリーズ3、現代書?)○林望『い [続きを読む]