ぴかぴか さん プロフィール

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ぴかぴかさん: Fisher
ハンドル名ぴかぴか さん
ブログタイトルFisher
ブログURLhttp://hello-good-bye.hatenablog.com/
サイト紹介文いろんな人がいて、いろんな本を読んでいる。コーヒーと夜の散歩と伊藤計劃がすきな25才が、本を紹介。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供65回 / 122日(平均3.7回/週) - 参加 2017/08/13 17:38

ぴかぴか さんのブログ記事

  • 水の中
  • 水の中が好きだ。ぶくぶく、息を吐いたりはしないで、耳まで浸かり、目だけで空気を見る。ものすごく大きな音が聞こえる。音の正体を、わたしは知らない。 月に一度の市民プール 水の中の力 じつを言うと、水もきらいだった 水の中の音 知っている感覚はことばにならない 溺れてはいけない わたしの場所 あなたはだれでしょうね月に一度の市民プールほんとうは、「毎週泳ぎに行きたい」と、もう何年 [続きを読む]
  • 25歳のオールタイムベスト小説 《30》
  • 今週のお題「読書の秋」(ちょうどいいかなとおもってお題もくっつけてみました。秋は読書ですね。冬も夏も、昼も夜も、いますぐじゃなくていい、十年二十年かけて、本をどうぞ)25歳、四半世紀を生きてきました。これからも、たくさんの本に出会えるのかな。考えるだけで、わくわくしてしまう。 30 ねこに未来はない 29 夏への扉 28 盤上の夜 27 グレート・ギャツビー 26 ザ・ロード 25 屍者の帝国 [続きを読む]
  • ひとがほんとうはいるということ 「お家賃ですけど/能町みね子」
  • 牛込の加寿子(かずこ)荘を加寿子荘と呼んでいるのは私だけで、それもこっそり呼んでいるだけのこと、加寿子荘には本名がない。不動産屋で紹介を受けたときには、「坂井荘」と聞いていた。でも、実際に来てみると建物のどこにも「坂井荘」とは書いていない。「坂井」「坂井定吉」という二つの表札だけがあってアパートらしき様子もなく、どう見てもただの「坂井さんち」です。加寿子荘で暮らす著者がつづる、ちいさな日常。仕 [続きを読む]
  • わたしたちはだれを殺していますか 「青の炎/貴志祐介」
  • 本当に、そうなのか。自分で思ったことに、疑問を呈したくなる。完全犯罪というのは、事実、そんなも稀(まれ)なことなのだろうか。別れた父が現れ、酒浸り、母と娘を脅かします。17歳の主人公は、警察や法律を頼るのですが、だれも家庭には踏み込めないと知り、父の殺害を決意。物語は、犯罪の計画から実行、顛末までを描き切ります。ほかに道はなかったはずなのに、予定はつぎつぎに壊れていく。だめだ、と理性が答える [続きを読む]
  • あなたはなぜ生きていますか 「K2に憑かれた男たち」
  • 昔々、あるところに、登山家というへんな人種があったとさ。夏になると、テントしょって、わざわざさみしい山へ入って、喜んだ。冬になると、テントしょって、急にヤカンにアイゼン巻きつけ、山の中。日本中の、山に登り、それでも足りずにヒマラヤまでもと、押し掛けた。そんなバカな人種はいま、地球の上にいないと、利口な人はいう。そうでしょうか、ホントでしょうか、それではあたなの前にいるのは、だれでしょう。バカでし [続きを読む]
  • あなたへ 「ラストレター/木藤亜也」
  • お庭にあったげんのしょうこが、根こそぎ、引きちぎられてしまいました。じだんだ踏んで悔しいやら悲しいやらで、わめいていたところ、小さな苗をきのうみつけたのです。そのときの喜びといったら……何ていっていいかわかりません。げんのしょうこは陰干しにして、せんじて飲むと、腹痛にきくということですから、苗が大きくなったら、さっそくそうして送りますね。脊髄小脳変性症を患った16歳の少女が、親友にあてた58通の手 [続きを読む]
  • いたたたたい 「UNTITLED/飛鳥井千砂」
  • 食材は火曜日から仕事帰りに少しずつ買い足して、今朝はいつもより早く起き、お弁当を作りながら、ついでにできる限りの下拵えをしておいた。そして定時きっちりで仕事を終らせ、走って家に帰ってきた。31歳、実家暮らし。生真面目で、自分にも他人にも厳しく、だれにもスキを見せられない主人公。家を出ていた弟が、あろうことか定職にも就かず、派手な格好をした礼儀のひとつもない女の子を連れてきて……。ルールの中で動 [続きを読む]
  • いいえ、静かではありません 「喜嶋先生の静かな世界/森博嗣」
  • 文字を読むことが不得意で、勉強が大嫌いだった僕。大学4年のときの卒論のために配属された喜嶋研究室での出会いが、僕のその後の人生を大きく変えていく。寝食を忘れるほど没頭した研究、初めての恋 「いまひとつわからない」ことばかりのなかで、ひとつひとつ、見て、聞いて、知っていく。喜嶋先生以上に寡黙な主人公のこころのうちが、素直に、いきいきと描かれています。そんなあなたの世界を愛したい。こういう世界 [続きを読む]
  • 純粋でもいいのです 「トリツカレ男/いしいしんじ」
  • ジュゼッペはみんなから「トリツカレ男」ってあだなで呼ばれている。一度なにかにとりつかれちゃうと、もう、ほかのことにはいっさい気がむかなくって、またそのとりつかれかたが、そう、ちょっと普通じゃないんだな。たとえばおととし、あるきもちのいい春の朝、あいつは突然オペラにとりつかれた。オペラってわかるかな、うたいながらするお芝居のことさ。ラジオでへたっぴなオペラ歌手がぼやぼやうたうのをききながら、「ふう [続きを読む]
  • せんせい、ねえ、せんせい 「きみはいい子/中脇初枝」
  • 17時まで帰ってくるなと言われ校庭で待つ児童と彼を見つめる新任教師の物語をはじめ、娘に手を上げてしまう母親とママ友など、同じ町、同じ雨の日の午後を描く五篇からなる連作短編集。ある日とつぜん、名前が付く。だけど、こころは、それまでと同じなのです。教師は聖人じゃない。ひとを救えない。子どもは出席番号じゃない。母親は天使じゃない。時間をかけて、経験をして、すこしずつ学んでいくしかないのです。「 [続きを読む]
  • あした、いいえ、こんばんのわがみ 「床下仙人/原宏一」
  • 「家の中に変な男が棲(す)んでいるのよ!」念願のマイホームに入居して早々、妻が訴えた。そんなバカな。仕事、仕事でほとんど家にいないおれにあてつけるとは! そんなある夜、洗面所で歯を磨いている男を見た。さらに、妻と子がその男と談笑している一家団欒(だんらん)のような光景を! 不条理をテーマにしながらも、どこかおかしく笑える、四篇。ホップなカフカです。だが、なによ。だがとか、しかしとか言ってるう [続きを読む]
  • なまえで 「わたしをみつけて/中脇初枝」
  • 施設で育ち、今は准看護師として働く弥生は、問題がある医師にも異議は唱えない。なぜならやっと得た居場所を失いたくないから。その病院に新しい師長がやってきて――。当然のように、患者とその家族主体の医療を実践する師長を、はじめはみんな冷やかします。やがて、医療現場のほころびがすこしずつ縫い合わされていくのですが、主人公はあることができない自分をみつけられたくない……。現実は止まりません。だれの事情 [続きを読む]
  • 青春の最高潮と最終点 「少女は卒業しない/朝井リョウ」
  • 伸ばした小指のつめはきっと、春のさきっぽにもうすぐ届く。つめたいガラス窓の向こうでは風が強く吹いていて、葉が揺れるのを見ているだけでからだが寒くなる。もう三月も終わりなのに、朝と夜は手足がつめたい。こんなにも真っ暗でつめたい世界が数時間後にはぴかぴかな朝になるなんて、私は未(いま)だに信じられない。卒業式当日を、七人の少女の視点から語られる、連作短編集です。大好きな先生、退学した幼なじみ、部活 [続きを読む]