hiroro さん プロフィール

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hiroroさん: ほんすき.ねっと
ハンドル名hiroro さん
ブログタイトルほんすき.ねっと
ブログURLhttp://honsuki.net/
サイト紹介文たくさんの読書好きさんに、感想を書いてもらっているブログです。ライターさん募集中です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供60回 / 83日(平均5.1回/週) - 参加 2017/08/31 22:06

hiroro さんのブログ記事

  • それもまたちいさな光 角田光代
  • 角田光代さんと言えば『八日目の蝉』などの深刻なタッチで人生を抉る作品や『源氏物語』の現代語訳など、もはや文学の大家です。でも一方で、どこにでもいる人々の生活を描く軽めの作品も多く書いています。読みやすいですが、やはり角田さん。ふと自分だったら?と考えてしまう部分もあって、読み応えがあります。この小説も、呼吸をするようにスーッと読み進められる作品群の一つです。 デザイン事務所で働く悠木仁絵は、美大時 [続きを読む]
  • ナリワイをつくる 伊藤洋志
  • 僕は、サラリーマンのドロップアウト組です。今でも、友達は何十年とその会社に通っています。僕にはとても無理です。でも今、言えるのは“会社員が唯一の生き方ではない”ということです。当たり前だ、と言われそうですが、新卒一括採用の流れで就職してしまった僕には、他の人生は考えられませんでした。 本書は、かつてベンチャー企業でブラックな生活をしていた著者が、稼ぎとよい人生の両立について書いたものです。ただ、よ [続きを読む]
  • 暗黒女子 秋吉理香子
  • 僕は“イヤミス”を好みません。買ってもほぼ読まずに古本屋に売ってしまいます。でもこれは例外でした。“イヤ”と“ミステリ”がほどよくブレンドされた佳作です。 ミッション系女子高で、文学サークルの定例会が開かれます。集まった5人のメンバーに、会長の小百合が用意したのは、何と“闇鍋”でした。真っ暗な室内で行われるのは、小説の朗読会。でも、ただの朗読会ではありません。それぞれが書いた小説のテーマは、前の会 [続きを読む]
  • 舞台 西加奈子
  • この小説は、直木賞作家・西加奈子さんが、初めてニューヨーク旅行に行った男の自意識過剰な振る舞いを、これでもかと描いた作品です。 僕は4年前に、ニューヨークへ一人旅に行きました。もっとも取れた休暇の都合で現地滞在2泊の強行軍でしたけれども、この本に出てくるスポットはほぼ見ているためか、主人公に共感することしきりでした。もちろん、訪れたことがない方が楽しめる臨場感たっぷりの描写ですので、ご安心下さい。 [続きを読む]
  • がんで余命ゼロと言われた私の死なない食事 神尾哲男
  • この本は料理のレシピ本ではなく、がんという病気になった場合の食事法について書いたエッセイです。神尾哲男氏の著作として「奇跡のシェフ」というものもあります。そちらは主に著者の行った食事法に則ったレシピの紹介となりますので、もし可能ならば、この2冊を平行して読むと、非常にわかりやすいかと思います。今回ここで私が紹介するのは、「がんで余命ゼロと言われた私の死なない食事」という文章のみで構成された新書のほ [続きを読む]
  • 北九州の逆襲 葉月けめこ
  • 実は私は「北九州」出身です。初対面の人との挨拶では、「福岡県出身です」と言っています。なぜなら、東京の人たちにとっては、福岡というのは大きなひとつの塊であり、「北九州」と言っても「どこ?」という顔をされるので、わかりやすいように敢えて「福岡」と言っているのです。それはつまり、成人式の時期になるとしきりにインターネット上に出回る「ド派手な北九州の成人式」が恥ずかしいのでも、誰が言ったのであろう「北九 [続きを読む]
  • プロパガンダゲーム 根本聡一郎
  • この小説は“就活サスペンス”と銘打たれています。就活を描いた作品は多いですが、大体は、学生が人事や友達に見せている自分を本物じゃないと悩む、みたいな話ですね。この小説にそれを期待するとかなり面食らいます。でも面白さはダンチガイです! 大手広告代理店、電央堂の就職試験最終日。選考は面接だと思い込んでいた個性ある8名の大学生は、こう告げられます。ヴァーチャル国家『パレット国』が領土問題をめぐって他国と [続きを読む]
  • 西城秀樹のおかげです 森奈津子
  • 率直に言って、かなり風変わりなタイトルのこの小説、実はジャンルも官能小説というのもあって、実際に書店で手に取るのは、極少数派の限られた人たちだけなのだろうと思います。私自身がこの極少数派であったことで、ここでこのように書評を書くこととなっているのですが、実はこの本こそ、私が世の中に広めたい、もっと多くの人たちに読んでほしい、そんなオススメの中のオススメの1冊なのです。 時々、本好きの私へプレゼントと [続きを読む]
  • 西の魔女が死んだ 梨木香歩
  • 誰にも故郷と呼べる場所があるものです。それは必ずしも、両親が生まれ育った場所を指すわけではなく、幼いころ過ごした、自分の原点とも思える場所だったり、懐かしく温かい記憶の宿る場所だったりするものです。 この物語の主人公は高校生の女の子。大好きだったおばあちゃんの突然の死を知らせれ、2年前、おばあちゃんと二人で暮らした当時に思いをはせます。 主人公まいの祖母はイギリス人。母親とまいは祖母のことを「西の魔 [続きを読む]
  • 午前0時の忘れもの 赤川次郎
  • 死んでしまった人に、もう一度会えたら。大切な人を失った経験のある誰もが、一度は願ったことがあるのではないでしょうか。そんな思いを持った人々が、赤川次郎氏の優しい魔法によって再開の願いをかなえるお話です。 もし、あなたが失った大切な人から、「○月○日0時に、○○へ来て」というメッセージを受け取ったらどうしますか?きっと戸惑いながらも、一部の期待を胸にその場所へ赴くでしょうか。私なら、、、少し怖い気が [続きを読む]
  • 花のノートルダム ジャン・ジュネ著 鈴木創士訳
  • ―ジュネという爆弾。その本はここにある。―そういって、かのジャン・コクトーに紹介されたのが「花のノートルダム」というこの本です。なんと美しい紹介文でしょうか。聖なる人ジャン・ジュネは、それまでは、同性愛者で泥棒、時には男娼としてパリをうろつくごろつきでした。しかし、獄中で書いたこの「花のノートルダム」で一躍作家として煌びやかに文壇にデビューします。 ジャン・ジュネの筆致というのは、ある種の不思議な [続きを読む]
  • サブ・ローザ 書物不良談義 鈴木創士
  • この書物について語るのは、愚の骨頂のようにも思えます。サブ・ローザという言葉通り、これは薔薇の茂みの下でこっそりと交わされるべき秘密の話であるからです。 しかし、ジュネ、ボルヘス、ロートレアモン、ジャコメッティ、ローリング・ストーンズから、清水アリカや大里俊晴まで。縦横無尽に語られる、これら不良作家についての文章群は、あまりに強いウイスキー・ストレートの一発のように、内臓の真正面を抉ってくるような [続きを読む]
  • 京大医学部で教える合理的思考 中山健夫
  • この本は、「決め付けないで本質を考える方法」を教えてくれます。僕は以前、専門学校で、25歳から35歳までの若年者と言われる人を教えていました。とても熱心な生徒さんたちで、楽しい半年間でした。ところがある日、職員室で同僚の講師に「何のクラスを持っているのか」と聞かれたので若年者だと言った瞬間、その講師は眉をひそめてこう言うのです。「ゆとりですよね。やりにくそう」えーっ!でした。ゆとり、関係ないでしょ [続きを読む]
  • いなくなった私へ 辻堂ゆめ
  • 数々の話題作を輩出する『このミステリーがすごい!』の、第13回優秀賞受賞作です。ミステリの決め手は、魅力的な謎。この小説は、冒頭からありえない謎で読む者を引き付けて離しません。 渋谷のビルのゴミ捨て場で、上条梨乃が目を覚まします。泥酔したのではありません。シンガーソングライターである彼女はのどに気を遣って、深酒などしないのです。 街をさまよう梨乃ですが、道行く人から「上条梨乃」に似てる気がする」と言 [続きを読む]
  • 医者が教える食事術 最強の教科書 牧田善二
  • この本は、北海道大学や久留米大学の講師を務める著者が、38年間の糖尿病専門医としての経験を生かして『医学的に正しい食事』について書いたものです。僕たちは、自分で健康や食事には気を遣っていると思っています。でも、著者が言うには、世間には「ありえない食事法」が蔓延しているのだそうです。冒頭からショッキングなデータが提示されます。僕はコーヒー飲料が好きでした。ちょっと出かけると、コンビニでボトル入りのコ [続きを読む]
  • 絶望 ウラジーミル・ナボコフ著 貝澤哉訳
  • ウラジーミル・ナボコフと言えば、まずは「ロリータ」を思い浮かべる人も多いのではないかと思います。実はかつては私自身もそうでした。ひとつの現象まで巻き起こしたナボコフの「ロリータ」ではありますが、ウラジーミル・ナボコフという20世紀最大の作家のひとりは、決してそれだけで括れるような人物ではないのです。ナボコフという作家の持つ特異な魅力は、「ロリータ」以外の諸作品を読むことで、少しずつ解明出来るように思 [続きを読む]
  • 彼女はたぶん魔法を使う 樋口有介
  • この小説は、樋口有介さんの小説『柚木草平』シリーズ、第一弾です。相当前に、フジテレビで鹿賀丈史さん主演の『せつない探偵』というドラマがありました。鹿賀さんが女性に弱い探偵を演じていて、面白かったのを覚えています。このドラマの原作が、『柚木草平』シリーズなのです。 何と樋口さんは、本作までミステリというものを書いたことがなく、それこそテレビの2時間ドラマなどを研究して書いたのだとか。なかなかどうして [続きを読む]
  • 対岸の彼女 角田光代
  • 女は「自分の人生を生きられる女」と「誰かの人生を生かされる女」2種類に分かれると私は思っています(`・ω・´)この本の主人公の2人は、前者が葵、後者が小夜子。 葵が立ち上げた旅行会社はあまり業績が良くないので、掃除代行という新事業を立ち上げることになります。そして、そのメンバーとして採用されたのが小夜子です。 偶然にも、同い年で同じ大学を卒業している葵に、小夜子は自分にないものを持っている女性として憧 [続きを読む]
  • レモンタルト 長野まゆみ
  • 女性なら思わず手に取ってしまう表紙じゃないですか?私もつい、図書館でこの表紙につられて借りてしまいました。レモンタルトも大好きだし(´▽`*) 長野まゆみ氏の本、実は初めて読みました。これまで興味はあっても、なんとなく買う、または借りるまでには至らなかった・・・なぜかしら。 結論から言うと、表紙とタイトルは私的にはしっくりこないなーという感じ。勝手に、ほろ苦いラブストーリーかな、なんて思っていたからで [続きを読む]
  • パリの猫の一日はとても長い 村上香住子
  • 図書館で「なんかいい本ないかなぁ〜」と探していると、表紙がとても可愛い本を見つけました。うん、タイトルとぴったり。おしゃれな街「パリ」って感じ(/ω\)とは言っても、私が日頃からフランスという国に憧れを抱いていたわけでもないし、行ってみたいと思ったこともさほどありません。 どちらかというと、フランス語ってなんかパサパサしてる感じがあまり好きではないし、英語の方がパキッとしてて好き。映画だって、フランス [続きを読む]