じゅくせんのつぶやき さん プロフィール

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じゅくせんのつぶやきさん: じゅくせんのつぶやき
ハンドル名じゅくせんのつぶやき さん
ブログタイトルじゅくせんのつぶやき
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/jukusenmasaya
サイト紹介文日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供574回 / 264日(平均15.2回/週) - 参加 2017/09/03 10:15

じゅくせんのつぶやき さんのブログ記事

  • 絲山秋子「エスケイプ」
  • ☆ 絲山秋子さんの「エスケイプ/アブセント」(新潮文庫)から「エスケイプ」を読んだ。☆ 男女のドロドロした小説に食傷気味だったから、こうした乾いた文体に清涼感を感じた。☆ 主人公は40歳。20年間身を置いたセクトを離れて、妹が経営する育児施設に勤めることにした。職革(職業的革命家)からの転職。長年、連れ添った(?)公安警察官とも別れ、束の間の旅に出ることにした。どこに行く?夜行列車に乗って京都に下 [続きを読む]
  • 組織と個人
  • ☆ 財務省から森友学園との交渉記録が公開された。一部は既に破棄されたという。文書主義の行政で、文書改ざん、証拠隠滅は、まさに組織犯罪だ。☆ 与党サイドは元理財局長にすべての罪をなすりつけようとしているかに見えるが、エリート官僚がルールを破ってまで何を守ろうとしていたのか。その点を考える必要があろう。☆ 加計問題にしても、直接、総理大臣からの指示があったかどうかはわからない。むしろ有能なリーダーなら [続きを読む]
  • 重松清「ゲンコツ」
  • ☆ 重松清さんの短編集「ビラミンF」(新潮文庫)から「ゲンコツ」を読んだ。☆ 主人公はニュータウンに住む38歳の男性。会社で中間管理職になりたて。本人曰く「中途半端な年齢」にさしかかっている。家に帰れば夫であり二人の小学生の父である。☆ 荒れる街・駅前の様子は「ナイフ」と共通している。大人が子どもにおびえるという現実を暴露している。☆ 主人公と同じ棟に住む中学生が荒れている。その仲間がニュータウン [続きを読む]
  • ラベルレス
  • ☆ アサヒがラベルのない「天然水」を売り出した。(当面はAmazon限定で)☆ ラベルレスはありがたい。ペットボトルの回収日にラベルとキャップを外して出すのが大変だった。☆ これは助かる。他の製品も追随してほしいものだ。 [続きを読む]
  • 羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」
  • ☆ 羽田圭介さんの「スクラップ・アンド・ビルド」が文庫(文春文庫)になっていたので読んだ。すごく良かった。☆ 認知症の始まった祖父と同居する30歳前の男性が主人公。今は、その祖父と母と自分の3人暮らし。祖父は子どもたちの間でたらい回しされ、主人公の家に行きついたようだ。主人公は激務(ブラック)のカーディーラの仕事を辞め、今は就職浪人。専門職をめざして勉強をしているが思うようにいかない。それに祖父の [続きを読む]
  • 日大・反則タックル問題
  • ☆ 日本大学・アメリカンフットボール部の反則タックル問題、記者会見した日大選手の追い詰められた言動を読み、中村文則さんの「A」(河出文庫「A」所収)という小説が思い浮かんだ。☆ 日本軍、ある兵士が将校になるための根性試しとして拘束された捕虜を斬殺するというもの。上官たちの圧力、兵士の葛藤が描かれていた。☆ 組織の圧力に追い詰められていく人間のあり様は時代は変わっても変わらないようだ。 [続きを読む]
  • 浅田次郎「告白」
  • ☆ ちょっとした昼休みの時間、30ページぐらいの短編がちょうどいい。☆ 今日は、浅田次郎さんの短編集「月下の恋人」(光文社文庫)から「告白」を読んだ。浅田さんはどんな話でも心をしっとりとさせてくれる。☆ 女子高生2人がハンバーガーを食べながらダベッている。梓と奈美。奈美は茶髪で厚化粧、スカートの丈も短い、不良と目されているタイプ。でも頭はいい。親友の梓にはとてもやさしい。心に刺さる言葉をしばしば吐 [続きを読む]
  • 田中慎弥「共喰い」
  • ☆ 田中慎弥さんの「共喰い」(集英社文庫)を読んだ。後半の筆運びは見事だった。☆ サディストの父親とその血を受け継いだ息子。母親は父親の暴力に耐えきれず離婚。継母は父親の暴力に耐えながら、子どもを身ごもったのを機会に家を出ていく。☆ 父の毒牙は息子の彼女にも。そして近くの神社の祭礼、豪雨の中で終焉を迎える。激しい雨音、水墨画のように霞む風景、人間の業が淀んだようなどぶ川の匂い、五感が震える。もはや [続きを読む]
  • 川上弘美「消える」
  • ☆ 川上弘美さんの短編集「蛇を踏む」(文春文庫)から「消える」を読んだ。☆ 「このごろずいぶんよく消える」から物語が始まる。長兄が消えたというのだ。消えたと言ってもその存在らしき気配は感じるという。こういう設定はカフカの「変身」のようだ。ところがこの家族は家族全体が何やら変形する。長兄の許嫁(後に次兄の妻になる)は、日々縮小していくし、婚姻が決まった主人公は日々膨張していく。☆ 肉体と言った物質を [続きを読む]
  • 三浦しをん「森の奥」
  • ☆ 三浦しをんさんの短編集「天国旅行」(新潮文庫)から「森の奥」を読んだ。☆ 中年男が樹海で自殺を試みたが失敗。ふと通りがかった青年に助けられた。そしてなぜか青年と二人して樹海の奥へと入っていく。青年は樹海を踏破するというが・・・。青年と行動を共にする中で、中年男にも生への執着が生まれる。崖っぷちの状況で、見知らぬ男二人に友情にも似た親近感が生まれる。☆ 内容はちょっと恐ろしいが、わかりやすい文章 [続きを読む]
  • 川上弘美「蛇を踏む」
  • ☆ 川上弘美さんの短編集「蛇を踏む」(文春文庫)から表題作を読んだ。爬虫類が苦手な人には辛い作品だ。☆ 主人公が蛇を踏んだことから物語が始まる。蛇は「踏まれたらおしまいですね」「踏まれたので仕方ありません」と言って、50代の女性(主人公の母親だと名乗る)に変化、その日から、主人公の家に居ついてしまう。どうやら主人公は蛇に憑かれてしまったようだ。☆ 話が進むにつれて、同じように蛇に憑かれた人が出てく [続きを読む]
  • 多和田葉子「犬婿入り」
  • ☆ 多和田葉子さんの「犬婿入り」(講談社文庫)を読んだ。シュールで癖のある作品だが、面白かった。☆ 自称39歳女性、北村みつこ先生は「キタムラ塾」を運営している。身の回りには無頓着で小汚い部屋で、話す内容も小汚い話が多いが、それが意外と小学生らしき塾生には受けた。そんな「キタムラ塾」に男が舞い込んでくる。犬のような振る舞い、名前はイイヌマ、飯沼太郎という。登場と同時にみつこ先生を押し倒し、そのあと [続きを読む]
  • 貧乏暇なし
  • ☆ 先週は中学生の中間テスト対策、そして今週は高校生の中間テスト対策。☆ 塾業界はかなりブラックです。☆ しかし、経営者(塾長)兼従業員(講師)の気楽な個人塾。自分で計画を立て自分の首を絞めているのだから愚痴を言っても仕方がありません。「塾行っていいですか」「塾にずっといていいですか」と言ってもらえるだけ花。補習はもちろん無料です。☆ この稼業も40年。あと何年できるかな。貧乏暇なしだけれど、がん [続きを読む]
  • 伊藤たかみ「八月の路上に捨てる」
  • ☆ 伊藤たかみさんの「八月の路上に捨てる」(文春文庫)を読んだ。☆ 自販機のメンテナンスをしている敦。今日はトラックに同乗している先輩、水城さん(男らしいシンングルマザー)の最終日だ。トラックを下りて総務に転属するという。と同時に、今日は敦にとって離婚日前日でもある。☆ 敦と水城さんの会話と同時並行で、敦と妻・知恵子との夫婦生活、そして離婚騒動が語られる。離婚というのは結婚の何倍もエネルギーがいる [続きを読む]
  • 城山三郎「輸出」
  • ☆ 城山三郎さんの短編集「総会屋錦城」(新潮文庫)から「輸出」を読んだ。☆ 昭和32年の作品。日本が敗戦から脱却し、高度経済成長のスタートを切った時期だ。この時代、プロペラ機が太平洋を渡っていた時代に、すでに外国で活躍している商社マンたちがいたのだ。☆ 商社の企業風土にはまだ軍隊の匂いが残っている。承詔必謹のように。重層なピラミッドの機構の中で、数字(マネー)を追って男たちがしのぎを削っている。☆ [続きを読む]
  • 安倍龍太郎「大和に異議あり」
  • ☆ 安倍龍太郎氏の「血の日本史」(新潮文庫)から「大和に異議あり」を読んだ。西暦527年の磐井の反乱をテーマにしていた。☆ なぜ、磐井が大和政権に反旗を翻したのか、前史をまとめてみよう。☆ 463年、吉備田狭の乱  吉備田狭は愛妻家で妻・稚媛を自慢 → 雄略天皇(第21代)が横恋慕 → 吉備田狭を新羅討伐に派遣し、その間に田狭の妻を奪う  → これを知った田狭は新羅と組んで反乱。百済を攻撃 → 雄 [続きを読む]
  • 映画「カルメン故郷に帰る」
  • ☆ 映画「カルメン故郷に帰る」(1951年)を観た。☆ 国産初の「総天然色映画」ということだが、レジタルリマスター版の美しさは格別だ。赤茶けた山、真っ青な空、白い雲。それにカルメンはじめ登場人物の衣装の鮮やかさ。今でこそ大した肌の露出とは思わないが、昭和20年代では相当刺激的な映画だったと思える。☆ 昔の映画らしく、ストーリーは単純で、テンポもゆっくりだけれど、のどかな気分になれる。☆ それにして [続きを読む]
  • 米澤穂信「儚い羊たちの祝宴」
  • ☆ 米澤穂信さんの短編集「儚い羊たちの祝宴」(新潮文庫)から表題作を読んだ。☆ 表題作は最後に収められている。結論から言って、この読み方は間違いだった。作品はそれぞれが独立しながら、「バベルの会」という読書会でつながっている。前から順に読んでいくと、さらに面白さ(怖さ)が味わえたかもしれない。☆ 富豪の令嬢の日記を読む形で物語が進む。ごく日常的な日記だったが、だんだんおぞましい方向に向かう。スタン [続きを読む]
  • 向田邦子「犬小屋」
  • ☆ 向田邦子さんの短編集「思い出トランプ」(新潮文庫)から「犬小屋」を読んだ。☆ エッセイのような小説。主人公は電車に乗っている。身ごもったせいか、乗客を観察し、席を確保する要領を身につけた。この日も席にありつけたが、そこで思わぬ人を見かけた。以前、実家の近くにあった魚屋の若い衆だ。それから、数年前へ物語がさかのぼる。この辺りの展開は実にうまい。☆ 読み進めていくと、期待通りの展開と想定外の展開が [続きを読む]
  • 赤川次郎「幽霊列車」
  • ☆ 赤川次郎さんの「幽霊列車」(文春文庫)を読んだ。☆ 1978年だから、今から40年も前になる。土曜ワイド劇場でドラマ化されたのを見た記憶がある。刑事役は田中邦衛さん、女子大生役は浅茅陽子さんだった。☆ 乗客8人を乗せて出発した列車が、次の駅に着いた時には誰も乗っていなかったというミステリー。8人はどこへ消えたのか。警視庁の警部(休暇中で私人として捜査)とミステリー好きの女子大生が事件を解明する [続きを読む]
  • 浅田次郎「情夜」
  • ☆ 浅田次郎さんの短編集「月下の恋人」(光文社文庫)から「情夜」を読んだ。☆ 50過ぎの男。引きこもり状態。妻も息子も家を出て、大家の厚意でかろうじて雨露をしのいでいる。この分では遠からず水道も止まりそうだ。そんな時、不可解な手紙が舞い込んだ。住所は自分の家だが、宛名の女性には全く心当たりがない。翌日には現金書留が送られてきた。どうも訳ありな様子。☆ 物語は足音の響きを残して終わる。さて、このあと [続きを読む]
  • マロリー・ブラックマン「指先は歌う」
  • ☆ 以前、高校生の英語を指導しているときに出てきた作品。マロリー・ブラックマン「指先は歌う(Humming Through My Finger)」(「シャイニング・オン」理論社 所収)を読んだ。☆ アンバーが本を読んでいると、カイルが声をかけてきた。何か魂胆がありそうだ。アンバーは目が不自由だ。本というのは点字。彼女は目は見えないが、形を味で感じ、色を聞き取るという。「目を使わないでも、物が見えるんだって?」と問うカイル [続きを読む]
  • 北方謙三「ヒラメ」
  • ☆ 北方謙三さんの短編集「コースアゲイン」(集英社文庫)から「ヒラメ」を読んだ。☆ 釣りの情景から始まる。魚との格闘の様子はヘミングウェイの「老人と海」だ。☆ かかった獲物は結構大きめのヒラメ。これをさばけるのだからスゴい。半身は刺身に、残る半身は昆布締めに、頭と骨はから揚げ物に。内臓以外、捨てるところがない。内臓も海鳥の餌になるという。☆ 前半はこうした孤独な食卓の風景だったが、後半はガラっと雰 [続きを読む]
  • 桜木紫乃「本日開店」
  • ☆ 桜木紫乃さんの短編集「ホテルローヤル」(集英社文庫)から「シャッターチャンス」と「本日開店」を読んだ。この作品集はなかなか刺激的だ。ラブホテル「ホテルローヤル」を舞台にさまざまな男女の営みが描かれている。☆ 「シャッターチャンス」は、彼女に大胆なポーズをとらせそれを夢中でカメラに収める男の話。☆ 「本日開店」は、廃れ行く寺を維持するために、住職の妻が檀家とベッドを共にする話。体の良い売春だが、 [続きを読む]