acchi さん プロフィール

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acchiさん: 日本語教育解体新書
ハンドル名acchi さん
ブログタイトル日本語教育解体新書
ブログURLhttp://kaitai-nihongokyoiku.seesaa.net/
サイト紹介文日本語教育がどのような仕組みなのかを解き明かしていくブログ(私見)
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供28回 / 228日(平均0.9回/週) - 参加 2017/10/06 23:15

acchi さんのブログ記事

  • 中国人学生にとっての大学院進学の意味−学問研究よりも学歴−
  • 増加する大学院受験者数  現在、中国の某大学の日本語学科で教えておりますが、1クラス30人くらいのうち、約半数が大学院進学を希望しております。  日本では1990年代後半から「大学院重点化政策」を取ってきました。しかし、修士号や博士号を取得した人がなかなか正規の就職ができない問題が深刻化しております。そのため、大学院に進学をせずに就職する人も多いのではないでしょうか。近年では修士課程進学者が、平成25年(201 [続きを読む]
  • 日本語学と日本語教育学の冷たい関係
  • 日本語学と日本語教育学との交流がない 私は日本学出身の日本語教師です。日本語学出身で日本語教師をやっている身として感じることは、日本国内では日本語学と日本語教育学がますます離れ離れになっているということです。 日本語学の研究者はあまり日本語教育系の学会・研究会に参加しませんし、また日本語教育学の研究者もあまり日本語学系の学会・研究会に参加しません。 「日本語教育学」とは文字通り、日本語を教えるため [続きを読む]
  • 「海外帰り」が歓迎されない国内日本語学校
  • 国内経験重視 私は海外で教えた後、日本に戻り、日本語学校で教えたことがあります。正直言ってそのときに感じた戸惑いは大きかったです。 「外国人に日本語を教えるのが仕事なのだから、海外経験は買ってくれるだろう」などと思ったら大間違いでした。 日本語学校の教師の応募条件には「国内の日本語学校で〇年以上の経験者」と書かれているところもあります。 基本的に国内経験重視なのです。海外で何年経験を積んでも、経験 [続きを読む]
  • ピア・レスポンスによる作文授業が失敗する理由
  • ピア・レスポンスとは ピア・レスポンスとは、作文に授業において、学習者どうしが相互に作文を推敲し合う活動で、協働学習の一種であります。 従来の作文の授業では専ら教師が推敲し、評価しておりました。しかし、原稿用紙が真っ赤になるまで、教師によって添削された作文を見るに、学習者は学習意欲がかえって低下してしまう恐れがあります。 そこで、教師と学習者との「上下」の関係によって推敲するのではなく、学習者と学 [続きを読む]
  • 日本語教育業界の自主性信仰を疑う
  • 学習者の自主性尊重は良くて、教師主導は悪なのか 最近の教育学の世界ではアクティブ・ラーニングや反転授業やピア・レスポンスなどが流行です。小学校、中学校、高等学校の学校教育でもこれらの学習法を導入しようという動きが強くなってきており、文部科学省も推進しております。そして日本語教育学もこの流れに沿っております。国際交流基金もこの流れです。 今までの教師主導の一斉授業が行き詰まるなかで、学習者が受け身で [続きを読む]
  • 大学教員公募は日本語学校以上にブラック!
  • 給与条件の明記がない 日本語学校よりも大学のほうが待遇がいいと言われます。相対的にはそうなのかもしれませんが、決して良いとは言えません。 日本語教育学会の教師募集のページやJREC-INなどで大学の日本語教育のポストの募集について知ることができるので、ご覧になればおわかりでしょう。JREC-INではキーワードのフリーワードに「日本語教育」と入れて検索すればよいです。 日本語教育学会 教師募集情報 JREC-IN 近年 [続きを読む]
  • 加計学園獣医学部新設から見る留学生30万人計画の実態
  • 新設獣医学部の新入生140人中20人が留学生 加計学園グループの岡山理科大学が愛媛県今治市に獣医学部を新設することを巡って大きな問題となっております。 この獣医学部は2017年11月10日に文部科学省の認可を得て、2018年4月に開学されることになりました。 日本では長らく、獣医学部は新設されませんでしたが、このほど岡山理科大学獣医学部が新設されることになった理由は「日本国内に獣医が不足している」「四国に獣医学部が [続きを読む]
  • 「教えてあげる」が強すぎないか
  • 学習するかどうかは結局、学習者次第 これまでこのブログで日本語教師の直接法原理主義や教案信仰について書いてきました。 「「直接法原理主義」の問題点−ガラパゴス化とブラック化の要因−」 「日本人日本語教師は「教案信仰」?」  どうも日本語教師には「日本語がわからない学生に教えてあげる」という気持ちが強い人が多いと思います。その気持ちが強すぎて「いい加減」になれないのでしょう。 突き放した言い [続きを読む]
  • 成人学習者を「子」と呼ぶ日本語教師
  • 「うちの子たち」? 「うちの子たち頑張っていますよ」「今日はうちの子たち、元気がありませんね」 私は日本語教師を始めて以来、気になって仕方がない言葉があります。それは学習者を「子」と呼ぶ日本語教師が多いということです。 私は今まで18歳以上の成人学習者しか教えたことがありませんが、私には成人学習者を「子」と呼ぶことにとても違和感を覚えておりました。確かに子どもっぽい学習者のたくさんいますが、といって [続きを読む]
  • 日本語教育学会の会費
  • 文系学会としては最大級 日本語教育学会という学会組織があります。2016年12月1日の日本語教育推進議員連盟でのヒアリングでの資料によれば、約4000名の会員がおり、「文系学会としては最大級」だということです(日本語教育推進議員連盟の第?回総会におけるヒアリングに関して)。 日本語教育学会は日本語教育業界を代表する学会なのかもしれません。しかしこの学会の年会費は高いです。年会費10,000円 入会金5000円 一般会 [続きを読む]
  • ひたすら教案作りの1か月
  • 本格デビュー前の1か月間 「私が日本語教師としてデビューしたのは技術研修生の協同組合での日本語研修」だと言いました(「懇切丁寧な」教案指導が日本語教師を潰す!)。技術研修生を受け入れる協同組合にその後3年に渡って勤務したので、私にとってはこれが「日本語教師本格デビュー」だったのですが、実はその前の1か月間、某日本語学校の短期講座の非常勤講師をしておりました。 その1か月がデビューだったといってもいいの [続きを読む]
  • 教案は必要なのか
  • 脚本のような教案を巡る議論 教案を巡って議論がなされております(togetter 日本語教師にどのような教案が必要か)。 教案を巡る議論を読んで、現状の教案作成に疑問を抱いている日本語教師は結構いるのだなと改めて思いました。 問題になっているのは、分刻みに細かく、学習者との想定問答までを書き込んだ「脚本のような教案」です。 「脚本のような教案」を書くことに意味があるのか、というのは私自身も抱いていた疑問で [続きを読む]
  • 中国ではあまり受け入れられていないタスクシラバス
  • 1.中国では根強い文型積み上げ式 中国には約95万人の日本語学習者がおりますが(国際交流基金 2015年度日本語教育機関調査結果 中国)、うち約62万人は高等教育機関(大学など)のおける学習者です。 中国の大学の日本語教育では、文型積み上げ式の教育が主流です(ただし直接法で教える日本国内の日本語学校とは異なり、媒介語を用いて教える間接法) そこへもってきて、近年、日本の日本語教育学の研究者(国際交流基金専 [続きを読む]
  • 中国における留学事情(日本における留学事情との比較)
  • 中国への留学生は44万人 今日は現在私が住んでいる中国における留学事情(他国から中国への留学事情)について述べたいと思います。 中国の国家教育部(日本でいえば「文部科学省」)の「2016年度我国来?留学生情况??」によれば、2016年の中国における留学生は約44万人でした。 日本の日本学生支援機構(JASSO)が調査した「平成28年度外国人留学生在籍状況調査結果」によれば、2016年(平成28年)の日本における約23万人で [続きを読む]
  • 日本語教育を巡る議論はなぜ噛み合わないか
  • 文型シラバス VS タスクシラバス ときどきネットで「文型シラバスがよいか、タスクシラバスがよいか」という議論が行われております。 この議論を見ていると、いつも「議論が噛み合わっていない」と感じてしまいます。 なぜ噛み合わないのでしょうか。それは議論している人によって見ている現実が違うからです。 現在、私は中国の大学で教えておりますが、ここは「間接法文型シラバス」が中心です。中国の大学の日本語専攻の [続きを読む]
  • 日本国内の日本語学校はなぜ1教室20名以下にするか
  • 語学は少人数でなければできないか 日本国内の日本語学校は法務省入国管理局により1教室20名以下にすることが義務付けられています。 「日本国内の日本語学校は受験予備校だ」と言われますが、受験予備校は日本語学校と違って、1教室に数百人が入る大教室で授業を行うことも多いです。また全国ネットワークを持つ大手予備校であれば、衛星やインターネットを使って全国各地の校舎で同時に授業を行っております。 しかし、日本語 [続きを読む]
  • アルク社『月刊日本語』が日本語教育の現状を伝えていた頃
  • 最近になるまでメディアは日本語教育の現状を伝えていなかった この1〜2年ほどの間は、新聞などが出稼ぎ留学生の問題など日本語教育現場で起きている問題について伝えるようになりました。西日本新聞の『特集 出稼ぎ留学生』や沖縄タイムスの『検証 外国人留学生』では出稼ぎ留学生の問題を特集で取り上げています。 さらにジャーナリストの出井康博氏の『ルポニッポン絶望工場』(講談社α文庫 2016年7月発行)でも搾取され [続きを読む]
  • 「懇切丁寧」な教案指導が教師を潰す!
  • 直接法と間接法がごちゃまぜのところで教えていた新人時代 私が日本語教師としてデビューしたのは技術研修生の協同組合での日本語研修です。日本国内であるにも関わらず、日本人教師と中国人教師とベトナム人教師が混在しておりました。中国人研修生クラスは中国人が教え、ベトナム人研修生クラスはベトナム人が教えておりました。中国人教師やベトナム人教師は中国語やベトナム語で教えるという間接法で、日本人教師が直接法でし [続きを読む]
  • 日本人日本語教師は「教案信仰」?
  • 非母語話者教師を入れることによる「働き改革」 私が日本語教育現場での直接法から間接法への移行を提言するのは、労働環境改善になるかもしれないと思っているからです。「直接法原理主義」の問題点−ガラパゴス化とブラック化の要因− 直接法はどうしても手間=コストのかかる指導法です。この教授法に捉われていては、「働き方改革」ができないと思います。 また、間接法に移行すれば、日本国内であっても非母語話者の教師を [続きを読む]
  • 「直接法原理主義」の問題点−ガラパゴス化とブラック化の要因−
  • 直接法だけが唯一の方法 日本国内の日本語学校では、ほとんどが直接法・文型シラバスによる授業を行っております。 教師採用の面接の際は必ずといってよいほど、直接法による初級文型の導入を模擬授業でやる必要があります。 あからじめ断っておきますが、私は直接法・文型シラバスが間違った指導法だとは思いません。媒介語を使わずに効果的に文型を習得させる方法としてよく考えられ指導法です。いろいろ批判はありますが、現 [続きを読む]