ノックビーン さん プロフィール

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ノックビーンさん: アルコール依存症と節酒
ハンドル名ノックビーン さん
ブログタイトルアルコール依存症と節酒
ブログURLhttp://nocbindisulfiram.seesaa.net/
サイト紹介文禁酒・節酒できた日は英語を学ぶ
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供161回 / 186日(平均6.1回/週) - 参加 2017/10/18 09:38

ノックビーン さんのブログ記事

  • 飲酒量と死亡リスク(白人、日本人、中国人)
  • 先日は日本の中年男性19231人の飲酒行動と死亡の関係を調べた論文を紹介しました。癌死亡および全死因死亡の相対リスクは、非飲酒者より少量飲酒者の方が低いという結果でした。今日も同様の論文を紹介します。ただし、先日の論文より規模が大きく、調査対象者数が10万人以上です。日本人だけを対象にしたアルコール研究でこれほど大規模な報告はかつて無かったと思います。2018年に「Journal of Epidemiology誌」に発表された最新 [続きを読む]
  • 日本人の飲酒と死亡リスク
  • BBC News Japanで「1日にお酒1杯でも寿命縮めるリスク 英研究」という記事(二次情報)が掲載され、それを読んだ人が様々なウェブサイトやブログで感想・コメントを書いています。しかし、その元ネタになった医学誌The Lancetの論文とSupplementary appendix(図表)を見ていないので、総死亡リスクに関して非飲酒者や断酒者のハザード比(危険率)が高かったことに気付いていないようです。さらに、The Lancetに発表された研究の [続きを読む]
  • 1日たった1杯の酒は
  • 今年の1月、ニューズウィーク日本語版に「アルコールとがんの関係が明らかに DNAを損傷、二度と戻らない状態に」という記事がありました。その記事のネタ元になったNature論文(一次情報)、それを元にして加工・編集した雑誌/ウェブ記事(二次情報)、さらにウェブ記事を読んで書かれたブログ記事(三次情報)の信頼性の違いについて、当ブログで考察しました。一次情報が最も信頼性が高く、二次、三次となるにつれて、オリジナル [続きを読む]
  • スリップ12回目
  • 13日の金曜日は、何か不吉なことが起こる日です(笑)。昨日は予定通り、お酒を飲みました。昨年10月から再飲酒12回目なので、月2回のペースで飲んでいることになります。自分は節酒派なので、計画的スリップはOKです。日本では再飲酒をすべてスリップ(slip)と呼んでいるようですが、海外ではslipとrelapseを区別することもあります。Slip(スリップ)は一時的な再飲酒で、本格的依存に逆戻りする前にすぐ止められる状態です [続きを読む]
  • 迷惑なブログ
  • 昨年、心療内科で依存症と診断され抗酒剤を処方されてから半年が経ちました。「アルコール依存症者は節酒ができない」ハズなのに、だらだらと6ヵ月も節酒してしまい、本当に申し訳ありません。節酒を試みても1ヵ月ぐらいで派手にスリップして「やっぱり節酒は無理でした」と書けば、まだ可愛げがあります。「俺もそうだったよ」という励まし・共感コメントを頂いて、私も断酒派に鞍替えすれば良かったのです。ところが、月日が経 [続きを読む]
  • 依存症とビタミン不足
  • 「依存症の正しい知識を伝えます」というブログで、アルコール依存症のビタミン不足と合併症という記事がありました。多くの依存症関連ブログの中で、私はこのブログが一番気に入っています。伊澤さんの情報には独断や偏見が少なく、とても勉強になるからです。昨年、私も依存症と診断される前は、食費より酒代が上回っていました。漠然とした危機感があったので、市販のビタミン剤を毎日服用していました。連続飲酒で栄養不足にな [続きを読む]
  • 集団療法
  • 断酒会に参加して10年以上断酒していた人でも退会するとスリップしたという話は、「断酒会は再飲酒防止に役立つ」と解釈され、全断連への生涯会員を推奨するエピソードとして利用されることが多いと思います。これは決して大きな間違いではないのですが、別の視点から見ると、異なる解釈も可能です。断酒会の例会に参加して他人の体験談を聞くことは、一種の「集団精神療法」だと思います。断酒会の例会は通常2時間です。仮に、毎 [続きを読む]
  • 断酒会に再入会
  • アルコール依存症者が断酒会に参加して断酒できたが、断酒会を退会したらスリップしたので再び入会してきたというエピソードがネット上に散見されます。特に、長期間断酒会に参加していた人でも退会するとスリップしたという体験談が効果的です。なぜ、効果的なのでしょうか(苦笑)。アルコール依存症治療ナビでは、退院後経過期間と断酒率の関係をグラフにしています。それによると、退院後2.5ヵ月で患者の半分が再飲酒していま [続きを読む]
  • 顔認証でスリップ防止
  • アルコール依存症患者がアルコール病棟に入院して暫く経つと外出許可が出ますが、外出中にコンビニ等でお酒を買って飲酒する患者がいます。外出前にはシアナマイドを服用することになっていますが、服用直後にトイレで吐いてしまったり、抗酒剤の効き目が比較的弱い体質の方もいます。折角入院治療を受けても、短期間に再飲酒(スリップ)すると期待した治療効果をあげることができません。そこで、神奈川県の病院では顔認証システ [続きを読む]
  • NEC 顔認証システム
  • 顔認識システム(Facial Recognition System)とは、監視カメラのデジタル画像から人の顔を自動識別するためのアプリケーションです。画像内の顔と思われる部分を抜き出して、顔面データベースと比較することが可能です。空港の入国審査や犯罪捜査のほかにも、チケット転売、万引きおよび選挙の二重投票の防止に使われています。後日、医療分野における顔認証システムの応用についてブログ記事にする予定です。 [続きを読む]
  • アルコール性心筋症と節酒
  • 先日は、アルコール性心筋症患者において、節酒者の心機能改善度は断酒者の改善度とほぼ同じであった調査結果を紹介しました。今日は「Natural History and Prognostic Factors in Alcoholic Cardiomyopathy(アルコール性心筋症における自然経過と予後因子)」という論文を紹介します。スペイン、マドリードの大学病院に来たアルコール性心筋症患者94人と特発性拡張型心筋症患者188人を追跡調査しました。調査開始時の平均年齢は [続きを読む]
  • アルコール性心筋症
  • 今日紹介する論文のタイトルはThe Effect of Controlled Drinking in Alcoholic Cardiomyopathy(アルコール性心筋症における節酒の効果)です。オリジナル英文と私の和訳を交互に掲載します。Background: Cardiomyopathy is a potentially fatal complication of alcohol abuse. In alcoholic persons who develop cardiac dysfunction, abstinence is thought to be essential to halt further deterioration of cardiac contrac [続きを読む]
  • ドライドランクの注意点
  • ドライドランク症候群はAAなどの断酒コミュニティーで使われる非専門用語で、正式な病名ではありません。ですから、「お酒を止めてもドライドランクで困っているのですが」と医師に言っても、その治療薬を処方して貰えません。正式な診断名がない病気は健康保険の対象外ですから。では、どうすれば良いでしょうか?(A.A. in Treatment Settings Brochure)Many happy sober A.A. members have found that the best cure for a “d [続きを読む]
  • ドライドランク症候群
  • 私は昨年10月に心療内科を受診して抗酒剤を処方してもらうまで、久里浜やスリップが何を意味するのか知りませんでしたし、抗酒剤という薬があることも知りませんでした。10月は主に日本のウェブサイトや図書館から借りた和書で、アルコール依存症について学んでいました。11月以降はグーグルを使って、主に英語で書かれた医療研究論文を読んできました。今では自分のパソコンに100報以上の論文PDFが保存されており、いつでも検索で [続きを読む]
  • スイスのアルコール依存症
  • 今日紹介する論文はAcceptance and Therapeutic Practice of Controlled Drinking as an Outcome Goal by Swiss Alcohol Treatment Programmesです。長いタイトルですが和訳するなら、「スイスのアルコール治療プログラムによる予後目標としての節酒に対する許容度および治療行為」でしょうか。本研究では、スイスにある依存症治療施設および入院患者用依存プログラムの責任者に調査票を郵送し、Controlled Drinking(CD、節酒)に [続きを読む]
  • スリップ10回目
  • 今日は予定通り、お酒を飲みました。昨年10月に心療内科を受診してから、スリップ回数がようやく二桁になりました。それはさておき、default to alcohol(ディフォルトとは?)人間が生きていく上で、私生活や職場で困難な事が起こったり、人間関係がこじれたり、計画外・予想外の事に直面することがあります。これは大人に限ったことではありません。少年野球チームに入って自分なりに努力しているのに、いつまでたってもレギュ [続きを読む]
  • 酒は毎日ではなく適量で
  • >> そろそろ、お酒をやめたい。だけど、やっぱり飲みたい。>> 酒は毎日ではなく、適量でハイ、みなさん、ケイティーです。今日はアルコール使用障害(Alcohol Use Disorder)に対するシンクレア・メソッドに関する私の経験について近況を皆さんにお伝えしたいと思います。もし、あなたがシンクレア・メソッド(Sinclair method)を初めて聞いたというなら、それは基本的に、あなたの脳からアルコール依存を薬理的に消してしまう方 [続きを読む]
  • 「底つき」概念
  • 底をつかないと酒は止められない「底つき」という概念を世界中に広めた張本人功労者は、おそ
    らくアルコホーリクス・アノニマスだと思います。Twelve Steps and Twelve Traditionsから引用Why all this ins
    istence that every A.A. must hit bottom first? The answer is that few people will sincerely try to practice the A.A. program unles
    s they have hit bottom.AAの誰もが、まず底をつかなければならないというのはなぜ [続きを読む]
  • 精神疾患の共存
  • アンフェタミンやメタンフェタミンは覚醒剤と呼ばれ、それを使用した芸能人が逮捕されニュースになるので、私達のような一般市民でも時々耳にする言葉です。覚醒剤は読んで字のごとく覚醒作用(中枢刺激/興奮作用)があります。一方、お酒を飲むと眠くなるのはアルコールに中枢抑制作用があるからです。ですから、アルコールと覚せい剤はまったく同等ではなく逆の作用を持っています。話は変わって、今日は「Comorbidity of Alcoho [続きを読む]
  • 怪しい情報を鵜呑みにしない
  • アルコールは身体的依存、精神的依存、耐性がつきやすい、など、モルヒネ、コカイン、大麻、その他の麻薬や覚せい剤などと、まったく同等だと、薬剤師国家試験にも出題されている! ↑Twitterやブログで上記のようにセンセーショナルな情報を流せば、その真偽はともかく、確かに注目は集まります。でも、そういう扇情的なやり方は、三流ゴシップ週刊誌と同レベルではありませんか。アルコールは麻薬や覚せい剤などとまったく同等 [続きを読む]
  • アルコールの依存性
  • アルコールは身体的依存、精神的依存、耐性がつきやすい、など、モルヒネ、コカイン、大麻、その他の麻薬や覚せい剤などと、まったく同等だと、薬剤師国家試験にも出題されている!事実と異なる情報を広めるのは止めませんか?世界保健機関(WHO)は1969年に依存性薬物を9タイプに分類しています。依存性薬物の共通点は精神依存形成です。ただし、その形成能の強さは「まったく同等」ではありません。アルコールには中枢抑制作用 [続きを読む]
  • アルコール依存症と不安障害
  • Follow-up Study of Anxiety Disorder and Alcohol Dependence in Comorbid Alcoholism Treatment Patientsという論文を紹介します。日本語にすると「共存症があるアルコール依存症治療患者における不安障害とアルコール依存症の追跡調査」です。アメリカで行われたこの調査では、不安障害を持つアルコール依存症患者29人と不安障害を持たないアルコール依存症患者24人を比較しました。平均年齢は40歳前後です。その結果が図1です [続きを読む]
  • アルコール依存症と人格障害
  • 今日は「Comorbidity of Alcohol Dependence and Personality Disorders」という論文を紹介します。アルコール依存症者は、依存症以外にも精神疾患を患っている場合があります。この調査では、スペインの精神外来診療所を訪れたアルコール依存症患者158人を対象にして、共存疾患の有無を調べました。すると、アルコール依存症患者158人のうち70人(44.3%)に人格障害がありました。その種類は以下の通りです。強迫性人格障害 12 [続きを読む]
  • 気付いた人の勝ちではない
  • あるブロガーが「断酒は、気付いた人の勝ち」と書いていましたが、それほど単純ではありません。久里浜医療センターの入院患者で1年後も断酒していた人は全体の31%で、準断酒者は6%でした。残念ながら、56%は再飲酒しています。久里浜の入院治療の質は全国でもトップクラスですが、それでも半数以上が再飲酒します。入院すると約3ヵ月にわたって酒害教育、認知行動療法、集団精神療法を受けるので、自分の飲酒行動の異常や酒害 [続きを読む]