奥津軽玉之助 さん プロフィール

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奥津軽玉之助さん: あなたの人生、逆転させます!スピ“笑説”『巣鴨地…
ハンドル名奥津軽玉之助 さん
ブログタイトルあなたの人生、逆転させます!スピ“笑説”『巣鴨地…
ブログURLhttps://ameblo.jp/kspi1/
サイト紹介文人生に翻弄される人々と、人生逆転を請け負う怪しい会社のハッピーな物語。巣鴨地蔵通りへいらっしゃい!
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供156回 / 161日(平均6.8回/週) - 参加 2017/11/13 14:09

奥津軽玉之助 さんのブログ記事

  • 占いで行きます! 第40話 汚いやり口
  • 良平は、あまりの怒りで手が震えた。辛うじて理性を保っていた。キツネ目が続ける。「あー、まあ、そんなことでしてね、うちも占い師さんを集めようと思ってるんですよ。仁香保さんも、張り切ってますよ。うー、つきましては、先に始められた水ノ蔵さんに、先輩としてアドバイスでもいただけたらと思いましてねえ。へっへっへっ」 スーッ、フーッ。こっちの盛況ぶりが草鶴に伝わっているだろうことは承知していた。しかし、まさか [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第39話 トーク、トーク、トーク
  • お客が増えていた。だるま銀行の今後の出方に対する大きな不安材料は残ったままであったが、良平はその中で、何か少しずつ歯車がうまく回り出している感触をつかんでいた。イベントが盛況を博した。噂が早い。SNSだ。占いは連日、列になった。良平もタロットを手にした。占い師が一人増えたが、それでも全然だ。増えたのは、瑠璃の紹介の女性。 りっちゃん。数秘術を駆使する。数秘は占いの経験のない人にも、とても分かりやすい占 [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第38話 舐めたらいかんぜよっ
  • 年が明けた。朝4時、昨夜の盛り上がり、温泉バトルの模様を思い出しながら、良平は小豆山までひとり車を走らせた。裾野がゆったり広がる、良平の好きな山である。七合目近くまで車で行ける。白い息を吐きながら山頂まで歩いて登り、見晴台に立った良平は、すでに明るく染め始めている東の空を見つめた。やがて、目を刺すような眩い光が、遠くの黒い山の峰をくっきりと浮かび上がらせた。光はみるみる姿を大きくし、あっという間に [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第37話 あくまでも仮説だが
  • 安嶋の方は、まだこれといった進展は見られなかった。緒方のヤロー、女将とデキてないんじゃないか。調べれば調べるほど、シロ。しっぽがまったく掴めなかった。一方、浜中の疑わしい話が次々に浮かび上がり、形勢は悪くなるばかりだった。しかし、浜中はやってない、と言う。嘘はない、と。桜庭も、嘘を言っている目じゃない、と言う。しかし、浜中に不利な状況証拠が次々に出てくる。なぜだ。どこから出てる。そして、それをなぜ [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第36話 待てや、じじいっ
  • 三日月がくっきり浮かぶ風のない夜。 巣鴨駅から5分ほど歩いた裏通り。桜庭は一人、コートのポケットに両手を突っ込み、うつむき加減で家へ向かっていた。見事な白髪、丸味のあるやさしい公家顔、スレンダーなシルエットに、そつのない上品な着こなしは、生け花何々流の家元です、と言われたら誰もが納得する。実際、和歌山の由緒ある家柄の出なのだが、本人はそれをあまり語りたがらない。ブロック塀の上から道路に張り出した柿の [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第35話 年の瀬の誓い
  • 博子ちゃんから紹介された四人のうち、二人が来てくれることになった。とにもかくにも、これで占い企画がスタートできる。よかった。 何としても年内にはスタートさせたかったのだ。姉貴のおかげだ。その二人が、揃ってもうすぐ到着する。一人は男性。ケンタロウ。良平と同じタロットだ。ブログのサンプル鑑定を読み、ロジカルで無駄のないストレートなリーディングをする人だな、と感じた。もう一人は女性。瑠璃(るり)。占星術 [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第34話 勝オー負っ!
  • 『温泉バトル』からの思いも寄らぬ申し出に高揚する気持ちを抑えながら、良平は鉄火場のリハーサルが行なわれる部屋に向かった。足を踏み入れると、中はむっとした熱気に包まれていた。仲居さん、板長、調理さん、裏方さんなど、手の空いた20名ほどがひしめいていた。鉄火場という、非日常の別世界が見事に演出されていた。正面に、高さ2メートル、幅4メートルほどのたいそう立派な金屏風。その前に、真っ白い敷布がきっちり被せら [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第33話 チームオネエ到着
  • 占い師確保が難航する一方、腕相撲企画の“オネエ”さんたちは、しげちゃんのひと声であっさり集まった。今日来る。裕太の所で打ち合わせをしていた良平に、たった今ロビーに到着したと、熊田から連絡が入った。 “ツボ振り”の特訓中の田中の代わりに、事務に入ってもらっている配膳の女性だ。良平は、すぐに戻った。ロビーは異様な雰囲気と、柑橘系、エキゾチック系、アジアン系の香水が入り混じった、おぞましい香りに包まれて [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第32話 オッケー。いくらよこす?
  • 水天郷は、再び、北と南の二つに割れた。別れ橋を境に、向こうとこちらを行き交う者はすっかり影を潜めた。温泉バトル辞退すべし、の声があちこちから上がった。占い企画不参加を表明する旅館が続出した。もちろんその他の付随企画も。温泉じじいのこともあり、態度をあいまいにする者もいるが、極めて消極的である。積極的な協力者は、『湯の里 水天柿の井』、『お宿いしじま』、『銀天荘』の3旅館のみ。裕太、慎吾、竹じい、だ [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第31話 羊たち
  • 裕太からの電話を切り、良平は時計を見た。午前2時。 一瞬ためらうも、すぐ今西の携帯を鳴らした。 何かあったら夜中だろうと何だろうといつでも電話をくれ、と今西から言われていた。5分後、今西が赤い目でロビーに現われた。 コーヒーを淹れた。一部始終を話した。「なるほど。まずいな。町のみんなが知ったらえらいことになる――」目をぎょろりとさせ、尖った顎を指でつまみながら今西が言った。「実際にだるまが、そんなふう [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第30話 バッドニュース
  • 占い師の確保が予想以上に難航していた。メールは9割以上が返事なし。残りは、丁重な断りメール。質問さえ、なかった。範囲を隣県3県までにしていたのを、少し広げた。しげちゃん、いっちゃんに加え、候補者ピックアップ作業に今西も加わった。次いで、角谷、雄二も。マンパワーをかけるより方法はない。ただ、その分、良平の負担は増える。皆から上がってきた候補者を選別し、コンタクトを取るのは、良平でないとできない。寝れな [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第29話 閑古の水天、華めく草鶴
  • 今西は畳に寝転がり、天井の木目をぼんやり見つめながら、これからの展開について考えを巡らせていた。角谷と雄二が戻ったら、いっしょに風呂に浸かりがてら打ち合わせをする。すると、しげちゃんといっちゃんもいっしょに行くと言う。結局、5人全員揃って風呂となった。これが失敗だった。人は、仲間が増えると、はしゃぐようにできている。男という生き物ものは特にそうだ。しげ&いちは、もっと特に。今西たちしかいない大浴場 [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第28話 危機一髪
  • 雄二は、余裕で作業を進めていた。 鼻歌交じり。ゲームのダウンロードに思いのほか手間取ったが、何も問題はない。時間はまだたっぷりある。本番はここからだ。携帯の発信履歴を見させていただくのだ。電話アイコンをタップすると、案の定、ロックがかかっていた。検知器をつなぎ、スイッチ、オン。20秒、30秒、40秒……。 完了の合図が、ピー、と鳴る。4138、5629、7743、8099、9302。検知された数字は5つ。電話のアイコンを再び [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第27話 ちょろい仕事
  • 雄二と角谷は、ホテル静水園を訪れていた。支配人の塚田に用事があった。塚田のあの夜の不審な行動。今西は、既になんとなくだが見当をつけている。確証を取って来てくれ、これが今西の指示だ。雄二は思っていた。ちょろい仕事だ。あっという間にに片づく。一点だけ今西から強く言われている。塚田本人に絶対に気づかれないこと。絶対に、と。そこだけだ。数日前、今西が臨時招集をかけた、あの日2度目の泉栄会。温泉じじいの話が [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第26話 糸口
  • たわいもない話が続いた。安嶋は気を揉んでいた。緒方を攻める糸口が何も掴めていない。料理の皿が下げられ、テーブルには、締めを知らせる鮮やかな青緑色の水菓子の皿だけが置かれている。大林のゴルフ話が途切れるの待っていた桜庭が口を開いた。「緒方の弱みを掴みたいんだが」「おっと、私としたことが、無駄話が過ぎましたな」「なかなかしっぽを出さないと聞いてる」「ええ。堅いですね。ガードが」「何かないか」「ひとつだ [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第25話 ッコーン。チョロチョロチョロ……。
  • 車のヘッドライトが切れ目なく行き交う外堀通り。右が飯田橋駅。左折すると神楽坂に入る。安嶋と桜庭を乗せたタクシーが坂を上る。通りの両脇にはチェーン店のネオンが賑やかに並び、ファストフード店の前でたむろする若者、店前のメニューを見て相談するOL三人連れ、まだ8時前であるにも関わらず、早くも千鳥足のサラリーマン。 まるで渋谷にでも来てしまったかのような表通り。 二人は、坂を上がり切る少し手前で車を降りた。そ [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第24話 ひゅー
  • ちょうどその頃、水天郷では、急きょ、小っちゃい小っちゃい拝殿が作られていた。温泉じじいを祀るのだ。言い出しっぺは、良平。良平にはある狙いがあった。しかし、金がない。どこか空いているいい場所はないものか、町を少し外れればいくらでも場所などあるが、それではちと失礼であろう、ということで、町のほぼ中央に位置する「別れ橋」の反対側の草むらではどうか、ということになった。みんなで草を刈り、地面をならし、隣町 [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第23話 バカヤロー、貴様アっ
  • 東京巣鴨地蔵通り。安嶋の事務所。商店街のスピーカーが、昭和の懐メロを奏でている。すきま風の入る閉まりの悪い窓からは、ばあさんたちの元気な笑い声が聞こえて来る。安嶋と桜庭は夕方のニュース番組を見ていた。浜中議員が、つばを飛ばしながら怒鳴り散らし暴れている。パイプ椅子を投げる。テーブルをひっくり返す。ゴミ箱を蹴り飛ばす。自問党本部ロビー。この男、怒りまくっているその姿も、どこか滑稽だ。体の割に頭の大き [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第22話 杉じい、ゴネる
  • ゆるやかに上る道を速足で5分。薄く暮れ染まる別れ橋を過ぎて間もなく、和の色濃い落ち着いた構えの『杉屋旅館』が見えてくる。裕太の所の『水天柿の井』の次に古い、水天郷、3番目にできた旅館である。部屋数こそ多くないが、ゆったりとした造り、庭園の見事さは、水天郷指折りだ。また、水天郷で唯一、現役の大臣が泊まったことのある旅館でもある。それが杉じいの自慢。慎吾が外でオロオロしていた。良平が軽く手を挙げながら走 [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第21話 ツボ振り
  • ロビーで角谷と良平が向き合っている。角谷は、良平に頼んでおいた女性従業員の写真を見ていた。丁半賭博企画の“女ツボ振り”選びである。良平が、配膳、仲居、裏方などから、7人の候補を挙げた。角谷は写真を見て、4人を残した。そのうちの一人が今、横に立っている。質問をしたり、雑談を交えながら、雰囲気や適合性を見て行く。「ちょっと流し目をやってもらえやすか」「流し目?」「はい」「こ、こうでいいですか」女性がぎこ [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第20話 盛り上がるわよ
  • 翌朝、安嶋と桜庭は東京に向かった。民憲党の議員、緒方の闇を探るためだ。草鶴インターチェンジの話をひっくり返すのだ。インターチェンジを水天郷に持ってくることは、長期的な安定集客に大きく貢献する。 何としても実現させたい。それには、緒方に手を引かせねばならない。 それが可能かどうか。 それだけのネタを掴めるか、それにかかっている。 水天郷側の指揮は今西が執る。占い師集めは、しげちゃんといっちゃんが担当する [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第19話 やったる
  • 「ほんと、あったま来たぜっ」ふらっと立ち寄った裕太に、良平は怒りをぶちまけていた。温泉バトル番組ディレクター、無精ひげの話。「ざけんじゃねえ、っつうんだよ」そして、草鶴恵泉会会長、キツネ目ヤニ歯じじいの話。「さも、話に乗るのが当然みたいな言い方しやがって。何様のつもりかね」怒りながら、良平は、自分で描いた二人の似顔絵に、洟を垂らしたり、歯を黒くしたり、顔にブツブツを描いたり、赤ペンでおちょぼ口にし [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第18話 あー、うー
  • 「あー、どうもお忙しいところ申し訳ありませんねえ」ひょろっと背の高いキツネ目のヤニ歯じじいが、そんなこと一つも思っていないくせに、慇懃に言った。ニタニタしながら。 草鶴温泉、恵泉会会長。しゃべる時に、口をぐにゃりと歪ませる。その時に、下の歯のヤニがよく見える。話し出しには、長めの「あー」とか「うー」とかがつく。どうしても間延びした会話になる。 のんびりしたじいさんかと言えば、正反対。吊り上った細い目 [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第17話 ふんっ。
  • フロント奥の事務室で良平は、、昨晩必要項目を埋めた書類をもう一度見直していた。 向かいのデスクで田中が予約の電話を受けている。今日、何軒目だろう?温泉じじいの出現から三日、問い合わせも含め明らかに電話が多くなっている。ゴリヤク、ゴリヤク。 良平は、何年かぶりに着たスーツの袖をちらりと上げ、腕時計の時間を確認した。 少し緊張していた。 「じゃ、そろそろ行ってくる」立ち上がり、鏡に映る自分の姿を見てつくづ [続きを読む]
  • 占いで行きます! 第16話 おおおーっ
  • 温泉じじいとは、この地方に昔から言い伝えられる温泉の神様。温泉じじいが現れた温泉地は、繁栄すると言われている。草鶴や仁香保をはじめとする有名温泉地には、過去に何度も出ているという話だ。水天郷でも、皆、話には聞くが、これまで誰も実際に見たとか声を聞いたことはない。自分は見た、などとホラを吹く者もいたが、そういう者には必ずバチが当たった。そんな温泉じじいの声を今西が聞いたのだ。夢ではあるが、姿も見たの [続きを読む]