奥津軽玉之助 さん プロフィール

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奥津軽玉之助さん: あなたの人生、逆転させます!ちょっとスピリチュアル
ハンドル名奥津軽玉之助 さん
ブログタイトルあなたの人生、逆転させます!ちょっとスピリチュアル
ブログURLhttps://ameblo.jp/kspi1/
サイト紹介文ただいまお届け中のお話は、『神様のオシゴト』。おかしな神様と人間の絆を描いた物語でございます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供228回 / 233日(平均6.8回/週) - 参加 2017/11/13 14:09

奥津軽玉之助 さんのブログ記事

  • 無題
  • お知らせです。 誠に勝手ながら、しばらく連載をお休みさせていただくことに致しました。 諸々多忙のためでございます。 毎日楽しみにしてくださっていた皆様には、本当に申し訳なく思っております。 また、コメントやメッセージ、読者登録やいいねをしてくださった皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。 本当にありがとうございました。 ということで、 奥津軽玉之助でした。 [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 最終話 言葉にならない言葉
  • 「“神返し”を使う」「かみがえし?」「そうだ。誰かからの依頼で、神が自分のところに降りて来たときに、自分はいいからその人を見てやってくれ、と“返す”のだ」「うん、それするっ。返す、返すっ。あっちゃんに返すっ」ラヒムがそのやり方を教えてくれた。簡単だった。誰でもできることだ。ラヒムが言った。「これが、“愛”なのだ。相手を想う気持ち。見返りを求めない、相手への想いだ。 おまえは、あっちゃんから“愛”を [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第49話 新しい神様
  • 家々の窓に明かりが灯りはじめ、向こう岸の川沿いの道をヘッドライトが左右に行き交っていた。 最後におまえにいいことを教えてやろう、とラヒムが話しはじめた。「俺は今日でいなくなる。だが、おまえには、すぐ新しい神が降りてくる」「えっ、そうなの」「その神は、おまえがよおく知ってる人間からの依頼で来るのだ。おまえはほんとに幸せ者だな」「だれ?」「わからんか?」「まさか」ラヒムは黙ってぼくを見つめた。「あっち [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第48話 ほんとにもう会えないの?
  • 「冗談でしょっ?」ぼくは言った。「冗談ではない。さらばだ」「ちょ、ちょっと待ってよっ。ぼくを見捨てるのっ」「見捨てるのではない。俺はもう必要なくなった。それだけだ」「なんでだよ、そんなことないよっ。必要ないなんてことがあるわけないじゃないかっ」「必要ないんだよ」「勝手に決めるなっ。あっ、そうだ、だって、ラヒムは沙也加の依頼で来たんじゃないかっ」「ああ、そうだ」「じゃ、勝手にさよなら、なんてできない [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第47話 ロッキーのテーマ
  • 川岸の土手。ぼくのお気に入りの場所だ。特に夕方が好きだ。ぼくは自転車を降り、土手をトントンと走り下りた。腰を下ろし、夕陽にゆらゆらと光る川面をぼんやり眺めた。そうじ屋を始めてから、もう一年が過ぎていた。新しいお客さんも増えた。紹介が紹介を生んだ。ぼくひとりでは間に合わなくなっていた。主夫仲間に声をかけた。いっしょにやりませんか。木下さんが乗ってくれた。次いで、阪本さんも加わった。二人とも、渋谷の事 [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第46話 隠されていた才能
  • 「ごめんなさいね、忙しいのに。中上さんには、ちゃんとごあいさつしておきたかったので」「いえいえ、全然です」しおりさんから呼び出された。ぼくんちの最寄駅まで足を運んでくれた。駅前から一本裏に入ってすぐの喫茶店に行った。むかしからある古い店だ。カランコロンと軽やかに鳴るドアを開けると、コーヒーの香りにふわっと包まれる。木目を残して濃い色に仕上げられた木のテーブル。えんじ色のクッションが丸いビスでとめら [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第45話 逞しき血すじ
  • 「沙也ちゃん、大事な話があるんだ」「何よ、気味わるい。どしたの?」言い方がますますあっちゃんに似てきている。あっちゃんと話してるみたいだ。ぼくは、気持ちが萎縮してしまわないうちに、いじめのことをストレートに聞いた。沙也加の目が一瞬泳いだ。そして、とぼけて笑った。ぼくはラヒムのことを話した。沙也ちゃんがよおく知っている神様から聞いたんだよ、と話した。沙也加はうつむいたまま黙った。しばらくしてぼくがし [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第44話 サタンのしわざ
  • ラヒムからさらにいじめの実態を聞かされた。 胸が張り裂けそうだった。 ぼくは顔を上げ、強い口調で言った。「誰か知り合いの神様を沙也加につけて。沙也加を救って。いますぐ」「そう来ると思ったよ。やってみる」「それと、サタンに知り合いはいないの?」「もちろんいるが?」「じゃあ、沙也加をいじめてる子たち全員にくっつけて。ひどい目に遭わせてやってほしい。二度と立ち上がれないくらい」ぼくは込み上げる怒りを抑えき [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第43話 沙也加の想い
  • 空がすっかり色濃く染まっていた。ラヒムが再び話し始めた。「一年前、おまえとあっちゃん、ぎくしゃくしてただろ。おまえは主夫の仕事がなかなか馴染まず、あっちゃんはそれにイライラしてた。仕事の責任も増えたりで、な」その通りだった。会話がなくなっていた。「それが、沙也加ちゃんには悲しかったんだな。自分も、ついおまえに辛く当たってしまう。そんな自分が嫌になったりしてた」隣の部屋の窓が開く音がした。あちこちに [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第42話 ラヒムが降りてきた本当の理由
  • 「いいか、よく聞けよ」と、真顔でラヒムは話しはじめた。「俺は、最初におまえに言った。おまえが洗濯機の前で、神を呼んだから来た、と」「あっちゃんのワンピースをダメにしちゃった時だね」「そうだ。でもな、ほんとは、俺がおまえのサポートについたのは、それが理由ではないのだ」「えっ、どういうこと?」「今から言うことは、ほんとは言ってはいけないことなのだが、おまえがバカだから仕方ない。教えてやる」ベランダで話 [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第41話 天のブラックリスト
  • 「できねえもんは、できねえ、って言ってんだろっ。いいかげんにしろっ」ラヒムが怒鳴った。耳をつんざくような声だった。ラヒムがこんなに怒ったのを見るのは初めてだった。ぼくがしつこく言ったからだ。しおりさんを何とかしてくれ、と。あの後、しおりさんの体に腫瘍が見つかった。悪性か良性かは、次の検査結果待ちだ。また検査……。だから、なんとしても“良性”にしろ、と迫ったのだ。ぼくを助けに来たんだろ、だったらこれ [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第40話 ぼくたちは友だち
  • しおりさんのことが気になっていた。昨日、貫太くんに電話をかけ、それとなく探りを入れたのだが、はっきりしたことは何も分からなかった。ということは特に問題はない、とも思えるのだが、どうにも頭から離れなかった。夜、早い時間にエメラルドに行ってみることにした。しおりさんの仕事がはじまる前に会ってみようと思ったのだ。来週の仕事の日まで待てなかった。歌舞伎町一番街を歩く。夜七時。まだしらふの街は、早歩きの人が [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第39話 いじめ?
  • タクヤが助手席からぼくの顔を覗き込んで言った。「沙也加ちゃん、いじめとかに遭ってないっすよね?」「ええーっ。ど、どうしてっ。なんで、そんな――」ぼくはタクヤの顔を見、喘ぐように言った。次の瞬間、突然、タクヤが前方の信号機を指さし、大声を上げた。「赤っす!」ぼくは慌ててブレーキを踏み込んだ。タイヤが軋み、つんのめるように車は止まった。「人、轢くとこっすよ!」横断歩道のおばさんが、すごい勢いでこっちを [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第38話 おいしかった、楽しかった
  • タクヤは、いっぱい食べた。というか食べさせた。「もう、無理っす。これ以上入りません」と、タクヤは体をのけ反らせて顔をしかめた。お腹をぐいと押してやった。「あああーっ、出ちゃいますよっ」と、口を手で押さえて叫んだ。ぼくたちは大笑いした。最初、遠慮をしていたタクヤだったが、あっちゃんが冗談を言い、沙也加が巻くのを手伝ってやり、そのうちだんだんと打ち解けた。沙也加がどでかい巻きを作って、無理やり食べさせ [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第37話 喜びは伝染する
  • 今日ぼくは朝からワクワクしっぱなしだ。 タクヤの修業先に行く。仕事っぷりを見に行くのだ。タクヤに会うのは、本当に久しぶり。タクヤが今いる会社は、ぼくがそうじ会社を立ち上げる前、勉強させてもらった会社だ。社長に事情を話して相談したら、快く受け入れてくれたのだ。今日の仕事は、世田谷の大きなケーキ屋さんらしい。地下が厨房、一階が売り場、二階がカフェになっている有名な店だそうだ。今日が月一回の休業日。 昼前 [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第36話 女神トゥラン
  • ぼくとラヒムは、傾きはじめた陽を額に受け、河川敷の土手に並んで座っていた。ぼくのお気に入りの場所だ。目を眩しげにしばたかせながらラヒムが言った。「よかったじゃないか。どうだ、お姫様を悪党どもから取り戻した気分は」「べつに、ぼくの姫君じゃないからね」「いや、わからんぞ。どうする? あんな美しい子に、『好きなんです』なんて言われちゃったら」 どうする、どうする、うりゃ、うりゃ。 ニヤニヤしながら、肘で [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第35話 満天の星空に
  • 視界を塞いだ白ジャージの影が、「しっ」と指を唇に当て、「逃げてっ」と、声を押し殺して言った。「い、伊東さんっ」「早くっ」そう言って、彼女はぼくと入れ替わるように階段を駆け下りた。ぼくは走り出した。 背中で、ゴトゴトゴトと音がした。 暴れる息を押さえつけながら、ぼくは平静を装い、そうじ道具を車に積み込む作業をすすめた。途中、何度も事務所の方に目をやった。異変はないか。ぼくは後悔していた。どうしてあんな [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第34話 怖いもの見たさ
  • ニ時間ほど前にそうじを終え、電気を消した事務室に明かりがついていた。ノックをする。 返事がない。 もう一度ノックをしてから、扉に手をかける。三十センチほど開け、顔だけ突っ込む。誰もいない様子。ぐるりと見渡すと、いつもの殺風景な景色が、しんと佇んでいた。「すいませーん」一応、声をかけてみる。少し待ったが、返答はなかった。ぼくは、何か後ろめたいことでもするかのように、誰かが来ないか、いったん廊下の左右を [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第33話 悪い想像
  • ぼくは、ドキドキしなら車を玄関前につけた。 良からぬ想像が頭を駆け巡る。いっせいに人が飛び出してきて、ぼくの頭に黒い布を被せる。ガムテープで体中を固定され、どこかに連れ去られる。声も出ない、暴れることもできない。無言で“仕事”をすすめる白ジャージの男たち。椅子に座らされたかと思うと、首筋にひんやりとした鋭利な物が触れる。 男の低いくぐもった声が言う。(おとなしくしてろ)ぼくは、体がブルッとした。エン [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第32話 神様ができること、できないこと
  • 「あー、便秘だ、便秘だ、便秘だ。もう一週間出ておらん。イライラする。出そうになるのだが、出ぬ。お肌の調子もねえ、なんだか」「うるさいっ」「おっ、どした。ずいぶん機嫌がよくないな」「便秘ごときで大騒ぎすんなっ」「おおー、怖っ。あー、わかった。おまえもか。くっくっくっ、おまえも便秘か。何日出ておらん?」「そんなこと言ってないっ」 ぼくは、ラヒムの顔をキッと睨んだ。「違うの」無視した。「ああ。なるほど。 [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第31話 看護婦のひそひそ話
  • 昼ごはんを済ませ、ホームページの更新をしていた。携帯が鳴った。貫太くんだ。 ぼくたちは、思いのほか気があった。 貫太くんは、電話もよくかけて来、学校のこと、しおりさん――ママの名前である――のこと、その他いろんなことを話してくれた。 もうすっかり友だちだった。 いつからかぼくは、貫太くんからの電話を楽しみに待つようになっていた。 今日もいつものように少しわくわくして電話に出た。「もしもーし」「おじさん [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第30話 おとなの価値基準
  • クラブ・エメラルド、二度目の仕事。あの男の子は、やはり今日もいた。スケッチブックのようなものに突っ伏すようにして何やら夢中に書いているようだった。絵かな。ぼくがそうじ道具を抱えて入っていくと、男の子は、それをさっと背中に隠した。そして、にっこりと笑った。ぼくも返した。「ぼく、ここにいて大丈夫?」「もちろん」何を書いてたの? と聞こうかと思ったが、やめておいた。なんとなく。別のことを聞いた。 このあ [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第29話 自分の人生は、自分が決めるもの
  • 「そんなの嘘っ。嘘に決まってるっ」伊東さんはむきになってぼくに食ってかかった。「そんなことあるわけないっ」ぼくは、わざとゆっくりと言った。「ほんとなんだ」「そんな話、誰から聞いたのっ」伊東さんはさらに強い口調で言った。神様からだよ、なんて言えない。「それは言えないんだ。でも、確かな情報だよ」「わかった。週刊文潮ね。あの記者でしょ。ニタニタしたヒゲ男。よくその辺うろうろしてるから」『ソワカ』を悪質宗 [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第28話 天女様
  • ほぼ時間通りに着いたのだが、教祖様の説法が長引いているとかで、少し待つよう言われた。 どうせお金を巻き上げるためのイカサマ説法じゃないか。 もちろん彼らは、教祖様の説法という言い方はしなかったが。ドアを跳ね開けた車の荷台に腰かけ、ぼくはぼんやりと時間を待った。しばらくすると、玄関がざわつきはじめた。終わったらしい。やがて、玄関は人でいっぱいになった。いつものように無言で出てくる人々に、ぼくはなんとな [続きを読む]
  • 神様のオシゴト 第27話 神様、ビッグな男にかぶれる
  • 新興宗教。カネ。洗脳。やり切れない気持ちを胸に抱えながら、ぼくは五反田に向かう準備をしていた。みんな、あんなイカサマ野郎に騙されて。駐車場に車を取りに行くと、出入口の前に、真っ黒のフェラーリが停まった。ブロロン。ラヒムだな。今度はフェラーリか。大丈夫なのか、そんなことばっかりして。車から降りると、ラヒムは両腕を鷲のように広げ、鼻をつんと上に向けて、なにやらポーズを取った。スリムな黒い革のパンツに、 [続きを読む]