AS さん プロフィール

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ASさん: ウィーン大の美術史
ハンドル名AS さん
ブログタイトルウィーン大の美術史
ブログURLhttp://histoirevienne.blog.fc2.com/
サイト紹介文建築、彫刻、絵画のはなし。
自由文ウィーン大学で美術史を専攻しています。
現在修士論文執筆中。西洋美術史をメインに書いています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供17回 / 47日(平均2.5回/週) - 参加 2017/12/05 04:08

AS さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 音楽のない人生なんて
  • わたしにとって美術はなくても生きられるけど、モーツァルトのいない人生は生きられないと言い切れます :)文献を読んだり提出物を書いたりしているとだんだんと気分が滅入って暗くなってきてしまうので、さて音楽でもかけて気分転換しようとオーディオのスイッチを入れると、今度は音楽に聴きいってしまい、しまいにはピアノに向かって数時間。気づけば寝る時間になってしまったの繰りかえし。ああ目の前の課題がいつまでたっても [続きを読む]
  • ベリー公のいとも豪華なる時祷書
  • 前回の投稿に「世にも美しい本」と表題をつけて思い出したのが「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」(15世紀成立。縦30×幅21,5?。全208頁)。「ベリー公のいとも美わしき聖母時祷書」とならんで有名なゴシックの細密画です。ここでもわたしがついつい見とれてしまうのは背景にみえる建築。この「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」は西洋の写本のなかでも最高傑作といわれていますが、中世からルネッサンスの建築史をや [続きを読む]
  • 世にも美しい本
  • ずっと欲しかったけれどあきらめていた本を格安で買ってしまいました。美術史学生のための建築本。この種の本はたくさんあってすでに何冊かもっていますが、この本は図版が大きく、しかもとっても綺麗。3枚目(いちばん下)の左ページに写っているのは前回ちょっと話題にしたケルン大聖堂の立体図。卒論には時代とジャンルが異なるテーマをふたつ選ぶことになっていて、そのうちのひとつが建築関係です。だからこの本も無駄な買い [続きを読む]
  • ゴシック建築 I
  • 今日は予告通りゴシック建築について書こうと思います。 ゴシック建築は主に教会建築に代表されますが、図版に挙げられている例で共通するのはどれもバズィリカ様式で建てられていることです。縦長で、東が回廊で仕切られ、内陣が(ほとんどの例で)十六角形に収まっているのが特徴です。ゴシックより前のロマネスク時代にもバズィリカ様式はありましたが内陣の構造が異なり、東側の壁はたいてい水平に閉じられています。バズィリ [続きを読む]
  • 建築がいちばん好きだけど・・・
  • わたしは絵画より建築のほうが好きなのですが、いざブログとして書くとおもしろくない文章になってしまいます。物語があって完結しやすい絵画とちがって建築は建物を解体してほかの建物と比較するようなことを永遠とやるので、なかなか終わらないのが原因かもしれません。どうしたものか思案していたらよく出来た図版をみつけました。 Link: http://wk-blog.wolfgang-ksoll.de/wp-content/uploads/2011/10/Grundrisse-Fassaden1.jp [続きを読む]
  • Procedure
  • 昨年10月に実施された国民議会選挙の結果をうけて昨年末にリベラル右派と極右政党による新政権が発足し、さっそく教育プログラム、福祉制度、定期にいたるまで変更が予告され、ウィーン大学も例にもれず改正の対象になりました。よい知らせはないことは知っていたけれど、在学継続手続きの勧告がなかなか来ないので新政権のせいで業務が遅れているのだろうと思っていたら遂に今日の朝、通知が来ました。しかも高額の学費の請求書 [続きを読む]
  • ピエトロ・カヴァリーニのマリアの生涯 -キリスト生誕-
  • 1月6日は東方教会のクリスマスで、ウィーンにあるギリシャ正教会とロシア正教会のまえには信徒の人たちが集まっていました。今日の作品はローマのサンタ・マリア・トラステヴェレ教会にあるピエトロ・カヴァリーニのキリスト誕生を描いたモザイク画。カヴァリーニはイタリア・ルネッサンス萌芽期のトレチェント(14世紀)にジョット、ベリンギエリ、チマブエと並んでマニエラ・グレカを代表する画家でした。マニエラ・グレカと [続きを読む]
  • ナウムブルク大聖堂のウタ
  • 今年初の投稿は彫刻から。ギリシャ彫刻からはじめるつもりでしたが長くなりそうなのでまたの機会に。今日はドイツのナウムブルク大聖堂にある有名なウタの像にします。 上の平面図をご覧ください。ナウムブルク大聖堂には東西に内陣があり、西側の内陣(8の番号がふってあります。)には東方教会のように仕切り壁(9)があって、信徒は長堂(2)から内陣の奥へ立ち入ることができません。その閉ざされた内陣の内壁に等身大 [続きを読む]
  • シルヴェスターの大晦日
  • 2017年も大晦日を迎えました。大晦日をドイツ語でスィルヴェスターといいます。同僚がハリウッド俳優のシルベスター・スタローンにスィルヴェスターの名まえをひっかけて年末の挨拶メールにしていました。シルベスターという男性名は教皇シルヴェスター1世(在位314−335)に由来します。シルヴェスターは疫病にかかったローマ皇帝コンスタンティヌス1世を治して洗礼を授けたとされています。12月31日はシルヴェスター1 [続きを読む]
  • 聖ステファノと「オルガス伯の埋葬」
  • オーストリアではクリスマスの翌日26日は聖シュテファンの日で祝祭日になっています。今年はクリスマスが月曜日でしたから三連休でした。今日は聖シュテファンを描いた絵を見てみましょう。聖シュテファンは新約聖書の使徒行伝に出てくるキリスト教で最初の殉教者です。聖シュテファンを描いた絵はいくつかありますが今日はエル=グレコの「オルガス伯の埋葬」(成立年1586−1588年)にします。聖シュテファンだけでなく [続きを読む]
  • ザルツブルク・フランツィスカーナー教会
  • 今日はザルツブルクにあるフランツィスカーナー教会のお話。ザルツブルクにある教会建築のなかでもわたしが一番好きな教会です。 この教会もヨーロッパに現存する数多くの教会と同様、18世紀にバロック様式に改装されてしまいました。ちなみにヨーロッパ人が建築に関して「バロック化された」と言うとき、そこには「されてしまった」という消極的なニュアンスが込められています。そして多くの教会建築と同様、このザルツブルク [続きを読む]
  • III 「ブルータスの邸に息子たちの遺骸を運ぶ警吏たち」
  • 前回の「物語画」のつづき。アルベルティが著した「絵画論」は画家が作品を制作するにあたって必要な文法書のようなもので、その典拠になったのがアリストテレスの「詩学」でした。「物語画」に描かれるテーマはギリシャ神話、新旧約聖書からの逸話、歴史的政治事件などで、物語のどの場面を描くべきかについては、アルベルティが「描くに最も値する瞬間」を選んで描くよう説いています。「描くに最も値する瞬間」というのは鑑賞者 [続きを読む]
  • 同姓婚
  • 三日前のニュースですが、オーストリアの憲法裁判所が同性者同士の婚姻を認める決定を下して話題になりました。わたし個人としては非常に嬉しいニュースですが歓迎しない声も聞かれます。否定的な意見で最も多いのが「同性同士の婚姻は自然に反する」というもの。そこでわたしが疑問に思うのは批判的なひとたちの「自然」って一体なんだろうということです。なぜなら人間以外の自然界に婚姻制度なんてありませんもの。人の社会はそ [続きを読む]
  • II. 「ブルータスの邸に息子たちの遺骸を運ぶ警吏たち」
  • 前々回のダヴィッドのつづきをちょっとだけ。絵画には歴史画、静物画、肖像画などジャンルがありますが、なかでも最高峰とされたのが「物語画」でした。さて、ダヴィッドは「物語画」の王道を行った画家でした。今日は「ブルータスの邸に息子たちの遺骸を運ぶ警吏たち」を例に「物語画」の特徴を見ていきましょう。・まず人物が描かれていること。・その人物の心理が鑑賞者に明確に理解できること。・物語が描かれていて、その主 [続きを読む]
  • あっ北斎だ。
  • 前々回のダヴィッドのつづきをちょっとだけ。絵画には歴史画、静物画、肖像画などジャンルがありますが、なかでも最高峰とされたのが「物語画」でした。さて、ダヴィッドは「物語画」の王道を行った画家でした。今日は「ブルータスの邸に息子たちの遺骸を運ぶ警吏たち」を例に「物語画」の特徴を見ていきましょう。・まず人物が描かれていること。・その人物の心理が鑑賞者に明確に理解できること。・物語が描かれていて、その主 [続きを読む]
  • モーツァルトの命日でした。
  • 前回のダヴィッドの絵のつづきを書くつもりでしたが12月5日はモーツァルトの命日だったことを思い出しました。モーツァルトの遺骨は現在も行方不明。ザンクト・マルクス墓地にある墓碑には主の不在を嘆いている童子像が番をしています。 今日はなぜモーツァルトの遺体が行方不明になってしまったのかというお話。 どうしてモーツァルトの遺体が行方不明になってしまったのかというと、時の皇帝ヨーゼフ二世が公布した新しい法 [続きを読む]
  • I. 「ブルータスの邸に息子たちの遺骸を運ぶ警吏たち」
  • 投稿第一弾はプロフィールに使用しているダヴィッドのデッサンから。フランスの画家ジャック・ルイ・ダヴィッド(1748−1825)が、「ブルータスの邸に息子たちの遺骸を運ぶ警吏たち」(1789年)の構想を練る際に描いたデッサンのひとつ。処刑された兄弟の死を嘆くブルータスの娘が描かれています。完成した作品を観ると右に描かれた人物がブルータスの娘です。顔を覆った人物像には歴史があり、ローマ帝国時代の学者 [続きを読む]
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