postagbstarjp さん プロフィール

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postagbstarjpさん: 中島淳一の天文屋日記
ハンドル名postagbstarjp さん
ブログタイトル中島淳一の天文屋日記
ブログURLhttp://happyastronomer.blogspot.com/
サイト紹介文天文学者、中島淳一のブログです。ボリス・エリツィン記念ウラル連邦大学 (UrFU) に勤めています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供36回 / 257日(平均1.0回/週) - 参加 2017/12/21 19:16

postagbstarjp さんのブログ記事

  • 【第68回】ウラル連邦大学の論文報奨金制度
  • 私の職場には、論文をロシア国外の学術誌から出版すると学術誌のインパクトファクター(IF値)に応じて報奨金がもらえるという報奨金制度があります。一番少ないケースで2万ルーブル(IF値がつかない学術誌の場合)、最大で30万ルーブル(IF値が10以上の場合)が支払われます。職場のスタッフが論文に共著者として入っている場合には人数で等分されます。赴任当初は、ロシアの全ての研究者に対して論文報奨金が支払われている [続きを読む]
  • 【第66回】定年退職のない職場と年金問題
  • 私の職場には定年退職の規定がありません。そのため多くの大学教員が日本の定年退職年齢を超えても現役で働いています。アメリカの大学でもテニュアを持っている人は高齢になっても働き続ける人は少なくありませんが、私が知っている範囲では、そのような場合、講義や院生の指導を行わないなど、若い時とは働き方が変わり、給料も減額される場合が多いように思います。一方ロシアでは、70才を超えて講義を持つのは普通ですし、役職 [続きを読む]
  • 【第65回】安ウォッカでのたうち回った話
  • エカテリンブルクに赴任した当初、スーパーのウォッカコーナーを眺めていて、棚の下の方に異常に安い酒が並んでいることに気がつきました。「異常に安い」というのは、700ミリリットル入のボトルが100ルーブルを切るような値段です。上の方の棚に並んでいるよく知られた銘柄はだいたい300ルーブルもしくはそれ以上の値段がついています。そこで、よせばよいのに「せっかくロシアに来たのだから一度ウォッカでも飲んでみるか」と思 [続きを読む]
  • 【第64回】「ロシアの乳製品」ツイートまとめ
  • ロシアは「乳製品天国」で、スーパーには非常に多くの種類の乳製品が並んでいます。最近、妻がロシアの乳製品に興味を持ち始めたようで、新しい乳製品を見つけてはセッセと買ってきてくれるので、ほぼ毎日未知の乳製品を夫婦で試しています。乳製品を試した後に感想をツイートしてきたのですがある程度数が溜まってきたので、今までの分をここにまとめておきます。 近所のスーパーに並んでいる乳製品。おそらく20種類以上は [続きを読む]
  • 【第63回】解体された未完成電波塔
  • 今年、ロシアではサッカーW杯が開催されましたが、大会開催に向けて街が急速に整備され、ここ1−2年ほどの間にとても街の中が綺麗になりました。ガタガタだった歩道の石畳が直されたり、道路が舗装し直されたり、見た目が汚かったキオスク(屋台型の小型の商店)が一掃されて市内統一デザインの綺麗な店舗となったり、様々な改修が行われました。道路の改修などは市民から概ねポジティブに受け入れられたと思いますが、意見が割 [続きを読む]
  • 【第62回】教育専門スタッフとの微妙な関係
  • ロシアの大学で教員が学術的な研究を活発に行うようになったのは比較的最近になってからの話です。ソビエト時代には、高等教育と学術研究は、それぞれ大学と科学アカデミーの2種類の機関で別に行われていたため、ソ連崩壊後もその名残が残り、大学においては学術研究はあまり活発には行われてきませんでした。しかし、最近になってロシアの大学も世界的な評価を気にするようになり、イギリスの教育雑誌などが発表する大学ランキン [続きを読む]
  • 【第61回】市内で見かける多様な自動車
  • エカテリンブルクでは実に様々なメーカーの車をみることができます。あまりに多様なメーカーの車を見ることができるので、街全体が「自動車の博物館」のように思えてくることさえあります。日本メーカーの車は「壊れにくい」ということで人気が高く、新車も中古車も多く走っています。中には、日本の社用車や公用車として使われていた車が、日本の会社名のペイントが入った状態そのままで走っていたり、日本の神社の交通安全祈願の [続きを読む]
  • 【第60回】発展途上の旅費サポート
  • 昨年、少額ではありますが、申請していた外国出張旅費が採択されて、初めてロシアのお金で国際学会に参加してきました。まぁ、それである程度事前に想定はしていたのですが、ロシアの旅費サポートはシステムが独特で、今まで米国や香港で柔軟性のある旅費サポートになれていた私としては若干面食らいました。ロシアでは、グラントのルールが毎年のように変わるので以下に書くことが今後も継続するかどうかは不明ですが現時点では以 [続きを読む]
  • 【第59回】外は地味でも中は綺麗
  • エカテリンブルクに引っ越してきて初日に抱いた感想の一つに「店や役所の場所がわかりにくい」ということがあります。職場の担当者や同じ学科の同僚に街の中を案内してもらったのですが、どこのお店もとにかくわかりにくい。「え、ここに合鍵屋があるの?」「え、ここが肉屋?」「え、ここが本当に役所なの!!」といった驚きの連続でした。なぜこんな事態になるかというと、この街のお店や役所は、多少の例外を除いて、どれも外観 [続きを読む]
  • 【第58回】収穫の時期の貰い物
  • 日本では暑さのピークはだいたい8月に来ますがユーラシア大陸の真ん中に位置しているエカテリンブルクでは夏場の気温のピークが来るのは通常は7月で、8月に入ると徐々に初秋の雰囲気が漂ってきます。そして、8月も中旬を過ぎると、ロシア人の地元の知り合いから、野菜や果物を貰う機会が増えてきます。この時期にロシア人からもらう野菜や果物は、彼らが「ダーチャ」と呼ばれる郊外のセカンドハウスの畑で作った自家製の作物で [続きを読む]
  • 【第57回】同僚たちが選ぶ誕生日プレゼント
  • 私の職場ではメンバーの誰かが60才、70才など、切りの良い誕生日を迎えると、学科全員が集まって職場で誕生日会が開かれます。誕生日会はランチの時間に開かれることが多く、食事だけでなくお酒も出てきます。職場の就業時間中にお酒を飲む機会があるというのは日本人の感覚からすると変わった習慣なのですが、職場での飲酒については面白い話がいろいろあるのでまた別の機会に書くとして、今日は誕生日を迎える人に送る「プレゼン [続きを読む]
  • 【第56回】ロシアに天文学者は何人いるか
  • 「ロシアには何人くらい天文学者がいますか?」という質問を時々もらいます。私も同僚のロシア人に同じ質問を何度かしたことがあるのですが、ロシアには日本の「日本天文学会」に相当するような全国規模の天文学者の団体が存在しない関係で正確な天文学者の人数がわかりません。しかし、概算では、おおよそ150人から200人程度ではないかという話を聞いたことがあります。天文学者が複数所属している大学や研究機関はロシアで [続きを読む]
  • 【第55回】地元メディアのインタビュー
  • 昨年の秋、地元エカテリンブルクのオンラインニュースメディア「エカテリンブルク・オンライン」(e1.ru)からインタビューを受けました。エカテリンブルクでは、近隣から流入してくる低賃金労働者を除くと、外国人の労働者数はまだまだ少ないのですが、それでも最近はグローバル化の波で、エカテリンブルクにも高度技能専門家(HQS)というカテゴリーの外国人労働者が増えてきています。そういったエカテリンブルクに来ている高度 [続きを読む]
  • 【第54回】天体メーザーの実用化?
  • 私が現在取り組んでいる研究内容を一言で言うのは難しいのですが、あえて一言で言うと、若干難しい表現になるのですが「メーザー輝線を利用した恒星外層の研究」といった感じです。「メーザー」というのは日本語でいうと「誘導放出によるマイクロ波増幅」とさらにややこしく、英語で書くと「maser」となります。これは「Microwave Amplification by Stimulated Emission of Radiation」という英語の略語です。メーザーは簡単に言う [続きを読む]
  • 【第53回】ワールドカップの影響
  • 今年、ロシアではサッカーW杯ロシア大会が開催されました。エカテリンブルクも会場の一つで、日本代表が試合を行ったため、多くの日本人がエカテリンブルクを訪問したようです。ウラル連邦大学の日本語専攻の学生も、日本語の通訳ボランティアとして大会に参加し、多くの日本人との交流が生まれたようです。さて、それなりに盛り上がったサッカーW杯ロシア大会ですが、地元で働く外国人労働者には大きな影響がありました。まず、近 [続きを読む]
  • 【第52回】増えたエアコン
  • 数日前、散歩のときにウラル連邦大学の本館の横を通ったのですが、ふと見上げた壁面にエアコンの室外機が以前より増えていることに気が付きました。私の記憶では、4年前にウラル連邦大学に赴任したときには、この壁面に設置された室外機は5−6台程度だっと思います。夏場、30℃を超える日が数える程しかないエカテリンブルクではエアコンは贅沢品とみなす人が多く、一般の家庭にはエアコンが無い方が普通です。大学本館のエアコ [続きを読む]
  • 【第51回】連邦大学の給料支払は滞る?
  • ロシアに関するステレオタイプの一つに「給料の支払いが滞る」というものがあるようです。実際、10年ほど前までは、現金出納係の怠慢で給料の支払いが滞るといった事態が多くの公的機関で発生していたようです。最近では横領等の不正に対して厳罰が課せられるようになったこともあり、現金出納係の怠慢等が原因のトラブルは減ってきているようです。しかし、それでも給料の支払いが十分スムーズかというと、そうは言い切れません。 [続きを読む]
  • 【第50回】孤独になれる時間にみる文化の違い
  • 研究者にとって「孤独になれる時間」というのはとても大切です。誰にも邪魔されず一人でじっくりと思索にふける時間がないと新しいアイデアを見つけることも、見つけたアイデアを深めることも容易ではありません。一人になれる時間を十分に確保できるかどうかは研究者が職場を選択する時に考慮するべき大切な要素の一つだと私は考えています。私が初めて研究者として職を得たアメリカの大学では、若手の研究員であっても、一人にな [続きを読む]
  • 【第49回】ロシアに来ることになった経緯
  • 現職のウラル連邦大学の教授職に就いた経緯は少し変わったものでした。一言で言うと「ヘッドハンティング」されたのです。西側の世界では、ノーベル賞でもとらないかぎり、基礎科学分野でヘッドハントされることなんて、まずないでしょう。本当に人生何が起きるかわかりません。2013年の秋ごろ、ちょうどウラル連邦大学の研究者(現在の同僚)と進めていた研究が大詰めに差し掛かり「この辺で、一気に論文に仕上げましょう」と [続きを読む]
  • 【第48回】アメリカン・ドリーム
  • 私が最初の職に就いたのは2002年のこと、最初の職場は米国のイリノイ大学でした。当時イリノイ大学は、BIMAという電波望遠鏡の運営に参加しており、その運営グループの研究員として採用されました。米国では、秋口に公募が始まり、翌年4月ごろまでに結果が出るのが通常です。しかし、私が応募した時は翌年2月になっても返事がきませんでした。そうこうしているうちに国内の公募にも相次いで落選し徐々に後がなくなってきまし [続きを読む]
  • 【第47回】好奇心、人脈、柔軟性
  • 前回「キャリア支援講演会」についてふれましたが、今回はその時に出たもう一つ別の質問の話をしてみようと思います。その質問というのは「海外で研究職を見つけるために重要なことは何ですか?」というものです。大前提として研究実績や応募書類の書き方などは当然ながら大切で、それなりの勉強や努力を行って質を高める必要はあります。ただ率直に言って、私は研究業績を高めるだけでは競争の激しい現在の研究職市場で生き残るに [続きを読む]
  • 【第45回】無機質な建物と観葉植物
  • 私の職場には至るところに鉢植えの観葉植物が並んでいます。中には枝葉が大きく伸びて、まるでジャングルのように生い茂っている場所もあります。この観葉植物は大学が管理しているものではなく、個々の人の好みでおいているようです。私の職場の建物はソビエト時代、フルシチョフという政治家が最高指導者だったときに建てられました。フルシチョフは質素な建物を好んだようで、その時代に建てられた建物はどれも飾り気がなく殺風 [続きを読む]
  • 【第44回】言い訳と説得にみる気質
  • 特定の国の国民を一括りにして国民性を語ることは大変難しことです。これは、個性による例外が必ず存在するからです。とは言うものの、3年以上エカテリンブルクに住み、それなりの数のロシア人と接してみると、やはり全体として日本人とは異なる気質を感じるのも確かなのです。例えば、「言い訳」と「説得」という観点に注目すると、私の意見ではロシア人の気質は「言い訳する時は論理的、本気で説得する時は情緒的」と表すことが [続きを読む]