Satoru さん プロフィール

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Satoruさん: ウィーンと私と、旅する子どもたち
ハンドル名Satoru さん
ブログタイトルウィーンと私と、旅する子どもたち
ブログURLhttps://wienandme.blogspot.com/
サイト紹介文ウィーンの国際機関で働く男児2名の父による、ちょっと変わった見どころ紹介、近隣諸国の旅行記など。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供40回 / 304日(平均0.9回/週) - 参加 2018/02/08 02:27

Satoru さんのブログ記事

  • ヤムチャはすぐ死ぬ、という世界の共通理解
  • 「おっぱいって、なんですか」と私の奥さんに質問をしたのは、アウグストゥスくん(仮名)である。 外形的には、かなりの問題発言だ。出るところに出れば、懲戒免職ものだろう。 けれどもアウグストゥスくんは、オーストリア人の高校生である。息子が通う幼稚園では、園長先生の長男にあたる彼もときどきお手伝いをしている(させられている)のだ。 15歳の彼の口から発せられた質問は、だからセクハラ的なそれではない。「ワン [続きを読む]
  • でもウィーンにいるなら、クラシック音楽をやはり聴きたい
  • ウィーンに旅行する人にも、出張で来る人にも、ウィーン楽友協会(Musikverein)の公演に行くことを私はよくおすすめしている。 夏休みなどのシーズンオフを除けば、ほとんど毎日なにかしらのコンサートがある。夜の部はだいたい19時台か20時台にはじまるので、(世話の焼ける上司がいなければ)無理なく参加できるだろう。 楽友協会の公式サイトでは、ちゃんと日本語も選択できる。オンラインで購入して、渡航前にチケットを印 [続きを読む]
  • ウィーンにいても、クラシック音楽ばかり聴くわけではない
  • ウィーンはよく「音楽の都」と称される。しかしその「音楽」とは、多くの場合、クラシック音楽のことである。ある種の暗黙の前提として。 たとえば、Radioheadとか、Zeddとか、Squarepusherとか、Gorillazとか、Kettelとか、そういうのはあまりウィーンに似合う音楽とは言えないだろう。 けれども私は、そうした音楽をわりに好んで聴いている。これはあくまで私の個人的な感覚だが、古風なウィーンの街並みに、クラシック音楽は [続きを読む]
  • ザ・ベスト・オブ・子連れに優しい街である(ヘルシンキ)
  • フィンランド滞在中は、移動にお金がかからなかった。 空港から電車に乗って、 市内ではトラム(路面電車)に乗って、 郊外の森までバスで行って、 近くの島までフェリーで行った。 だが、私は金銭を払わなかった。 1円も。1ユーロも。 これはどういうことか。 電車やバスの外壁にしがみついて、不正乗車をしたのか。 フィンランド国王のコネを使って、王族待遇だったのか。 そうではない。 (そもそもフィンランドは王 [続きを読む]
  • 航空機を愛するが客船も気になる、この気持ちを何と呼ぶ
  • 昨年の秋、イギリスに住むKさんがウィーンに遊びにきてくれた。 私より少しく年長のKさんは、日本で最高の理工系大学を卒業して、日本の重工メーカーに採用された。爾後、紆余曲折あってイギリスの重工メーカーに転職し、いまでは(1個あたり数億円の付加価値を持つ)ある大型部品の設計責任者という大役を担っている。 Kさんは、学生時代にウィーンの国際機関でインターンをしていた。だから私よりもずっとウィーンに詳しい。と [続きを読む]
  • ドイツの日本人街で「新橋」を感じた(デュッセルドルフ)
  • ヨーロッパ屈指の日本人街がデュッセルドルフ(Düsseldorf)にある。私は最近までそのことを知らなかった。 ドイツ中西部にあるこの都市のことをはじめて意識したのは、ウィーンで人気の日本料理店「小次郎」で、「当店ではサッポロ西山ラーメン・デュッセルドルフ麺を使用しております」といった意味の張り紙を見かけたときだ。 サッポロ西山ラーメン・デュッセルドルフ麺。 それは、サッポロなのか、デュッセルドルフなのか [続きを読む]
  • そして帝国は滅んだ(ウィーン軍事史博物館)
  • 「家族がだめになっていく話」を読むのが好きだ。 たとえば、チェーホフの「桜の園」。 たとえば、北杜夫の「楡家の人びと」。 たとえば、ガルシア=マルケスの「百年の孤独」。 かつて栄華を誇った一族が、いろいろな要因がからまって、避けようもなく衰退してゆく。ゆるやかな滅びへと向かってゆく。 それでも生きていかざるを得ない、よるべなき人たちの群像の物語。そういうものを、学生の頃からいままで、ずっと愛好して [続きを読む]
  • デイリーポータルZで紹介された
  • デイリーポータルZ(DPZ)は、インターネット上でまとまった文章を発表する人にとって、いわば北極星のような存在である。 「役には立たないけれども、面白い」という初期インターネット文化のイデア(理想)を、15年以上にわたって体現しつづけているウェブサイト。それがDPZである。 15年前、私は大学生で、中堅どころのテキストサイトを運営していた。ブログという言葉はまだなくて、みんなが夜なべしてHTMLタグをしこしこと [続きを読む]
  • 死ぬ前にここを思い出したい(ハルシュタット)
  • オーストリアの旅行ガイドには、こんなものや、こんなものや、こんなものや、こんなものなど、いかにも「アルプスの秘境」といった写真が並んでいる。 それらは、あまりに美しすぎて、あまりに幻想的すぎて、本当は実在しないのではないか、なにか肝心なところで騙されているのではないか、という胸騒ぎを起こさせる。 いざ行ってみたら、暴力団構成員みたいな人たちが、どこからともなく現れて、たこ殴りにされるのではないか。 [続きを読む]
  • 息子が英語を話しはじめた
  • 私が最も尊敬する同僚は、イラン人のMさんだ。 Mさんは、イランの大学を出てから、英国で博士号を取って、国際機関に入った。そこから実績を重ね、最終的にはDirector(日本の中央省庁でいえば審議官/部長クラス)に出世した。定年後はコンサルタントとして再雇用され、私の所属する部署に身を置いている。 これまで仕事で訪れた国は、ソ連とか、DDR(東ドイツ)とか、ユーゴスラビアとか、いまでは絶対に行けない国も含めて、実 [続きを読む]
  • くらげに刺されるが、戦没者を追悼する(マルタ)
  • いま、仕事でお世話になっているマルタさんが2人いる。 同じ部署で働くポーランド人のMartaさんと、日本で働く日本人のMarutaさんだ。 そして私の住居は、なにをかくそう、マルタ騎士団教会の隣にある。 マルタ、マルタ、マルタ。 マルタのスリーカード。マルタの三暗刻である。 ここまで来たら、もうマルタ(Malta)に行かない手はないだろう。 マルタのフォーカード。マルタの四暗刻を、ここに完成させるのだ。ウィーン〜 [続きを読む]
  • 折りたたみ式ベビーカーは機内に持ち込める
  • 以前、「子連れ旅行のライフハック」で、折りたたんで飛行機の中に持ち込めるベビーカーを誰か発明してくれないか、といった意味のことを書いた。 そうしたら、それが実際にあったのだ。 2か月前、ウィーンの子供用品店でこれを見つけた。168ユーロ。安くはないが、折りたたみ自転車に比べれば高くもない(註:私はDahonの愛好家だ)。つい、衝動買いしてしまった。 「Pockit」というのが、そのベビーカーの商品名だ。日本語話 [続きを読む]
  • オーストリアの運転免許証を取得する
  • いま私の手元には、EU圏内で利用可能な運転免許証(Führerschein)がある。有効期間は、2033年6月13日まで。15年間有効というわけだ。 私はこれを、先週ようやく入手した。 ウィーンに住みはじめたのは去年の7月だから、「ようやく」という言葉がふさわしい。 日本の運転免許証からの切り替えは、住民登録から6か月以内に行うのが原則である。 だから私のケースは、本来なら手遅れのはずだ。でもまあ、運がよかったのか(たぶ [続きを読む]
  • NHK「ちきゅうラジオ」に出演した
  • 2018年6月16日(土)放送分のNHK「ちきゅうラジオ」に出演した。 これまでも、ブログの御縁で、雑誌に原稿を書いたり、学校で講演する機会をいただいたりしたことはあったが、ラジオというのは今回が初めてである。 ウィーンからの電話出演による生放送ということで、若干のリスクを感じたが(例:緊張のあまり発作的に放送禁止用語を叫んでしまうリスク)、「迷ったときはとりあえず面白そうなオプションを選ぶべし」という [続きを読む]
  • ドイツ鉄道のオンラインチケットが届かない
  • このブログは「ウィーン滞在記」と「子連れ旅行記」のハイブリッドのようなものである。これは最初の投稿で宣言したとおりで、実際にそうしたことを半年ほど書き連ねてきた。 しかし、最近になって、「海外生活における失敗のケーススタディ」ともいうべき側面が前景化されてきたな、という実感がすごくある。滞在記と旅行記のそれぞれの領域に重なる部分として、私の失敗記という新ジャンルが形成されつつあるのだ。 まあ、それ [続きを読む]
  • ウィーンの児童公園には井戸がある
  • ウィーンの良いところはたくさんあるが、もし3つだけ挙げろと言われたら、(1)水道水がおいしい(2)コンサートの演目がとにかく豊富(3)公園があちこちにあるということになる。この条件をすべて満たす街は、世界中を見渡してもそうはない。ウィーンはやはり恵まれているのだ。 「Kinder Culture: Vienna with Children」の記事によれば、ウィーンには854の公園があるという。我々もこれまで――厳密にカウントしたわけではな [続きを読む]
  • 怠惰を極め、日本と百年戦争をする(モンテネグロ)
  • 世界でいちばん怠惰な国は、どこだろうか。 世の中というのは広いもので、このほとんど思いつきのような質問に対しても、真面目に研究している人たちがいる。 たとえば、ハーバード大学が2012年にLancet誌で発表した論文によれば、122ヵ国を対象とした調査研究の結果、運動不足(Physical Inactivity)の項目に該当する国民の割合は、マルタが最も高く(71.9%)、スワジランドとサウジアラビアがそれに続くという。 また、スタ [続きを読む]
  • 猫と階段と城壁の街(ドブロブニク)
  • クロアチアの関係者には初めに謝っておきたいのだけれど、私はウィーンに来るまで、この国に行きたいと思ったことは一度もなかった。 といっても、クロアチアを積極的に忌避していたというわけではない。私の関心領域の内側に入ってくる機会が、たまたまなかったのである。 ところが、ウィーンで知り合った人たちは、「クロアチアはすばらしい」「もう最高だよ」「Satoruも行くべき」と、一様に絶賛するのだ。まるで口裏を合わせ [続きを読む]
  • さようなら、私の届かなかった荷物たち
  •  外国で暮らす上で重要なマインドセットは、「期待値を下げる」ことだと思う。すなわち、「日本のサービス水準を所与のものとして捉えない」ということだ。 店員さんの愛想の良さを期待しない。 日曜に買い物ができると期待しない。 注文した料理がちゃんと来ると期待しない。 電車やバスが時間通りに来ると期待しない。 言わずに伝わるとは期待しない。 言っても伝わるとは期待しない。 海外生活の経験がある方なら、おそ [続きを読む]
  • ウィーンの路上の表現者たち
  • ウィーン国立歌劇場(オペラ座)からシュテファン大聖堂に抜ける道路を、ケルントナー通り(Kärntner Straße)といって、ここはウィーンで最も有名な通りのひとつである。 古代ローマの時代にはすでに存在していたとされるこの大通りは、自宅から最寄りの地下鉄Stephansplatz駅に向かう私の通勤路でもある。だからこの道を歩かない日はないのだが、いつも何かしらパフォーマンスや催しが行われている。 年末にはクリスマス・マ [続きを読む]
  • 運河と自転車とミッフィーの街(ユトレヒト)
  • ウィーンから片道11時間の鉄道旅行を終えて、ユトレヒトに到着してみると、ここは思っていた以上にずっと素敵な街であった。 あまりに気に入ったので、当初予定していたアムステルダム行きを取りやめて、5日間――最初と最後の日はひたすら電車に乗っていたので、実質的には3日間――の旅行の間、ずっとユトレヒトの街に滞在していたくらいだ。 ユトレヒトで何をしていたかといえば、いくつかの博物館に行ったほかは、大体ずっと [続きを読む]
  • 片道11時間の鉄道旅行(ウィーン 〜 ユトレヒト)
  •  イースター(復活祭)の休暇で、オランダはユトレヒトまで行ってきた。 フランクフルトを経由して、ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)の高速列車ICEで片道11時間の移動である。これは、私の人生で2番目に長い鉄道旅行となった(ちなみに最長はバークレー 〜 シカゴの51時間)。 以下、その道中に起きたことなどを綴ろうと思うが、最初に結論を書くと、・ ドイツ鉄道はすばらしい・ 食堂車はすばらしい・ コンパートメント(個室) [続きを読む]