のの さん プロフィール

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ののさん: 鬼神と、鳥と、小菊
ハンドル名のの さん
ブログタイトル鬼神と、鳥と、小菊
ブログURLhttp://blog.livedoor.jp/nono4udaru5-kicyou/
サイト紹介文indigo&madder〜信義の小部屋〜の本編部屋。 本編のみ更新しております。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供227回 / 167日(平均9.5回/週) - 参加 2018/02/20 19:05

のの さんのブログ記事

  • 帰鳥 二百二十五
  • 帰鳥 二百二十五唇を真一文字に結んだ従者は俺やトクマンの方を睨み構える黒装束も自分の剣を構えている見ると側の地面に転がっている奴は大護軍の剣で斬られて死んでいるのでは無いようだ…途中に転がっていた黒装束も雷功で痺れ白目を剥いている者がいたが、どうやら大護軍は黒装束達を全員斬って捨てる気は無いらしい。何か訳があるんだろう生かしてのびて貰う方がただ斬って捨てるよりもっと手加減がいる特に雷功を使い、手加 [続きを読む]
  • 帰鳥 二百二十四
  • 帰鳥 二百二十四「お前とはもう一度剣を交えたいと思っていた。」そう言ったのはチュモだった「あぁ、あの時のお怪我の具合はどうですか?医仙に治して貰いましたか?」従者はそう言うとニヤリと笑う「あぁ、すっかり治った…と言いたい所だが、あの方はただの医員でいらっしゃる。そんな、仙人の様な事は出来ん…今でもずきずきと痛むが…耐えられんほどでは無い」「ほぉ、あの方は医仙では無いとまだ、言われる。」ニヤニヤとす [続きを読む]
  • 帰鳥 二百二十三
  • 帰鳥 二百二十三その槍は従者の頬を掠ったらしく奴の頬に一筋傷が残される血が流れる様な傷ではなく、滲む位のものだ「大護軍、遅くなりました!!」槍を構え、トクマンが俺の前に立つ「いい頃合いだ。」そう言うと俺の後ろの方からチュモの声が聞こえる「お待たせいたしました!奥様は?」チュモが俺に向かってそう聞いた「あの女(ひと)はこの山の頂上だ…テマンが向かった。」そう伝えてやるとチュモが「そうでしたか…」と安 [続きを読む]
  • 帰鳥 二百二十二
  • 帰鳥 二百二十二奥様はやはり頂上付近に男と居たおいらは側の木の上で様子を窺う最初恐れていたような緊迫した様子は今の所、見受けられない二人してなにやら真剣な顔をして対等に話をしているみたいだ…奥様の眉間には皺が刻まれ、信じられないと言うような顔をなさっている「それじゃあ、貴方は少なくとも三度はあの門を潜ったのに…自分の居た場所へは一度も戻れなかったの?」奥様の声が聞こえる「そうです…貴女は先程何も持 [続きを読む]
  • 帰鳥 二百二十一
  • 帰鳥 二百二十一「お前は何時からあの男に付いておる」従者に向け俺は聞く「お答えする必要は御座いません…何時から等と…」その男はそう言うと嫌な笑みを見せる「そう、そう…この者達はかなり焦っております。元の主が薬を飲む時間が差し迫っておりますので…」そう言うと明らかにもう二人の黒装束の表情が曇る「…毒を使うか?前にも毒を使う嫌味な奴が居たな…」俺が徳興君の事を匂わす様に言う「…そのような方もいらっしゃ [続きを読む]
  • 帰鳥 弐佰と二十
  • 帰鳥 弐佰と二十前にキ・チョルに連れて行かれるみたいにこの山の頂上に向かって歩くソン・ユ前に、天門を潜る前にあの人は言っていた。この男が始めて自分とあったあの地下牢で自分の名も、素性もすっかり知ったような口ぶりだったと…大護軍の地位で幾つも戦を越えて来た今ならそれも分かるでも、あのタイミングであの人が元から其処まで注目されていたとは考え辛い…だって、あの人、私と逢うまでは本当に目立つような事はして [続きを読む]
  • 帰鳥 二百十九
  • 帰鳥 二百十九あの女(ひと)を抱えた黒装束は林の開けた場所に着いたらしく、月の光をその体一杯に浴びているその男が横を向くと、横に抱えたあの女(ひと)が此方を心配そうに見るもう、奴らの話している声が聞こえる位置まで辿り着いた黒装束はあの女(ひと)をゆっくり下ろすと、あの女(ひと)の手を後ろ手に縛り始めるそうして林が切れる場所に俺が一歩踏み入れると横から待ち構えたかのように男が一人振り被り俺の肩を目掛 [続きを読む]
  • 帰鳥 二百十八
  • 帰鳥 二百十八林の中、月の光にも助けられ黒装束の二人に何とか追いつくあの女(ひと)に当たらぬようにまずは一人の方に斬り付ける当然のようにその男に剣は当たらず空を切るが、それでも足は止まった余程急いでいるらしく今度はあの女(ひと)を抱えた方の男はそのまま走っていくよく見ると山の頂上が近い…成程、急いでいる訳だ…「お前。今の俺の前によくも立てたものだ…勝てる勝算は無かろう?」俺が言ってやると目の前の黒 [続きを読む]
  • 帰鳥 二百十七
  • 帰鳥 二百十七音が止み、私兵が急に動き出したもう少しでこの長屋の開けた所に出ると思うが…細い路地で鎧を来た男達が蠢いている為に先が見えん自分の剣はとうに刃こぼれを起こし随分後ろの地面に埋まっている何本、剣を取り替えただろうか…いい加減、剣を持つ手が痺れてきたそれでもまだ、やれる…「プジャン!後ろは我々が押さえます!トクマンが居る場所に一気に畳み掛けてください!!このままではいずれ体力を削られて…」 [続きを読む]
  • 帰鳥 二百二十七
  • 帰鳥 二百二十七ソン・ユの指が喉笛を狙う時、この男の瞳はどす黒い闇色になって見える一筋の光もその瞳には無く、底なしの沼のある筈も無い底の色の様だ満月の明るい光を浴びて尚、その瞳に光は宿らんこの山道の此処からは、ほぼ真っ直ぐに山頂に向かって道が続く…山頂が近いだけあってその山道の片側に幾つも崖があり、一歩間違うと沢の方迄一気に落ち込んでいるそう、高い山では無いと言っても丘では無い。落ちてしまえばひと [続きを読む]
  • 帰鳥 二百十六
  • 帰鳥 二百十六その村の袋小路のどん詰まりの物に溢れたその場所にガラガラと音を立てて大きな岩が上から落ちてくる一発のダイナマイトが爆発し、山の壁面に縦方向に大きく亀裂が入り、その辺りから完全に剥がれてしまった物が地面に叩きつけられるその大きな音は恐らくその村中に響き渡り、何処に居ても聞こえただろう恐らく、あの方を追っている大護軍のお耳にも聞こえた筈だ随分その場所から離れ後ろを振り向くと、其処にあった [続きを読む]
  • 帰鳥 二百十五
  • 帰鳥 二百十五それは一度に起こった全ての瞬間が信じられない位上手く動いたんだ。細い路地を進んでいたチュモ達、広場のような所で私兵に囲まれつつもチュモ達の方に向かっていたトクマン、子供を下ろし急ぎその場にやって来た師淑。そして、大護軍から一度離れ山から降りてきた俺俺が「梟」に頼まれてこの村に仕掛けたそれは地の利を使いより効果的に敵兵の戦意を消失させる為の物開京を目指す行軍は戦をしていた時より大幅に数 [続きを読む]
  • 帰鳥 二百十四
  • 帰鳥 二百十四あの女(ひと)を攫った黒装束は、どうやらこの先の小山の頂上を目指しているようだった一緒に動いているスリバン達が弓を射るが上手くかわされ、当たらない。それ以上にその黒装束の腕の中にあの女(ひと)がしっかりと抱えられていてなかなか撃てないでいる「弓は一旦引け、矢があの女(ひと)に当たる。トクマンとチュモの方に回れ」俺がそう言うと樹上のスリバンはそのまま引き返した。今、俺の側にいるのはスリ [続きを読む]
  • 帰鳥 二百十三
  • 帰鳥 二百十三弓の弦が引かれ、矢が勢いよく飛び出すかすかに聞こえる矢の羽根の音気が付いて振り向いたが体勢を整える所までは動けず、その矢は真っ直ぐに左肩に向かって来る「プジャン!!」側に居たウダルチが気が付いて俺に声を掛けるが、もう遅く…その時もう一つ音がしたその音はぶうんとかなり大きな何かが回って音を立てたそんなものだった自分の視界に周りの長屋の屋根の上から降りて来たもの…それは…槍を持った人だっ [続きを読む]
  • 帰鳥 二百十二
  • 帰鳥 二百十二その時、思い出したあの夜、俺に「梟」の言った言葉を『私が貴方様にお願いするのは、貴方が大護軍に一番近い場所にいつもいらっしゃるから…あの大護軍の心に迷いは無いが、仲間を失う恐ろしさも知っている。もし、医仙を守っている時に他者に危険が生じたら…あの方は間違いなく医仙を御取りになります。その事に恐らく何の躊躇も、後悔もなさらないと思いますが、その一件のずっと後にその選択を悔やまれる事にな [続きを読む]
  • 帰鳥 二百十一
  • 帰鳥 二百十一背中に乗せた子供が耳打ちする「酒臭いおじさん、屋根の上に弓を持った奴が一杯居る」子供はその屋根の方を見ているようで背中の上で動く「どの辺りか判るか?」その子供に聞くと答えた「山の方の長屋だよ。弓を持った人がすごい数いる。なんだろう?」物凄い数の私兵の弓隊が屋根の上に…考えられる事はたった一つその屋根の辺りにウダルチ隊が居ると言う事だ。子供を背中に乗せたままでは様子を見ることも出来ん一 [続きを読む]
  • 帰鳥 弐佰と十
  • 帰鳥 弐佰と十ハヌルとヒョナは頭の上で髪を纏めると風除けを取ったその顔の口元に軽く当て布を巻く一応、顔を隠すという形をとった上で…「行くぞ、退路は無い。前へ進むのみ」俺がそう言うと後ろのドクファが「イェ」と言って付いて来る「それで?前に進むって言ってどうするの?」ハヌルは俺に問う「如何って…進むだけだ。」俺が言うと少し呆れてハヌルが言う「ちょっと、プジャン…大護軍みたいな事言うの止めてくれない?も [続きを読む]
  • 帰鳥 二百九
  • 帰鳥 二百九古狸の腹心、大鼠ウォン・ボソクを捕縛し、その場に居た奴の私兵にも縄を掛ける途中で捕まえた鼠と、その手下どもは私兵と大鼠が見えた時に一瞬…動こうとしたのだが、それは手下どもの頭が短剣でまずは鼠の動きを封じ、そして手下どもは頭がウダルチ側に寝返った事によりこの鼠の呪縛から自分達は逃れられたのだと知り、その場を動かなかった事で面倒な事になる事は無かった妻の手を引き、捕縛し地べたに座らせている [続きを読む]
  • 帰鳥 二百八
  • 帰鳥 二百八「長い行軍の末のこの扱い…一体どう言った事ですか?ご説明願おう。」俺がそう叫ぶとその男はますますにやけている「ご説明とは…こちらの方がして戴きたいですが?貴方の後ろに隠れていらっしゃるご婦人…『医仙』様、なのでしょう?あれ程我らが『医仙』の所在をお聞きしましたのにお教え下さらぬから…また、隠されても困ります故、こうしてお迎えに参った次第。さぁ、そのご婦人我らにお渡し下され…」そう言って [続きを読む]
  • 帰鳥 二百七
  • 帰鳥 二百七馬達は村の大きな街道、横一杯に建てられた竹で組んだ大きめの柵が乗り越えられずに右に行ったり左に行ったりしていた馬の数はおよそ30頭上に乗って居た筈の人間は5人程しか残らずその人間がどうにかして30頭の馬を宥めてその場に落ち着かせようとしていた敵の私兵もこの場所には大護軍も女もいないと捨て置き、居るのはほぼ馬達だけだがた、がた、がたた柵近くの家屋の入り口が音を立てて開いたしかも、柵の両脇で。 [続きを読む]
  • 帰鳥 二百六
  • 帰鳥 二百六その村を高みから見ている男が呟く「あれが…邪魔だな。やはり、あの男は消さねばならん。」そう呟くと右手で弄っていた胡桃を手にほんの少し力を入れて握り潰す胡桃の殻の中から出て来た実をもう片方の手の指で拾い口へ運ぶその男の側に黒装束と口元に黒い布を巻いた男は跪き、掬うようにしたその手の中に新しい胡桃を置いて差し出す胡桃を全て食べ終えると殻を地面に落としその新しい胡桃に手を伸ばす「医仙を此処へ [続きを読む]
  • 帰鳥 二百五
  • 帰鳥 二百五その人物は無言で長屋のその家屋に入り、咳のする方に向かって歩いていくそうしながら横に付いているパクにその両手で話し始める『何時から咳が?症状なんかはスリバンのおじさんに聞いてる。』この人物が皇宮を去ったのは二年程前。今の侍医が赴任して直ぐに王様に直訴をしてトギを皇宮から追い出したのだ他の医員も心では反論したくても、侍医の後ろに居る古狸が怖く反論できなかった。この人物は自分の認めるチャン [続きを読む]
  • 帰鳥 二百四
  • 帰鳥 二百四この女(ひと)が腰を必死に掴んでいるから両の脚でしっかり地面に立つ何時もなら敵の襲って来る方向に走って行ったり、壁を蹴って敵の上から剣を振り下ろしたりする動作が完全に制限され、俺がこの女(ひと)を守りながら戦っている事が分かった奴らが俺を狙う何故なら、今俺はウダルチの鎧を着けているこの私兵達は俺をただのウダルチだと思って殺りに来てるもし、此処で俺が『大護軍である』と言ったら霧散してくれるだ [続きを読む]
  • 帰鳥 二百三
  • 帰鳥 二百三約束の時刻、この井戸の辺りに大体は集まったが…肝心の大護軍達が到着していない俺は此処に今、辿り着いたウダルチに声を掛ける「おい、大護軍達はどちらの方に向かって走っていらっしゃった?」そのウダルチはどうやら見て居なかったようだが、その後ろに居た奴が覚えていたようで挙手をして答える「確か…長屋の方へ続く道を走っていらっしゃいました。」そう言った。その言葉を聞いておれは振り向いてテジャンのお [続きを読む]
  • 帰鳥 二百二
  • 帰鳥 二百二後ろで弓を構える様な音が聞こえるアンボクは知らぬ顔をしながら妻とエギョンの間に収まり、直接エギョンが妻に触れないようにしている日も暮れてこの長屋家屋には人気が無いから明かりも少なく、暗い。暗い細い路地から、もっと暗い着物を着た男が二人ぬっと出て来て近づいて来る牽制のつもりで俺は声を出す「その黒装束…ソン・ユの手の者と思って良いな?」その声に答える事は無く、黒い奴等は少しずつ距離を縮めて [続きを読む]