Sn さん プロフィール

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Snさん: 錫の物語感想録
ハンドル名Sn さん
ブログタイトル錫の物語感想録
ブログURLhttp://suzustory.com/
サイト紹介文物語を伝えるため、大衆小説・ライトノベル・二次創作小説・理工学書と4つの分野の紹介をしています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供39回 / 173日(平均1.6回/週) - 参加 2018/03/01 02:51

Sn さんのブログ記事

  • 小さな疑問に囚われて、大きな様相を捕まえられずに
  • ふと小さな疑問が湧いたとき、そこばかりに視線が行ってしまい、いつの間にか森が見えなくなってしまうことがあります。文学にしても学問にしても、分からないところばっかり目を向けたせいで、つまらないと投げ出した経験はないでしょうか。当記事は投げ出す癖を解決する方法を示すものではありません。今回は、原作:岩井俊二、著:大根仁「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」という作品を題材に、細部が気になった [続きを読む]
  • 本多孝好「dele2」死者をどう覚えていたいか
  • 亡くなった人の印象は生きた人に委ねられています。死者として蘇らないように封じ込めるのも1つの手であり、尊ぶことも権威のために利用することも許されます。自由な世間で、あなたは大切な故人をどう覚えていたいでしょうか。本多孝好「dele2」は生と死をテーマとした小説、deleの続編です。依頼人が死んだとき、生きていたころに指定されていたデータを消し去る会社『dele.LIFE』が舞台となっています。本作ではどうしてこのよ [続きを読む]
  • 佐野哲也「君は月夜に光り輝く」君からの最後のお願い
  • 「私のかわりに生きて、教えてください。この世界の隅々まで、たくさんのことを見て聞いて体験してください。そして、あなたの中に生き続ける私に、生きる意味を教え続けてください」283ページより引用。死の間際にいる人との出会いをきっかけにして、主人公が成長する物語は数多くあります。それだけ「人の死」というのは大きな題材であり、「生にどんな意味があるのか」「死ぬまでに何をしたいか」という問いに悩んでいる人の多 [続きを読む]
  • 新井紀子「ロボットは東大に入れるか」AIのできること、できないこと
  • 電王戦において将棋でプロに勝ち、計算処理能力はとっくの昔に人の限界を超えています。融合するのか、それとも破滅を招くのか。彼らが将来にどう変化するのか、今日さまざまな著名人が議論しています。新井紀子作「ロボットは東大に入れるか」は、2011年に開始した「ロボットは東大に入れるか」というプロジェクトの、途中報告と概要について紹介している一冊です。人の限界を超えているのだから東大ごとき楽勝、人の感情や設問を [続きを読む]
  • 誉田哲也「世界でいちばん長い写真」広がる少年の世界
  • ……でも、おそらくこの感動は、一生に一度きりのものになると思うから……君たちだけでやってごらん。私はここで、楽しみに待っていることにするよ」僕は、おじさんから受け取った、細長いフィルムの箱を見つめた。一生に、一度きりの、感動――。103ページより引用どんな分野であれ、好きなものに突き進むさまはかっこよく見えるものです。しかし目の前にあるものが本当に好きなものなのか判断することは簡単ではありません。特 [続きを読む]
  • 新谷亜貴子「ゆずりは」人はなぜ死ぬのか
  • 旅立つ命を想い、一人でも心からの涙を流す人がいれば、それこそが、その命の集大成なのだ203ページより引用生きている以上死なないものはありません。生きた人ではなく死んだ人に向けた仕事もあり、どんな状況でも働くことが求められています。しかしほとんど彼らについて語られることはありません。本記事は新谷亜貴子作「ゆずりは」の紹介記事になっています。残された人ができる最後のことである葬儀を全うするために働いてい [続きを読む]
  • 【バンドリ二次創作紹介】幼馴染から進みたい思い
  • 幼いころから親の繋がりや近所といった理由で関係がつくられました。かつての関係を私たちは大きくなってから幼馴染と呼んでいます。しかし、当時何を思っていたのかを知ることもなく、関係が自然に消えてしまうことも多い間柄ともいえます。今回は幼馴染の関係から進みたい少年少女を映した作品、ねむりーずなぶる。作『笑顔が似合う君に。』の紹介記事です。大筋だけ見れば、心の起伏は少なく淡々と仲を取り戻していく作品でした [続きを読む]
  • 【デート・ア・ライブ 二次創作】残基∞に科せられた呪い
  • 生きるためには衰えなければならず、いずれ消えることが決まっています。しかし、消えたくないという思いから不死を求める者も少なくありません。今回は消えない少女に焦点を当てた作品、ふぁもにか作「死に芸精霊のデート・ア・ライブ」の紹介記事です。死なないことを願った少女が、世界に殺され続ける代わりに復活するようになりました。少女の力を封印しようと立ち上がった青年と、精神が削られ切った少女のデートが描かれます [続きを読む]
  • 柚月裕子「盤上の向日葵」将棋に生きた天才の最期
  • 「歩が打てりゃァなァ。人生と将棋は、ほんと、ままならねえ」(p.554)将棋とともに生きた棋士の失敗と答えを記した、柚月裕子「盤上の向日葵」の紹介記事です。上条桂介の追憶と警官の捜索がリンクすることで、読者に疑問への解答が示されていく流れになっています。人と人との1対1の関係性、「「できない」という無常観」がしきりに描かれた作品でした。あらすじ数百万もする将棋の駒とともに遺体が発見された。7組の駒の行方を [続きを読む]
  • 失われた光と繋がる軌跡【ガルパン 二次創作紹介】
  • 作品にはいずれ終わりが来ます。二次創作の中には、作者によって閉じられた続きを書き足すものもあります。本記事ではNarrenfreiheit作、「光ささぬ暗闇の底で」の紹介記事です。悪戯で視覚を失った少女の気持ちを引き継ぎたい少女の思いを描いた物語になっています。原作人物の扱いから賛否両論な小説ですが、原作のafter storyの1つとして紹介します。記事の作成現在、ifストーリーを連載しており完結済みになっていませんが、今 [続きを読む]
  • 二次小説の原作忠実度―二次創作と一次創作の境目―
  • 二次小説に限らず、二次創作においてどれだけ原作に忠実でなければならないという基準はない。各々の思うままに作っているのが現状であり、それが間違っているわけではない。しかし、人によっては二次創作と一次創作を分別したい人がいるかもしれないと思いこの記事を作成した。「段階が進むごとに原作の要素が薄れていき、一次創作ならではのオリジナル性が出てくる」ことが本記事の目的である。なお、オリジナル度は原作をある程 [続きを読む]
  • たった一つの願いを叶えるために【まどマギ クロスオーバー小説】
  • 目の前の人が何を考えているか分からなくなることがある。その人は何のために行動しているのか知らないからこそ、誤解が生まれて対立が起こる。この記事はへっくすん165e83作「魔法少女さとり☆マギカ」の紹介記事だ。妖怪と人間、種族や倫理観の違いから対立する少女たちを描いた物語である。原作を知っていることを前提にしており人間描写などを省いている所も見られたが、情景や心情描写はきちんとなされているので、うろ覚えの [続きを読む]
  • 長谷川浩己「風景にさわる ランドスケープデザインの思考法」
  • 建築技術が上がり、多種多様な素材が安価で買えるようになったことで、建造物の幅は広がりました。その土地になかった景色を加えることもできるようになり、街の中にいながら外国の景色を堪能できる場所もあります。その一方で失われた景色もあります。度重なる開発によって白色化したサンゴ礁、効率を求めて伐採された原木林、連なるビルと照明に隠れた星空など……産業開発の負の側面として挙げられることも多く、行政や環境の面 [続きを読む]
  • 勘違いに勘違いが重なって【ポケモン 二次創作】
  • 創作において「勘違い」は重要な要素である。叙述することによって話に深みを持たせることや、コントのネタとして使われることが多い。I・B作「とあるプラズマ団員の日記」は、主人公を勘違いした原作人物が繰り広げる物語である。小さな勘違いが積み重なった結果、一介の新入社員が世界を滅ぼしかける先の見えなさが特長の作品であった。そのため、少しの齟齬があったとしても許容でき、「笑える小説が読みたい」「Nやゲーチスが [続きを読む]
  • 三浦しをん「舟を編む」 言葉の海を渡る旅人たち
  • 概要あらすじ第1章定年間近の荒井公平は辞書の後継ぎに悩んでいた。自身と先生の先は短く、唯一の正社員である西岡正志はあてにならない。そんなとき第一営業部に適した人材がいると西岡正志が言ってきた。馬締光也を加えた辞書編集部だったが、あるとき玄武書房が辞書の開発を打ち切る噂が流れる。完成までに長年かかり、食った金を取り戻すまでに時間がかかるため、経費削減の対象として真っ先に挙がったのだった。条件を2つ飲 [続きを読む]
  • 辻村深月「島はぼくらと」 小さい島の深いつながり
  • 概要あらすじ人口3000弱の島、冴島。少子高齢化の歯止めをかけるべくIターンを推奨した結果、古くからの住民と新規が共存した離島へと生まれ変わった。高校では部活ができず、大学に行けばおのずとこの島にはいられなくなる。その未来を知ったうえで暮らしていく4人の高校生の視点から、島の人間関係の変化を見ていく物語。舞台作中では瀬戸内海にある人口3,000弱の島が舞台になっている。他の特徴として、本土からフェリーで20分 [続きを読む]
  • 今村夏子「星の子」 ふしぎな宗教に魅入られた両親の下で
  • あらすじ『金星のめぐみ』をきっかけとして宗教にのめり込んでいく両親と、それを不審に思い子どもを遠ざける周囲。親のついでで避けられても友達ができ、他の人と変わらず恋をして、そして消えていく。生まれたときから宗教に浸かっていたちひろの視点から、外と中の違いのなさを映し出していく。登場人物林 ちひろ生まれつき体の弱かった少女。『金星のめぐみ』をきっかけに普通に過ごせるようになった。幼い頃から度々神秘性 [続きを読む]
  • 6年目からの黒猫のウィズのはじめかた
  • 2012年頃から広まったソーシャルゲームですが、わずか数年で途方もない数へと成長しました。しかし、現れては消えていくゲームに時間が割けるのでしょうか。この記事は、先月に5周年を迎えた長寿作品「魔法使いと黒猫のウィズ」について取り上げます。初期と比べて1,000倍以上のインフレがしており、今からでもついていけるのかと不安になるかもしれません。そこで、イベントストーリーが読めるようになるまでのチュートリアルとし [続きを読む]
  • 本多孝好「dele」 故人が残したデータを前にして
  • たとえ人が死んだとしても、ネットワーク上のデータは残り続ける。一方で消えてほしくない故人との思い出は、時間の流れと共に薄れ揺らいでしまう。本多孝好作「dele」は生と死をテーマにした小説の1つである。依頼主が死んだときに指定されたデータを消す。そのような契約を結ぶ零細企業が舞台になっていた。亡くなった妹の思い出を胸に留める裕太郎と黙々と依頼を達成しようとする圭司は、いくつかの事件をきっかけに絆を作って [続きを読む]
  • 黒ウィズストーリーの特徴まとめました。
  • 『本格ストーリーの(ソーシャル)ゲーム』という広告を時折見かける。要するにソーシャルゲームのシナリオが薄く、焦点にしていないことを示している。小説と違ってシナリオを作っても金になるわけでもなく、ゲーム性や収集欲を煽る要素の方が重要視されているのが現状だ。今回はそんなソーシャルゲームの一つ、魔法使いと黒猫のウィズ(通称:黒猫、黒ウィズ)のストーリーを取り扱う。このゲームは3月に5周年を達成した長寿作品 [続きを読む]
  • 【遊戯王 二次創作】人形が人の輝きを得た1つの出会い
  • 病気、交通事故、いじめ。それぞれのきっかけから生の感覚を失った少女らは、1つの願いとともに命を絶った。方舟に乗せられた彼女は2度目の生を受ける。うた野作「沢渡さんの取り巻き+1」の紹介記事である。これは遊戯王ARCーVの初期を元にした二次創作小説だ。オリジナル主人公の久守詠歌が、原作人物の沢渡シンゴとの出会いを通して人の輝きを取り戻していく。原作はカードゲームの販促アニメなので、文字数の半分以上はデュエ [続きを読む]
  • 冲方丁「天地明察」 天の理を探した”春海”の物語
  • 『1年』を正確に求めることは難題です。また1日を決めた暦は祭事や神事、収益に大きく影響します。しかし1日でもずれたとしたら、その暦は使えなくなります。グレコリオ暦でも数千年後にずれが生じるとされ、今でもより正確な暦を研究している人たちがいます日本の算術家が天体の観測と計算から新しい暦を探す物語、冲方丁作「天地明察」の紹介記事です。17世紀後半に実在した渋川春海がモデルとなっています。彼の行いは平安初期 [続きを読む]