taizou さん プロフィール

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taizouさん: 一句佳日
ハンドル名taizou さん
ブログタイトル一句佳日
ブログURLhttps://itinitiikku.muragon.com/
サイト紹介文1日1句シンプルに「俳句」を鑑賞して頂くだけのブログです。自作の句とお気に入りの句を併載しています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供164回 / 164日(平均7.0回/週) - 参加 2018/03/01 15:33

taizou さんのブログ記事

  • 敗戦日
  • ほろ酔ふて早寝の父の敗戦日 国家としての公式な「終戦」は9月2日だと前に書いたが、 では、私たちが終戦の日とする8月15日とは何か。この日は、 天皇が戦争後の日本の在り方を定めたポツダム宣言の受諾を 日本国民に玉音放送という形で語り掛けた日であり、武器を 置き、敵対行為をやめるように命じたもので、戦闘状態を いったん休止することを宣言した日だといえる。 ゆえに、この日こそは「敗戦の日」なのでは [続きを読む]
  • 終戦日
  • 口べたな父の水風呂終戦日 日本では先の戦争の終戦記念日は8月15日と決まっている。しかし、 アメリカやロシアなどでの対日戦勝利は9月となっていて、終戦の 扱いは日本とは違っている。降伏調印式は1945年9月2日、東京湾 上に浮かぶアメリカ戦艦ミズーリ号で行われ、正式に第二次世界 大戦が終えたことが世界に発信された。したがって国家としての 正式な終戦は、9月2日の降伏文書調印の日なのだ。 [続きを読む]
  • 踊り/踊の輪
  • 知らぬ人ばかりの踊りふる里は 俳句では、踊りといえば盆踊のことで他の踊りではない。 寺社の境内や町の広場などに櫓を設け、笛や太鼓にあわせ 輪になって踊ったり、行列を作って町を流れたりする。 盆踊は盆に帰ってきた先祖の霊を慰めるための踊りである。 ふる里は世代が一代も二代もかわり、見知らぬ人ばかりの 盆踊であった。 踊る輪を抜けてふるさと後にする [続きを読む]
  • 迎火/盆提灯
  • 迎火焚く先祖の知らぬ町に住み お盆は仏教行事のひとつと位置付けられているが、仏教の 盂蘭盆会の行事に、祖先の霊を祀る信仰が次第に混ざって いったものともいわれる。お盆の期間には祖先の霊が子孫や 家族の元に帰って来るとされ、盆の入りには迎え火を焚き、 祖先の霊をお迎えし、盆明けには送り火を焚いて送る。 母を待つ盆提灯を明るうし [続きを読む]
  • 墓洗ふ
  • 親不孝背流すごとく墓洗ふ 「墓洗う」は「墓参」の傍題。墓に詣でる機会は多いが、中でも 祖先の霊を迎える盂蘭盆会は、日本人にとって最大の宗教行事で ある。前もって墓を洗い清め花や香を手向けてお参りし、祖先を この世に迎える。揚句は親孝行できなかった悔いと、墓が遠方に あるため、お参りする機会が少ない弁解の句でもある。 どの家にも修羅一人あり墓洗ふ 櫂未知子 [続きを読む]
  • 夕焼
  • 夕焼やいつも思ひ出まつ赤つか 揚句の原句は「夕焼はいつも思ひ出つれてくる」だった。 きれいな夕焼けに出会った思いを素直に詠んだものだが、 こういう句はどうしても既視感があると言われることが ある。 自分の句として持っておくのであればよいが、 外に発表するのであれば、あと一歩工夫する必要がある。 夕焼や木になはとびの端と端 田中純子 [続きを読む]
  • 神輿
  • 荒神輿町は丸ごとのぼせもん 今年は終ってしまったが、故郷の福岡、博多に「博多祇園 山笠」という祭がある。祭の主人公は、情に厚く、絆を 何よりも重んじる博多の男たち。彼らは「のぼせもん」と 呼ばれ、仕事も家庭もそっちのけで、祭りにのめり込む。 彼らの1年はこの祭に始まりこの祭で終る。この男たちは 祭が終ったら本気で泣く・・ あとじさる足踏みあひぬ荒神輿  阿波野青畝 [続きを読む]
  • 遠花火
  •                   線香花火 遠花火耳底に残る父のこゑ 遠花火は、遠くから見る音のない花火のこと。そろそろ 花火の季節もおしまい、そんな時期の遠い花火だから、 なんとなく寂しい気持ちで、見るともなく見ている。 無音の明滅が、かえって心にしみる。 私は、父親が長く病床にあったことから、共に暮らした 時期が短く、遠花火のような微かな声の記憶しかない・・ 母が父を語りしときの遠花 [続きを読む]
  • 熱帯夜
  • 熱帯夜ゆめに漏らせしパスワード 季語は「熱帯夜」。熱帯夜は夜間の最低気温が25度以上を いうが、気象庁の正式の統計種目ではない。1日の最低気温が 摂氏25度以上の日の統計は公表されているので、これを新聞、 テレビなどは便宜的に熱帯夜の根拠として用いている。 俳句においては、熱帯夜は近代気象学を前提とする語である ため、伝統的俳諧や明治など近代初年においての作例はなく、 近年盛んに読まれようになっ [続きを読む]
  • 花火待つ
  • こはごはと眼帯はづし待つ花火 先月9日間ほど眼の病でブログをお休みした。手術を伴ったので 自由ではなかったが、暇に任せ病院内で俳句の材料を探してみた。 「看護師」「非常口」「ベッド」「夜の廊下」「眼帯」「目薬」 「待合室」「老人」「病院食」「麻酔」「窓の外」「入道雲」 「消灯」「車椅子」「健康」「手術室」「うつ伏せ」「いびき」 「睡眠薬」「様々な患者」 見たような言葉ばかりだが、ざっと 20くらい [続きを読む]
  • 八月六日
  • また八月無音の空の高きこと 1945年8月6日に広島市、9日には長崎市に、原子爆弾が 投下された。広島では十余万人、長崎では7万人を超す 死者が出た。以降この両日を忘れてはならない過去として 刻むため、広島、長崎、それぞれについて原爆の日または 原爆記念日、原爆忌とした。その日は、歳時記などにとり あげられて季語にもなっている。日本の夏はその日を抜き には語れない。 もの落とす音して八月六日か [続きを読む]
  • 炎暑
  • おろおろと炎暑に人の小ささよ 季語は「炎暑」だがこの季語はオーバーで今まで使うことは なかった。同じように「炎熱」も「極暑」もあるが、今年の 夏の暑さを表そうと思えば、これらの季語は普通にフィット するような気象である。 これは異常気象ではなく、これからは常態のこととなるよう なので、人間が進化、対応していくしかない。 雲水の蛇口むさぼる炎暑かな  生田力丈 [続きを読む]
  • 夕焼けて
  • にはたづみ跨ぎし空は夕焼けて 「夕方、日が西の空に沈んだ後もしばらくは空が茜色にそまり、 なかなか日がくれない。夏の夕焼は大地を焼き尽くすごとく 壮大である。」季語「夕焼」は歳時記にも、自然の現象のみで、 特別に本意などなにも書いていない。 ベタ過ぎる季語ではあるが、日本人の詩情を誘う光景である。 (にわたずみ =潦) 遠き日のことのごとしや夕焼けて 加藤楸邨 [続きを読む]
  • 夏休み
  • レグホンの校庭あゆむ夏休 助詞の「が」と「の」は、選び方は迷うことが多い。句意が 変わらなければ「の」。「が」はストレートに意味は伝わるが、 濁点のせいか響きが悪く緩んだ感じがする。「の」には流れる ようななめらかさが感じられる。 揚句の場合は意味が違ってくる。「レグホンが」だと、ただの 夏休みの子供のいなくなった校庭の光景だが、「の」であれば、 レグホンがのんびりと、自分の夏休みを送ってい [続きを読む]
  • 炎天
  • 炎天の無音の中や誰か来る 季語「炎天」の傍題は「炎気」「炎日」「炎天下」がある。 歳時記には、夏の太陽が焼けつくように座を占め、燃えあがる ような熱気に充たされている空である。鳥さえその暑さゆえに 飛ばず、炎天下の大地は人通りも減ってしまう。とある。 季語、天文の部には他に「日盛」「油照」など、時候の部には 「炎暑」「極暑」がある。今年の夏のこの暑さを、これらの 季語を使って、一句詠んでみて [続きを読む]
  • 父の忌の太田胃散の上に蟻 昔、家によってはよく部屋の中にまで蟻があがってくる ことがあった。座敷にあがってきた一匹の蟻と、昔から ある胃腸薬の太田胃散との取り合わせ。それに加えて、 亡くなっている父。 この俳句は読み手にどう伝わるのだろうか・・ 職退きて働く蟻を見てをりぬ  幸喜美恵子 [続きを読む]
  • 雲の峰
  • わが夢はいまだ放浪雲の峰 60年代のヒッピーと呼ばれた若者たちの行動を見聞きして いる私たち世代には、制約のない自由な「旅」「生き方」を したいというユメを持っている者が多くいた。 しかし私の周りで実践した者は知らない。ユメはユメで終り 高度成長社会の歯車となって働き働き、今を迎えている。 いよいよ明日から8月である。高温の続く酷暑で旅はおろか 外出するのにも家族の反対をくらっている。 [続きを読む]
  • 昼花火
  • 古る吾に古りし妻あり昼花火 昼に上げる花火などあるのかと思うだろうが、例えば祭りや 運動会の日に、ドンと鳴らされる花火の音を聞いたことが あるであろう。祭りも運動会もあの音を聞くだけでワクワク してきたものだ。昼の花火は、その音と煙の色や形を楽しむ もの。 夜に上がる花火に比べ、いくらか間が抜けてはいるが・・ 誰れ彼れの背中のみゆる昼花火   柿本多映 [続きを読む]
  • すててこ
  • 恙なく一役終へてすててこに すててこは、丈が膝下くらいまでしかなく風通しが良い。昔は すててこ姿でくつろぐ人も多かった。命名は、明治期に三遊亭 円遊が寄席で踊った「すててこ踊り」に由来するという。 ズボンの線が崩れるとかで、穿かない男が多いが、最初に公然と 「ダサい」と言ったのは、デビュー当時の加賀まりこだった。 確かにカッコはよくはない。 ステテコや彼にも昭和立志伝  小沢昭一 [続きを読む]
  • アッパッパ
  • 七曜は縁無き暮しアッパッパ アッパッパは、女性用の夏用の衣服として着られ、サッカー 生地など木綿製のワンピース。頭からかぶるだけの部屋着、 簡単服でムームーに似ている。その俗称をアッパッパという。 何となくユーモラスで、昭和、路地裏、隣のおばちゃんなど 連想させる。「アッパッパ」の主季語は「サマードレス」だが なにか句材としてピンとこない。 ワイン飲むサマードレスの腕白し 小谷ひろゆき [続きを読む]
  • 日焼
  • 働きて日焼し母の細腕 「日焼け」は夏の太陽に照らされ、肌が黒く焼けること。 紫外線は肌に有害であることが定説となり、日焼け止め クリームが使われ日焼けを避ける人たちも多いが、屋外で 労働する人たちの日焼けや、遊びに熱中する子供たちの 日焼けは、エネルギーの象徴であることは確かである。 作句の視点、切り口はその辺りにもある。 生涯を日焼けて好きな畑にいる  岩?又一 [続きを読む]
  • 日焼の子
  • 島の子のみな同じ顔日焼の子 揚句の原句は、「日焼して島の子のみな同じ顔」であった。 「語順や助詞などを微調整することで、さらに面白い句、ドラマ 仕立ての句にならないだろうか。例えば:島の子のみな同じ顔 日焼けの子。 島の子のみな南向く日焼けの子。 など」 あるインターネットの俳句診断コーナーでのコメントだ。 日焼けして眼帯の子の打つメール 山岸由佳 [続きを読む]
  • 遠花火
  • 来し方も余生も淡し遠花火 花火は花火と音で楽しむものであるが、遠花火は音も聞こえない 遠くの空に上がっているものをいう。そんな遠い花火を見るとも なく見ていると、無音の弱々しい光の明滅が心にしみる。 思いや感情が、花火を通して一体になるような気がすることがある。 実際の花火が眼に映っていなくても、記憶の内で鳴っている花火も、 「遠花火」と言っていいのかもしれない。 別のこと考へてゐる遠花火 [続きを読む]
  • 裸子の路地に水浴ぶ町に住み 季語は「裸」の傍題で「裸子」、裸までが季語になっている。 歳時記には 「汗をかけば裸になって汗を拭く。子どもたちは 裸になって水遊びをする。夏はとかく裸になる機会が多い。」 と書いてあり、ほかに、炎天下、上半身裸のまま労働している 人の筋骨隆々とした姿、裸子の柔らかい感触など、多様な裸の 捉え方がある。 陽の匂い土の匂いの裸の子 鍬守裕子 [続きを読む]
  • 梅干す
  • 一つひとつ母の仕ぐさで梅を干す お休みしていた「俳句」再開します。 少し時期ははずれてしまったが、季語は「梅を干す」。 今日まで漬けておいた梅を土用の日をめどに天日に干す。 その効果は、太陽から降り注ぐ紫外線で、表面の微生物を 殺菌する効果や、乾燥させて水分量を減少させ美味しい 梅干しになる。身もやわらかく種離れもよくなり、紫蘇に 漬けたものは色も鮮やかになっていく。 遺されし母のノートや梅を [続きを読む]