vannity さん プロフィール

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vannityさん: vannityのブログ
ハンドル名vannity さん
ブログタイトルvannityのブログ
ブログURLhttps://vannity.muragon.com/
サイト紹介文若輩ですが、暖かい目で見守ってくださると幸いです(ㅅ˘˘)*.+゜
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供72回 / 72日(平均7.0回/週) - 参加 2018/03/03 21:48

vannity さんのブログ記事

  • 小さな握りこぶし61
  • 担任の先生にも (これなら、上級クラスに戻れる) そう言われた 高校2年後半くらいから 同姓の男子からいじめを 受けるようになっていたわたしは 死に物狂いで勉強し そこから這い出したかった しかし進級した私は 変わらず5組だった 大人が信用ならないものだと 身をもって思い知った いじめは相変わらず続いた きっかけは些細なことが 重なった事からだった 小さな握りこぶし [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし60
  • 高校生活は想像以上に楽しかった 同級生とは一歳差があったけれど ほとんど気にされなかった 上級クラスで あぐらをかいていたわたしは 進級するとともに 3クラス落ちることになる 自分の甘さが露呈し 恥ずかしくなった 授業の質も下がり 普通にクラストップは取れた ただ、やっぱり 上級クラスに戻りたい気持ちは 日に日に強まり テスト前でなくても 猛勉強するようになった 学年順位も元より 高い位置をキープ [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし59
  • 合格通知が来た瞬間 ああ、高校生になれるんだ また学校に通えるんだ もはや、どの高校に行くかは 些細な問題にもならなかった ただただ 高校生になれる確証が得られただけで 満足であった 当時の気持ちは 今思い返してみても 表現できる言葉がない 感動とは違う 1人きり落とされた落とし穴から カッコ良く這い出そうとしていたところに 綱ばしごではなく 麻のロープが降りてきた感じ でも、その麻のロープが わ [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし58
  • 私立は学費が高いと 聞いていたわたしは 受験はしても通う気はなかった ただ、当然のことながら 半年まともに勉強しない状態で 本命に受かるとも 思っていなかったが 精一杯の悪あがきはしようと思った 私立の試験は それほどにプレッシャーもなく 気楽な気持ちで受けた 受験した高校は 学力別にクラス分けされた その結果が来た なんと8クラス中上から2組目だった 小さな握りこぶし [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし57
  • それでも勉強する気は起きず 残り半年は 家族が出かけると 家でゲームをしたり テレビを見たり 今で言うところの 中学生"ニート"になっていた 外出するのは周りの目が怖かった 買い物やレストランで食事をすると (買い物とかレストラン 行く暇があるなら勉強しろ) と誰かに言われている様な錯覚に陥った それが怖くて 誰と一緒であろうが 1人であろうが 外には出られなくなった そんな状況で母は 今回は滑り [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし56
  • 当時も今も "中学浪人"というのは まあいない というので 最寄りの大手予備校でも 受け入れを拒否され 仕方なく 自宅学習となった 最初の半年間は 中学3年時の担任の先生の助力もあり 何とかやる気を維持できた しかし 半年をすぎる頃には 一体なんのために勉強しているのか 周りからはどう見られているのか ただ茫然とする時間が増えた また学校へ行ってみんなと 勉強したいという思いも 強くなっていった [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし54
  • BGMはラジオしかなく 歌うのは好きだったけど 空で歌えるほど 歌唱力に自信はなかった 「だから歌を歌うって言うより お互いの昔話とかどうかなって」 付き合い始めて もうすぐで半年になるのに お互いの事を ほとんど知らない 遠距離の性なんだろう まるで知り合って2週間くらいの 初々しさが残っている 「う、うん」 戸惑う彼に気を利かせて わたしから話し始める 「どっから話そうかな」 私の波瀾万丈の物 [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし53
  • 高速に乗るまでの間 涙が止まらず 車内のティッシュで 目頭を押さえた 「あーあ 泣かないつもりだったのに ごめんね」 「あ、うん」 いつまでも泣いていては 彼に申し訳がない 鼻をかんで 気持ちを切り替える 「長い道のりですが よろしくお願いします」 ここから約8時間 雪国までは遠い この日は春の嵐で 朝から雨と風が吹き荒れていた わたしの引越し荷物を乗せた ワンボックスカーが 風の影響で押される [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし52
  • 気づけばお母さんに抱きついて 涙を流していた お母さんはしばらくの間 わたしの背中を優しくさすり 何も言わず抱きしめてくれた どのくらいの時間 そうしていたのだろう 少しずつ高ぶった気持ちが 落ち着いていくのがわかった 「だいじょうぶ あなたなら、だいじょうぶ」 安心させるように 優しくお母さんが言う 「うん…」 声にならない声で 返事をする 「だいじょうぶだよ」 またお母さんが 優しく言う 出発 [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし51
  • 翌朝 いつものように食卓を囲む お父さんも お母さんも いつも通り わたしもいつも通りの …筈だった お父さんが彼に 朝刊の話題を振っていた 話し好きのお父さん 聞き役のお母さん ああ この団らんとも しばらくお別れかぁ …っ そう思った瞬間 どっと涙が溢れ出た みんなに気付かれないように さっと洗面台へ急ぐ 涙が… 涙が止まらなかった とめどなく流れ出て 何も考えられなかった 戻らないと 変に思 [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし50
  • 「やっぱ、長距離運転後の 動物園はキツい」 帰りの車内で彼が言う 「だから、言ったじゃん? 言う事聞かなかったの誰? 自業自得です」 彼はたまにへそ曲がりで 人の助言を無視して 自分を通すことがある やっぱり言った通りだった、と 後で言うのが たまに面倒臭い 家に着いたのは 17時まわった頃だった 仕事帰りの母が 私も一緒に作る予定だったメニューを 一人で黙々とこなしていた 動物園は予定外で 本当 [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし49
  • 閉園のお時間が近づいております…" 園内アナウンスが流れる 「そろそろ、行こっか」 「うん…」 まだ目の前の小さな木の枝と 格闘している象を 名残惜しく見送りながら 足早に出口を目指した 一斉に出口へ向かう人々が まるで何かから逃げている様に 見えた 車に乗りこみ 動物園を後にする 「満足出来ましたか?」 彼に聞くと 「うん、満足出来ました」 と照れながら答える こういう時の彼は 本当に 頼りない [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし48
  • 閉園間近で象も 屋内の檻でゆうご飯の木の枝を 食べていた 器用に前脚と鼻を使って 大きな枝を細かく裂いていく 私たちには容易いことだが 自分の身体を使って ここまでの芸当ができる象に 心から感動した 1度で裂くのは容易いことではない 檻の中の象は 何度も何度も 同じ枝を裂こうと 挑戦し続ける やっと裂けた時の悦びを 彼は感じているのだろうか わたしはその姿に ただただ見とれるばかりであった 小さな [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし47
  • 空っぽの檻を横目に まっすぐキリンの檻を目指す その手前の象の檻まで来た 「象見てく?」 彼が尋ねる いや、見たいのは山々だけど… 「ううん、止まったら動かないから キリン行く!」 ということで 象の檻を迂回した そして、しばらく行くと とうとうキリンの標識が目に入った 眼前にキリンの野外檻があり ふたりで駆け寄る ところが見渡せど 檻の中には 鹿とダチョウしかいない 「あれ?外には居ないねー 屋 [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし46
  • キリンの檻は 入口からいちばん遠い場所にあった 前回来た時は その手前の象の檻で 時間になるまで居座ったので キリンの檻までは行かなかった 彼はキリンを見たことが 無いらしいという事を 帰りの車内で話すものだから 罪悪感に襲われた 次回はキリンを見ようと 約束したのはその為だった というのも 不思議な事に 彼の住む雪国には 動物園が無いらしい 幼い頃から 身近だった動物園が 無い場所があることに [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし45
  • ということで急遽 動物園へいくことに 調べてみると閉園が 午後4時30分 15時過ぎについたとして 1時間ちょっとは見て回れる 「しっかし元気だね とても8時間運転してきたとは 思えないよ」 本当にサイボーグか? 「あはは」 まあ、本人が良いのなら 良いのだ 動物園に着くと まだまだ入園者がいた 入場チケットを買おうと 彼に貰った革財布を取り出すと 「え、今回も俺払えないの?」 いや、来てもらって [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし44
  • 久々の再会 お互いにぎこち無く 交わす言葉を選んでいた 「なにか飲む?」 「あ、うん じゃあいただきます」 お茶を入れていると 「今日はどうする?」 と彼が尋ねる 「うん?特に何もしないよ?」 「ふーん」 いや、だって 長時間運転で疲れてるでしょう? 「疲れてると思うから 布団敷いてあるし 寝てくれて良いよ」 彼への気遣いのつもりだったが 返答は意外なものだった 「うーん 眠れないかな?テンション [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし43
  • その日 わたしの両親は仕事で 彼が着く予定の時間 家には私と愛犬だけだった 片道8時間という距離を 走ってくるのだから たいそう疲れているだろうと思い 床を用意する すると間もなく 慣れぬ車の音がした 窓のカーテンをチラッとめくると 彼のワンボックスカーが バックしながら テールランプを光らせていた いよいよ来た ピーンポーン 呼び鈴が鳴り 約2ヶ月ぶりの再会をする 「久しぶり」 「うん、よく来た [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし42
  • 翌朝6時 彼からメールが来ていた 「今から出発します」 「はーい 気をつけてね」 メールを返しながら 少しづつ不安がつのる 不安の方が大きくて "好きな人に会う"ドキドキ感は 全くと言っていいほど 湧いてこなかった はぁー わたし上手くやっていけるだろうか ここまで来たら "やっぱり止めます"とは とても言えない 心の中で 彼が少しでも遅く着くように 願っていた 一方の彼は 順調に東京まで南下し [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし41
  • 診察を終えて 診療所を出ると 次は転出届をだしに 役場へ行った あーいよいよ 引っ越すんだなぁ 実感が湧いてきた もう後戻りはできない 行くだけだ 内心ビビっていた 引越しは2日後に迫っていた 翌日、彼が来る前の日は 人生初のパーマをかけ マツエクをした 面倒くさがりな私の なんちゃって化粧である マツエクはナチュラルで パーマはゆるふわという 初心者且つ面倒くさがりに 最適な助っ人 夜寝る時に [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし40
  • 「ですので、エコーで見て 問題ありそうだったら 内診をするってことでどうでしょう?」 すごく丁寧な応対だった 「はい」 「いきなり、内診ていうのは 初めてだと抵抗があるからね」 そう、そうなんですよ先生! 分かってらっしゃる 「そうですね、じゃあ エコーでお願いします」 初エコー ゼリー質の潤滑剤は 温かくて お腹がぬくぬくした 白黒の画面を見せられながら 自分の内側を覗く 「はい、ここが膀胱です [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし39
  • しばらくすると 名前を呼ばれ診察室に入った 案の定 補助の方は女性だが 医師は男性であった しかも割とおじさん マジかー 大丈夫かな? 「はい、お座り下さい」 診察が始まる 「えー、今日は 子宮頸がん検診という事だね」 「はい、そうです」 どんな感じかな? やっぱカメラとか入れるんかな? 怖いな 「そうだねぇ」 と言いながら 名前や生年月日など 口に出しながら 問診表を確認していく まるで自分に言 [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし38
  • 今日は人生初 産婦人科に行く日 先日家に届いた 市の"子宮頸がん検診"はがき 今まで行ったことないけど これからは自分だけの身体じゃないから 引越し前に意を決して 受診を決めた 親友ママにオススメを聞いた 場所に行ってみると 内装は別段普通だが 患者が女性ばかりだった …当たり前だけど(笑) 問診表を埋めていくと 性交渉経験の有無がある まぁ隠すもんでもないし "無し"に丸っと 予約をしていたので [続きを読む]
  • 小さな握りこぶし37
  • お互い話は尽きないけれど もう出発の時間になっていた 「いやぁ、4年分は語りきらないけど 楽しい4時間だったよ! ありがとうね」 彼女が言った 「こちらこそ 時間作ってくれて ありがとう! また会おう」 そう言って帰りのバスに 乗り込んだ 充実した時間を過ごせた あまり やり取りがないからこそ たまにあった時の感動はひとしお やっぱり友達って 良いなぁ 家に帰った いよいよ引越しの日 カウントダウ [続きを読む]