syu331 さん プロフィール

  •  
syu331さん: 狂騒一家
ハンドル名syu331 さん
ブログタイトル狂騒一家
ブログURLhttp://syu331.muragon.com/
サイト紹介文東京の飛降り自殺事件が、周囲に与えた影響を、ドライに、そして変に明るいタッチで書いてみる。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供5回 / 11日(平均3.2回/週) - 参加 2018/04/03 17:42

syu331 さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 狂騒的一家 6から
  • 6 「いやあ、関越道をぶっ飛ばしたようなあ、140キロは出して、ノンストップだもんね。とにかく、我々も健作くんの所に、1秒でも早く駆けつけないと、と思ってね。けれど、美紀のところに駆けつける実感はなかったなあ。正直いって、車の中でもずっと半信半疑で、僕ん中では半狂乱の健作くんのとこに駆けつけないとって感じだったなあ」 社会的コミュニーケーションが、著しく苦手である健作は、いったいどのように、この尋 [続きを読む]
  • 狂騒的一家 5から
  • 5 「どーん」 文京区にある小さな印刷会社で営業をしている斎藤は、出勤準備をしていると、住んでいる新築の分譲マンションの1階で鈍い音を聞いた。板橋にあるこのマンションは、死んだ父親が残してくれた遺産を頭金にして購入した。頭金を800万、残る3000万円は30年ローンである。38歳だから68までローンを返し続けねばならない計算になる。妻と4歳になる息子が一人。妻は、板橋区内のイオンで生鮮食品売り場の [続きを読む]
  • 4から
  •  一同が店屋物で言葉少なに昼食を終わらせるころ、美紀の実の姉である、香織が夫婦揃って新潟から到着した。こちらは新潟市に嫁いでいると聞いている。旦那さんは新潟の道路公社で勤務する技術者であり、優秀な人であるとのこと。周作が彼らに会うのは、健作たちの結婚式以来、7、8年ぶりであろうか。実の妹である、美紀に顔にはほんの少し面影があるものの、ここまで姉妹で違うものか、と言いたくなるほど美紀とは異なることの [続きを読む]
  • 狂騒的一家 3から
  • 3  「下赤塚、次は下赤塚」  車掌の独特のアナウンスで、周作は自分の降りるべき駅が次であることを知った。普通しか止まらない駅である。  周作は正直言って、健作に会うのが恐ろしかった。普通に仲の悪くない男兄弟でも、2、3年ぶりに会うときは、なにかしらお互いに、そこにはある種の有り体にいっての緊張感があるものである。  この異常な状況での、しかも大人になるにつれ極端に内向性を呈していった健作に、数年 [続きを読む]
  • 狂騒的一家
  •  周作が仕事を終えて1DKのアパートに帰宅すると、聞き慣れない電子音が鳴っていた。それが、めったに鳴らない固定電話の呼び出し音であることに少し後に気づき、玄関脇の床に無造作に放置された埃のたまったそれに腕を伸ばした。前にこの音を聞いたのはいつだったろうか。  この電話が鳴るのはセールスの電話か、そうでなければめったに連絡を取ることのない、身内くらいだ。  受話器を取ると、聞こえてきたのは、はたして [続きを読む]
  • 過去の記事 …