雨に挟まれた羊。 さん プロフィール

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雨に挟まれた羊。さん: 雨に挟まれた羊。
ハンドル名雨に挟まれた羊。 さん
ブログタイトル雨に挟まれた羊。
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/amehitsuji
サイト紹介文作られた星の住民と作った人間の世界、陰謀に巻き込まれ翻弄される人々の話
自由文創造主の海と消えた少女 というタイトルの創作小説です。
三本同時進行、内二本は上記敵勢力の過去編ですがそちらは恋愛系。どれから読んでも問題ないですよろしくお願いします。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供37回 / 161日(平均1.6回/週) - 参加 2018/04/29 03:21

雨に挟まれた羊。 さんのブログ記事

  • 鍵付きカテゴリーの更新お知らせ
  • 本編キャラクターのifストーリーである短編、成人向け等は、鍵付きカテゴリーにて更新をさせていただいています。こちらでは、現在ある小説の一覧を載せておきます。もし気になるものがありましたら私のTwitter表アカウントの@以降のIDがパスワードになっていますのでそちらを入力の上、自己責任で閲覧ください。特殊な内容がある場合のみ注意書きしておきます。以下記事一覧白雪の幻想本編、赤子の時に両親を失っている緋音と琥 [続きを読む]
  • 2(6)海沿いの街3
  • アナの後を追いかけ、市場脇の通りを抜ける。点在する水たまりを走り抜けると飛沫と泥を撥ね足元を汚すが少女は、構わず先に進む。サンは、うまいこと避けていくのだが、緋音は時々踏み外し「あっ」と声を上げる。その度、彼は、口元を歪める様子を見せ、緋音は悔しそうな表情を浮かべた。そうやって三人は、追いかけっこのような状態のまま脇の通りに足を入れる。と、空気が変わった。店先に雑貨が、並ぶ民家のような小さな土産屋 [続きを読む]
  • 2(5)海沿いの街2
  • 「大きい魚ね…生きてるし…。」「そりゃな…こんなでかい海にいるんだから大きくもなるだろ。」緋音とサンの二人は港近くの市場に姿を見せていた。一メートルほどの木桶に入った魚を緋音は凝視する。三十センチほどの大きさのそれは、青みがかった銀の体表には黒いシミのような模様が規則的に並んでいた。狭い木桶に十数匹がぶつかったりしながら泳ぐ姿は窮屈そうでならなかった。「どんな味なのかしら…。」「お嬢さんたち…知ら [続きを読む]
  • 第二章 一人と一匹(と一羽)の午後 (パロ:六話目)
  • 再び森に足を踏み入れた琥珀は当てもなくさまよう。とりあえず道なりに進むことにした。身長が約七センチになってしまった彼の一歩はとても小さなものできっと一メートルも進んでいない気がする。 緋音を探すことも重要だが今はとりあえず身長を元に戻すのが先決だろう。何か食べ物が見つかるといいのだが。そう琥珀は考えながら進まない道を行く。ふと森の方に目を向けるとほんの少し遠くにキノコの形を見かけた。…食べ物。そう [続きを読む]
  • 第二章 一人と一匹(と一羽)の午後 (パロ:五話目)
  • 第二章 一人と一匹(と一羽)の午後 体力は他の兵士に比べてもある方だと自負している。がさすがにわけのわからない世界を走り続け頭と体に疲労が溜まってきたのを感じた。 足を止め深呼吸をする。目を閉じゆっくり開け先を見る。 相変わらず何もない暗い森…と思ったが何だろう奥にある木々の間から白いものを感じた。あれは光ではないのか? 琥珀は、慎重に足を進める。森を抜けたいという気持ちはあるのだが抜けたところで [続きを読む]
  • 第一章 喧しい二人(パロ:四話目)
  •  自分たちから誘っておいてそれは無いだろう。二人は何か面白い話をして、と彼に無茶ぶりをする。琥珀は話が得意な方ではないので突然のことに戸惑いの表情を隠せなかった。「お前たちが話したいといったのだろう…。」「言ったかも?」「言った。」 数分前に話したことだが、あまりにもすっとぼけた表情は本当に忘れているように見えた。琥珀がどうしたらよいか悩んでいることにさすがの二人も気が付いたのだろう、仕方がないな [続きを読む]
  • 2(4) 海沿いの街
  • 1871年 夏と秋の合間 気温はいまだ夏 残暑というモノだろう。「南!南にいくわよ。」緋音の嬉々とし楽しそうな声が軍施設内休憩所内を響く。大きな声ではないが、そこまで広い空間ではないのでとてもよく聞こえた。食堂とはまた別の施設ではあるが軽食を取りつつ休憩時間を過ごす場所だった。緋音の周りには、サン、琥珀、エリーの姿があった。何とも間抜けな声だろう…と近くにいた別の数人が彼女を一瞬見る。横で聞いていたサ [続きを読む]
  • 第一章 喧しい二人(パロ:三話目)
  • 「なんでこうなる!」 先ほどとは打って変わって勢いよく落下し、森だったはずの風景は海上に変わっていて琥珀は、成す術もなく何もないだだっ広い海に沈んだ。「っクソ。…ゴホッ、海か…。」 海のない国とはいえ山には川がある、それに海沿いに仕事をしに行くこともあるため軍では、水泳の訓練が義務づけられていた。泳ぐことができていたのは幸いだった。琥珀は落ち着いて沈まないよう浮かぶ。「っ、しかし。先に何もないとな [続きを読む]
  • 第一章 喧しい二人(パロ:二話目)
  •  第一章 喧しい二人 琥珀は、不思議な感覚に包まれた。落下しているというのに、まるで浮いているかのようにゆったりと風景が流れている。 敵から逃走する際、高い位置にある橋から川に飛び込んだこともあったが、その時とは比べ物にならないほどの低速度だ。 死の間際、走馬灯というものは、こうゆっくり流れるというので、それなのかもしれないな。と、呑気なことを考える。 実際彼は、落下したことに焦ってはいるし、緋音 [続きを読む]
  • 消えた二人の影(息抜きパロ:一話目)
  • 序章 消えた二人の影とある暖かい日の事。琥珀は、玄関横の椅子にゆったりと腰を掛け庭先に目を向けていた。赤毛を風に靡かせホースを片手に草木に水を撒く愛しき妻、緋音(アカネ)とその目の前には、わざとらしく水のかかる位置に行っては、「キャッキャ」とそれは楽しそうに声を上げる幼女がいた。二人の娘である白音(シオン)だ。ツインテールに結われた長い黒髪は、彼女の動きに合わせてユラユラ揺れる。緋音と白音は、琥珀の方 [続きを読む]
  • 2(3)
  • 1871年 春と夏の合間 軍正門前ある部隊が任務から帰ってきた。数十ある車両から疲れた面持ちで人が降りてきた。散り散りにその場を離れていく。いつも通りの風景。ただ今回は犠牲者は出なかったのだろう。皆一様に疲れた表情の裏に喜ばしい感情を見せていた。そんな様子を遠目でサンは見守っていた。戻ってきた車両の受け取りをしに来たのだ。それとついでに友人二人を迎えようと思ったのだが、その二人はなぜか対峙していた。「 [続きを読む]
  • 2-8
  • 「煽っているつもりなのか?…意図は知らんが、貴様に嫌われようとそんなことどうでもいい。」片膝をついた状態で真っ黒な瞳を向ける琥珀に向かい青目は、散らばったガラス片の上を歩く。一歩踏み出すたびにザクザク音が響く。時々ガラス同士が擦れ合い高い嫌な音がする。青目は、近寄りながら彼の瞳に、胸のあたりがもやもやするのを感じていた。彼女は、いや彼女たちは感情を知らない。ある日、目を覚ますと赤目と青目は二人一緒 [続きを読む]
  • 2-7
  • 空が急に曇ったかと思うと頭上を影が通り過ぎた気がした。見上げると人のような何かがはるか向こうへ飛んでいった。あれは?そう思った矢先、女の高い声が街を響かせる。何事だろう?彼はゆっくり振り返ると女が男に掴まれていた。やめろと止めに行こうとしたのだが、よく見ると男の様子がおかしい。ボロボロの服装、掴んだその手は皮膚がはがれて見えた。近寄っていくと異臭が鼻にまとわりついく。男が女の首元に顔を寄せ…噛みつ [続きを読む]
  • 2‐6
  • 「何でここに…。」ピリピリと肌を突き刺す空気が紫希を襲う。琥珀は前へ一歩ずつ距離を詰める。少し距離を置いて立ち止まる。今までに感じたこともない殺意。それは戦場で浴びせられた殺意以上のものだった。滅多に笑うことがない琥珀の口角が笑うかのように上がる。しかしその目は、日の届かない影だけしかない世界のような色で笑っているようには見えず、彼の感情が分からない。「約束を、お前が忘れてどこかへ逃げて行ってしま [続きを読む]
  • 2‐5(5)琥珀の見た世界
  • 「ふふ、やっぱり彼らは素晴らしいわね。」はるか上空、藍は下の世界で起きている状況を見守っていた。静かな戦場。一人の女は暗闇の通路を静かに敵の背後に回り首を一刺し。敵陣であるのに立ち回りは完璧。一人の男は遠方から高速の弾丸を放つ。弾丸といっても鉄ではなく水でできていた。それは喉と心臓部に綺麗に到達し声を放つことなく静かに崩れ落ちる。他の者たちも音もなく施設内にいる人間の生命を刈り取っていく。琥珀が放 [続きを読む]
  • 2(2)
  • 「おはようございます!」はきはきとした少女というには違和感がある、少しばかり大人の音が混じった明るい声が街の一角に響く。いつも元気でいいわね、庭先のプランターに水をやりながら中年の女性は声の主、緋音に微笑む。その言葉に照れたように微笑み返し、お辞儀をする。「よい一日を!」そう声をかけ街を歩いて回る。緋音の所属する第六武装団は警備兵として街中や壁の監視をしていた。週替わりで担当地区を見回っていた。所 [続きを読む]
  • 2(1) 知らない想い
  • 第四武装団 整備科 車両倉庫車体にこびり付いた土、酸化した機械油の独特な臭いが埃っぽさとともに鼻につく。倉庫内は換気されているとはいえ壁や床に張り付いた臭いは簡単に取れることはない。サンは、両手で重そうに箱を抱え棚へ運び入れる。小さなパーツとはいえ、鉄の塊が箱いっぱいに入っていれば重量もそこそこある。持ち方を間違えれば腰を痛めるだろうな…っと注意しつつ下にある別の箱に手をかける。歩兵、第一武装団に [続きを読む]
  • 2-4
  • 「キャラメルバナナ生クリームカスタード!ふたつ!」公園の一角、移動販売車両前の列、一番前に少女たちはいた。赤目が元気な声で店員に注文をしていた。紫希は横で疲れたような顔をしていた。それもそうだろう、街中から十分ほど走ってここまで連れてこられたのだ。十分程度なら普通に走れば疲れるものでもないが、見知らぬ土地の空気に気持ちが疲れてしまったのだろう。「しきにゃんはどうする?」「いや、私は…。」当然のよう [続きを読む]
  • 雪月1-4
  • 「…好きなの?」「!?」動揺で顔が引きつるのを感じた。彼女の表情、反応に気付いているのだろうか、クスリとエリーは笑みを浮かべる。そしてルーナの持つ本を指さす。ああ、とルーナは顔を緩め、胸を撫でおろす。紛らわしいことを言う、別のことを指摘されたのかと、それで焦ってしまったのだ。彼女の心を読む力でもあるのかと一瞬疑った自分が馬鹿らしくなって笑えてしまう。「ええ。貴女は?」「私は、そうねあまり読まないわ [続きを読む]
  • 2-3
  • 左目を髪で隠し残された右目、丸く赤い瞳が紫希を見る。まるで林檎のような色。その少女の横、彼女の左腕を絡むように両腕でしがみつく、青の瞳の少女。彼女の左目は、とても濃いまるで宝石、ラピスラズリのような色をしていた。「…空間が…止まった…?それに、双子…まさか。」「なぁーにごちゃごちゃ言ってるの?なまえはなにって聞いてるのにー!」赤目の少女はバタバタと足を踏み鳴らす。青目の少女はそれにつられてユラユラ [続きを読む]
  • 暖かい日、貴方を想い。
  • それは、ある日の朝のこと。普段実家にいる緋音は、休みが被る日の前日から琥珀の家に泊まりに行くようになっていた。それ以外の日にもまれに行くこともあったが。「え?休みじゃないの?」緋音の驚いた声が響く。集合住宅、その一室。二人は、休みでも琥珀の出勤日と同じ時間に起きるのが習慣だった。この日は、いつも休みだったので彼女もそのつもりでここにいて起床をいつも通りしていたのだが。琥珀が朝食を準備しつつ、突然、 [続きを読む]
  • 雪月1-3
  • 「そう!あれから街へ行ってみたの。」あれからひと月、ルーナは休憩中のユキのもとへ現れ先月の話をした。日差しが日に日に暑く感じるようになっていてそれを避けるよう二人は、木陰で並んで座る。風は、少々冷えるが日の暑さのおかげか日陰は、過ごしやすい場所だった。ユキは、彼女の顔を覗き込む。この間と同じ、無邪気な表情で、なぜか安心した。別に小さい子供が好きなわけでは無い。むしろどう接したらいいのか悩むため苦手 [続きを読む]
  • 2-2 (4) 琥珀の見た世界
  • 先ほどの声だけが鮮明に頭へ響く。『居場所…知っているのだけれど』『教えて差し上げましょうか?』響きはするが、理解が追い付かない。女の視線から放つ空気が、琥珀をとらえ、体と思考が固まる。昔聞いた、架空の物語で目を見た者を石に変えてしまうという化け物の話を思い出す。彼女がそれだと言われれば納得するだろう。動けない体に、冷たい風が吹き付ける。やっとの思いで口を開く。長い間、声を上げていなかったと思える程 [続きを読む]
  • 2-1 (3)琥珀の見た世界
  • 昼間の暖かさとは違い、夜の風は冷える。琥珀は、皆が寝静まり人の気配もしない回廊を、足音を立てずに歩む。あたりはざわざわと風の音。回廊の横。月の白い光が中庭の木々を照らす。草木から溢れる空気のおかげかここは、戦につかれた人々を癒す空間でもあった。彼は、その空間を一瞥もすることなく進む。螺旋階段。蝋燭の灯りが照らすも薄暗い。所々小窓が開いているが空気は重たい。埃もちらつく。歩く分には支障はないがあまり [続きを読む]
  • 二章 side:true (2)
  • 「おはよう、イライザ。」窓の前、カーテンを開けようと手をかけた女に向かって言う。彼女が引くと朝の陽ざしが入り込む。急な日差しに目が眩む。カーテンを開けた風で埃が舞ったのだろうか室内を白い光が舞う。「あら、おはよう。」彼女は振り返り、ベッドから起き上がった男に微笑む。つられて男は笑う。最近、彼女は、昔のように笑うことが多くなった気がする。それに、前までの彼女は朝、窓の向こうベランダから空を見つめては [続きを読む]