Hope さん プロフィール

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Hopeさん: 理不尽な病 〜アルコール依存症の夫と暮らして〜
ハンドル名Hope さん
ブログタイトル理不尽な病 〜アルコール依存症の夫と暮らして〜
ブログURLhttps://rifujinnayamai.hatenablog.com/
サイト紹介文私の夫はアメリカ人で、重度のアルコール依存症。回復どころか、ゆっくりと破滅へ向かっています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供31回 / 141日(平均1.5回/週) - 参加 2018/05/04 11:48

Hope さんのブログ記事

  • 素面への苦しみ
  • 私には時々、思いもよらないイマジネーションが働く。夫の離脱症状を待ちわびながら、この感覚が、何かに似ていることに気が付いた。静かに「陣痛」を待つあの感覚だ。今か今かと待ちわび、緊張し、不安になり、そして突然展開される劇的なドラマ。今度の離脱症状は、どのくらいの時間がかかるだろうか?どのくらい苦しいだろうか?出産が離脱症状、産みの苦しみは、シラフへの苦しみ。産んだ後には平和で穏やかな喜びが、そ [続きを読む]
  • Relapsed(再飲酒)
  • 夫の断酒が止まった。週5日AAに参加し、そしてそのAAの帰り道、ウォッカを買ってしまった。私はその夜、すぐに微かなその香りに気が付いたのだが、確信が持てなかった私は、それは気のせいだと思うことにした。でもその晩の夫の寝入る姿は、飲酒時のそれと同じだった。不自然な恰好で、床で寝転がっている夫。そしてその次の日の夜も、夫は床で、同じ姿で寝入ってしまった。それでも私は、夫がアルコールを飲んでいるかも知れ [続きを読む]
  • 義理の継母とその元パートナー
  • 私に強く離婚を勧めてくるのは、義父の再婚相手、義理の継母である。彼女は、義父とは不倫を経て、25年程交際した後に、5年前に義父と結婚している。彼女は初婚ではあるが、事実婚だったパートナーとの間に娘をもうけている。このパートナーは、アルコール依存症だったかどうかは分からないが、相当な酒飲みだったらしい。ただ、私の夫より症状は軽く、目立った離脱症状はなかったらしいから、ただの酒乱オヤジだったのだろう [続きを読む]
  • 離婚について
  • 夫の病気と、それによってもたらされる私の理不尽な苦労を知る数少ない私の知り合い達から、私は時折こう言われる。「離婚した方がいいよ!」「何で離婚しないの?」はい、アドバイスどうもありがとうございます。私も、もし私が彼らの立場だったら、今の私を見て、「離婚した方がいい」としか思わないだろう。それなのに今の私の中で離婚という選択肢がないのは、私も十分、夫のアルコール依存症という病気に巻き込まれている [続きを読む]
  • 勇気づけられるもの
  • アルコール依存症は、とても厄介で絶望的にさせられる病気だ。飲酒時の人格豹変、連続飲酒がもたらす、普通の生活ができなくなる廃人化と、離脱症状の壮絶な光景はこの世の地獄。その凄まじさは、アルコール依存症者とその家族を、精神的にも肉体的にも擦り切らせる。何で私の夫が、何で私が、こんな理不尽な病と闘わなければならないのだろう?それも一生涯。逃げ出したくなるような、気の遠くなるような長い時間。もう何年も、 [続きを読む]
  • 35日の壁
  • 夫は週5日、AAに行き始めた。人生経験の浅い若者達が多く集まるミーティングより、自分より年上の、人生経験が豊富なメンバーがいるミーティングに好んで参加した。そこで知り合いもできたようだ。今の夫に必要なのは、そういう自分と同じ境遇にあり、断酒を続けている仲間の存在だ。AAに通い始めて2週間が経った頃、夫は自信タップリにこう宣言した。「もう大丈夫!仕事に復帰するよ!Corporate world(ビジネスの世界)に [続きを読む]
  • 心の変化
  • 2018年夏、夫がAAに行き始めた。私と娘が夏休みで10日間程日本に帰国していた間に連続飲酒を始め、離脱症状で18時間も嘔吐し続けた末での決断だったのであろう。離脱症状から数日過ぎた頃、夫は私にこう言った。「AAに行くよ。」・・・やっと来たか!「だから前から何度も行きなさいって言ったじゃない!こんなに時間を無駄にして、あなたは本当に頑固なんだから!あなたの脳ミソは委縮してイカれてるんだから、自 [続きを読む]
  • Hope(希望)
  • 世間ではまだまだアルコール依存症は「アル中」という言葉で知られていると思う「アル中」・・と聞くと、どんなイメージがあるだろうか?手を震わせながら一日中飲んでいる。好きで飲んでいる。飲み方をコントロールしようとしない。だらしない人間。最低の人間。悪いイメージしかありません。アル中というだけで世間の見る目が違うのです。アル中、アルコール依存症は病気です。薬物依存症と同じ、脳の病気なのです。その [続きを読む]
  • 自堕落な日々
  • 解雇された時、夫は正直ホッとしていた。もうあのストレスから解放され、アルコールを飲む必要もなくなるからだ。私は彼に、「今まで一生懸命に働いてくれてどうもありがとう。」と戸惑いながらも感謝をした。嬉しい感謝ではない、悲しみを伴った感謝である。まさかこんな形であっけなく解雇されてしまうなんて、平静ではいられなかった。夫が仕事を辞めたら、もう飲むのは辞められると誰もが思っていた。ストレスがなくなるから [続きを読む]
  • 夫のこと
  • 夫は有能なITコンサルタントだった。娘が生まれる直前から11年間、家族のために頑張って働いてくれた。難しい性格ではあるのだが、職場での彼への評価は高かった。体面を非常に気にする彼は人と争うことなく、黙々と仕事に打ち込み、みんなからの厚い信頼を得ていた。夫の飲み方がおかしくなってきたのは、彼の仕事への真面目さゆえに感じてきたストレスからだった。それでも朝は普通に会社に行き、帰宅してから家でアルコー [続きを読む]
  • 葛藤
  • 夫は意志が弱いわけではない。自分がアルコール依存症であることをちゃんと自覚し、本気で辞めたいと思っている。それなのに飲んでしまうのは、これが病気だからである。アルコールの恐ろしさは、一般にはあまり知られていないと思うが、実は、ヘロイン等の薬物以上に中毒性が高い、最も危険な合法ハードドラッグだと言われている。また、離脱症状も他の薬物中毒以上に、死に至ってしまうほど危険なのである。夫は常々、「アル [続きを読む]
  • 優等生妻と不良亭主
  • 私達夫婦は、性格が真逆である。Opposites attract(正反対同志は惹かれ合う)という言葉があるが、こんなに違う性格の者同士が長い間一緒にいて、大きな喧嘩をしないわけがない。元々温厚で人との争いを好まない私ではあるが、長年の夫婦生活の中で、私は夫に対してだけは言いたいことを言い、時には般若のような恐ろしい形相で夫に対して怒鳴りつけるようになった。それだけ夫とは気を遣わない関係だといえば聞こえはいいのだ [続きを読む]
  • 義理の兄と妹
  • 夫の兄は精神科医だ。でもだからと言って夫の病の助けになったことなど一度もない。むしろ、失望しかない。違う州に住む義兄は年に数回家に来るのだが、でもだからといって積極的にアルコール問題について夫に問いただすわけでもない。アメリカ人が大好きな政治の話やたわいもない話をただ普通にして、何事もなかったかのように去っていくだけ。「アルコール依存症は、弟個人の問題だから自分には関係ないってこと!?」と、私が非 [続きを読む]
  • 義理の母と父
  • 義母と義父は夫が高校生の時に別居をし、それから離婚をしている。義母は離婚原因を義父の浮気のせいだと言い、義父は離婚原因を義母の金銭問題のせいだと言う。義父は当時の浮気相手と現在再婚をしているのだが、この彼らの三角関係は、何十年経った今でも愛憎劇を繰り広げている。私に彼らの真相は分からないが、ただ一つ言えることは、彼らは一度、きちんとお互いの誤解について話し合う必要があるということだ。夫の歪んだ性格 [続きを読む]
  • 無関心
  • 夫の周りには、夫を叱ってくれる人がいない。アメリカ人の国民性なのだろうが、個人的な問題に進んで関わろうとしないのだ。夫の友人、親戚、夫の兄妹、みんな夫のアルコール問題を、まるで存在しないかのように無視して普通にしている。唯一夫の両親だけが彼のアルコール問題について時々様子を聞いてくるのだが、だからと言って彼を叱ったり怒鳴ったり、説得を試みたりするようなことはしない。「息子はもう大人だし、そんなこ [続きを読む]
  • 本当の願い
  • 夫が死んでくれたら、やっとこの苦しみから解放されるんだろうなと、絶望しながら節々でふと思ってみるものの、私の本当の願いはそんなことではない。ただ、世の中の普通の家庭のように、普通の暮らしがしたいだけだ。夫が素直に専門家の助けを得て回復に向かって歩み出し、まずは一日一日を断酒で過ごすこと。そして、数ヶ月アルコールを断つことができたら、そこでやっとはじめてダメージを受けた脳が回復してくると思う。正常 [続きを読む]
  • アルコール依存症の家族
  • アルコール依存症との生活は壮絶である。この病気の人間が家族の中にいると、本人だけではなく、周りの人間までもが病気になる。アルコール依存症は病気なんだと分かってはいても、理屈の通じないアルコール依存症者と一緒に暮らすのは、非常に苦痛を伴うものである。普通の精神状態ではいられない。心が、身体が、悲鳴を上げる。飲酒によって豹変するアルコール依存症の夫の異常な言動と行動、それらに振り回されて、気が狂いそ [続きを読む]
  • 911(警察)
  • 私は夫から精神的な言葉の暴力で苦しめられる反面、肉体的な暴力は実は一度も受けたことはない。酔っていても、である。また夫は、酔っていても、ものを投げつけたり破壊するようなこともしない。これは不幸中の幸いであり、もし夫が暴力的でものを破壊するようなことがあれば、私は娘と犬達を連れて、とっくの昔に家を出ていたことであろう。そんな中で私は、数回警察に助けを求めたことがある。暴力を振るわれたわけではない、 [続きを読む]
  • 先が見えない苦しみ
  • 夫がアルコール依存症だという事実はとても辛い。でも、もう、受け入れました。専門家の力を借り、謙虚に、頑張って回復する努力をしているならしっかりと応援したい。でも、夫は専門家の力を借りようとしない。それが私の今の大きなストレスになっている。薬(飲まないようにする注射)を使うプログラムに通ったのが6カ月、依存症専門の心理学者の元に通ったのが6回程、週3日の外来プログラムに通ったのは1カ月程。AAに行っ [続きを読む]
  • 支配されるもの
  • 夫の病気のせいで奪われるのは、私の仕事の時間だけではない。たまの息抜きの友人達との約束でさえも、全ては夫の体調に左右される。「娘を夫と二人で家に残して大丈夫だろうか・・・?」友人との約束当日にドタキャンをして友人に迷惑をかけたくない。当日になって泥酔や離脱症状が起きると予測される時には、いろんな状況にもよるのだが、もしそれが友人宅でのパーティなら、ホストに確認をし、了解を得た上で娘も一緒に連れて [続きを読む]
  • 嘘のいいわけ
  • 夫の病気のせいで私の時間が奪われても、周りに本当のことは言えなかった。私が仕事中、何度か夫の離脱症状で会社を休んだり早退しなければならなかったが、会社には仕方なく嘘の理由を言うしかなかった。「夫がアルコールの離脱症状で・・・・」というより、「娘が熱で・・・」と言う方が、まだ普通に受け入れて理解してもらえると思ったからだ。その時は娘に本当に申し訳なく思い、そして夫のことを情けなく思った。また、娘の [続きを読む]
  • 甘い香り
  • それは突然やって来る。夫からかすかに漂うウォッカの甘い香り、私はすぐに気づいてしまう。夫の表情、歩き方、話し方、飲むとそれらに異変が起こる。それでも飲んでないと嘘を突き通す夫に、私は苛立ちを覚える。嘘をつかれる時ほどつらいことはない。飲んでいるのは明白なのに、飲んでないと平然と嘘をつく。しまいには、”Are you crazy?”(クレイジーじゃないの?)とまで言い放ち、あたかも私が被害妄想に陥っているかのごと [続きを読む]
  • 断酒
  • 夫の離脱症状のひと通りのドラマが終わると、しばし平穏な日々が訪れる。再び連続飲酒が始まる、嵐の前の静けさだ。再飲酒したことを反省し、私に謝り、時には涙を流し、もう二度と飲まないと誓う。この時の夫は、義父の仕事の手伝い、家のリフォーム、庭の手入れ等、今まで送ってきたアルコール漬けの日々の埋め合わせをするかのように、朝から晩までよく働く。きっと、忙しく何かをすることで、アルコールへの欲求と戦っている [続きを読む]
  • 無意味な優しさ
  • 離脱症状が出ると、初期の頃は心配で夫に付き添っていたものだが、今ではここぞとばかりに私は夫を無視している。死なないように最低限の注意は払い、あとは放置。泥酔時にあれだけ苦しめられ、離脱症状の時に助けを求められても、私にも感情があるから、夫に優しく接することができないのだ。ERに行きたいなら連れて行く。でもそうでないなら、勝手に苦しんでくれ。そんな時、夫は夫の両親に助けを求めて電話をする。それが夜中 [続きを読む]
  • 離脱症状
  • 初めて離脱症状が現れたのは、もう8年ぐらい前だろうか。原因不明の発作と震え、けいれん、それが4カ月に一度ぐらいの間隔で起きていた。初めての離脱症状から2年ほど経った時に、夫は初めてこう言った。「原因はアルコールだと思う。」離脱症状が起きると、私は懸命に夫を看病した。ERに連れて行ったまま、それから即入院になったのが4回、旅行先で警察に救急車を呼ばれてERに運ばれたのが1回、そして、職場から救急車でER [続きを読む]