ツカサ さん プロフィール

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ツカサさん: 海の向こうの怪異録
ハンドル名ツカサ さん
ブログタイトル海の向こうの怪異録
ブログURLhttps://uminomukou.work
サイト紹介文実話怪談@主に外国時々日本
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供12回 / 8日(平均10.5回/週) - 参加 2018/05/15 19:44

ツカサ さんのブログ記事

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  • 留遺 三篇
  • 通学路にて Kさんが高校生の頃、通学途中に近所のおじいさんに会った。いつものように挨拶をする。が、おじいさんからの返事はない。いつもなら二言三言交わすのに、何だか妙だと思った。帰宅して母親に言うと、嘘をつくなと何故か怒られた。「おじいちゃんは昨日の夜病院で亡くなったのよ」と。数年経った今もKさんはその時のおじいさんの様子をよく覚えている。錆び付いたチェーンをギイギイ鳴らしながら自転車を漕いでいた、そ [続きを読む]
  • 弔い
  • 今から五年ほど前、Yさんのお婆さんが亡くなった。 葬儀が始まると、僧侶はYさん一家を呼び寄せ、輪になって棺を囲むように告げた。黙って指示に従う大人達。葬儀に参列するのが初めてだったYさんも皆に倣った。すると、僧侶が持って来たカバンの中から生きた鶏を取り出し、その場で首を切り落とした。切り落とされた鶏の生首は棺の上に突き立てるように置かれた。そして、僧侶はぶつぶつと念仏のようなものを唱え始めた。その途端 [続きを読む]
  • 寂しい女
  • 今はごく普通の主婦であるKさんがまだ大学生だった頃、彼女は割と「軽い方」だったらしい。「それなりに彼氏もいたんだけど、声かけられたらふらーっとついて行ってたんだよね」その日、Kさんはゼミの飲み会に参加していた。楽しく飲んでいたのだが、誰かが言った「もうすぐ終電だ」という言葉を合図に、皆は慌ただしく帰り支度を始めた。ゼミの中でただ一人、実家暮らしではないKさんは終電の時間など気にしなくてもいいのだが、 [続きを読む]
  • 焼失
  • 和歌山県に住むTさんという男性からこんな話を聞いた。Tさんの働いている会社は毎年、十二月の最終出勤日に社員総出で大掃除をするという決まりがある。まずは自分のデスクの整理から。次は共有スペース、それから会社の外周。デスク整理以外の掃除は皆で適当に分担して行うのだが、ある年、Tさんは四十代の女性社員と共に「焼却炉係」に任命された。焼却炉といってもきちんとしたものではなく、日曜大工が趣味だという社長が自作 [続きを読む]
  • 汝、余所の諍いに関わる勿れ
  • 現在大学生のBさんがまだ幼かった頃。 ある夏の夜、村の住人達が広場で喋っているとどこからか言い争う声が聞こえてきた。どうやら男性と女性が喧嘩をしているようだ。しばらくすると「痛い!」という女性の切羽詰まった声が聞こえた。皆は「放っておいた方がいい」と家に帰ってしまったが、一人のおじいさんは声のする方へと駆けていった。声は河口の辺りから聞こえてくるのだが、月明かりだけでは声の主を見つけることも儘ならな [続きを読む]
  • 命の影
  • Eさんという女性がある日、日課の散歩に出かけた。20分ほど歩いた先にある小川はお気に入りの場所だった。Eさんはその日も小川の畔でしばらく過ごそうと思っていたのだが、すでに先客がいた。隣の家に住むKさんだ。川縁に腰かけて、足で水面をぱしゃぱしゃと揺らしている。 「こんにちは」いつものように挨拶をしたのだが、Kさんからの返事はない。それどころかこちらを見もしない。「Kさんもいらっしゃってたんですね」もう一歩近 [続きを読む]
  • 死者との再会
  • 今から数年前、Sさんは従姉の葬儀に参列した。葬儀から三日後にとある儀式を行った。それは紙で作った馬を燃やすこと。Sさんの故郷の風習である。死者が無事にあの世へ旅立てるようにとの願いを込めて行われるのだそうだ。親族だけで広い公園に集まって、紙の馬に火をつける。火にゆっくりと覆われた馬はあっという間に黒い煤へと変わった。最後まで見届け、公園を去る時。Sさんは何となく振り返って馬を燃やした場所に目をやった [続きを読む]
  • 校長の仕事
  • 数年前まで関西の小学校で校長先生をしていたというSさんにこんな話を聞いた。 Sさんが二十年ほど前に勤務していた学校には、奇妙なルールがあった。それは、毎朝一番早く学校に行ってコップ一杯の水を供えること。雨の日も雪の日も土曜日も日曜日も、決して欠かすことはできない。もちろん夏休みも冬休みも。彼女は毎日学校へ行き水を供えていたそうだ。それは校長だけの特別な仕事だったらしく、他の教員や生徒には秘密にしてい [続きを読む]
  • 横浜陰陽的放送局
  • 横浜陰陽的放送局さんが「お時間拝借増刊号19」にて当ブログの怪談『陰と陽』と『男嫌い』を朗読&解説して下さいました。個人的に好きなタイプの怪談だけを集めて楽しんでいるので怪異の原因や理由についてはほとんど知りませんでした。解き明かすとつまらなくなっちゃう話って多いじゃないですか。でも解説だけでひとつの怪談になるくらい怖かったです(特に『男嫌い』)。朗読と解説は動画の後半、1時間10分くらいからです。前 [続きを読む]
  • 地下鉄の怪 乗客篇
  • 今から五十年ほど前、中国は北京で地下鉄の開通工事が行われた。工事が始まって間もなく、作業に携わっていた人達から「幽霊を見た」、「誰もいない場所で人の声が聞こえた」等といった奇妙な報告が相次いだ。(『地下鉄の怪 作業員篇』) 行政は地鎮祭を行い「深夜は工事をしない」と決定した。地鎮祭のおかげか、その後霊障はなく工事は無事に終わった。しかし開通後しばらくすると、深夜でも電車が走るようになった。すると再 [続きを読む]
  • 浮気の匂い
  • 四十代のWさんは、数年前に離婚した。女癖の悪かったWさんの若い頃を知る友人達は皆、離婚理由は彼の浮気だろうと噂したが、実際はその反対なのだという。セックスレスを理由に奥さんから離婚を切り出され、改善しようにも当時多忙を極めていたWさんは為す術もなく同意せざるを得なかった。三人の子供の親権は奥さんが持つことになり、Wさんはあっという間に一人ぼっちになってしまった。かつて賑やかだった家が寒くて暗い場所にな [続きを読む]
  • 見えない夫
  • Yさんが旦那さんと死別したのはまだ三十代前半の頃だった。見合い結婚で夫婦となった二人は互いに色恋といった感情は持っておらず、友達よりももっと隔たりのある関係だったそうだ。起きて朝食を作り、仕事に行く彼を送り出し、昼間は掃除に洗濯、夕食の支度を終えて帰宅する彼を出迎え、次の朝の準備をする。単調で静かな毎日の繰り返しだった。それでも、自分以外に頼れる人がそばにいる生活に不満はなかった。ところがそんな生 [続きを読む]
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