たぬ吉 さん プロフィール

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たぬ吉さん: 聞き屋のたぬ吉
ハンドル名たぬ吉 さん
ブログタイトル聞き屋のたぬ吉
ブログURLhttp://tanukichi.hatenadiary.com/
サイト紹介文小説、希死念慮、ADHD、愛着障害、存在理由、生きる意味、amazarashi
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供50回 / 176日(平均2.0回/週) - 参加 2018/05/17 09:36

たぬ吉 さんのブログ記事

  • 【掌編小説】マスクの男
  •  僕は目の前の男と手をつないでいた。名前は愚か、年齢も職業も知らない。 男はマスクをかけていて、その表情のすべてを窺い知ることはできない。ただ、雰囲気が優しかった。 仕立てのいいスーツを纏っていた。察するに四十代半ばといったところか。人好きのする目元にしなやかな体躯、短めの髪は艶のある整髪料でタイトにまとめられ、密着した体からはわずかに線香のような匂いが漂った。たしかこの匂いはイソップの香水のよう [続きを読む]
  • 【掌編小説】石井さん
  •  私が小学五年生のころ、クラスに石井さんという女の子がいた。 石井さんはその年の春にやってきた転校生だった。見た目は利発そうなのに性格はひかえめで、なぜだかいつも体育の授業を見学していた。 見学の理由を担任から周知されなかったこともあって、最初は女子のあいだで「初潮なんじゃないか」と噂をしていた。ところが一ヶ月経っても授業に参加する気配がなくて、さすがにこれは何かあるだろう的な空気がクラス中に漂 [続きを読む]
  • 友達でいさせてください
  • これから朝に転じる前が 夜のいちばん寒い時間でしょうあなたにたどり着かないのは まだ寂しさが足りないのでしょうあなたの傍へゆくために パスポートもビザも必要がない空を見上げて 空に溶けて 空を伝ってゆく 有線放送だろうか、店内には中島みゆきの「空がある限り」が流れている。月曜夜半、僕は目黒駅前のファミレスでココアを飲みながら、見えるはずもない昨日と今日の境界線を探していた。 鞄から村田沙耶香の「ハコブネ [続きを読む]
  • 言いたいだけのアンチヒロイズム
  • 先週の土曜日、相方が誕生日のお祝いをしてくれた。実はその前日の金曜日が自分の誕生日だったんだけれど、あいにく彼は仕事が入っていたため、夜遅くに泊まりに来てくれただけで終わってしまった。仕方ないので当日は一人デニーズに行って、自分で自分にささやかなお祝いをした。(誕生日クーポンで無料だったパンケーキ)翌朝目が覚めて、僕はつぶやく。「誕生日、終わっちゃったな・・・。」すると、彼が言った。「今日までが誕 [続きを読む]
  • ラジオとファミレス
  • 久々にラジオを聴きながらブログを更新している。J−WAVEの「SONAR MUSIC」という番組なんだけど、今日は11月7日発売のamazarashiの新曲「リビングデッド」が初オンエアされるとのことで、今か今かとスピーカーに耳をそばだてている。このシングルは11月16日の日本武道館公演「新言語秩序」のコンセプトになっているので、ライブ参加者には必聴の楽曲なのだ。 www.amazarashi.com ライブはリスナー参加型だ [続きを読む]
  • ずぶ濡れで、走っていけるか
  • 綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人事件の元少年、4人中3人が再犯 https://t.co/pkA8fSotWM死刑反対派は一体どこに鳴りを潜めたんだ?こんな奴ら、500%死刑にしとかないといけなかっただろ。精神異常だよ。コイツらは。— Noel (@noel_valentine) 2018年9月1日 どうしてそういう言い方するんですか?— 聞き屋たぬ吉 (@kikiya_tanu) 2018年9月1日 コレは多分平行線たどる話になると思うよ?俺はたぬ吉さんの考えを否定 [続きを読む]
  • 【酷評】映画『未来のミライ』に抱く一抹の違和感
  • 夏の暑さも手伝って、只今絶賛引きこもり中である。暑さ云々以前に、今の生活環境では時間が腐るほどあるので、先週あたりまで家と図書館を往復するだけの日々が続いていた。本が大量に置いてある上に涼しくて、しかもすごく静かで快適とあって、僕にとっては楽園のような場所だった。ただ、日がな一日無心で読書をしていても、インプット出来る総量には限界があることを知った。こうも連日貪るように活字に触れていると、まるで使 [続きを読む]
  • 「後のものが先になり、先のものが後になるであろう」
  • 僕が昔預けられていた児童擁護施設には、敷地内にキリスト教の小中学校が併設されていて、山の上にはプロテスタントの教会が建っていた。施設の職員のおよそ半数はクリスチャンで、毎週木曜の夜と日曜の午前中には施設内の子供と職員が全員集まり、教会で礼拝がおこなわれていた。礼拝では聖書を読み上げる時間があった。聖書のどの箇所を読み上げるのかは事前に決められていて、各部屋の子供たちが順番で担当するのだけど、中学 [続きを読む]
  • 自分の言葉を探す旅
  • 今朝、AIR-J'氏と神原さんの以下の記事を立て続けに読ませていただいた。airj15.hatenablog.commituteru66.hatenablog.com自分もちょうど昨日こんなツイートをしたばかりで、二人と似たようなことを思っていたのだった。マウンティングのつもりか何か知らないけれど、ある人物がこれまでと異なる手段で文章の世界を見下し始めた。僕が拠り所としているのも、きっと分かっていながら。— 聞き屋たぬ吉 (@kikiya_tanu) [続きを読む]
  • 映画『万引き家族』に息を飲む
  • 水曜日の夕方、立川駅で万引き家族を観た。予告編を見た人であれば、この映画がハッピーエンドになるはずがないということは、もれなく予想していたに違いない。僕もはじめから「この家族がどのように崩壊するのか」という点に注目しながらスクリーンを見つめていた一人である。 物語は父親と息子らしき二人がスーパーで万引きをするシーンから始まる。戦利品を片手に帰路につく途中、あるアパートの前に座り込む少女に偶然出会う [続きを読む]
  • 低脳先生の犯行声明と、殺される僕の心
  • 何か変だと第六感が今うしろ髪引っ張っただけど訊いたら気まずいようで ここで訊いたら間が悪いようで何か変だと寒気のように今いやな感じがしただけど訊いたら機嫌損ねそう ここで訊いたらアタマ悪そうで根拠もないし 証拠もないし 理屈では敵わないでもだいたいそういうのが当たりなんだよね訊くべきだったね「なんでさ」ってね間に合わせの納得で黙り込まないでもしかしたら世の中はそういうものかもしれないなんて“そうい [続きを読む]
  • amazarashi Live Tour 2018「地方都市のメメント・モリ」
  • おととい中野サンプラザにておこなわれたツアーファイナルに、お世話になっている友人と二人で行ってきました。実は僕らにとって今回のamazarashiが初参戦のライブだった訳なんですが、噂に聞いていた通り、秋田氏の美しい歌声とタイポグラフィに終始圧倒されっぱなしの2時間でした。せっかくなので、興奮冷めやらぬうちにライブレポートを書いてみたいと思います。ーーーーーーーーーーーーーーーー【セットリスト】1.ワード [続きを読む]
  • 震災で浮かび上がる仮想現実
  • 東日本大震災で都心の交通網が完全に遮断されたとき、「予想外に繁盛したのが自転車屋さんだった」という話を知人から聞いたことがある。彼曰く、地震発生から二時間後に新宿区内で自転車を買おうとしたところ、すでに店先には大行列ができており、安価なママチャリなどは売り切れ状態だったそうだ。五時間ほど歩いて帰ったというから、まさに風が吹けば桶屋が何とやらである。戦争で武器屋が儲かるのと同様に、“未曾有”の震災 [続きを読む]
  • 午前三時の水銀灯
  •  地元の駅に着いたのは、すでに日付けが変わった頃だった。 お腹が空いていた。何か買って帰ろうと駅前のコンビニに寄ってはみたものの、食べたいと思うものが皆目見当たらない。棚に並べられた弁当類はどれもいまいちだし、パンも惣菜もおにぎりも、何もかもそそられない。仕事で精神的に疲れているせいだろうか。 そんなときは何も考えないほうがいい。 僕は無心になって、適当なカップラーメンとサラダと缶ビールをカゴに投 [続きを読む]
  • ギャップのある人
  • 先週火曜日の夜、ブログ仲間のけーみさんと国分寺でリアルをした。改札前で先方を発見して駆け寄ると、開口一番こう言われてしまった。「あっ、よかった!想像してた人と全然違いました!」僕のブログの雰囲気から、かなり暗い人物を想像していたらしく、ヤバイのが来たらどうしようと本気で心配していたのだという。たしかに最近の文章は明るくないから、そう思われるのも無理はない。本当はメンヘラなんだけど、リアルのときはで [続きを読む]
  • ある朝に、思うこと
  • 五歳児が虐待死した事件。殺した両親の子供時代まで想像できる人間は少ない。彼らがまた五歳の頃、その両親にどんな扱いを受けていたか、我々はもう知るすべもない。泣き叫んでいたのはきっと彼らの心も同じで、ギリギリのところで生かされ、殺されなかった彼らもまた、誰かの被害者なのかもしれない。— 聞き屋たぬ吉@6/22地方都市のメメント・モリ (@kikiya_tanu) 2018年6月9日どうして子供にネグレクトや虐待をしてしま [続きを読む]
  • 登山家の冒険は続く
  • 前回更新した記事が、はてな公式ツイッターでおすすめ記事として取り上げられたこともあり(神原さんが教えてくれるまで知らなかった)、土日の二日間だけでPV数が過去最高の3400を記録した。tanukichi.hatenadiary.comやはり世間的にセンセーショナルな内容だったのか、生活保護については予想以上に関心が高いようだ。恥も外聞もかなぐり捨てた甲斐があったと思う。実は一件だけ、成瀬優さんという名前の方から「人の金で生 [続きを読む]
  • 生活保護を申請した話
  • ひい、ふう、みい。財布の中身をベッドの上に並べてみると、そこには折目のついた三枚の千円札と、鈍く光る小銭が数枚あった。家に貯金箱なんてものは存在しないので、紛れもなくこれが全財産である。とち狂ったように届く請求書の山とそれらを交互に睨んでみるが、蓋しどう足掻いても詰んでいる。八方塞がりとはまさにこのことだった。背水の陣で臨んだ生活保護費の申請は、結論から言うと僅か九日ほどであっさり通った。昨今の [続きを読む]
  • 存在を証明する方法
  • 「断捨離の極意は何を捨てるかではなく、何を残すか」と話すのは、片付けコンサルタントで有名な近藤麻理恵さんだ。近藤さんは自著で「ときめきを感じるものだけ手元に残し、感じないものは処分する」という、至極シンプルな断捨離術を、世の中の片付け下手なマキシマリストたちに提唱。2015年には世界で最も影響力のある100人にも選ばれたとあって、リバウンド率0%はなるほど頷けるものがある。特に書籍に関しては全捨てを推奨し [続きを読む]
  • 虹色の優しさに包まれた、東京レインボープライド2018
  • ゴールデンウィーク最終日の6日、ヤシュウさんとりきまるさんとAIR-J'さんと共に東京レインボープライドに行ってきた。結論から言ってしまうと、とても賑やかで楽しかったはずなのに、返って僕は自分自身を見失ってしまったような気がした。このイベントを心の底から楽しめるようになるには、もう少し時間がかかるみたいだ。誰かがブログに書いていた。TRP2018に参加したことで、こんなにたくさんの当事者がいることを知り、 [続きを読む]
  • 白黒思考で、もがき続けるのだ
  • 近頃けっこうな頻度で死にたくなるんだけど、世の中にはそれと同じくらい、ふいに人を殺してみたくなる人がいるらしい。彼曰く、罪に問われてしまうから鳴りを潜めているだけで、その欲望は常に抱えているのだと言う。そんな話を目の前にして「その手があったか」と思わず膝を打った。禁忌に触れて、試しに好きなように自分を殺してもらえないだろうかと、危うく頼んでしまいそうになった。そのくらい本気で病んでいるのだ。人の [続きを読む]
  • ユータロさんへ
  • 僕のコメントが消されてしまったようなので、念のためこちらにも記しておきます。yutaro.hatenadiary.com〉筋肉とセックスだけでない知的な面もなくてはいけない〉結局は異性愛者が羨ましくて云々〉今どき異性愛カップルだって簡単に離婚する世の中だからこんなにわかりやすく僕の過去記事から引用して、遠因かもしれないとはよく言ったものです。完全にこちらに対するアンチテーゼだと受け取りました。改めて申し上げます [続きを読む]
  • 生きているのが辛いのは、きっと僕も同じだ
  • 比較は不幸の始まりだと自分に言い聞かせて生きているけれど、それももうどうしようもないところまで来てしまった気がする。友達と遊んだとか、美味しいものを食べたとか、きれいな景色を見てきたとか、常にキラキラしたものを発信できる人たちが心底羨ましい。こちとら友達と遊ぶなんて月に一回あるかないかで、未だに基本的な人との距離の取り方がわかっていない。一度絡んだことがあるのに「はじめまして」とか言ってしまったり [続きを読む]