a.o さん プロフィール

  •  
a.oさん: a.o独白ブログ
ハンドル名a.o さん
ブログタイトルa.o独白ブログ
ブログURLhttp://areiookuma.hatenablog.com/
サイト紹介文創作文章(ショートショート) 詩 個人的哲学(独白) などを公開しています。
自由文書きたい言葉が降りてきた時や叫ばずにいられないとき…その物事からいったん距離を置く方法として、日常を作品化するという実験をしています。
良いことやそうでないことも作品化すると、その全てに美が宿るような気がします。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供125回 / 131日(平均6.7回/週) - 参加 2018/06/08 16:51

a.o さんのブログ記事

  • 起動不全と言語野の消滅
  • 左手で何度も突起を押す、しかし反応が無い。再度突起を強く圧したが、プラスチックの鈍い音がして突起ごと箱の内部にめり込んでしまった、完全に起動不全である。まあコレ、半ばM氏の自作だもんな、M氏に局所的な反応が似るのも致し方ない…等と下世話な一人笑いをしつつも私は絶望していた。…ああ、とうとうPCまで壊れ始めている…まだ壊れていない、まだ壊れていない、起動が出来ないだけなんだそれも既に結構前から起動 [続きを読む]
  • 《創作文》窓辺の死体
  • 社会全体が個人全体の幸福と同等に至るにはあとどのくらいの時間が必要だろうか?時間など必要ないというのは欺瞞である。肉体を纏っている以上、時間も、守られるべき個人の領域も存在する。これは貧富の差が無くなるということと似ているが異なる、どちらかというと個人の幸福が侵される事無く確実に守られる社会の到達についての話である。私は妻を伴い国外へ行き、とある巨大な街の、貧困地区に隣接した富裕地区に居を構え [続きを読む]
  • この庭は黎明期である、この庭は黎明期である、この庭は黎明期である、だって、こんなにも何もかもが稚拙なんだもの。苗からは芽が出たばかり、いつまでも大きくならない、美しくならないの。雌株はいつまで経ってもただの物体だし、雄株は排出し続ける単調極まりない生き物で、日常の9割方、倫理観の9割方が本能に根ざしたものでしかないの。苗は何処からか譲り受けたものなの、新芽たちは何一つ知りもしないでここに植えら [続きを読む]
  • ■と?
  • 心の中にこの■があるとき、前が見えなくなるのよ。心の中にこの■が溢れているとき、前も後ろも横も見えなくなるのよ。不思議とね、上だけはいつも晴れているの、だけれど足にもこの■、黒い重りがついているから空は飛べないの、肉体を捨て去らない限り空は飛べない、そんな風に思ってしまうの。この■は何かしら?この■は罪悪感?醜さ?弱さ?この■は自分の内側の大いなる矛盾ってやつかしら?それとも、ただの影なのかし [続きを読む]
  • 《創作文》夜の浜辺で電話帳を
  • 僕は夜の浜辺で電話帳を燃やしていた、バイクは道路の脇に停めてある、地元の浜辺には今、僕一人しか居ない、夏場はここに幽霊が出るという理由で人が探索しに来たりもするけど冷え冷えとした夜には幽霊を含めて誰も来ない。季節はもう晩秋なのに潮風は生ぬるく湿っている、海は女みたいだと僕は思った、僕はさっき女の子と寝てきた…女と初めて寝たのだ。あの子の指がまだ僕を這っている気がして僕は何だかそわそわした、あの子 [続きを読む]
  • 《創作文》聖なる川の縄梯子
  • 花嫁を攫わねばならない、婚礼の夜はもう二度と来ない。徴をつけられてしまってからではもう遅い、私はあの娘を取り戻さねばならない、あの娘の出自を考えれば自明の理だ。出自を一生隠し通せるはずがない、本来夫となるべきは私なのだから。聖典の示した幸福にはあの娘と私が必要だ、そうだろうガンジス川よ、死者を焚く煙よ。夜がやってきた、婚礼を終えたら花嫁は徴を受けてしまう、それから取り戻すのは教えに背く。色とり [続きを読む]
  • 《創作文》Maybe Angels
  • 褐色の肌をした老婆は道路へと一歩また一歩と踏み出していた、売春宿へと続く干からびた道を老婆はよたよたと歩き、一つ一つ、投げ捨てられたゴミを丁寧に拾っては袋へと入れていた、その袋からは拾ったゴミがぽろぽろとこぼれ落ち、再び路上へ転がっていった。緑色のバスが来るまではまだ時間があった、誰にも見えない影は老婆をじっと見守っていた。老婆は頼りない足取りで遂に道路へと降りた、たった一段のアスファルトの段差す [続きを読む]
  • 約束が欲しい
  • 家の目の前で撮影が行われている。小さな川岸でいくつもの場面が展開される。監督のかけ声が段々大きくなって、遂に庭先まで撮影の一団がやって来た。そうだよねえ、それを作り物だと、自分で創っていると思えば思うほど…こんなにも自由になれるというのはおかしな話だよねえ、世界は舞台なのだね。普通に歩いているだけでは、どのような格好をしようか、ゴミを拾うべきかなんて事にすら迷って、こんなにも不自由なのに、世界は [続きを読む]
  • 幽霊(散文)
  • よりにもよってこんな日に公演かあいつ、舞台の上を確かに跳びはねて歌ってたなあお客さんにも役者の顔で接してた、この世界の生き物なんだなあいつはあいつはあいつ自身でいるよりも他の誰かを演じる方が力の湧く性分なんだそういう奴だよあいつは、この世界では幽霊みたいな奴なんだあいつは久々に唄声を聴いた、正直昔より鈍ってるな大分、どうか巻き返してくれよと客席から身勝手な祈りを送る一方ホテルの中ではまだ何も聞こ [続きを読む]
  • 【詩】女同士
  • 最後はみんな笑い話になるねえ辛かったことも笑えない話も全部笑い話になるねえ仲悪かった奴との事すら笑えるんだからあんなに愛して愛して愛し抜いた男のことすら最後には笑い話になっちゃうんだからやってらんないよねえ笑っちゃうよねえ女同士ってのはこうでなくちゃあの港の先には徒歩では行けないんだよ潮風はこれでもかと吹き付けるからあんたは飛べないんだからね泳げないんだからね歩けないんだからね馬鹿だねえあんたは [続きを読む]
  • 【創作文章】落ち込んでも描いて
  • 「正直ね、結構参ってるの」女は真正面を向いて言った、女の前には水盤が置かれて、その内側には木と家の模様が浮かんでいた。女は水盤に向かって話していた、誰も聞くはずのない会話を女は一人でしていた、開いた窓からは金木犀の香りだけが冷たい空気と共に漂ってきていた、日はまだ昇っていない。「参ってるって言えない事に結構参ってるの」水盤の中の木と家の模様が揺らいで見えた、それは絵と言うより単純な模様だった、女は [続きを読む]
  • 【詩】鏡の舞台
  • 鏡の舞台に私は今立っていて自分に問うの鏡に映った自分を私は私だと言って直視することが出来るかしら?舞台に上がった自分をあなたは自分だと言って直視することが出来るかしら?私からするとあなたは面白い面白いあなたの居るその劇団も面白いその劇団のあまりの未完成さも含めて面白いこんな未完成な劇団にそれでも情熱をかけているということ自体が面白いのよねえこれは残酷な面白さなのかしらねえこれは許されない微笑み [続きを読む]
  • 仕事上がりに
  • 穏やかな空気、窓から差し込む陽光、静かな雨、客は全て出払って、この階には私以外誰も居ない、全ての部屋のドアの向こう側、開いた窓から街の風が入り込んで私に囁きかける…客室清掃で一番気持ちが安らぐ瞬間である。今の時点では進捗通り進んでいる、次の一時間までに四部屋、その次の一時間までに三部屋、その次の一時間でまた三部屋、余った時間でゴミ出しとリネンの整理。ふと、人影と鍵の煌めく音がして振り返ると女ボ [続きを読む]
  • 【詩】演劇
  • 演劇というものは何故世の中に存在しているの?演劇というものを初めて創り出した人は一体何を考えていたの?綺麗な世界が見たかった?現実の人間関係というものに辟易したからこそ舞台を世界に見立てそこに理想世界を見いだしたかった?誰かに美しさを見いだしてもその誰かの醜さは見たくない世界に美しさを見いだしても世界の歪みは知りたくないあなたは何故演劇を観るの?あなたは何故嘘を見て感動するの?あなたは投影 [続きを読む]
  • 杖を持つ意味
  • 折りたたみ式の杖を使おうか迷っている。杖をつくという行為には二種類の意味合いが込められていると最近知った。歩けないから杖をつく、歩きたいから杖をつく、この二種類である。この二種類の杖に色をつけ、周囲の人にわかりやすく出来ればよいのにと思う、歩けない人なのか、歩きたい人なのかの区別をつけるとよいと考えている。私の身体は生きている限り進行してゆく変形性関節症に分類される、まだこれの初期である。私の [続きを読む]
  • 【詩】命に裏切りはない
  • 命に裏切りは無い裏切りは起こらない誰かを信じているというのはその実誰かに素直に心を開きたいというその自分の気持ちに対してただ正直で在るということそれはとても素晴らしいこと次の世界へと続く扉を開くことだからその誰かが自分の思い描く理想とは違っていても裏切りにはなり得ないその人に裏切られたということにはならない何を知ったその時にその誰かに素直に心を開き続ける事も残念に思いその場で止めてしまう事 [続きを読む]
  • 内緒の話
  • これは内緒の話なのだけれど、この職場はね、駅のすぐ向こう側、通りを二三本跨げばあの人が居るから選んだのよ。私が埋め立ての海水臭い街からこっちに越してきたとき、どこに勤めに出ようか、どの街に行こうか迷ったの。家からバス停までの距離、バス停から、それぞれの街への距離や風景、街の匂い、あの人の匂い。あの人の居る街に行こうと思ったの、朝の光の中、あの人の居る街に行く、それってとっても素敵なことだと思った [続きを読む]
  • 痛みと世の中(雑記)
  • ここ数ヶ月で寝返りが完全に打てなくなった、以前は打てたので寝返りを打つと身体がどれほど楽かを知っている、回復する見込みはない。夜間、下肢だけは自動的に動いているのだがそれすら脱臼系の痛みが生じ、その痛みで何度も目が覚めている。朝、やや床ずれ状態で起き上がるのだがその時にも骨が痛んで起きるのを諦めそうになる、が、寝ていること自体が苦痛なので早朝には活動するようにしている。特に夜間は、寝返りが打てな [続きを読む]
  • ああ肋間神経痛
  • 夜、薄暗がりの視界、その片隅に青白い光が見えた、それはだんだんこちらに近づいてきて私の胸にのしかかった。私は胸にひびが入るのをまざまざと感じ、身を動かそうにも骨が軋んで動かず、やっとの事で起き上がると左胸を押え呻いた。呻き声を出したら出したで左胸はさらに軋んだ、ああ、死ぬのか、息が吸えない、ああ、私死ぬのか、真夜中に起きて制作するとか無理が祟ったのだろうか、正直それくらいで四苦八苦してるだなんて [続きを読む]
  • M氏、いつもありがとう(夫婦らしき二人)
  • いつもありがとう、そう私はM氏に言う、毎日言う。いつもありがとう、M氏はその言葉に対して頷く、毎日頷く。おそらく私としか…形の上でだが…付き合ったことの無いM氏は、女という生き物が毎日数回は礼を言う生き物であると思っている。数え切れないほどの別れ話をM氏とした、私は随分昔に駆け落ちまでしてM氏の元を飛び出した事もある、しかしM氏はそれでも首を縦には振らかった。もう別れ話をする気力が無いというのが [続きを読む]
  • 憧れ
  • 人間にとって一番強い感情や動力源て何だと思います?それはね、怒りでも憎しみでも、自分が何かに勝ちたいという圧倒的な気持ちでもなく、憧れ、ただそれだけなんですよ。最近私は人の気持ちがわかるようになりましたよ、今まで謎だったんです。どうして人が悪口や、自ら選んだ生活の愚痴を言うのか謎だったんです。それが優しさや思いやりの感情から根を発しているだなんて、知りもしなかったのです。思いやりがあるなら、私 [続きを読む]
  • 《創作》真夜中の大学に僕は今
  • 真夜中二時の大学に僕は今、忍び込んでいる。大丈夫、授業の後、あの窓を空けておいたから、僕は荷物を背負って校舎の裏側に回り、そこから二階までよじ登る。自転車置き場を足場にすればすぐに僕の制作場所まで辿り着く。肩に背負った袋の中には木材や、それを留めるための金具、見たこともないような鉄の何か。途中、道すがらの工事現場に寄って調達してきた品々だから、それらが成すべき用途は素人の僕には不明だ…しかし、こ [続きを読む]
  • 【詩】赤い骸骨
  • 赤い二体の骸骨が尋ねるお前には出会うべき人はいないのかい?お前は何故その人に向き合わなかったのかい?お前は何故その人以外の男に自分の世話をさせて平気でいるんだい?お前は何故肉体の若い時にその人を懸命に探そうとしなかったのかい?お前にせっかく肉体を授けたのに私たちはもう死ぬよ私たちは生きたからお前の為に死ぬだなんて傲慢な勘違いはよしておくれ私たちは赤い骸骨情熱の骨一つの命赤い赤い夏お父さんお母さ [続きを読む]