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2018/06/30

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  • アキノノゲシ

    アキノノゲシ(キク科)東南アジアが原産で稲作と共に日本へ渡って来た史前帰化植物。田や畑のまわり、土手などでよく見られます。アキノノゲシは、ノゲシが別名でハルノノゲシと呼ばれるので、秋に花を咲かせることからつけられた名前です。ノゲシ(野芥子)という名前が付きますが、ノゲシ(ハルノノゲシ)とは別でアキノノゲシ属です。レタス(Lactucasativa)の仲間で、レタス、サニーレタス、ニガチシャ、カキチシャ、サラダ菜など同じ仲間になりあます。初夏までは丈は低く、花を咲かせる頃から急に高くなります。直立して高さ50~200cmになります。アキノノゲシの花は、一日花で、甲虫、チョウ、ハナアブなど様々な昆虫たちが集まってきます。きずつけると白い乳液が出ます。同じキク科でも,白い乳液のあるなしで次のように分けます。白い...アキノノゲシ

  • ワレモコウ

    ワレモコウ秋の七草の1つです。俳句でもワレモコウ(吾木香)は秋の季語になっています。一休の俳句に、「ワレモコウさし出してはなのつもりかな」ワレモコウの花について一休さんも評価に困ったようです。暗紅色の花と思いきや、この暗紅色の部分は、花の咲き終わった「跡」です。ワレモコウは花弁がありません。あの暗紅色の部分は、4枚の萼片になります。雄しべは4個、ガク片より短く花外に出ません。葯は、乾くと黒くなります。花は、花序の先のほうから咲き初め、下部におよびます。ワレモコウの名は,源氏物語に初めて登場し,平安時代に京都でブームになったようです。平安時代の宮廷庭園では、ワレモコウを植えて秋の野原を再現という風流な表現をしたとか。ワレモコウは、ヨーロッパや東アジアなどに広く分布するバラ科の植物です。漢方でも、根や根茎を天...ワレモコウ

  • ヒガンバナのなかま

    ヒガンバナのなかま秋のお彼岸の頃に咲くヒガンバナは、秋の季語になっています。昔から日本で親しまれてきた植物です。ヒガンバナはリコリスの一種に分類されており、リコリス・ラジエータ(Lycolisradiate)の学名があります。ヒガンバナは種をつけず、球根が分球して増えるところです。ヒガンバナ秋の田畑の畦に多くめられます。原産地は中国南部です。球根になった鱗茎には毒があります。花の咲く秋には葉がなく、葉は冬から早春にかけて、他の植物が枯れている間に、細い葉を伸ばします。ナツズイセンかなり古い時代に中国からやってきた多年草です。ヒガンバナと同じように、花は咲いても種子はできません。ユリに似た花から「裸ユリ」とも呼ばれます。暑い夏の花の少ない季節に、突如として咲くところが重宝され庭園などに良く植えられています。...ヒガンバナのなかま

  • ヒガンバナ

    ヒガンバナヒガンバナはちょうどお彼岸の時期に見られる花です。葉がないのに、突然花が見られるので大変目立つ花です彼岸に咲くのは、ヒガンバナは気温の変化で開花する特性があるからです。「暑さ寒さも彼岸までちょうどこの時期涼しくなり始めた頃に、花が咲くというのがヒガンバナの生態です。ヒガンバナは花が終わると、その後「葉」のみが出て、冬を過ごします。夏になると「葉」もなくなり休眠期に入ります。気温が下がってきたお彼岸の頃に花が咲くのです。日本で咲いているヒガンバナは、すべて実をつけません。ヒガンバナは、すべて3倍体だからです。中国には、2倍体で種子をつけて繁殖するヒガンバナがあるので、日本の個体も中国由来といわれています。どのように日本にやってきたのかはわかりませんが、有史以前に渡来・帰化した植物、史前帰化植物とさ...ヒガンバナ

  • セイタカアワダチソウは「花粉症の原因」といわれたときがありました。

    セイタカアワダチソウは「花粉症の原因」といわれたときがありました。日本に渡来したのは明治時代といわれ、戦後、急速に全国に広がっていきました。1960年ごろ、北九州では炭鉱の閉山があいついだころに急増したことから「閉山草」とも呼ばれたそうです。10月を過ぎると都市近郊の空き地や荒れ地、土手、休耕田などなどで群生し、日本中に広がりました。黄色い穂をつけた花を好きな人は少ないようですが、その繁殖力の旺盛なところが嫌われる原因のようです。そして、全国に広がったときに花粉症もひろがりました。そのため、一時セイタカアワダチソウが花粉症の原因とまでいわれましたが、セイタカアワダチソウは虫媒花のため、花粉症はおこしません。50代以上の人の中にはまだセイタカアワダチソウが花粉症の原因と思って近づいてはダメという人がいます。...セイタカアワダチソウは「花粉症の原因」といわれたときがありました。

  • 社家郷山(しゃけごうやま)の観察会 2015年9月20日(日)

    社家郷山(しゃけごうやま)は東西に長くのびる六甲山地の東エリアにあります。ハイキングや自然観察など様々な野外活動が楽しめる場所です。今月は身近な社家郷山(しゃけごうやま)で観察会を行いました。出発点は「かぶとやま荘」、ここから樫ヶ峰山頂を目指します。社家郷山(しゃけごうやま)の観察会2015年9月20日(日)ナチュラリストクラブかぶとやま荘から少し登ったところは平坦な草地になっていていろいろな植物が観察できます。この辺りはコープこうべが「コープの森」ととして兵庫県「企業の森づくり」制度を活用し、森の整備と現地での体験学習を行っています。秋の草花がたくさん生えていて、早速カメラを取り出してパチリ。この大きなおなかのカマキリはオス。おなかにハリガネムシが寄生しています。ハリガネムシは水の中で生まれ、ボウフラな...社家郷山(しゃけごうやま)の観察会2015年9月20日(日)

  • ツリガネニンジン

    ツリガネニンジン(キキョウ科)里地の畦や里山に向かう道沿いに釣り鐘状の薄い青紫色の小さな花をぶら下げた植物がツリガネニンジン。ニンジンと名がついているのは、根が朝鮮に人参に似ているところから。朝鮮人参と同じように薬効があるそうで、根を乾燥させ(シャジン(沙参))、漢方では鎮咳、去痰作用があるとか。若い芽や茎先のやわらかい部分は「トトキ」とよばれ⾷⽤になる。ツリガネニンジンは、花の色やかたち、茎や葉の様子などに個体差が出やすい種類です。ツリガネニンジンの受粉は夜行性のガのなかまが花粉媒介をしているという報告があります。(つくば生物ジャーナル2016.)昼間にやってくる昆虫は受粉に貢献せず、夜にやってくるガの仲間が受粉を助けているそうだ。この研究では、ツリガネニンジンの出す蜜を手がかりにして、夜の方がたくさん...ツリガネニンジン

  • 和泉葛城山のブナ

    和泉葛城山のブナ「生きている大和川」では金剛山のブナ林を取り上げたが、和泉葛城山にもブナが残っている。大和川の調査のときには、9月に和泉葛城山のブナも観察している。毎年実をつける樹木もあるなかで、ブナは10数年に一度という間隔で実をつけます。つけるときは大量にできるので、虫などにたべられても生き残ることができるようになっています。生き残った実でも、ササの生い茂った場所に落ちるので、発芽して大きな木になるのは大変な確率になります。和泉葛城山ブナ林は、1923年(大正12年)に国の天然記念物に指定され、今年(2023年)に指定100周年になります。現在ブナ林の保護と増殖のため、コアゾーンとバッハゾーンに保全場所での計画的な育成をおこなっています。和泉葛城山のブナ

  • コオロギのなかま(2)

    コオロギのなかま(2)9月になっても連日30度を超す気温が続く。寒冷な地域にすむ生き物は温暖な地域にすむ生き物よりからの大きさが大きい(ベルクマンの法則)という法則がある。日本人はこのままでは小さな体になっていくかもしれない。ところが、昆虫の場合、緯度が高い寒冷地の昆虫ほど体の大きさが小さい。(逆ベルクマンの法則;1949、OrlandoParkの北アメリカのゴミムシの研究より)逆ベルクマンの法則が成り立つことを、1967年正木進三氏がエンマコオロギで報告している。なぜ、逆ベルクマンの法則になるのかは、昆虫の幼虫が暖かい温度が長く体験できる幼虫ほど大きくなれるからだ。コオロギのなかまで、花壇や芝生の生える草地に生息するのがシバスズとマダラスズ(どちらもヒバリモドキ科)どちらも大きさは10mm前後のコオロギ...コオロギのなかま(2)

  • カマキリのなかま

    カマキリのなかま近畿地方には草原性のオオカマキリやチョウセンカマキリと樹上性のハラビロカマキリ、草本や潅木の地面近くに潜むコカマキリが代表的なカマキリの仲間です。オオカマキリTenoderasinensis(Saussure,1871)草原や林縁に生息する。特にクズなどが繁茂する草原で見つかる。前脚の基部が薄い黄色で、下翅が黒紫色をしている。カマキリ(チョウセンカマキリ)Tenoderaangustipennis(Saussure,1869)草原や河原、畑、ガマなどの植物が生えた沼地に生息する。前脚の基部がオレンジ色で、下翅は透明である。ハラビロカマキリHierodulapatellifera(Audinet‐Serville,1839)樹上性で林縁に生息する。前脚基節のコブ状突起が大きく、数が3~4個で...カマキリのなかま

  • 里地里山の一年 9月上旬の里山

    里地里山の一年9月上旬の里山日照りと雨が降れば大雨の夏でした。里山保全の作業の様子を報告します。9月は倒木の撤去作業を中心に行いました。倒木があります。特にコナラの立ち枯れがめだち、太い枝から重さで落下、山道を塞いでいます。前回の続きの所から整備をはじめました。下草が覆う場所で、多分初めて入る場所だと思います。ちょっとジャングルの様です。谷のようになっている所の横の木を切り倒して歩ける場所を作りました。帰り際にちらっと池と橋が見えたので「あれっていつもリース用のツルを取りに行く所の奥の池ですか?」と聞くと「そうです」と。作業する山のほとんど東の端っこでした。今日は植物や鳥にとても詳しいIさんが来られたので新しい発見が!私たちだけでは全く気が付かなかったと思います.里地里山の一年9月上旬の里山

  • コオロギのなかま

    コオロギのなかま秋に鳴く虫の声が盛んに聞こえるようになりました。日本では鳴く虫の声を聴く風習があります。童謡「虫のこえ」には、マツムシ、スズムシ、キリギリス、クツワムシ、ウマオイなどがでてきます。「虫のこえ」の2番に「きりきりきりきりこおろぎや/がちゃがちゃがちゃがちゃくつわ虫/あとから馬おいおいついてちょんちょんちょんちょんすいっちょん/秋の夜長を鳴き通す/ああおもしろい虫のこえ」とあります。「きりきりきりきりこおろぎや」とあるのが不思議だと思いませんかコオロギは「コロコロコロ」じゃないのとつっこみたくなりますが、元歌は「きりきりきりきりキリギリス」だったのです。いまでも、小学校の音楽の教科書に載っています。コオロギになったのは、秋の夜長に鳴き通すのはキリギリスではないのではと誰かがいたのでしょう。元歌...コオロギのなかま

  • バッタのなかま

    バッタの仲間バッタの代表といえばトノサマバッタ。トノサマバッタの仲間がアフリカやアジアで大群になって大移動して農作物に被害を与えたというニュースを聞くことがある。深刻な農業被害をもたらすのはサバクトビバッタ。トノサマバッタは大群になることはありません。もともとトノサマバッタの仲間は乾燥に強く、砂漠のような乾燥した大草原に住んでいます。卵も土の中に産み、乾燥から卵を守るようにしています。バッタの仲間は不完全変態で、さなぎの時期はありません。生まれたときから幼虫の姿は成虫の小型の姿で、脱皮してだんだん大きくなります。幼虫の時はイネ科の草が生える草原ですごし、成虫になる石ころや砂地の乾燥した川原などですごします。卵は砂地や石ころのある場所に土をほって産卵します。卵は春まで休眠します。バッタのなかまは、日本では約...バッタのなかま

  • ナンバンギセル

    ナンバンギセル(ハマウツボ科)9月上旬には、里山のススキの根本にはナンバンギセル(ハマウツボ科)が見られます。ナンバンギセルはススキやミョウガなどの根に寄生しますが、すっかり少なくなってしまいました。牧野富太郎氏は明治13年に四国の石鎚山に登ったときにはじめてこのナンバンギセルを採集したと書いています。(植物と九十三年(2)北国新聞)花期は7~8月、長い花柄の先に横向きに花を一つつけます。花は紅紫色の筒形です。葉緑素を持たないので光合成ができません。それで、ススキなどの植物の根に寄生し栄養分を吸収します。名前の由来は、花の姿が、マドロスパイプににており、南蛮人(ポルトガル人)が煙草を吸う時に使うキセルという意味でつきました。ところで、寄生植物で有名なのは世界一大きな花を咲かせるラフレシアがあります。身近な...ナンバンギセル

  • マツモムシ

    マツモムシ体長1.5cmほどの水生昆虫。背泳ぎを上にして泳ぐ様子が見られます。肺呼吸する昆虫です。呼吸の仕組みは、腹に超撥水性の毛がはえており、毛のすきまに空気を貯めこみます。その空気で呼吸をするのです。背泳ぎの姿勢になるのはその空気が浮力になるためです。マツモなおの水草のはえている池などに生息していることから名前が付きました。マツモムシ

  • 里地里山の1年 9月上旬の里地

    里山では稲穂が黄金色に色づいています。すでに稲刈りの終わった田んぼもありました。まだまだ暑いですが、秋の気配が少しだけ感じられます。田んぼの周りには秋の花が見られるようになりました。ヒヨドリバナ、オミナエシ、ツリガネニンジン、ゲンノショウコ、ヌスビトハギ、コマツナギ、ワレモコウ、ヤマウド、サトキマダラヒカゲ、ヒメウラナミジャノメ、ルリシジミ、ジャノメチョウ、アゲハチョウ、モンシロチョウ、オオシオカラトンボ、オオアオイトトンボ、マユタテアカネ、羽先の黒いマユタテアカネ、リスアカネ、ネキトンボ、ショウジョウトンボ、ニホンアマガエル、トビなど里地里山の1年9月上旬の里地

  • アケビ

    アケビ(アケビ科)日本ではアケビとミツバアケビが知られている。ゴヨウアケビは、アケビとミツバアケビとの雑種とされている。アケビとミツバアケビの違いは、前者が小葉5枚に対して後者は3枚(ゴヨウアケビの小葉は3~5枚)である。アケビは、本州、四国、九州に分布ミツバアケビは、北海道から本州、四国、九州に分布。長卵形の大きな果実、果肉は甘くて比較的美味しい。熟すると紫色となり、タテに二つに割れ、白色半透明多汁な果肉がみえる。甘いが、食べる部分は少なく口に黒い種子が残る。古くはこの果⾁の⽢さが珍しがられ、無病息災の珍果として朝廷に献上されたたことが『延喜式』(905〜927)に記載されている。アケビの果実について、牧野富太郎氏は「アケビは果実の名で、この植物を指して言う時はアケビカズラと呼ぶべきである。」と述べてい...アケビ

  • 蓼食う虫も好き好き

    ヤナギタデの葉は辛く刺身のつまになる。その辛い葉は虫も食わぬだろうということで、「蓼食う虫も好き好き」ということわざができました。秋河原で群生している様子が見られます。ヤナギタデ(マタデ)河原など湿った場所に見られます。葉が柳に似ていることからヤナギタデといいます。葉や茎は噛むととても辛く、葉を二杯酢ですり潰した「たで酢」は、鮎の塩焼きなど日本料理にはつきもので、鮎の香りをより引き立てる調味料になります。猪名川の河川敷には、秋になると、ヤナギタデやボントクタデ、イヌタデなどタデ科の植物の花が咲きます。イヌタデタデの仲間なのに辛くないので、役立たずの意味でこの名がつけられました。昔、女の子のおままごとでは赤飯の変わりに使われました。オオイヌタデイヌタデより大きな淡紅色の花を咲かせます。節が膨らむのが特徴です...蓼食う虫も好き好き

  • 灯火にあつまるガと花にやってくるガ

    スズメガのなかまスズメガの多くは夜行性なので、灯火の周りでよく観察できます。スズメガは花や樹液へ吸蜜をするので、蜜源から観察することができます。エゾスズメ時期:5月上旬~8月中旬.特に7月に多く見られます。年1化とされています。食草はクルミ科オニグルミやノグルミ成虫の静止姿勢独特で後翅を前翅よりも前に出します。クチバスズメ時期:5月中旬~8月下旬.特に7~8月に多く見られます。年1化とされています。食草:ブナ科(コナラ,シラカシ,ウバメガシなど)トビイロスズメ時期:5月中旬~9月中旬ごろ、特に7~8月によく見られます。年1化食草:マメ科(ニセアカシア,クズ,フジ,ハリエンジュなど)秋に幼虫が土中に潜り前蛹越冬し、翌初夏に蛹化することが知られています。オオスカシバ時期:4月下旬~10月中旬まで見られますあ。...灯火にあつまるガと花にやってくるガ

  • 日本のクズとアメリカのクズの話

    クズとアメリカでの話クズは秋の七草の一つ。「萩の花尾花葛花瞿麦(なでしこ)の花姫部志(をみなえし)また藤袴朝顔の花」(万葉集)クズは根からくず粉がとれます。葛湯や和菓子の原料になります。また、「葛根湯(かっこんとう)」という薬にもなりますクズの繊維から葛布とよばれる布がつくられます。静岡県掛川市では今でも葛布作りが行われています。このように歴史的にも価値のある植物ですが、アメリカに渡ったクズは厄介者になっています。クズはもともと砂防や飼料に使用するためにアメリカに渡りました。ところが、今では、グリーンモンスターと呼ばれアメリカの在来種を脅かし、環境問題になっています。調べてみるとクズ以外にも日本の植物がアメリカで問題になっているようです。ジョージア州のツリーズアトランタという団体が日本からアメリカにやって...日本のクズとアメリカのクズの話

  • 血吸いバッタ -ショウリョウバッター

    血吸いバッタ-ショウリョウバッター人間の生き血を吸い取るバッタのことではなく、手でつかむと口から茶色の汁を出すことから「血吸いバッタ」と呼ぶ地域があります。飛ぶときにチキチキという音をだすのでチキチキバッタのほうが有名かもしれません。7~10月に見られるこのバッタはショウリョウバッタです。頭部が尖った、大きなバッタです。特にメスは大きく、8cmぐらいになります。オスは細身で4~5cm程度と小さいです。7月から10月頃まで見られます緑色型と褐色型や白い筋のはいっているのがいますがすべてショウリョウバッタです。見た目は別のバッタかもと思います。これは後から色が変わるのではなくて、母親から生まれたときにすでにそれぞれの色をしています。遺伝的に同じ色にならないよう何系統の色にわかれています。枯れ葉が多い場所、草が...血吸いバッタ-ショウリョウバッター

  • 街路樹でなくアオマツムシ

    アオマツムシ街路樹で「リー・リー」とかん高く聞こえる。アオマツムシだ。アオマツムシは8月下旬から10月ごろにかけて街路樹の上で「リー・リー」と、かん高い音で連続して鳴いている。アオマツムシはどちらかというと自然の森ではなく、街路樹や生け垣などでよく見られるのが特徴だ。体長は20~25mmくらいで、鮮やかな緑色、オスの背中の羽には茶色い斑紋がある。幼虫・成虫とも夜間活動型で、日中は隠れてじっとしている。夕方ごろからは活発な歩行活動を行う。秋の終わりに、細い木の枝に卵を産み付けて死んでしまう。卵で越冬、翌年の初夏に幼虫がかえる。明治時代1898年に東京で発見され1970年ごろから、都心部などで急激に増えてきた。中国からはいってきたといわれている。関西で広がりはじめたのは戦後のこと。関西では植木の産地の兵庫県宝...街路樹でなくアオマツムシ

  • 日本に一番最初にやってきた外来のカミキリムシーラミーカミキリ

    日本に一番最初にやってきた外来のカミキリムシーラミーカミキリカミキリムシといえば最近はサクラなどを枯らすクビアカツヤカミキリが有名です。特定外来種に指定されています。それ以外にも果樹の害虫であるツヤハダゴマダラカミキリや街路樹に被害を与えるサビイロクワカミキリの被害も多く報告されています。ラミーカミキリは樹木に被害をあたえない,愛好家に人気のカミキリ虫です。しかもカミキリムシで日本に一番早くやってきました。もともとはインドシナ半島,中国,台湾に分布し、江戸時代長崎で見つかったという記録があります。繊維の原料であるラミーの根について入ったと考えられています。1930年には宮崎県,1938年には福岡県,1940年代には四国,兵庫県,愛知県,神奈川県につぎつぎと侵入定着しています。兵庫県では、1948年に有馬温...日本に一番最初にやってきた外来のカミキリムシーラミーカミキリ

  • 里地里山の1年 8月下旬の里地

    里地里山の1年8月下旬の里地イネの穂が金色に色づき田んぼはもう秋の気配・・・ですが現実は8月、猛暑日がつづきます。田んぼの上にはアカトンボがたくさん飛んでいたので手当たり次第に写真をパチリ。草花は秋の花がゲンノショウコ、ワレモコウ、ツリガネニンジン、ヒメアカネ、アキアカネ、リスアカネ、マユタテアカネ、ツマグロヒョウモン、ショウリョウバッタ、コバネイナゴ、クビキリギスなど里地里山の1年8月下旬の里地

  • 里地里山の1年 8月下旬の里山

    里地里山の1年8月下旬の里山2023年は例年以上に日照りの8月でした。里山のため池は干上がることはなかったのですが、池の水位はずいぶん少なくました。池ではトノサマガエル、メダカはぶじ8月を過ごすことができたようです。里山は8月上旬に草刈りをおこないましたが、もう一度草刈りをしないといけないほどは伸びませんでした。8月には里山近くを台風が通過したのですが、雨風ともたいしたこともなく、台風による倒木も少なかったので9月の作業で片付けられそうです。8月の生き物ツリガネニンジン、ゲンノショウコ、コマツナギ、アキノタムラソウ、ガンクビソウ、ノギラン、カキランの実、コオニユリ、ツユクサ、グンバイトンボ、モノサシトンボ、キイトトンボ、ショウジョウトンボ、ハグロトンボ、コシアキトンボ、シオカラトンボなど里地里山の1年8月下旬の里山

  • エノコログサのなかま

    エノコログサのなかまエノコログサの仲間は、どれも1年草。五穀の一つとして栽培されるアワ(粟)はエノコログサを祖先とする栽培植物である。(「モデル植物となったエノコログサ―その雑草生物学への適用」福永健二;雑草研究Vol.65(4)140~149(2020))アワは黄河文明で栽培の証拠は、紀元前5000~6000年前の遺跡から見つかっている。エノコログサがアワの祖先であるが、アワがどこから始まったのかはいまだ明確な答えは見つかっていない。『栽培植物と農耕の起源』(中尾佐助1966岩波新書)ではインド起源説、その他中央アジアからアフガニスタン‒パキスタン‒インド北西部の地域説、中国と日本を含む東アジア説など多くが論議されている。エノコログサの実は硬く、剛毛が多く、食べるツブツブの部分(小穂)も小さく美味ではあ...エノコログサのなかま

  • 女郎蜘蛛と上臈蜘蛛ージョロウグモー

    ジョロウグモジョロウグモの原産地は、日本、韓国、中国、台湾です。最近、そのジョロウグモがアメリカのジョージア州北部に生息していることがわかりました。(2014年)その後、ジョロウグモはジョージア州北部からアラバマ州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、テネシー州まで広がっています。なんらかにまぎれてアメリカ大陸に行ったようです。ジョロウグモは黒脚に黄オレンジの縞模様、明るい黄色の体に青緑の縞模様があり、背中には赤が入っています。オスのクモは8月下旬に、メスのクモは9月から10月上旬に成熟します。秋のクモでジョロウグモの巣がやたら目につくようになります。直径が50cm位ある大きな巣の真ん中にジョロウグモのメスがでんと居座っている姿をみると、クモの嫌いな人にとっては迷惑な話でしょう。ジョロウグモのオスは他...女郎蜘蛛と上臈蜘蛛ージョロウグモー

  • 2001年 ブラジル国トメアスでの活動の「はじまりのはじまり」

    2001年ブラジル国トメアスでの活動の「はじまりのはじまり」今年でブラジル国トメアスとの関係を考えると20年以上の付き合いになる。最初のきっかけは物見遊山でブラジル、ベレンへ旅行に行ったことによる。そして、ベレンでたまたまトメアスに行くことになったことが、トメアスでの活動が20年以上つづくことになるとは。以下の文章は、当会の初期のホームペジで掲載していた「ブラジル紀行」を再録したものだ。当時はまだデジカメがそれほど普及しておらず、すべてフイルムカメラでの記録になっているの画像は見にくいことはご了承を。「はじまり」2001年(平成13年)8月の10日間、ブラジルのアマゾン川の熱帯雨林を訪れる機会を得ました。アマゾン流域の破壊は続いています。また、森林の消失は地球温暖化にも影響をあたえます。森林が減少したため...2001年ブラジル国トメアスでの活動の「はじまりのはじまり」

  • 上海ガニとおなじく食べることができる川のカニ モクズガニ

    モクズガニ画像は猪名川でみつけたカニです。モクズガニといいます。中国料理のひとつ、上海ガニ(チュウゴクモクズガニ)とおなじなかまで食べることができます。兵庫県但馬地方では「川ガニ」と呼ばれ、円山川や矢田川、竹野川や岸田川など主要な河川でも漁獲対象になっています。9月から10月が漁の期間になります。全国的にも通販で販売されており、いい値段です。モクズガニは海域で生まれ、川を上って淡水域で成長し、成熟すると産卵のため川を下る回遊するカニです。海ではゾエヤという小さなプランクトンの状態ですごし、小さなカニになると川を遡上してきます。大きなダムがあるとのぼれないため、近年は山間部ではほとんどみることはありません。実は全国的には減少傾向にあります。これは、乱獲、河川工作物、水質の悪化などが原因で、将来的には絶滅する...上海ガニとおなじく食べることができる川のカニモクズガニ

  • ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ;リンゴガイ科)は困りもの

    ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ;リンゴガイ科)は困りもの生きている加古川やナチュラリストクラブの観察会で加古川流域のため池で見つけた巨大なタニシ、ジャンボタニシです。もともとは食用に日本にやってきたタニシだったようです。昭和58年のある広告「成長が早く繁殖が旺盛で、しかも形が大きく、サザエのように刺身やつぼ焼き塩焼きにしても美味しいタニシの新品種が誕生!簡単に養殖が出来るので早くも注文が殺到」(「養殖」昭和58年8月号)美味しいタニシこそジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)のことです。しかし、日本人の味覚にはあわず、次の年には野生化した貝により被害が発生しています。水田での被害が拡大し、昭和60年には九州を中心に防除対策が行われるまでになりました。繁殖力は絶大で、暖かいところの貝にも関わらず、冬でも土中で...ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ;リンゴガイ科)は困りもの

  • オニユリとコオニユリ

    オニユリとコオニユリオニユリの原産地は東アジアですオニユリは食料として中国から入ってきたようで、成長が速いことから多く栽培され、それが野生化して各地で見られるようになりました。日本には種子のできる二倍体のものはなく、理由はよくわかりませんが、三倍体のオニユリが日本に入ってきました。他にオニユリのように種子ができないもは、来月みられるヒガンバナや春の花シャガ、夏の花のヤブカンゾウもおなじく種を作りません。それらの植物はみな三倍体になっているからで、種子をつくる二倍体個体は日本では見られません。三倍体とは、本来生物は二組の染色体をもっているものが、何らかの理由で3組の染色体をもっているのを三倍体といいます。オニユリの場合種子はできませんが、ムカゴをつくり、ムカゴから数を増やすことができます。ムカゴからは3年位...オニユリとコオニユリ

  • キムネクマバチとタイワンタケクマバチ

    クマバチキムネクマバチとタイワンタケクマバチ真っ黒なクマバチを見つけた。ヘチマの雄花の蜜を吸っている。このクマバチは中国の竹材などまじって日本に来たタイワンタケクマバチ。体長は2cmほどで全身が黒く、脚には毛が生えており、羽は褐色です。タイワンタケクマバチは腹部が在来のキムネクマバチと比べて長いようです。国立環境研究所の侵入生物データベースでは、国内では2006年、愛知県豊田市で初めて確認されたとしています。東は長野県、西は京都府などまでとされていたが、最近は兵庫県の阪神間でも確認されています。タイワンタケクマバチの主な営巣場所は、名の通り竹、しかも枯れた竹です。民家や農地などの竹棚、竹林、竹材置き場などに生息しています。キムネクマバチは枯れ枝に穴をあけて巣をつくります。タイワンタケクマバチもキムネクマバ...キムネクマバチとタイワンタケクマバチ

  • タカサゴユリとシンテンポウユリ

    タカサゴユリ夏になると兵庫の高速道路の斜面にたくさんのユリの花が見られるようになってきた。最初のころはテッポウユリと思っていたが、聞いたところタカサゴユリと教えてもらった。ここ20年の間に一気に増えてきたようだ。タカサゴユリはもともとは台湾固有種。台湾では低地から海抜3000mまでみられ、台湾の花として保護されている。花はテッポウユリに似るが、花弁の外側に赤紫色の筋がある。日本には1924年に園芸用として輸入され,その後野生化したので、日本各地で見られるようになった。1つの蒴果には1000から1500個の種子があり、種子はポテトチップスのように薄く、周りに翼を持ち、散布しやすい形をしてる。こうして、どんどん増えていった。繁殖力が強いのだが、同じ場所で咲きづづけと連作障害をおこし、枯れてしまうそうで、咲いて...タカサゴユリとシンテンポウユリ

  • 海岸・河口の植物(生きている武庫川資料編より)

    海岸・河口の植物(生きている武庫川資料編より)武庫川河口には海岸といえるものがほとんど残っていませんが、甲子園浜が整備される前の海岸を残しています。甲子園浜も埋め立てられることになっていましたが、地域住民の力で残ることになりました。砂浜や磯が残っており野鳥観察、海浜植物、磯野生き物の観察をすることができる都市部の貴重な場所です。武庫川の本では、海岸の植物は甲子園浜の植物をとりあげています。ハマエンドウ(マメ科)日本各地の海岸に生える。エンドウににていますが、地下茎を伸ばして増える多年生です。花は、春からつぎつぎと咲き続け、秋になっても見られます。ハマヒルガオ(ヒルガオ科)日本各地の海岸に生える、つる性の多年草です。葉は厚くて多くの水分をふくみ、塩水から体を守っています。大きな地下茎をもち、つるを伸ばして広...海岸・河口の植物(生きている武庫川資料編より)

  • フタツメカワゲラのなかま

    フタツメカワゲラのなかま(フタメカワゲラ科)幼虫体長20mm前後。オレンジがかった明るい色の体に、長く伸びた触角と尾がよく目立ちます。単眼が2つなので「フタツメ」カワゲラと呼ばれています。川の上流から下流の流れの緩やかなところにいます。水の底に沈んだ落ち葉や砂のたまったところにかくれて生活しています。水生昆虫などをつかまえて食べます。成虫は体長15㎜、体色は黄色で、脚に黒い紋が特徴的。灯火に集まるので、観察するのは日が落ちてから。フタツメカワゲラのなかま

  • タマムシ

    タマムシ(ヤマトタマムシ)タマムシ(ヤマトタマムシ)は体長で、本州、四国、九州に広く分布し、成虫は盛夏の日差しの強い昼中にのみ活発に活動し、エノキ・ケヤキ等の広葉樹の梢の上を飛翔しているものがしばしば観察されます。タマムシの幼虫はエノキ、ケヤキ、サクラなどの衰弱・枯死木の中で材を摂食し、成虫になるまで材内で2~3年過ごします。タマムシの翅がきれいなのはもともとタマムシの翅には緑の地色が着いています。そこに幾重の透明な層が表面を覆っているので、様々な色が出せるのです。(構造色)CDが光るのとおなじなのはこれも構造色のしくみです。タマムシは昼行性、夏の天気のいい昼間に、日の当たる高い所で活動します。めだって鳥に食べられないのかしらと思いますよね。実は鳥はタマムシ色が苦手だということがわかっています。不思議です...タマムシ

  • スイレン

    スイレン里山の水草であるヒツジグサを取り上げたが、外来種のスイレンは同じ仲間です。国内のスイレン属はヒツジグサ以外、外来種・園芸品種です。お盆の花の一つハス(蓮)はスイレンを混同された歴史があります。エジプト原産のスイレンとハスをヨーロッパ人が混同したのです。そのため、英語では蓮もスイレンもロータス(Lotus)ですが、植物の分類としては別種類です。植物分類としては、睡蓮(Nymphaea)と蓮(Nelumbonucifera)になります。・睡蓮(水面近くに花が咲くものが多い。葉も水面に浮く。)(Nymphaea)(スイレン科)・蓮(水面から高く咲くものが多い。葉も高さがある。)(Nelumbonucifera)(ハス科)「就眠運動」植物の現象で、花が昼に開いて夜に閉じる現象のこと。タンポポ、チューリップ...スイレン

  • 里地里山の1年 8月上旬の里山

    里地里山の1年8月上旬の里山連日暑い日がづづく。里山に入ると木陰はうんと涼しい。神社を過ぎたところで倒木が道をふさいでいました。早速リュックからノコギリを出してきて右側をカット。まずは、道の左側に寄せて障害物撤去作業終了です。松枯れにつづき、ナラ枯れも多くなってきました。草は20cmぐらいしか伸びていませんでした。7月に草刈り機で刈り取ったあと、日照りが続きまだ草は短い状態でした。暑いので、作業は早めに切り上げ、生き物の観察で本日は終了ですため池ではチョウトンボが飛んでいるのを発見!残暑はまだ続きます里地里山の1年8月上旬の里山

  • ハツリグモ

    ハツリグモ(コガネグモ科)日本には1500種類ものクモがいるそうです。クモといえばクモの巣にぶら下がっているクモを連想しますが、そんなクモは全体の6割で残りの4割はクモの巣を張りません。最近外国からやってきた毒グモ「セアカコケグモ」は巣をはらないクモです。クモにもよく観察できる季節があり、春、夏、秋によく見られるクモがいます。今回はハツリグモ=葉釣りグモ南方系のクモで、初夏から夏にかけて見られます。大きさは、メス8~11mm、オス5~6mmクルっと丸まった枯葉を、円網の上部中央に吊るした巣のなかに隠れているのがこのクモの特徴です。知らないと枯れ葉がクモの巣にひっかっかてと通り過ぎてしまいます。クモは枯葉の中に潜んでいます。網糸に脚をかけて獲物がかかると、素早く飛び出し、糸を巻きつけ捕らえ、枯葉の中へ運んで...ハツリグモ

  • 里地里山の1年 8月上旬の里地

    里地里山の1年8月上旬の里地稲の花が咲き、早いものでは穂に実が入り始めた。水田の周りにはシオカラトンボに、アカトンボのなかまが飛び回り始めた。この暑い時期に蜜を吸える花は少ない。畦にハッカが生えている。ハッカの蜜をもとめて昆虫がやってくる。畦は山と里とつなぐ回廊になっている。里地里山の1年8月上旬の里地

  • 蟻地獄―ウスバカゲロウー

    蟻地獄―ウスバカゲロウーアリジゴクはウスバカゲロウ類の幼虫のことです。雨の当たらない、乾いた細かい砂のある場所に好んで穴を作ります。すり鉢状の穴(巣)は、アリなどの小さな昆虫が巣に落ちると逃げられない。落ちてきたところを捕食します。蟻などが穴に落ちると2本のアゴでくわえて捕まえます。捕まえたときに唾液が蟻の体に入ると動かなくなります。唾液には毒がふくまれ、フグの毒の130倍も強いとか。そして、体液を吸い取り、かすは穴の外へ放り出します。幼虫時代は2~3年です。その間、ウンチはしません。小動物の体液だけを吸っているため、ウンチをしなくてもよいようです。しかし、長い間にはさすがにウンチがたまるので、成虫になったときに、はじめてこれを出します。名前の由来は、アリがよく穴に落ちるのをみてアリ地獄となったのでしょう...蟻地獄―ウスバカゲロウー

  • カジカガエル

    カジカガエル渓流で、フィー、フィーという鹿のような美しい鳴き声を聞くことがあります。知らない人はカエルの鳴き声だと知らない人も多いです。清流で見られるカエルです。古来より日本人に愛され、鹿に似た声で鳴くことから河の鹿、カジカガエル(河鹿蛙)と名付けられました。兵庫県内では、ほぼ全域でみることが出来ます。大きさは、4~8cm。メスはオスの1.5~2倍くらい大きいです。アオガエルの仲間ですが、体の色は背中がこげ茶色でお腹はまっしろ。流れの速さに負けないように、指先にある大きな吸盤で石にしっかりと貼り付くことができます。鳴くのはオスだけです。オスの声に誘われてメスが現れ、オスはすばやくメスの上に乗っかります。一緒に川底の石の下にもぐり込んで、卵を産むのです。たまごを産むときやオタマジャクシのころは、流れのある川...カジカガエル

  • トンボの王様オニヤンマ

    トンボの王様オニヤンマ日本最大のトンボ、体長9~11cm。眼は緑色(複眼)、黄色と黒の模様が等間隔にはいるトンボです。北海道から沖縄まで広く分布しています。きれいな流れる川で自分の縄張りを往復しながら飛翔しています。獲物を捕まえる時は、時速70kmのスピードを出します。他に飛び回るのはなわばりを守ることとメスを見つけるためです。オスは羽ばたくものはすべてメスとみなし、追いかけまわすそうです。往復時々、川の近くの草地や樹林につかまって休息しています。オニヤンマのヤゴは砂泥にもぐって生活しています。体の表面はザラザラで毛深く、頭部は角ばっています。幼虫期間は3~4年といわれます。トンボの王様オニヤンマ

  • アライグマ

    アライグマ(アライグマ科)夕方里山からの帰り、道を横切るアライグマを見つけた。姿を見失ったが、山の斜面を登った様子がないので、車を降りて道路の側溝を除いた。えさを求めてアライグマが側溝を移動しているのが見えた。このアライグマだろうか畑のトウモロコシを食べ、スイカやカボチャの中身だけうまく食べてしまうのは。兵庫県でも、農作物の被害は毎年すごい量になっている。アライグマを観察していると獲物を水中で転がしている姿がよく見られる。おなじみの姿だが、アライグマは食べる前に食べ物を洗わない。生物学者らは最近、この行動を洗うというよりも感じるためにしているという。研究者らは、アライグマの前足は濡れているとさらに敏感になるという。足を濡らすと、手に持っている物体が食べ物であるかそうでないかをよりよく識別することがでるのだ...アライグマ

  • 和漢方の孫太郎虫ーヘビトンボー

    ヘビトンボ(ヘビトンボ科)ヘビトンボは、成虫は大きな羽をもちトンボのようで、大きなあごでへびのようにかむからヘビトンボ。ヘビトンボは完全変態をする昆虫ではもっとも原始的なグループに属す。世界におよそ300種が記録されており、日本には20種が生息している。よく似た種にクロスジヘビトンボがいる。これらは腹節側面の付属器に細毛を持たず、第1~7腹節下面にも総状鰓を持たないため容易に区別できる。ヘビトンボの幼虫は、川や渓流の石の下などで見つかる。幼虫は肉食で、ユスリカなど水辺に住む小さな昆虫類や小動物を食べる。4年ほどかけてゆっくり育ち、6㎝ほどの大きさになり成虫となる。陸地に上がり地面に穴を作りその中で蛹になり、成虫に生まれ変わる。成虫は初夏に多く見られ、灯火にも良く飛来する。夜を待つ間日中は水辺の石の下や木の...和漢方の孫太郎虫ーヘビトンボー

  • ナチュラリストクラブ7月28日(金) 但馬高原植物園

    ナチュラリストクラブ7月28日(金)但馬高原植物園2006年の活動の記録です2006年7月27日(木)・28日(金)『夏の天文教室2』として神鍋高原での星空観察と28日は但馬高原植物園での観察を行いました先日(1回目は宝塚市の公民館で夏の天文教室1座学を行いました)天文教室1に引き続き実際に望遠鏡で天体の観測をおこないました。場所は神鍋高原のプチホテル「アルビレオ」。アルビレオは白鳥座の美しい二重星の名前です。「アルビレオ」は神鍋高原内の天文台設備を完備した宿泊施設です。天体観測をおこなった次の日、但馬高原植物園にいきました。「ここは和池(わち)の大カツラ(推定樹齢千年以上)の保護をテーマに1996年に開園されました。標高700メートルの瀞川平(とろかわだいら)と呼ばれる高原にあり広さ17ha、そのうち1...ナチュラリストクラブ7月28日(金)但馬高原植物園

  • 夏のたじま高原植物園

    たじま高原植物園兵庫県の但馬高原の瀞川平(とろかわたいら)の湧水のもとにあるカツラの樹高約38m、幹まわり約16mの巨木。樹齢1000年以上、県指定天然記念物になっている。この植物園の顔でもある1日5000トンといわれる豊富な湧水からは湿地が形成されており、ザセンソウやミズバショウをはじめ貴重な高原植物がみられる。湧水は園内をながれ、10℃の水の流れの中にバイカモがさいていた。植物園のなかは落ち着いた雰囲気。背景の広葉樹に囲まれ緩やかな地形に起伏の少ない歩きやすい散策路が魅力8月上旬に見られる案内地図を片手に散策した。8月上旬は花の種類が少ないが、花の多いときは吸蜜にやってくる昆虫の種類も多いのが魅力。夏のたじま高原植物園

  • キキョウ

    キキョウ(キキョウ科)「生きている由良川」をまとめるときに由良川の支流である上林川を調査したときキキョウはふつうにみられました。ところが、今京都府のレッドデータにはキキョウは「山野の草地にはえる多年草で、近年個体数が激減しほとんど見られなくなった。」(京都府のレッドデータによる)環境省のレッドデータブックをみると、兵庫県はまだ白色であるが、白色なのは隣の岡山県広島県だけで、全国的には京都府に近づいている状況だ。全国的に近年キキョウの野生株が減少しており,絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されていました。兵庫県でも水田の周りは頻繁に草刈りがされるので少なくなったが、ため池などの堤の斜面ではまだ健在です。近年では観賞用に庭などに植えられ,園芸植物として定着しました。ほかにも、キキョウの仲間はカンパニュラという名前で最...キキョウ

  • 関西と関東では違うヤブガラシ

    ヤブガラシ(ブドウ科)日当たりの良い林縁や堤防などでみられます。ヤブガラシはどこにでもよく出てきて、やぶをからしてしまうから、ヤブガラシ手入れが行き届かない荒れ果てた場所でよく見られたのでしょう。そのため、ビンボウカズラ、とかビンボウクズ、ビンボウグサ情を醸し出す草として扱われてきました。ツル性で2~3mも伸びる多年生。観察茎は角張り,節を中心に赤紫色を帯びています。葉は小葉5枚。互生。小葉には低い鋸歯があり,基部に托葉がある。(関西のヤブガラシの葉、小葉が5つが基本形だが3、4枚のものが混じっている。関東では基本形が多いそうです。理由は関西のヤブガラシは2倍体で関東は3倍体)夏に花柄を伸ばした先の集散花序に多数の緑黄色の小花をつける。小花の直径は5mmで,花弁は簡単に落ちてしまうので、黄赤色の花床ばかり...関西と関東では違うヤブガラシ

  • 夏の花 ヒマワリ

    夏の花ヒマワリ。7月から8月にかけてヒマワリの植えてある畑が観光名所になっている。写真は、兵庫県佐用町のひまわり畑の写真です。ひまわりについて8つの項目にまとめました。1.ヒマワリは向日性があり、太陽の方向に動きます。2.ヒマワリの学名はHelianthusです。ギリシャ語で太陽を意味する「ヘリオス」と花を意味する「アンサス」から来ています。3.16世紀にペルーに初めて到着したスペイン人探検家は、インカの高僧が身に着けていた驚くべき黄金のヒマワリの宝飾品を見て、ヒマワリ畑を黄金と間違えました。それにより、ヒマワリは「偽りの富」の象徴となりました。4.これまでに記録された最も高いヒマワリは9.17メートル。2014年にドイツで栽培されましした。5.ヒマワリはキク科の植物です。6.ヒマワリはロシアとウクライナ...夏の花ヒマワリ

  • クサギの花の匂い人それぞれ

    クサギ(シソ科)8月上旬クサギの花を見つけた。クサギの葉を揉むと臭い匂いが漂います。クサギは漢字で書くと臭木。しかし、臭いの好みは人それぞれのようで、観察かいで葉の臭いを嗅いでもらうと、「くさい」と顔をしかめる人と、胡麻のような芳香の漂う臭さで嫌な臭いではないという人とに二分されます。このクサギのにおいは生き残るための工夫です。芋虫などに葉を食べられないように、一口でも食べるとにおいがでます。このにおいがこの後につく虫の数を減らします。夏には白い花を樹冠いっぱいに咲かせます。枝先や上部の葉の付け根から広がり、めだつように花序を出します(集散花序)。がくは淡い赤紫色です。花は甘い芳香があり、クロアゲハなどの蝶が蜜を吸いにやってきます。ただし、アゲハは蜜をすう口が短いので蜜をすうことができません。クサギの花を...クサギの花の匂い人それぞれ

  • ミズタマソウ

    ミズタマソウ(アカバナ科)8月花が少なくなる時期、小さな花が気になる野草です。湿り気が多く、日影に生える多年草。草丈は、20㎝から60cm。夏から秋にかけて、花や果実の穂が出ます。茎には下向きの毛が生えています。花は白色で直径3mmほど。花びらは2枚で、真ん中が深く切れ込んでハート形。がくやおしべも2枚です。ミズタマソウの果実には、表面にかぎ爪状の毛がびっしりと生えています。このかぎ爪で服や動物の体に引っかかり、種がひろがります。この果実に露がついて水玉のようになるので水玉草と名がつきました。但馬ではミズタマソウまで鹿が食べているそうです。ミズタマソウ

  • ひらひらと優雅にとぶトンボーチョウトンボー

    チョウトンボその名のとおり、チョウのようなはねをもち、ひらひらと飛びます。後翅の幅が広く、翅のつけ根から先端部近くにかけて光沢のある黒紫色のトンボです。チョウトンボは開放的な池沼で見られます。ヒシなどの浮葉植物のある池などで産卵するので、浮葉植物のない池ではあまりみることはありません。オスのはねは青紫色をしており、メスでは黒緑色をしています。メスはまれにオスのように、はねが青紫色をしたものもいます。チョウトンボの翅のひみつよく見るトンの羽は透明ですが、チョウトンボは青紫色です。しかも、金属的な光り方をしています。蝶は鱗粉によって光沢をだしますが、チョウトンボには鱗粉はありません。チョウトンボの光沢は翅の構造によります。翅の翅脈が透明のトンボと比べてたいへん緻密にできています。この緻密さが光沢をみせています...ひらひらと優雅にとぶトンボーチョウトンボー

  • 7月 大阪府池田市五月山で夏の虫の観察

    7月大阪府池田市五月山で夏の虫の観察2011年7月17日(日)におこなわれた池田市五月山の夏の虫の観察会(ナチュラリストクラブの観察会より)梅雨明けとともに昆虫が動き始めます。10年前はまだこんなに暑くなかった気がします。これだけ暑くなると虫は動かなくなり「夏眠」になります。涼しくなるまでじっとして過ごすのですが・・・里山でも、午前中から30度を超えころ、顔にまとわりつく虫がいなくなります。今回は梅雨明けまでがよく見られるのですが、観察会で観察した昆虫の紹介です「2011年は平年よりも13日も早く梅雨明け。虫は梅雨の間がいちばん多く見られ、梅雨明けと同時に姿を隠すそうですが今日はいかに?」講師から観察のこころがまえ「観察のコツは「ゆっくり歩くこと!」カメの歩みで物を見るといいそうです。そうすれば100mの...7月大阪府池田市五月山で夏の虫の観察

  • 急速に個体数が減少しているミズカマキリ

    急速に個体数が減少しているミズカマキリミズカマキリ分布:北海道~南西諸島体長:50mm程度体は棒状で細長く、体色は灰褐色から淡黄褐色。前脚がカマ状で体型は長細く、お尻に長い呼吸管があります。呼吸のために長い尾の先端だけは水面に出している。前肢がカマ状なので陸上のカマキリのようなので水の中のカマキリなのでミズカマキリと名がつきました。しかし、種としては別です。カマキリはバッタやチョウなどと捕まえて食べます。ミズカマキリは池沼などの水の中にすんでいるので、小魚やオタマジャクシなどの小動物を捕まえて食べます。カマキリのようにむしゃむしゃ食べるのではなく、捕まえると、口から消化液を出し、溶けた肉液をすすります。別の種ですが生きたものを捕食するのには前肢がカマ状なのは陸でも水でも捕まえやすい形だとそれぞれが判断した...急速に個体数が減少しているミズカマキリ

  • 粘菌 ムラサキホコリのなかま

    粘菌―ムラサキホコリのなかまー枯れて落ちていたコナラの木の枝、人の腕の太さぐらいの木の枝の端に変形菌(粘菌)を見つけました。ムラサキホコリの仲間は「変形菌(へんけいきん)」だが「菌」とつくものの、変形菌は菌類(キノコやカビの仲間)とはまったく別の生物と考えられています。しかし、20世紀半ばまでは、変形菌は菌類に含まれ、「ムラサキホコリカビ」という名で「カビ」だと思われていました。単細胞のアメーバとして生活したり、集合して変形体で移動したり、キノコのような子実体をつくったり。とても神秘的な生き物です。変形菌は「変形体」と「子実体」は見かけは全く違っいます。子実体の姿がおわると、写真のように毛のような軸だけがのこりやがてかれていまいます。。粘菌ムラサキホコリのなかま

  • タケニグサと有毒植物

    タケニグサ(ケシ科)本州,四国,九州地方の日当たりのよい荒れ地に生える夏緑性多年生草本。茎は中空で切ると黄色の乳液を出す。白い花をたくさんつける。花弁はなくがく片は花が開くと同時に落ちる。細い糸のようなおしべが線香花火のようにひろがる。中心にめしべがある。花が終わると扁平な果実ができる。名前の由来については諸説あるが、茎が中空でタケに似るからといわれている。有毒植物。鹿児島では緑化の植物として使われている。有毒なためシカが食べないので活用されている。種子はアリが運ぶ。種子の表面にはエライオソーム(種冠)がついているので、それをえさにするアリが種子を運ぶ。同じ有毒植物であるクサノオウやムラサキケマンも同じように種子をアリに運ばせる野外観察会では食べると有害な植物、触ると有害な植物、公園など身近にある有害な植...タケニグサと有毒植物

  • 加東市の観光パンフより

    資料を読む兵庫県加東市の観光ガイドより先日加西市のあびき湿原での観察会をおこなった。集合は粟生駅(あおえき)。そこで、加東市の観光パンフレットがおいてあった。2種類の観光パンフレット。どちらも加東市観光協会が発行している「加東市観光ガイドマップーようこそ伝の助のかとうへ!!-」(2022.8;14刷)=以後マップ「るるぶ特別編集兵庫県加東市―大阪神戸姫路からのおでかけにぴったりー」(2023:企画編集制作株式会社JTBパブリッシング)=るるぶ版どのようにわが市の観光を伝えるか、同じ加東市観光協会が発行もとなので、企画編集の違いがでているのがおもしろいので、取り上げた。マップは1枚のマップの裏に加東市の観光・レジャー・歴史・特産品・加東市のデータが詳しく記載されている。多くの自治体の観光地図と変わらない。る...加東市の観光パンフより

  • 里地里山の1年 7月下旬の里山

    里地里山の1年7月下旬の里山今、ネササを刈らねば。7月の第一日曜日に下草をかった。しかし、一雨ふるとすぐに草は伸びる。今月中にしないとけないのはネササを刈ること。活動日に終わらなかったところを刈り取る。ネザサは梅雨が終わってからのほうが効果がある。ササはこの時期に根に栄養を貯め冬に枯れても、春から一気に活動にはいり、立派なネザサになっていく。7月中に刈り取っておけば根に栄養が少しとなり細いササとなり、来年以降は刈り取りやすくなる。3年も掘っておけばネザサも身の丈を超える。太さも小指ぐらいになってしまう。里山で日の良く当たる周りに生えていくので、時間がたつとササに被われ山に入れなくなる。7月下旬、青い実の樹木がたくさん見られた。今年は8月8日が立秋。秋に熟する様子が楽しみだ。里地里山の1年7月下旬の里山

  • クマゼミ ー「関西勢が進出してきました!」

    クマゼミ外からはいっせいにシャーシャーと鳴き声が家に入ってきて暑さが倍増する。鳴き声はクマゼミ。「クマゼミとうとう谷戸山にも関西勢が進出してきました。関西では主流のセミで、近年太平洋岸沿いに北上して来ていますが、今年になり谷戸山でも数匹の鳴き声を聴きました。」(谷戸山里山四季だより;2001年9月号)谷戸山は神奈川県座間にある県立座間谷戸山公園の冊子より。2017年度の町田市の「セミの鳴き声調査」報告書によれば、クマゼミは「7/1の調査開始から、10/15まで鳴いており、ピークは8/9だった。」と記録されている平成27年度千波湖環境学習会開催(第8回、第9回)の報告では「関西でよく聞かれるクマゼミが生息北限の上昇により茨城県でも確認されていること、」と述べられている。気象庁の夏の「いきものしらべ」でも茨城...クマゼミー「関西勢が進出してきました!」

  • 涼を求めてー箕面のシダ植物の観察会

    箕面のシダ植物この暑い時期の観察会は涼しいところがよい。阪神間、および近く涼しいところ、箕面の滝道樹木や野草、シダの観察昆虫館があるように昆虫地質などなど涼しく観察にピッタリの場所だ。昭和42年に「明治百年」を記念して東の高尾山、西の箕面に国定公園に指定された。正式な名前は「明治の森箕面国定公園」昔から紅葉の名所として、また箕面の滝で有名な観光名所。ここに行くと紅葉の天ぷらが有名。1000年以上の歴史があるという。当会でも何回も観察会をおこなっておりナチュラリストクラブ2008年7月18日(日)『箕面の滝の秘密』でシダの観察会で観察したシダ植物の紹介。涼を求めてー箕面のシダ植物の観察会

  • 里地里山の1年 7月中旬の里山

    里地里山の1年7月中旬の里山7月20日東海・近畿・中国地方に梅雨明けの発表があった。昨年より三日早く、平年より一日遅い。近畿地方では、平年の最も暑い時期を上回る真夏の暑さになると注意を呼び掛けている。里地では、稲の中干がはじまっている畑では夏野菜が最盛期を迎えるキュウリ、ナス、ピーマン、カボチャ、オクラ・・・6月はアカジソがピークにアカジソは梅干しの色付けにつかわれる。アカジソの葉にはチアニンという紫紅色の色素を利用しています。7月になるとそうめんの具や刺身に添えられるアオジソシソの香気は、しそ油という精油成分によるもので、細菌類の繁殖を抑える作用がある。醤油の防腐剤として利用され、20gのシソ油で180Lのしょうゆを防腐することができるといわれている。相模原市下原遺跡は縄文時代の遺跡。土器からシソの果実...里地里山の1年7月中旬の里山

  • 一日花 ナツツバキ

    ナツツバキ(ツバキ科)朝来市の峠道を雨の降る日に車で走っていると目に入った花がある。ナツツバキ一日花なので、今日見た花は明日はない。車を止めて、雨の中の1枚。ナツツバキは、沙羅双樹と言って寺院に植えられることの多い木兵庫県で見学できる寺院や公園・植物園兵庫県西脇市小坂町の寺院・播州成田山兵庫県神崎郡福崎町應聖寺神戸市北区念仏寺神戸市灘区天上寺明石市二見町観音寺加古川市加古川町鶴林寺神戸市立森林植物園神戸市北区兵庫県立フラワーセンター兵庫県加西市豊倉町群生自生地県立有馬富士公園(三田市)『福島ナツツバキ個体群』として、三田市指定文化財(天然記念物)の指定を受けました。(2016有馬富士公園ホームページより)県立ささやまの森公園(篠山市川原)群生地は、同公園事務所から南へ徒歩約50分の山中の谷筋一帯で、兵庫県...一日花ナツツバキ

  • 猪名川外来の魚(生きている猪名川改訂版より)訂正版

    ◆なぜ外来魚が日本にいるの?カダヤシ、オオクチバス、ブルーギルはもともと北アメリカに住んでいる魚で、それぞれ1916年、1925年、1960年に日本に輸入されました。カダヤシはボウフラ退治のため、オオクチバスとブルーギルはゲームフィシングのためそれぞれ特定の場所だけに放流されました。ところが、心ない人が持ち出し、あちこちで放流したため、日本各地の川や池沼に広まりました。特に、オオクチバスやブルーギルは魚のこどもや小動物を好んで食べるため、元からいた日本の魚が絶滅に危機に瀕しているところもあります。みなさんも、無責任な放流をしないようにしましょう。オオクチバス(サンフィシュ科)全長50cm。別名ブラックバス。体側に、黒い斑点が一列に並んでいます。ダム湖やため池、川の流れのゆるやかな場所にすんでいます。その名...猪名川外来の魚(生きている猪名川改訂版より)訂正版

  • 子どもの本がおもしろい㊷ 黄砂にいどむ―緑の高原をめざして

    子どもの本がおもしろい㊷黄砂にいどむ黄砂にいどむ―緑の高原をめざして高橋秀雄著新日本出版社(2016/2/23)『黄砂にいどむ』は、砂漠の緑化運動をわかりやすくまとめた本黄土高原の砂漠化を食い止めようと努力している研究者一前宣正氏の活動を中心に話がすすむ。黄土高原は中国北西部の海抜1000~1500m、日本の総面積の1.5倍という広大な高原。今は砂漠だが、2000年前は緑豊かな地域であったといわれる。春、日本に飛来する黄砂の発生地である。黄砂は、ゴビ(中国・モンゴルの砂礫砂漠)、黄土高原、河西回廊などの半乾燥地では冬季に降雨が少ないことと冬から早春まで植生がないことで、黄砂が舞い上がる。黄土高原に住む人々のくらしはきびしく、いまなおヤオトン(横穴住居)に住む人が何千万人もいるという。ふつうは緑化というと植...子どもの本がおもしろい㊷黄砂にいどむ―緑の高原をめざして

  • ガマとヒメガマ

    ガマとヒメガマ池の縁には“フランクフルト”のようなガマの穂がめだちはじめました。植物のどの部分なのかわかりますか。花、果実?フランクフルトの部分は、茶色いガマの穂は、ガマの果実の集まりです。ガマの穂は古い人は因幡の白兎の話でご存じの方も多いのでは今回はガマとヒメガマをとりあげました。因幡の白兎蒲(ガマ)の穂をほぐした穂綿をまるめて寝具に入れたことから「蒲団(ふとん)」になった。蒲の葉を編んで作った円い敷物を座禅に使う「蒲団」(座蒲団)というとか。北海道のアイヌの人たちも茎葉をつかって「ゴザ」を織ったといいます。竹輪蒲鉾(ちくわかまぼこ)は魚肉をねって竹のくしにつけて焼いたものだが、その形が蒲の穂ににているところからついた。うなぎの蒲焼(かばやき)も昔はウナギも今のような食べ方ではなく、ウナギをぶつ切りにし...ガマとヒメガマ

  • サイコクヒメコウホネ(スイレン科)

    サイコクヒメコウホネ(スイレン科)サイコクヒメコウホネは関西ではヒメコウホネだった。「京都の野草図鑑」(京都新聞社1985年)をみるとヒメコウホネと記載されている。「ヒメコウホネ」は愛知県のをタイプ産地としていて、関西のヒメコウホネとはちがうことがわかったのだ。関西のヒメコウホネはコウホネ×ヒメコウホネ、コウホネ×オグラコウホネ、コウホネ×ヒメコウホネ×オグラコウホネの交雑種としてサイコクヒメコウホネ(NupharsaikokuensisShiga&Kadono)となった。(志賀:2007)兵庫県ではcランク。京都府では絶滅危惧種になっている。今回はあびき湿原を環境省が生物多様性の観点から重要度の高い湿地として指定している選定理由として「県で規模が大きい湿原.多くの貴重な動植物の生息・生育地.周囲にはカタ...サイコクヒメコウホネ(スイレン科)

  • トウカイコモウセンゴケ(モウセンゴケ科)

    トウカイコモウセンゴケ(モウセンゴケ科)梅雨明けかと思われる晴天の中、ナチュラリストクラブ本日は加西市の網引湿原での観察会網引湿原にはトウカイコモウセンゴケとモウセンゴケの2種類が見られます。貧栄養な湿地、湿地周辺の裸地、水の浸みだす粘土質の崖などに生える多年生の食虫植物で、花茎の高さは10~15cmになります。葉の長い腺毛から甘い香りのする粘液を出し、これに釣られてやってきた小さな虫がくっつくと、腺毛と葉がそれを包むように曲がって消化吸収するといわれています。日本の固有種で、本州の静岡県~四国東部に分布します。最近は九州でも見つかっています。(2019中西)隣の京都府では絶滅寸前種になっています。花は6月~9月に咲き、モウセンゴケの花が白色なのに対し、トウカイコモウセンゴケはピンク色をしています。葉は、...トウカイコモウセンゴケ(モウセンゴケ科)

  • ヤモリとイモリ 怪しげな薬になった爬虫類と両生類

    ヤモリとイモリ兵庫県では比較的広い範囲で見られものの、多くの場所で減少傾向にあるのがアカハライモリアカハライモリが江戸時代には人気だったという。それが薬として。江戸時代、好きな人と結ばれるために、惚れ薬になったのがイモリ。「イモリの黒焼き」として利用されてた。映画「千と千尋の神隠し」では、リンが釜爺にイモリの黒焼きを渡された時に顔を赤らめる場面があります。「イモリの黒焼き」の効能について知っているからでしょう。元禄・享保ごろには江戸・大坂に黒焼屋の看板のところで買い求めることができたとか。使用方法は、オスのイモリの黒焼きを自分にふりかけ、メスのイモリの黒焼きを好きな相手にふりかければ、お互いに引かれて相手がふり向いたといわれています。田植えや稲刈りの時期に水田や水路で見られる求愛行動。そのことが、イモリの...ヤモリとイモリ怪しげな薬になった爬虫類と両生類

  • ハタツモリとは 「畑つ守」「旗積もり」!? ーリョウブー

    リョウブ(リョウブ科)里山では、7月、クリの花が終わるころから穂を出し始めます。樹肌が特徴的なのですぐにみわけがつきます。シカがこの木の皮をはがして食べてつるつるになっているのを見かけます。北海道南部から九州にかけて、山地に自生し、高さ8~10mになる落葉小高木で、葉は枝先に集まって互生し、先は鋭くとがり、ふちに鋸歯があります。花は枝先に小さな白い花を穂状につけ、甘い香りを放ちます。リョウブ(令法)という名前は、平安時代、若葉が食用になることから救荒食料として乾燥保存し、飢饉に備えるよう「令法(りょうほう)」が発せられたことに由来します。それが、転訛して“リョウブ”となったと言われています。花の様子から「竜尾」のように見えることから、リョウブとなった説もあります。古い時代には「ハタツモリ」と呼ばれていまし...ハタツモリとは「畑つ守」「旗積もり」!?ーリョウブー

  • アゲハチョウのなかまの卵

    アゲハチョウのなかまの卵アゲハチョウは普通4月の上旬から見かけることができますが、卵は4月の中旬から下旬ぐらいからミカンやサンショウの新芽に1個ずつ産み付けられます。ミカンかサンショウの木を植えておくと、必ずアゲハチョウが卵を産みにやってきます。チョウは飛びながら植物の色や形、においをたよりに植物に近づき、幼虫が食べることのできる植物がどうかを見分けます。調べ方は飛びながら前脚で葉をさわります。前脚で味をみるのです。その植物が幼虫の食べ物になることがわかってはじめて卵を産みます。アゲハチョウの仲間の卵は、ほとんどの種類がまん丸い球形です。ジャコウアゲハだけはタマネギのような形の赤い卵を産みます。写真①はユズに産まれたアゲハの卵、②はウマノスズクサに産まれたジャコウアゲハの卵、③はニンジンに産まれたキアゲハ...アゲハチョウのなかまの卵

  • ミイデラゴミムシとケラ

    ミイデラゴミムシとケラ梅雨の合間に里地の畑でジャガイモ掘り。掘り取った地面にはいまわっているのがゴミ虫。へっぴりむしだ。正式にはミイデラゴミムシといい、田んぼや畑などでよく見られる甲虫だ。別名「ヘッピリムシ(放屁虫)」とか「ヘコキムシ」ともいわれる。ヘコキムシの名の通り、刺激を受けると大きな音とともに、臭いガスを発射する。ヘコキムシのガスはオナラのように肛門からでるのと違って、腹にある専用の穴からでる。というのも、ガスの素は、ヒドロキシンと過酸化水素。別々の貯蔵袋にためており、刺激を受けると反応室におくられ、刺激臭のあるベンゾキノンができる。爆発音とともに100℃もの高温で発射されるしくになっている。ベンゾキノンは工業的には皮膚炎や眼の障害の原因になることがあるので,取り扱いには注意が必要な物質になってい...ミイデラゴミムシとケラ

  • スズラン(スズラン科)2004年5月大和川調査より

    スズラン(スズラン科(APGⅡ分類体系))高等小学読本巻一の「西比利亜鉄道」の中に“谷百合”と植物名がある。この草の英名の“リリー・オブ・ザ・バレー”を直訳したものだが、この谷百合にかみついた学者がいる。鈴蘭とか君影草という立派な和名があるのに「文部省は何を苦しんでこんな直訳名を用い、旧来の和名を放棄するのか」と牧野冨太郎氏で『随筆草木志』に述べている。スズランはユーラシアの温帯に広く分布するが、北米ではアパラチアン山系の一部にみられるにすぎない。兵庫県では但馬の標本があるが詳細は分からない。「生きている大和川」の調査の時に奈良県のズズランの自生地を訪問した。吐山(はやま)スズラン群落だ。日本では、おもに中部山岳地帯以北にあり、北海道に分布している。発見当時、奈良県の吐山では大きな群落が成立している分布の...スズラン(スズラン科)2004年5月大和川調査より

  • キリギリスいろいろ

    キリギリスいろいろ小学校2年の音楽の教科書に「虫の声」の歌を学習する。この歌は1912(明治45)年の唱歌集「尋常小学唱歌」第三学年用に掲載された文部省唱歌です。いまも教科書に載っているですが「こおろぎ」のところが明治は「きりぎりす」でした。「あれ、松虫が鳴いている〜♪ちんちろちんちろちんちろりんあれ鈴虫も鳴き出したりんりんりんりんりいんりん秋の夜長を鳴き通すああおもしろい虫のこえきりきりきりきりこおろぎや(きりぎりす)がちゃがちゃがちゃがちゃくつわ虫あとから馬おいおいついてちょんちょんちょんちょんすいっちょん秋の夜長を鳴き通すああおもしろい虫のこえ」実はこの歌の2番の歌詞がキリギリスからコオロギに変更になったのです。明治の教科書には「きりきりきりきりきりぎりす」となっていたのが、昭和のはじめころにキリギ...キリギリスいろいろ

  • ツユクサ(ツユクサ科)ー物言う雑草ー

    ツユクサ(ツユクサ科)3日まえに庭に刈り取ったツユクサを枯らしてからすてようと、タイルの上においておいたものだ。ところが、昨日の雨で根もないのに見事復活。大したものだ。ツユクサについて調べていると川野和昭氏の論文を見つけた。「物言う雑草/ツユクサと焼き畑民の記憶―ラオス北部と南九州の比較からー」という民俗学の論文だ。1993年の熊本県五木村の調査で、ツユクサが一番困る草だと村人から聞いたことから始まった研究。村人はツユクサが「日に干してもかれない」と理由を述べている。我が家のツユクサも干して置いたら枯れると思っていたが、枯れないのだと共感したしだい。五木村の聞き取りでは「石の上や木の上に置いておいても、風で地面に落ちるとまた増える。地面にうめても雨が降って土が崩れるとまた増える。川に流しても、どこかにひっ...ツユクサ(ツユクサ科)ー物言う雑草ー

  • 七夕

    「七夕」何の日1/7、3/3、5/5、7/7、9/95節句です。1/7人日(じんじつ)3/3上巳(じょうし)5/5端午(たんご)9/9重陽(ちょうよう)そして7/7が七夕です。1月7日が節句になっています。中国では、正月の1日を鶏の日、2日を狗(犬)の日、3日を猪(豚)の日、4日を羊の日、5日を牛の日、6日を馬の日、そして7日を人の日とされています。日本では七草の日として春の七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)の入った七草粥を食べます。一年の無病息災を願って食べます。七夕は梅雨の真っ最中におこなわれます。織姫(おりひめ)と彦星(ひこぼし)天の川を渡って、1年に1度だけ出会える夜、昨日のように雨だと出会えない日になってしまいました。本来、太陰の行事なので新暦では8月になりま...七夕

  • 子どもの本がおもしろい㊶ ジャガイモの花と実 ―オリジナル入門シリーズ5-

    子どもの本がおもしろい㊶ジャガイモの花と実―オリジナル入門シリーズ5-今はほとんどの児童がしっているが「ジャガイモは茎、サツマイモは根」このことが教科書でふれられたのは、明治14年「植物小学」でそこには「馬鈴薯(じゃがいも)甘藷(さつまいも)などは茎の地中にあるものだ」と書いてありました。その著者は松村任三氏。この名前を聞いてピンときた方は、朝ドラのファンですね。7月のドラマではまだ東大の助教授ですが、・・・「ジャガイモは茎、サツマイモは根」と訂正されたのは明治16年文部省のグレー著「植物通解」(矢田部良吉訳)だそうです。(以上あとがきによります)「ジャガイモの花と実」、この本ができたときは、日本には男爵とメークインの品種が主流だったとおもいます。著者は、ジャガイモの種はどうなっているのだろうという子ども...子どもの本がおもしろい㊶ジャガイモの花と実―オリジナル入門シリーズ5-

  • ハンミョウ釣りって?

    ハンミョウ大阪府池田市にある五月山中腹の登山道にハンミョウの幼虫がよく見られる場所があります。地面に小さな丸い穴がいくつも開いています。幼虫のいる穴です。ハンミョウ釣りで幼虫を観察することに。「ハンミョウ釣り」とは、巣穴に小枝や草を挿しこむと、中にいる幼虫がそれがえさでないので外に押し出そうと差し込まれたものをくわえたところを勢いよく引っぱって幼虫をつる、子どものころにやった遊びです。今回は、輪ゴムでハンミョウの幼虫をつり出すことできるということでやってみました。なんと本当に釣れました!!穴に輪ゴムを差し込み、幼虫が引く動くを見せるとさっと吊り上げると・・・出てきました。でも結構タイミングが難しくつれたのはこの一匹だけ、後で穴に返してやりました。釣れたのはナミハンミョウの幼虫幼虫は1年から2年、長いときは...ハンミョウ釣りって?

  • サカキ(モッコク科)とヒサカキ(モッコク科)神事はどちらを使う

    サカキ(モッコク科)とヒサカキ(モッコク科)エングラーの分類ではツバキ科だったが、APGではモッコク科と記されている。皆さんの地域ではサカキとヒサカキをどのように利用されています。今は流通がしっかりしているので、神前にはサカキ、仏前にはヒサカキがあたりまえになっていませんか!神事や仏事で扱われやすい植物のサカキとヒサカキ日本列島でも、サカキが生えない地域もあり、ヒサカキをサカキとよび利用されてきた歴史があります。(毎年、恒例のナチュラリストクラブの最終回が民俗学と植物の話、そのなかから今回はサカキとヒサカキ)サカキ枝、葉は神前に玉串として供えられる。(供えられるのは「サカキ」だが、ヒサカキを使う(「サカキ」は関東地方以北に自生しない)ところもある)葉の表面はのっぺりとしていて緑が濃く、縁が滑らかな曲線にな...サカキ(モッコク科)とヒサカキ(モッコク科)神事はどちらを使う

  • 里地里山の1年 7月上旬の里地 小川と里地周辺で見つけた貴重種

    里地里山の1年7月上旬の里地小川と里地周辺で見つけた貴重種夏の小川、雨が続いたせいで水量は豊富です。よどみのところに生えていたのがヤマトミクリです。(環境省準絶滅危惧(NT)・兵庫県RDBCランク種)大和地方に多いことからこの名がつきました。ミクリによく似ていますが、花序が枝分かれせず、1つの茎に果実が並んでつくので区別できます。花期は5月から9月。この場所のすぐ下流には水田がありましたが、現在では放棄地になっています。ヤマトミクリのほかチダケサシもありました。人が耕作していた名残の植物です。チダケサシ(ユキノシタ科)山野の湿ったところに生える多年生草本。7から8月に高い花茎に薄紅色をした円錐形の花序がでます。チダケサシ(乳茸刺)の名前はチチタケ(乳茸)というブナ科の森林に生えるキノコを花茎に刺して持ち帰...里地里山の1年7月上旬の里地小川と里地周辺で見つけた貴重種

  • 里地里山の1年 7月上旬の里山

    里地里山の1年7月上旬の里山里山では梅雨明けの気配とともに夏の植物が咲き始める。作業は、生えてきたネザサの刈り取り。西側の斜面の残っていた部分の下草刈りをしました。ここは特にネザサがぎっしり生えています。刈り取ったあと周りがすっきりして見えます。この時期の草は伸びるのがとても早く、できなかったところは背丈ほどもササが伸びていて唖然とします。池のそばでは、モリアオガエルの卵が二つ。これはことし最後の卵になるでしょう。池の周りでは、カキラン、モウセンゴケの花が咲いていました里地里山の1年7月上旬の里山

  • 食虫植物 モウセンゴケの花が咲いている

    モウセンゴケモウセンゴケは湿原を代表する植物のひとつ。虫を捕らえて、消化し、虫に含まれていた窒素やリン酸などの栄養を吸収する食虫植物である。里山では、湧水のあるため池の斜面にはえる。ササやススキを取り除いたあと、斜面に日光があたりはじめ、ため池と接する栄養のない土壌で3株ほどが生えているのを見つけたのは20年前。年ごとに、数株ずつふえ、ことしは50株以上が確認できた。このため池は、基盤が酸性岩で、酸性岩の上に0~3cmほどの土壌がたい積する。その薄い土壌の上にモウセンゴケがはえる。土壌がほとんどないので、ほかの植物も定着しにくい。ササなどが生える前には、ミカヅキグサなどの湿地の植物があったのかもしれないが、今はモウセンゴケのみである。この場所は谷筋にせきとめて、ため池作られた場所。もともとは大小合わせて6...食虫植物モウセンゴケの花が咲いている

  • ナチュラリストクラブ 梅雨の京都府立植物園でコケの観察

    ナチュラリストクラブ京都府立植物園でコケの観察梅雨の時期、雨が続くと外出も億劫になりがちですが、雨が美しさが際立つのが苔。ナチュラリストクラブは過去何度か苔の観察会を実施ししています。今回は、2014年6月22日(日)の京都府立植物園でコケの観察の記録です。普段なにげなく、大きな、きれいな花は注目されますが、小さな場所でもいろんなコケがみることができます。ナチュラリストクラブの記録より「2014年6月22日(日)京都府立植物園でコケの観察今回のテーマです。大きな木に付くコケの観察です。木肌に流れる雨のPHが違うので木に付くコケの種類も木によって違ってくる。高さ50cmぐらいまでは地上と同じ条件とみなされ、木に着生するコケを観察する時は地表から50cmより上にあるもので比較していきます。円盤状に広がったコケ...ナチュラリストクラブ梅雨の京都府立植物園でコケの観察

  • 里地里山の1年 6月下旬の里山

    里地里山の1年6月下旬の里山1年の半分がもうすぐ終わる。7月の里山作業の前に、皆さんが集合打ち合わせができるように草刈りを実施。ワレモコウなどの貴重な種もあるが、この時期ササと一緒にかっても秋には花がみられる。シライトソウも、刈り込みを高くして、来年も咲くように残してかる。短く刈り込みすぎると、どんどん数を減らしてしまった。今年は雨が多いので特に草の伸びがはやい。夏の暑い時期までに2回目の草刈りは何年ぶりだろう。おそらく、今年最後のササユリが1輪。里地里山でことしはササユリの数が増えた感じ。6月の下旬にさく花はオカトラノオとホタルブクロ、休耕田の隅にはカキツバタが咲いていた。里地里山の1年6月下旬の里山

  • ミナミメダカとカダヤシ

    ミナミメダカとカダヤシメダカは小学校5年の理科の教科書で取り上げられています。小学校ではメダカの卵の観察もします。でも実際に野外で、メダカを見たことがない人も多いと思います。メダカをいつも近くの池や小川で見られる人はとても幸せだと思ってください。なぜかというと日本全国でメダカはとても数がへっているからです。メダカとよく見まちがえる魚にカダヤシという魚がいます。大きさも形もメダカによくにていますが、よく見ると違います。カダヤシは卵を産みません。卵を産まないで胎生(たいせい)といって魚の赤ちゃんをそのまま産みます。カダヤシは蚊(か)の発生原因となるボウフラを退治するためにアメリカから1916年に持ち込まれた魚です。アメリカでもカダヤシをハワイでボウフラを退治するため1905年に導入されました。アメリカでもこの...ミナミメダカとカダヤシ

  • ただいま北上中 タイワンウチワヤンマ

    ただいま北上中タイワンウチワヤンマ環境省が「いきものみっけ2017」の調査で、【カテゴリー2】で「北上するいきもの(もともとの分布域から北に分布を広げているいきもの)」として、クマゼミとツマグロヒョウモンを対象種にして実施しました。実はこれ以外でも、北上する生き物のひとつにタイワンウチワヤンマがいます。タイワンウチワヤンマは、ネパール、インド、ミヤンマー、ラオス、ベトナムなどの東南アジア地域から、中国東部,台湾から日本にいたる地域に分布しています。日本では詳しくみると、1930年代までは、九州南部(南西諸島を含む)と四国南部でしか確認されていない種でした。画像は「生きている加古川」の本から、兵庫県加古川流域でみつけたタイワンウチワヤンマです。阪神間でも見つかっています。2000年ごろには加古川流域から阪神...ただいま北上中タイワンウチワヤンマ

  • ヒメタイコウチ ―湿地の貴重な昆虫―

    ヒメタイコウチ―湿地の貴重な昆虫―「生きている武庫川(改訂版)」に掲載したヒメタイコウチ。タイコウチとの違いがわかるように比較して掲載した。武庫川流域にある湿地などで見られるヒメタイコウチ。生息される地域が限定される貴重な生き物。初めて見つかったのが1978年8月、兵庫県西宮市の甲山湿原(かぶとやましつげん)で市西宮高校生物部の観察会でのこと。兵庫県ではその後、三田市の北摂ニュータウン造成のための調査(1973年)で発見。その後、宝塚市、明石市や加古川市などでも見つかっているが、日本では、三重県、岐阜県、愛知県の東海地方と静岡県にしかいない。愛知県西尾市では天然記念物になっている。1995年には四国香川県でも見つかっている。ヒメタイコウチ湿原のような湧水のある湿地で見られる。前肢(まえあし)が変形して捕獲...ヒメタイコウチ―湿地の貴重な昆虫―

  • 未の刻にさくヒツジグサ

    ヒツジグサ(スイレン科)分布北海道~九州花の時期6~9月昔の時刻の数え方のひとつである、「未(ひつじ)の刻(14:00)」の頃に花が開くことからこの名前になった。(園芸種のスイレンは早朝に花が開く)ところが、江戸時代の書『大和本草』には、「此ノ花ヒツジノ時ヨリツボム」とあります。それで、明治までは早朝に花が咲き、未の刻には花が閉じると思われていました。それが事実かどうかを京都府の巨椋池(今は埋め立てられてありませんが)で、確かめた人物がいました。牧野富太郎氏です。早朝から夕方まで観察して、「花は正午から午後三時までに咲き、夕方5時から6時ごろに閉じる」と述べたといいます。今回の画像は里山での草刈りの作業前(10時)の画像そして昼食時(1時ごろ)の画像一つの花は3日、3回咲いたあと、水中に沈み結実します。実...未の刻にさくヒツジグサ

  • ネムノキ(マメ科)

    ネムノキ(マメ科)梅雨の晴れ間ネムノキの花が咲き始めた。ネムノキの名は小葉が夜間閉じて垂れ下がり、葉が眠ったようみみえるのでネムノキと名づけました。暗くなると葉がとじるのですが、植物が暗さに反応して葉を閉じる動きを「睡眠運動」といいます。閉じる仕組みは、小葉のつけ根に「葉枕」という小さな膨らみがあり、その内部の圧力が変化することで、葉が開閉します。ネムノキを漢字では「合歓(ごうかん)」と書きます。中国では2枚の小葉が合わさり歓ぶと考えて、これを夫婦和合、家内平和の象徴として庭木にするそうです。ネムノキが咲くと、アズキあるいはヒエ、アワなどをまくという農業暦があります。花はマメ科の花とはちょっと違います。ネムノキの花は、すじばかりに見えます。これは、長くのびたおしべとめしべです。ピンク色にみえるところはおし...ネムノキ(マメ科)

  • ニイニイゼミの初鳴き

    ニイニイゼミの声を聴いた6/23日兵庫県宝塚市を流れる逆瀬川沿いを通ったときニイニイゼミの声を聴いた。2日前に通った時には聞かなかったはず。初鳴きということになる。セミの初鳴き,鳴きおさめの日―みんなで調べよう2015―近藤伸一1(きべりはむし,38(2):6-16)の報告からこの報告は2013年から2015年までのこどもとむしの会,兵庫昆虫同好会,兵庫県森林インストラクター会,昆虫愛好家の皆様方から12種のセミについて初鳴き,鳴きおさめ,鳴き声の確認情報をまとめたものである。ニイニイゼミのところを見ると2015年ニイニイゼミ・初確認6/15福島県,6/19阪神,6/23但馬・播磨,6/26西播磨,6/29丹波と記録があるので、今日聞いた鳴き声は格別早いものではないことがわかった。感覚的に阪神間ではニイニ...ニイニイゼミの初鳴き

  • 六甲山で再発見シーボルトとシチダンカ

    シチダンカ(アジサイ科)Hortensiaserratevar.serrataf.proliferaシチダンカは、ヤマアジサイの変種で六甲山の特産種。シーボルトの「日本植物誌」に採録された。その後実際に見た人がいないので「幻の紫陽花」と呼ばれていました。1959年(昭和34年)に六甲山小学校の職員が六甲ケーブルの西側で見つけて学校に植えていたところを、兵庫県生物学会会長の室井さんが同定、再発見の運びとなった。種ができないため、挿し木で増やされいまでは公園などでもみることができる。高さ1m~1.5mの落葉低木です。シチダンカの装飾花は八重咲きで、それぞれの萼片は剣状にとがり、きれいに重なって星状に見えるのが特徴です。アジサイの山と言われる六甲山系のアジサイ。アジサイは「神戸市民の花」にも指定されています、昭...六甲山で再発見シーボルトとシチダンカ

  • ハンゲショウ

    ハンゲショウ(ドクダミ科)梅雨で今日も関西は本降り。梅雨のころに開花する花の一つにハンゲショウがあります。低地の水辺や湿地に群生しているのが見られます。臭気のある多年草で、群生するのは、地下茎を張り巡らせながら増えていくためです。穂のわきにある葉が白く色づき、遠くからでもよく目立ちます。穂がハンゲショウの花の集まりで花穂(かすい)といいます。ドクダミと同じようにがくやはなびらはありません。雨が花の中に入りにくくするため、筒状に小さな花が密集していて、下から順に咲きます。開花時になると花穂に近い2~3枚の葉の下半分が白くなります。これが、昆虫を誘引する仕組みになります。花穂の個々の花を裸花らか)と言い、ドクダミ科の植物に見られる特徴のひとつです。花が終わると、白く色づいた葉は薄緑色になります。ハンゲショウは...ハンゲショウ

  • グンバイトンボ

    グンバイトンボ兵庫県のホームページの種の概要によると「長34~40mm程度。♂は中・後肢の脛節が軍配状になっており他種との識別は容易であるが、♀はモノサシトンボに似ている。砂泥底の抽水植物や沈水植物が繁茂する河川中流域などに生息する。成虫は5月~8月に見られる。」とある。6月里山のため池周辺でみられる。概要によると河川の中流となっており近くの小川で砂泥の場所が見当たらない。ずいぶん離れたところからとんできているのであろうか。兵庫県以外では、京都府,滋賀県,大阪府北部に分布している。岐阜県のホームページによると「丘陵帯に生息する。谷間の湧水があるような緩やかな流れのある湿地などに見られる。」とあり、里山のいくらかのため池は湧水で成り立つ池もあるので、その所で産卵をしているだろうか。このグンバイトンボ、オスの...グンバイトンボ

  • クロイトトンボ

    クロイトトンボ(イトトンボ科)ため池で5月よりよく見られる小さなトンボ、イトトンボです。主に水生植物が多い開けた池や沼、川の止水域などで見られます。オスはしっぽの先が2節青くなっているのが特徴です。10月くらいまで見られます。雄は水面に浮かぶ葉の上などに止まって縄張りをつくります。産卵は多くの場合、オスとメスが連結したまま、池の水面に出た水草などに静止して行います。ときには、完全に水中にもぐって潜水産卵するようすもみられます。すごい勢いんで水の中に連結して潜っていく姿はおどろきです。クロイトトンボのヤゴは、尾鰓の先寄りに3個の連続する褐色斑があるのが特徴です。産卵を水面付近の植物組織内に行うので、ヤゴも水生の植物の水中部分にしがみついた状態で見つけることができます。幼虫は通年見つけることができるヤゴです。クロイトトンボ

  • 初夏のアカトンボ?! ショウジョウトンボ(トンボ科)

    ショウジョウトンボ(トンボ科)5月6月の初夏を感じるのがこの赤とんぼ。真っ赤なトンボです。ため池や学校のプールなどにも飛んできます。オスは成熟すると全身が真っ赤になります。メスや、未成熟のオスはオレンジ色をしています。赤トンボなのですが、秋に見かけるアカトンボ(アキアカネなどアカネ属の総称)とは別物です。トンボは全体に縄張り意識が強く、パトロール飛行をおこないます。雄同士が縄張りを巡って追いかけ合う様子も観察できます。尾を高く上げて止まってるすがたをみますが、威嚇の様子です。「猩々(しょうじょう)トンボ」の名の由来は、成熟したオスの真っ赤な体色を真っ赤な能装束を飾った架空の動物、「猩々(しょうじょう)」に見立ててついたものです。ショウジョウトンボのヤゴは全体的にするっとしたヤゴです。春から秋にかけてよくみ...初夏のアカトンボ?!ショウジョウトンボ(トンボ科)

  • ヒメボタル

    ヒメボタルホタルといえばゲンジボタルやヘイケボタルが有名ですが日本固有のホタル「ヒメボタル」がいます。阪神間では、猪名川河川敷のヒメボタルが有名です。軍行橋から桑津橋に向かう土手で観察することができます。毎年5月にみることができます。兵庫県の北部では、この時期6月に観察できます。ゲンジボタルやヘイケボタルは幼虫のときは、水の中ですごします。しかし、ヒメボタルは一生を陸で過ごす陸棲ホタルです。ゲンジボタルの成虫は優雅に点滅してとびまわります。しかし、ヒメボタルはストロボのように点滅して黄色に光るのでゲンジボタルやヘイケボタルとは光り方や色でも見分けることができます。ヒメボタルのメスは飛ぶことができません。メスは草むらの中で光って合図をおくります。飛んできたオスと交尾が終わると産卵します。ヒメボタルは遺伝的に...ヒメボタル

  • 6月 梅雨の花 アジサイ

    6月の花アジサイ6月、梅雨のころの公園の花といえばアジサイ日本のアジサイがヨーロッパにわたり品種改良され、西洋アジサイとして飾られるようになりました。今一番品種改良に暑い国は北アメリカです。アジサイはピンクや青が普通でしたが、最近は真っ白いアジサイをよくみるようになりました。アナベルという品種です。日本のアジサイのなかまヤマアジサイアジサイの仲間は花びらのように見える蕚(装飾花)をもつものが多く有ります。庭などに植えられるセイヨウアジサイはほとんどが装飾花で、本当の花はその下に隠れていてよく見ないと解りません。このヤマアジサイは深い山にありますが、周囲に4枚の装飾花を持つ花があり、真ん中に装飾化を持たない花が集まっているので、アジサイの花の仲間の花のつくりを見るのに適しています。コアジサイコアジサイの花は...6月梅雨の花アジサイ

  • 子どもの本がおもしろい㊵ チバニアン誕生 ―方位磁針のN極が南をさす時代へー

    子どもの本がおもしろい㊵チバニアン誕生―方位磁針のN極が南をさす時代へーポプラ社ノンフィクション(39)チバニアン誕生方位磁針のN極が南をさす時代へ著/岡田誠出版社ポプラ社地質学者がとなえる説は「トンデモ本」に掲載されてもよい話がある。たとえば、ドイツ人気象・地球物理学者ウェゲナーの大陸移動説。発表当時は大陸が移動するなど非常識扱いされました。また、ウェゲナーは地質学者ではなかったので最初に提唱されてから40年ほどの間、学界で受け入れられることはなかった。1960年代初めにイギリスの古地磁気研究グループの研究が発端となって大陸移動説が復活した。日本ではその古地磁気研究から大発見をした人がいる。過去に地球の磁場が現在とは逆向きの時代があったことを、世界で初めて提唱したのが、日本の京都帝國大学教授松山基範博士...子どもの本がおもしろい㊵チバニアン誕生―方位磁針のN極が南をさす時代へー

  • 里地里山の1年 6月中旬の里山

    里地里山の1年6月中旬の里山今年の6月、梅雨らしい天気が続く。せっかくかったササもまたのびはじめた。シライトソウやヤマボウシ、ソヨゴの花もおわりかけ。シライトソウも科がユリ科からシュロソウ科にソヨゴは里山では高木の常緑樹。この里山では多く見られる。里山の縁には、スイカズラの花が咲いていた。クリの花やナツハゼの花が咲き始めた。池の周りでは、モウセンゴケやカキランのつぼみがみられ、7月には花が見られる。里地里山の1年6月中旬の里山

  • 奈良公園の宝石 ルリセンチコガネ(オオセンチコガネ)

    オオセンチコガネ(センチコガネ科)この時期、里山では、オオセンチコガネをよく見かけます。「生きている大和川」の調査の際、奈良公園でシカの取材とともにおこなったのが、オオセンチコガネです。奈良公園のオオセンチコガネは「ルリセンチコガネ」とよばれ、瑠璃色をしています。奈良県若草山にて瑠璃色をしてるのは、紀伊半島に分布するオオセンチコガネです。ほかに北海道と屋久島の一部でも瑠璃色をしています。私たちの活動する里山では、オオセンチコガネは緑色をしています。近畿の中央部は緑色をしています。そのほかの地域では赤色から緑かかった色をしています。オオセンチコガネは動物のふんなどをえさにする「ふん虫」フンコロガシです。ファーブルに出てくるフンコロガシは逆立ちをして後ろ足で糞玉を転がす姿を紹介していますが、日本の種類は前足で...奈良公園の宝石ルリセンチコガネ(オオセンチコガネ)

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