樋口智(ひぐちとも) さん プロフィール

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樋口智(ひぐちとも)さん: 古くて新しい小説の書き方
ハンドル名樋口智(ひぐちとも) さん
ブログタイトル古くて新しい小説の書き方
ブログURLhttp://xn--w8j5c088n2cisqb204i.net
サイト紹介文『小説の書き方』に関するさまざまなことを、こちらで発信していきたいと思います。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供25回 / 144日(平均1.2回/週) - 参加 2018/08/21 22:35

樋口智(ひぐちとも) さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 近代小説の名作を読む2.『対髑髏』前編
  •  近代文学の名作を読み解くシリーズの二回目は、幸田露伴の『対髑髏』(『風流仏・対髑髏』新潮文庫)です。  幸田露伴は明治の文豪として有名ですが、現在ではどちらかというと作品自体よりも「幸田文の父」として、その人となりなどが知られているのではないでしょうか。 私自身、学生時代より幸田文の小説や随筆を愛読していたので、彼女の作品に幾度も登場する「父親」としての露伴に、何やら親しみのようなもの [続きを読む]
  • 小説のネタについて
  •  小説を書く際、「何を書くか」の「何」の部分…つまり”ネタ”といわれるものが必要となってきます。 純文学は、「何を書くか」より「どう書くか」を重視する言語表現の芸術ですが、だからといって、ネタなんかどうでもいいというわけでもありません。 新人賞の最終選考では、書き手が何を問題としているのか、何を取り上げたいのか、その「目の付けどころ」もまた、厳しく問われます。  今回は、さあ小説を書こ [続きを読む]
  • 近代小説の名作を読む1.『春昼』『春昼後刻』
  •  これまで、小説の書き方についてのさまざまなことを述べてきましたが、今回はひとつの作品に的を当て、「小説を方法的に読む」「能動的に読む」ということを丁寧に掘り下げたいと思います。 「どう読むか」は、「どう書かれているか」を探ることでもあります。小説の書き方を学ぶのにもっとも適していることは、優れた小説を読み込むことです。作品は近代小説の中から、主に青空文庫に掲載されている短編・中編を取り上 [続きを読む]
  • 随筆の書き方、愉しみ方
  • 随筆とは何か みなさんは随筆を書いた経験はありますか?「随筆」ときくと、何やら大層な、立派なもののように感じますが、随筆とは「特に方針を決めず、その時々のさまざまな感想・経緯などを書きしるした文章」(『改訂新版 漢字源』学研)のことです。 随筆の「随」は、「したがう」「なるままにまかせる」という意味があり、「従」や「順」を類義の漢字としています。 心に浮かんだこと、見聞きしたことを筆 [続きを読む]
  • 小説の書き方番外編・漫画と小説
  • 漫画を読むということ みなさんは漫画に対してどのような印象を持っていますか。  今はスマートフォンの無料閲覧サイトやアプリも多数あり、漫画はますます手軽に楽しむことが出来る娯楽のひとつとなりました。 何年か前の漫画アプリのCMに、少女漫画を読むОLに対し、ビジネス関連の書籍を開きながら「本を読んだ方がいい」というようなイヤミを言う上司の男性が出てきました。うろ覚えな部分もありますが、い [続きを読む]
  • 小説の書き方番外編・ライトノベルの作法
  •  これまで、主に純文学を対象に「小説の書き方」にまつわるさまざまなことを述べきました。 そもそもなぜ純文学かというと、私が学び、書くものが純文学であるからです。書き手として考えることが出来る、ただそれだけです。 純文学が一番だとか、高尚などという考えはなく、そればかりを読んでいるわけでもありません。歴史ものやミステリーも好きですし、ライトノベルや漫画も読みます。雑食だなあ、と思われる人も [続きを読む]
  • 小説のタイトルについて考える
  •  皆さんは自作の小説のタイトルを、いつ、どのタイミングで決めていますか? タイトルを作品のプロットなどとともに決めてから書く、という人。書き終えた後に何個かの候補の中からから決めるという人。書くうちにおのずと決まってくるという人。 タイトルの決め方ひとつとっても、人それぞれ、またはその作品それぞれであることと思います。 小説のタイトルは、およその場合において、読み手が一番初めに知りうるそ [続きを読む]
  • を考える
  • これまで小説の書き方についてさまざまな観点から述べてきたそのなかで、幾度も純文学と大衆小説あるいはライトノベルなどのエンターテイメントとの差異に触れてきました。両者の線引きを正確に行うことは非常に困難ですが、小説の書き方>を講じる際、曖昧なままにして通り過ぎることは出来ません。やはり書き方>の部分でその差異は多かれ少なかれ生じるからです。 今年四月、横浜で行われた大沸次朗賞受賞記念講演に [続きを読む]
  • 小説の書き方・のメソッド
  •  今回は「短編小説の書き方」について述べていきます。初めて書いた小説は短編だった、という人も多いでしょう。初めから大長編を書いた人もいるでしょうが、それが完成度も伴ったものであったとすれば、もうとうにデビューしているはずです。大学や小説スクールの創作演習では実践練習として、短編小説や掌編小説を書かせます。創作の一番の勉強は実際に小説を書くことにつきますので、テーマや人称を変えたりして何作も短 [続きを読む]
  • 小説の書き方 [学校] 小説を学ぶ場は必要か
  •  今年一月に発表された芥川賞は、受賞二作品がそれぞれ六十三歳と五十四歳の女性のデビュー作であることで世間の注目を集めました。若竹千佐子氏は文藝賞、石井遊佳氏は新潮新人賞を受賞し、そのまま芥川賞を受賞しましたが、この二人が同じ小説講座のスクールに通っていたこともまた、大きな話題となりました。 この二人の受賞は、作家としてデビューするのに年齢は関係ないのだということを改めて知らしめました。むし [続きを読む]
  • 小説の書き方・「セリフ」について考える
  •  みなさんは小説を書く上で、「セリフ」について考えたことはありますか? 小説上のセリフ、会話文に関するルールといえば、例えば登場人物の誰が話しているセリフか分かるように書く、同じ人物のセリフを連続させないなどといった、特に意識することのない当たり前のことがほとんどだと思います。基本的に純文学ではセリフを多用すべきではないという考えが一般的です。丸一ページ会話文の「」のみという小説は純文学 [続きを読む]
  • 小説の書き方・純文学について
  •  以前”純文学のプロットとは 小説の方法論を考える”のなかで、「純文学とは何か」、その定義について個人的な見解を簡単に述べたことがありますが、今回はもう少し踏み込み、改めて純文学の定義、そして「純文学の書き方」についてもお話ししたいと思います。1.純文学とは何か  純文学とは、娯楽を目的とする大衆文学に対し、芸術性に重きを置く日本文学のことを指します。 一般的な定義としてはそうですが、で [続きを読む]
  • 小説の書き方・想像力を喚起するための手法
  •  これまで”小説の書き方”のなかで、再三「小説は何を書くかではなくどう書くか」「内容より方法が重要」だと述べてきました。小説において最も大事なことは、想像的なものを喚起し、読み手に開示の経験、新しさの経験をもたらすことだということも。 今回は数ある小説の手法のなかでも、読み手の想像力に働きかけるような手法として挙げられる、パロディ、グロテスク・リアリズム、トリックスターの三つに絞り、小説 [続きを読む]
  • 小説の書き方 小説における表現について
  •  小説の書き方について学ぶ際、必ず問題に上がるのが表現方法に関する事柄です。 小説における表現>とは何でしょうか。 人物の心理や行動、物の状態、自然現象や場所などの環境といった、物語のなかで起こっていることを、文章のみで表現するのが小説ですが、これを描写>といいます。 文字通り言葉を用いて写し描くわけですが、見たまま、そのままを書く描写もあれば、事柄を端的に述べた説明的な描写 [続きを読む]
  • 小説の書き方[番外編] 思考力を鍛える学術書のススメ
  •  以前「小説家になるための勉強」のなかで、小説以外の本の読書を一つの項目に入れました。 小説読解や文学史など、文学関連の学術書でもいいですが、出来れば幅広い分野の学術書を読み、独自の”「知識の海」ルート”を築いていくことが、物事に対する多角的視点や思考力を培い、書き手としてのフィールドに厚みが増すということを述べました。  けれども私はそこでひとつ、伝え忘れてしまったことがあります [続きを読む]
  • 小説の書き方 [人称について]
  •  小説の人称について、以前一人称>編で「内的固定視点」を取り上げました。 「内的固定視点」には、一人称と三人称単視点があり、いずれも特定の登場人物=視点人物の目でもって語られます。視点人物の知らないことや、視点人物がいない状況を書くことは出来ませんが、この特定の人物に関しては全知であり、その内面や心情を細かく書くことにおいての利点があります。 同じ内的固定視点でも、一人称と三人称単視 [続きを読む]
  • 小説の書き方 ストーリーの考え方について
  •  小説を書きたい、書こうという人は、それ以前に、自分の内部に書きたい、書かなければという「物語」をそれぞれ秘めているものです。その「物語」を小説という形に具現化するための手段として、構造的な方法の重要性をこれまで述べてきましたが、今回は小説における「物語」=ストーリーに着目し、イメージの展開や構想、そして想像力論>について考察していきたいと思います。 1.イメージの転換  まず、誤解 [続きを読む]
  • 小説家になるための勉強
  •   小説家になるためには、どのような勉強が必要でしょうか。 大学の文学部や文芸学部で学んだ人、小説家講座・シナリオスクールなどを受講した人、小説の書き方を説いたハウツー本や著名作家の文章読本などを参考に独学した人、インターネットから情報収集をした人。 今はいろいろな形で小説を書くための学びの環境があります。 ここでも、小説を書きたいという人に向けて、小説の書き方についてのあれこれを述 [続きを読む]
  • 小説の書き方   の作法
  •  回想シーンがその物語において、重要な鍵を握っていることはよくあることですね。小説だけではなく、漫画やドラマ、映画などの他の創作物全般においてもいえることであります。登場人物(キャラクター)には、小説内で進行する時間のほかに、その年齢に至るまでに積み重ねてきた歳月があり、その時代時代に過去の自分というものが存在し、それらは時として現実に流れる時間に関係なく、目の前に、脳裏に、立ち現れて大きく揺 [続きを読む]
  • 小説の書き方 [人称について/編]
  •  小説を書く際、みなさんは人称をどのように決めていますか? 書く内容、ジャンルによって書き分けるという人、自身が得意としている人称にする人、さまざまだと思います。 けれども、まだ書きはじめて間もない人や、これから小説を書こうとしている人たちにとっては、人称を定める指標というべきものがまだあやふやな場合が多いのではないでしょうか。 自分の書こうとしているもの、書きたいものは、一人称で語るべきか、そ [続きを読む]
  • 小説の書き方 [冒頭をどうするか]後編
  •  小説を書く作業において、はじめの段階で書き手の頭を悩ませる、冒頭をどうするかという問題。  前編では主に、読み手に強烈なインパクトを与える書き出しにスポットを当て、「あり得ない設定」や「非日常的な要素」を組み込むことによって出現する異化されたイメージ>について述べてきました。  書き出しのインパクト、これは単純なようで、なかなか難しいものです。 「目を惹きたい」「目立ちたい」 [続きを読む]
  • 小説の書き方[冒頭をどうするか]前編
  • プロットの組み立てや登場人物の設定をある程度固め、さあ小説を書こうというときに誰しもがぶち当たる、[冒頭をどうするか]という問題。 書き出しの数行が小説において重要であることは、もはや説明のいらないことですが、特に小説家への登竜門・文芸誌主催の新人賞に応募する作品の場合、冒頭の出来は死活問題ともいえるほど、その重要度は跳ね上がります。 冒頭のところで、「なんだか読みにくい文章だな」 [続きを読む]
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