Dr. ETC さん プロフィール

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Dr. ETCさん: 長い長いお医者さんのつぶやきブログ
ハンドル名Dr. ETC さん
ブログタイトル長い長いお医者さんのつぶやきブログ
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/easygoing1616
サイト紹介文思いつくまま気の向くまま,医学,医療に関するちょっとした事柄を末端医者の立場から気軽に発信します!
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供26回 / 32日(平均5.7回/週) - 参加 2018/09/12 11:45

Dr. ETC さんのブログ記事

  • 優生思想と強制不妊手術
  • 第61回 優生思想と強制不妊手術  最近,強制不妊手術と人権侵害の問題が取り沙汰され,国への損害賠償訴訟も起きていることは御存知かと思います。強制不妊(断種)は当時の優生保護法(昭和23年制定)に基づいて実施されました。なぜこのような法律があったのかと思われるかもしれませんが,この問題を知るには,優生思想の意味を理解し,その歴史をひも解く必要があります。 動物の世界では,環境からの圧力によって優れた [続きを読む]
  • アスベスト(石綿)と悪性腫瘍
  • 第60回 アスベスト(石綿)と悪性腫瘍  アスベスト(石綿)って御存知ですか?今でこそ政策で原則使用禁止になっていて市場には流通していませんが,私が子供の頃なんてその辺に普通にありました。例えば,私が小学生の時には酸素発生や木の乾留などの理科の実験時には石綿付き金網を使っていましたね。悪坊主でしたから,体育館の壁の穴から見えていたアスベスト(石綿)をむしり取って遊んだ記憶があります。 アスベスト( [続きを読む]
  • ステロイド軟膏の強さ
  • 第59回 ステロイド軟膏の強さ  俗に皮膚にブツブツが出来たと言いますが,ブツブツをもう少し格好良く言うと皮疹(ひしん)です。全く出来たことがないという人はおそらくいないと思います。私は皮膚が弱く,しばしば下着や靴下のゴムの辺りの接触性皮膚炎に悩まされますし,高脂血症の内服薬で皮疹に困ったこともあります。皮疹と言っても原因,形状,病態は様々ですが,一般に子供ではあせも(正式には汗疹)やウイルス感染 [続きを読む]
  • 消毒薬と傷口
  • 第58回 消毒薬と傷口  我が子を見ていても思いますが,保育所,幼稚園,小学生低学年あたりの子供達って本当に生傷が絶えませんよね。すぐ転んで膝を擦りむいたり,草で指を切ったり,まあたいへんですが,再生能力もすごいものがあります。若さは素晴らしい。 さて,自分が子供の頃も御多分に漏れず生傷が絶えませんでしたが,昔は傷→赤チンが王道でしたね。赤チンで傷に暗赤褐色がついて恥ずかしいのに,乾かした方が直り [続きを読む]
  • 処罰前提は何も良くならない
  • 第57回 処罰前提は何も良くならない  ちょっと難しい言葉ですが,専門家には「善良なる管理者の注意義務」(善管注意義務)があるとされています。これは「受任者は,委任の本旨に従い,善良な管理者の注意をもって,委任事務を処理する義務を負う」という民法第644条に依るものです。医療現場にあてはめれば,医師や歯科医師は患者さんの診療上,専門家としてその職業にふさわしい注意力が求められるということですね。診療に [続きを読む]
  • 死亡確認と体制の不備
  • 第56回 死亡確認と体制の不備  老衰,病気,事故などの異状死いかなる原因にもかかわらず,ヒトの死亡診断や死体検案は最終的に医師,歯科医師が行い,死亡診断書や死体検案書を作成しなければなりません。そのマニュアルが厚生労働省のホームページで公表されていますhttps://www.mhlw.go.jp/toukei/manual/(平成30年度版)。死亡診断書/死体検案書の記入用紙は死亡届と一枚ものになっています(左側に死亡届,右側に死亡 [続きを読む]
  • 消えゆく医師の名を冠した疾患
  • 第55回 消えゆく医師の名を冠した疾患  研究の結果,ある疾患概念や治療法などが発見,提唱され,後に医学会で認められた場合,疾患名,治療法などにその貢献医師の名を冠し功績を称えるということが長らく行われてきました。私も医師ですから,自分の名前が冠されるような偉業を達成したいものです。ありふれた疾患というよりは,いわゆる難病,希少疾患にその傾向がうかがえます。 日本人の名前が冠された具体例を挙げます [続きを読む]
  • 戦争と医学研究
  • 第54回 戦争と医学研究  第53回で医学研究と人体実験(ヒトの生体実験)と題したブログを書かせていただきました。人体実験という言葉に敏感になられる方がいらっしゃるかと思いますが,今回のブログを見据えてあえてその言葉を使わせていただきました。2018/9/27(木)に産経新聞デジタル「人体実験疑い」の731部隊論文,京大が予備調査の方針」という記事を,9/28(金)に北海道新聞電子版「検体求め倫理を逸脱?北大教授 [続きを読む]
  • 医学研究と人体実験
  • 第53回 医学研究と人体実験  医学研究は他の理系研究分野と決定的に異なる研究手法があり,それは人体実験(ヒトの生体実験)です。 医学はヒトのためのものですから,マウスやラット,ウサギ,ブタ,サルなどの実験動物を用いて基礎研究をしたとしても,その先に見据えるのはやはりヒトで,基礎研究の結果を基にヒトに応用して行くと思います。臨床医学分野の研究は初めからヒトに直接的かもしれません。様々な疾患を克服, [続きを読む]
  • 市販薬と医療機関の処方薬
  • 第52回 市販薬と医療機関の処方薬  医療機関に受診し医師より処方されないと入手できない薬は医療用医薬品に分類されています。例えば,高血圧治療薬や糖尿病治療薬,高脂血症治療薬が挙げられます。院外調剤を引き受けてくれる薬局や薬店,ドラッグストアに処方箋を持っていって,薬剤師の説明を受けて(要するに対面で)入手しないといけません。効果のある良い薬なのですが,一方で医師の指示通りに厳密に使用しないとたい [続きを読む]
  • 研究発表はたいへんです
  • 第51回 研究発表はたいへんです  理系,文系にかかわらずどの研究分野でも,何らかをテーマに研究すると,その成果を学会や研究会などで発表するか,論文化して適当な研究雑誌に投稿し掲載してもらうと思います。私達医師は主として医学分野(基礎医学,社会医学,臨床医学)で研究しますが,最近は産官学連携で理・工学系との研究開発も盛んに行われています。研究成果は,研究名,演者/著者,所属,要約,キーワード,目的 [続きを読む]
  • 風邪薬
  • 第50回 風邪薬  よく耳にするかもしれませんが,風邪を治す薬はないというお話です。 俗にいう風邪,感冒(かんぼう)は,基本的にはウイルスによる急性呼吸器感染症です。発熱や全身倦怠感,食欲低下など一般症状はあったりなかったりしますが,鼻汁や鼻閉感,くしゃみ,後鼻漏などは急性鼻炎,咽頭痛や嚥下痛などは急性咽頭炎や急性扁桃炎,声のかすれやケンケンいう咳嗽などは急性喉頭炎,咳嗽や喀痰などは急性気管支炎と [続きを読む]
  • 医療従事者への災い
  • 第49回 医療従事者への災い  医療従事者は主として屋内で勤務していますが,医療従事者も労働者ですから,業務に関連して何らかの不具合(被害,事故,労働災害)が生じる可能性があります。皆様はどのような例が頭に思い浮かぶでしょうか? 医療従事者に独特でしょうが,まず「病気が移る」が挙げられますね。移るということは要するに感染症です。もちろん,医療従事者は感染対策として手洗いの徹底や消毒,マスク・手袋・ [続きを読む]
  • 術中迅速診断
  • 第48回 術中迅速診断  術中迅速診断という言葉を聞いたことがありますか?英語ではIntraoperativeconsultationとかFrozen section diagnosisとか言われます。過去に悪性腫瘍の外科手術を受けたことのある方は,主治医からの手術の説明の中で聞かれたかもしれません。 術中迅速診断とは文字通り,外科手術中に迅速に診断するということです。外科手術中に採取した組織や細胞について,執刀医から依頼を受けた病理医が速やかに [続きを読む]
  • 女性医師は確実に増えています
  • 第47回 女性医師は確実に増えています  私はしばらくの間,ある国立大学の教員をしていましたので,医学部医学科の学生への講義を担当する機会がありました。毎年ながら教室に入ってみるとびっくり。なあ〜〜んと女性の多いことか!昔なら1学年100人程の中に女性はせいぜい1〜2人程度だったと聞きます。私の学生時代は10〜15人程度でした。今は40人程度でしょうか。大学によっては女性の方が多いと聞いています。だいたい女性 [続きを読む]
  • がん治療 追加
  • 第46回 がん治療 追加  第38,39,41,42回でがん治療(外科手術,薬物治療,放射線治療)の基本方針について触れましたが,ちょっと追加させていただきます。 「化学療法」(chemotherapy)という言葉を聞いたことがあるかと思いますが,これは薬物治療と同義語です。化学と付いていると抗がん剤のようなえらく特別な薬物だけを使う印象を受けるかもしれませんが,薬物を用いたがん治療を広く指します。 薬物治療 [続きを読む]
  • がんの生存率概論
  • 第45回 がんの生存率概論 国立がん研究センターから,がんの5年生存率がステージごとに発表されたと,今朝出勤途中のラジオで耳にしました。今回は,平成21年までの2年間にがん診療連携拠点病院など全国251の医療機関で治療したがん患者のデータを国立がん研究センターで集計し算出したものです。平成21年?まるで古いデータのように錯覚しますが,そんなことはありません,最新版です。がん患者の追跡調査と集計,算出にどう [続きを読む]
  • 大学医師の職位
  • 第44回 大学医師の職位 最近,医者や医療現場を題材にした漫画や小説を結構目にします。ですが,私の頭には,やはり,漫画と言えば故手塚治虫さんの「ブラックジャック」,小説と言えば故山崎豊子さんの「白い巨塔」「続 白い巨塔」が思い浮かびます。世代がばれますね。白い巨塔は何度も実写化されましたが,私のお気に入りは1978年版(フジテレビ)ドラマシリーズで,故田宮二郎さん演じる財前五郎(浪花大学第一外科助教授 [続きを読む]
  • 病院の個室どんな人が使う?
  • 第43回 病院の個室どんな人が使う? 私のブログで「病院の個室どんな人が使う?」と検索いただいたようですので,今回は個室について書こうと思います。 医療機関の中で入院施設は病院か有床診療所が保有しています。多くの場合,入院先は「大部屋」であって4〜6人で1室だと思います。ただ,大部屋ばかりではなくて,2人で1室の小部屋とか完全な個室も設置されていると思います。初めから大部屋がなくて少人数部屋ばかりとい [続きを読む]
  • がんの放射線治療の基本方針
  • 第42回 がんの放射線治療の基本方針 第38回で触れましたが,悪性腫瘍の治療は患者さんの体内から悪性腫瘍を完全に取り除くこと(根治)を目指します。その手段として外科治療,薬物治療と共に,放射線治療があります。外科手術は外科(一般外科,消化器外科,呼吸器外科,乳腺外科,心臓血管外科など),整形外科,泌尿器科,婦人科,耳鼻咽喉科(頭頸部外科),脳神経外科,皮膚科などの外科系医師が,薬物治療は消化器内科 [続きを読む]
  • がんの薬物治療の基本方針
  • 第41回 がんの薬物治療の基本方針 第38回で触れましたが,悪性腫瘍の治療は患者さんの体内から悪性腫瘍を完全に取り除くこと(根治)を目指します。がんの進行期や合併症,体力など理由で,手術という物理的手段により取り除くことが困難な場合や悪性リンパ腫/白血病の様にそもそも全身に拡がる悪性腫瘍の治療方法の一つとして薬物治療があります。血液中に流した薬物によってがん細胞を直接的,間接的に殺傷して行こうとい [続きを読む]
  • 外科手術時の麻酔
  • 第40回 外科手術時の麻酔 第39回の流れで麻酔についても触れておきたいと思います。 がんの外科手術に限ったことではありませんが,開頭や開胸,開腹,切断といった大きな手術になるときは当然,全身麻酔が必要になってきます。また,消炎鎮痛薬だけでは術後の疼痛緩和が弱いと考えられる場合は,術直前に背中から硬膜外麻酔を始めます。これらは原則,麻酔科医が行います。 全身麻酔は「単に眠る」ものではありません。手 [続きを読む]
  • がんの外科手術と基本方針
  • 第39回 がんの外科手術と基本方針 第38回で触れましたが,悪性腫瘍の治療は患者さんの体内から悪性腫瘍を完全に取り除くこと(根治)を目指します。その手段の一つが外科手術による摘出です。どんな種類のがんであっても,手術という物理的手段が最もがんを体内から取り除くことが出来るからです。 但し,外科手術を受けるにはいくつかの条件があります。1) がんが限局性であること,進行期が低いこと(術前治療の有無にか [続きを読む]
  • がん治療の基本方針
  • 第38回 がん治療の基本方針 細かな分類はちょっと置いておいて悪性腫瘍をまとめて「がん」と呼び,あえてひらがなで書く風潮が最近見受けられます。例えば,がんセンターは悪性腫瘍の診療に特化した病院と意味ですし,がん治療は悪性腫瘍の治療という意味ですね。本来は上皮性の悪性腫瘍を癌(がん)と呼び,胃癌や大腸癌,乳癌,肺癌,腎癌,膀胱癌などあるわけですが,他にも,線維性結合織や脂肪織,筋肉など間葉系の悪性腫 [続きを読む]
  • あっと驚かせる患者さん
  • 第37回 あっと驚かせる患者さん 人は千差万別で生き方も自由ですが,それにしても,受診される患者さんの中には医療関係者をあっと驚かせるような方がおられます。単に事故や無理解ってこともありますが,奇想天外というか無謀というかとんでもない場合もあります。 内服薬の服用時間には,食前,食後,食間,就寝前,頓服があります。食前は食事を食べる30分位前,食後は食事を食べた30分位後,就寝前は寝る前,頓服は症状が [続きを読む]