くまひろ さん プロフィール

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くまひろさん: くまひろさんの創作部屋
ハンドル名くまひろ さん
ブログタイトルくまひろさんの創作部屋
ブログURLhttp://kumahirosan.blog.fc2.com/
サイト紹介文絵本やぬいぐるみを作っています。小学生のピュアラブ×里山ファンタジー『ナイショの妖精さん』を連載中!
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供39回 / 27日(平均10.1回/週) - 参加 2018/09/19 20:46

くまひろ さんのブログ記事

  • 《2》 妖精のお医者さん 15
  • 「え〜? 赤くただれるならわかるけど、緑色だよ? やけどって感じじゃなくない?」「待て、読むから。……妖精の肌は弱く、夏の強いひざしを浴びすぎただけでも、やけどをする。肌に緑色の斑点ができ、やがてそれが全身に広がり、死にいたる。……治すには、ブラックベリーの葉を九枚。湧き水に冷やして、やけどした患部にあてる」「ブラックベリーっ? って、よく、ブルーベリーといっしょにケーキにのってる、あの木イチゴっ [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 14
  • 「それで、和泉は、あの妖精の病気はなんだと思う?」 スタスタと浅山の登山道を歩きながら、中条がたずねてくる。「……え? なん……なんだろ……?」 体中にコケみたいな斑点ができてたから、カビちゃったとか?「……おまえ、それも考えないで、どうやって病気を治してやる気だったんだよ?」「だ、だってっ! あたしはとにかくまず、洗礼を成功させなきゃって、いっぱいっぱいで! フェアリー・ドクターになったら、ピピ [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 13
  •  ……まぶしい。 あたしはそっと目を開けた。 ほっぺたを熱くしていた太陽の光が、わっと目の中に飛び込んでくる。 ……お、終わった……? どこかで、ピーヒョロロロって、トンビが鳴いてる。 まばたきをくり返しながら、あたしは胸を起こした。「……え?」 重みを感じて、お腹の上を見たら、太い右腕がのっかってた。 まくらにしてた丸太みたいなものも、よく見たら、だれかの左腕。 な、な、なにっ !?「う、うわっ [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 12
  •  あたし、両手をバタバタ。 シャボン玉の中で、体が宙に浮いてるみたい。 あたしの右手を、パシッと硬い左手がつかんだ。 な、中条っ! 中条にもこの球が見えてるの? ききたいけど、声を出したら、虹色の球が消えちゃいそう。 体はふわふわ球の中。 ささえは、中条の左手だけ。 あたしは左手ものばして、両手で中条の左手にしがみついた。 虹色の球の中に、なにか銀色の光の粒がふってくる。遊園地のイルミネーションみ [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 11
  • 「ねぇ、球状って、どんなんだろ? ベイランドに、巨大なビニールボールの中に入って遊ぶヤツあったじゃん。あんな感じ?」「知らねぇけど、まぁ、そんなんじゃねぇ?」 ……ヘンなの。 そよそよ風が吹く芝生の真ん中に、あたし、目をつむって、中条と寝ころんでる。学校では一言もしゃべらないような他人なのに。今は、肩がふれるほどそばにいる。「……和泉、ちゃんと集中してるか?」「えっ !? し、してるもん!」「ぜん [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 10
  • 「……え? 中条が、なんでここに?」「おまえの単細胞の頭なら、ここに来るだろうとは思ってたけど、バッチリ当たったな。学校が休みの日。昼間。晴れた日。ぜんぶ予想通りだ」 だから、なんでそんなに、エラそうなのよ?「フェアリー・ドクター」のことを教えてもらった日から、きょうまで数日。中条は、あいかわらず学校で、「なんにも知らない」って顔して、女子たちにかこまれてたくせに。 むうって、にらんでるあたしを無 [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 9
  • 「フェアリー・ドクターの洗礼」って項目で、どうしてもわからなかったのが、「ラベンダーとサンダルウッドのミックスパウダーを撒きます」っていう箇所。 ラベンダーは北海道のラベンダー畑で有名な、うす紫色のハーブの花だよね? じゃあ、「サンダルウッド」は? ママにきいて、インタネットで検索してもらったら、日本で言う「ビャクダン」っていう木のことだった。 じゃあ、ミックスパウダーをつくるには、ラベンダーとビ [続きを読む]
  • ペン付き付箋セット(うぱたろん)
  • オリジナルグッズの方は、ただ今boothの倉庫入荷作業待ちです。それが終わったら、晴れて開店できるはず。こちらはウーパールーパー「うぱたろん」の付箋(ふせん)セット。ボールペンもセットです( *´艸`)付箋を使いたいときにすぐにペンを取って、字を書ける! 職場でも学校でも役に立ちそう。中身はこんな感じ。パッケージに入れて、シールを貼って、倉庫へ送りだしました。無事に出品できますように。にほんブログ村人気ブ [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 8
  • 「正確には、妖精のタマゴを十数個、日本に持ち込んだのよ。お父さんは、『日本の気候にも妖精が適応するか知りたかった』って言ってたけど、本音はきっと、長年親しんだ妖精たちと、別れるのがつらすぎたのね。タマゴはまもなく孵ったわ」「その中のふたりが、砲弾倉庫で見たあの子たちなんですねっ!」「いやいや。そんな何匹もヘンな生きモン持ち込んだら、ふつうはだれかに見つかって、大問題になるはずだろ?」 ホント。なん [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 7
  •  そういえば、中条の名前は「葉児」だった。「ヨウジ」の「ヨウちゃん」? に、に、似合わない〜っ !!「いいわ。ヨウちゃんには必要ないみたいだから、これは綾ちゃんにあげる」 細い手がスッとのびてきて、あたしの腕にノートの束が置かれた。「……え?」 ずんと重くなった自分の腕に、大学ノートが数冊つまれてる。一番上の表紙には、あたしが生まれたころの年と日付。「これね。ヨウちゃんのお父さんの書いた本や、日記 [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 6
  •  石膏みたいにカッチカチのほお。 しらっと冷めた目。 なんで中条っていつも、こうなんだろう。 あと、もうちょっとで、キラキラの世界に手が届きそうなのに……。「あのさ。中条って、なにかでワクワクしたことある? アレ知りたいなとか、コレ知りたいなとか、思ったことある?」 のどから出たあたしの声は、ザラッザラに低かった。「……はぁ?」 中条の片眉が、ピクってあがる。 あ! 今、ゼッタイ「アホっ子のくせに [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 5
  •  あたしは、本だなの前の、重たい木のつくえで目をとめた。 ドラマに出てくる社長のディスクみたいに大きいんだけど、その上に、金縁の写真立てが置かれている。 写真のおじさんの顔、知ってる! 琥珀色の目。茶色い背広、茶色い中折れ帽子。えりもとにはループタイ。 おじさんは、四歳くらいの男の子の肩を抱いている。サラッサラの琥珀色の髪。琥珀色のくりっとあどけない目。ピンクのふわふわほっぺた。 て……天使……? [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 4
  • 「おい、行くぞ」 カウンターから出てきた中条は、鍵についたリングを指先でまわしてた。廊下の階段を、のぼっていくのかと思ったら、おりていく。「あれ? 地下室まであるの?」 そういえば、外から見たとき、テラスの下に、崖にへばりついた、もうひとつの部屋があったような……。 中条について階段をおりきると、つきあたりに木のドアがそびえていた。 黒々していて、重たそう。人に入られるのをこばんでいるみたい。「こ [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 3
  •  坂はどんどん急になる。 きのう山登りしたふくらはぎは、パンッパンでもう破裂寸前! だけど、前を歩くムカつくほど長い足は、ぜんぜんスピードをゆるめない。 ペンション風の三角屋根の家が建つ高台を、よたよたとのぼっていくと、ひときわ白い横板壁の家が見えてきた。 高台の斜面に、海にせり出して建てられていて、崖に足場を組んで、下から家を支えている。「ここ、オレんち」 ウソぉ……。 あたしはアホ毛をゆらして [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 2
  • 「おまえな。このオレに、あのバケモンの、ナゾの病気を治す能力があると思うか?」「……そ、それは……」 たしかに、まったくなさそう。 でもあの子は、そう思っちゃったみたいなんだよね。「わかったら、きのう見たものはわすれろ。オレもわすれる。オレらはきっと、同じ夢でも見たんだ」 なにその、強引な解釈。 頭にチラッと、もうひとりの、琥珀色の目をした人の顔がかすめた。 妖精の子はもしかして、中条のことを、「 [続きを読む]
  • 《2》 妖精のお医者さん 1
  •  ……なっとくいかない。 ぜんっぜん、なっとくいかない。 校外学習の次の日。放課後の図書室で。 あたしは、『浅山の歴史』って題名の本を開いて、「浅山砲弾倉庫」って書かれた項目を、にらみつけてる。 本で顔が隠れちゃうくらい、じっと見ているけど、読んでるわけじゃない。 あたしの頭は、病気の妖精と、逃げてきた中条のことで、もんもん。 ほかの三班の子たちは、白紙の模造紙を前にして、中条の意見をきいている。 [続きを読む]
  • 《1》記憶の実、ころり 12
  • 「ちょ、ちょっと、待ってよっ! あの子、中条に『助けて』って言ってるんだよっ!? 」 引っぱられて、あたしまで走らされる。「知るか、あんな人間外っ!」 砲弾倉庫のわきを通って。登山道へ足を踏み入れたときには、妖精の姿は消えていた。 それでも中条、走るのをやめない。「ねぇ、とまってよ! 手ぇ痛い 」「立ちどまって、あのバケモンに追いつかれでもしたらどうすんだよ! クソ! まだ、サブイボ立ってる。こんな [続きを読む]
  • 《1》記憶の実、ころり 11
  • ● ● ● ● ●――だいじょうぶ。きみの背中には羽がある―― 男の人は言った。――その羽を、きみ自身が信じられなくなってしまったら、きみの羽は抜けてしまうだろう―― あたしは涙をこぼして、しゃくりあげながら、その人を見あげた。 あたしの手や足は、今よりもずっと短い。身長もすごく低いから、目の前にしゃがみこんだ男の人が、巨人みたいに大きく感じる。 あたしが着ている紺色のスモックは、幼稚園のときの制 [続きを読む]
  • 《1》記憶の実、ころり 10
  •  怖い……。 なにが怖いって、度胸だめしすることが、じゃなくて。 片眉がひくついている中条の顔が。 これでもし、妖精がいなかったら、あたしこれから、本腰入れていじめられるんじゃ……。 せっかく、妖精が入っていった場所を確かめるチャンスなのに。中条のオーラが怖すぎで、ぜんっぜん楽しめない。 ひとつ、ふたつ、三つ……。 先頭に立って、アーチ状の入り口から、中をのぞき込んでいく。 ならんだ穴の中はどこも [続きを読む]
  • リスのぬいぐるみ、できました!!
  • りすのぬいぐるみが2体できあがりました\(^o^)/型起こしから、4度目の修正を経て、産まれた子たち。ちなみに、型1号、2号、3号のリスたちは、息子に「下田」「上田」「半田」と名づけられ、瞬く間に取りあげられました(;_;)正面から見ると、クマっぽい(~_~;)プードルファーを使用したのですが、生地がほわほわなため、お鼻を刺繍にしたら、毛の中に埋もれてしまったんです。しかたなく、鼻ボタンにしました。そうしたら、お [続きを読む]
  • 《1》記憶の実、ころり 9
  •  あ……そっか。 このレンガの建物が、あたしたちの目的地。 つまりあたしは、くねくねまがる登山道からそれて、花畑を横断して、近道して、ここに出ちゃったってわけ。「花田市は、太平洋に面してるだろ? 戦争中は、敵が海から侵入してくるかもしれねぇから、見張りのために、浅山に基地をつくったんだよ。一班が調べてる『砲台跡』は、じっさいに、大砲が置いてあった場所。ここは、その大砲でつかう爆薬なんかをしまってい [続きを読む]