letter さん プロフィール

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letterさん: 苦痛からの自由
ハンドル名letter さん
ブログタイトル苦痛からの自由
ブログURLhttps://xn--nsy31z.com
サイト紹介文苦痛は大いなる扉である。抗うことで目を背けてはならない。我々は扉と対峙し、ただちに苦痛を終わらせる。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供61回 / 40日(平均10.7回/週) - 参加 2018/10/05 07:37

letter さんのブログ記事

  • 名づけえぬもの -2-
  • 終わらぬ真夏の、あのまぶしい青年と出会って以来、神秘不可思議な状態がつづいている。いまのわたしを他人が見たら、異常という一言で片付けるだろう。じじつ、そうなのだが、わたしは幸福に包まれている。言葉をこえたなにかにひたすら […] [続きを読む]
  • 苦痛の克服方法
  • (※以下、性質上、簡潔かつ平易に述べる必要があり、ある種の語弊を含まざるをえない) 苦痛という感覚はよく知られているが、 苦痛が解放への扉になりうることはあまり知られていない。 ここでの解放の意味は次の二つである。 1. […] [続きを読む]
  • 名づけえぬもの
  • わたしは川のほとりを歩いていたが、せせらぎの音も、みなものきらめきも、わたしには届かなかった。精神が処理しうる許容量を現実がこえるとき、人は言葉を失い、思考の去来さえ機能を停止する。茫然自失であり、夢遊病のようになる。右 […] [続きを読む]
  • うつ病の息子を持つ母親 -2-
  • 「何の解決にもならなかった。くそいまいましい。おまえに教育を語る資格などあるのか。相談をもちかけた自分に腹が立つ。いい歳をして子供もおらぬ鰥夫に何が分かるのか。ろくな金も持たず、社会の底辺しか知らない世間知らずの乞食ふぜ […] [続きを読む]
  • 存在
  • 彼は黙ってる。生まれてこのかた言葉がない。 年は六歳か七歳そこら。 小さなからだで峻厳な山のぼってく。 崖の淵に腰をおろし、朝から晩まで空の一点みつめてる。 学校へ行きなと社会がいった。 彼は黙って社会をすぎた。 年がら […] [続きを読む]
  • うつ病の息子を持つ母親
  • 息子がいじめられているのだという。相談者である母親は、一人息子のために担任の教師を訪れた。勇気のいることだった。旦那は仕事の忙しさを理由に一緒に来ることを拒んだ。たった二人での話し合い。全くの無駄に終わった。息子を助けて […] [続きを読む]
  • 幸福とはなにか
  • 幸福とはなにか、と自分に問いかけるとき、 幸福の定義とはなんだろうか、とぼくは思いなおす。 幸福とは、幸福感であり、感覚の領域のはなしである。 幸福感は、満足が得られたときの感覚である。 満足から幸福であり、幸福から満足 […] [続きを読む]
  • 三木清の幸福論
  • 幸福とはなにか、というテーマのリクエストによる記事です。 高瀬様が引用された三木清の「人生論ノート」における抜粋を改めて見てみましょう。 「幸福は人格である。人が外套を脱ぎすてるように、いつでも気楽にほかの幸福は脱ぎすて […] [続きを読む]
  • ある老夫婦の会話
  • 山の藁屋に住む老婆が、扉の外で、椅子に腰かけている。 孫娘は、花を摘みに、たくさんの友達がいる谷へとおりてゆく。 老婆はいった。 「しばしのお別れだ。 あの娘は、谷底が荒れ地であることを知らないようだ。 あすこにあるのは […] [続きを読む]
  • 人間不信の方へ
  • 生身の人間は弱い生き物です。身を守るため、自尊心を保つため、他人を攻撃しうる存在となります。強い者がおり、弱い者がいます。社会という集団にあって、比較があり、競争があり、戦いがあります。みなが、欲求と恐怖に衝き動かされ、 […] [続きを読む]
  • 勇気よ
  • おまえが生まれ落ちたときから、おのれが、まわりと比べてとるに足らない人間であったということが、そんなにも嘆かわしいことなのか。星々を従えて太陽が昇ろうとも、今日もおまえは陰口をたたかれている。あの者らの顔つきが、そんなに […] [続きを読む]
  • なぜ瞬間的なのか
  • 前回の記事における瞬間性に関連して、以下の引用はひじょうに興味深いものになると思う。 使うフォースの速さは、本質的には、時間とは関係がない。とはいえ、速さという言葉に代わる言葉を見つけることは難しい。それは、フォースが原 […] [続きを読む]
  • 苦痛は瞬時に消える
  • 苦痛の感覚が強ければつよいほど、その感覚が見られたとき、幸福感も強くなります。ではなぜ、私たちはこんなにも苦痛なのでしょうか。それは、見ているものが苦痛ではないからです。現実社会があまりにもリアルなので、目はそちらを向い […] [続きを読む]
  • ある結婚式のスピーチ
  • 「天に願わくは、どうか皆様がおごそかになり、この華やかなひととき、私の心持ちと同じく親切になって、明るく愛にみちた祝辞の壮麗きわまる花園を共に歩き、新郎新婦の未来に遙かなる光を見いだされんことを。 私は一行で、いかに愛香 […] [続きを読む]
  • とある結婚式にて
  • 天に願わくは、どうか皆様がおごそかになり、ひとときは私の読むものと同じく親切になって、方向を見失わず、これらの明るく愛にみちたページの荘厳きわまる花園を歩き、自らの美しい未開の道を見いだされんことを。さて、私は数行で、いかに彩花が幼年時代に善良であったかを証明しようと思うのです。彼女はその頃、幸福に暮らしました。これでおしまいです。学校にあって、彩花はブスと呼ばれながらも笑顔でした。私はというと、 [続きを読む]
  • 天使の歌
  • 苦しむ者よ、どうかそのまま苦しんでほしい。悲痛に涙を枯らしたのなら、暗い井戸へと身を投げて、蛆虫どもが待つ、あの地獄とやらに落ちてほしい。胸をかきむしり、届かぬ闇にわめきちらし、反吐をはいては意識を失い、目を醒ましてはまたのたうち回っていただきたい。自殺へ逃避をする者よ、流転の境地を強いられた肉の汝らに、どうか自死の尊厳を与えたまえと願うがよい。お前たちのいう神が怒り狂うさまを眺め、そこに皮肉な笑 [続きを読む]
  • 天使の歌
  • 苦しむ者よ、どうかそのまま苦しんでほしい。悲痛に涙を枯らしたのなら、暗い井戸へと身を投げて、蛆虫どもが待つ、あの地獄とやらに落ちてほしい。胸をかきむしり、届かぬ闇にわめきちらし、反吐をはいては意識を失い、目を醒ましてはまたのたうち回っていただきたい。自殺へ逃避をする者よ、流転の境地を強いられた肉の汝らに、どうかその権利を与えたまえと願うがよい。お前たちのいう神が怒り狂うさまを眺め、そこに皮肉な笑い [続きを読む]
  • 悪魔払い
  • 犬が月に吠えるとき、無知ゆえの空しさにぼくらは嘆く。声は届かず、期待する反応はない。犬は怒りをおぼえて、歯をむき出しにし、疲れ果てるまで、獣性にとり憑かれる。暴徒が国に吠えるとき、手段の過ちゆえにぼくらは嘆く。声は届かず、期待する反応はない。暴徒は怒りをおぼえて、集団の怒れる波に乗り、間違いに気づくまで、暴力にとり憑かれる。哲学者が紙に吠えるとき、純粋さが解釈により歪められ、ぼくらは嘆く。声は届か [続きを読む]
  • 悪魔払い
  • 犬が月に吠えるとき、無知ゆえの空しさにぼくらは嘆く。声は届かず、期待する反応はない。犬は怒りをおぼえて、歯をむき出しにし、疲れ果てるまで、獣性にとり憑かれる。暴徒が国に吠えるとき、手段の過ちゆえにぼくらは嘆く。声は届かず、期待する反応はない。暴徒は怒りをおぼえて、集団の怒れる波に乗り、間違いに気づくまで、暴力にとり憑かれる。哲学者が紙に吠えるとき、純粋さが解釈により歪められ、ぼくらは嘆く。声は届か [続きを読む]
  • 災い
  • 黒い喪服を着た少女が墓から帰っていく。寒気のする夜中、月は雲にかくれている。小さな顔はヴェールに覆われて、うつむきかげんのままだ。足音が変なのは、少女の片足が引きずりぎみになっているから。黒い喪服を着た少女が墓から帰っていく。顔は喜びにみち、歓喜の涙が黒ずんだ魂をうるおしている。愉悦の歌は疫病となり、周りの死者を焚きつけだした。やがて、少女の口から鉛色の腕が伸びてきて、掴んでいる魂を外に放り投げた [続きを読む]
  • 災い
  • 黒い喪服を着た少女が墓から帰っていく。寒気のする夜中、月は雲にかくれている。小さな顔はヴェールに覆われて、うつむきかげんのままだ。足音が変なのは、少女の片足が引きずりぎみになっているから。黒い喪服を着た少女が墓から帰っていく。顔は喜びにみち、歓喜の涙が黒ずんだ魂をうるおしている。愉悦の歌は疫病となり、周りの死者を焚きつけだした。やがて、少女の口から鉛色の腕が伸びてきて、掴んでいる魂を外に放り投げた [続きを読む]
  • 離別
  • さようならを告げよう。やさしくなごやかな歌、天衣無縫の国、明るく快活な色彩、ゆかしい手のひらに包まれた時代。たくましく、高潔であったきみの均整をゆがめ、あらあらしい、燃えたぎる別の人格へと変えてしまった原因について、ぼくは責任を放棄できない。努力はしたが、結果がすべてというのであれば、遠くから、握り潰した手のひらに対して、ぼくにできることを行うつもりだ。さようならを告げよう。互いに別人となった。無 [続きを読む]
  • 離別
  • さようならを告げよう。やさしくなごやかな歌、天衣無縫の国、明るく快活な色彩、ゆかしい手のひらに包まれた時代。たくましく、高潔であったきみの均整をゆがめ、あらあらしい、燃えたぎる別の人格へと変えてしまった原因について、ぼくは責任を放棄できない。努力はしたが、結果がすべてというのであれば、遠くから、握り潰した手のひらに対して、ぼくにできることを行うつもりだ。さようならを告げよう。互いに別人となった。無 [続きを読む]
  • 芸術のことば
  • われわれは、自分の生があまりに貧しいため、あたたかさを求め、絵画や彫像の居並ぶ美術館に足をはこんだり、詩人の言葉やパイプオルガンの響きにおのれを委ねてみたり、表面的な五感と、おのれに酔うため他人に抜きん出るための蘊蓄によって、中身のない自分を飾り立てるべく企てる。あるいは、そのようにして、一生つきまとう自分の空虚感から目を逸らし、時代の「教養人」として虚勢を試みる。ちょうど、太陽が沈んだあとに行動 [続きを読む]