いつもより4時間早く鳴ったアラームで目が覚めると 昨夜落ち着かせたはずのざわめきが胸を襲った。 何でこんなにざわざわするんだろう。 気を抜くとざわめきは大きくなって、手が震えて、呼吸が上手くできないようで。 何でこんなにざわざわするんだろう。 その答えをずっと探してた。 1つ、昨日の夜に出した答え。 「相手の正解になろうとしてる」 「思ったことズバッと言うよね」 そう言われることが多かった。 こんな風に言われると決まって「思ったことの半分も言ってない」と心が呟く。 記憶を辿れば、自分の感情を受け取って貰えたと思うことよりも 『否定された、拒絶された』と感じることばかりが残っていて そう感じる度…
☆表情を決める『F』☆ 10年程前に初めて手にした一眼レフ。 大好きな桜とその空を撮りたくて。 だけど、上手く撮れなかった。 見たままを撮るだけなのに、撮れる絵は「私が見た景色」じゃなかった。 Nikon D40 この景色はもう見られないから、久々に見つけたときはあの頃を鮮明に思い出せた。 あの時の、あの瞬間の私が感じた「好き」は確かに伝わってきた。 だけど、だけどね、「本当はもっとああだった」で止まる。 この頃は、カメラの設定を弄って色合いを変えるなんて邪道だと思ってたし、 誰かに教わりに行くという選択肢はなかった。 それこそ、目の前にある「色」が消えてしまうんじゃないって。 もう2度と、カ…
イミテーションの煌めきに悪酔いして 飲めない白ワインで自我を保つ無駄な抵抗 私は只の顔見知り 積み上げたお金と比例した記憶力 声が上手く出ない 向かいのあなたを何度も盗み見ていたから 私には偽物の光の中 耳障りだけの良い言葉より あなたが示した温かさを知ってる 主役じゃないあなただけが ガラスの壁に隠れる私を見つけた 背中に温かな指が触れる
鉄道は西を向く そっちは極楽浄土があるんだって 夜が黒を落とす前の クリーム色した雲の向こう ほら東から夜が食む
夜が染みて 溶けて混じって 換気扇の羽音が鼓膜に張り付く夜が来る 雪のように落ちてきた言の葉は幻 心臓を裂いて引きずり出す儀式夜が染みて 回りっぱなしの換気扇で 君と僕が溶けて混じって 分からなくなるまで 吐き気も痛みも どちらのものか分からなくなるまで
それは「誰か」で 「あなた」で 「どこか」で 「何か」で 「私」で 手のひらに収まる広大な海原の 呟く鳥に 日常の集合体に 共有と承認に 訪ね尋ねてみるのだけれど どこにもいつも答えがなくて 舌に残った紫煙の香りを 今日もまた 後悔と夜に沈める
分かっているはずだったのになぁ あなたのそれには理由があること 心が動かすそれじゃないこと
きっとあなたに 「いいね」って言って欲しかったんだ それは 小さな小さな恋心
詠えない恋心があるんだと あなたを想って知りました
待つことが出来ると分かってた だから認められなかった また思い出に過ぎて逝っても あなたは私の大切な人
朝のコーヒーを 無香料のあなたと 私の遺伝子は無言を貫く 正解はまだわからないまま
あなたがいない日を あと何回繰り返せるだろう 思い出の中 触れたはずの肌の熱より あなたの声だけがいつまでも落ちてくる せめて好きだと言えたなら 流せる涙もあっただろうに
望まない朝を願う夜もあった鮮やかな景色の色を忘れてしまう日もあったもう辿り着くことなんてないとひび割れた心を手放そうと思った日も それでもあなたに逢えたあなたと逢えた 生まれてきてくれてありがとうあなたは私のかけがえのない奇跡
あなたが無自覚に そうとは知らずぬ振り下ろす牙が ほら 私の惨めを積み上げる 錆びた鉄の匂いと モノクロに描き変わる視界の中 「なんでもない」ぎこちない演技 ほらまた 惨めが積み上がる
あたしはあたしが嫌い あたしはあたしの望みを叶えてくれないから 可愛い服を着ても 美容院でオススメカットを頼んでも とびきり変身もしないし 誰の目にも留まらない そんなあたしをあたしは嫌い いつだってあたしはあたし以外になりたくて なれないことに冷たくなる あぁ、煙草が吸いたい
いつだって現実が 鎌首をもたげて背後に立つの 望んだところで手に入ることなんてなかった 諦めて 受け入れて 諦めて 諦めて 諦めて 何度も鎌を振り下ろす 何度も何度もなもんだから 辺りは酸化した血液で自分の影も分からない 手が届くものじゃなきゃ怖くて夢も見られない この痛みを知っている? 知らないなら ちょっと高いところから 一回飛び降りてみたらいい
あたなが欲しいだろう正解は 多分 導き出すことは可能なのだけど あなたが言う 「私の」思いとは 多分 違う
太ももがほとんど飛び出して 終いには頭まで出して この限られた箱の中 「若いから」で許される免罪符は制服
コンクリートの隙間を 鉄の塊が走る 電子の海を 掌サイズで泳ぐ群れ
痛みや辛さを振り切って走ってここに居る そう信じてきたのに 秋の突き抜ける空が 熱を癒す風が 虚無の中だと無遠慮に叩き付けてくるから 気づいてしまったじゃない たくさんの 「望んだもの」を諦めてきたことに
一人くらいあたしを救ってくれたっていいじゃない 世界にはこんなに人で溢れてるなら パンケーキにかけたココナッツクリームみたいに ドロドロに甘やかして セロトニンで殺して
あなたに申し訳ないと こんな重さを預けてしまって だけど本当は 私が重いと思っていたんだ 大切に大切にしなきゃと守ってきたけれど いつの間にかに重荷になっていたのかな 決めたのは私 後悔はないけれど あの日あなたに中途半端に預けたまま 宙ぶらりんがそろそろ辛い
大切にしなさいと誰もが言う なのに 誰にでもキラキラ光る宝物じゃない大切にしたいと私が言う なのに 今は重くて仕方がない手放したらその大切さが分かるだろうか? 身体は軽くなるだろうか?簡単には言ってくれるな どんな気持ちで抱えているかなんて 「大切にしなさい」 そう言うあなたにはきっと分からない
「書くことは呼吸だ」と 本の中で歌人が言った ならばとうの昔に私は死んだ過呼吸にでもなったかのように 湧き出る言葉で窒息しそうな あの日に私は死んだのか煙草も人も変わらない 火がつけば燃えるだけ 吸われなくても灰になり 人知れず火を落とす 退屈で死にそうだ
手のひらに落ちた雪みたいな 暖めると消える言葉たちが逃げないように 心を冷やして待っている
優しい人が好き あたしに優しい人が好き 成功体験を知らない あたしに優しい人が好き 一人好きな甘え下手な あたしに優しい人が好き
夢を見たよ 懐かしいあなたの夢 もうすっかり忘れた想いと思っていたのに あの頃の切なさがこみ上げた だからかな あなたと同じ香りに会ったよ あの頃自分では吸えなかった煙草のにおい あなたが吸うから堪らなく恋しかったこと 紫煙の中で笑うあなたが好きだった
「元気ですか?」 「元気です」誤魔化すことはいくらでも出来る「元気じゃないよ」 そう打ち明けられないのは 心を渡すのが怖いから 『やっぱりね』 そうガッカリするのが怖いから
時々どこかに行きたくなる誰かに会いたくなる探したくなる 「それ」が何かは分からないまま また夜が更けていく
私には〇に見えるけど 君には△に見えていて 誰かにはきっと◎に見えて ✖に見えてる人もいる 正解はきっと一人一人違っていて 責めることは出来ないのだろうけど ✖に感じたものを受け入れるのは難しい 難しいと✖を✖のままにしておくこともまた 〇なはず
あの人にどこか似ているあなたに 惹かれないはずがなかったのだと 小さくなっていく背中を見送る 器用な優しさを持たないあなた 真っ直ぐに向ける視線が痛い 思わず目を逸らしてしまうのは 心の奥 隠した情けない本音を暴くから 都合よく笑ってくれないあなた 選び出した言葉が痛い 耳を塞いで牙を向けたくなるのは 傷つきはしないかと 臆病な自分が震えるから 痛いほどに真っ直ぐに 苦しいほどに誠実な いつかのあの人に似たあなた 時折横顔に落ちる影 もしもあなたがもっと器用だったなら そんな顔しなくて済んだのかもしれないけれど あなたがあなたであることで あなたを見つけられた多くの人がいるのだと どうかそれが…
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