まみずハルカが送るエッセイ・ポエム・日常詩・小説。 感覚優位で発散。
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ズッキーニの煮浸しは、あの時の食事風景が脳裏に浮かぶ。 いつの間にか受け継いだ味。教えられてないのに、自分の舌に従ったら行き着いた味。 多めにいれたオリーブオイルと香りづけの鰹節。 自然と手にした量がぴったしの味になるのが不思議。 頻繁に出てきたメニューじゃない。季節も限定で、スーパーでもあまり売っていない。 それでも覚えている。いや、思い出したあの味を。 たまたま今日、目に止まったというタイミング。 夜のこの時間にお腹が空くというタイミング。 肉が入ったその料理。メインはもちろん、ズッキーニ。 緑の丸がなくなるその瞬間、一抹の寂しさと高揚感が同居する。 いつかまた夏が来た時、完璧なタイミング…
小ちゃい「っ」を食べたい。ジャンプしているような躍動感を自分の運動で止めたい。でも、私自身は身軽に飛び跳ねたい。 髪の毛でセーターを編みたい。私の温もりが誰かに伝わればいい。誰かのために、この長い髪を切ってあげる。 バナナは逆から剥くのが正義。「固定概念」「偉い」は効率的で最高。他の固定概念に時間が使えるからラッキー。 鏡を見ない生活を始めたら堂々と動けるようになった。 でも、歩いている人たくさん。そして、個性がない。目に見えていないと誰にも気づかれないよ。「私」って主張しなければ。 悩みは星の数。恋もまともにできないから、ラブソングは違和感。眠たい。 心で話したことないから、決めつけないで。…
たった二日の休みの日。連休ってだけで非日常で心が弾む。ふとした瞬間に電子機器のすべての電源を切って、冷たいフローリングの上に腰を下ろす。明日からの2日で何かを変えることができるのだろうか。 私自身の何かを劇的に変えることができるのかと疑問を持った。絶対に変わらなければいけないほど危機が迫っているわけではない。ただ、自分が変わっていきそして、世界の見方が変わることに興味がある。得体の知れない好奇心だけが私の未来と実生活を構築していく。今までもこれからも。一夜明け、連休の1日目。体が重く思考をするのも面倒臭い。 睡眠負債をやっと返し、さらなる睡眠を仕向けていく。この感じ知ってる。小学生の頃に熱か何…
幼少の頃、「今日はずっと起きてる」と決め込んで窓の外を眺めていたことがあった。 暗い部屋の中でも部屋中のものを見ることができる。目の前に色とりどりのきららが舞っていた光景を今でもはっきり覚えている。目的はない。でも、体を起こして目を開けていたいという欲求。最後には、必ず眠りに落ちる。 そのあとの10年以上は、寝るという欲求を最優先事項にして生きていた。「寝る」ということは絶対的正義で、それを否定するという思考回路がなかった。受験勉強も、睡眠時間を減らすことはしなかったし休日であれば、「眠い」と感じたらすぐに寝た。このせいで、寝すぎて眠いという状況を何度も繰り返した。 人よりも眠いという欲求がお…
泣きたくない。できることなら。 次の日目が腫れるから。 でも、涙は雨が降るのと同じ原理で自然発生的に流れる。 私の行動、表情なんかよりよっぽど自然に降る。 繰り返し、無意識に、そして突然に。 次の朝には晴れている。乾いている。 前日の空の色が嘘のように感じられるくらいに。 家に一人でいるのに「一人でいたい」と唱え続ける。 頭の中には走馬灯のように人の顔が過ぎる。 もうやめて。一人にさせて。 一人消しては、別の人が浮かぶの繰り返し。 家くらい一人になりたい。 でも変わったのかな。 物理的にも精神的にも孤独を感じていたあの頃。 物理的に誰かいるから為せる今。 どちらも心乱れているけど、種は違う。 …
生き急いでる。 心拍数は上がり、数多の選択を猛スピードで処理する。 なりたい自分になるために、膨大な課題を突きつけ完璧な習慣と意識に自分をがんじがらめにする。 それと並行して、知識を詰め込むもんだからストイックさはエスカレートしていった。 気付いた時には、副作用。簡素なスキルを手に入れる代わりに、持っていたものが薄まった。 もう、生き急がない。 「自分は頑張っている」という錯覚に生きてはダメだ。成果が現れていないことに気づかなくてはダメだ。その錯覚だけで自分を動かすと盲目的で宗教的で近視眼的な人間になる。 優先順位の高い事項を目的達成できるなら、この錯覚は有意義だ。でも、私がやってきたことはず…
意識が自分に向きすぎているから、狂ったように頭を使ってしまう。 意識の全てを他人に向けてみる。 「自分がなにがしたいかが大切」 「自分のために勉強するべき」 繰り返し繰り返し聞いてきた言葉。 それを信じ生きるしかなくなった子供たち。 他人のために一回生きてみる。 こんがらがっていた思考がほどけていく感覚。 過去の自分の喪失感なんて汚いものはない。 ただ今この瞬間に爽快な風を感じるだけだ。 満たされる満たされないとか 認れられる認められるとか 可愛い可愛くないとかいう 価値基準は破綻する。 いや、破綻させる。 なかったもの、それは人のニーズを読む力。 そしてニーズを供給するために自分の行動をいか…
何度も巡って来る魔の時間。急に、今までやって来たことに興味がなくなり、私自身のことが理解できなくなる瞬間。私は何がしたいのか、何をしたら人に喜ばれるのか社会に貢献できるのか、自分が楽しめるのか。そのどれか一つでも満たされるものが見つかれば、それはすぐに安心に変わる。しかし、時間たってもそれにたどり着かない。だから、不安定なんだ。あれほど集中して書いた絵も、熱意をもって書き上げた小説も、この時間が来れば1mmも意味を持たない。自分しか見るこのできない足跡くらいの価値しかない気がしてならない。ただ、生きる価値がないと仮定しても死ぬ理由には決してならないことは十分、心得ている。では、この空虚に思われ…
ピアスプロレス(無断転載禁止) とある路地。無数のピアスを顔中に空けた女性たちの張り紙。野獣のように牙をむき出した顔が載せられていた。昔は何の店だったのだろうか、人気のない店舗の前には白黒テレビが無造作に置いてある。よく見るとそのいかれた怪獣たちの争いがノーカットで流されていた。粗く暗い映像だった。一般客を対象としていないことは明らかだった。誰のためのものなのか。私の理解には及ばないと直感的にわかった。 プロレスの全盛期は昭和であろうか。平成生まれの私にとってプロレスはテレビの懐かし映像で見たり、年のいったお笑い芸人が話しているのが耳に入る程度だった。バラエティの罰ゲームでその存在を知ったダン…
境界線の恐怖。所属に適したキャラを演じる。それは、所属の数の分だけ存在する。それが交わるであろう空間に恐怖を覚えるのが私の常だった。例えば、繁華街の道。クラスメイトと遭遇するかもしれない。家族と出会うかもしれない。バイト先の人に声をかけられるかもしれない。その時がいつ来るか気が気でない。だから、やましいことは何一つないのに下を向いて目を誰とも合わさないようにして先を急ぐ。そして、ある所属で「昨日みたよ!〇〇にいたでしょ!」と言われたらすっとぼける。「え!?いないよ!人違いじゃないw」自然な笑顔を人工的に作る才能だけはピカイチ。騙そうとしているわけではない。ただ、所属が交わる空間とか状態が苦手な…
ふと思い返すと、私はずっと斜に構えすぎていたなと思う。外的なものを真っ向から受け入れるのを阻み、「将来、何に役立つだろう」とか「今の私には必要ない」とか否定したり、それを全力でやってる人を蔑もうとする心のエネルギーが働いていたなと。でも、今更気づく。私が間違っていた。裏の裏をかきまくっても、世の真理が変わることはほとんどない。ましてや、自分が重要視していないことについて真理を変える力は私にはない。変えることができた限られた天才でさえ、その道に命を燃やして達成できたのだから。だから、素直にそれ自体の成り立ちとか本質から抜けた思考に陥るのは、自分の学びの種類を単一的なものにしているに過ぎないのだ。…
猶予期間。期間があって義務がある。自由に見えてとても窮屈。他の事をやるのは許されない。かといって、やらなきゃいけないことは気が進まない。何をするにもそのことが心に渦巻いて、100%には楽しめない自分がいる。その許しだとか、楽しむことの裁量はどれも私の認識次第なのは分かっている。自分がこれで良いと思えばそれまでなんだ。でも、私にはそれができない。理由はわからないけど、忘れたくても、忘れる努力をしても「そのこと」は楽しんでいる時に限って頭をのぞかせる。やっていることと、考えていることのフィールドが違う。考えていることがいくつも混在しすぎてカオスだ。自分の優先順位がわからないまま、もやもやとした日々…
世界が自分を理解してくれないと思うのは自分自身が「リアルの自分を」曝け出さないことから始まる。と言っても、本音を言うのは怖い。人を馬鹿にする自分も、みんな死ねば良いと思っている自分も心に存在しているからだ。その本音は、他人の存在を否定しているのも同然だから、天と地が逆転したって、それを正しく受け入れてくれる人はいない。それを精神疾患の一端として分かった気になる人はいても、私と全く同じことを思っている人がいたとしても、それは共感のようで共感じゃない。「みんな」というのは私以外の全ての人間。つまり、そこには「共感しているっぽい人」も含まれているんだ。だから、言葉で伝えるのは諦めよう。その言葉通りに…
「リップヴァンウィンクルの花嫁」のCocco、「かもめ食堂」の片桐はいり、「めがね」のもたいまさこ、「勝手に震えてろ」の松岡茉優。 カメラを向けられているのに、人間味溢れる演技。いや、演技というか日常以上に自然で圧倒される。私はどうだろう。カメラ向けられてないのに、誰も見てないのに固まって緊張しているみたい。もっと楽に自由になりたい。映画を見て擬似体験。 なんだこれ、私。映画の女優になった気分で全力で全てをさらけ出した人生を送らないでどうする。ふとした日常がつくりこまれた演技に負ける怖さ。あーあ。誰にもわからないよね、この気持ち。名もなき人の日常より金になって影響力のある演技の方がもてはやされ…
雨は降ってほしい時に降らない。こんなにも、私は涙を流しているのに空は雨粒一つ落ちる気配がない。今の感情なら静かな雨でも激しい雨でも雨とつくものならなんでも似合うはずなのに。そしたら、ノスタルジーに浸れたり、悲劇のヒロイン気分を味わえるっていうのに。それさえも、許してくれないおてんと様はいじわるだ。泣いたそばから、地は干え上がり白いタオルが涙と鼻水でいっぱいになる。それを洗濯機に入れ込んでなかったことにするのはいつものこと。 感情が入ると不自然なる。不自然になると涙の滝が暴走する。自然になると、雨と共に涙の滝は静かに流れる。そんな自然任せな生き方に憧れてみるけど、社会はそんなに甘くはない。こんな…
自分で求めることが大切だと人は言う。主体性があって自立できている人に憧れると人は言う。私は、何でも自分で決めてきた。そして、行動してきた。なのにどうして、満足感が得られないのだろう。どうして、こんなにも疲労感が蓄積するのだろう。きっと「何でも」っていう部分が駄目なんだ。何でも責任も負担も全て自分にのしかかる。そして人を頼らない分、安心感を得ることができず、常に不安定で焦燥感にかられてる。 そして、ここぞの時。安心感のある人はその時に主体性が思う存分発揮される。いつもの自分とは違う、際立った自分で全身全霊で生きられる。いつでも、自立している人は際立たない。いつもの自分の延長線上で、そのイベントは…
信じられないほどアナログな花火を見に色々な人がやってくる。 夫婦に連れられた小さい子。 それの大きさや色を説明する子。 ベビーカーでスヤスヤ眠る子。 「トイレ行きたい」と連呼する子。 浴衣を着た中学生は、花火そっちのけで足を急がせる。 屋台で食べ物を買うイベント感。 キラキラと光っているライト。 一人で来ているサラリーマンの後ろ姿は全く寂しそうではない。 静かに、それを凝視する。 金髪のお姉さんはスマホ片手に動画撮影。 連写音が鳴り響くというミス。 共有している唯一の時間。 デジタルに侵食された世の中なのに未だ残る夏の鑑賞会。 生産性がなく、目が奪われるほどの綺麗さではない。粗い。 こんなにも…
脈略のない汚れは猟奇的な絵に見える。 目を瞑って浮かび上がるのは今日見た人間たち。 ちょうど昨日体得したはずの真人間は、今日に限って通用しなかった。 環境が変われば、自分も変われる。裏を返せば、昔の環境に飛び込むと自分は元に戻るのだ。言動も正確も見る景色もあの時のまま。それから今日までの時間が無駄に思えるほどの定着ぶりである。結局ここに戻るのかと無常観に浸ることもある。自分の裁量でどうにもならない見えない引力を感じる瞬間だ。復活して、元に戻ってまた復活してまた元どおり。次こそはこのループを抜けられると確かな期待を持ちながらも、日が経てばやがて回帰する。いつまでもこれは続くのだろうという思いをぼ…
家から帰ると、クーラーがついていた。正確に言うと、つけっぱなしにしていたのだ。今までは、そんなミスをするような「うっかりさん」ではない。 歯車が狂うという言い回しはかっこいいが、少しおおげさかもしれない。ほんの少し今までの自分と違う感覚がする。側から見ると「気のせい」レベルだろう。しかし、分かる。自分の微小な違いは自分が一番察知できる。 なぜ私は、変わったのだろう。あの本を読んで、あの空気を吸って、あの人に出会ったからだろうか。決定的な理由が認識できない。認識しなくても、生きていける。人と人とを分けるものは、それでも認識しようとするかそれとも何事もなかったように覆い隠すかなのだろう。追い求める…
カップ麺にお湯をいれ体感3分待ってから、蓋を開ける。 割り箸を割っていつものように麺をすくい上げる。 ストップ。私はその麺をちょうど30秒見つめていた。 何を考えるでもない。ただ、その黄色い麺を無心に目に入れてた。 当然にすること・スムーズにすることと距離を置いてみる。 感じたことのない違和感。 いつも見ているはずの風景が、鮮明になる瞬間。 急に動きを止めて見たり、座ったことのない所に腰をかけてみる。 違和感を覚えるはずなのに、心はとても静か。落ち着いている。 感じていないことがすぐ近くにある。 それだけで、私はこの空間に飽きることはない。 普段のペースが狂ってきた。当たり前のペース、今までや…
時間とともに、周りが同類の者になっていくという話は聞いたことがある。小さい頃よりも、どんどんコアになっていく。よく周りにいる5人の平均が自分と言われる。が、これは子供にはあてはまりにくいと思う。性格や家庭環境が違えど、仲良くなる可能性があるからだ。私の小学校低学年の頃の親友たちは、私と進路が全く違う。専門学校に行ったり、インスタグラマーになったり様々だ。その親友たちとも次第に連絡が途絶え、会うことはなくなった。つまり、会う人は自分に似た境遇の人が大半なのである。その現状に反発しようと、似た人種がいないアルバイトを選んだり、別の環境に飛び込むのだがやはり見えない壁を感じる。自分がその壁を作ってい…
強くなるためにすっぴんで街を闊歩する。 道に人の姿がないから、ランウェイと仮定して闊歩する。 目的地はスーパーマーケット。 買いたいものは特にない。 着いたら、美味しくなさそうな菓子パンを買うに違いない。 レジには新人のイケメン店員が研修中なんだ。 その時、初めてすっぴんで来たことを後悔するんだ。 このイケメン店員と今後接点はないはずなのに羞恥心が湧き上がる。 この世界はスーパーマーケットの拡張版なのか。 羞恥心によって表現が制限される怖さ。 「あの人にどう思われるか」 この一節で今まで我慢して積み上げて来たものがゼロいやマイナスになったらどうしようという感覚。 私は書きたい。 でも、私が突然…
大好きなブログでさえ私の1%も書いていない公開する壁はやはり大きい見せれない自分は時が経つにつれて増えるばかり 掘り下げたくない話題は山ほどある いつかもっともっと時間が経ってこの壁が崩壊する日が来るのだろうか 時間が解決してくれるなんてこんなの虫のいい話あるのだろうか わからない さらけ出して何も変わらないのも怖い 自分の自意識過剰さを自分自身で突きつけるだけになる気がしてならない 自分の公開の壁はその時の自分が選択していく それがやはり心地よかったりする 不躾に人の顔を見る子供がいる世界にいるより気が楽だ 自分が自分の良いところどりして公開する 嘘は書かないけど、目の細かいフィルターを通し…
入り口だけで判断するのはもったいない。 目についた一曲で一冊で評価を下すべきではない。 無理にでも深ぼると、想像していなかったような面白みが自分に降り注ぐ。 入り口は単純軽率に見える事柄でもその先には奥深さを兼ね備えている可能性は大いにある。 これは事実だ。 おそらく、人も同じ。 断片的な事実を知り、その人の全てや大枠を知った気になる。 しかし、本質を外に表さない人は意外にも多い。 だから、人に飽きたり「この人合わない」と決めつけて断絶するのは勿体無いかもしれない。 自分に有害な場合は例外だが、無害であるならば関係性をゆっくり深めるのに損はないはずだ。 「知ろう」と自分を駆り立てることが新たな…
誰しも自分を肯定するような理論や人にすがりたくなるものだ。 自分自身は何も変わってないのに、心が晴れるという人間特有の心理現象。 ある意味、まやかし。気休め。 「信仰こそが救われる手段」という宗教に溺れることが正しいのは分かっている。 確実に幸せになれるプロセスを知っている。 ここに拠れたらどんなに楽か。どんなに平穏か。 どうして、楽な道に進むのにこんなに抵抗しているのだろう。 分かっているけど、自力で本質的に変えたいと思ってしまう強欲傲慢な私。 誰かがご都合で生み出した理論なんていらない。 本を読んでもネットを漁っても欲しい情報なんて得られない。 遠回りして、結局結論に至らなかったとしも自分…
あっ、お湯張りすぎた こんな時は頭の先まで、一気に浸かる 水圧を全身に受けるって気持ちいい 顔で感じる水圧は小学校の時のプールに似てる 鼻から空気をぶくぶく出す 絵で描くような小さい泡じゃない 大きい大きい空気泡が暗闇の熱水を噴きあげる 長い髪を湯船に浸ける罪悪感 そんなものは潜った瞬間、乗り越えた 水と一体化した自分 暗闇で巨大化した水 「これ、おぼれる」 「トラウマになりそう」 「そろそろあがろう」
私のかさぶたの方が面白い。 私の膝の方が面白い。足の指の骨のほうが面白いんだから。 みんなつまらない。つまらない。 そこには、舌ピを開けた人も風俗店のキャッチの人もSMクラブのボーイもいなかった。 似た者集団の人間を足して平均したものが私になったりしたらどうしよう。 無垢な笑顔も悪気のない自慢もちょっと緊張してるところも何もかも。 それを継続させていったらこの世に何が残せるのだろう。 死ぬ前にこの瞬間を思い出すことができるのだろうか。 似た者同士の集団のど真ん中から天に向かって発狂したい。
目の前にやりたくないことがあるわけじゃない。 むしろ、平和な幸せが見え隠れしている気さえする。 でも、時間が平和に過ぎて行ってたくさん笑ってそれで終わりはなんか私にしっくり来ない。人間の短い寿命でこんなことしていて良いのか不安になる。 振れ幅が大きくてたくさん絶望を感じてたくさん恍惚に浸れるようなジェットコースターの刺激を打たないと、生きている感覚がなくなってしまうのではないか。 不安定さをあえて求む幸せ。 平均点であることの不幸。 慣れるまでが好き。 慣れた後は興味がないどうでもいい。 頭をぼーっとさせて平静を保つより、動きまくって疲れて死ぬほうがマシ。 大海の水より滝の水。 空気より風。 …
歌謡曲の中の人はなんでこうも情熱的でセピア色で人間味溢れているんだろう。 ドライブ行っただけであんなに哀愁深いし、恋愛しただけであんなにも儚く美しい。 この私の日常を切り取ってもなぜか深みが出ない。 透明感があってさらっとしてる。私のセピア色は小学校に置いてきた。 それ以降の思い出は、なぜか快晴の元にあるような透明感。 キラキラしているようで、重みがないようで。 過去があって時間は感じるのに、私の時代は感じない。 古ぼけた映像の生きた証がない。 昭和歌手の訃報が流れる。 脚光を浴びた時の時代を感じる映像。 訃報によってその人の存在を知ったような私にも伝わる年月。 リアルな生き様が感じられる。私…
私と海底しかない世界を感じた イソギンチャクに守られたクマノミも群れで泳ぐキビナゴも名前が分からない魚たちもお互い理解しあえないけど共存してる 当たり前のようにそこにいて当たり前ように動いて死んでいく そこは真っ青な海は小さいはずなのに 私は宇宙の大きさを知った 水中の静かさ海水の塩っぱさ心地よい波の揺れ 私の体と海水が一体化した証拠 水面にあがると感じる音の大きさ重力の重さ太陽の痛さ空気の有り難さ 私自身は地上の生物であることの事実
窓の近くで眠りにつく 時間の概念と価値は頭にない 小さい頃の自分とリンクした 暗闇の中、目を開けてその空間を見つめる 特に強い思いはない 深い暗闇の部屋とそれよりは明るい窓の外 あの時に見た赤い無数の光は見えなかった 感覚的に作用する「寝たくない」 頭ではわかっている「夜は寝るもの」 見ているようで見ていない部屋の中 静けさに抵抗することはない 気づかぬうちに寝てしまうことは分かっている それでもその空間を味わいたい
私が生きた時代ではない 私の親が生きた時代 キラキラと眩しくて、でも影があってどこか湿っぽい 旧友に会うような懐かしさ 生きていない時代への憧れ 誰かに教えられたわけでもないのに自然と体に定着する サラッとした透明な日常を不透明に変える力 情熱的に描写するからこの日常が価値のあるものに思えてしまう 研ぎ澄まされた空気より、じめっとした匂いのほうが愛着を覚えてしまう なぜだろう 何回聴いても飽きがこない 聴き狂うわけでもない 絶妙な距離を保ちつつ歌謡曲と共に生きてゆきたい 平成で令和な私 ザラザラ粗く流れる音 私の心に引っ掛かるのは一癖も二癖もあるあの歌謡曲 無駄にドラマティックで際立つリズム …
久しぶりに昔書いたノートを発掘した そこには大量の自分が殴り書きで発散されていた すっかり忘れていた過去 見え隠れする闇と未熟な見解 たった一つの共通点 自分の手で自分の心をそのまま書こうとしていること ポエムを作る 曲を作る 物語を作る 日記を書く なんの脈絡もなく書く その時その時でいろんな自分がいて 何かを伝えようとしていた 誰にも見せたくない 私が不慮の事故で命を落としたらこの大量のノートをだれかに見られてしまうのか それは絶対に嫌だ でも、なぜかこのノートたちを処分することができない 何回引っ越してもなぜか私の近くにある 忘れた頃にふと顔を出して、自分の元を思い出す 小休憩 読み返し…
釘付けになる文章 すっと私の心に入ってきて、頭に沈み込み 読めば読むほど共感の嵐は過ぎ去ることを知らない 尊敬できて話の合うであろう作者 こういう人に日本を任せたいな とか生意気なこと思っちゃう プツン あ、おかしい 先入観か偏見か矛盾か 完璧だったメッキが剥がれ出した その部分だけの欠陥のはずが さっき読んだところの欠陥につながった あーあ また東大の教授が変なこと言ってるね あーあ また日本の権威が変なこと言ってるね 頭の良い人が愚かに見えた 頭の悪い私が賢く見えた
そこの人が泣いている あそこの人が笑っている 感情が交錯する世界 私の計り知れない量の感情と人間 この人たちが泣いて喜んでも、絶望の淵に立ったとしても 私は何も変わらない いくら近くにいてもそれは、なぜか伝染することはない まるで、映画を見て感動して共感するくらいのやわなもの 結局、自分だけ 自分が自分の時間を生きるだけ 感情は論理的じゃない だったら、いいじゃん説明しなくても ダサいことばっかしてる人間もなんでも認められる 理屈じゃない雰囲気の海に漂う それでいいそれがいい 私はアホを見たくないから はまらない、すり替える技法 真理はあった 波の揺らめきだけが真理 人が歩いていること 植物が…
人は泣く時、自分が思っているより大げさに泣いてしまうものだ。 ささいな嫌なことや悔しいことがきっかけになり、過去の辛い時も併せて泣く。 泣くという慣習が、辛い出来事を紐付け大きい何かを形作っていく。 その場の因果関係だけで泣いているはずなのに、自分の人格までもを潜在意識から引っ張り出してきて否定して泣くのだ。 泣けば泣くほど強くなることは決してない。 泣けば泣くほど負の感情の大きさは増えてゆき、自分に根付いてゆくのだ。 人は常にポジティブにはいられない。 たとえ、意識したとしても。努力したとしても。 いずれ、やってくる挫折や悲しみ。 ともに、歩むべき涙。 長い期間忘れたと思われる負の感情。 し…
押し寄せる波で測る時間の経過 風の勢いの変遷 私の頬に当たる命の宿った空気 じわじわとした雲の動き 私だけの時間 波が岸壁にぶつかるのと同時に、雑念をぶち壊す コップに汲んだ水じゃなくて 海の広がりが真理
孤独は戦うものじゃない たった一つの自分を持っていた だから、会えた 目先の幸せに何度憧れたことだろう でも、私にはできなかった それをとって、あれを犠牲にすることを。 誰が来ようが私の心の蓄えはきっと変わらない そして、今ありがとうと伝えたい これからも増えていく心の重みを感じつつ 再び会う
漫画みたいな話だな ドラマみたいな話だな 悲劇のヒロインかよ かっこいいヒーローかよ 特異な人生を見せつけられて、自分の人生に陳腐さが際立つ感覚 1秒ごとに劇的に変わる事態・描写・表情 編集されているだけだなんて、理由になっていない 時代の違い・国の違い・環境の違いだとはっきり言わなくちゃダメだ 特異な例なんて一つもない 自分も人によっては特異な人生に見られるってこと 自分と比べることしかできない主観人間しかこの世にはいないから 自分のドラマを惑わされず紡いでいけばいいんだ
都会の中のぽっかり空いたオアシス そこだけが時間が動いているようにも止まっているようにも見えた 炎天下の中で日焼けを気にしないで走る子供 眩しさのあまり顔をしかめながら何かを見ているおじいさん 見たくもない携帯の画面を手持ち無沙汰に見ているお姉さん どれもこれも今の私ではないけど 過去と未来の私だった 人は変われど、そこには必ず空間があった 人は変われど、懐かしい空気は同じだった ここで毎日傍観している私は、それを壊さない その光景を目に映し、脳で認識しているだけなのだ 騒がしい車の音も鮮やかな広告もない 人工的な公園に自然の旋律を感じる 一息も二息もつきたいほどの浸透力 失われるはずもないあ…
イヤホンからの音が遠のく 視界が狭くなっていく 揺れに対抗する体力が残っていない 手すりに捕まる元気もない このまま視界が減り続けたら 意識を失うことは分かる 私の中の時間という概念が崩壊する恐怖 しゃがみ込んで目を固くつむる ゆっくりとゆっくりと時間の感覚を呼吸とともに整える 大丈夫 視界が少し戻ってきた いつもの変わらぬ風景と何かが変わった私が釣り合わない
リアルで気持ちが悪い 肌の質感、目の動き、表情の違和感、体の大きさ 欲しい映像補正 欲しい定点カメラ いつまで偶像崇拝してるんだ きれいな偶像を見ていたい 「実際、見てみないとわからないもんだね」 「実物よりかわいい」 「詐欺プリじゃん」 正しいのは本物 結局本物 気持ち悪い綺麗さを見つける絶対
卒園式の合唱曲 大っ嫌いな音楽の時間に歌った曲 狂ったように一日中聞いていたあの曲 踊った曲 涙を流した曲 今、思い出す この瞬間 当時の自分と共鳴して 興奮して笑って歌って泣いた 懐かしいより先に心の底を揺さぶっていく 私は変わってきた あの時の自分に会うと心が痛くなる ピアノの伴奏CDiPodウォークマンパソコンスマホ 必要以上に感情を揺さぶる曲たち いつも近くにあって、これからもある なんだこれ だれの曲だよ 私の曲でない気がしてならない
高校の時に感じた違和感 今だけ我慢。今だけ校則。今だけ教室。 大学に入ったらもっと自由で、なんでもできて やりたいこといっぱいしてやると思っていた 目の前を見なくても、明るい未来に見続けて笑っていられた 大学の時に感じた違和感 やはり教育機関。同じ受験を通過した者たち。黒板に向かって座る。 洋服は自由で、パソコンも使えて、髪も染めたのに 高校の時に感じた違和感のデジャブ 私はできる。あの時のように、明るい未来を見続けて笑っていられる それでも、嫌な予感がふと顔を出す 社会人になってもこの違和感は出てくるのではないか。 結局、何も変わらないのではないか。と。 予感は信用しない現実主義者 やってみ…
飲み会からの帰りの道中の一人の寂しさがわからない。なんとも言えない浮遊感がわたしを覆う。会いたくなる人はいないけど、家に帰りたくない。行きつけのバーとかオシャレな居場所はない。だから、ミスドに寄って電車に乗る。いつも見れない赤の他人の顔をじっくり見れる時間。目が合っても気まずくない。話しかけられたくはない。ただ、珍しい私自身を感じるだけ。飲み会に行っていないときの私には分からない感覚。特別誇れるものでもない。少しの刺激で吹き出してしまう衝動。しかし、私に降り掛かる刺激なんてない。電車の中は男女でわいわい。お持ち帰りのお姉ちゃん。帽子を被ったヤンキーども。あぁ見えて同い年くらいであるという通俗。…
私が意識しない所で盛り上がる世界 私からしたら私が意識できない世界は存在しない こんな自我をみんなが持っていて、誰のためでもない世界は存在する この意識がなくなったら、やっぱりこの世界はないよ 今見た景色記憶は私しか感じることができなくて、私の意識がなくなったとき、これも同時に抹消される 私が大事に大事に取っておいたこの感情も考え方も価値観も全てそれと同時にパチンと消える 恐ろしい世界 こんなことが毎秒ごとに起こっているこの世界は何なんだ 私がこれが世界と思っているものは確かにある私は私のことしか分からない だから、特別な世界と思ってしまう ただ、いつまで経っても周りは周りで一生懸命生きている…
共感を得られなかったら評価はされない見てくれなかったら共感の得ようがない誰も興味ない状態から自分をアピールしなければいけないのだろうか 自己プロデュースが勝負が勝負なのだろうか お笑い芸人になるか、アイドルになるか、アーティストになるか 売名は最重要事項なのか それとも私が成し遂げる成果を優先すべきなのか どこであなたは満足を得ることができるのか会社に入ればある程度の成果は挙げられる しかし、会社に入れば自分の名前を世界に知らしめられない やはり売名が善なのか だったら、タレントでリアクション芸をするのか それで一生終えていいのか
芸術家がかいた落書きも価値あるアート作品 ヒエログリフもなんだかおしゃれな象形だ 私が書きなぐっていたあの筆算も それを知らない人が見たらワンダフル ヒエログリフを書いていた人に向けて 私の筆算アートを投げつけたい あの形の数字を読めない人に向けて 私の筆算アートを投げつけたい
姫カット 病みメイク 黒タイツと膝丈スカートの組み合わせ 目立つピアス 可愛らしいロリータのお姉さんが 椅子に座っていた 顔を上げた時 少し遠くにいた子連れの女性に気づいた ロリータのお姉さん そわそわしだした タイミングをみはからってその女性に声をかけた 人一倍優しいロリータのお姉さん 弱いものに優しいお姉さん 偏見を持たれるようなファッションをあえてする 偏見を受けても人に愛情を与えることができる ロリータのお姉さんは素敵だった
大人には分からないと諦めるティーンエイジャー どうせ、おじさんだからと若者に遠慮する年配者 お互いに嫌っているわけではない けど理解されることを諦める 何故か互いに怖く感じる危害を加えられたわけでは無いのに それぞれの世代がそれぞれの世代の中で 小さく生きる 知っても無いのに決めつける 分からないから決めつける 優しい若者と優しい高齢者言葉なしで伝わる時代 いつかくる電気信号で意思疎通世代が関係なくなって ボーダーフリー
浮世絵は飽きないぱっと見理解できないから 見れば見るほど奇妙な絵怖がらしたいのか笑わしたいのかわからないただ私の目を釘付けにする 部屋の中に飾ろうとは思わない精神衛生上よくないだろ自分か書こうとは思わない精神衛生上よくないだろ でも ふとした瞬間に美術館で出逢いたい忘れきったわたしの心に既に知ってるのに何故か新しい文化の風を吹かせたいから
忙しい人を忙しくない私が のんびりと観察 どうしてそんなにも焦って走っているのだろう 臨場感のない人たち 浮世離れしている私 自分はあんなにせかせか動き回りたくないと思う 必死さ汗を流すこと体力を消耗させること それを美しいと捉えるのだろう 崇めた挙句、こき使う人がいる 綺麗事を言うなと言っている人の意見が綺麗事 善意とか悪意とかどうでもいい そのままの事実を理解したい
寝坊したわけではない ゆとりを持って起きたのだ 朝食もしっかり食べたし メイクもしっかりやった なぜか 出発、10分前 洗濯を干していないことに気づく 髪を巻いていないことに気づく お腹の調子が悪くなる 出発予定の5分は必ず遅れる 予期せぬ習慣 ゆっくり歩く通学路なんて存在しない いや存在させないのは私自身 家の中の安心を取りすぎて その埋め合わせが外で現れる 外から見た落ち着きのない私
飾り棚にはかけもしないサングラスが 一番上に君臨していて この部屋を支配しているかのようだ ものが持つ独特の雰囲気 使うことで証明される機能美から離れている 飾るために 生まれてきていないものたち 一方通行な サディスティックな趣味 収集 ものは生きても死んでもない しかしそれは私に影響を与え続ける
パチパチ切り替わる映像 脈絡なく見たものを映し出す 脳内スクリーン 凄まじい速度で切り替わる 見た色よりも鮮やかで 尖った映像 スクリーンに映像が映ったかと思えば スクリーンごとぐにゃぐにゃ曲がって何かが飛び出す 飛び出したものもなぜかスクリーンに映っていて 現実には出てこない 無理やりスクリーン内を空っぽにすることはできても またすぐ 浮かび上がってくる 奇妙な映像 現実と夢の境目に生息する 未確認生命体 私が生存する限り 続く映像
ボタン一つで 快楽が手に入る いやボタンという概念さえも存在しない 神経に電気信号を送れば 私はハッピー 世界はハッピー 最新機種のゲームもいらない 松坂牛もうなぎもいらない 欲しいのはその電気信号だけ それが手に入れれば どんな体験もすることができるし 嫌なことは100%排除できる 昔の人は否定するこの世界 倫理上よくないとか 人間の尊厳とか わーきゃー言って死んでいった昔の人 合理的なのは分かっているけど なんとなくやりたくない気分が行動の邪魔をする でも 時代が来れば絶対に逃れることはできない 遅かれ早かれその波はやってくる それに直面するのがあなたなのか それとも子孫の私なのか 私は逃…
押入れの奥にしまっている過去の自分の産物 あの頃の自分の感情がそのままぶち込まれている A4の赤いノート 開いた瞬間、 その時の空気を感じ 空間を感じ 色を感じる 過去を振り返り 何回も何回も開いたその瞬間 過去の自分を 幼稚と思ったあの日 深いこと考えてるなと尊敬したあの日 理解できず混乱したあの日 全てを今振り返る 全てを享受できる 成長した私
いつものルート いつもの疲れた足取りで向かう 近所のスーパー 卵が98円で買えたからちょっとハッピー でも冷蔵庫にしまったら そのハッピーも冷蔵保存 私の体に常温で保存できない儚さ いつものルート いつもの疲れた足取りで向かう 近所のスーパー 卵が138円で売ってたからちょっとブルー そのブルーは空っぽの冷蔵庫に保存されない 私の体に常温で入ってくるブルーは やっぱり儚い
ありのままの自分 人と比べない自分 堂々としている自分 人に悪意を持たない自分 素直な自分 いつもニコニコしている自分 姿勢が良い自分 人に干渉しない自分 媚びない自分 ナチュラルを求める私が 一番、不自然 人の歪な部分を 自分から排除させて ナチュラルを気取る 私の歪さは 一番、自然
最近見ていないテントウムシ 毒々しい色合いに 人工的な芸術性をもったテキスタイル 赤色のキャンバスに黒い絵の具を垂らしても あの艶は出ないし パソコンで絵をかいてみても あの質感は 再現できない 緑に映えるテントウムシ それが調和する場所は この世に存在しない どこにいても 異彩を放ち 混じることはない たとえ周りに テントウムシが満ちていたとしても それは調和でなく 個性のぶつかり合い 昔よく現れたテントウムシ 最近見ていないテントウムシ
自分しか開かないスマホ 検索履歴を消すという日課 確かに検索したし 私の頭に履歴がある 不安定な自分を受け入れないから外に出る 確かに 家にいた不安定な自分 私の頭に履歴がある 消そうとしても ちゃんとある人生の履歴 もう消さない 絶対、消さない
一瞬のイライラを減らすために 床に仰向けに寝転ぶ 落ちてる埃、髪の毛と 仲間になった気分 思ったより高い天井を見上げ 嫌な事を床に沈め 忘れようとする 泣いてもしようがない こんな事で私の大切な心がかき乱される 訳にはいかないのだ 埃をためた、髪の毛を落とした張本人は これらの存在を忘れ 仲間とも認めず、敵とも認めず 意識にも昇らせないようにしたのだった 物質的にはあるはずのものが 見えない感じない触れない だから、そこには何もない
なんか焦げ臭い 隣の家火事なのかな 様子を伺うことはしない ただ 窓を閉めて、布団を被るだけ 落ち着く自分の匂い 永久の幸せ 世界で一番安心できる空間 狭くても 温かいからそれでいい 周りの騒がしさに背徳感を覚えない だってそれが日常だから 隣の芝は黒い
ティッシュ配りのお姉さんから ティッシュを貰うというボランティア 物を買ってほしいと思いながら ティッシュを配る人なんていない 目先のティッシュを貰ってる欲しいと思って 汗水垂らして配っているんだ だから 私も 期待に応えて受け取るよ 広告なんて一切見ないけどね これを作った人は知らない人 私が知っているのは ティッシュを配っていたあのお姉さん 私は あのお姉さんの気持ちしか享受してやんないからな 黒幕のおじさんよ
ちゃぶ台よりも大きいものを 全部ひっくり返していくという遊び この状況を今の自分は認められるし 明日の自分が淡々と 元に戻してくれる 掃除してくれる 明日の自分との信頼関係はどこよりも厚いんだ 今日の朝も昨日の自分の生きた痕跡を元に戻した 自分の衝動を認め それに対して 感情揺れ動くことなく淡々と受け入れ 始末する 悪くない 悪くない
多数派の中にいた私 面白くないから 少数派に寝返った 少数派で楽しかったのに ネットを見たら同じような人だらけ こんなの多数派じゃん もっと少数派に寝返った ネットを見たら 結局これも多数派だった なんて面白くないのだろう 究極の少数派になりたい 特殊な派閥を見てみても 数人は確実にいる つまらない もっとおかしくて 理屈とか言葉とか通じなくて 本能で生きてない人間が いたら面白いのに
感情と正反対の音楽選ぶから頭の中ぐちゃぐちゃ わざとそうして悲壮感味わうという趣向 別にいいんだ 自分の感情をコントロールしなくても 寝て起きたらスッキリしてるんだもん 1週間後には跡形もなく消えてるんだもん 覚えてないんだもん だから疲れている時に聞くよ うるさいハードロック アイドルの甲高い声 眠たい時にきくよ 若者のエネルギー浪費EDM 太陽に映えるレゲエ
正解があるのにたどり着けない いくら調べても確信が持てない 非効率からの学びより 効率化した先の学びをしたい と思った今日この頃 昔から変わらないなこの感覚 何が目的なのか分からない テストで良い点取ってほしいだけでしょ 全部、資料として渡してくれれば 授業なんていらないし 満点のテストをいくらでも あげるよ 理解しなくても いくらでも満点なのて取れる 私のためではない その先の身近な新しいことを学びたい 低レベルな迷路クイズが いつになったら廃止されるのか 私は迷路クイズは作成しない 排出しない
炊きたてのご飯 温かさをおかずに食べた ふっくらと炊き上がったご飯 その柔らかさは私の舌を虜にした その優しい甘さは 日本人の奥に眠る優しさを 感じさせる 砂糖という無機質でB級なものより 京料理のような白米が好きだ 温かさをおかずに食べるご飯 毎回、感動をくれた 一生ついていきます 白米
そういうの望んでないんだよなー 髪の毛茶色にしたり化粧したり ブランド物身につけたり 自分を大きく見せようとしても 別に私は恐縮しなし 尊敬したりしないよ リアルを覆い隠されてもリアルはみることができる ただ、時間がかかるだけ リアルを覆い隠された状態では 私の興味はひけない その時点で、どんな良いものを持っていたとしても 私は見に行くこともない だから、そのままでいて 何も手を加えないで そしたら すぐ見つけられる だから、いらないよ 取り巻く全て
科学で数値化 謎の感情も全て科学的根拠がある モヤモヤなんて一切なくなった 考えることがなくなった 考えなくても 生きているだけで偉いなんて私は言わないよ よくわからないこの感情を数字で表されてたまるか 原因があって結果が出るということが複合的に重ねっている この無理やり作った概念が私を安心させ そして、老化させる
猟奇的なものへの興味は人の中から脱ぐ生きることはできないだろう それがタブー視されながらも裏には絶対的に潜んでいるのだ 人に口を開けさせ、その口の中で大量の生クリームとパウンドケーキとたくさんのフルーツを盛り合わせた人皿パフェ。 人の皮膚を切ったり縫ったりして、作った新しい生物 裸になって高速道路を爆走する 意識に上らなくても、あなたの中にも絶対ある 良心とか法律とか正義とかいう言葉に雁字搦めになっているだけなんだ
口から発せられる言葉に重きをおく風潮 伝われば手段なんてどうでもいい 文章化してもいい 物化してもいい 2Dで表してもいい 音楽化してもいい 自分がどの手段を用いたほうが楽に自分を表現することができるのか 一つ一つ試して見るのも悪くはない 向き不向きがあって当然だ 口から言葉を発することが コミュニケーション能力なのか そんなことばっかり気にしている 忖度人間が また、スーツを着てはしゃいでいるよ
電車にて 人を視界に入れたくないから ガラスの向こうを見ようとした でも反射して人が見えた その人たちはガラスの向こう側の私に気づかない 透明人間になったような居心地の良さ 見たくない人の顔もこうしたら堂々と見れた 電車にかかる広告もゆっくり読めたし 人のスマホ画面も観察できた 間接的な方が情報が得られた 直接的だったら情報が痛かった ガラスを通して 世界を見ていたい
消えちゃうんでしょ 今見ている風景 私の頭には残らない だから消えちゃう風景 断片的な風景をつなぎとめて 小さい世界にしてから 理解する それが当たり前のはずなのに 世界地図を見ている私 図で示されても 綺麗な色で塗り分けられていても 本当にはよく分かっていない でもいいんだそれで 人はこの世界地図を介さなければ 理解し合えないから そういう生き物だから
無防備さに愛着感じる これは人間の本能 知らない子の誕生日 21年前、愛くるしい無防備さを その空間に撒き散らして 生まれてきたんだろう 大人になった彼女は 今や完全武装 空きを一つも見せない その様子に 私は愛着を持たない 感動はある 強さも美しさも感じられる 好きだ しかし、 愛着を持つことはできなかった
ささくれをじわじわと 剥がすように 痛くても惰性で続けてしまう恐怖 時間が経つにつれて赤い部分が増えてきて しまいには 指が真っ赤に染まった こんなにも青い空に囲まれて 良い空気を吸って幸せを感じているのに 私の顔は 今日も謎の発熱 冷たい空気に晒しても 保冷剤を当てても その熱は取れることはなかった
小さい頃から 酒のつまみを酒なしで食べるのが好きだった少女 大人になってワインを嗜むようになった 何度も何度も味わった 前に好きだったワインも今は変な味 だから、捨てようと思った ワイングラスを変えてみた そしたら、少しましになった この感覚 酒のつまみを酒なしで食べた時と 同じだ 舌で感じる濃厚な味 少女は今も変わらない
ふらっとコンビニに寄って 買ったサンドウィッチ 挟まった薄いカツから 駄菓子屋の10円カツが想起した 飲み込んだ瞬間に モワッ 美味しい 美味しくない を感じない 幼少の頃の 味の記憶が モワッ 何かを考えている風に サンドウィッチを頬張る私が遠くに見えた
小学生の時の私とあの先生は同じ空間に生きた つまり、当時のあの人は私と同じレベル 私が昔好きだった歌手を 好きになったあの子も 当時の私と同じレベル 将来この道を歩く未来の私は 今そこにいるあの人と同じレベル 私の中のレベルは絶対的に存在している だから、周りのレベルを評価した時 目新しさしか高レベルを感じることができない 目新しさそれだけが私の成長に関わっている 気がしてならない
どうしてこんな可愛く映っちゃうの 居酒屋のトイレの鏡 リアルを映してよ フィッティングルームの鏡 可愛く映った自分を受け入れない オレンジライトの下で見る私 太陽の下で見る私 太陽がオレンジライトだったらいいのに 可愛く映らない自分を受け入れない バランス取るために 後ろ姿の写真を撮った
スーパーに行っても食べたいものが一つもない 大きい課題が終わった私は、自分へのご褒美として スイーツを買いに来た 必要以上に白い光に照らされた 生クリームたっぷりのスイーツたちが顔をのぞかしている 見た瞬間の期待感は言うまでもない しかし カラフルなスイーツたちをよく見ると 安っぽい果物、大きく表示された値札、店側の売れさせたい欲 で興ざめだ 通り慣れた精肉コーナー また細切れ肉のルーティンか スーパーに行っても食べたいものが一つもない
肌が小麦色でパンみたいにふわふわ 背が高いのに あどけない顔立ち 私が通ったことのない道を 彼女たちは通っていた 幸せなのかなんなのか よく分かってない 曖昧な表情をしながら歩いてる 田舎田舎良い田舎 制服を脱ぎ捨てた時 あの時の片鱗は一切見えない 不思議で不思議でしょうがない あの少女たちはどこに消えていくのか 跡形もなく広がる社会人の群れ
冬でもレゲエを聞いて 心を温める SUMMER SONG 季節外れなその言葉 だけど嫌な気分はしない 南国の人が ヘソ出して 踊っている姿を想像すると それだけで 心が踊る 寒いパーティなんてない 冬の温かいパーティを楽しもう SUMMER SONG かけながら
必要なものは完璧に揃っている しかし、何か物足りない この空間に対する私の異物感 暇を持て余した私は 綺麗なベットに入り 眠りについた 朝、目覚める 昨日と同じ この部屋 時間はあるのに 自由じゃない やりたいことはあるのに やる気が起きない この不思議な部屋は誰の部屋なのだろう
都会で育った私は空を見上げるのが 下校の日課だった 北極星とギリギリ見える一等星 何座かなのかはわからない 私と同じスピードで動く星を無心に 見つめるばかりだった あたりは森に囲まれて 街灯はぽつりぽつりとあるばかり 無意識に見上げた空には プラネタリウムみたいな星が散らばっていた 理科の授業で習った白鳥座 大きすぎるオリオン座 見渡す限りの星空に 毎日会える通学路 いつかはここを歩きたい
冬の乾燥 唐辛子の辛さ 混ざり合って 私の喉を刺激する 美味しいのに 私の体は拒否反応 異物混入 咳き込み開始 心と体は比例する そんなことは嘘八百 だって辛いものが好きなんだ 冬という環境 体という環境 感情という逆風を吹かせるために 今日も 唐辛子を食らうのだ
朝起きてメガネをかける つまり 裸眼で見ているのはメガネだけ メガネやコンタクトを通した世界をずっと見てる レンズを通し、歪んでいないようで 歪んでる 大きさの変わったものたちを 見て感じ考える レンズの消去機能をオンにしたら 真っ黒にブラックアウト でもすぐ戻るから怖がらない 慣れた慣れたこの感じ
リアルというのは 裸で道を歩くことではない 裸で風呂に入ることだ ロックというのは 人に迷惑かけることではない リアルを剝きだすことだ この世界にはロックな人がたくさんいた この世界にはリアルな人がたくさんいた リアルな世界にはロックな人はいなかった リアルな世界にはリアルな人はいなかった いや見つけていないだけか 自分のリアルを両手に持って リアルな人を見つけに行こう
古い標識の趣 車のナンバープレートにはモザイクがかかってない 閑散としている朝 人の気配を感じない 踏切が鳴っている でも電車はいつまで経ってもやってこない 笑いながら踏切に突っ込む朝 何も起こらない 風が吹いた 寒いだけの風じゃない 風に乗れそうな軽い体
いつ登録したか分からないジャンクなメールたち 削除を諦めて放置する私たち 情報フローな この社会 与えられて、受け取れば それで洗脳完了 欲にまみれたメールたち 欲を出さない私たち 存在するのに必要な情報なんてない この社会 意図的に行動を操られて 満足しちゃう 忖度 どんたく 今のお祭り
おにぎりの海苔の部分と 白いご飯の部分を反転させた いちごの赤い部分と てたの緑の部分を反転させた 絵に描いたら 全く伝わらないものが そこにあった 頭の中にはしっかりイメージできているのに この面白さは 伝わらない 私と 世界を反転させたい
紙を受け渡す時のお辞儀 高くてよく通る声の「ありがとうございました」 話しながら見せる笑顔 大きめのリアクションでの反応 ドアを抑えて待っている 分からない道を教えてくれる 日常にある優しさを固めたら 薄桃色の心臓になった 雑然と進む日常を受けすぎた ビビットカラーの心臓を 流動性の優しさで洗ったら 薄桃色の心臓になった 自分で洗うんだ ビビットカラーの心臓を
何か作りたい創作意欲 絵を描いてもいいし 小説とかエッセイとか書いてもいいし なんかオブジェを作ってもいい 制作自体に意味なんて求めないで とりあえず生産する そしたら この世に私のものが増え続ける 私がこのものの唯一の神になれる よし 作ろう
バイトの暇つぶしに考えよう バイトの暇つぶしを考えよう 時給発生しながら考えよう 家帰ったら何しよう この後スーパーで何買って帰ろう まだ5分しか経ってない この感覚で5分かよ 先は長すぎて やっていける気がしない この空間に私のものは存在しない 何もないのに 私がいる 自分の店なら色々いじれるけど 人の店だし 放っておこう 考えても考えても正解が見つからない バイトの暇つぶし バイトが終わった 振り返ると どうやってあの状況を乗り切ったのか 分からない そして続く今月の バイト
青い空には 優雅に漂う雲が気持ち良さそうに生きている 人々は 授業に出たり 仕事をしたり 真剣だ そんな中、私はふらふら橋の上を歩いている 片手にはレポート用紙 昨日、徹夜で書いた努力の結晶だ レポート用紙を出す道すがら 衝動的に 橋の上からその紙をばら撒いた 昨日、狭めてしまった心を 解き放つことができた それは ただ橋を歩くより 解放感に浸れた この解放感があるから 自由を感じれるから 自分への抑圧は止めることができない その後 私は 人々と同じように 授業に出て 仕事をした
浅瀬で水遊び 水は友達 海は友達 波が来たらジャンプ 波に揺れてリラックス 波が来たのにリラックス 足が波に取られて 目の前に泡という名のキララが舞う 全身が波に呑まれる 身動きが取れない 動物的本能が呼び起こされた瞬間 波はやっぱり わからない 友達なのか 違うのか
いつもない所にポッと現れる 熱を発し、私の足を掴みかかる テレビを見てると まぶたが下がる 横になって見ると いつの間にか眠りに落ちる 冬にしか現れない 足を温めたら 満たされる心 足を伸ばしすぎない 親しみの中の気遣い 追われるものがないという 心の底からのオフ感 今年もコタツの季節がやってきた
絶対にそこにいて いろんな表情を見せる 私がどんな態度を取っても 天気が悪くても 関係ない 海の感情が全てなのだ いや 感情があるように捉えてしまう 私のエゴ 砂浜を食べていない 心臓は動いていない 人知の及ばない生命体 だから来る また、様子を伺いに
何気ない風景 いつもそこにいる蜘蛛 生きているのか死んでいるのか分からないサボテン 人の入っていない美容室 車が見えない曲がり角 さっと通り過ぎる風景 気がつけばよく見る風景 心に刻まれている風景 もう見れない風景 ススキが道にはみ出している ここを通るとイチジクの香り 毎日見てるのに 意識するのは数十回 エアリーな雪が降ってきた 今日は特別な日常だ
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