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2007/09/19

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  • ブログ休止のお知らせ

    突然ですが、今年のこの日をもってブログを休止致します。最大の理由は老母の体調の悪化です。90歳を過ぎても母は認知症にならず、これまで大病になったことはありませんでしたが、最近はめっきり足腰が弱り、耳が遠くなりました。足腰が弱まったためか、先日茶の間でついに転倒、負傷してしまったのです。家庭で高齢者が顛倒するのは茶の間が最も多いと言われます。幸いなことに骨折には至りませんでしたが、若者と違い老人は怪我の回復が遅い。回復後もリハビリが欠かせないし、暫くは世話が欠かせません。次いでの理由は私自身の心境の変化にあります。実は1年以上前から記事を書き続けることに熱意がなっていました。書くテーマには全く不足していませんが、これまでは書くことがストレス発散だったのに、記事の連投自体がおっくうになってきたのです。年のせい...ブログ休止のお知らせ

  • ネットが荒れるワケ

    日々の暮らしにおける情報収集には大変便利でも、トラブルも少なくないネット。炎上やら個人情報漏洩、誹謗中傷に悩むネットユーザーも少なくない。Twitterで迂闊に失言、バッシングされるのは著名人に留まらず、一般庶民が標的になることが当たり前となった。今では炎上といえばTwitterが殆どだが、かつては2ちゃんねる等のネット掲示板が炎上の場だった。過去記事にも書いたが、私は2003年から翌年初め頃まで2ちゃんねるをしていたことがある。私がアクセスしていたのは歴史や映画、宗教板が中心で、「粘着香具師のたまり場」と呼ばれたニュース速報などに比べればずっとマトモな書込みが大半だった。それでも一部異常な書込み主は常駐していたし、この掲示板で朝から晩までネット浸りの“ネット廃人”がいることを知った。炎上や暴言をするのは...ネットが荒れるワケ

  • E婆へのブログ論評 その四

    その一、その二、その三の続きE婆最後かつ最長の記事「撤退にあたって3」は、管理人の執念が感じられる。E婆は12/31に15:29、16:47、20:42と3回に亘り記事をアップしており、「撤退にあたって3」では「「小島剛一」早とちりと赤っ恥と幻の謝罪」が明記されている。毎度の黛まどか氏侮辱記事ではF爺自身の誤記があり、記事内容を後で書き替えていたのだ。E婆は丁寧に訂正前の原記事と訂正後の記事を挙げているが、E婆もまたF爺のブログを食い入るように何度も何度も読んでいなければ書けなかったはず。E婆は修正記事と呼んでいるが、私には隠蔽・改ざんにしか思えなかった。他人の修正を手厳しく攻める御仁は己のミスは必死に隠す。E婆は記事の結びでこう述べている。「日本語音韻論に自信がおありになるなら、ブログではなく学会で報告...E婆へのブログ論評その四

  • E婆へのブログ論評 その三

    その一、その二の続きE婆はF爺をこう分析している。「小島剛一氏はなぜ黛まどかさん批判を続けるのか。この答えは簡単そうで大変難しいと思います。黛さんは、小島氏から恨みを買うような文章を書いていないし、たとえ細かいミスがあったとしても1年以上にわたって延々と罵詈雑言を浴びせられ続ける理由も見つかりません。深読みしていくと分かることですが、小島氏は、自分に注目しようとしない日本国内の知識人に対して自分の存在を示そうとしているのです。」(「撤退にあたって1」から一部抜粋)先の記事は2018/12/31付だが黛氏への非難は今年も続いており、この先もF爺はブログ閉鎖をしない限り延々と罵詈雑言を浴びせ続けるだろう。黛氏の四国遍路紀行はニセモノと糾弾し続けているが、四国遍路に行ったこともなく、黛氏の著作も未読なので私には...E婆へのブログ論評その三

  • E婆へのブログ論評 その二

    その一の続き5年前の12月、F爺に関する記事をアップするに当たりF爺のブログにさっと目を通したが、「突然の手紙」「押し掛け」という記事が私の気を引いた。どちらも2014年付の記事だが、前者は「1994年頃から(*)約16年ほど(**)、ストーカー被害を受け続けました」という一文で始まり、「F爺に会いたいと言うB子」がF爺の実家に押し掛けてきたというのだ。あのF爺がストーカー被害者だった??ほぼ5年に亘り、黛まどか氏への執拗な人格攻撃同然の非難記事を連投しているF爺自身、相当なネットストーカー気質にしか見えないし、この性格ではリアルでもストーカーをしていたのではないか……と疑いたくなる。但し「突然の手紙」「押し掛け」に見る体験談が事実とすれば、約16年ほどもストーカー行為を続けた女がいることに驚く。そしてF...E婆へのブログ論評その二

  • E婆へのブログ論評 その一

    『E婆のブログ寸評』というブログがある。サブタイトルには「あるときは厳しくあるときは優しくF爺さんを叱咤激励」とある通り、全篇F爺こと小島剛一のブログ記事への寸評である。『E婆のブログ寸評』では取り上げたF爺の記事全てを10点満点で得点を付けている。10点満点の時はあまりなく、多いのは7点か9点、時々0点さえつけるという寸評だった。有料サイトなら多少事情は違うにせよ、無料で読めるブログに点数をつけており、実に無礼千万な寸評にしか感じなかった。E婆が何歳かは不明だが、仮にF爺より年長だったとしても面識のない者に叱咤激励するのも失礼である。尤も対象にされているのが罵詈雑言が生甲斐となっているあのF爺なので、同情は全く感じない。そこで私もE婆のブログを論評することにした。E婆のブログは開始が2018年3月8日、...E婆へのブログ論評その一

  • 禁断の中国史 その二

    その一の続き中国史を少しでも知っている方なら、世界でも類を見ない残虐極まりない凌遅刑が、20世紀初めまで行われていたことは知っているだろう。罪人の肉体を生きながら小刀で切り取っていくという公開処刑だが、実行する刑吏も千回切り取る刑でその前に罪人が死んでしまったら、罪を問われることは本書で初めて知った。切り取られた肉は漢方薬として売り出されていたことも本書で知った。何でも吹き出物の薬になったそうで、刑の執行が終わった後は群衆が肉を買い求めたという。社会学者や歴史学者の中には、中国が伝統的にそのような残虐刑を実施してきたのは、中国独特の民族構成をあるという説を唱える人がいる。古代から中国は非常に多くの民族が入り乱れており、言葉や文化の異なる民族を支配するためには恐怖政治に頼ならければならなかった、と。確かに隋...禁断の中国史その二

  • 禁断の中国史 その一

    タイトルだけで怖いもの見たさと好奇心が刺激される本がある。『禁断の中国史』(百田尚樹著、飛鳥新社)がまさにそれで、まえがきで著者が開口一番述べた、「世界の中で日本人ほど中国を誤解している民族はいないのではないでしょうか」は、必ずしも極論ではなかった。著者はあの百田氏、保守派にも「煽動的ウヨク」と敬遠する人がいるほどの作家なので、本書は買わず、図書館で借りるつもりだった。しかし中国史にさほど感心のない友人が購読、面白かったというので、友人の本を借りて読んだ。やはり腰帯にあったコピー、「全篇、あまりに衝撃的な史実満載」は誇張ではなかった。本書を貸し出す時、私が歴女であることを知っている友人は、「もしかすると、既知の話が多いかもね」と言っていたが、読了後は知らないことが多かったのに遅まきながら気付いた。本書は全...禁断の中国史その一

  • 日本人女性と中国人男性は相性がいい? その三

    その一、その二の続き周来友のコラムで特に大笑いさせられたのは、以下の意見。―男性の経済力はもはや中国人のほうが上。一人っ子政策のため甘やかされて育った「草食系」も多いが、それでも中国の若者は総じて日本の若者よりバイタリティーがあり、「起業して成功したい」などとガッツもある。中国人男性が日本の女性たちに魅力的に映ってもおかしくはないだろう。これぞ典型的な田舎成金男の主張。男性の経済力はもはや中国人のほうが上と豪語しても、未だに中国人男女が日本に移住してくるのは何故だろう?日本の社会福祉制度に寄生する目的もあろうが、経済力があってもモテない男はモテない。もちろん金持ちは時代や国を問わず人気者だが、カネがあるから群がるのであって、男として魅力的に映るからではない。ラビでもあるユダヤ系米国人マーヴィン・トケイヤー...日本人女性と中国人男性は相性がいい?その三

  • 日本人女性と中国人男性は相性がいい? その二

    その一の続き欧米もコロナ禍による離婚は増えているが、失業などで経済的に追い込まれたり、慣れぬ在宅ワークで夫婦関係が悪化した背景もある。妻への虐待も増加、周来友が言うようなお気軽離婚ではない。コロナ不況は日本でも深刻であり、独身の男女ももっと気軽に結婚すればいい、などの周の主張は戯言でなければ、悪意ある煽動だろう。欧米諸国で離婚が多いのは女たちによる経済力の向上が大きい。欧米も女性に経済力のなかった一昔前は離婚など切り出せなかった。別れても食べていける社会背景もあるが、実際は子供を抱えて困窮しているシングルマザーも多いのだ。第一線でバリバリ働けるシングルマザーは案外少なく、トップのキャリアウーマンは独り者か実家が恵まれているのが大半。中国も事情は同じだし、何よりもあの国は共産党体制の強固なコネ社会である。党...日本人女性と中国人男性は相性がいい?その二

  • 日本人女性と中国人男性は相性がいい? その一

    他紙も同じだろうが台湾の統一地方選挙直前に河北新報は、防衛省防衛研究所による報告書を掲載していた。報告書には中国からのサイバー攻撃が激増、ネット上で盛んに偽情報やフェイクニュースを流しているという。日経電子版にも「中国軍、台湾へ心理的圧力偽装発信やサイバー攻撃」(2022年11月25日)という記事がある。サイバー攻撃の標的であり、心理的圧力や偽装発信を受けているのは日本も同じだが、日本のメディアは当然ながらこの方面には殆ど触れない。先月は中国に好感を持つ日本の若者が増えている……というネットニュースが複数アップされていたが、この類の記事は以前からあった。例えば2018年3月30日付の「日本人の中国に対する親近感、若者世代では意外に高い―中国メディア」という記事だが、発信元はレコードチャイナ。記事には、「1...日本人女性と中国人男性は相性がいい?その一

  • 環境保護という名の際限なき増税

    先日車検を受けた。私の軽自動車は購入してから今年で9年目になるので、今回で4回目の車検となる。この車検制度に、不平不満を持たない日本のマイカー族は皆無に近いだろう。車検は強制措置だし、これを受けなければ公道の走行も出来ない。車検は初回は3年後、以降は2年ごとに受けることが義務付けられている。車両は走行距離が増えるほど劣化が進み、色々点検が必要になるのはやむを得ない。ただ、タクシーやトラックのような車と一般車では事情が異なる。まして主婦の運転する軽自動車は、送り迎えや買い物が中心の“お買い物車”となっているのが多く、一律に2年ごとの車検には抵抗を感じる方も少なくないはず。ガンガン運転している自家用車はともかく、走行距離も少ない“お買い物車”では、購入から10年を過ぎてもまだまだ問題なく走行可能だ。しかし初度...環境保護という名の際限なき増税

  • スタジアム清掃活動について思うこと

    ここ暫くのスポーツニュースは、ワールドカップが中心となっている。サッカーは元から関心がないし、どうせ負けると思っていたから日独戦も見なかったが、結果は予想だにしなかった勝利。私も一日本人なので、母国が強豪チームに勝つのは嬉しい。「日本とドイツのサッカー協会の差を見せつけられちゃうし、日本代表は勝っちゃうしで、残念というほかない」とツイートした日本共産党の中野区議会議員・羽鳥大輔のような者もいたが、元から骨の髄まで反日種族の共産党。ツイッターで改めてその本性が可視化されたのは大いに結構なことだ。そしてWCに限らないが、昨今の国際スポーツ競技では日本人サポーターによるスタジアム清掃活動が当たり前に行われるようになってきた。日本人サポーターの清掃活動は国内外ともに概ね好評だ。もちろんこれにも、前東京都知事・舛添...スタジアム清掃活動について思うこと

  • マリー・アントワネットと5人の男 その二

    その一の続き最年長だったブザンヴァルは革命後に投獄されるも、裁判では知己の尽力により無罪放免となる。命こそ助かったが、以降彼の健康は損なわれた。それでも生来の快活な性格は変わらず、友人らを招いてもてなしたりした。ブザンヴァルの死去は1791年6月2日。国王夫妻が逃亡した逃亡先のヴァレンヌで逮捕されたのは、その3週間後だった。王室の瓦解を見ることなく、この世を去ったのは幸いだった。マリー・アントワネットはヴォードルイユに「魔法使い」というあだ名をつけたが、5人の取り巻きの中でも特殊な人物だった。元から彼自身の長所が気に入られて取り巻きになったのではなく、愛人が王妃から受けていた寵愛を巧みに利用して足場を築き、宮廷からもお気に入りと見なされるようになる。その愛人こそがポリニャック夫人。取り巻きの中でもヴォード...マリー・アントワネットと5人の男その二

  • マリー・アントワネットと5人の男 その一

    『マリー・アントワネットと5人の男:宮廷の裏側の権力闘争と王妃のお気に入りたち』(エマニュエル・ド・ヴァリクール著、原書房)を先日読了した。フランス革命やフランス史にはすっかり興味をなくしても、少女時代にベルばらに夢中になったため、マリー・アントワネット関連本は未だに気になり、読まずにいられなくなる。暫く前の「スポンジ頭」さんのコメントで本書のことは知っていたが、行きつけの図書館の西欧史のコーナーにも置かれていたので借りた。フランス史に特に関心のない方でも、18世紀のフランス宮廷貴族の実像は興味深いだろう。原書房では本書をこう紹介している。「マリー・アントワネットの「お気に入り」だったローザン、ブザンヴァル、ヴォードルイユ、フェルセン、エステルアジとの交流と当時の宮廷における権力闘争、嫉妬、典型的宮廷貴族...マリー・アントワネットと5人の男その一

  • フェルメールと17世紀オランダ絵画展

    宮城県美術館の特別展「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」を鑑賞してきた。宮城県美術館は11年前にもフェルメールの特別展「フェルメールからのラブレター展」を開催していたが、この時公開されたフェルメール作品は3点のみだった。それが今回の特別展は「窓辺で手紙を読む女」1作だけ。元から作品数が少ないにせよ、特別展名からはフェルメールの絵が他にも展示されているのでは……と期待した来館者もいたはず。フェルメール作品は1点だけにせよ、17世紀のオランダ絵画は質が高い作品ぞろいで、これらは凡作が多いのでは?という予想と違っていたのは嬉しい。美術館HPでは特別展をこう紹介している。―ザクセン選帝侯の収集品を基礎に、ヨーロッパ有数のコレクションを誇るドレスデン国立古典絵画館。その至宝のひとつ、ヨハネス・フェルメールの《窓...フェルメールと17世紀オランダ絵画展

  • ネットにみる宗教活動 その二

    その一の続き改行全くなしの見辛い長文だが、一応敬語は使っているので、さい氏には以下のレスをした。コメント、ありがとうございます(mugi)2007-04-2622:21:17さいさん、初めまして。>学会員の中には良い人も沢山いると思いますもちろんそのその通りですが、その理屈ならばゲシュタポや特高の中にも良い人も沢山いるとなりますね。個人では善人であれ、組織に忠実に従うならば、上部に命令された悪事でもやってのけるのが人間集団の怖いところです。個人の資質と集団を一緒にするべきではありません。学会に関して、興味深いサイトがありますよ。http://nvc.halsnet.com/jhattori/rakusen/AntiSouka/Video.htm私個人には学会員の知人はいませんが、私の伯母は昔学会員でした。...ネットにみる宗教活動その二

  • ネットにみる宗教活動 その一

    7月に安倍晋三元首相が凶弾に倒れてから今日に至るまで、メディアが統一教会を取り上げない日はない。選挙対策のために統一教会の悪行長年放置してきた自民党の責任は極めて重いが、連日統一教会問題を取り上げるТVや野党の姿勢も異常としか見えない。そして統一教会よりも巨大な宗教団体・創価学会の政党・公明党も政権与党だが、こちらは殆ど追及されない。実は2006年10月、3回に亘り池田会長を批判した記事をアップしたことがある。案の定、以下のコメントが寄せられた。宗派がたまり(さい)2007-04-2620:25:02現代における「宗派がたまり」について今現在のわたしなりの考えを述べさせていただきたいとおもいます。私は、学会員ではありませんが、学会員の中には良い人も沢山いると思いますし、とくに創価学会を否定するともりはあり...ネットにみる宗教活動その一

  • 第二次世界大戦下のトルコ社会

    『一冊でわかるトルコ史』(関眞興著、河出書房新社)を読了した。図書館の新刊コーナーにこの本が展示されていたので借りて見た。私は“一冊でわかる○○”を謳った書はイージーすぎるイメージがあるので、まず見たことがなかった。にも関わらず今回借りたのは、表紙や本中のイラストが可愛かったため。イラストを見て決めるというのもアバウトだが、イラストの影響は大きい。読んでみて思ったより充実したトルコ史入門書だったが、chapter8現代のトルコの「(第二次世界)大戦下のトルコ社会」が最も興味深かった。第二次世界大戦下でトルコが中立政策を取り、戦禍に遭わなかったが、何処かの国の平和団体が羨む状況とはほど遠いものだったことはいささか知っていた。この本の「大戦下のトルコ社会」はその解説で、参戦よりも中立を貫くほうが難しいことが描...第二次世界大戦下のトルコ社会

  • 学習塾について

    先日、「「家にテレビがない」という子は国語力が低い…塾講師が「子供にはテレビをどんどん見せて」と訴えるワケ」というネット記事を読み、学習塾について考えてしまった。今の日本の子供たちは学習塾に行くのが当たり前になっているのか?少なくとも教育熱心な親であれば、我が子を学習塾に入れるのが普通になっているのだろうか……実は私(1960年代前半生れ)は学習塾に行ったことがない。そろばん塾には行っていたが、'70年代の仙台市にはまだ学習塾なるものはまず見かけなかった。首都圏なら違っていたかもしれないが、'70年代の宮城県や他の東北各県でも学習は学校だけで十分、と思われていた。それがいつの間にか、駅前にも大手学習塾が設立されるようになり、学習塾に通う子供は珍しくなくなってきた。私の友人の息子も、中学生の頃の一時期、学習...学習塾について

  • 動物農園

    やっと『動物農園』(ジョージ・オーウェル著、中央公論新社)を読了した。ジョージ・オーウェルといえば、全体主義国家による支配を描いたディストピア小説『1984年』が有名だが、この作品を私は未だに読んでいない。本作もオーウェルの代表作として知られるが、タイトルだけは知っていても未読だった。マスコミで結構『1984年』のストーリーは解説されていたが、1984年時点でこのような社会は実現しそうもないように思えたし、20世紀中に共産主義国家の牙城・ソ連邦も崩壊したので興味がなく、オーウェルの書は暫く忘れていた。先日行きつけの図書館の新刊コーナーで本書が展示されていて、表紙が印象的だったため借りる。最終頁が155頁と短く、一気に読めた。翻訳者の英文学者・吉田健一はあの吉田茂の長男だが、父と違い政界ではなく文学界で活躍...動物農園

  • 「家にテレビがない」という子は国語力が低い?その二

    その一の続き久松由理氏には『国語の成績は観察力で必ず伸びる』(かんき出版)という著書があり、今年4月に発売され、Amazonレビューは高評価ばかりだった。この本は未読なので、氏の観察力のレベルは不明。しかし、ネット記事「「家にテレビがない」という子は国語力が低い…塾講師が「子供にはテレビをどんどん見せて」と訴えるワケ」に目を通しただけで、想像力に乏しい人という印象を受けた。或いは自論に不都合なケースを黙殺しているのやら。以下は久松氏が、テレビを見ている子のほうが偏差値が高い、とする根拠。「米スタンフォード大学のマシュー・ゲンコウ教授らが行った、「子どもにテレビを見せると子どもの学力は下がるのか」という調査でも、幼少期にテレビを見ることができた家庭(一日平均3時間半と結構長めの視聴時間)と、見ることができな...「家にテレビがない」という子は国語力が低い?その二

  • 「家にテレビがない」という子は国語力が低い?その一

    先日見たイスラム思想研究者・飯山陽氏のツイートには驚いた。このツイートで初めて久松由理なる塾講師がいたことを知ったが、こんな異常な主張をする者が塾講師をしているのか。「noteマガジン:テレビを見ない子は国語力が低い!だからテレビを見せろ!という塾講師の主張がヘンである件について書きました。それってテレビがない時代の人間の営みを思いっきり否定していますが、あなた、国語のプロを名乗っててそれで大丈夫?という話です。」(10月26日)飯山氏のnoteマガジン記事自体は有料でも、ネット記事「「家にテレビがない」という子は国語力が低い…塾講師が「子供にはテレビをどんどん見せて」と訴えるワケ」がリンクされており、しかも元記事はプレジデントオンラインである。プレジデントといえば硬派雑誌のイメージがあったが、現代ではこ...「家にテレビがない」という子は国語力が低い?その一

  • NHKスペシャル 新・幕末史

    録画していたNHKスペシャル新・幕末史を見た。新・幕末史は「第1集幕府vs列強全面戦争の危機」(10月16日放送)、「第2集戊辰戦争狙われた日本」(10月23日放送)と2回に亘り放送されている。NHKの番組HPには詳細な内容が載っており、なかなか見ごたえのある特集だった。第1集のHPは次の文章で始まる。―これまで、日本史の転換点として語られてきた「幕末」。今、海外で幕末に関する発見が相次いでいます。日本が世界の覇権争いと深く関わっていたことが明らかになってきたのです。地球規模で歴史の大変動が起きていたこの時代。重要な航路が集まる日本には、アメリカ・ロシア・イギリスなど欧米列強が押し寄せました。入り乱れる大国の思惑。グローバルな視点から見えてきた新たな幕末の歴史。日本と世界が織りなす激動の時代を、ドラマを交...NHKスペシャル新・幕末史

  • 「覇権」で読み解けば世界史がわかる その三

    その一、その二の続き“ご都合主義”むき出しのキリスト教徒と対照的に、信仰には極めて敬虔で真摯なのがムスリム。もちろんムスリムの中にも戒律破りはいるし、世俗的な信者もいる。それでもコーランの教義は絶対であり、棄教は今でも許されない。イスラム圏は現代でも、コーランの教えが政治・経済・法律・軍事・文化・学問の隅々まで浸透した社会であり、近代化の際、「キリスト教的価値観の中から生まれた社会システム」を導入すると、キリスト教的な価値観を取り入れざるを得ない。それは彼らにとって拒絶反応を起こしてしまうことになり、近代化が難事なのだ。イスラムでは宗派問わず開祖ムハンマドは、最後にして最大の預言者と絶対視されている。これ以降は神からの啓示もなく、もし人間がこの啓示に従わなければ、神は人間を完全に見捨ていると信者は妄信して...「覇権」で読み解けば世界史がわかるその三

  • 「覇権」で読み解けば世界史がわかる その二

    その一の続き中東の超大国だったオスマン帝国も衰退していくが、その理由を著者はこう述べる。「長い平和と繁栄が、政治・社会を腐敗させ、制度を硬直化させ、軍隊を弱体化させたため」(171頁)以下は理由の前の説明文。「歴史を紐解けば、平和というものは半世紀続くことすら稀です。しかし、オスマン帝国はスレイマン大帝のころから100年という長期にわたって平和を甘受しました。この「あまりにも長すぎる平和」こそがオスマン帝国の政治・経済・軍事・社会の隅々まで腐敗させてしまったのでした。したがって、いざ「改革」を迫られる事態に陥っても、当にそれを実現する力を失っていたのです。」(同上)「あまりにも長すぎる平和」には、何とも耳の痛い注釈がついている。「日本も太平洋戦争終結後から70年間にわたって平和を享受してきました。すでに人...「覇権」で読み解けば世界史がわかるその二

  • 「覇権」で読み解けば世界史がわかる その一

    『「覇権」で読み解けば世界史がわかる』(神野正史著、祥伝社)を読了した。2年ほど前、河北新報で本書の文庫版が紹介されていたので、何時か読んでみようと思っていた。行きつけの図書館でそのソフトカバー版を見かけたため、借りて読んだが、思った以上に面白かった。本書の表紙裏にはこんな内容説明がある。「ローマ帝国、中華帝国、イスラーム帝国、大英帝国、アメリカ合衆国―歴史上、覇を唱えた「世界帝国」。それらの国々がどのように生まれ、絶頂をきわめ、衰亡したのか。これを検証し、「歴史法則」としてまとめる作業を通して、21世紀の混沌を紐解いていきます。」「はじめに」の中で、特に意味深かったのが次の文章。「企業の平均寿命はおよそ30年と言われますが、国家の平均寿命はだいたい200年です。300年つづけば長期政権、500年以上つづ...「覇権」で読み解けば世界史がわかるその一

  • ハレム―女官と宦官たちの世界 その四

    その一、その二、その三の続き第七章「ハレムと文化」では、ハレムが文化の担い手だった実態が描かれている。特にハレムでは音楽と芸能が重んじられていたという。イスラムでは原則として、歌舞音曲は好ましからざるものということになっているが、実際にはムスリム諸王朝の君主や高官らは歌舞音曲を楽しんでいた。当然オスマン帝国の宮廷においても、音楽や芸能は一般的だった。小姓の中でも才能を持つ者が芸を磨き、ハレムの女性たちも同様に技芸の担い手となったのだ。ハレムで演じられた芸能で、先ず挙げられるのは楽曲で、様々な楽器が奏でられ、歌詞も唄われた。ハレムの女官が技芸を学ぶ際、師匠が宮廷に赴いて女官らに直に教えるか、または女官が宮廷を一時的に出て師匠のもとで直接学ぶというふたつの方法があった。女官はベールをまとっていたかもしれないが...ハレム―女官と宦官たちの世界その四

  • ハレム―女官と宦官たちの世界 その三

    その一、その二の続き本書にはテーマにちなんだ11編のコラムが載っており、私的にはコラム7「キラー・カドゥンたち――ハレムに出入りしたユダヤ教徒の女性商人」が最も興味深かった。ユダヤ人はイスラム圏でも学才と商才を活かして活躍していたのだ。レコンキスタ完了後、迫害を逃れるため多数のユダヤ教徒がオスマン帝国に亡命する。彼らはそのネットワークを生かし、オスマン帝国において商業や医療に携わり活躍した。17世紀半ばまで、宮廷侍医の多くはユダヤ教徒が務めていたという。男ばかりではなく、ユダヤ教徒の女も宮廷で活躍する。16世紀のハレムでは、母后と親密な関係を築き、大きな影響力を振るうユダヤ教徒の女が現れる。彼女たちはキラー・カドゥンと呼ばれ、ハレムのために宝石や貴重品を仕入れたり、外部の施設との仲介を取り持ったりした。キ...ハレム―女官と宦官たちの世界その三

  • ハレム―女官と宦官たちの世界 その二

    その一の続き本書で最も興味深かったのは、第六章「内廷の住民たち」の三部「啞者―静謐の担い手」。内廷とはスルタンの生活の場で、ここの住民はスルタン、スルタンの身の回りの世話をする小姓、小姓を監督する白人宦官に加え、小人や啞者もいた。基本的にはスルタンが私的生活を送る場が内廷であり、そのため内廷も広義では「ハレム」と呼ばれることがあるそうだ。「古今東西の王宮で小人が活躍していることに比べて、啞者を抜擢して宮廷で用いたという王朝はまれである」(210頁)、と著者が述べているように、オスマン宮廷を訪れた西洋人は自国の宮廷では見られない啞者の存在に驚く。当初は偏見を抱いていたあるイギリス人は、彼らと交流したのち、その機知と洗練された知性を称賛したという。さらにオスマン宮廷では、啞者のみならず、スルタンと宮廷人たちも...ハレム―女官と宦官たちの世界その二

  • ハレム―女官と宦官たちの世界 その一

    『ハレム―女官と宦官たちの世界』(小笠原弘幸著、新潮選書)を先日読了したが、久しぶりに面白い歴史選書だった。タイトルだけでは艶っぽい話を期待した読者も一部いたかもしれないが、「女官と宦官たちの世界」という副題から至って真摯な学術書なのだ。新潮社HPでは本書をこう紹介している。オスマン帝国の「禁じられた空間」で、何が行われていたのか――。性愛と淫蕩のイメージで語られてきたイスラム世界の後宮・ハレム。奴隷として連れてこられた女官たちは、いかにして愛妾、夫人、母后へと昇りつめたのか。ハレムを支配する黒人宦官と、内廷を管理する白人宦官は、どのように権力を手にしたのか。600年にわたりオスマン帝国を支えたハイスペックな官僚組織の実態を描く。日本でも放送され、話題となったトルコのТV史劇『オスマン帝国外伝』のサブタイ...ハレム―女官と宦官たちの世界その一

  • インドの“右傾化”

    9月27日、安倍晋三元首相の国葬が行われ、国外からも多数の政府要人が参列した。wikiにも海外からの参列者一覧が載っているが、河北新報で報じた通り、G7首脳の出席はなかった。それを以って杉尾ひでや参議院議員(立憲民主党)は9月25日、「これでG7首脳の出席はゼロに。「弔問外交」って、いったい何?」とツイートしていた。これにイスラム思想研究者・飯山陽氏は翌日、「G7以外の国なんてゴミだし、首脳以外の人間はクズだと思ってるんだろうなあ。」と皮肉たっぷりのツイートをする。飯山氏のツイートで初めて杉尾ひでやなる参議院議員を知ったが、wikiには元TBS報道局記者だったことが載っていた。飯山氏のツイートへのレスも、元TBS報道局記者上がりの参議院議員への批判中心だったので、笑えたものを挙げる。「この一節を読む限り、...インドの“右傾化”

  • イラク在留邦人人質事件

    アントニオ猪木の訃報で彼が湾岸戦争前年の1990年12月にイラクに行き、当時イラクで人質になっていた在留邦人の解放に尽力していたことを思い出した。情けないことにイラク大統領サダム・フセイン(当時)の命により、日本人を含め欧米諸国の民間人が「人間の盾」として人質にされていたことさえ、すっかり失念していた。以下はwikiでの「人間の盾」の解説。―さらにイラクは8月18日に、クウェートから脱出できなかった外国人を自国内に強制連行し「人間の盾」として人質にすると国際社会に発表し、その後日本やドイツ、アメリカやイギリスなどの非イスラム国家でアメリカと関係の深い国の民間人を、自国内の軍事施設や政府施設などに「人間の盾」として監禁した。なおこの中には、クウェートに在住している外国人のみならず、日本航空やブリティッシュ・...イラク在留邦人人質事件

  • 燃える闘魂

    “燃える闘魂”と呼ばれた昭和を代表するプロレスラー、アントニオ猪木が昨日死去。暫く前から闘病生活を送っていたことをネットニュースで知っていたが、ついに還らぬ人となった。享年79歳はまだ若いと感じたが、「全身性アミロイドーシス」という聞きなれない難病だった。彼の死で初めてこの難病を知った方も少なくなかっただろう。過去記事でも書いたが、学生時代の私はかなりプロレスファンだった。'70年代はゴールデンタイムでプロレスが放送されていたし、特に金曜夜に放送していたテレ朝のプロレス中継は、毎週楽しみにしていたものだった。この中継はアントニオ猪木が率いる新日本プロレスのレスラーが中心のタッグマッチで、登場するレスラーは日本人、外国人共に個性的なタイプが多かった。テレ朝プロレス中継の実況担当だったのが古舘伊知郎。後に『報...燃える闘魂

  • 安倍元首相国葬に思うこと

    昨日9月27日、安倍晋三元首相の国葬が行われた。国葬に関してはメディアによる世論調査では6割が反対しているとなっており、ネットでも反対者の声が結構目につく。首相の国葬は吉田茂以来55年ぶりだったし(1967年10月31日)、当時幼児だった私はそれを見た記憶がないので、好奇心もあり今回初めてТV中継で観た。安倍元首相の国葬が決まった当初、私はそれほど賛成ではなかった。但し断固反対という訳ではなく、凶弾に倒れた戦後初の首相でもあったので、どちらでも構わないという想いだった。しかし国葬が近付くにつれ、賛成になった。その理由は、メディアが挙って国葬反対キャンペーンを繰り広げていたため。宮城の河北新報も国葬反対キャンペーンを担っており、市が半旗を掲げることを懸念する記事を何度も載せていた。こうなると元から天邪鬼の私...安倍元首相国葬に思うこと

  • 図解 いちばんやさしい地政学の本 その二

    その一の続き私も含め、総じて女性は軍事面に弱い。実はシーレーンとはいったい何を意味するのか知ったのは、ネットを通じてだった。それ以前にはシーレーンの用語だけは知っていたが、具体的なイメージがなく、標識もない海にシーレーンとは何ぞや……と思っていたほど。女性とは対照的に男性は軍事に関心を持つタイプが多く、私自身、男性ブロガーさんからシーレーンについて教えて頂き、その重要性を遅まきながら何とか分かった。どおりで軍事に詳しい男性がシーレーン防衛を強調していたワケだ。鎖国をしていた江戸時代と異なり、シーパワー(海洋国家)の日本は、シーレーンの安全保障は最重要課題なのだ。これが損なわれれば、輸入依存度が高い日本は食料にも事欠く。私的に最も興味深かったのは、中国の地政学を書いた第4章最後の項目「北極圏開発をめぐる争い...図解いちばんやさしい地政学の本その二

  • 図解 いちばんやさしい地政学の本 その一

    『図解いちばんやさしい地政学の本』(沢辺有司著、(彩図社文庫)を先日読了した。私が本書を知ったのは河北新報の第一面に広告が載っていたためだった。いかに広告宣伝にせよ、かなり売れているというコピー付で。何度も書いているように私は軍事に疎い。地政学という名称だけは知っていたが、具体的な学術書は未だに読んだことがない。“いちばんやさしい”と銘打っており、この機会に地政学関連本を見ても悪くないと思い購読してみた。税込750円の文庫版だったし、価格面でもリーズナブル。本書の「はじめに」の書き出しはこうある。―いま世界では、パンデミックの混乱がつづくなか、ロシアのウクライナ侵攻や切迫する台湾有事、北朝鮮のミサイル発射など、物騒なニュースがたえません。なぜこうした問題が起きているのかを考えるとき、さまざまな解釈の方法が...図解いちばんやさしい地政学の本その一

  • 秘密結社KKK 白い闇の正体

    9月15日放送のダークサイドミステリー、「秘密結社KKK白い闇の正体~人はなぜ差別と暴力に走るのか?~」は興味深かった。KKKといえば、全身白づくめの衣装をまとい、目出しの白い三角ずきんを被っているスタイルと、十字架を燃やす儀式を行う人種差別集団で知られる。しかし、その成り立ちや実態は殆ど日本では知られていないだろう。以下はNHKオンデマンドからの引用。―真っ白なローブに目出しの三角ずきん。夜の森で怪しげな儀式を行う集団KKK(クー・クラックス・クラン)とは何者か?差別とテロを重ね、アメリカでよみがえり続けた謎組織の正体とは?▽KKKに乗っ取られた町!映画化された恐怖の事件「ミシシッピ・バーニング」とは?▽遊園地で笑顔で遊ぶKKKたち。ふだんは優しい人たちがなぜ?▽最初は敗者のイタズラだった!屈辱が暴力へ...秘密結社KKK白い闇の正体

  • NHK歴史探偵に見る桃太郎伝説

    9月14日放送のNHK歴史探偵は桃太郎を取り上げていた。桃太郎といえば、私も司会の佐藤二朗と同じく昔話そのままのイメージだったし、川から流れて来た大きな桃から生まれた男子が成長し、鬼ヶ島に遠征して鬼退治の後、故郷に鬼から奪った財宝を持ち帰る物語としか思っていなかった。これは現代でも知られている桃太郎(童謡)も大きいだろう。しかし、桃太郎伝説は岡山だけではなく日本各地にあり、童謡とは違う伝説だったことを番組で初めて知った。以下はNHKオンデマンドHPでの紹介。―今回は桃太郎。桃太郎伝説で有名な岡山を訪ねると、鬼の城や桃太郎の盾と伝わる不思議な巨石を発見!桃太郎のモデルとされる人物の鬼退治伝説をひもとく。さらに伝説の裏にあった史実を探ると、ヤマト政権に抑圧された古代・岡山の歴史が、鬼退治伝説に反映されている可...NHK歴史探偵に見る桃太郎伝説

  • 欲望の昭和~戦後日本と若者たち~

    東北歴史博物館の特別展「欲望の昭和~戦後日本と若者たち~」を見てきた。私自身も昭和30年代後半生まれ、展示資料には懐かしいものが多かった。博物館のHPでは特別展をこう紹介している。―昭和20年8月15日,この日を境に日本は,より良い明日を求め,「豊かな人なみの暮らし実現」という欲望を募らせながら経済社会を発展させてきました。その過程で,欲望実現としての「消費」の意味は,生活必需品の「買い物」に加え,「自分らしさの表現」,さらにはレジャーとしての「ショッピング」など,様々に拡張変化していきました。この「消費」の意味の変化は,戦後の「若者」という「新しい消費の担い手」の出現が契機となり,彼らによって推し進められていったのです。本展では,「欲望の実現としての消費」をキーワードに,敗戦後の新しい日常としての「豊か...欲望の昭和~戦後日本と若者たち~

  • 日本のイスラム研究業界の異常性 その二

    その一の続き米同時多発テロ事件当時、イスラム研究業界を牽引していたのは「イスラーム復興論」を自論とする京都大学大学院教授(当時)小杉秦氏だったという。「イスラーム復興論」とは、信者がイスラームに回帰し、日常生活の中でイスラーム的象徴や行為が以前より顕在化し、信者の生き方の様々な側面により大きな影響を及ぼすようになる現象のこととされる。「イスラーム復興論」では、「イスラーム民主主義やイスラーム銀行といった近代に適合するイスラーム的制度を創出している」と主張、将来的にはイスラームが近代を超克することを展望する論なのだ。イスラームは近代と矛盾しない、むしろ近代が生み出したあらゆる問題を解決し、世界を理想世界へと導く唯一のイデオロギーだというのが小杉氏の持論という。これが業界のテーゼである「イスラームこそ解決」に...日本のイスラム研究業界の異常性その二

  • 日本のイスラム研究業界の異常性 その一

    学界と言えば、一般人には真摯な学術研究者たちの組織というイメージがある。しかし他の業界と同じく、日本のイスラム研究業界にも権力闘争やパワハラが蔓延っており、反主流派は肩身の狭い思いをしているようだ。そんな反主流派のひとり飯山陽氏は、著書『イスラム教再考』(扶桑社新書)第8章冒頭の「日本のイスラム研究業界の不問律」という見出しで、こう述べている。「日本のイスラム研究業界には、イスラム研究者は反体制的でかつイスラム好きのイスラム擁護論者でなければならないという不問律があります。さもなければポストや予算を握る業界の権力者に認められず、研究者に認められなければ業界でポストを得て生き残るのは非常に困難です。生き残るためにはひたすら権力者に忖度しなければならないのです。これは深刻な問題です。なぜならこの業界では、業界...日本のイスラム研究業界の異常性その一

  • お父様!

    安倍元首相が凶弾に倒れ、犯人の家庭環境が報じられてから今日に至るまで、旧統一教会報道がなかった日はない。改めて統一教会による政界への浸透と癒着には驚くが、メディアも事情は変わりない。統一教会といえば霊感商法を財源とするカルトのイメージが強いが、私も高校2年生の頃にカルトまがいの奇妙な集団に遭遇した時がある。2005年8月の記事「カルト」でその体験を書いたが、その記事を再度引用したい。夏休み前の土曜日の午後、街をぶらついていた私に、二十歳前後で銀縁眼鏡をかけた真面目そうな女性が(私もマジメ学生に見えただろう)声をかけて来た。何と言ってきたのかは忘れたが、宗教の話になった。とにかく彼女の神の存在を確信してる口ぶりに、生意気盛りの私は揶揄気味で答えたのは確かだ。悪人が大手を振ってるのはいつの時代も変わらない、も...お父様!

  • 永遠の0、その雑感

    大変遅ればせながら、小説『永遠の0』(百田尚樹著)を先月読了した。生来の天邪鬼もあり、どうも私は作品が話題沸騰の時は敬遠し、ブームが去った後に鑑賞することが多い。この作品が発表されたのは2006年で、映画永遠の0が公開されたのが2013年6月。映画化されたのは知っていたし、私行き付けのミニシアターでもロングラン上映となっていた。それでも私がこれまで見なかったのは、タイトルだけで零戦礼賛作品のイメージがあり、特攻隊員を描いた小説であることを知っていたから。加えて著者は、保守派からも“煽動的ウヨク”と見られることもあり、この作品は長く敬遠していた。新手の零戦、特攻隊称賛と擁護小説だろうと思っていたが、実際に読了したら、零戦と特攻隊への称賛&擁護ばかりの物語ではなかった。もちろん零戦と特攻隊への擁護はあるものの...永遠の0、その雑感

  • 特別展ポンペイ

    宮城県美術館の特別展ポンペイを見てきた。過去にも仙台市博物館でポンペイ展が開催されており記事にアップしたが、ポンペイ展は何度見てもよい。県美術館のHPでは特別展をこう紹介している。―南イタリアに存在した古代都市、ポンペイ。西にナポリ湾を望むこの街は、風光明媚で大地は肥沃、交通の要衝でもあり、紀元前2世紀ごろから大きく栄えました。やがてローマ人の別荘地としても発展しますが、79年、街の北西にあるヴェスヴィオ山の噴火によって、すべてが埋没してしまいます。短時間で噴火堆積物の下に閉じ込められた家々や神殿、美術品、家財道具は、誰にも手をつけられることなく、約1700年にわたり眠り続けてきました。18世紀にようやく開始され、現代まで続く発掘は、まさに「タイムカプセル」を開封する作業。ポンペイと周辺の遺跡は古代ローマ...特別展ポンペイ

  • 仙台育英、甲子園優勝に思うこと

    第104回全国高校野球で宮城県代表の仙台育英高校が優勝した。決勝日の22日に続き昨日の仙台市内はお祭り騒ぎとなり、地元でのトップニュースは夜になっても優勝関連報道となった。地元紙・河北新報は23日に特別編成で仙台育英優勝を特集、トップ見出しは「仙台育英全国制覇」。32面の記事の一文が全てを物語っているだろう。「東北勢が甲子園大会を制するのは春の選抜大会を含め史上初。1915年夏の第1回大会で秋田中(現秋田)が準優勝して以来、春夏合わせて13回目の決勝進出で、悲願だった大旗の「白河の関越え」を成し遂げた。」私はあまり野球には関心がなく、東北楽天イーグルスの試合もあまり見ておらず、高校野球さえ例え宮城代表チームでも見ないことがある。宮城代表チームが出場しても見ないのは、どうせ負けると思っているからだ。そのため...仙台育英、甲子園優勝に思うこと

  • アメリカ最恐事故物件“悪魔の棲(す)む家”の真相

    録画していたダークサイトミステリー、「アメリカ最恐事故物件“悪魔の棲(す)む家”の真相」(放送日8月18日)を見た。映画『悪魔の棲む家』は未見だが、公開当時日本でも話題となったことは憶えている。確か怪奇現象が立て続けに起きる家が舞台となった作品だったはず。NHKオンデマンドでは番組をこう紹介している。―高級住宅街の豪華3階建てプール付きの夢のマイホームが、お値段超格安!でも大量殺人の事故物件!あなたなら買いますか?▽1970年代、そんな家を買った家族をさまざまな心霊現象が襲った!衝撃の実話ホラーは出版・テレビ・映画で大ヒット!豪邸はアメリカでもっとも有名な幽霊屋敷に!▽ところが騒動のウラを探ると、日本でも誰にでも起きうる恐ろしい原因が!?理想のマイホームにまつわる、「えええっ!」なひんやり実話!いかに高級...アメリカ最恐事故物件“悪魔の棲(す)む家”の真相

  • 荒らしと成りすまし その十

    その一、その二、その三、その四、その五、その六、その七、その八、その九の続き十回になった今回の拙記事をご覧になられた方には、何故F爺に抗議しなかったのか、或いはもっと早く記事をアップしなかったのか、と感じた方も少なくないかもしれない。まずF爺への抗議コメントは、すること自体が無駄だから。2017-11-16の初コメントだけで懲りているし、したところで非公開扱いしつつ、悪口雑言の燃料投下になるだけだ。私とE婆が同一人物の成りすましで、複数のHNを使いF爺のブログへ荒らしに興じているなどの捏造やでっち上げも、勝手に書いていろ……と思っていた。常連の中にはF爺の自作自演マペットではなく、本当に大学経済学部を出た社会人がいたとしても、F爺同様うだつの上がらない寂しいおひとりさんと見ている。但し私もE婆には含むとこ...荒らしと成りすましその十

  • 荒らしと成りすまし その九

    その一、その二、その三、その四、その五、その六、その七、その八の続きF爺は過去記事「「低能先生」と「標本M」」でこう書いていた。―「標本M」は、実名で発信しているF爺ブログのコメント欄と自分の匿名の二つ(または二つ以上)のブログ(*)を利用しています。「標本M」は、F爺の著作の歪曲引用をしたブログでは、いくつものハンドル・ネームを使って自作自演のコメント投稿をして、いかにも賛同者が多数いるかのように見せかけています。(2018/10/06)全て当人がしている投射に過ぎない。F爺のコメント欄を見るといかに類は友を呼ぶにせよ、常連は皆文体や言い回しがF爺と酷似しており、金太郎アメ型だったのが印象的だった。まるで長広舌の自問自答を見ているようで、この一文からやはり自作自演だったのだ。コメンターや賛同者が多数いる...荒らしと成りすましその九

  • 荒らしと成りすまし その八

    その一、その二、その三、その四、その五、その六、その七の続き他人のHNを使う成りすましだけでかなり気色悪いが、“アンケート”の書込みで極めて意味深な書込みがあった。セン○リセンブリではない2022/06/1319:21:06貴方は、否、mugi様はF爺様のブログに迷惑コメントを投稿しましたか。クソバカ爺・キチガイ爺・・・連呼先生でいらっしゃいますか。てめえの、否、mugi様のブログを俺は、失礼しました、私は自主的に監視しております。迷コメントです。2022/06/1908:38名前欄にセン○リと書いてしまい、貴方に「キモ」とかかれてしまいました。mugi=E婆=セン○リでした。貴方がF爺様のブログに同じ事をしていました。お詫び申し上げます。それから、E婆のゴミ屑ブログの記事が読めないようになっています。最...荒らしと成りすましその八

  • 荒らしと成りすまし その七

    その一、その二、その三、その四、その五、その六の続き匿名の安易さから、ネットでは虚偽と知ったかぶりの果てにボロを出す輩が少なくない。“アンケート”は他人のHNを使って成りすましをすることも多く、そのひとつに“yanagi053”があった。「依存症」というタイトルで5年前にコメントされた方のHNがyanagi053、F爺を「一種の依存症。単なるネット依存ではなく罵詈雑言依存。論理的に罵詈雑言を書くことが無意識のうちに快楽となっていて、気づいていても抑えることができない状態……」と非難していた。yanagi053を騙って成りすましたつもりだろうが、文面から全くの別人なのは少しでも読解力があれば一目で分かる。以下は記事「最強の帝国ローマ」へのアンケート=yanagi053のカキコ。yanagi0532022/0...荒らしと成りすましその七

  • 荒らしと成りすまし その六

    その一、その二、その三、その四、その五の続き今年1月、以下のコメントがあった。Unknown(岡元舜)2022-01-2220:27:51勝手に新聞の記事を転載するのはいかがでしょうか。Unknown(岡元舜)2022-01-2220:32:20新聞はネットに記事をアップしていません。それにも関わらず新聞の記事を無断で転載するのはいかがでしょうか。ネット上の記事は不特定多数の方に読まれます。Unknown(岡元舜)2022-01-2220:34:11新聞はネットに記事をアップしていません。それにも関わらず無断で転載するのはいかがでしょうか。無断転載している記事を全て削除していただきたいです。Unknown(岡元)2022-01-2519:42:04新聞記事を載せるのをやめてくださいUnknown(岡元)2...荒らしと成りすましその六

  • 荒らしと成りすまし その五

    その一、その二、その三、その四の続き「ひろゆき氏が完全に論破された?」(2021/7/24)で質問者1250056326さんは、「F爺氏とひろゆき氏のやり取りの中で、F爺氏の異常さがとても感じられた」と述べていたが、異常性と執拗さではその支持者も劣らない。類は友を呼ぶの諺通り、ブログには似た気質の者が集まる。6日8日からほぼ連日自称F爺支持者から荒らしがあり、内容からもF爺支持者を騙る成りすましではなく本物だった。書込みの大半は削除済みだが、証拠集めとネタにするため一部残した。6月13日時点でF爺支持者はHNなしが数回の他、煽り屋、生暖かい目、標本E、鳥の屁、E婆、真言宗の寺の住職をしているもの、ストーキング・マンネリスト……これだけHNを使っているだけで、F爺風に言えば多重偽名ネット・ゴキブリ。しかも早...荒らしと成りすましその五

  • 荒らしと成りすまし その四

    その一、その二、その三の続き「小島剛一とアムルーズpart1」は、続けてF爺のモンスタークレーマーぶりを紹介している。「何かの魚を持ってきた給仕の女が「能登半島の○○です」「外浦ですか。内浦ですか」「は?」給仕の反応はF爺には格好の攻撃のネタとなる。「この女、能登半島の外浦と内浦の違いを知らないのです。「能登半島だ」という触れ込み自体を疑ってしまいます。」これへのてつお氏のツッコミは痛快だった。「小島よ!お前の友達全員も外浦と内浦の違い分かってないんだろ?」「砂糖入りの醤油は舌が受け付けません」と醤油を替させたり、終幕のワインゼリーへのクレームは極めつけなのでぜひ引用したい。「何から何まで非常に不満足のまま、デザートが出て来ました。無色透明のガラスの容器に入っていて、無色透明の液体の中にさまざまな色の個体...荒らしと成りすましその四

  • 荒らしと成りすまし その三

    その一、その二の続き小島氏は自己顕示欲が強いことで知られています。特に2014年、京都ふじ義という料理店で起きたモンスタークレーマー事件はそれを象徴するものです。また2017年夏、黛まどかさんが書いた四国遍路の新聞記事に異を唱えて以来、執拗な批判記事を4年にわたって書き続けていて、誹謗中傷と言われても仕方のない内容になっています。小島氏がブログを始めたのは2013年から四国遍路の日記が最初です。何年か続けてお遍路を経験したことから、他者が書く遍路記事に対して、自分のブログ記事の方がよく書けていることをアピールしたいからなのか、批判記事につながっているようです。これはいわゆるマウンティング行為と見ていいでしょう。小島氏の四国遍路のブログ記事は、名著と見られていた『トルコのもう一つの顔』に対する疑義を生みまし...荒らしと成りすましその三

  • 荒らしと成りすまし その二

    その一の続き今回記事にするに当たり、Yahoo!知恵袋の二つの質問記事は大いに参考になった。「ひろゆき氏が完全に論破された?」(2021/7/24)で質問者1250056326さんは、「なんでF爺氏がひろゆき氏をフルボッコしたような認識が広がっているのか理解できない」と述べている。さらに「F爺氏の反応は幼稚さと傲慢さが感じられ結構叩かれてもおかしくないレベルだと思うのですが、こんな意見を持っている私をどう思いますか?」とまで言っている。以下はそれに対する1050038180さんの回答の全文を紹介したい。あなたの意見はおおむね客観的で正しいものです。小島剛一氏は言語学者としては2010年頃までに一線を退いたとみられています。現役の研究者として認められていません。現に小島氏はフランス語のスラングや流行語につい...荒らしと成りすましその二

  • 荒らしと成りすまし その一

    荒らしに困っているブロガーは少なくないだろう。拙ブログでも6月8日からほぼ連日荒らしがあり、止む無くコメント欄を一時閉鎖したことは前回記事した。ブログを開設した以上は荒らしを覚悟していたが、今回のような粘着型は想定外だったし、やはり異常者が徘徊するのがネット社会であることを改めて解った。しかし、私自身が様々HNを使い、ブログ荒らしをしていると繰り返し糾弾しているブロガーがいる。昨年ひろゆき(西村博之)とのフランス語論争で一躍知られるようになったF爺こと小島剛一で、私を多重偽名ネット・ゴキブリと罵倒している。5年前、F爺の処女作『トルコのもうひとつの顔』について記事をアップして以降、ずっと目の敵にされている。先ず私がF爺のブログ荒らしに興じているということに対し、「根拠もないデタラメを書くな!」と言おう。元...荒らしと成りすましその一

  • コメント欄一時閉鎖のお知らせ

    突然ですが、拙ブログのコメント欄を一時閉鎖することにしました。実は先月8日から殆ど連日荒らしがあり、散々誹謗中傷、脅迫、嫌がらせ行為を繰り返していたのですが、6月中は1日数件程度だったのが7月になってからは加速度的に数が増えました。荒らしといえ複数ではなく全て1人ですが、HNを様々変えて書込む手口でした。例えば7月6日付のHNと書込み時間の例を挙げます。8日からコメントしている人2022/07/0620:30のらくろ2022/07/0620:32:528日からコメントしている人2022/07/0620:368日からコメントしている人2022/07/0620:37:108日からコメントしている人2022/07/0620:37:368日からコメントしている人2022/07/0620:38:04mugi=センズ...コメント欄一時閉鎖のお知らせ

  • 平和を祈って千羽鶴折る

    昨日27日の河北新報の読者コーナー「声の交差点」には、テーマ特集として「戦後77年戦禍に思う①」が載っていた。それに「平和を祈って千羽鶴折る」という記事があり、投稿者は渡辺伯加(のりか)氏(48歳仙台市太白区・無職)。タイトルが気を引いたので、その全文を紹介したい。―私は小学、中学校時代の9年間は、いじめに遭っていました。とてもつらく、自分の中では「いつ学校に行くのを、やめようか」と思う日々でした。私が変わったのは、高校に入学してからです。友達ができ、自分の悩みを話し聞いてもらえる喜びを知りました。私の人生は、それから大きく変わりました。そんな私は人が傷つけられることに敏感です。今、ウクライナでは戦争で、多くの人が傷ついています。ロシアのウクライナへの非道な侵攻で苦しんでいる人々を思い、心を痛めています。...平和を祈って千羽鶴折る

  • キレる老人

    かつての流行語に「キレる17歳」というものがあった。17歳前後の少年が相次いで発生した凶行を起こしたため作られた言葉だが、キレるのは未成年ばかりではない。高齢化社会もあり、今はキレる老人の方が多いのではないか?キレる老人は誰にとっても迷惑な存在だが、老いの一徹で何処までも己の意見や意向を押し通そうとするので厄介だ。少し前に聞いた知人女性の体験談は、まさにキレる老人の見本だった。件の女性は某老舗菓子メーカーの支店にパート勤務していた。彼女の担当は売り場係で、老舗菓子を客に売っていた。このような仕事では様々な客に接することが多いが、中には所謂モンスタークレーマーもいて、特に悪質だったのが70歳前後の老人だったという。この老人は菓子の作り方や製造工場の場所を細々と聞き、店の営業方針やら売り子の接客態度について延...キレる老人

  • 太陽にほえろ!の時代

    録画していたNHKBSプレミアムの特集「石原裕次郎がテレビと出会った時〜「太陽にほえろ!」の時代〜」(7月16日放送)を見た。中高年世代ならば、「太陽にほえろ!」を毎週欠かさず見ていた方も多いだろう。かくいう私も十代のころは毎週金曜日の放送が楽しみだった。NHKのHPではこう紹介している。―裕次郎の没後35年、「太陽にほえろ!」の放送開始から50年となる今年7月。裕次郎がテレビの可能性を切り開いた時代と、金字塔とうたわれる刑事ドラマの舞台裏を描く。1970年代、映画が斜陽の時代を迎えても裕次郎は大作を作り続けた。しかし無理がたたり36歳の時に病に倒れる。そんな裕次郎に声をかけ続けたのがテレビのプロデューサーたち。当初は断っていたが13本だけという条件で「太陽にほえろ!」に出演する。それがなぜ14年間も続き...太陽にほえろ!の時代

  • バジュランギおじさんと、小さな迷子(15/印)

    インド映画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』のDVDを見た。インド映画らしくハッピーエンドとなるのは観る前から想像がついたが、それでも久し振りに質の良いおとぎ話だった。以下は映画.comでのストーリー紹介。―インド人青年と、声を出せないパキスタンから来た少女が、国や宗教を超えて織り成す2人旅をあたたかく描き、世界各国でヒットを記録したインド映画。幼い頃から声が出せない障がいを持つシャヒーダーは、パキスタンの小さな村からインドのイスラム寺院とに願掛けにやってきた。しかし、その帰り道で母親とはぐれてしまい、1人インドに取り残されてしまう。そんなシャヒーダーが出会ったのは、正直者でお人好しなパワンだった。ヒンドゥー教のハヌマーン神の熱烈な信者であるパワンは、ハヌマーンの思し召しと、シャヒーダーを預かることに...バジュランギおじさんと、小さな迷子(15/印)

  • 「白」への固執

    『中野京子と読み解く運命の絵』(文藝春秋)を先日読了した。中野氏の肩書にはドイツ文学者とあるが、作家だけあり彼女の美術エッセイは実に面白い。本書で最も面白かったのは「「白」への固執」、アルマ=タデマの『フェイディアスとパルテノン神殿のフリーズ』への解説だった。本書でアルマ=タデマという19世紀のオランダ人画家を初めて知ったが、後に彼はイギリスに帰化したという。トップ画像は「ローレンス・アルマ=タデマの世界」のHPからの借用で、フェイディアス(=ペイディアス)とはパルテノン神殿建設の総監督だった建築家・彫刻家。フェイディアスの名も本書で知った。フリーズとは建物にめぐらした水平の帯状小壁で、彫刻が施されることが多い。パルテノン神殿のフリーズや彫刻を展示しているアクロポリス博物館にあるのは一部レプリカで、本物は...「白」への固執

  • 安倍元総理と参議院選挙

    昨日10日、第26回参議院選が行われ、事前の予測通りに与党の圧勝となった。私は10日に私用があったため、9日土曜日に記事前投票を済ませてきた。宮城選挙区は地元紙・河北新報の予測通り桜井充が圧勝したが、私は元民主党員で自民に鞍替えした桜井には投票する気になれず、民主党の新人女候補如きは入れる気もなかったので、死票となること確実の他の候補者に投票した。比例代表では自民党の青山繁晴氏。右派や保守派からすれば、辻本清美や福島瑞穂、蓮舫などが当選したことに落胆した方も多いだろうが、せめてもの救いは森ゆうこが落選したこと。そして公明党の応援を断った自民党の新人候補・小野田紀美氏が岡山で初当選したこと。今日の河北新報では森ゆうこの落選をさも残念そうに伝えていたが、この女が北朝鮮へワクチン無償提供を提案したことには当然「...安倍元総理と参議院選挙

  • 同居していた弟の頭蓋骨をごみ集積所に捨てた無職男

    河北新報には載らずとも、ネットニュースには時々考えさせられる出来事が紹介されている。「同居していた弟(67)の頭蓋骨をごみ集積所に捨てた無職の男(68)「弟の部屋で発見したが、レプリカと思った」(2022年07月01日)は衝撃的だった。同日付の毎日新聞電子版にはその詳細が載っており、東京都北区に住む村井正一容疑者(68)が死体遺棄容疑で逮捕された事件。以下は記事からの引用。―弟が使っていたとみられる部屋のベッド上には、首から下の白骨化した遺体があったという。秀夫さんはこの時点まで生きていれば67歳だったが、見つかった骨を司法解剖した結果、死後数カ月以上が経過していた。目立った外傷はなく、死因は不明だった。正一容疑者は「自宅を売却する予定で、片付けをしている時に骨のような物を見つけた。レプリカの頭蓋骨だと思...同居していた弟の頭蓋骨をごみ集積所に捨てた無職男

  • エンテベ空港の7日間

    『エンテベ空港の7日間』(英米2018)のDVDを見た。タイトル通り1976年に起きたエンテベ空港奇襲作戦をテーマとした作品。エンテベ空港奇襲作戦が起きた時私はまだ未成年だったが、ハイジャック事件での見事な人質救出作戦は印象的だった。ただ、ハイジャック犯にはドイツ人テロリストが2名おり、1人は女だったことを本作で初めて知った。本作ではドイツ人が所属していたテロ組織名は挙げられていなかったが、wikiには「革命細胞」であることが載っている。'73年に西ドイツ(※当時は東西ドイツがあった時代)で結成されたグループで数名足らずだったが、会社員など社会の構成員となったまま破壊活動を行っていた。ドイツ人テロリストの女はブリギッテ、男はボーゼ。前者は事件当時29歳、後者は27歳でこれが享年となった。若い方なら何故ドイ...エンテベ空港の7日間

  • 夏の騎士

    『夏の騎士』(百田尚樹著、新潮社)を読了した。何かと問題発言を繰り返し、保守からも“煽動的ウヨク”視される百田氏だが、さすがにストーリーテラーと謳われるに相応しい作品だった。図書館にあった本だがタイトルが気に入り、時期柄にピッタリと思い借りてきたが、思った以上に面白く、一気に読んでしまった。新潮社HPではこう紹介している。―人生で最も大切なもの。それは、勇気だ。ぼくが今もどうにか人生の荒波を渡っていけるのは、31年前の出来事のおかげかもしれない――。昭和最後の夏、ぼくは仲の良い友人2人と騎士団を結成する。待ち受けていたのは、謎をめぐる冒険、友情、そして小さな恋。新たなる感動を呼び起こす百田版「スタンド・バイ・ミー」、遂に刊行。本書は次の文章で始まる。「勇気――それは人生を切り開く剣だ。ぼくが勇気を手にした...夏の騎士

  • トップガン マーヴェリック(米)

    久しぶりに痛快な娯楽映画を見てきた。『トップガンマーヴェリック』はタイトル通り'86年作『トップガン』の続編で、前作から実に36年振りの公開。本作はコロナ禍のために制作もかなり遅れたそうだが、何とか今年上映されたのは良かった。前作が公開された時、日本でも航空自衛隊に入隊する若者が急増したと云われるが、本作でも同じような現象が起きるのやら。前作『トップガン』は封切で見た。主演トム・クルーズは今年60歳を迎えるそうだが、前作に比べれば老けても、やはりトップスターだけあって若い!肉体を鍛えていることは映像からも解り、若い俳優たちと引けを取らなかった。私は特にトム・クルーズのファンではないが、暫く前に彼がサイエントロジー教会に入会、高い地位についているというニュースを知り、トップスターが新興宗教の広告塔にされるの...トップガンマーヴェリック(米)

  • PCアップデート?

    PCアップデート中、若しくはアップデート後にPCが不調になったという方は少ないないだろう。特にアップデート中にはPCの機能が遅くなり、メモ帳で何か書こうとしても、文字の入力も難しくなる。そのためヒステリーを起こしたPCユーザーも少ないはず。それでもPCアップデート時のトラブルはせいぜい1日程度で収まっていたが、今月はそうではなかった。6月19日頃から私のPCは不調になり、何とか動くようになったのは今日夜になって。それでも動きは不安定なので、明日には購入先に見てもらうことにした。PCの起動は酷く遅くなり、ネットを立ち上げても「応答なし」表示が長く続く。メモ帳は立ち上げられたが、文字入力や変換、削除さえ殆ど出来ない始末。こうなるとPCをしている意味もなく、シャットダウンすることにした。そのシャットダウンさえ楽...PCアップデート?

  • 青い募金箱 イスラエル建国の真実

    録画していたBS世界のドキュメンタリー、「青い募金箱イスラエル建国の真実」(6月12日放送)を見た。番組で初めてヨセフ・ワイツという人物を知ったが、以下は番組HPでの紹介。―イスラエル建国時、荒れ地の植樹や居住地の確保に奔走し、今もたたえられるヨセフ・ワイツが残した日記。そこには、ユダヤ人としての夢と長年の苦しみがつづられていた…ユダヤ民族基金の土地・森林局の責任者だった曽祖父ヨセフが残した5000ページの日記を読み始めたミハルは、学校で教えられた歴史とは全く異なる現実に気づかされる。パレスチナ人地主から土地を買収し、住民を追い出すことを繰り返していた曽祖父の苦悩。さらに、植樹によって森を作る活動の真の目的は、パレスチナ難民が戻って来られないようにすることだった。原題:BlueBox(イスラエル2021年...青い募金箱イスラエル建国の真実

  • 知の大冒険-東洋文庫 名品の煌めき- 展

    東北歴史博物館の特別展「知の大冒険-東洋文庫名品の煌めき-」を見てきた。BS日テレ『ぶらぶら美術・博物館』で放送されていた特別展がついに宮城県でも開催されることになった。以下は東北歴史博物館HPでの紹介。―東洋文庫は,三菱第三代社長岩崎久彌が,1924年に設立した東洋学分野における日本最古・最大の研究図書館です。その蔵書は国宝5点,重要文化財7点を含む,約100万冊に及びます。そこには誰しもがかつて教科書で見たような有名な書籍や,美しい図版,珍しい動植物の図鑑,スケッチや絵画,古地図の類があり,鑑賞者の目を楽しませるものばかりです。本展示では,これらの書籍を通じて「東洋」と呼ばれた地域をめぐり,日本を含む東洋が,「西洋」,そして世界とどのような関わりをもってきたのか見ていきます。また,東洋文庫の資料は第二...知の大冒険-東洋文庫名品の煌めき-展

  • プーチンは日本女性に人気?

    2年ほど前と思うが、何かの検索でたまたまヒットした記事がある。タイトルが「プーチン氏のカレンダー、日本で羽生結弦より人気」(2018-12-22)、中国網日本語版だが、以下は記事の全文。―報道によると、ロシアのプーチン大統領が気骨のある男というイメージで国民から好感を得ている。実は、プーチン大統領のファンは日本にも多い。プーチン氏のカレンダーを独自で販売する小売チェーン店は、2019年のプーチン氏のカレンダーは著名人のカレンダーの売り上げトップに立ち、冬季五輪で金メダルを獲得したフィギュアスケートの羽生結弦選手より人気があると明かした。2019年のカレンダーにはプーチン氏が筋肉を披露する写真が数枚あり、セリゲル湖で寒中水泳をしたり、トレーニングジムで重量挙げをする姿が収録されている。日本メディアは、面白半...プーチンは日本女性に人気?

  • 9条で国際平和の追求を

    先月の記事で、「この先も主要メディアは総力を挙げ、国内で敵基地攻撃能力や核共有の議論が起きる動きを徹底して叩き潰そうとするだろう」と書いたが、メディアは憲法改正や軍事増強にも叩き潰す動きを示している。6日4付の河北新報の読者欄「声の交差点」に、「9条で国際平和の追求を」というタイトルの9条信者のコラムが載った。投稿者は60歳の平尾伸二氏、岩沼市・病院事務職員とある。この類のコラムは見る価値もないが、国際平和を謳った9条信者の本性が分かる言葉が目に付いたので、つい読んでしまった。その全文を紹介したい。―ロシアがウクライナへの軍事侵攻を続ける中、「憲法9条では日本は守れない」「日本も軍事増強すべきだ」などの声が高まっています。私は、こうした声の高まりに強い懸念を持っています。歴史的に見れば、軍事侵攻はなにがし...9条で国際平和の追求を

  • ワグネル 影のロシア傭兵部隊

    録画していたBS世界のドキュメンタリー、「ワグネル影のロシア傭兵部隊」を見た。軍事に詳しい方ならワグネルというロシア傭兵部隊は既知だったかもしれないが、ロシアのウクライナ侵攻以降、私はこの部隊名を初めて知った。以下は番組HPから。―ウクライナを含む各地に傭兵を送り込んでいると言われ、「プーチンの影の軍隊」とも呼ばれる民間軍事会社「ワグネル」。その活動の実態と黒幕とされる人物に迫る調査報道。ナチスに傾倒する元軍人が設立し、プーチン大統領と深い関係を持つ新興財閥が出資しているとされるワグネル社。ロシアが軍事介入を進めてきた中東やアフリカで暗躍してきたと言われている。専門家が事実上国の機関と指摘するこの組織の実態を関係者や専門家の証言、様々なルートから入手した映像や内部文書などを通じて、浮かび上がらせる。原題:...ワグネル影のロシア傭兵部隊

  • 戦艦ポチョムキン

    ソ連時代のサイレント映画『戦艦ポチョムキン』(監督セルゲイ・エイゼンシュテイン)を見た。図書館に淀川長治総監修『世界クラシック名画100選集』のDVDが陳列されていて、折からのロシアのウクライナ侵攻もあり、興味がわいた。ソ連で制作・公開されたのは1925年、「第1次ロシア革命20周年記念」としての作品で、1905年に起きた戦艦ポチョムキンの叛乱がテーマ。この作品がソ連のプロパガンダ映画であることは知っていたし、史実とは異なる個所が幾つもある。それでも名画であることは否めず、1925年にソ連でこれほど質の高い映画が制作されていたことに驚いた。映画の冒頭に出てくる字幕は意味深だった。「革命とは戦争である歴史上で唯一合法且つ公正で真に偉大な戦争であるこの戦争がロシアで宣言され開戦した」レーニン1905年映画は五...戦艦ポチョムキン

  • 感謝を示さないウクライナ、日本人はなぜ怒ったのか?その四

    その一、その二、その三の続き女性自身電子版の記事には、防衛大学名誉教授・佐瀬昌盛氏の次の言葉で結ばれている。「ウクライナが感謝を示さなかったということから、昔と変わらない『国際貢献とは何か』という議論が起きました。きっと日本人は、これから何年たっても、同じ議論を繰り返すのかもしれません」佐瀬氏は国際政治が専門というが、「距離も近いアジアの国々に支援を行ったが、礼を言ってもらえなかった。こんな場合でも、私はそれでいいではないかと思います。そのため、日本人が支援の内容を議論することも、本来なら必要ないと考えています」とまで言っており、国際貢献の本質が分かっていないとしか見えない。そもそも国際貢献とは対象国のためではなく、将来の自国の国益に繋げるために行うのだ。外交辞令を弄しても欧米も結局は自国の利益が第一であり、支...感謝を示さないウクライナ、日本人はなぜ怒ったのか?その四

  • 感謝を示さないウクライナ、日本人はなぜ怒ったのか?その三

    その一、その二の続き女性自身電子版は感謝を示さないウクライナをほぼ全面的に擁護する立場を取っており、記事には以下の文章が見られる。「大国ロシアが、いきなり侵略してきた」「彼(ゼレンスキー)は軍事作戦の指揮だけで手一杯」「そもそもウクライナの人々にとって、日本は「地球の裏側」と言っていいほど遠い国だ」「それに日本人だって、ウクライナのことをよく知っているわけではない」……ロシアの侵攻前、侵攻の危険性をウクライナは散々報告されていたはずだが、ゼレンスキーはそれを軽視していたとも云われる。今はその是非は問わないが、日本人にとってもウクライナは「地球の裏側」と言っていいほど遠い国なのだ。ロシアに侵攻され同情はしても、何故そんな遠い国に大きな支援をして無視されたのか、不快に思った国民は少なくなかったはず。日本人もウクライ...感謝を示さないウクライナ、日本人はなぜ怒ったのか?その三

  • 感謝を示さないウクライナ、日本人はなぜ怒ったのか?その二

    その一の続きウクライナの相次いだ“失点”について、河北新報さえ政府の公式アカウントが昭和天皇の肖像をヒトラー、ムッソリーニ等と並べナチズム、全体主義の象徴とした動画を発信したこと、支援国に日本の名がなかったことを報じていた。但し2月22日付、つまりロシアのウクライナ侵攻2日前になっても、「ロシア侵攻に口実与えるな」という社説を掲載しており、暗に欧米の対応が悪いと述べていた地方紙である。しかし、4月26日付の女性自身電子版にはウクライナの“失点”には全く触れず、“感謝のカツアゲ”と揶揄しており、これは完全に意図的だろう。そして担当記者や国際政治が専門の“識者”、佐瀬昌盛氏の意見を載せている。記事の一部を引用しつつ、思う存分に反論したい。ウクライナ国防省は27日に改めて動画を投稿、日本をはじめ、韓国などの7カ国を追...感謝を示さないウクライナ、日本人はなぜ怒ったのか?その二

  • 感謝を示さないウクライナ、日本人はなぜ怒ったのか?その一

    2022/05/16付のニュース記事は実に興味深かった。「ウクライナが日本に感謝を示さない」と怒る日本人の心理識者は「今後も同じ議論起こる」というタイトルで、以下の文章で始まっている。「4月26日、女性自身(電子版)は「『ウクライナ支援国のなかに日本がない』自民議員が苦言“感謝のカツアゲ”との声も」との記事を配信した。」記事にある“識者”とは、国際政治が専門防衛大学名誉教授の佐瀬昌盛氏。wikiによれば、昭和9(1934)年生まれの87歳で東大大学院。国際関係論専門修士課程修了とある。女性誌に投稿していたのでサヨク学者と思いきや、経歴を見るとむしろ保守系の立場だったのは意外だった。但し「“感謝のカツアゲ”との声も」とは佐藤氏自身の言葉ではなく、ほぼ雑誌編集者によるものだろう。“感謝のカツアゲ”の言葉には日本人へ...感謝を示さないウクライナ、日本人はなぜ怒ったのか?その一

  • 心霊と恐怖の仕掛人・中岡俊哉~昭和オカルトの舞台裏~

    5月19日放送のダークサイトミステリー「心霊と恐怖の仕掛人・中岡俊哉~昭和オカルトの舞台裏~」は、面白いというより懐かしかった。昭和49(1974)年7月に刊行された中岡俊哉の『恐怖の心霊写真集』(二見書房)はベストセラーとなり、'70年代にはこの写真集を見たティーンエージャーも多かっただろう。NHK_PRでは番組をこう紹介している。―「怖えー!」「すげー!」かつて子どもたちは《心霊写真》で大盛り上がり!放課後の話題を独占した心霊写真集の作者・中岡俊哉とは何者なのか?怖いのにやめられない!読者を夢中にさせる驚きのテクニックとは?心霊作家の原点は少女雑誌?恋とオカルトの意外な関係?打倒ユリ・ゲラー!中岡が挑んだテレビ超能力対決の行方は?時代の空気をとらえメディアと共に心霊ブームを生み出した作家の、知られざるふしぎ...心霊と恐怖の仕掛人・中岡俊哉~昭和オカルトの舞台裏~

  • 遺体に湧くうじ虫

    ロシアのウクライナ侵攻により、護憲・非核三原則墨守派には動揺が広がっているようだ。5月10日付の河北新報の19面に、県原爆被害者の会と核兵器廃絶ネットワークが記者会見した記事が載っていた。見出しは「核兵器使用絶対許さず」、以下は記事全文。―ロシアのウクライナ侵攻を受け、県原爆被害者の会と核兵器廃絶ネットワークみやぎが9日、抗議声明を発表し、「唯一の戦争被爆国の国民として黙っていることはできない。核兵器の威嚇や使用を絶対許してはいけない」と訴えた。県庁で記者会見した県原爆被害者の会の木村緋紗子会長(85)は「8歳の時に広島で被爆し、父親を亡くした。死んだ父の体に湧くうじ虫を取り続けた。あの時の私と同じ思いをさせたくない」と声を震わせた。国内で敵基地攻撃能力や核共有の議論が起きる現状について、木村会長は「戦後の日本...遺体に湧くうじ虫

  • ロ国民は権力腐敗許すな

    他紙も同じかもしれないが、河北新報の読者欄「声の交差点」には暫く前から実に下らなく、読むに堪えない投稿が目に付くようになっている。しかも投稿主は高齢者。5月10日付にロシアのウクライナ侵攻関連の投稿が掲載され、タイトルは「ロ国民は権力腐敗許すな」。投稿者は仙台市若林区・無職の林智徳氏(84歳)。“智徳”の名とは裏腹に世間知らずと他国事情への無知を曝す内容だった。以下はその全文。―ウクライナ侵攻を続けるロシアに対する制裁の中で、少し驚いたことがある。それは、日米欧がプーチン大統領の娘2人に資産凍結の制裁を科したことである。4月13日の本紙朝刊には、日本政府が「プーチン氏娘ら資産凍結」の記事が掲載された。なぜ、プーチン大統領の娘2人に対しての制裁なのか?プーチン大統領は、家族を利用して資産隠しをしている恐れがあるの...ロ国民は権力腐敗許すな

  • ボニー&クライド その生と死〜自由で危険な恋人たち〜

    録画していたBSプレミアムのダークサイトミステリー、「ボニー&クライドその生と死〜自由で危険な恋人たち〜」(5月5日放送)を見た。2人を映画化した往年の名画『俺たちに明日はない』は、学生時代に私もリバイバルで見ていたので懐かしい。番組HPよりも動画配信サイトの方が内容を詳しく紹介しており、以下は動画配信サイトの説明。―名作映画「俺たちに明日はない」の鮮烈な生と死。日本でも今なお人気アーティストたちが歌う実在のギャングのカップル、ボニーとクライド。今この瞬間のために人生を駆け抜け、強盗殺人犯なのに若者に大人気だった2人の、映画とは違う知らざる実像とは?▽ため息…泣ける恋人写真!▽カッコいい女・ボニーが全米女性のあこがれに?▽女を不幸にする?クライドの素顔▽貴重映像!銃撃された車の動画に…▽死を覚悟?ボニー謎の詩『...ボニー&クライドその生と死〜自由で危険な恋人たち〜

  • もうすぐいなくなります 絶滅の生物学 その二

    その一の続きネアンデルタール人とホモ・サピエンスの祖先とは、会話は出来なかったと思われている。しかし、前者のDNAは現生人類にも数パーセント入っている。つまり、ネアンデルタール人はホモ・サピエンスの祖先と性交渉をしていたのだ。言葉は通じずとも、性行為は出来るから。最終章に載った著者自身のエピソードは面白い。2018年の春まで著者は早稲田大学の国際教養部という外国人学生が多い学部で教えていて、国際結婚をする学生もいたそうだ。異国の人同士が結婚して子供を産むのは、多様性を増やすという意味においても良いことです、と言っている。続けてこう述べていた。「私は大学で、学生に対して「現生人類で最も偉大だったのはネアンデルタール人とセックスした女だ」という話をよくしていました。それは冗談のように聞こえる話かもしれませんが、実は...もうすぐいなくなります絶滅の生物学その二

  • もうすぐいなくなります 絶滅の生物学 その一

    『もうすぐいなくなります絶滅の生物学』(池田清彦著、新潮文庫)を読了した。3年前に見た『わけあって絶滅しました。』(ダイヤモンド社)は図鑑だったこともあって楽しく読めたが、本書は筆者が生物学者ということもあり、ややマニアックな印象。以下は新潮社HPでの紹介。―生命誕生からおよそ38億年。地球上ではおびただしい数の生物種が出現と絶滅を繰り返してきた。現在でも、例えばトキやニホンオオカミはとうに滅び、イリオモテヤマネコ、ゾウ、マナティー、シロナガスクジラなどが絶え果てる寸前である。そしてこの先、人類も地球上から消えていなくなるのだろうか――。絶滅と生存を分ける原因は何か。絶滅から生命の進化を読み解く新しい生物学の教科書。本書で専門用語が使われることがあっても、お堅い生物学の話ではない。とかく気難しいというイメージの...もうすぐいなくなります絶滅の生物学その一

  • プーチンに肩入れする者たち その五

    その一、その二、その三、その四の続きロシアのウクライナ侵攻について、アルファブロガー鈴木傾城氏の醒めた見解は素晴らしいので冒頭を紹介したい。―ロシアのウクライナ侵攻を見て、私自身は素直に「プーチンがウクライナに仕掛けた戦争」と見ているのだが、世の中には「アメリカがプーチン大統領を追い込んで起こした戦争」と考える人もいる。私自身は「真相」がどうであったもまったく関係ないし、正直言うと興味もない。それがどちらであったとしても私に何の影響もないからだ。同様に、「ウクライナが善でロシアが悪」なのか「ロシアが善でウクライナが悪」なのかも特に関心がない。やはり私自身は「侵略したロシアに問題がある」というスタンスだが、仮に事実が違っていたとしても私自身には関係がない。よく考えて欲しい。私だけでなく、部外者の、そこらへんの一般...プーチンに肩入れする者たちその五

  • プーチンに肩入れする者たち その四

    その一、その二、その三の続き以下は私のコメントへの黒木氏のレス。「私は西歐系アメリカ人への批判を避けている訳ではなく、批判のメリットをあまり感じないからブログで述べないだけです。白人による虐殺を糾弾するのはいたって簡単で、別に難しいことではありません。ただ、我々がインディアンに同情する場合、その先にある解決策や提案はどのようなものになるのか?日本人が白人の全面撤退を提案した場合、果たしてその解決策に実効性はあるのか、と思えてきます。たとえ、原住民が祖先の土地を取り戻せたとしても、それは白人から「居留区」という形で下賜されたものであり、自分の力で奪還したものではない。原住民が誇りを取り戻せるのは、彼らが武力で侵掠者を叩き潰した時だけです。しかし、インディオ達は、その気概があるのか?たぶん、彼らは夢物語と笑い飛ばし...プーチンに肩入れする者たちその四

  • プーチンに肩入れする者たち その三

    その一、その二の続き欧米社会を牛耳るユダヤ人や彼らに協力する欧米人リベラル派を激しく糾弾し続ける黒木頼景氏だが、欧米人には全く非難していない。それどころか記事から極め付きの欧米崇拝者なのが伺えた。氏のあるコメントを引用したい。「日本では矢鱈と白人に対する非難が多いけど、なぜ批判者たちは他国の人種に文句をつけるのか不思議です。黒人であれ白人であれ、それぞれが独自の「好み」を持つのは当然で、それを咎めるのは間違っている。それなら、古代ギリシア人は差別主義者で、その美術品は無価値になってしまいます。日本人で殊更アメリカ白人を嫌うのは、正義ではなく嫉妬心を持つからでしょう。つまり、白人に憧れているのに、「黄色のアジア人」と邪険にされるから激怒する。日本人は日本人同士で仲良く暮らせばいいのに、英語を喋れることを自慢し、歐...プーチンに肩入れする者たちその三

  • プーチンに肩入れする者たち その二

    その一の続きロシアのウクライナ侵攻後も、ネット上ではプーチン支持を止めるどころか、肩入れを強めている者を見かける。プーチン擁護の最大の理由はディープステート(以下DS)がメディアを駆使してプーチンは悪者扱いしており、プーチンはむしろDSの陰謀の被害者というのだ。試しに「ウクライナDS」で検索すると、その類の陰謀論記事ヒットの多いこと。検索トップで出てきた記事のひとつ「ロシアの「ウクライナ侵攻」という報道について」はその典型なので、記事の一部を引用したい。「上の写真のように、ウクライナ・ゼレンスキー大統領はディープステート(深い闇の領域)の仲間です。ウクライナには生物兵器の研究所や人身売買の基地があり、地下施設は悪魔に誘拐された多くの子供たちや人身売買の本拠地になっています……テレビで報道されている映像はほとんど...プーチンに肩入れする者たちその二

  • プーチンに肩入れする者たち その一

    今年2月のロシアのウクライナ侵攻以前から、左派のみならず保守系日本人にもプーチンに肩入れする人達がいた。元からロシアシンパの多い前者ならプーチンを対米の盟主の如く仰ぐのは当然の流れだし、そんな者は拙ブログにも現れた。例えば2015年に書込みしてきた根保孝栄・石塚邦男なる自称苫小牧市在住のフリージャーナリストだが、「ロシアの歴史に“民族の本源性”を探る~プロローグ」というブログ記事に以下のコメントをしていた。「ロシアの特異な民族共同体の組成解明することで、欧米の金融資本主義支配の価値観に幕引きできる路をさぐれるかもしれない・・・という幻想すら沸いてきますね」(2014年8月8日)「ウクライナでのプーチンのあり方は、アメリカの金融資本に対する防御姿勢を示すものと分析することは正しい観方でしょう」(2014年9月23...プーチンに肩入れする者たちその一

  • サハロフ博士のコラム

    理工系は違うかもしれないが、「ソ連水爆の父」と呼ばれたアンドレイ・サハロフ博士を今の若い方の多くは知らないだろう。「ソ連水爆の父」の異名通り水爆開発を行った物理学者で、32歳の若さでソ連科学アカデミーの正会員となった人物。だが、核実験による放射能汚染を目の当たりにし、核実験の中止を進言するに至った。1960年代後半から民主化を求めて社会的発言をするようになり、当然ソ連当局から冷遇されるばかりか、ついには一切の栄誉を剥奪され流刑となる。人生後半は物理学者よりも人権活動家として知られるようになり、「ペレストロイカの父」とも呼ばれた。そんなサハロフ博士のコラムが、1980年代前半だったと思うが、雑誌『文藝春秋』に掲載された。父がこの雑誌を購読していたので私も読んでいたが、実は私自身、この時初めてサハロフ博士の名を知っ...サハロフ博士のコラム

  • ホロドモール その二

    その一の続きホロドモールのような未曾有の惨事を各国は知らなかったのか?と現代人なら思うはず。wikiの「国際社会の反応」にはいかにソ連が狡猾に隠蔽、それに手を貸した欧米の知識人がいたことが載っており、ここから一部引用したい。―ウクライナの報道も制限されていたので、ごく少数の目撃者をのぞいて世界に知られることもなかった。ジャーナリストのガレス・ジョーンズは1933年3月、ウクライナへの旅行禁止処置をやぶって汽車でハルキウに入り、人々が飢えで腹がぱんぱんにふくらんでいるのを目撃した……こうした少数の報道や、ウクライナから逃亡した農民たちの証言などから、ウクライナでの惨状について各国もある程度承知していたが、スターリンは、五カ年計画の成功を宣伝し、外交的承認を得ようとしていたため、飢饉を絶対に認めるわけにはいかなかっ...ホロドモールその二

  • ホロドモール その一

    2月24日のロシアのウクライナ侵攻以降、ウクライナ情勢の話題には「ホロドモール」という言葉がよく見られるようになった。私が初めてホロドモールを知ったのは数年ほど前、ブログ『ブルガリア研究室』管理人さんから教わったためだった。いかにスターリンによる「大粛清」が行われていた時代にせよ、欧州のパン籠と呼ばれた沃土の国ウクライナで、このほどまでの惨事があったことにはショックを受けた。ロシアのウクライナ侵攻後、ウクライナ人民族主義者が登場するF.フォーサイス作『悪魔の選択』を再読した。本にはソ連時代の仮借ないロシア化政策が描かれていたが、ホロドモールへの言及はなかった。発表が1979年なので、フォーサイスも知らなかったらしい。ホロドモールに関し、以下のコメントを頂いた。ホロドモール(スポンジ頭)2022-03-2612:...ホロドモールその一

  • 皆の衆

    連日トップニュースで報じられているウクライナ情勢だが、未だにウクライナにも悪いところがあるといったDD論を展開する著名人が一部いる。しかし、ウクライナ侵攻により大量の市民が犠牲になっているにも関わらず、未だに「戦争放棄」を主張する文化人も健在らしい。昨日付の河北新報の日曜連載『おじさん図鑑』のタイトルは「皆の衆」、以下はその全文。「プーチンがウクライナに攻め込んだ。旧ソ連の日本の北方領土占領と同じ、汚い侵略だ。武力侵略とは大量殺人にほかならない。何もしていないのに戦争を仕掛けられたウクライナの衆には、命と自由の危機だ。先の大戦後、曲がりなりにも世界的な戦争危機が避けられてきたのに、まったくロシアはなんということをしてくれたんだ。敵基地攻撃能力をうんぬんする国会議員の衆も、これで目が覚めただろう。ワシらは今こそ誇...皆の衆

  • 精神改造 恐怖の洗脳計画

    録画していた『フランケンシュタインの誘惑』の「精神改造恐怖の洗脳計画」(放送3月24日)を見た。この番組で「MKウルトラ」なるプロジェクトを初めて知ったが、以下は番組HPでの紹介。「科学は、人の思考や行動を、どこまで意のままにコントロールできるのか?1953年からアメリカCIAが極秘で推し進めた洗脳実験プロジェクト「MKウルトラ」。幻覚剤や電気ショックなど数々の危険な人体実験を行い、死者・廃人を多数生み出した恐るべきものだった。そのひとつ、カナダでの実験を指揮した精神科医ユーウェン・キャメロンの闇に迫る。よりよい社会を作るために精神疾患を治療しようと始まった研究の結末は―」wikiにはMKウルトラ計画について詳しい解説が載っている。以下は概要の冒頭の文章。「MKウルトラの前身は、統合諜報対象局(JointInt...精神改造恐怖の洗脳計画

  • 逃げぬピーチ姫議論 その二

    その一の続き現代の若者には知らない人も少なくないだろうが、昭和の終わり(※1988(昭和63)年11月~1989(昭和64)年1月の間に発生)に起きた女子高生コンクリート詰め殺人事件も拉致監禁の挙句、惨殺された事件だった。女子高生は約40日間に亘り、不良少年グループから暴行・強姦を受け続け、凄惨な集団リンチを受けて亡くなる。享年17歳。wikiには事件へのマスメディアの反応が詳細に載っている、この間少女は住宅街の家に監禁されていたにも関わらず、何故逃げなかったのか?という疑問は少なくなかったし、名は忘れたが、そう書いた女のライターまでいた。実は少女はすきを見て2度通報していたが発覚し、激しい暴行を受けていたのだ。以降は心身ともに衰弱した少女に逃げる気力もなくなる。多くのメディアがセカンドレイプ同然の記事を掲載し...逃げぬピーチ姫議論その二

  • 逃げぬピーチ姫議論 その一

    3月30日付の河北新報総合面に、高校教科書検定結果へのコラムが掲載されていた。検定結果からは様々なトピックも盛り込まれたそうだが、「ジェンダー理系にも」という見出しで「逃げぬピーチ姫」議論が紹介されており、その“議論”には啞然とさせられた。以下はコラムの前半。「魔王クッパに捕まったピーチ姫がマリオの助けを待つばかりで、自力で逃げなかったのはなぜか。理学部に進む女性が少ない理由は―。生徒に身近な話題を通じてジェンダーの問題を考えさせられる記述が、理系科目を含む多くの教科書に盛り込まれた。文部科学省によると、性差に対する思い込みや性差別といったテーマは地理歴史や公民の教科書で特に多く取り上げられ、国語や英語でも目立った。論理国語には、人気テレビゲーム「スーパーマリオブラザーズ」で、主人公マリオが捕らわれのピーチ姫を...逃げぬピーチ姫議論その一

  • アンチエイジング 欲望の人体実験

    遅ればせながら、録画していた2月24日放送のドキュメンタリー『フランケンシュタインの誘惑』を先日ようやく見た。1920年代にブームとなったアンチエイジングの特集で、タイトルは「アンチエイジング欲望の人体実験」。このアンチエイジングに血眼になったのは女性ではなく男たちだった。以下は番組HPからの引用。―永遠の若さ、アンチ・エイジング。人類はこの夢を追い求めてきた。クレオパトラは金や真珠の粉末を風呂に入れ楊貴妃はヒトの胎盤を生薬として摂取し小野小町はコイの生き血をすすったという。1920年代、「若返り」手術で世界の注目を集めたフランスの外科医がいた。精力増進、記憶力回復、老化による病の防止などをうたってブームを巻き起こし、数万人がボロノフ式手術を受けた。だが追試がことごとく失敗、完全に否定される―クレオパトラといえ...アンチエイジング欲望の人体実験

  • 悪魔の選択 その三

    その一、その二の続き特殊部隊による武力行使を警戒するスボボダは、スーパータンカー船長を通じて3つの要求をする。1.本船の周囲からの全ての船舶の退去、2.海上海面下のいかなる船舶の本船周囲5マイル(約8.04㎞)以内の接近禁止、3.いかなる航空機も本船を中心とした半径5マイルの空域に、1万フィート(3048m)以下の高度で侵入しないこと。テロリストが以上の要求をしても、英米両国は禁止区域間近に軍艦を待機させており、特殊部隊の奇襲も真剣に計画していた。それ以上に厄介なのはマスコミだった。特ダネを求め、管制官の制止を無視、スボボダが指定した高度よりも低く軽飛行機で接近したフリーランスカメラマンもいた。スボボダは自分たちの指示に背いたり、要求が受け入れられなければ本船から2万トンの原油を海に投棄すると警告しており、実際...悪魔の選択その三

  • 悪魔の選択 その二

    その一の続きソ連当局に弾圧されたのは非ロシア系民族主義者ばかりではない。ロシア人すらお上に逆らうデモを行えば、情け容赦なく鎮圧された出来事が本書に載っていた。1962年6月2日、ウクライナに近い南ロシアきっての工業都市ノボチェルカースクで、労働者が暴動を起こした。行政機関が肉とバターの値段を上げ、同時に機関車工場の労働者の賃金を30%も切り下げたため、怒り狂った労働者が3日間にわたり市を占拠する。ソ連では前代未聞の椿事だった。労働者たちは党幹部を非難攻撃、恐れおののいた幹部たちは党本部に閉じこもり震えているばかり。彼等はまた、説得に当たった赤軍の上級大将をやじり倒し、武装兵の隊列に突っ込み、戦車には泥を投げつけて抵抗、のぞき穴が詰まった戦車は盲になってとん挫する始末。これに対するソ連中枢の対応を、本書ではこう描...悪魔の選択その二

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