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2012/02/11

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  • 〈富雄丸山古墳〉 新たに木棺から3枚の青銅鏡!

    【被葬者の頭部分にリンを含む真っ赤な水銀朱】国内最大の古墳時代の円墳、奈良市の富雄丸山古墳(直径109m)で、埋葬施設の粘土槨内の木棺から副葬品の青銅鏡3枚が見つかり、奈良市教育委員会の埋蔵文化財調査センターが3月16日、発掘現場を一般公開した。木棺を粘土で覆ったこの粘土槨は昨年度の調査で北東側の造り出し部分から出土。被覆粘土の中から東アジア最長の「蛇行剣」とこれまで類例のない「鼉龍文(だりゅうもん)盾形銅鏡」が見つかった。このため未盗掘とみられる木棺内部の調査も大きな注目を集めていた。木棺の材質はコウヤマキで、幹を半分に割って内部をくりぬき、下半分を棺の身、上半分を蓋としていた。大きさは長さ5.6m、幅64~70㎝、厚さが約5㎝。内部は2枚の仕切り板で中央の主室と左右2つの副室の3つに区画され、木棺の両...〈富雄丸山古墳〉新たに木棺から3枚の青銅鏡!

  • 〈高取町〉 第18回「町家の雛めぐり」

    【「かかし祭り」に次いでこちらも最終回!】奈良県高取町で春恒例のイベント「町家の雛めぐり」が繰り広げられている。地元の有志でつくる「天の川実行委員会」の主催で、今年で18回目。毎年、大小⋅新旧様々なお雛様が旧城下町の町家や商店、広場などを華やかに飾って、観光客の目を楽しませてくれてきた。だがスタッフの高齢化で、秋の「かかし祭り」に続いてこのイベントも今回が最終回に。3月末までで見納めとなる。雛人形の展示場所は旧城下町を貫く土佐街道沿いを中心に約50カ所。メイン会場は「街の駅城跡」内の「雛の里親館」だ。入って左側に17段の雛壇に約500体がうず高く並ぶ。壮観そのもの。その向かい側にも1863年(文久3年)製のもの(下の写真)をはじめ多くの雛人形が並び華やかな光景が広がっていた。昨年10月が最終回だった「かか...〈高取町〉第18回「町家の雛めぐり」

  • 〈奈良市写真美術館〉 「入江泰吉記念写真賞」受賞作品展

    【ならPHOTOCONTEST作品展も】奈良市写真美術館(高畑町)で「第5回入江泰吉記念写真賞」(日本経済新聞社協力)の受賞作品展が開かれている。若手写真家の発掘を目的に2014年にスタートし2年ごとに作品を公募してきたが、第5回は新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった。今回は全国から61点の応募があり、その中から東京在住の眞岡綺音(あやね)さんの作品『陸の珊瑚』が大賞に当たる記念写真賞に選ばれた。眞岡さんは大阪府出身の23歳。日本写真映像専門学校を卒業し、これまでに読売写真大賞中高生部門大賞、御苗場2018年間最優秀賞なども受賞している。今回の受賞作品(48枚組み)では祖父母が経営する牧場を舞台に、4~5年間にわたって家族や環境の変化を追い続けた。作品の中には病床にあった祖父の最期の姿やお墓の...〈奈良市写真美術館〉「入江泰吉記念写真賞」受賞作品展

  • 〈本薬師寺〉 南門の南東部から幅3.3mの石敷き!

    【巨大な礎石の抜き取り跡も発掘】奈良県橿原市の特別史跡「本薬師寺(もとやくしじ)跡」で、正門に当たる南門の南東部分から基壇の外周を巡る石敷きや南門の柱を支える礎石の抜き取り跡などが見つかった。発掘調査を担う橿原市文化財保存活用課が3月2日、現地(藤原京右京八条三坊)で見学会を開催、熱心な考古学ファンが説明者に次々と質問を繰り返していた。本薬師寺は680年に天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を祈って造営を発願し、天皇崩御後は持統天皇が継承し698年に完成した。710年の平城京遷都に伴って造営された奈良⋅西ノ京の薬師寺(平城薬師寺)の前身といわれる。伽藍配置もいわゆる「薬師寺式」と呼ばれ、金堂の南側に東西の両塔が並んでいた。本薬師寺は平安中期の11世紀まで存続したとみられている。今回の発掘調査で見つかっ...〈本薬師寺〉南門の南東部から幅3.3mの石敷き!

  • <小澤征爾さん> 「世界のマエストロ」巨星墜つ!

    【ライフワークだった松本の“サイトウ・キネン”】世界のクラシック界を牽引してきた指揮者小澤征爾さんが2月6日亡くなった。88歳。武者修行のため貨物船でヨーロッパに向かったのは23歳のとき。プザンソン国際指揮者コンクール(フランス)での優勝がその後の飛躍の第一歩となった。「東洋人として西洋音楽をどれだけやれるか」。そんな思いを胸に全力疾走して、“世界のオザワ”まで上り詰めた小澤さん。中学の音楽の授業で、女性教師がその活躍ぶりをわが事のように熱く語っていたのがつい最近のように思い出される。(写真はいずれも長野県松本市での「第4回サイトウ・キネン・フェスティバル」の記者会見で=1995年8月14日)小澤さんはプザンソン優勝後、フランスからアメリカ、ドイツ、またアメリカと欧米を渡り歩いた。26歳の時には指揮者レナ...<小澤征爾さん>「世界のマエストロ」巨星墜つ!

  • <若戸大橋> 国の重要文化財指定から丸2年

    【吉永小百合主演『玄海つれづれ節』などの舞台にも】福岡県北九州市の洞海湾を跨いで若松・戸畑間を結ぶ「若戸大橋」。2022年2月9日に国の重要文化財に指定されてからちょうど丸2年を迎えた。開通は62年前の1962年。“東洋一の吊橋”ともてはやされた橋は後の関門橋や本州四国連絡橋など長大橋時代を切り開く魁(さきがけ)となった。若戸大橋はこの間、映画の舞台や背景としても度々取り上げられてきた。最も印象に残るのが吉永小百合主演の『玄海つれづれ節』(出目昌伸監督)。1986年の公開作品で、たまたま入手したビデオで繰り返し視聴した。吉永小百合は多額の借金を残し蒸発した夫を探す妻役。それまでの清純派のイメージとは打って変わって、気が荒い男勝りの役柄を好演した。やくざ顔負けの啖呵を切ったり、借金返済のためソープ嬢になった...<若戸大橋>国の重要文化財指定から丸2年

  • <平城宮いざない館> 「アフター 発掘された日本列島2023」展

    【幻の都「西京」が地下に眠る大阪府八尾市の遺跡など】平城宮跡歴史公園(奈良市)の平城宮いざない館で「アフター発掘された日本列島2023」展が開かれている。「発掘された日本列島」展は文化庁が最新の遺跡発掘の成果を広く紹介しようと1995年度にスタートし、以来、毎年全国5カ所ほどを巡回してきた。ただ23年度は文化庁の京都移転が重なったため山梨と長崎の2カ所に絞って開催し、そのダイジェスト版を「アフター展」として奈良で開いているもの。会期は2月12日まで。展示は大きく「我がまちが誇る遺跡」と「新発見考古速報」の2本立て。「我がまち」では奈良時代後半に称徳天皇と僧の道鏡が新しい都として造営を進めた「西京」が地下に眠る大阪府八尾市の遺跡など3カ所を取り上げている。道鏡はヤマト王権の軍事・祭祀を担った古代氏族物部氏一...<平城宮いざない館>「アフター発掘された日本列島2023」展

  • <奈良祝ぐ寿ぐまつり> 平城宮跡朱雀門ひろばで

    【“御斎会”再現や各地の行催事、特産品の販売…】平城宮跡歴史公園(奈良市)の朱雀門ひろばで1月27日「奈良ちとせ祝(ほ)ぐ寿(ほ)ぐまつり」が始まった。2016年に冬季の新イベント「大立山まつり」としてスタート。2022~23年の会場は奈良県コンベンションセンターで、3年ぶりに屋外の朱雀門ひろばに戻ってきた。会期は28日までの2日間。まつりは午前10時、朱雀門基壇ステージでの「當麻太鼓白鳳座」(葛城市)の勇壮な演奏で幕開けした。続いてオープニングとして古代の正月行事「御斉会(ごさいえ)」の再現。御斎会は正月8日から7日間、高僧たちが「金光明最勝王経」を唱えて国家安泰と五穀豊穣を祈願したという。まず命婦(みょうぶ)と呼ばれる女官に扮した7人が列を成して朱雀門に向かった。登壇すると場を清めるために散華(さんげ...<奈良祝ぐ寿ぐまつり>平城宮跡朱雀門ひろばで

  • <漢国神社> 年末恒例の「大祓・獅子神楽」奉納

    【多彩な獅子舞や曲芸などで大盛り上がり】近鉄奈良駅のそばにある古社、漢国(かんごう)神社の石舞台で12月27日「大祓・獅子神楽」の奉納が行われた。2008年に太神楽曲芸師・豊来家玉之助さん(51)が1年の厄払いと新年の福を願って獅子舞を奉納したのが始まり。今では歳末恒例の風物詩としてすっかり定着、この日も境内は多くの観客で埋め尽くされ、演舞が終わるたびに拍手とともにおひねりが次々に投げ込まれた。出演者は豊来家さんを中心に漢国神社韓園講(からそのこう)、桃俣(もものまた)獅子舞保存会(奈良県御杖村)、西宮神社獅子舞保存会(兵庫県西宮市)の面々。神楽奉納は午後1時「道中」で幕開けし、続いて道先案内の「猿田彦舞」、「宮参り」と続いた。4番目の演目「韓園」は1人で獅子頭を左右両手に持って舞う。豊来家さんが自ら創作...<漢国神社>年末恒例の「大祓・獅子神楽」奉納

  • <おん祭御渡り式> 県庁前から御旅所まで華やかに!

    【途中で落馬事故!御旅所祭は半時間ほど遅れて開始に】第888回を迎えた春日大社の摂社若宮の祭礼「春日若宮おん祭」が12月17日、奈良市内の目抜き通りで華やかに繰り広げられた。御渡りの行列は予定通り正午に県庁前の登大路園地を出発した。コースは近鉄奈良駅前~JR奈良駅前~三条通り~御旅所。一之鳥居内側の「影向(ようごう)の松」の前では古典芸能を披露する“松の下式”が行われた。ただ参道で行列の騎乗者が落馬する事故があり、御旅所祭の開始が30分ほど遅れるというハプニングがあった。(写真は行列の最後尾を務めた大名行列の御旅所入り)行列の第1番は黒い束帯姿の「日使(ひのつかい)」。市女笠(いちめがさ)・垂れ衣姿の女官や「祝御幣」などに先導されて進む。平安時代、おん祭に向かう関白藤原忠通が病気になり、急遽お供にその日の...<おん祭御渡り式>県庁前から御旅所まで華やかに!

  • <春日若宮おん祭> 開幕を告げる「御湯立神事」「大宿所祭」

    【今年で888回目、17日には4年ぶりに「御渡り式」も】春日大社の摂社若宮神社の祭礼「春日若宮おん祭」が12月15日始まった。日本最古の文化芸能の祭典といわれ、国の重要無形民俗文化財に指定されている。平安時代から連綿と続いて今年で888回目。15日には奈良市餅飯殿町の大宿所(おおしゅくしょ)で「御湯立(みゆたて)神事」と「大宿所祭」が執り行われた。17日には約1000人・馬約50頭による華やかな行列「御渡り式」と「御旅所祭」が深夜まで繰り広げられる。御渡り式の本格開催は4年ぶり(昨年は雨天のため規模縮小)。◎…御湯立神事は祭り奉仕者の身を清め、祭りの無事執行を祈願するもの。御渡りに参加する「大和士(やまとざむらい)」や「神子(みこ)」(写真)たちが参列した。◎…湯立巫女を務めるのは祝詞や所作を代々受け継ぐ...<春日若宮おん祭>開幕を告げる「御湯立神事」「大宿所祭」

  • <写真あれこれ⑨> 「なんだか気持ち悪い」って? 貴重なお宝だよ

    【実は1300年前の「う⋅ん⋅ち」小学生に一番人気の展示品なんだ】(2022年10月25日/平城宮跡資料館で)【排便の後始末に使う薄い木のへらも大量に出てきた】※トイレットペーパー代わりのこのへらは「籌木(ちゅうぎ)」と呼ばれる【木簡を再利用した木の容器】※籌木の多くも不要になった木簡を縦割りにしたもの【平城宮で出土した遊び道具】※左側の“木とんぼ”(素材ヒノキ)の発見で、それまで江戸時代に始まったとみられた竹とんぼの歴史が一気に奈良時代まで遡った!<写真あれこれ⑨>「なんだか気持ち悪い」って?貴重なお宝だよ

  • <写真あれこれ⑧> ヒオウギの蜜、アリの大好物だった!

    【こっちの花にも、あっちの花にも】(2023年8月22日/春日大社万葉植物園)【漆黒のヒオウギの実「ぬばたま」万葉集で黒髪や夜などの枕詞に】(2018年10月19日/我が家の庭で)【平城宮出土のヒノキの薄板を使った“桧扇”(ヒオウギの語源)】(2022年11月2日/平城宮いざない館※左右の色の違いは保存方法の差による)<写真あれこれ⑧>ヒオウギの蜜、アリの大好物だった!

  • <写真あれこれ⑦> おじさ~ん、何拾ってるんですか?

    【海岸で何かを拾い集める男性】(2017年8月7日/山口県柳井市で)【何これ?小遣い稼ぎになると言ってたけど】【(奈良で)あそこにも鹿が…あっ!剥製か】(2023年8月27日/奈良市三条通りで)【お母さんの袋の中から「コンニチハ」】(2014年5月8日/北九州市「到津の森公園」?)<写真あれこれ⑦>おじさ~ん、何拾ってるんですか?

  • <写真あれこれ⑥> 祭りの餅まき、ゲットした餅から

    【5円玉!歯が欠けるところだった】(2015年11月7日/京都府南山城村の「田山花踊り」)【ワンちゃんも着飾っておめかし】(2018年10月13日/滋賀県長浜市の「長浜きもの大園遊会」)【瑞雲?朝日の上に円い輪が!】(2017年8月9日/岡山県内)【花はどこ?周りは草茫々!】(2017年7月4日/奈良市内の幹線道路で)<写真あれこれ⑥>祭りの餅まき、ゲットした餅から

  • <奈良女子大学管弦楽団> シベリウス「フィンランディア」熱演

    【第52回定演、ドヴォルザーク「新世界より」も】奈良女子大学管弦楽団の第52回定期演奏会が12月9日、大和郡山市の「DMGMORIやまと郡山城ホール」で開かれた。プログラムはチェコのドヴォルザークとフィンランドのシベリウスの作品3曲。「愛国心」と「祖国愛」をテーマに選曲したという。会場の大ホールはほぼ満席で、学生やOBらの熱演に温かい拍手が送られ「ブラボー」の掛け声も飛んでいた。指揮者は常任の木下麻由加さん。2010年神戸大学発達科学部人間表現学科を卒業後、デンマークに留学し14年王立音楽アカデミーの指揮科を卒業。この間、ウクライナ国際指揮マスタークラスも2年続けて修了している。現在、奈良女子大学のほか近畿大学、神戸学院大学でも管弦楽団・交響楽団の常任指揮者を務める。1曲目はドヴォルザークが渡米前の188...<奈良女子大学管弦楽団>シベリウス「フィンランディア」熱演

  • <写真あれこれ⑤> ハチに刺された! ユズの木に大きな丸い巣!

    【コガタスズメバチ?上から投げた枝が命中、真っ二つに】(2023年8月30日/我が家の庭で)【その後、放水を続けるとスズメバチも退散】【夏の夜、カナブン対スズメバチ】(2010年7月5日/奈良市内の公園で)【何のサナギ?いえ「ペリカンバナ」の蕾です】(2023年5月16日/京都府立植物園)【室内の天井でクマゼミが羽化!】(2017年7月17日/我が家で)<写真あれこれ⑤>ハチに刺された!ユズの木に大きな丸い巣!

  • <写真あれこれ④> 今も脳裏から離れない衝撃的な光景!

    【アカミミガメが鳩を池に引きずり込んで食べた!】(2012年8月11日/奈良・猿沢池)【ミミズをうまそうに丸呑みするトカゲ】(2016年5月31日/自宅の庭で)【数羽のカラスの攻撃を受け放心状態で動けず】(2017年5月20日/奈良市の住宅街)【交尾?激しく絡み合う2匹のカタツムリ】(2017年8月16日/自宅の庭で)<写真あれこれ④>今も脳裏から離れない衝撃的な光景!

  • <写真あれこれ③> 超接近、でも逃げないキリギリス!

    【そうか、ウンコ中だったんだ】(2015年7月20日/奈良県営馬見丘陵公園)【汗を吸ってるの?足に止まり3分も!】(2016年7月31日/和歌山県紀の川市の粉河産土神社で)【シジュウカラ、勝手に鳥かごに出入り】(2013年2月14日/我が家のベランダで)【アマガエル、墓石でかくれんぼ?】(2014年9月13日/奈良市寺山霊苑で)<写真あれこれ③>超接近、でも逃げないキリギリス!

  • <写真あれこれ②> 店頭にこんな貼り紙が!

    【ドキッ!で、被害は?】(2017年6月1日/奈良市のブランド品買い取り店で)【痛快な花輪がずらりと】(2015年7月19日/北九州市のJR黒崎駅前)【なぜ「給料日後の3日間」?】(2017年8月7日/山口県柳井市の菓子店)【なんじゃ?このド派手看板】(2017年8月8日/岡山県内の国道沿いで)<写真あれこれ②>店頭にこんな貼り紙が!

  • <写真あれこれ①> 「あっ、目が合った!」鹿さんと

    【巨大切り株の空洞を覗くと!】(2019年3月15日春日大社参道で)【阿波踊りに飛び入り参加!】(2017年5月13日東大寺大仏殿中門前で)【寒くない?雪、初体験かな】(2014年2月14日春日大社参道で)【大丈夫?血が出ているけど】(2023年11月16日氷室神社前の花壇で)<写真あれこれ①>「あっ、目が合った!」鹿さんと

  • <中野美術館> 所蔵名作展「近代日本の洋画・日本画」

    【長谷川潔・駒井哲郎・村上華岳の作品など約40点】中野美術館(奈良市あやめ池南)で所蔵名作展「近代日本の洋画・日本画」が開かれている。美術館の創設者は林業で財を成した中野皖司氏。四半世紀にわたって収集してきた明治・大正・昭和の絵画や版画、彫刻などのコレクションを一般公開しようと約40年前の1984年に開館した。多く所蔵するのが洋画の須田国太郎や版画の長谷川潔、日本画の村上華岳、入江波光などの作品。入ってすぐ左手の洋画展示室には24点を展示中。今回は特に版画家の長谷川潔(1891~1980)と駒井哲郎(1920~76)に焦点を当て、それぞれの作品を5点ずつ紹介している。長谷川は1918年フランスに渡り、マニエール・ノワール(メゾチント)という古典的銅版画技法を復活したことで知られる。展示作品のうち特に印象に...<中野美術館>所蔵名作展「近代日本の洋画・日本画」

  • <生駒・宝山寺> 「厄除け大根炊き」開催

    【境内には大鳥居に16日掛ける大注連縄も】生駒聖天宝山寺(奈良県生駒市)で12月1日、恒例の「厄除け大根炊き」が行われた。新型コロナ禍で2020年から2年続けて中止だったが、昨年からまた通常開催に。熱々のふろふき大根が午前零時から参拝客に無料でふるまわれ、境内は無病息災を願う多くの人でにぎわった。この大根炊きは宝山寺青年会の奉仕活動の一つ。今回使った大根は約1300本。これを輪切りにし直径が1mを超える大釜で炊き上げた。1人分は2切れ。これに秘伝の甘い「宝山寺みそ」をかけて渡す。大根1本でほぼ7人分ということなので、ざっと5000人分となる。宝山寺は生駒山(標高642m)の中腹に位置する。生駒ケーブル宝山寺駅から参道の石段を上って境内に着いたのは午前9時すぎ。接待場所のテント前には次々に参拝客が訪れては、...<生駒・宝山寺>「厄除け大根炊き」開催

  • <東大阪市民美術センター> 企画展「宮本順三展~祭りと踊りに見る世界のデザインと色彩」

    【おもちゃ「グリコのおまけ」約3000種類のデザイナー】東大阪市民美術センターで11月29日、企画展「宮本順三展」が始まった。副題に「祭りと踊りに見る世界のデザインと色彩」。大阪市出身の宮本順三さん(1915~2004)はかつて子どもたちの人気を集めたおもちゃ「グリコのおまけ」のデザイナーとして知られる。同時に世界の祭りと踊りを画題とし多くの油彩画を描いた。企画展ではそれらの中から代表作を選んで展示している。12月17日まで。宮本さんは画家になるのを夢見て、彦根高等商業学校(現滋賀大学)時代には自ら美術部を創設した。卒業後に就職したのがグリコ。入社時の面接では「もっと子どもが喜ぶおもちゃを作りたい」と訴えた。当時グリコはおまけに絵カードなどを入れていた。願いがかなって配属されたのが広告課景品考案係(おまけ...<東大阪市民美術センター>企画展「宮本順三展~祭りと踊りに見る世界のデザインと色彩」

  • <奈良市教委・史料保存館> 企画展示「日新記聞が伝える明治の奈良町」

    【明治初期に発行された奈良県初の新聞】奈良市教育委員会の「史料保存館」(奈良市脇戸町)で、企画展示「日新記聞が伝える明治の奈良町」が開かれている。日新記聞は1872年(明治5年)3月から73年(同6年)11月まで発行された小冊子で、奈良県下初の新聞といわれる。発行期間は2年弱と短いものの、記事内容から“文明開化”に邁進する当時の様子が空気感とともに伝わってきた。発行元は金沢昇平(1827~93)らが設立した「日新報社」(後に「日新社」に改名)。記聞は縦22cm、横15cmの木版刷りで、発行は月3回だった。ページ数は概ね16ページ。第1号では役人が皆散髪して刀を持たず、洋服で靴のまま出入りしているなど、新しい奈良県庁内の様子を描写している。県は明治政府の「散髪脱刀令」を受け1872年秋、髪を剃らず帽子を被る...<奈良市教委・史料保存館>企画展示「日新記聞が伝える明治の奈良町」

  • <飛鳥宮跡> 舒明天皇の「岡本宮」の遺構?出土!

    【延長35mの掘立柱塀の柱穴列、現地説明会を開催】飛鳥時代の宮殿遺跡「飛鳥宮跡」(国史跡)の発掘調査で、舒明天皇の飛鳥岡本宮の遺構とみられる掘立柱塀の柱穴列が見つかった。飛鳥宮跡には天皇の代替わりのたびに宮殿が造営された。ただ初期の遺構は下層に埋もれているため検出例はこれまで極めて断片的で、今回のようにまとまった形で区画施設が出土したのは初めて。奈良県立橿原考古学研究所が11月25~26日、現地説明会を開いた。飛鳥宮跡の宮殿遺構は大きくⅠ~Ⅲ期の3つの時期に分けられる。Ⅰ期の遺構は舒明天皇の飛鳥岡本宮、Ⅱ期は皇極天皇の飛鳥板蓋宮(いたぶきのみや)。Ⅲ期遺構は前半のA期と後半のB期に分けられ、A期が斉明天皇・天智天皇の後飛鳥岡本宮、B期が天武・持統天皇の飛鳥浄御原宮(きよみはらのみや)と考えられている。今回...<飛鳥宮跡>舒明天皇の「岡本宮」の遺構?出土!

  • <キトラ古墳「四神の館」> 切り絵作家・望月めぐみの作品展「飛鳥コスモロジー」

    【極彩色壁画発見40年記念企画展、11/30まで】奈良県明日香村のキトラ古墳壁画体験館「四神の館」で、壁画発見から40年になるのを記念した企画展「飛鳥コスモロジー~切り絵作家・望月めぐみの宝石箱より」が開かれている。会場を飾るのは石室に描かれていた獣頭人身の「十二支」や星座の「二十八宿」を題材に制作した大きな切り絵作品。純白の切り絵の数々が天井中央に描かれた天文図を囲んで一体化し、荘厳かつ華やかな世界を作り出している。望月さんは1978年横浜生まれ。現在は京都市に在住し、京都伝統工芸大学校和紙工芸専攻非常勤講師を務める。切り絵作家として内外で高い評価を得ており、寺院などでの大型インスタレーション作品を多く手掛けてきた。著書に『平安絵巻の素敵な切り絵』(PHP研究所)。企画展のタイトル「コスモロジー」は直訳...<キトラ古墳「四神の館」>切り絵作家・望月めぐみの作品展「飛鳥コスモロジー」

  • <たかとり城まつり> 時代行列、4年ぶりに復活!

    【火縄銃・殺陣の実演、よさこい、大道芸なども】奈良県高取町の高取山頂(標高約584m)に築かれた高取城は備中松山城(岡山)、岩村城(岐阜)とともに日本3大山城といわれる。その旧城下町で11月23日「第35回たかとり城まつり」が開かれた。最大の呼び物は「時代行列」。過去3年はコロナ禍に加え昨年は雨天で中止になっていた。それだけに久しぶりの行列復活に城下町を貫く土佐街道は多くの観光客で溢れかえった。メイン会場は高取城から移築した重厚な松ノ門が構える高取児童公園。ここでは午前10時すぎから和太鼓の演奏を皮切りに火縄銃の実演、南京玉すだれ、忍者ショー、殺陣の実演、よさこい踊りなど多彩なイベントが繰り広げられた。兜・陣羽織の試着記念写真コーナーもあり、そばの旧幼稚園の園庭では大骨董市も開かれていた。時代行列が出発し...<たかとり城まつり>時代行列、4年ぶりに復活!

  • <大和文華館> 特別企画展「朝鮮螺鈿の美」

    【修理を終えた『螺鈿葡萄文衣裳箱』など公開】奈良市学園南の美術館「大和文華館」で、特別企画展「朝鮮螺鈿の美」が始まった。同館所蔵の朝鮮螺鈿の優品に『螺鈿葡萄文衣裳箱』がある。ただ貝殻片の剥落や木地接合部分の亀裂などが見られたため2年がかりで修理中だった。その修理が終わったのを機に貝の輝きが美しい螺鈿作品の数々を見てもらおうと、東京国立博物館から拝借した特別出陳作なども加えて一堂に展示している。12月24日まで。展示は「螺鈿葡萄文衣裳箱とその系譜」「唐草文・葡萄唐草文の展開」「朝鮮螺鈿の文様と東アジアの美術」の3章で構成する。総展示数は螺鈿作品に同館所蔵の東アジアの陶磁器や絵画なども含め67点。螺鈿作品25点には東京国立博物館蔵6点(うち3点は重要文化財)と個人蔵1点も含まれる。修理後初公開の『螺鈿葡萄文衣...<大和文華館>特別企画展「朝鮮螺鈿の美」

  • <東大寺・長池> 発見!修学旅行生が池に落としたカメラ

    【警備詰所の職員ら奮闘!懸命の探索が実る】11月16日午後2時すぎ、東大寺・二月堂からの帰り道での出来事だった。場所は大仏殿東側の細長い「長池」。大人の男女2人が何かを探すように虫取り網のようなものを池に差し入れていた。そばには心配顔の男女7人の修学旅行生。スマホでも落としたのかな?男の子に話を聞くと、池のコイの写真を撮ろうとしてカメラを落としたとのことだった。男女2人のうち黒い制服姿の男性は東大寺警備詰所の職員で、女性は修学旅行生たちに付き添う先生だった。2人は旅行生が指をさす場所を中心に、繰り返し網で池の底をさらった。だが、網に掛かるのは黒い泥ばかり。先生は生徒たちに次の見学場所(興福寺?)に向かうよう指示し、先生が残って東大寺の職員と探し続けた。修学旅行生たちの集合時間は午後3時15分とのこと。もう...<東大寺・長池>発見!修学旅行生が池に落としたカメラ

  • <高校ラグビー大阪府予選> Aシード3校が全国大会へ

    【東海大仰星、強豪常翔との接戦制す】第103回全国高校ラグビー大会の大阪府予選が11月12日、東大阪市花園ラグビー場で行われ、Aシードの関西大学北陽高校、大阪桐蔭高校、東海大付属仰星高校の3校が勝って全国大会(12月27日開幕)に駒を進めた。関大北陽にとっては初の全国切符。大阪桐蔭は3大会連続17回目、仰星は5大会連続23回目の出場となる。〔第1地区決勝〕関大北陽41―7大阪産業大学付属高校初のAシード関大北陽の戦いぶりが注目を集めた一戦。前半10分台に北陽が2本のトライを決める。これで北陽ペースになるかと思われたが、大産大付属は20分すぎ主将の小谷剛輝がトライ(写真)。その後も互いに譲らず北陽の10―7とわずか3点差で前半を折り返す。だが後半に入ると北陽が地力を発揮、バックス・フォワードが一体となって大...<高校ラグビー大阪府予選>Aシード3校が全国大会へ

  • <庭の花=立冬11/8> ノコンギク、ホトトギス、ツワブキ…

    【ノコンギク(野紺菊)】【ホトトギス(杜鵑草)】【ツワブキ(石蕗)】【トラディスカンティア・シラモンタナ】【ナンテン(南天)】【シュウメイギク(秋明菊)】【シロヨメナ(白嫁菜)】【ヤツデ(八手)】【センリョウ(千両)】【マンリョウ(万両)】<庭の花=立冬11/8>ノコンギク、ホトトギス、ツワブキ…

  • <平城宮いざない館> 「飛鳥のモティーフ~葬りのカタチ」展

    【キトラ古墳壁画発見40周年を記念し】1983年11月7日のことだった。奈良県明日香村のキトラ古墳で、石室内に挿入されたカメラのモニターに「Q」の字のような画像が映し出された。「あっ、玄武!」。玄武は四神の一つ、亀と蛇が絡み合う形で描かれる。高松塚古墳に続く国内2例目の極彩色の壁画発見に、関係者から驚きの声が上がった。それから丸40年。国営平城宮跡歴史公園(奈良市)の「平城宮いざない館」でいまキトラ古墳壁画発見40周年記念展「飛鳥のモティーフ~葬りのカタチ」が開かれている。キトラ古墳は古墳時代末期から飛鳥時代にかけて造られた終末期古墳の一つ。その発見の11年前、1972年には高松塚古墳の壁画が見つかっている。ただ最大の違いは高松塚で盗掘によって失われたとみられる南壁の「朱雀」像が、キトラ古墳ではほぼ完全な...<平城宮いざない館>「飛鳥のモティーフ~葬りのカタチ」展

  • <橿原市昆虫館> 企画展「飛鳥のバッタ」

    【飛鳥地域に生息するバッタ21種を紹介】橿原市昆虫館がオープンしたのは1989年の10月。来秋には四半世紀、25年を迎える。この間、ちびっ子やかつての昆虫少年たちの人気を集め、今夏には来場者300万人を達成した。その昆虫館でいま開かれているのが企画展「見つけてみよう・飼ってみよう飛鳥のバッタ」。飛鳥地方(明日香村・高取町・橿原市)に生息するバッタ全21種を詳しく紹介している。会場は2階の標本展示室。21種のバッタをそれぞれパネルと標本、カラーの拡大写真で取り上げている。パネルでは特徴や好きな場所、食べ物のほか、発見の難易度と飼育の難易度をそれぞれ星(☆)の数で表す。難易度が最も高いのが☆☆☆、次いで☆☆、そしてよく見かけたり飼育しやすいバッタは☆一つ。発見度が最も難しい☆☆☆はクルマバッタとショウリョウバ...<橿原市昆虫館>企画展「飛鳥のバッタ」

  • <森本慶三記念館> 2階「歴史民俗館」で豪商の暮らしや文化を紹介

    【内村鑑三や趙子昴の書、探幽の掛け軸…】岡山県津山市の自然史博物館「つやま自然のふしぎ館」の向かいに、重厚な洋風建築「森本慶三記念館」が立つ。約100年前の1926年に森本慶三(1875~1964)が国内唯一のキリスト教関連の図書館「津山基督教図書館」として建てた。図書館業務は2001年に終了。現在は講堂・研修室だった2階部分を江戸時代の豪商の暮らしぶりや文化などを紹介する「歴史民俗館」として公開している。記念館の建物は国指定の登録有形文化財。中の歴史民俗館は「津山商人(錦屋)の商い風景とその調度品」「津山商人の所蔵品」「創設者森本慶三の足跡」の3つのコーナーで構成する。まず目に止まったのが縦3文字の力強い長尺の書「大字赤壁之賦(せきへきのふ)」。中国の“書聖”王羲之以来の名筆家といわれる元代の書家趙子昴...<森本慶三記念館>2階「歴史民俗館」で豪商の暮らしや文化を紹介

  • <あおぞら吹奏楽> 奈良・明日香村「あすか風舞台」で

    【ゲストにサックス織田浩司氏、京都・両洋高校吹奏楽部】奈良県明日香村の国営飛鳥歴史公園内「あすか風舞台」で、10月28日「あおぞら吹奏楽BRASSUNDERTHESKY」が開かれた。音楽の祭典「ムジークフェストなら2023」の一環。今年で11回目だが、これまでは春に奈良市の奈良公園春日野園地などで開いており、今回は時期も場所も一新しての開催となった。会場のあすか風舞台は「石舞台古墳」のすぐ西側の芝生広場。最初登場したのは生駒市の桜ケ丘小学校ハーモニックバンド。吹奏楽の実力校として知られ、今年8月に滋賀県守山市で開かれた小学生バンドフェスティバル関西大会でも金賞を受賞。関西代表として大阪城ホールで11月18日に開かれる全国大会への出場が決まっている。メンバーが着用するTシャツは学校名と同じ明るい桜色。1曲目...<あおぞら吹奏楽>奈良・明日香村「あすか風舞台」で

  • <つやま自然のふしぎ館> 開館からまもなく60年!

    【展示総数2万点、珍しい動物の剥製なども約800体】岡山県津山市の観光スポットの一つ、自然史博物館の「つやま自然のふしぎ館」がまもなく開館60周年を迎える。展示物は動物の剥製をはじめ昆虫、貝類、化石・鉱石類など約2万点。動物の剥製約800体には希少動物の取引を規制するワシントン条約で今では入手が困難なものも多く含まれる。展示品の中には人体の実物標本も。「津山まつり」を機に初めて訪ねたが、想像以上の自然史コレクションの“宝庫”だった。ふしぎ館は津山城跡(鶴山公園)の入り口に位置する。オープンしたのは1963年11月3日。「津山基督教図書館」創立者の故森本慶三氏(1875~1964)が構想から30年余の準備期間を経て開館した。本来の館名は「津山科学教育博物館」だったが、より親しみやすいようにと2004年に今の...<つやま自然のふしぎ館>開館からまもなく60年!

  • <津山まつり> 「徳守大祭」だんじり20台が疾走

    【“日本三大神輿”の大神輿も4年ぶりに巡行!】岡山県津山市は“西の小京都”といわれる。その城下町で10月15日と22日「津山まつり」が繰り広げられた。津山まつりは津山城の総鎮守徳守神社と東の大隅神社、西の髙野神社3社の秋祭りの総称。22日の「徳守大祭」にはだんじり20台が“出動”し、日本三大神輿といわれる徳守神社の神輿も4年ぶりに氏子地域を巡行した。津山まつりは津山初代藩主森忠政(織田信長に仕えた森蘭丸の弟)の頃に徳守神社の祭礼として始まったのを起源とし、約400年の歴史を誇る。津山だんじりの特徴は4輪車の台車の上にだんじりを乗せ、車と同じようなハンドルで進行方向を操作するのが特徴。かつて津山では“舁き山”としてだんじりを担いでいたが、江戸末期から明治にかけ台車に乗せて曳くやり方が主流になった。各町自慢の...<津山まつり>「徳守大祭」だんじり20台が疾走

  • <藤原宮跡> 大和三山借景に広大なコスモス畑!

    【北エリアに続き南エリアも見ごろに】約1300年前に都が置かれた藤原京(奈良県橿原市)の中心部、藤原宮跡に広大なコスモス畑が出現、見物客の目を楽しませている。栽培するのは高殿町・醍醐町・縄手町など地元の6町でつくる「藤原宮跡整備協力委員会」。毎年、春に菜の花、夏にキバナコスモスとハナハス、そして秋にはコスモスの植栽に取り組んできた。花の季節になると遠方客も次第に増え、宮跡を彩る花の名所として人気を集めている。コスモス畑は約3万㎡と広大。ここに大輪の「センセーション」や「ベルサイユ」、半八重咲きの「サイケ」など6品種を種まきし、最盛期には約600万本ものコスモスが咲き乱れる。ただ今年は夏の天候不順もあって、南北のエリアで生育状況に差が出ているという。北側エリア(約1万㎡)はいま満開から散り始め。南側エリア(...<藤原宮跡>大和三山借景に広大なコスモス畑!

  • <枚岡神社> 「秋郷祭」布団太鼓台勇壮に宮入り

    【稚児たちの神幸行列・神輿渡御も】大阪府下を代表する秋祭りの一つ、枚岡神社(東大阪市)の「秋郷祭(枚岡まつり)」が10月14~15日の2日間繰り広げられた。最大の見どころが勇壮な布団太鼓台の宮入り。9つの氏子地区には大小23台の太鼓台がある。それらの太鼓台が両日とも午後3時半から担がれて宮入りし、本宮の15日にはそれに先駆け午後零時半から神幸祭、神幸行列・神輿渡御、還幸祭も執り行われた。太鼓台は神社に近い氏子地区から順番に宮入りし、遠い地区から宮出していく。この日の先頭も例年通り「出雲井・鳥居」地区。続いて唯一大・中・小の3種の太鼓台を有する「額田(ぬかた)」が続いた。二の鳥居から緩やかな上りが続く参道を通って本殿下の広場までを約40人に担がれて2往復。太鼓と威勢のいい「チョーサジャ」の掛け声が境内に鳴り...<枚岡神社>「秋郷祭」布団太鼓台勇壮に宮入り

  • <ホウキギ(箒木)> 旧属名から「コキア」とも

    【ヒユ科の1年草、実は「畑のキャビア・とんぶり」に】南欧~アジア原産のヒユ科バッシア属の春蒔き1年草。日本には平安時代に中国から渡来し、江戸時代には各地で栽培されていた。草姿はこんもりとした球状または円柱形で、高さは50~100㎝ほど。和名のホウキギは乾燥し束ねて箒として利用したことから。ホウキグサとも呼ばれる。学名は「Bassiascoparia(バッシア・スコパリア)」。属名は18世紀のイタリアの植物学者の名前に由来、種小名スコパリアは「箒状の」を意味する。秋に鮮やかに紅葉し、公園などの花壇を彩るのは「trichophylla(トリコフィラ)」という変種。和名は「ハナホウキギ」だが、旧属名から「コキア」の名前で親しまれている。その名所に国営ひたち海浜公園(茨城)、国営みちのく杜の湖畔公園(宮城)など。...<ホウキギ(箒木)>旧属名から「コキア」とも

  • <奈良市埋文センター> 秋季特別展「亀甲形陶棺―変化と地域性」

    【所蔵陶棺を一挙公開、多彩な副葬品なども】古墳時代の後期から飛鳥時代にかけて、カメの甲羅のような亀甲形などの陶棺が作られ古墳や横穴墓に納められた。これまでに全国で出土した陶棺は岡山県と近畿地方を中心に約800点。奈良県内では約60点が見つかっており、うち43点が奈良市北西部の丘陵地から出土した。奈良市埋蔵文化財調査センターは開催中の秋季特別展「亀甲形陶棺―変化と地域性」(10/2~12/1)でそれらの陶棺を一挙に公開、形や大きさの変遷などを分かりやすく展示している。陶棺は粘土で成形し焼成したもの。多くは箱形だが、円筒形のものもある。焼成方法により赤みを帯びる土師質陶棺と、硬質で青灰色の須恵質陶棺に分かれる。また蓋の形によって亀甲形と家形の陶棺の2種類。奈良市内で出土した陶棺は土師質の亀甲形が大半を占める。...<奈良市埋文センター>秋季特別展「亀甲形陶棺―変化と地域性」

  • <マツバボタン(松葉牡丹)> 葉が松葉に、花が牡丹に似て

    【ブラジルなど南米原産、別名「ヒデリソウ」】スベリヒユ科スベリヒユ属(ポーチュラカ属)の1年草で、原産地は南米のブラジルやアルゼンチンなど。日本に渡来したのは幕末の1860年代初めで、渡米使節と遣欧使節が相次いで種子を持ち帰ってきたという。高温・乾燥・日照を好む。和名は多肉質の細い葉が松の葉に、花がボタンに似ることから。草丈は10~20㎝ほどで、地面を這うように広がる。花期は6~10月ごろ。花色は赤・白・黄・ピンクなど多彩で、一重咲きと八重咲きがある。夏のかんかん照りにも強いことから「ヒデリソウ(日照草・昼照草)」とも呼ばれる。1年草だが、こぼれ種でよく殖える。小説家・園芸家の前田曙山(1872~1941)は『園芸文庫』に「余りよく繁殖するので、卑俗の花とされるが、花は美しく、不遇だ」と記した。爪で茎を切...<マツバボタン(松葉牡丹)>葉が松葉に、花が牡丹に似て

  • <立命館「平和ミュージアム」> 全面改装し展示方法など一新

    【過去の戦争の歴史や市民の暮らしぶりを振り返る!】「立命館大学国際平和ミュージアム」(京都市北区)が大規模なリニューアルを終え、このほど再オープンした。開館したのは約30年前の1992年。「平和と民主主義」を教学理念に掲げる同大学が衣笠キャンパスの一角に設けた。工夫を凝らした長大な年表や歴史資料、テーマごとの展示などから、戦争と平和を自らの課題として見つめ直してほしいという願いが伝わってきた。入館は立命館の学生たちは無料だが、一般客は有料(大人400円)。常設展示コーナーは地下1階にある。地下に下りる入り口の左手に日本を代表する彫刻家本郷新(1905~80)の作品『わだつみ像』が立つ。この像の前では毎年12月8日前後に「不戦のつどい」が開かれているそうだ。上部の壁面には漫画家手塚治虫の不朽の名作『火の鳥』...<立命館「平和ミュージアム」>全面改装し展示方法など一新

  • <高取町> 秋恒例のかかし祭り、今回が最終回!

    【主催者の高齢化のため、「雛めぐり」も来春まで】奈良県高取町で「高取かかし祭り」(10月1~31日)が始まった。2009年にスタートし、今年で15回目。山城の高取城(1873年廃城)の旧城下町、土佐街道沿いに町民手作りのかかし約200体が並ぶ。秋恒例のイベントとして観光客の人気を集めてきた。ところがメーン会場に行くと「ありがとう!!…そしてさようなら!」という文字が掲げられていた。祭りを主催するのは「天の川実行委員会」。メーン会場は緩やかな上りの石畳が続く街道脇の「街の駅城跡(きせき)」内の催しスペース。毎年テーマに沿ったかかしが会場を埋め尽くす。初めて訪れたのは8年前の2015年。そのときのテーマは「薬の町」で、推古天皇の薬狩りの場面が再現されていた。一昨年2021年は「東京五輪」、そして昨年は「ザ・ス...<高取町>秋恒例のかかし祭り、今回が最終回!

  • <堂本印象美術館> 「大好き!印象の動物 鳥 昆虫」展

    【絵画・屏風・巻物・焼き物など約60点】京都府立堂本印象美術館(京都市北区)で「大好き!印象の動物鳥昆虫」展が開かれている。堂本印象(1891~1975)は大正から昭和にかけて日本画のみならず陶芸、金工、木工、染織など多彩な分野で画才を発揮した。1966年に開館した独創的な同美術館の建物も自らデザインを手掛けた。今展には工芸品も含め動物・鳥・虫などの生き物が描かれた作品約60点が展示されている。11月23日まで。印象は若い頃、帝展など美術展に積極的に出展した。『柘榴(ざくろ)』は京都市立絵画専門学校(現京都市立芸術大学)の3年在学中に第2回帝展に出品した作品。太い幹にちょこんと腰掛けた1匹のリスが実に可愛らしい。『乳の願い』『春』『實(みのり)』『蒐猟(しゅうりょう)』などの帝展出品作も並ぶ。『乳の願い』...<堂本印象美術館>「大好き!印象の動物鳥昆虫」展

  • <奈良市写真美術館> 百々俊二回顧展「よい旅を 1968―2023」

    【佐世保・ロンドン・バンコク・大阪新世界・紀伊半島…】「入江泰吉記念奈良市写真美術館」で、前館長百々(どど)俊二氏の55年に及ぶ写真家人生を振り返る回顧展が始まった。題して「よい旅を1968―2023」。内外を旅し「街とそこに暮らす人々の日常」をテーマに撮り続けてきた作品の中から約300点を一堂に展示している。「入江泰吉文楽と大和の風景」展も同時開催。11月26日まで。百々氏は1947年大阪府生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科を卒業し、1998年から大阪写真専門学校(現ビジュアルアーツ専門学校・大阪)の学校長を務めた。2015~22年、奈良市写真美術館館長。主な写真集に「楽土紀伊半島」「新世界むかしも今も」「日本海」などがある。今春「次世代の若き写真家に真摯に向き合い、常に切磋琢磨を共にしてきた」功績で...<奈良市写真美術館>百々俊二回顧展「よい旅を1968―2023」

  • <名勝大乗院庭園文化館> 「発掘された庭園」資料展

    【平城宮跡東院庭園、平等院庭園なども紹介】名勝大乗院庭園文化館(奈良市高畑町)で「『発掘された庭園』~つちに埋もれた古の庭~資料展」が開かれている。発掘調査によって再び地上に現れて復元・整備された古代~中世の“発掘庭園”をパネルで紹介している。10月9日まで。大乗院は興福寺の門跡寺院で1087年に創建された。現在地に移転後、足利将軍家に仕えた善阿弥によって作庭が始まり、完成後は「南都随一の名園」と称えられた。1995~2007年の発掘調査で、江戸時代末期の「大乗院四季真景図」などに描かれた往時の姿が地下に眠っていることが判明。埋め戻した後、盛り土の上に遺構を復元し2010年から一般公開を始めた。庭園の広さは約1万3000㎡。「旧大乗院庭園」として名勝に指定され、日本ナショナルトラストが管理している。(東大...<名勝大乗院庭園文化館>「発掘された庭園」資料展

  • <アワ(粟)> 祖先はネコジャラシ!

    【五穀の一つ、縄文時代から栽培】イネ科エノコログサ属の穀物で、原産地はインドや中央アジアといわれる。日本には稲作が伝わる前、縄文時代に朝鮮半島を経て渡来した。穀類の中ではヒエ(稗)とともに栽培の歴史が古く、米・麦・豆・稗(または黍=キビ)とともに五穀の一つに数えられている。アワはエノコログサが作物化したものといわれる。子犬の尻尾のような花穂から漢字で書くと「狗尾草」。一般に「ネコジャラシ」という俗称で呼ばれることが多い。草丈は1~2m。長さ10~40㎝の穂に2㎜ほどの黄色い粒状の子実を無数に付ける。穀類の中で最も小粒で、五穀米や団子、菓子、小鳥の餌などに使われる。諺に「濡れ手で粟」など。英名は「フォックステイル・ミレット」や産出国から「イタリアン・ミレット」「ジャーマン・ミレット」など。学名は「Setar...<アワ(粟)>祖先はネコジャラシ!

  • <大和文華館> 淇園の“指頭画”と再対面

    【無料招待デー、また特別企画展に】奈良市学園南にある私設美術館「大和文華館」が開館したのは1960年10月のこと。近畿日本鉄道の創立50周年記念行事の一つだった。文華館は年数回、無料招待デーを設けている。9月15日も近鉄創業記念日に伴う招待デーだった。開催中の特別企画展「文人サークルへようこそ」は開幕直後に訪れているが、“指頭画”をもう一度見ようと再び出かけた。指頭画は筆の代わりに指先や伸ばした爪で絵を描く画法。指墨や指画ともいわれる。中国・清時代前期の文人画家、高其佩(1672~1734)が技法を確立し、日本にも伝わって南画家たちに影響を与えた。その手法を逸早く取り入れたのが大和国郡山藩の上級藩士だった柳沢淇園(1703~58)。今展では『指墨竹図』(個人蔵)が初公開されている。墨をつけた指の腹で竹の葉...<大和文華館>淇園の“指頭画”と再対面

  • <奈良町資料館> 観光客に人気のパワースポット

    【青面金剛・吉祥天女・庚申大皿・江戸時代の絵看板……】奈良市の旧市街地「ならまち」。世界遺産・元興寺の旧境内を中心とするこの地域には風情あふれた古い町家とおしゃれな店舗が混在、多くの観光客を引き付ける。目に付くのが家々の軒先に吊るされた赤い猿のぬいぐるみ。「身代わり申(ざる)」と呼ばれ、「奈良町資料館」(南哲朗館長)が製作・販売する。ここではレトロな民具や絵看板、仏像、美術品なども無料で公開している。オープンしたのは約40年前の1984年。目印は入り口にぶら下げられた無数の身代わり申たちだ。館内に入って最初に出迎えてくれるのが吉祥天女像と青面(しょうめん)金剛像。吉祥天女は良縁や子宝などにご利益があるという。青面金剛は地元に伝わる庚申信仰のご本尊。「庚申さん」と呼ばれ病魔や災いを退治してくれる。身代わり申...<奈良町資料館>観光客に人気のパワースポット

  • <トコロ(野老)> ひげ根から“野の老人”

    【ヤマノイモ科、万葉集にも2首】ヤマノイモ科ヤマノイモ属のツル性多年草で、全国各地の山野に生える。夏にひも状の花穂を伸ばし、淡緑色の小花をたくさん付ける。雌雄異株。雌花の花穂は下垂し、花を咲かせながら次々に緑色の実を結び始める。蒴果で、秋になると茶色く乾燥し3つに裂けて種子を飛ばす。別名「オニドコロ(鬼野老)」。トコロの地下茎は横に這って、ひげ根を多く生やす。「野老」はそのひげ根を老人のひげに見立てたもので、エビが「海老」なのに対し野の老人として野老の漢字が当てられた。古く万葉集にも「ところづら」として2首登場する。「皇祖神(すめろぎ)の神の宮人ところづらいや常(とこ)しくにわれかへり見む」(巻7-1133、作者不詳)。学名は「Dioscoreatokoro(ディオスコレア・トコロ)」。属名は古代ギリシャ...<トコロ(野老)>ひげ根から“野の老人”

  • <ならまち糞虫館> 日本と世界の糞虫がずらり!

    【開館から丸5年、世界一美しい南米産も】奈良市南城戸町にある「ならまち糞虫館」を9月2日初めて訪れた。糞虫はシカなどの糞を食べるコガネムシの仲間。奈良は国内に生息する糞虫約160種のうち60種が確認されており“糞虫の聖地”といわれているそうだ。開館は約5年前の2018年夏。昆虫少年だった中村圭一さん(現館長)が勤め先を早期退職して実家のある奈良にUターン、長年の夢だった糞虫館をオープンした。糞虫館は近鉄奈良駅から徒歩10分ほどの距離。さくら通りを南下し、ならまち大通りを越えて仏具・仏壇の「水本生長堂」横の露地を東に進んだ住宅街の一角にある。初期投資を抑えるため空き家を活用して改造した。平日は休館で、土日曜の午後1時から6時まで開いている。そのうちに、が気付いたら丸5年も過ぎて。奈良公園を代表する糞虫がオオ...<ならまち糞虫館>日本と世界の糞虫がずらり!

  • <奈良・バサラ祭り> 4年ぶりにパレード復活!

    【18チームがステージ・パレード・奉納演舞を披露】奈良の夏の風物詩「バサラ祭り」が8月26~27日の2日間にわたって繰り広げられた。1999年にスタートし、今年で25回目。県内外の「踊り隊」18チームが参加し、JR奈良駅前広場や繁華街の三条通り、東大寺・春日大社で演舞を披露した。目抜き通りでのパレードは4年ぶりとあって、沿道を多くの観客が埋め尽くした。バサラは「婆娑羅」。鎌倉・室町時代に流行した風潮・美意識で、音楽や舞楽でわざと拍子を外し、派手に目立つことを表したという。このバサラ祭りも、音楽も踊りも衣装も全く自由。今年の参加チームは「FGP忍」が唯一25年連続の出場、次いで「奈良市役所チーム八重櫻」が22回目だった。27日には午前10時半ごろからJR奈良駅の観光案内所前の広場で開会式と演舞の披露が行われ...<奈良・バサラ祭り>4年ぶりにパレード復活!

  • <大和文華館> 特別企画展「文人サークルへようこそ」

    【副題に「淇園・鶴亭・蕪村たちがお出迎え」】東洋の古美術を収蔵する大和文華館(奈良市学園南)で、特別企画展「文人サークルへようこそ―淇園・鶴亭・蕪村たちがお出迎え」が始まった。中国の明・清時代に流行した文人画は江戸中期以降、画譜の伝来や黄檗僧の来日などによって伝わり、日本でも多くの文人画家が生まれた。その変遷と交流の輪の広がりを中国・日本の作品45点を通して辿る。9月24日まで。展示は3章立て。まず「中国文人画の展開」で惲向(1586~1644)筆『冬景山水図』や高其佩(1672~1734)筆『閑屋秋思図』など8点を紹介する。高其佩は指や爪で描く指頭図(指墨とも)の名手。筆を使わず指で描くことは心の動きを直接的に表現できる手段として文人たちに好まれた。「中国から日本へ文人文化の伝播」の章では、中国山水版画...<大和文華館>特別企画展「文人サークルへようこそ」

  • <奈良公園散策> 興福寺五重塔修理へ素屋根工事本格化

    【鹿たちは猛暑を避けるため四阿や木の下に】8月22日久しぶりに奈良公園を散策した。猿沢池から石段の「五十二段」を登って興福寺へ。五重塔は修理に向けて塔を覆う素屋根の建設工事が本格化していた。奈良公園では猛暑を避けるため大きな木の下で休む鹿たちの姿があちこちで見られた。中には雄鹿たちが休憩用の四阿(あずまや)を占拠し、観光客が遠慮する場面にも遭遇した。現在の五重塔は600年ほど前の1426年ごろに建てられた。本格的な修理工事は明治時代以来約120年ぶり。塔を夜間照らし出すライトアップも8月20日で終了、一帯は工事用フェンスで囲まれ立ち入り禁止になっていた。素屋根は高さが約60mにもなり、その完成後、屋根瓦の葺き替えや木部、漆喰壁の修理などが行われる。工事が終わるのは7年後の2030年3月の予定。五重塔を望む...<奈良公園散策>興福寺五重塔修理へ素屋根工事本格化

  • <東大寺ミュージアム> 特別企画「東大寺文書の世界―ハンコとサイン」

    【源頼朝や足利尊氏の花押、織田信長の「天下布武」印】将軍など歴史上の人物は自分の手紙や書類である証(あかし)として、どんな印(しるし)を残したのだろうか。東大寺南大門のそばにある「東大寺ミュージアム」で、そんな疑問に答える夏休み特別企画展が開かれている。題して「東大寺文書(もんじょ)の世界―ハンコとサイン」。花押(かおう)が記された源頼朝の書状や「天下布武」印が押された織田信長の朱印状などが並ぶ。8月27日まで。東大寺には多くの古文書が伝わり、1万点近くが一括して「東大寺文書」として国宝に指定されている。今回はこのうち5点も展示中。「源頼朝書状(九月八日付)」は鎌倉幕府を開いた頼朝が、大仏殿の再興に奔走していた大勧進重源に宛てて書いたもの。大仏殿は1180年の平重衡ら平氏軍による南都焼き討ち(治承の兵火)...<東大寺ミュージアム>特別企画「東大寺文書の世界―ハンコとサイン」

  • <ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)> 北米原産の帰化植物

    【全草有毒、黒紫色の実を房状に】北米原産のヤマゴボウ科ヤマゴボウ属の多年草。日本に渡ってきたのは明治初期といわれ、今では帰化植物として全国に広がり、道端や空き地、公園の植え込みなどでもよく見かける。古くから人里に近い山野に自生するヤマゴボウの仲間で、海外から渡来したことからその名がついた。別名「アメリカヤマゴボウ」。根は細長く食用のゴボウ(キク科ゴボウ属)に似るが、分類上は全く無縁。夏から秋にかけて赤色を帯びた茎の先の総状花序に白い小花をたくさん付け、花後に果実が緑色から黒紫色になって垂れ下がる。草丈は1~2m。学名「Phytolaccaamericana(フィトラッカ・アメリカーナ)」。属名は「植物」と「紅色の」の合成語、種小名は「アメリカの」を意味する。フラワーアレンジメントの花材として使われ、熟した...<ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)>北米原産の帰化植物

  • <橿考研付属博物館> 発掘調査速報展「大和を掘る38」

    【縄文~室町時代の31遺跡の出土品約450点!】奈良県立橿原考古学研究所付属博物館(橿原市)で夏恒例の発掘調査速報展「大和を掘る」が開かれている。38回目の今年は2022年度に発掘調査が行われた県内13市町村・31遺跡から出土した約450点を一堂に展示中。馬の絵が書かれた井戸枠、国内最大級の子持ち勾玉(まがたま)、用途が不明な土製品など注目を集めそうな出土品も並ぶ。9月3日まで。2022年度に最も話題を集めたのが国内最古・最大の蛇行剣(保存処理中)が出土した富雄丸山古墳(奈良市)。会場内ではこの古墳の円丘部南東側から出土した湧水施設形の埴輪を、独立したガラスケース内で展示している。水の祭祀に関わるものとみられる。同古墳を紹介する別のコーナーでは盾形埴輪や管玉、鍬形石などの出土品も展示中。京奈和自動車道奈良...<橿考研付属博物館>発掘調査速報展「大和を掘る38」

  • <春日大社国宝殿> 特別展「文様となった招福の動物や植物たち」

    【平安~江戸時代の武具・工芸品・舞楽装束など50点余】春日大社に伝わる宝物類を収蔵する国宝殿(奈良市春日野町)で、夏・秋季特別展「文様となった招福の動物や植物たち」が開かれている(12月13日まで)。展示物は平安、鎌倉、江戸時代を中心とする武具や工芸品、能楽装束など50点余り(前後期で一部展示替え)。招福や厄除けなどさまざまな思いや願いが込められた動植物の文様に焦点を当てて紹介する。展示は「宝物の中の文様を探る1招福の取り合わせ」「同2藤原摂関家の吉祥文」「王朝の美装束と文様」「舞楽装束の中の動植物文様」「暮らしの中の招福文」の5章で構成。前期展示には平安時代の「金地螺鈿毛抜形太刀」、矢を収納する「平胡籙(ひらやなぐい)」、「蒔絵弓(牡丹蒔絵)」、鎌倉時代の「鼉太鼓(だだいこ)」、「赤糸威(おどし)大鎧(...<春日大社国宝殿>特別展「文様となった招福の動物や植物たち」

  • <東大寺> 奈良の大仏さん、きれいに“お身拭い”

    【緊急避難訓練や放水訓練も】奈良市の東大寺大仏殿で8月7日、本尊廬舎那仏坐像(国宝)の“お身拭い”が行われた。大仏に積もった1年間のほこりを払って、清々しいお姿でお盆を迎えてもらう夏の恒例行事。白装束・草鞋姿の僧侶や信者ら約170人が箒やハタキを使って隅々まで掃き清めた。この後、緊急避難訓練や放水訓練も繰り広げられた。お身拭いは大仏の魂を抜く法要に続いて行われた。大仏殿の開門はこの日もふだん通り午前7時半。7時40分すぎに到着すると、まもなく螺髪に覆われた頭頂部に、白装束の数人が現れて掃除を始めた。大仏の高さは約15mもある。その頭頂部には木組みの内部をアスレチックのようによじ登るそうだ。足場のないお顔から胸にかけてはロープで吊り下げられた3つのゴンドラに乗って行う。「もっと上げて。ゆっくり、ゆっくり」。...<東大寺>奈良の大仏さん、きれいに“お身拭い”

  • <ハクビシン> 夜9時前、庭に突然2匹が!

    【親子?白い鼻筋がくっきり】昨日8月4日の午後9時少し前、居間のガラス戸越しに黒い影が動く気配を感じた。そばにあったカメラを手に取り、シャッターを3回押してみると――。そのうち2枚に写っていたのは2匹のハクビシン(白鼻芯)だった。庭で見かけたのはこれが初めて。その名の通り、額から鼻にかけて白いラインがまっすぐ伸びていた。耳の前や眼の下にも白い模様。尻尾はかなり太く長かった。夜行性で、何でも食べる雑食性。甘い果実を好み、昆虫や小鳥なども捕食する。最近では住宅街の民家の屋根裏などをねぐらにすることも多いそうだ。以前、イタチが棲みつき天井を走り回る足音に悩まされたことがあった。そのため侵入口と思われる場所を金網で塞いだら、足音は聞こえなくなった。この2匹のハクビシン、近隣でも増えてきた空き家に棲みついているのだ...<ハクビシン>夜9時前、庭に突然2匹が!

  • <渥美清> 「お遍路が一列に行く虹の中」

    【没後27年、『風天渥美清のうた』に220句収録】新型コロナ禍による在宅時間を利用し、この3年ほど多くの映画(DVD)を視聴した。その中には『男はつらいよ』シリーズを中心に渥美清出演作60本ほども。この間、関連本にも目を通した。『お兄ちゃん』(倍賞千恵子著)、『「男はつらいよ」の幸福論』(名越康文著)、『風天渥美清のうた』(森英介著)……。渥美清が生前「風天」の俳号で多くの俳句を残していたことを知ったのも『風天渥美清のうた』のおかげだ。8月4日は“風天の寅さん”の命日。没後27年目に当たる。渥美清が俳句づくりを始めたのは40代半ばごろ。永六輔に連れられてアマチュアの俳人仲間でつくる「話の特集句会」に参加したのが始まりという。その後も「アエラ句会」「たまご句会」「トリの会」と渡り歩きながら、晩年まで20年余...<渥美清>「お遍路が一列に行く虹の中」

  • <戸畑図書館> 再生・開館からまもなく丸10年

    【旧図書館跡地にはドラッグストアが開業へ!】北九州市には門司港レトロ地区をはじめ歴史的建造物が多く残る。戸畑区では建築家辰野金吾の設計による「旧松本家住宅」(国の重要文化財)が有名だが、現戸畑図書館の建物も“帝冠様式”の重厚な外観から地域のシンボルとして親しまれてきた。90年前の1933年、戸畑市役所として建てられ、5市合併で北九州市が誕生した1953年からは9年間、初代本庁舎として利用されたことも。その後は2007年まで戸畑区役所として活用されてきた。市立戸畑図書館としてリニューアルオープンしたのは2014年3月。来春には開館から丸10年を迎える。建物は地下1階地上3階+塔屋3層で、延べ床面積は約2880㎡。竣工した90年前は建築基準法が施行される前で、図書館として再利用するには耐震補強を伴う改修工事が...<戸畑図書館>再生・開館からまもなく丸10年

  • <奈良県立図書情報館> 「千光士義和 ダンボールアートの世界」展

    【立体イラスト・工作作品の展示も】奈良県立図書情報館(奈良市大安寺西)で8月1日「千光士(せんこうじ)義和ダンボールアートの世界」展が始まった。千光士さんは1958年高知市生まれで、現在は奈良市在住。フリーのアニメーション作家・からくりダンボール作家として活動し、国内はもとより韓国や台湾など海外でも作品展や工作教室を開いてきた。2021年には奈良市美術館で「動くダンボールアート創作活動35周年展」を開催。現在、母校大阪芸術大学の客員教授、嵯峨美術短期大学講師などを務める。会場の図書情報館2階エントランスホールで、まず目を引くのが遊園地の遊具のような「回転!空中ひこう機」。かわいいロボットが乗った飛行機4機がぐるぐる回っていた。その足元近くには長さが2m以上ありそうな「黄金のSL」。金色に輝く蒸気機関車はど...<奈良県立図書情報館>「千光士義和ダンボールアートの世界」展

  • <北九州市立水環境館> 大きな河川観察窓にミニ水族館も

    【爬虫類コーナーで“カラスヘビ”に再会】北九州市小倉北区の繁華街の一角に、入場無料で水族館の気分を味わえると人気の施設がある。市立の「水環境館」。中心部を流れる紫川の自然や水環境などを楽しみながら学んでもらおうと2000年にオープンした。先日久しぶりに訪ねると、小学生の団体や親子連れなどが巨大な河川観察窓や水槽を覗き込んで歓声を上げていた。目玉施設の観察窓は横幅が7.2m、高さが2.3mもある。透明アクリル製の厚さは25.5cm。河口域に近いため潮の満ち干によって淡水魚から汽水魚、海水魚まで様々な魚類を観察できる。初めて訪れたのは9年前の2014年8月。体長30cmほどのスズキ(セイゴ)やクロダイ(チヌ)の姿を目にしたときの感動が蘇ってきた。たた、この日は残念ながら大物が姿を見せてくれなかった。期待してい...<北九州市立水環境館>大きな河川観察窓にミニ水族館も

  • <門司港・松永文庫> 企画展「平和を願う戦争映画資料展」

    【高倉健と小林正樹監督の特別コーナーも】歴史的建造物が多く残り観光客の人気を集める門司港レトロ地区(北九州市門司区)。その西側に大型客船をイメージした巨大な建物「関門海峡ミュージアム」が立つ。通りを挟んで向かい側にあるのが「旧大連航路上屋」。約100年前の1929年に「門司税関1号上屋」として建てられた。その1階に入る映画・芸能資料館「松永文庫」でいま夏の企画展「平和を願う戦争映画資料展」(~10月1日)が開かれている。このアール・デコ様式の建物を設計したのは国会議事堂などを手掛けた官庁建築家の大熊喜邦(よしくに)。国際旅客ターミナルとしてにぎわい、中でも大連航路の便数が一番多かったことから一般に「大連航路上屋(待合室)」と呼ばれた。松永文庫は門司出身の故松永武氏(1935~2018)が収集した映画のポス...<門司港・松永文庫>企画展「平和を願う戦争映画資料展」

  • <戸畑祇園大山笠㊦> 最終日は4地区ごとに巡行

    【「東・お祭り広場」ちびっ子たちもお囃子を披露】国の重要無形民俗文化財でユネスコ無形文化遺産にもなっている「戸畑祇園大山笠」は競演会翌日の7月23日、千秋楽(最終日)を迎えた。大と小若の親子山笠はそれぞれ東・西・中原・天籟寺の4地区ごとに地域内を巡行し、地元の住民や帰省客たちの前で改めて勇姿を披露した。「東大山笠」は午後6時すぎからJR戸畑駅に程近い所で「浅生お祭り広場」を開いた。競演会同様4年ぶりの開催。沿道には多くの見物客が詰め掛け幾重もの人垣ができていた。前半の主役は一生懸命お囃子を演奏するちびっ子たち。浅生、牧山、新川など5つの地区の子ども山笠の囃子方が、練習の成果を次々と披露してくれた。囃子方は太鼓と鉦とチャンプク(合わせ鉦)で構成する。とても小学生とは思えない息の合った演奏が続いた。中には小さ...<戸畑祇園大山笠㊦>最終日は4地区ごとに巡行

  • <戸畑祇園大山笠> 4年ぶりに大小8基で競演会

    【昼の幟山が12段の提灯山に姿を変えて】国の重要無形民俗文化財で、博多祇園山笠・小倉祇園太鼓とともに福岡県の3大夏祭りの一つに数えられる「戸畑祇園大山笠」が7月21~23日の3日間、北九州市戸畑区で繰り広げられた。最大の見どころは4年ぶりに開かれた中日22日夜の競演会。昼間の幟山から光のピラミッドに姿を変えた提灯山が「ヨイトサ、ヨイトサ」と担がれて進むと、その勇壮な姿に観客は暑さも忘れて酔いしれた。競演会会場は戸畑区役所前とそばの浅生1号公園。夕方、東・西・中原・天籟寺の大山笠4基と中学生が担ぐ小若山笠4基の計8基が勢揃い。午後6時半、今年の当番山、東大山笠総監督による開会宣言に続いて各大山笠の囃子方による演奏が披露された。この後「運行開始!」の合図でまず8基が幟山の姿で公園を1周した。12本の幟や菊の花...<戸畑祇園大山笠>4年ぶりに大小8基で競演会

  • <平城宮いざない館> 写真展「平城宮跡・鳥の組曲」

    【藪重幸さん撮影の野鳥約100種150点余】国営平城宮跡歴史公園(奈良市)の「平城宮いざない館」企画展示室で7月15日、特別写真展「平城宮跡・鳥の組曲~平城宮跡とその周辺に生きる鳥たちの物語」が始まった。写真家の藪重幸さんが20年ほど前から平城宮跡に通い続け撮りためてきた写真の中から、約100種類の鳥たち150点余を展示中。繁殖や越冬、渡りの中継地として訪れてくる様々な鳥たちの生き生きとした姿を、春から冬まで四季を追って紹介している。9月18日まで。平城宮跡は1952年に国の特別史跡に指定され、世界遺産「古都奈良の文化財」の一つにもなっている。公園は東西約1.3キロ、南北約1キロで、総面積は約132ヘクタール。その3分の2を草原やヨシなどの群生地が占める。公園北側には市内最大の水鳥越冬地水上池をはじめ大小...<平城宮いざない館>写真展「平城宮跡・鳥の組曲」

  • <祇園祭・曳き初め> 17日の本番を前に試し曳き

    【児童や一般客も参加、長刀鉾は雷雨の中で!】京都の夏を彩る祇園祭は大阪の天神祭、東京の神田祭とともにわが国三大祭の一つといわれる。7月17日には前祭(さきまつり)の山鉾巡行が都大路で繰り広げられる。これを前に12日、四条通周辺で山鉾の曳き初めが行われた。昨年はまだ新型コロナの影響もあって一般客は展示中の鉾に乗ったり曳き初めに参加したりできなかった。だが今年は4年ぶりに本来の通常開催に。この日の曳き初めにも地元の小学生や一般客が大勢参加して綱を曳いていた。山鉾巡行には17日の前祭に23基、1週間後24日の後祭に11基が登場する。前祭で曳かれる長刀鉾や函谷鉾、月鉾、鶏鉾、菊水鉾などは12日の鉾建てで立ち上がったばかり。鉾は釘やネジを使わない“縄がらみ”という伝統技法で組み立てられている。重量5~12トン、鉾頭...<祇園祭・曳き初め>17日の本番を前に試し曳き

  • <奈良県立美術館> 「富本憲吉展のこれまでとこれから」

    【開館50周年記念企画展が開幕総展示数180点!】奈良県立美術館(奈良市登大路町)で7月8日、開館50周年を記念した企画展「富本憲吉展のこれまでとこれから」が始まった。富本憲吉(1886~1963)は奈良県が生んだ近代陶芸の巨匠。同美術館は1973年の開館以来「富本憲吉展」を延べ14回開催してきた。15回目となる今展では館蔵品100点余に個人蔵や文化庁、国立工芸館、京都国立近代美術館、石川県立美術館、兵庫陶芸美術館などからの借用分も加え、磁器を中心に180点の作品を展示している。展示構成は「富本憲吉の生涯と作品」「図案家・富本憲吉」「生活へのまなざし」の3つの章立てで、1~2階の6つの展示室を全て使用している。第1展示室に入ると、まず50年前の開館記念展での展示作品「白磁大壷」(1940年)などが並ぶ。美...<奈良県立美術館>「富本憲吉展のこれまでとこれから」

  • <ハイタムラソウ(這田村草)> 福井県の固有種・絶滅危惧種

    【日本海側に分布するタジマタムラソウの変種】シソ科アキギリ属(サルビア属)の多年草。自生地は福井県南部の今庄町や敦賀市、美浜町、三方町、小浜市など狭い地域に限られる。京都府北部や兵庫県北部など日本海側の山地に分布する「タジマ(但馬)タムラソウ」の変種。福井県は絶滅の危険が増大しているとして、レッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定している。草丈は20~30㎝ほど。花茎の先に赤紫色の唇形花を多く付ける。葉は地に這うように横に伸びる根茎に沿って広がる。学名は「Salviaomerocalyx(サルビア・オメロカリス)var.prostrata(プロストラータ)」。属名サルビアの語源は「安全」や「無傷」を意味するラテン語。種小名の後の「var.」はバラエティーの略で「変種」を表す。変種名のプロストラータは「平臥」...<ハイタムラソウ(這田村草)>福井県の固有種・絶滅危惧種

  • <奈良市写真美術館> 「新鋭展」山田省吾・正岡絵里子

    【入江泰吉「大和の路」展も同時開催中】入江泰吉記念奈良市写真美術館で「新鋭展」が始まった。若手写真家の作品を紹介する場として継続的に開催しており、今回は山田省吾さん(1977年兵庫県伊丹市生まれ)が「影の栞」、正岡絵里子さん(1983年愛媛県松山市生まれ)が「目の前の川で漕ぐ」というタイトルで2人の作品を取り上げている。入江泰吉の「大和の路」展も同時開催している。会期はいずれも9月10日まで。山田さんは1997年、ビジュアルアーツ専門学校・大阪を卒業し、2004年には大阪市北区に同校卒業生を中心とする自主運営ギャラリーを立ち上げた。タイトルの「影の栞」について山田さんはこう記す。「路上を歩いている時ふと視界の届かない向こう側では写真を撮る上で刺激的な場所が待っているかもしれないと思う事がある┄┄シャッター...<奈良市写真美術館>「新鋭展」山田省吾・正岡絵里子

  • <日本音楽コンクール> 大和郡山で「受賞者発表演奏会」

    【バイオリンの渡邊紗蘭ら優勝者4人が熱演】第91回日本音楽コンクールの「受賞者発表演奏会」が7月2日、奈良県大和郡山市のやまと郡山城ホールで開かれた。若手音楽家の登竜門といわれる同コンクールは昨年、ピアノ・バイオリン・声楽・オーボエ・フルート・作曲の6部門で競われ、7人が優勝を飾った(ピアノ部門で1位が2人)。この演奏会は各部門の優勝者のいわばお披露目公演。今年3月の東京を皮切りに愛知、鹿児島で開かれ、今回の大和郡山公演が4カ所目だった。舞台に登場したのは(写真左から)オーボエの榎かぐやさん(東京音楽大学卒業)、バイオリンの渡邊紗蘭(さら)さん(東京音楽大学1年)、声楽(ソプラノ)の松原みなみさん(東京芸術大学声楽科教育研究助手)、ピアノの小嶋早恵さん(東京芸術大学大学院修士課程在籍中)の4人。コンクール...<日本音楽コンクール>大和郡山で「受賞者発表演奏会」

  • <パッシフローラ・ミニアタ> 真っ赤な大輪トケイソウ

    【花弁5枚と萼片5枚が同じ色と形!】南米のボリビア原産のトケイソウ科トケイソウ属の常緑蔓性植物。トケイソウ属には中南米の熱帯・亜熱帯地域を中心に世界で500種以上もある。これらを掛け合わせた栽培品種も数多い。属名「Passiflora(パッシフローラ)」は「キリストの受難の花」を意味する。独特な花の構造を十字架や磔に使われた釘、10人の使徒などに見立てた。種小名の「miniata(ミニアタ)」は「朱色の」「赤くなる」を意味する。その学名が示すように、鮮やかな赤い大輪の花を付けるのが特徴。10枚の花弁でできているように見えるが、うち5枚は萼が変化したもので、萼片も花弁とほぼ同じ色と形になっている。同じ種小名を持つ植物にクンシラン(クリヴィア・ミニアタ)やサルビア・ミニアタ(別名ベリーズセージ)などがある。和...<パッシフローラ・ミニアタ>真っ赤な大輪トケイソウ

  • <ワタゲツルハナグルマ(綿毛蔓花車)> 南アフリカ原産の多年草

    【舌状花も内側の筒状花も明るい黄色】南アフリカ・ケープ地方原産のキク科ワタゲハナグルマ属(アークトセカ属)の多年草。4~9月頃、花茎の先に直径4~7㎝の明るい黄花を一つ付ける。草丈は20~40㎝。花も葉も一見タンポポの花によく似るが、舌状花のみのタンポポと違って舌状花の内側に筒状花があり、花もタンポポより一回り大きいといった違いがある。葉はロゼット状に広がり、葉裏には白い綿毛が密生する。繁殖力旺盛で、花後にランナー(匍匐枝)が地表を這い、節から根を出して広がる。ハナグルマは明治末期に渡来し「花車」と呼ばれていたガーベラのこと。和名はその花姿が似ていることなどから「綿毛蔓花車」と名付けられた。学名は「Arctothecaprostrata(アークトセカ・プロストラタ)」。種小名プロストラタはラテン語で「平伏...<ワタゲツルハナグルマ(綿毛蔓花車)>南アフリカ原産の多年草

  • <吹奏楽団A-Winds> 潮見・小谷指揮で64回目の定演

    【「森の贈り物」、コンクール課題曲「煌めきの朝」など】吹奏楽団A-Winds奈良アマチュアウィンドオーケストラ(魚谷昌克団長)の「2023年夏の演奏会」が6月25日、やまと郡山城ホールで開かれた。1999年の発足以来通算64回目の定期演奏会。同楽団のミュージック・アドバイザー潮見裕章氏(大阪交響楽団チューバ奏者)と小谷俊介氏(日本ウインドアンサンブル≪桃太郎バンド≫のバスクラリネット奏者)の指揮で、海・空・森などをテーマにした楽曲を雄大かつ繊細に演奏し、吹奏楽の醍醐味を堪能させてくれた。前半第1部の開幕曲は奈良市出身の菊一旭大(てるひろ)作曲『IMAGE~Adistanceofthehorizon~』。水平線・地平線の向こう側をイメージし平和への願いを込めたという壮大な楽曲。演奏後、指揮者の潮見氏から会場...<吹奏楽団A-Winds>潮見・小谷指揮で64回目の定演

  • <大和文華館> 「陶上の華やぎ―五彩と色絵―」展

    【絵画のような美しい文様の陶磁器が一堂に!】大和文華館(奈良市学園南)で、花鳥や人物などが多彩な色で描かれた陶磁器を一堂に集めた展示会「陶上の華やぎ―五彩と色絵―」が開かれている。展示作品は中国の磁州窯や景徳鎮窯などの作品が45点、日本の美濃、有田、京焼きなどが34点、ドイツ・マイセン窯など欧州製が7点の計86点。中国で「五彩」、日本で「色絵」と呼ばれる陶磁器の成立と変遷を、同館の所蔵作品を通じて辿ることができる。7月2日まで。陶磁器の表面に釉薬を施して焼成し、その上に上絵具をのせて装飾する技法は「釉上彩(ゆうじょうさい)」と呼ばれる。その技術は中国・北宋時代(10~12世紀)の磁州窯(河北省)から始まった。磁州窯を代表するのが白化粧した素地に黒泥を掛けた後、黒泥を掻き落とす「白黒掻落」や素地に透明釉を掛...<大和文華館>「陶上の華やぎ―五彩と色絵―」展

  • <ヨウラクボク(瓔珞木)> ミャンマー原産の熱帯花木

    【華麗な花序を仏像の装身具「瓔珞」に見立て】マメ科ヨウラクボク属の1属1種の熱帯常緑花木で、原産地のミャンマーでは高さが10~15mにもなる。垂れ下がる花序は長さが60~90㎝もあって、マメ科植物の中では最長。その花序に艶やかな朱色の5弁花を多数付ける。上側の花弁には黄色い縞模様が入り、花の中心から1本の雌しべと複数の雄しべが勢いよく飛び出し反り返る。和名は下垂する華麗な花序を、仏像の首飾りなどの装身具や仏堂・仏壇の荘厳具として用いられる「瓔珞(ようらく)」に見立てて名付けられた。英名では優美な花姿から「PrideofBurma(ビルマの誇り)」や「QueenofFloweringTree(花木の女王)」と呼ばれている。学名は「Amherstianobilis(アマースティア・ノビリス)」。属名は19世紀...<ヨウラクボク(瓔珞木)>ミャンマー原産の熱帯花木

  • <奈良市美術館> 昭和館巡回展「くらしにみる昭和の時代」

    【同時開催「奈良を観る~写真で振り返る昭和時代」】奈良市美術館(奈良市二条大路南「ミ・ナーラ」5階)で、国立の博物館「昭和館」(東京・九段)の巡回特別企画展「くらしにみる昭和の時代」が開かれている。昭和館は戦中・戦後に国民が経験した労苦を後世に伝えることを目的に1999年に開設された。日本遺族会が運営を受託しており、2001年からほぼ年2回、全国各地で巡回企画展を開いてきた。奈良展の会期は6月24日まで。奈良市・奈良市美術館主催の「奈良を観る~写真で振り返る昭和時代」も同時開催中。(写真は奈良市美術館が入っている「ミ・ナーラ」)企画展は「戦時下のくらし~日中戦争・太平洋戦争の時代」と「戦後復興のあゆみ~占領期から高度経済成長期の時代」の2部で構成する。第1部でまず目を引いたのが「日の丸寄せ書き」と「千人針...<奈良市美術館>昭和館巡回展「くらしにみる昭和の時代」

  • <チャイコフスキーコンクール> 日本人の予選進出者は7人!

    【応募者は41カ国742人(前回58カ国945人)】チャイコフスキー国際コンクールが6月19日~7月1日にロシアで開幕する。第1回の開催は旧ソ連時代の1958年。以来原則として4年に1回開かれており、今回で17回目。エリザベート王妃国際音楽コンクール(ベルギー)、ショパン国際ピアノコンクール(ポーランド)とともに世界3大音楽コンクールといわれる。ただ今回はロシアによるウクライナ侵攻の影響が如実に。国際音楽コンクール世界連盟(本部ジュネーブ)は昨年4月「ロシア政府が資金提供し、宣伝ツールとしているコンクールを支援できない」として除名処分に、応募者も前回2019年の第16回から大幅に減少した。コンクール創設当初はピアノとバイオリンの2部門だったが、今ではチェロ、声楽、木管、金管(管楽器は前回から新設)も加わり...<チャイコフスキーコンクール>日本人の予選進出者は7人!

  • <東大寺ミュージアム> 特集展示「戒壇院の夏安居」

    【中世の仏事を記した『年中行事』や『鑑真和尚像』など】東大寺ミュージアム(奈良市)で特集展示「戒壇院の夏安居(げあんご)」が開かれている。夏安居は僧侶たちが雨期に外出しないで一カ所に集まって修行すること。東大寺では大仏殿を中心とする僧侶集団とは別に、戒壇院でも独自に安居が行われていた。今回の特集では戒壇院で行われていた夏安居の始まりの儀式「結夏(けつげ)」を中心に取り上げている。7月18日まで。展示中の『戒壇院年中行事』は室町時代(15世紀)の墨書で、中世にいつどんな仏事が営まれていたかを知ることができる貴重な史料。4月16日(旧暦)の条には夏安居の始まりを告げる結夏作法が詳細に記されている。それによると、釈迦を挟んで北に鑑真和尚、南に南山大師の御影が懸けられた。戒壇院では他の寺院と異なり、鑑真和尚の肖像...<東大寺ミュージアム>特集展示「戒壇院の夏安居」

  • <ルリヂシャ(瑠璃苣)> 星形の鮮やかな青花

    【地中海沿岸原産、全草に白い剛毛】ムラサキ科ルリヂシャ属の一年草。和名では「ルリジサ」「ルリヂサ」とも呼ばれる。その名は瑠璃色の花を付けるチシャ(=レタス)から。ただ「ボリジ」という英名のほうで広く親しまれている。原産地はヨーロッパ南部の地中海沿岸地域。こぼれ種で簡単に殖えることもあって世界各地で野生化、南北アメリカやオーストラリアなどで帰化している。草丈は20~80㎝。茎先の集散花序に径2~3㎝の星形の花をうつむき加減に十数輪付ける。花色は紫色を帯びた鮮やかな青色が一般的だが、白や赤紫色も。青花の汁はかつて聖母マリアの青い衣装を描く絵の具として使われ「マドンナ・ブルー」と呼ばれた。茎や葉、蕾など株全体に白い剛毛が密に生える。茎は中空。若葉にはキュウリのような香りがある。学名は「Boragoofficin...<ルリヂシャ(瑠璃苣)>星形の鮮やかな青花

  • <平安神宮> 国の名勝「神苑」を無料公開

    【満開!アジサイ・ハナショウブ・ハンゲショウ…】平安遷都1100年を記念して1895年(明治28年)に創建された平安神宮(京都市左京区)。社殿を国の名勝に指定されている「神苑」がぐるっと囲む。明治の造園家、7代目小川治兵衛が作庭した池泉回遊式庭園だ。神苑が整備された日を記念して毎年6月13日は無料公開。今年は「平安蚤の市」と重なって、神苑も参道も多くの観光客で大賑わいだった。(写真は東神苑の「泰平閣」)神苑は南・西・中・東の4つの区画からなる。広さは約3万3000㎡と壮大。神苑の入り口は正面の大極殿(外拝殿)の左側、白虎楼のすぐそば。「南神苑」に入ると「八重紅枝垂桜」の案内板が立っていた。谷崎潤一郎の『細雪』にも登場する。高峰秀子の回想記によると、谷崎は毎年ここの紅枝垂れ桜を見るのを最も楽しみにしていたと...<平安神宮>国の名勝「神苑」を無料公開

  • <日南・油津> “日南の奇跡”といわれた商店街は今?

    【最寄りの駅舎は外も内も赤い広島カープ色に!】2016年の夏、南九州旅行の途中、宮崎県日南市の油津商店街に立ち寄った。全国各地で商店街の衰退が目立つ中、ここは空き店舗が次々に埋まって人通りが増え活気を取り戻す最中だった。この年の春には中小企業庁の「はばたく商店街30選」にも選ばれていた。それから約7年。その後の変貌ぶりを知りたくて、小倉から日南まで足を延ばした。(写真は「ふれあいタウンittenほりかわ」)この商店街が再生に乗り出したのは2013年のこと。それまでは例に漏れず空き店舗が目立つ“シャッター商店街”だった。活性化のキーパーソンが街づくりコンサルタントの木藤亮太さん(福岡県出身、1975年生まれ)。「日南市に居住」「4年間で20店のテナント誘致」という数値目標を掲げて市が人材を募集し、木藤さんが...<日南・油津>“日南の奇跡”といわれた商店街は今?

  • 〈小倉井筒屋〉 「十五代辻常陸作陶展」開催中

    【代々皇室に器を納めてきた“禁裏御用窯”】磁器の名産地⋅佐賀県有田町に江戸時代初期から皇室に磁器を納め続けてきた名窯がある。「辻常陸窯(つじひたちがま)」。代々辻常陸を襲名して伝統と技法を守り続けてきた。今は2009年に襲名した15代目。その作品群を公開する「十五代辻常陸作陶展」が小倉井筒屋(北九州市小倉北区)新館7階大画廊で開かれている。会期は13日まで。辻常陸窯では宮内庁から晩餐会用や即位記念の器類などの注文を受けるとともに、一般向けの美術工芸品の制作にも取り組んでいる。ただ長年にわたり皇室専用の窯元だったことから、酒井田柿右衛門などに比べると世間の知名度はいまひとつ。作品が人の目に触れて知られるようになったのは、35年ほど前の先代の喜寿を記念した個展以降という。作陶展の会場には15代の作品に加え14...〈小倉井筒屋〉「十五代辻常陸作陶展」開催中

  • 〈唐戸市場〉 にぎわい取り戻す「活きいき馬関街」

    【客取り方式から店側がパック詰めに!】“関門の台所”といわれる山口県下関市の地方卸売市場「唐戸(からと)市場」。ここで観光客の人気を集めるのが鮮度抜群の寿司や海鮮丼をその場で味わうことができる「活きいき馬関街(ばかんがい)」(馬関は下関の古称)。その客寄せイベントも新型コロナの感染防止対策として一時営業自粛を余儀なくされた。しかし久しぶりに訪れると、多くの観光客でにぎわい以前の活気を取り戻していた。馬関街がスタートしたのは約20年前の2002年。金⋅土曜は午前10時から午後3時まで、日曜⋅祝日は午前8時から午後3時まで開いている。今回行ったのは6月9日の午前11時前。2018年以来5年ぶりだか、市場内の中央通路は観光客で溢れかえり、人気店には横の狭い通路に長い行列もできていた。ただ販売方法は様変わり。以前...〈唐戸市場〉にぎわい取り戻す「活きいき馬関街」

  • 〈御崎馬〉春駒10頭加わり合計101頭に!

    【在来馬8種のうち唯一の国天然記念物】日本には野間馬、木曽馬、対州馬など在来の野生馬が8種類いる。そのうち唯一国の天然記念物に指定されているのが御崎馬(みさきうま)。宮崎県最南端に位置し日向灘に突き出した都井岬(串間市)に棲息する。御崎馬の歴史は約300年前、江戸時代元禄年間の1697年に高鍋藩秋月家が軍用馬飼育のため藩営の岬牧場を設けたことに始まる。以来ほとんど人手を加えられずに野生の状態で繁殖を繰り返してきた。大きさは体高が約130㎝、体重が約300㎏。競走馬のサラブレッドに比べると小柄で、全体的にずんぐりとした体型が特徴だ。御崎馬のいる都井岬は広さが約550ヘクタール。唯一の出入口「駒止の門」で協力金400円を納め車を進めると、間もなく丘の上の草原に数頭の馬が見えてきた。その後も車道や沿道の草地など...〈御崎馬〉春駒10頭加わり合計101頭に!

  • 〈宮崎県〉 「ジャカランダまつり」南郷町で開催中

    【18日まで、今年の花付きは台風や寒波で┄┄】宮崎県南部の日南市南郷町で「ジャカランダまつり」が開かれている。ジャカランダは中南米原産の熱帯性花木。「キリモドキ(桐擬き)」という和名を持つ。花の最盛期には森全体が青紫色に染まることから「紫雲木」とも呼ばれる。ホウオウボク(鳳凰木)、カエンボク(火焔木)とともに「世界三大花木」「熱帯三大花樹」の一つにもなっているそうだ。まつり会場は「道の駅なんごう」と周辺の「ジャカランダの森」など。一帯には約1000本が植栽されている。半世紀以上前の1964年ブラジルの宮崎県人会から種子を贈られたことが栽培のきっかけとなった。まつり期間中は夜間のライトアップやフォトコンテストのほか、土日曜には苗木が当たる抽選会、ステージイベントなども開催中。まつりもほぼ折り返し点。例年なら...〈宮崎県〉「ジャカランダまつり」南郷町で開催中

  • <門司港駅> 約110年前の大正時代の姿に再生!

    【現役で重文指定はこの駅舎と東京駅丸の内の2つだけ】明治~昭和時代の重厚な建築物群が多く残る門司港レトロ地区。その玄関口JR門司港駅の現駅舎は約110年前の1914年(大正3年)門司駅として開業した。1988年には鉄道駅舎として初めて国の重要文化財に。現役の駅舎で重文指定はこの門司港駅と東京駅丸の内駅舎(2003年指定)だけだ。日本経済新聞の「絵になる駅舎12選」ではこの2つの駅舎が東西の1位に選ばれている(2017年5月20日付NIKKEIプラス)。門司港駅は6年余りにわたる復元工事が完了し、4年前の2019年春、創建時の大正時代の姿を取り戻した。駅舎を見るのは工事用フェンス越しに架設の階段上から見学した18年秋以来。今回久しぶりの帰省でようやく復元後の晴れ姿に対面できた。駅舎は左右対称のネオルネサンス...<門司港駅>約110年前の大正時代の姿に再生!

  • <折尾まつり> 4年ぶり開催!2日間多彩な催し

    【JR折尾駅前の北側広場完成記念も兼ね】北九州市西部の八幡西区にあるJR折尾駅。その北側駅前広場一帯で6月3~4日「折尾まつり」が開かれた。4年ぶりの開催で、今年で34回目を迎えた。今回は2年がかりで市が整備を進めてきた北側駅前広場の完成を記念したイベント「おかえり折尾駅」との同時開催。広場では多彩なステージショーが繰り広げられ、終日多くの市民でにぎわった。折尾駅は鹿児島本線と筑豊本線(若松線)が結節する交通の要衝。現駅舎は100年以上前の1916年に開業したレトロな左右対称の旧駅舎を模して造られ、2年前に供用開始となった。北側広場の広さは一般車駐車場やタクシープールも含めて約9800㎡。市折尾総合整備事務所は今後、2年かけて南側駅前広場(広さ約8000㎡)の整備にも取り組む。折尾まつりは協同組合折尾商連...<折尾まつり>4年ぶり開催!2日間多彩な催し

  • <旦過市場> 2度の大火にめげず前へ!前へ!

    【全焼の老舗映画館も12月開業目指し着工!】「北九州の台所」として親しまれてきた「旦過(たんが)市場」が最初大火災に見舞われたのは1年2カ月前の2022年4月19日。そして4カ月後の8月10日には再び猛火に襲われた。よもやの大惨事、2度の火災で焼失面積は約5200㎡、焼損店舗は87店に上った。その後、被災地はどうなっているのだろうか。6月4日、JR小倉駅から徒歩10分ほどの旦過市場を訪れた。旦過市場は長さ約180mのアーケード街を中心に東西に広がる。最初の火災ではアーケード東側の店舗を中心に42店が焼損、2回目の火災でさらに東側の老舗映画館「小倉昭和館」を含む45店が被災した。この映画館、以前ふらりと入って『ローマ法王の休日』という映画を観た思い出の場所だ。最初の火元は飲食店とみられるが原因は不明。2回目...<旦過市場>2度の大火にめげず前へ!前へ!

  • <ケショウボク(化粧木)> 花を包む苞葉が鮮やかなピンク色に

    【メキシコなど中南米原産の熱帯性植物】高さ30~100㎝のトウダイグサ科ケショウボク属(ダレカンピア属またはダレシャンピア属)の常緑小低木。原産地は中南米のメキシコ~コスタリカで、日本には明治時代中頃に入ってきた。開花期は4月から10月頃まで。この花木の魅力は和名が示すように、花がお化粧をしたように綺麗なピンク色に染まること。ただ花びらのように見えるのは葉が変化した苞葉(総苞)と呼ばれるもの。2枚の苞葉の真ん中に咲く花は小さな雄花と雌花があるだけで花弁がない。苞葉に比べると目立たないが、芳香を放つのが特徴。葉は長さ10~20㎝の匙の形のような濃い緑色、縁はやや波打つ。ケショウボクには「フウチョウガシワ(風蝶柏)」という別名もある。学名は「Dalechampiaspathulata(ダレカンピア・スパツラタ...<ケショウボク(化粧木)>花を包む苞葉が鮮やかなピンク色に

  • <アカミミガメ> 川・池に放つと懲役3年・罰金300万円以下!

    【明日から“条件付特定外来生物”に、アメリカザリガニも】北米産のアカミミガメがアメリカザリガニとともに外来生物法で“条件付特定外来生物”に指定され、6月1日から規制が始まる。今後許可なく川や池に放したり、輸入・販売したりすると、罰則・罰金の対象になってしまう。その罰則・罰金がなんと「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」。一般家庭で引き続き飼うには寿命が来るまで面倒をみるか、または新しい飼い主を探し出して無償で譲り渡すしかなく、それもできないなら┄┄。(写真は奈良市内の秋篠川で甲羅干しするアカミミガメたち=2023年3月27日)特定外来生物に指定されているのは日本の生態系に悪影響を及ぼす可能性が高い動植物。指定動物にはアライグマ、ヌートリア、カミツキガメ、ウシガエル、オオヒキガエル、カニクイザル、ブル...<アカミミガメ>川・池に放つと懲役3年・罰金300万円以下!

  • <ロウソクノキ(蝋燭木)> 細長い果実をロウソクにたとえ

    【花が幹から直接咲いて結実する“幹生花”】パナマなど中南米の熱帯地域原産のノウゼンカズラ科ロウソクノキ属の常緑樹。高さは6~7mにもなる。花の後に細長いツヤのある果実がぶら下がって実る。長さは30㎝ほど。原産地では1m前後にもなるという。その姿形から英語名が「candletree(キャンドル・ツリー)」となり、和名もその直訳で「ロウソクノキ」と名付けられた。大きな特徴は花や実が太い幹や枝に直接付く“幹生花(かんせいか)”であること(果実を指す場合は“幹生果”)。幹生花は熱帯の樹木に多い。ロウソクノキのほかにもカカオやパパイヤ、ドリアン、パンノキ、タコノキ、ソーセージノキ、ホウガンノキなどがある。日本では枝にびっしり花を付けるハナモモやハナズオウなど。桜のソメイヨシノもしばしば古木の幹に直接愛らしい花を数輪...<ロウソクノキ(蝋燭木)>細長い果実をロウソクにたとえ

  • <奈良女子大学管弦楽団> 「‘23スプリングコンサート」熱演

    【ブラームス「ハンガリー舞曲」、シューマン第1番「春」など】奈良女子大学管弦楽団の「‘23スプリングコンサート」が5月28日、奈良県橿原文化会館大ホールで開かれた。新型コロナ禍でこの2年間は無観客や事前予約制などを余儀なくされ、通常開催は久しぶり。今回はオペラやミュージカル、吹奏楽の指揮活動の傍ら作曲や編曲などにも取り組む井村誠貴氏を客演指揮に迎え、19世紀ロマン派を代表するシューベルト・ブラームス・シューマンの作品を取り上げた。井村氏は現在、オーケストラMFI指揮者、春日井市第九演奏会音楽監督、関西音楽人のちから『集』代表などを務める。約20年前には4年ほど奈良女子大学管弦楽団の常任指揮者を務めたこともあるという。この管弦楽団の創立は1969年で、半世紀以上の伝統を誇る。ただ近年は団員不足に悩んでいると...<奈良女子大学管弦楽団>「‘23スプリングコンサート」熱演

  • <ハマボッス(浜払子)> 全国の海岸に自生する海浜植物

    【茎先に多数の白い小花、沖縄には薄紅色の花も】北海道から沖縄まで全国の海岸に自生するサクラソウ科オカトラノオ属の2年草。波打ち際に近い岩場や砂地で、葉をロゼット状に広げて越年する。海浜植物には種子が海流によって遠くまで運ばれ、広大な分布域を持つものが少なくない。ハマボッスもその一つ。日本以外に中国や東南アジア、インド、太平洋諸島などにも分布している。花期は主に5~6月。根元で茎が枝分かれし高さが10~40㎝になる。それぞれの茎先に総状花序を形成、直径1㎝ほどの白い5弁の小花をたくさん付ける。和名ハマボッスは漢字で「浜払子」と書く。払子(ほっす)は僧侶が法要などで手に持つ白いハタキ状の仏具。花の咲く様子が払子に似ているとしてこの漢字が当てられた。ただ「浜坊主」からの転訛とする説も。こちらは花後にできる丸い蒴...<ハマボッス(浜払子)>全国の海岸に自生する海浜植物

  • <ホウガンノキ(砲丸の木)> 巨大な果実、見た目もそっくり!

    【原産地はガイアナなど南米熱帯地域】サガリバナ科ホウガンノキ属の高木で、樹高は20~30mにもなる。原産地は南米のガイアナやブラジルなどの熱帯地域。果実は直径15~20cmほどの真ん丸い茶褐色で、幹から直接ぶら下がって実る。その果実の見た目が砲丸投げの砲丸によく似ることからホウガンノキと名付けられた。ホウガンボクともいう。花は直径6~10cmで、内側が淡紅赤色、外側がベージュ色。幹から垂れ下がった総状花序に付く。一日花。夜に芳香を出しコウモリなどを呼び寄せて受粉を手伝ってもらう。温室などで栽培する場合、花粉の媒介者がいないので放っておくと結実しない。このため結実には人工授粉を行う必要がある。国内で長い栽培実績があるのが京都府立植物園(京都市左京区)。約30年前の1991年に植栽し、2004年に人工交配で初...<ホウガンノキ(砲丸の木)>巨大な果実、見た目もそっくり!

  • <三国・雄島> 越前海岸最大の“神宿る島”

    【神秘的な原生林と海食崖の景観】雄島は福井県坂井市三国町の観光地東尋坊の北約1.5kmの沖合に浮かぶ。周囲約2km。越前海岸最大のこの島には手付かずの原生林が残り、海岸には柱状節理や板状節理などの幾何学的な景観が広がる。約1300年の歴史を誇る大湊神社が鎮座する雄島は“神宿る島”としても崇められてきた。雄島と本土は鮮やかな朱塗りの雄島橋がつなぐ。全長224m。橋の正面には大湊神社の大鳥居。その左手には無数の柱を並べたような柱状節理の断崖が切り立っていた。雄島を形作るのは流紋岩という火山岩で、1200~1300万年前に噴出した溶岩が日本海の波浪によって侵食され現在の地形ができたという。その過程で島の南側と東側で柱状節理、北側と西側で板を重ねたような板状節理の景観が形成された。大湊神社の社殿は長い石段を登って...<三国・雄島>越前海岸最大の“神宿る島”

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