小説再開までいましばらくお待ちください 小説(森野日菜) - カクヨムkakuyomu.jp 拓馬&詩織編ただいま連載中。毎朝7時ごろ更新していま…
いろんな恋のカタチ。ちょこっと胸がきゅんとなるお話です。暇つぶしにケータイでも気軽に読めます!
ものすごく胸があったかくなって、ちょっぴり切ない気持ちになりたくなって書き始めました。私自身、もうそういう時間は通り過ぎてしまいましたが、もう一度そんな切ない時間を取り戻したい!
小説再開までいましばらくお待ちください 小説(森野日菜) - カクヨムkakuyomu.jp 拓馬&詩織編ただいま連載中。毎朝7時ごろ更新していま…
このまえに引き続き。 大谷選手の話なんですけど、今朝彼の口から事実、経過説明がありましたね。 100%これが真実なのか、はわからないんですけど 全て辻褄は合う…
突然ですが めちゃくちゃショックだったんですよね。 大谷選手の通訳の水原さんの一件。 大谷選手いるところにはいつもそばに彼の姿があって、とにかくメジャーの世界…
My sweet home~恋のカタチ。 いつも読んでくださってありがとうございます。 えー 大変申し訳ございません。 また本日からお休みさせていただきます。…
「とにかくひねくれてて。プライド高くて。自分のことしか考えられなくて。誰かと家族になるとか?全く想像つかなかった。女性とつきあったことなかったわけじゃないけど…
「代理店の人の話によると。そのプロジェクトメンバーの中に高野副社長の離婚して丹波に置いてきた息子がいたって。」 高宮は顔を上げて真緒を見た。 「え・・」 テー…
「あの、さ。」 含みを込めたように高宮は話し始めた。 「ん?」 真緒は生返事をした。 「この前の話なんだけどー・・」 「・・この前?」 ようやく高宮を見た。 …
「最近は。それが重いなあって思い始めて、」 水を出す音にかき消されないように天音は少し声を張った。 「重い・・?」 真緒はまた首を傾げた。 「なんていうのかな…
「・・お金なくても。別につきあえるんじゃない?」 疑問に思ったことを天音にぶつけた。 「まあ。それもそうですけど。二人目につきあった人はバイト先の飲み屋のお客…
「そっか。大変やったんやな、」 「まあでも。なんとか頑張れそうやったで。」 初音はその晩赤星から電話をもらった。 「・・みんな。いろいろあるよな。」 赤星の言…
祐奈は窓際に飾ってあった赤星の息子の写真に目をやった。 「・・息子さんのこと。友達から聞いた。大変やったね、」 「まあ。おれの責任やし。どうやって償ってええか…
突然の雨に赤星は走って店まで戻ろうとしていた時、シャッターの降りた店のほんの狭い屋根の下で少し濡れながら雨宿りをするランドセルを背負った女の子を見つけた。 「…
リビングに降りていくと、父が一人でお茶を飲みながら新聞を読んでいた。 「お茶、もう一杯いれましょうか?」 真緒が声をかけると 「ああ。もう休むからいい。」 新…
真緒は混乱した。 ワケがわからなかった。 初音さんが高野楽器の副社長の息子・・? 確かにお父さんが伝説のピアノ調律師って話は聞いていたけど。 高野楽器は楽器の…
「カフェの仕事。楽しそうだね。」 高宮はその書類を南のデスクの書類入れに入れた。 「ああ。うん。なんかねー。この年になってようやく仕事に対してのやる気?出てき…
高野で仕事をしたのは 26歳から28歳の2年間だった。 東京での生活は楽しかった。 今まで経験したことがない世界で全部が目新しくて。 仕事の仲間と銀座や六本木…
「東京、遊びに行ったん?」 祐奈にそう言われて 「いや。天音が。弟が今ホクトエンターテイメントの社長の家に下宿してんねん。・・挨拶にと思って。」 初音は色々端…
「・・あー、そうなんだ。」 真緒はまた普通に朝食を食べ続けた。 天音はすかさず彼女に近づいて 「地元の市議の娘さんなんですけど。何年か前に結婚して神戸に住んで…
「初音さん、今のカフェの企画の仕事。楽しいですか?」 真緒がふいにそう訊いてきた。 「えっ、」 思わず言葉に詰まった。 「あたしはすごく楽しいし毎日充実してま…
初音が外にゴミを置いて来て戻ってくると 「お茶、入りましたよ。」 真緒がほうじ茶を淹れてきた。 「あ。すみません・・」 「こちらこそ。ありがとうございました、…
「じゃあ。ぼくはこれで失礼します、」 高宮は夜9時ごろになって席を立った。 「お疲れ様。ハイこれお土産。加瀬が帰ってきたら一緒に食べて。もうめっちゃ新年お客さ…
My sweet home~恋のカタチ。 いつも読んで下さってありがとうございます。 本日は4年に一度の2月29日。 2008年2月29日。夜の11時01分…
電話を切ったあと、後ろに真緒がいることに気づき 「あ、」 少し慌てた。 「あっと・・。 初音さんはお酒弱いんですか?あんまり飲まないから・・」 真緒も慌てて話…
なんか新しいプロジェクトのメンバーって噂。けっこうでかい。 マジ?なんか急に現れたって感じなんだけど。 めっちゃイケメンだしなー。 目立つよなー。 勝手に…
なんとなく真緒が初音の正面に座る感じになってしまった。 それでもお互いぎこちなく会話がない。 いつもの初音さんだったら。 お正月に弟とご挨拶に伺います とか…
真太郎と南は出かけているとのことだったので一階の会長夫妻宅に高宮と野々村兄弟は足を運んだ。 「あらあら。すみませんねえ。真太郎、午後には戻るって言ってたのに、…
今は相変わらず9時半には就寝して5時前に起きる生活がずっと続いていて、いわゆる プライムタイム と呼ばれる時間帯にテレビは基本的には見ません。 見たい番組は録…
「もし。お母ちゃんがおれらに申し訳ないとか、そんなことを思うんだとしたら。もうおれはいいんで。兄ちゃんにだけ言うてください。」 天音はしゃんと背筋を伸ばして母…
「この兄ちゃんは。ほんまにヤバいんで、」 天音は本気半分冗談半分な表情で母と伯父に訴えた。 「おまえ、何を・・」 初音は驚いた。 「こっちで仕事さしてもらった…
My sweet home~恋のカタチ。 いつもご覧くださっている皆様。 ありがとうございます。 本日の更新は お休みです・・ また不手際がありました・・ 本…
天音に謝らないで欲しい 初音から連絡があった時にそう言われていたので母は一番言いたかったことが言えなかった。 それを察したのか 「・・お母ちゃん、悪くないし…
赤星とは神社で別れた。 「明日。ほんまに行くのん?」 天音は帰り道兄に言った。 「まあ。知らず知らずのうちにおまえも伯父さんやお母ちゃんにお世話になったし。き…
「いやもうおれ昨日年明けてから拓海とお参りしたで??」 「ええやん何度でも。」 そして天音も加えて近くの神社に初もうでに行くことになった。 「お父ちゃん相変わ…
せやから。 初音は今。 ここを出るべきなんや 父はカタっと箸を置いた。 洗い物をして戻ってきた赤星に 「なあ。その・・ホクトのお嬢さんと初音はどんな感じな…
もう気がつけば12時を回っていてとっくに年が明けていた。 「なあ。風太、」 蕎麦をすすりながら初音の父が言う。 「ん?」 「・・初音を。助けてやってくれんか、…
除夜の鐘が鳴り始めた頃。 「うぃ~す、」 赤星が酒を片手にやってきた。 「なんやこんな時間に、」 初音はこたつから身を乗り出した。 「母ちゃんは美月と温泉旅行…
天音は高校時代の友達と除夜の鐘つきに行くと言って夜遅くに出かけてしまった。 「・・天音が東京に帰る時。おまえも一緒に行って。お母ちゃんに会うてこい。」 二人…
「みんながゲームやってるの見て。なんでウチにはゲームないんやろとか。グローブもサッカーボールもないんやろって。なんで貧乏なんやろって思ったけど。めちゃ幸せやっ…
天音はそんな二人を見て気が抜けた。 そしてひとつ息をついてリュックを再び背負った。 「・・お父ちゃんのために。帰るわ、」 「天音、」 「風ちゃん。じゃあな。」…
東京での仕事が楽しいと思ってしまった 兄の言葉を思い出した。 それを思ったら 「ほんっま!腹立つ~~~!」 天音はブチ切れた。 「いきなりキレんなよ・・」 …
「気を付けてね。ちゃんとあたしが言ったこと守るんやで。」 南は真緒にお守りを手渡した。 「ありがと。・・お父さん、お母さん。真太郎・・南ちゃん。本当にどうもあ…
「さすがの初音も。おまえにこのことを打ち明けるのめっちゃ勇気いったと思うよ。決心もつかんかったと思う。自分がした選択でおまえの運命変えちゃったって負い目あった…
「一回。つらくないの?って聞いたことある。」 赤星は再び作業に戻った。 「したら。全然つらくないって。初音が一番怖かったのは。家族がバラバラになることやってん…
裁ちばさみでジョキジョキと布を裁断する音が響く。 「おれの母ちゃん。あの高野楽器の社長令嬢て。頭混乱したわ。今も意味わからんわ、」 天音は出してもらったコーヒ…
翌朝。 玄関で物音がしたので初音はまだ寝ている父を起こさないようにそっと布団を出た。 すると。 天音がリュックを背負って靴を履いている。 「天音、」 その声に…
「おれだけ。なんも知らんと。アホみたいに・・仕事さしてもらってたん・・?」 天音は語尾を震わせて兄を見た。 「それは。初音がおまえのことを思ってのこと。おまえ…
「兄ちゃんが、」 天音は意外な展開に驚きを隠せなかった。 「おれが。天音の面倒を見る。絶対に寂しい思いなんかさせない。だからおれと天音はここに残してほしい、と…
「・・なんも。口をきかんようになって。具合が悪くなって起きれんようになって。病院に行っても悪いトコない。原因がわからんくてな。夜中ずっと眠れずに起きて外でボー…
My sweet home~恋のカタチ。 ご覧くださっているみなさま、いつもありがとうございます。 明日から新しい章です。 野々村家の秘密が徐々に明らかになり…
「農作業はキツい。休みもない。お父ちゃんは覚悟はできていたけど。お母ちゃんはほんまに大変で。畑仕事のほかに家事育児。じいちゃんも難しい人やったから・・それも大…
時計が9時の音を奏でた。 野々村家は水を打ったような静けさで。 父の話声だけが居間に響いた。 「高野楽器の社長の家のピアノの調律を頼まれて。そこで。お母ちゃ…
天音は父や兄と違って本当におしゃべりなので彼が実家に戻ってくるともう空気が一気に変わる。 夕飯後、お笑いのテレビを見て大きな声で笑っているだけで家の中が明るく…
空はどんよりと曇り。 初音は畑に出て白菜を寒さから守るために地面にビニールを敷いた。 息が白い。 「そのくらいでええやろ、」 父もやって来た。 「うん。もう少…
「じゃあ。正月の2日には戻ろうと思います。」 天音は年末年始実家に戻ることを北都会長夫妻にも挨拶に顔を出した。 「これ。お父さんとお兄さんにおみやげ。ここのど…
そうしたら。 自然と初音のスマホに電話ができた。 「もしもし、」 「あ。こんばんわ。今忙しいですか?」 「いや、もう夕飯が済んだところです、」 遠くにいるは…
初音は朝一番の新幹線に乗った。 まだ日が昇らず暗い窓の外を見て。 金持ちやったら。 天音ももっと苦労せずにやりたいことたくさんできたかもしれん。 おれ。 あ…
「あー、腹いっぱい・・。北都さんとこのごはんもめちゃ美味しいんやけど。たまに外で食べるのええなあ。こっち来てからほんま乏しくて。定食屋も何か月かに一回やもん、…
口に持って行った箸が止まった。 天音は兄を目をぱちくりさせたまま口をもぐもぐさせた。 そしてごっくんと飲み込んだ後 「なに・・? 急に・・」 兄の顔色を窺って…
人当たりのいい初音はすっかりプロジェクトメンバーと打ち解けてみんなでランチを摂るときも話の中心だった。 「へえ。トマト美味しそうねえ。今度お取り寄せしようかし…
真緒がシャワーを浴びに行こうとしたとき、 「その前に。ちゃんと初音さんにお礼を言ってちょうだい。」 ゆかりは味噌汁をすすってから冷めたように言った。 「・・は…
ようやく体の痛みが取れて何となく彼女の部屋を見まわした。 金持ちのご令嬢の部屋とは思えない地味な部屋だった。 いや地味ではなく。 全体的に和風に作られていて壁…
「ちょっと!真緒!どうしたの!」 その格好で家に帰ってきた姿を見てゆかりは驚いた。 「す、すみません・・靴を・・」 初音はそれで階段を上ってきたので息絶え絶え…
すみません ちょっとしたトラブルで、今日と明日は小説をお休みします!! 慌てて調整しております・・ ここのところ体の不調もあって気持ちも落ち込み気味で こっち…
「真緒。大丈夫かしら、」 ゆかりは時計を見た。 北都はふうっと息をついて 「・・大丈夫。もう過去のこと。深く傷ついたとしても。真緒はおれたちに『プライド』を守…
「実は離婚してから半年にいっぺんくらい彼からメールがあって。『やっぱり北都のご両親に本当のことを打ち明けた方がいいのではないか』って。ホントついこの間まで。そ…
ずっと苦しかったんです。 自分の『性質』がわかっていながら真緒さんと結婚したこと。 もちろん親にも言えなかったし自分がおかしい人間だと思っていたし。 『普通』…
そう。 あのビストロに行かなければ。 運命は違っていたのかもしれない・・ 真緒はまた窓の外の夜景を見た。 「初音さん、」 「ん?」 「ボスニア戦争って・・ご…
初音が真緒を連れてきたのは六本木の高層ビルだった。 駐車場からどこかに電話をしたあと、 「行きましょう、」 とさっさと歩いて行った。 最上階の高級なフレンチの…
「やっぱり。東京の星の数は・・少ないですね。」 真緒はぽつりとつぶやいた。 丹波で見たあの星空が忘れられない。 「あの星空を見てしまうと。見えなくてもきちんと…
【これまでのおはなし】 北都家の離婚経験アリの末娘・真緒は兄の真太郎宅に下宿をしている野々村天音の兄・初音と出会います。北都の関連会社NCの新しく出店するカフ…
My sweet home~恋のカタチ。をご覧くださっている皆様。 いつもありがとうございます。 年も明けましたがいきなりの大地震でちょっと気持ちがサガってお…
My sweet home~恋のカタチ。 今年もありがとうございました。 ひょっとして休んでいた時間の方が長くなってしまったかもしれないのですが・・ 読んでく…
My sweet home~恋のカタチ。をご覧くださっている皆様、いつもありがとうございます。 すみません。 お話続いてるのに突然のお休み・・ 実は最後まで…
「・・祐介、さん・・」 真緒は頭が混乱した。 吉岡は静かに彼女に会釈をした。 「ど・・」 言葉がうまく出てこない。 すると 「ゆうべ。祐介くんから電話があって…
「どんどん形になっていきますね、」 真緒は初音の運転する車の助手席から流れる街並みを見ていた。 「・・プロジェクトを立ち上げて、形になって。完成して。結果出て…
「うん。津軽のもいいね・・。 この千葉のグラスもいいよね。ワイングラスも奇をてらってなくてスタンダードだけどフォルムがいい、」 「いろいろ見本を取り寄せてみた…
そこで初音は思い出し 「あと。これ。赤星から、」 と真緒に紙袋を手渡した。 「赤星さんから?」 「今回あいつも一緒にって話だったんだけど。ぼくが一回行かれない…
父が部屋を出て行ったあと 「・・なんか。すみません、」 真緒は何となく謝ってしまった。 「いいえ。こちらこそ・・お見苦しい所を、」 初音は恥ずかしそうにうつむ…
今年の冬は暖かかった。 ここ数年それが当たり前のようになって地球温暖化を実感する。 白菜とネギの収穫が年々早くなる。 「うーん。もう今週中やなあ、」 初音は…
赤星は学生時代は決して勉強ができる方ではなかったが、洞察力が異様に鋭くていつも心を読まれている気がして少しそこが怖かった。 気持ちをオフってる。 自分の中で…
初音が非常勤で勤めている役所から赤星のテーラーまでは徒歩10分。 役所での仕事がある時はよくテーラーに行って一緒に昼食を摂る。 テーラーの裏手は6畳ほどの畳の…
初音は自室に戻って机の引き出しの奥にしまい込んだ1枚の写真を取り出した。 また天音が生まれて数か月。 自分がその赤ん坊の弟を抱いて父や母や祖父と笑顔で写るその…
12月がそこまで来ていて本当に風が冷たくなった。 白菜とネギの収穫が最盛期でここのところ農作業の仕事が7割くらいになっていた。 ようやく一段落して初音は握って…
ちょっとねえ・・ 昨日から言葉がないのですよ。 確か結婚を発表した時も金曜の深夜だったと思うのですが、昨日も朝起きて驚いてちょっと言葉がなかったですね。 私の…
確かに真緒は母親の話を天音に振ってしまい ヤバい! と思ったことは確かだった。 しかし天音は取り繕っているとかそういう感じにも見えなかった。 「信じられない…
「え!天音くんが作ったお好み焼きの方がおいしい!ふっくらしてる、」 ゆかりは天音が作ったものを食べた。 「焼いている間はコテでぎゅうぎゅう押したりしないで。ジ…
「いい?いくわよ・・」 ゆかりは異常に緊張した状態で両手にコテを持っていた。 「・・はい・・」 天音も思わずその緊張が伝わってゴクリと唾を飲み込んだ。 ジュウ…
その後の真尋のリハは無事に終わった。 「・・おまえ。すげーな、」 終わった後の控室で真尋はぽつりと天音に言った。 「は?」 「ホント。音すごくよかった。おれ海…
颯爽としたその人は 「大きな声で。何かありました?」 と社員たちに聞いた。 「いえ、あの・・」 そして彼女が天音を見た時 「え・・」 驚いたように顔色が変わっ…
天音は何度もそのA4の鍵盤の調子を確認した。 ダメってわけじゃないけど。 なんやろ。 響きが悪い・・ 原因がわからなかった。 確かに弦が劣化しているようには…
こうして天音は真尋のコンサートリハについて来た。 「これが新しくできた高野資本のホールかあ。めっちゃ立派・・。オペラの公演もできそう・・」 立派な新しいホール…
いつもMy sweet home~恋のカタチ。をご覧くださっているみなさま。 ありがとうございます。 新しいお話が始まってもう3つめのChapterとなりまし…
真尋はまた『熱情』を第一楽章から軽く弾き始めた。 「今回は。お仕事ですか?」 天音が訊くと 「うん。 なんだっけ、どっかの会社主催のイベントでミニコンサート。…
「ハア?居候?」 ようやく自分の身元を明かすことができて天音はほうっと息をついた。 「まあ、居候、です・・」 「なんだ。奏がいなくなったと思ったら。またちんち…
「この、『ASHURA』ってサブスクアプリ。ええよなあ。使い勝手最高。他のはややこしくてなかなかプレイリスト作れへん。検索もサクサクしてるし、マイリストにちゃ…
「わ~初音の作った里芋の煮もの。うますぎ~~。」 「一日経つと旨くなる。」 昼休み初音は赤星の所に総菜を届けた。 その時初音のスマホが着信する。 「もしもし・…
『真緒、ほんとうにごめん、』 『誰も悪い人、いない。あなたはずっと優しいままだった。このことは。一生あたしの胸にしまうから、』 ハッと目が覚めた。 ボーっ…
「・・前の旦那さんは外交官やったらしいで。ずっとパリにいて。離婚して戻ってきて。父親も兄貴二人もそれぞれ偉い仕事して。自分は何もないってちょっと自信がなくてな…
「もう、ないんですか・・」 真緒はつぶやくように言った。 「わからないほど遠くにある。 不思議ですよねえ。もうないかもしれない星が今見えてる、」 初音はふとつ…
「はああ。 美味しい・・。 もうこの白米でさえも。」 初音の作った料理は本当に美味しかった。 「田舎のものばかりですけど、」 「ううん。よく『素材の味を生かし…
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小説再開までいましばらくお待ちください 小説(森野日菜) - カクヨムkakuyomu.jp 拓馬&詩織編ただいま連載中。毎朝7時ごろ更新していま…
このまえに引き続き。 大谷選手の話なんですけど、今朝彼の口から事実、経過説明がありましたね。 100%これが真実なのか、はわからないんですけど 全て辻褄は合う…
突然ですが めちゃくちゃショックだったんですよね。 大谷選手の通訳の水原さんの一件。 大谷選手いるところにはいつもそばに彼の姿があって、とにかくメジャーの世界…
My sweet home~恋のカタチ。 いつも読んでくださってありがとうございます。 えー 大変申し訳ございません。 また本日からお休みさせていただきます。…
「とにかくひねくれてて。プライド高くて。自分のことしか考えられなくて。誰かと家族になるとか?全く想像つかなかった。女性とつきあったことなかったわけじゃないけど…
「代理店の人の話によると。そのプロジェクトメンバーの中に高野副社長の離婚して丹波に置いてきた息子がいたって。」 高宮は顔を上げて真緒を見た。 「え・・」 テー…
「あの、さ。」 含みを込めたように高宮は話し始めた。 「ん?」 真緒は生返事をした。 「この前の話なんだけどー・・」 「・・この前?」 ようやく高宮を見た。 …
「最近は。それが重いなあって思い始めて、」 水を出す音にかき消されないように天音は少し声を張った。 「重い・・?」 真緒はまた首を傾げた。 「なんていうのかな…
「・・お金なくても。別につきあえるんじゃない?」 疑問に思ったことを天音にぶつけた。 「まあ。それもそうですけど。二人目につきあった人はバイト先の飲み屋のお客…
「そっか。大変やったんやな、」 「まあでも。なんとか頑張れそうやったで。」 初音はその晩赤星から電話をもらった。 「・・みんな。いろいろあるよな。」 赤星の言…
祐奈は窓際に飾ってあった赤星の息子の写真に目をやった。 「・・息子さんのこと。友達から聞いた。大変やったね、」 「まあ。おれの責任やし。どうやって償ってええか…
突然の雨に赤星は走って店まで戻ろうとしていた時、シャッターの降りた店のほんの狭い屋根の下で少し濡れながら雨宿りをするランドセルを背負った女の子を見つけた。 「…
リビングに降りていくと、父が一人でお茶を飲みながら新聞を読んでいた。 「お茶、もう一杯いれましょうか?」 真緒が声をかけると 「ああ。もう休むからいい。」 新…
真緒は混乱した。 ワケがわからなかった。 初音さんが高野楽器の副社長の息子・・? 確かにお父さんが伝説のピアノ調律師って話は聞いていたけど。 高野楽器は楽器の…
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「・・あー、そうなんだ。」 真緒はまた普通に朝食を食べ続けた。 天音はすかさず彼女に近づいて 「地元の市議の娘さんなんですけど。何年か前に結婚して神戸に住んで…
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