2019年3月
いつかしら気付けば秋のその姿忍び寄るのか独りの夜に
絡み付く心地悪さのこの空気湿度と言う名の衣を纏い
人の世に常に拘る煩わしさ避けて通れぬ柵と知り
思い出は心の底に沈みつも忘れられない強みの在りて
折れ曲がる心の角度の不安定いっその事なら折れる事望み
昨日事全てを思い出せぬほど呑めば連なるもどかしさに消え
目覚めれば今がいつかもわからずに事様々に巡る頭に
梅雨の朝そぼ降る雨の冷たさに吹き行く風が追い打ちをかけ
慎ましく生きる事さえ難しき命の在り方今見直して
人々に届かないのか我が思いこの心根が如何に蔓延れ
遅過ぎる季節の足音聞き逃し衣替えさえ手つかずのまま
躊躇する気だるき午後の浮き沈み見透かされるよな諭されるよな
後先も考えなくて振る舞えば体軽くも心重くて
僕はただ人が言うほど生真面目に振る舞う事に疲れ始めて
時刻む時計の時間先を行き思い出辿る我を置き去り
怪しげな思い語りてもどかしくせめて己に頷く事さえ
この思い伝わらずとも僕はただ自分の言葉素直に綴り
水銀灯一つで照らす公園の夜の横顔子供ら知らず
夜明け前町の静寂打ち破る競う朝告げ烏に雀
返り討ち思いの丈を語ろうと身構えたとて君にかわされ
僕だけが朽ち果てるよな生き様にへこたれたとして誰のせいでなく
君僕の言い訳なんか聞きもせず今見ゆ事こそ全てと戒め
新幹線いつしか時代の申し子と言われるように姿を変えて
果てしなき夢乗せ遥か運ぶよなおもちゃの電車浪漫漂い
雨行けば弾ける滴激しけり裾ならまだしも心まで濡らし
酔いどれし君の囁く甘き声耳そばだてればなお酔いしれて
真夜中に綴る言葉に意味のなくやがて夜も明けぼろ曝け出し
サボテンに生きる術など見透かせどその健気さに脱帽するだけ
スナフキンひと際目立つ存在感ムーミン谷で異彩を放ち
生きてきた時代を映す鏡から少しはみ出し見逃す姿に
2019年3月
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