扉が開く瞬間

物事をやり続けていると、往々にして扉が開く瞬間が訪れるらしい。らしい、と書いたのはどうやら自分はその瞬間を経験していないし、これからも経験することはないのだろうと思う次第。飽きっぽい性格と、凪ぎに恵まれたことも幸いし、幾分器用というだけで大過なく漂って来ましたが、果たしてそれで良かったのかどうか。何かを寝食惜しんでやったところで、なんの取り柄もない自分の事、行き着く先に大した違いは無いけれど、やり...

また来年

近年の夏を鑑みるに、これぞ夏！ The夏！ ヒャッホー という夏が減っている気がしてなりません。しかし夏にしてみれば、人類如きがたかだか百年や二百年俺を観測したからって解った気になってんじゃない、というのが本音だったりするんでしょう。地球が出来て46億年、照っても照っても氷が融けない年もあったし、雨を降らせても降らせても冷えない年もあったでしょう。そう考えればどんな夏でも夏は夏。今年の夏も終わった感じが...

世界はBORDERで満ち溢れている

「世の中にはね、そこかしこにボーダーが満ち溢れている。」男は悲しげにそう言った。「ボーダーにもいろいろある、細いもの、太いもの、ビビッドなもの。ただ総じて言えることは必要悪であるということ。人類にはボーダーが必要なんだよ、それによって何かが制限されたとしても。」続けてそう言い切ると、静かに私を指差した。「君だって着ているだろう」そう言うと、周りを見ろと顎をしゃくり上げた。釣られて辺りを見回すと、広...

成長するということ

この町にも例年のごとく例年通り桜の花が咲き、春の霞みで濁る空の下、寒さという生命の危機から逃れた人々の心が新たな欲望に濁り始める今日この頃。昨年入社したピカピカの新入社員達の、一年間の罵詈雑言叱咤激励を乗り越えた成長ぶりに目を見張るばかりであります。偏に成長と言ってしまえば聞こえが良いのですが、その中身は一つの可能性を捨てて、その代償として他の何かに特化したというだけだったりなのかとも思ったりもし...

2017年

2017年も気が付けば9日も経っており、今更こんなお題で書くのもどうかと思いますが、雨になった連休最終日、する事もなく書き殴っている次第です。正月休みも終わりたった三日間仕事をしただけで、筋肉痛になり風邪を引くという事態に、生粋の反会社的勢力であることを改めて痛感しております。そうは言っても働かなければ食べられない普遍的真理の前では、立つ瀬浮かぶ瀬が有ることに感謝しなければなりません。何か一つでも心に...