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2014/11/03

  • ローライフレックスTのメンテナンスの巻

    今日辺りからゴールデンウィークに入ったのでしょうか?旅行に出かける予定の方も多いと思います。コロナによって観光地や旅館などが影響を受けて疲弊していますので、海外資本に買収される前に経営の立て直しをして欲しいと思います。私も日帰り近場の行楽はしてみようかと思います。で、書くことも無い作業をしています。ローライフレックスTのメンテナンス。びっくりするようなきれいな個体ですが、裏蓋を外すレバーが折れています。交換用の部品が付いて来ましたが、すり傷があるのが残念です。取付けようとネジを差し込んでみるとネジが入らない。良く観察すると微妙にネジ孔の大きさが異なります。ネジ孔を修正して取り付けます。スクリーンやミラーも殆ど傷がありません。清掃のみをしておきます。問題はシャッターです。低速が止まります。スローガバナーの↗...ローライフレックスTのメンテナンスの巻

  • -ローライフレックス2.8Aのメンテナンスの巻

    中古店様の在庫をメンテナンスしています。指摘された部分のメンテナンスをする限定修理ですが、このローライフレックス2.8Aはファインダー部分の汚れが多いです。フードを分離して見ると・・フードの開閉にテンションを掛けているローラーと板バネが激しく錆びていますね。本来は黒染めをやり直した方が良いですが、今回は錆を落として注油をして組みます。スクリーンも汚れと黄ばみがありますので洗浄します。ミラーは交換指示です。大判のミラーから切り出して交換しました。レンズの清掃とシャッターの注油をしてあります。巻上げクランクは軽くスムーズですが、蝶番の部分のダンパーが利かずプラプラになります。どう見てもベーク製に見えますが、この部品が摩耗しているのです。厚みを修正をして組み直します。交換したミラーは返却のため保護シートを貼って...-ローライフレックス2.8Aのメンテナンスの巻

  • 変更前ユニットのPEN-FVの巻

    ここ数日は気温が上がったり下がったりで自律神経に影響してか体調が良くありません。まぁ、連休も近いですからボチボチやりますね。PEN-FV##1141XX(1968.2月製)はFVの生産開始からちょうど1年目の個体と思われますが、ユニット的には変更前のユニットが使われている頃でセルフタイマーもギっギッギッって言うやつです。この頃の個体は意外に巻き上げは軽くスムーズなんですが、逆に言えばシャッターのメインバネが弱いと言うことです。で、生産の古い個体に良く見ますが、裏蓋を閉めた時の感触が「あれっ」と感じるのはラッチ↑の動き渋くなると裏蓋側のラッチ↗の強度が弱くて飛び越しているんですね。これを知らずに使い続けている個体もあります。↑側に削られた形跡が無いか確認してみてください。当たりを修正しておきます。一見未分解...変更前ユニットのPEN-FVの巻

  • キヤノン・デミのメンテナンスの巻

    また、PEN-FTが事情で作業中止となりお帰りになりましたので予定が狂いました。オーナーさんとの認識の違いはトラブルの元ですので曖昧のまま作業はしません。で、次はキヤノン・デミでした。シャッター羽根の張付きやすい機種ですが洗浄をして行きます。で、左のちっこい旧型電機は・・これも30年以上前に製作したED14です。小学生の頃、兄が所有していたカワイモデルのED14が大好きで、デティールアップパーツのメーカーだった銀河モデルからNゲージの真鍮キットが発売になるとTMS(鉄道模型雑誌)の広告で知り、すぐに電話をしましたら「まだ量産品は出来ていない、先行試作品なら出せる」とのことでしたのですぐに注文した個体です。N(9mm)ゲージでも真鍮製の車体を作って見たかったのです。デッキの手すりは真鍮線の手曲げに変更してい...キヤノン・デミのメンテナンスの巻

  • 初期型なのに調子良いPEN-FTの巻

    PEN-FTが2台続けて作業中止となりまして間が空きました。ボールドウィンですが、ロッドを作り直しても動輪の回転が引っかかる症状が直りませんでした。最後は蒸気機関車の動輪の「位相」を疑うしかありません。左右の動輪のロッドピンには90°の位相が付けられています。専用の測定器など所有していませんので、分度器で後ろ側の動輪のロッドピンを12時の位置にセットした時の手前の動輪のロッドピン位置を見ます。本来は0°であるはずが5~10°程度ズレているように見えますね。動輪をプーラーで抜いて修正をしてみることにします。で、販売用のPEN-FT#1429XXです。初期型ですが非常にコンデションが良くきれいです。露出計も元気に振れています。返ってそれが変なのですけどね。この頃の露出計はダウンしていても不思議ではないからです...初期型なのに調子良いPEN-FTの巻

  • きれいなんだがローライ35ブラックの巻

    ボールドウィンなんですが、ロッドの修復方法はいろいろあると思います。拡大をした孔を真鍮丸棒で埋めて、新たに適正な孔を開けるとか。しかし、今回はオリジナルの部品に手を付けたくないので、6mm厚の真鍮板からロッドを新製することにしました。2つに分けて粗削りの状態。ここから適正寸法まで削り込んで行きます。てなことをやっていました。さて、お仕事。アルミケースのローライ35ブラックとしては非常に状態が良く見えますよね。シンガポール製ですが、あまり使われなかったようです。その割には沈胴が緩いのとヘリコイドグリスが抜け気味です。巻き戻しダイヤルは比較的軽く回転します。一応分解して清掃をしますが。問題は電池の液漏れを起こした個体ということです。露出計も作動しません。嫌な予感がしますね。あ~これだ。電池液漏れのガスがCds...きれいなんだがローライ35ブラックの巻

  • 一応ジャーマニーのローライ35の巻

    週末なので少しお休み時間を頂きますので簡単にUPしておきます。ローライ35が溜まって来ました。#3133XXXとジャーマニー製ではありますが、ファインダーを除いてシンガポール製と同仕様の個体になりますね。シャッター不調、沈胴緩い、ヘリコイド抜け、レバーアテ欠落、トップカバーヘコミ、シューレール曲がりなど定番の不具合個所があります。あと、巻き戻しダイヤルも変更後のタイプが付いていますが、これが回転が非常に渋い。実際にフィルムを装填すると異常な重さになるでしょう。分解清掃からして行きます。ローライ35に多いシューレールの曲がりです。底部にレイアウトされているので宿命でしょうね。このように修正をしておきます。内部の歯車も樹脂製です。唯一ファインダーはプリズムです。構造上どうしてもシャツター内にチリが混入し易いの...一応ジャーマニーのローライ35の巻

  • きれいなベビーローライの巻

    状態の良いベビーローライ4X4が来ていました。古いカメラですからシャッター不調やレンズ汚れは仕方がないので整備をしておきます。ライトバリュー方式を採用していますので、シャッター部分の関連リングが多く、中々シャッター本体が出て来ません。スローガバナーなどのメンテナンスをしておきます。次はファインダーの清掃。ミラーは汚れがありましたが清掃で問題ありませんでした。レンズは曇りがありましたのでビュー、テイク共分解清掃をします。前カバーを取り付けます。フィルムの巻上げはオートマット方式が採用されていますので、フィルムを装填して巻上げれば自動的に1枚目で止まります。↖の部分でフィルムの厚さの差を検知しているのはすごいです。シボ革を貼ります。たまごシェルのような樹脂製の純正ケースに入っていたため状態は非常にきれいです。...きれいなベビーローライの巻

  • 帰ってローライ・スタンダードをやりますの巻

    今日の日中は暑かったですね。先ほど新宿から戻りました。入国緩和の影響で外国人の旅行者が目立ちましたね。帰りに西口の鉄道模型店イモンに寄りましたが、完成車両は並んでいても自作用の材料や工具が少ない。今時は車両を自作する人は少ないのでしょうね。僕らの頃は完成品は買えないので安いキットを買って組み立てたものですが・・で、ローライフレックス・スタンダードを始めます。まずは本革の汚れが目立つのでブラッシングをしてから栄養を与えます。この機種は決まってレンズが曇っています。しかし、変なコーティングが無いのと分解がネジ式と簡単なので清掃は楽です。良好になりました。ビューレンズと同じぐらい曇っていました。帰ってローライ・スタンダードをやりますの巻

  • 里帰りのPEN-Sオリーブの巻

    おぉ、我が子が帰って来たね。過去にPEN-Sオリーブをご依頼頂いた方から整備のご依頼です。今見ても手抜きのない塗装をしていたなと思います。しかし、最近は修理のご依頼が多く、また、老眼も進んでいるので塗装は厳しいです。昔、有名な世代的に先輩の塗装職人の方が辞められた時「なんで」と思いましたが、今は分かる気がしますね。オリーブは数台作ったと思いましたが正確には忘れました。まず、もう一台のPEN-S2.8#309236から始めます。PEN-Sは長く生産されましたが、発売は1960年6月とのことですがこの個体はシャッター捺印から1961年10月となっていますから同月か翌月のカメラ製造と思われます。かなり初期型と思いますが、シリアルの頭がすでに「3」なんですね。何故、初期型を入手されたのかは分かりませんが、実用でし...里帰りのPEN-Sオリーブの巻

  • 20mm f3.5は問題が多いの巻

    ボールドウィンはジャンクで入手した時すでに後部のスカートというかカプラー取付けのプレートが欠品していたのでした。そこで、今回使用する朝顔カプラーに合わせて取付孔を開けて製作しました。半田付けの前に仮にネジ留めをしてみます。プレートがスッキリし過ぎのようにも感じますのでリベットを植えた方が良いかも知れません。この個体は木曽森林鉄道7号機のエッチング表現がされていますが、本物は製造国のアメリカの博物館に寄贈されて里帰りをしているとのことです。20mmf3.5はレンズが曇りやすいのが持病ですが、この個体の場合はカビと正体不明の黒い異物が見えます。レンズを分解してみます。黒い異物はレンズの墨塗りをしてある塗料の剥離です。少し剥がれている個体は多いですが、ここまで盛大なものは少ないです。墨塗りとレンズの清掃をしまし...20mmf3.5は問題が多いの巻

  • 初期型かなぁPEN-Fの巻

    PEN-F#122686ですけどね。PEN-Fの製造開始は1963年9月とのことですが、この個体は1964年1月ですので生産開始から半年経過しているので極初期型ということではないですが、まぁ、前期型かな?正直なところ実用するのなら初期型を選ばなくともと思いますが、オーナーさんは複数の個体を所有されていますので前期型コレクションということで・・アンダーカバー中央にへこみがありますので修正をしておきます。一応未分解のようです。マウントを外すと調整シムが全点に入っています。まだ部品精度が安定しないころですからね。巻き上げもシャッターも切れない。↘のレバーが上がって(下がってか)いないので巻き上げが完了していないことが分かります。分解をしてシャッターユニットを点検します。巻上げの最後のところはブレーキしろですが、...初期型かなぁPEN-Fの巻

  • たまの日曜日の巻

    考えてみましたら一年で一日もお休みを頂いたことがありません。じゃあ、今日の日曜日は鉄道模型を作るぞと始めて見たものの・・まずは片側が摩耗をして折れた集電ブラシを作ります。紙に集電ブラシをゴム印のスタンプにつけて型を取ります。0.2mmのリン青銅板から幅1mmに切り出した帯板を型紙から製作した簡易の治具に嵌めてオリジナルと同じ形状に成形しました。それを半田付けしたところ。前照灯も半田付けしました。250Wの大型を選びましたら似合っていますね。当時は完成品とキットが発売されていましたが、この個体は未塗装キットの組立です。初期型のようで動輪はボックス型(集電側は中心はベーク)になっていますが、後のタイプは画像のスポーク輪になりました。この動輪は20年位前にデッドストックを入手していたもので、当時はレール幅がHO...たまの日曜日の巻

  • 色入れ黄ばみのPEN-FTの巻

    底部に「PASSED」が貼られていますので輸出されたPEN-FT#3049XX(1969年8月製)の里帰り機のようです。特に不具合は無いようですので書くことも無いとは思いますが・・あぁ、未分解と思いましたがシボ革が再接着されているので分解されていますね。シャッターユニットとシャッター幕が分離された形跡がありました。さて、何をしたのでしょう?シャッターユニットの方はチャージギヤ軸も摩耗も少なく問題は無いので洗浄と注油をして行きます。途中飛ばします。完成したシャッターユニットを洗浄した本体に取り付けます。プリズムのコーティングは良好(北米辺りにあった物は)です。しかし、カビがありますね。フレネルレンズと共に清掃をして行きます。国内現存機の殆どの個体は接眼プリズムのコーティングがやられているのですが、この個体は...色入れ黄ばみのPEN-FTの巻

  • いつの間にかPENがぁの巻

    中古カメラ店様の作業が一段落(終わってない)したかと思いましたら、直接のお客様のPEN系が溜まっていました。ここでお願いなのですが、お送り頂く時は送り状に日付と内容(PEN-FTとか)を必ずお書き頂きたいのです。当方の都合で申し訳ないのですが、取り違いなどの事故を防止するため、着手までは段ボールは開梱しませんので中身が分からないと予定が立てずらいのです。また、現在能力オーバー気味のご依頼を頂いておりまして納期の予定も立てられない状況ですので、出来れば1箱に1台のご依頼として頂ければ大変助かります。よろしくお願いいたします。と、お話ししましたらご常連さんからカメラが4台来ています。ハミルトンの腕時計もですか・・オートマチックのタイプですね。左は私所有の手巻きカーキです。私は薄いこの方が好き。で、標準レンズ用...いつの間にかPENがぁの巻

  • 画像が消えたPEN-Wの巻

    ブログ用の画像は実際にUPしているおよそ3倍は撮影するのですが、ここのところ多忙で余裕が無かったためか撮った画像が紛失していました。まぁ、このPEN-W#1144XX(1965年2月製)は未分解機でもあり状態は良いので特に書くことも無かったのですが・・定番のシャッター不調とファインダーの曇り汚れをオーバーホールで改善したところ。あとはレンズの清掃をして取り付けます。一般的にPEN-Wのレンズは後玉のバルサム切れや黄変が多いのですが、この個体は悪くはありませんね。清掃で問題は無いです。この個体の場合、逆に前玉の方に曇りが出ています。前玉は2枚貼り合わせですが、バルサムがかなり黄ばんでいるのが分かりますね。幸い曇りはその後ろでしたので清掃をしておきました。裏蓋のモルト貼り後、ピント調整をして完成です。中々良い...画像が消えたPEN-Wの巻

  • ローライフレックス・スタンダードの巻

    手早く作業をしてUPする予定はなかったローライフレックス・スタンダードですが、古いカメラは意外に時間がかかるので簡単にUPしておきます。資料本によれば、スタンダードの発売は1932年(昭和7年)となっていますが、カメラの世界は恐ろしい。その時代のカメラを本気で使う人がいらっしゃるとは・・昭和7年て中島飛行機の複葉機、九〇式戦闘機と同じですよ。長期間使われていない状態で、レンズはかなり曇っていてシャッターは低速が不調などがあります。あとボディーの黒塗装の焼付塗料が劣化して艶消し状態でアルコールでも溶け出してしまいます。スタンダードはシボ革を剥がさなくてもシャッターが取り出せるのでその点は楽です。ビュー、テイクとも曇り放題ですが、組立は基本ねじ込み式なので分解もストレスがありません。シャッターは洗浄と注油をし...ローライフレックス・スタンダードの巻

  • 使い込まれたローライ35の巻

    中古店様への修理ご依頼カメラです。シンガポールのローライ35#3249XXXですが、当初は沈胴の下降で来ましたが、全体のメンテナンスも実施することにします。画像のように、まったくフェルトのダンパーが利いていません。ここまでの個体は珍しいです。それだけ愛用されているのでしょう。巻き戻しレバーは曲がっていませんが、軸を受けるプレートが曲がっているようで、レバーがトップカバーに接触寸前です。使い込まれたことの証明でしょうね。スプール軸が摩耗して使い続けたために軸受けも拡大しています。ここまでの個体は珍しい。軸受けを分離してみました。軸の先端がテーパ状に摩耗していて軸受けの中で遊ぶので軸受け内周に偏摩耗が起きています。本来は交換したいところですが、今回は清掃とグリス塗布としておきます。使い込まれたローライ35の巻

  • 復刻ローライ35Tの巻

    中古店様の商品の整備です。ローライ35T#6314XXXですがローライ35の生産が終了したのは1971年とのことで、その3年後の1974年に復刻されたモデルで仕様はローライ35と同じですが、クロームモデルでもカバーがアルミとなったり、組立に+ネジが多く使われたりしています。アルミなのでトップカバーも簡単にへこんでいます。これは出来るだけ修正をしておきます。微妙にシボ革も変わってシボが浅く材質も柔らかくなっています。この部分はオリジナルのローライ35の方が質感が良いです。通常の整備をしますが、1つ大きな問題がありました。それは巻き上げをしていない状態でも沈胴ボタンを押してチューブを捻ると回転してしまうことです。原因は、巻き上げをしていない時に飛び出してチューブの回転を止めるロックレバーの先端部が欠けているた...復刻ローライ35Tの巻

  • PEN-Dの彫刻文字の巻

    PEN-D#2022XXですけど、初期の生産機についてはトップカバーの彫刻文字が「OLYMPUS」で、それ以後は「OLYMPUS-PEN」になっているのはご存じですね。当初はファインダー部の寸法が大きいのでPENを省略したが、やはり入れた方が良いとなって以後の生産機からは入れるようになったかどうかは知りません。雑誌の紹介記事でも初期型が採用されていました。だからと言って、特にプレミアムのようなことは無いんですけどね。オーバーホールをしますが、現状の状態としては巻き上げが完了しない。シャッターが作動しない。などですね。過去に分解されていてシャッターも簡易的に分解されています。ケース内に油が回っていますね。これがシャッター羽根に付着したものです。ストロボ用ターミナルの接片が半田剥がれで繋がっていませんでした。...PEN-Dの彫刻文字の巻

  • ひどいのあるよローライ35の巻

    たまたまでしょうけど、最近送られてくるローライ35の程度がひどいものが多くなったような気がします。中古店の店長様も「仕入れは賭けだ」とおっしゃっておりました。特に露出計が故障しているものが多いです。メーターのコイル断線は修復できませんからね。このジャーマニーは、巻上げも出来ない。シャッターも下りない。完全な固着状態です。強制的にシャッターを切ってみます。ロックは外れるが正常に作動していない。トップカバーを開けてみると・・1976年に海外で修理を受けているようです。一見何でもないように見えますが、電池の液漏れを起こしたようで、左下、絞りからのリンケージが完全に固着錆びついて動きません。右のレリーズ部分も固着。メーターの追伸針用ギヤも固着。そもそもこのメーターは後期のもので交換されています。そのメーターもコイ...ひどいのあるよローライ35の巻

  • 全く不動のクセナー付きローライ35の巻

    では、ローライ35に戻りますね。クセナー40mm付きのシンガポール製ローライ35です。希少な個体なので直さなければならないのですが全く動きません。まず、巻上げレバーのクラッチが掛からずレバーがプラプラして巻けません。最近、使用中のデジカメのピント性能が落ちたようでピンボケですが、電池室の接点が腐食しています。この腐食具合は内部に色々な劣化を及ぼしているはずです。まず、メーターが動きません。回路が腐食していますので修復します。巻上げレバーがプラプラになる故障は、ピンセット先の黒い樹脂部品のクラッチがスムーズに上下作動をしていないからです。これは稀にある不具合ですが、シャフトが電池液漏れのガスによって腐食し、表面が荒れて樹脂部品がスムーズに動かなくなっているのです。シャフトは交換出来ませんので、研磨によって荒...全く不動のクセナー付きローライ35の巻

  • PEN-FTの泣き所の巻

    中古カメラ店様からのご依頼でPEN-FT(B)#2640XXと#2633XXという同時期の生産個体2台のオーバーホールをする予定でしたが、#2640XXの方はシャッタースピードが正確でない。速めになる傾向がありました。そこで、原因を探って行くと・・これですね。テンションシャフトに大きなガタがあります。シャッターの機構はテンションシャフトに付いているハンマーが反時計回りで回転してガバナーを制御するコントロールレバーを叩きます。しかし、ここでテンションシャフトにガタがあるので、ハンマーがコントロールレバーから早く離れてしまい、結果的に正しいシャッタースピードを維持できないのです。ガタの原因は地板のシャフト孔の拡大です。工場で組み立てられた時に塗布されたモリブデングリスは数年で消滅して、その後は無給油で回転して...PEN-FTの泣き所の巻

  • 未分解? PEN-Fの巻

    きれいなPEN-F#2739XXです。ミラーアップ状態で来ましたが、応急復帰が出来ません。キズも殆んどないきれいなFですので未分解機かと思いましたが、トップカバー内の光学系をやり直しています。前板等シャッターには手を付けていません。強制的にミラーを戻すと・・あら、リターンミラーが剥離していますね。これがフリーズの原因かは分かりませんが。Fの初期まではリターンミラー押さえがネジ留めされていましたが、中期より押さえが省略されたので発生するようになった不具合です。当初からミラー剥がれが懸念されていたのでしょうかね。接着は完全硬化に時間がかかるので、作業の最初にミラーホルダーを分離して再接着をしておきます。(接着不完全の場合はシャッターを切ると簡単に剥離します)では、本体を洗浄して組み立てて行きます。やはり、あま...未分解?PEN-Fの巻

  • 二眼レフをやっつけておきますの巻

    たくさんの修理ご依頼を頂いておりましてブログの画像を撮っている余裕がありません。当分、簡単なUPになります。PENファンの方、もう少しお待ちください。で、ローライフレックス・オートマットⅤをやっていますが、古いのと長期間放置の個体ですので外観の程度も良くありません。まず、裏蓋をロックするSHAPEDSCREWって言うのかな。それが欠損しています。社外でしょうがストックがありましたので取り付けます。放置のためかフードが固着して開きません。無理に開けると壊す危険があるので4つネジを外して取り外します。開閉の作動を制御するコロが原因のようです。このコロが錆びついて全く回転しません。分解して錆を落とし注油をします。この後は撮影が出来ませんでした。最近、ローライ35(特にジャーマニー)のフィルムカウンターが固着して...二眼レフをやっつけておきますの巻

  • ジャンクにならないジャーマニーの巻

    キリが良いところでもう一台ローライ35ジャーマニー#3157XXXをやっています。カメラ店様からの個体ですが、海外仕入れのカメラは現品を確認出来ませんので信用取引なわけですが、中には定期的に酷い個体も入って来るわけですよ。仕入れたものは何とか商品にしないといけない訳ですが・・この個体は状態も悪いしかなりいじられています。リンケージの表面が削られていますが、かなり錆が出ていたのでしょう。部品取り用のシンガポールの方がよっぽど程度が良い・・露出計は動かない、シャッターも変。裏蓋もこれだもんなぁ・・では、プロですから仕上げなければいけないのです。ジャーマニーは古いということかファインダー周辺が激しく腐食している個体を見ます。部品の表面処理が良くないのか?巻上げギヤ下も同様です。ひたすら錆落としです。シャツターも...ジャンクにならないジャーマニーの巻

  • ローライ35系兄弟の巻き(2)

    さて、ローライ35Sブラックの方です。画像ではこの程度にしか写りませんが現物はもっと汚れ放題の個体です。現役機というよりは放置機?シャッター低速止まりなどがありますが、大きな不具合は無いようですので通常のオーバーホールです。そのためレンズやファインダーにカビが発生しています。巻き戻しダイヤルは殆どこのように劣化していますね。接眼レンズを取り外してみると、ブライトフレームガラスにカビが多く発生しています。↓の部分が陥没しています。幸いカバー側は凸になっていませんが、カバーがアルミ製で柔らかいので、このままにしておいた方がカバーにやさしいのか・・やっぱ直しておきます。そのトップカバーですが、汚れを洗浄してみると・・なんと艶消しも完璧に残っていて、アルミ製なのにへこみも無い。すばらしいカバーです。じつは殆んど使...ローライ35系兄弟の巻き(2)

  • ローライ35系兄弟の巻

    ローライ35と35Sのブラック兄弟が来ています。どちらも大きなへこみは無く、まずまずの状態ではないかと思いました。ただし、2台とも手油でネチネチの感触。これが一番嫌い。では、ローライ35#61888XX(シンガポール)から始めますよ。大きな不具合は無いので書くこともあまりないと予想します。まず、ストラップを外します。トップカバーの側面にへこみがありますね。荒出し修正をしておきます。レバーアテが欠損でファインダーはブライトフレームもかなり曇っています。いつも気になることですが、巻き戻しレバーの基部の樹脂が白っぽく劣化していますね。高級コンパクトとしてはちょっといただけない材質劣化です。沈胴はグラつきが大きいと思います。フェルトの調整が必要です。また、前玉のヘリコイドグリスが完全に抜けています。ファインダーの...ローライ35系兄弟の巻

  • 作業再開PEN-S3.5の巻

    中古カメラ市用の作業が終わりました。美品の初期ローライ35の完成が間に合わなかったのが残念ですが、お休みなしの長時間作業で少々疲れました。で、ぼちぼち通常の作業を再開です。PEN-S3.5の後期になるとシャッターユニットがコパルによって設計変更を受けるのですが、永く使うには変更前のユニットの方が良いので、オーナーさんに生産時期の近いドナーを探して頂いていました。このユニットに換装しますが、仕様は良いのですがシャッター羽根などの腐食が目立つ個体です。全て分解をしてハウジングも完全に洗浄します。特に摩耗は無いようです。やはりシャッター羽根は気になるので、元々のユニットに使われていた羽根を使いました。PEN-S3.5改は終了。次は2台のPEN-Wをニコイチで仕上げてというご依頼。私は正体不明のような組立はしたく...作業再開PEN-S3.5の巻

  • いろいろやっての巻

    通常よりも夜遅くまで作業をしています。デジカメのSDカードが書き込みエラーとなったこともあって、画像も殆んど撮っていないのですが簡単にUPしますね。これはPEN-Wですが、どうやったらここまで壊せるのか不明です。左側の巻上げカムに接するレバーのカム接触面が大きく曲げられています。曲げられると言うのは変な表現で、90度に曲がっている部分が戻されているような変形。このレバーは熱処理がされているので通常は曲がりません。曲げようとすると折れます。また、右側のダイカストネジ部が割れています。ここは逆転防止爪が付く部分です。故意に破壊をしたとしか考えられません。或は相当なア〇か?ダイカストボディーは当時でも非売品でパーツ番号の設定もありません。本体が破損した時は修理不能。新しいカメラを買ってね。ということです。今回は...いろいろやっての巻

  • 忙しくなっての巻

    すみません。カメラ市も近づいて来て時間的な余裕が無くなって来ましたので、ブログの更新は出来る時にだけさせて頂きます。また、昨日もカメラが複数到着していますが、拝見するのが少し遅れますのでよろしくお願いいたします。m(__)mで、セイコーGSは歩度調整が終わりケースニ入れます。回転錘を取付けるので一番仲介車をセットします。回転錘を取り付けました。パッキンを交換して裏蓋を閉めます。これで完成です。で、直接のお客様のローライ35も作業をしています。シンガポール製で古くは無いので問題はないと思いましたが・・露出計ですが、すでにCdsは交換されていました。また、調整用の高輝度側の半固定抵抗も交換されています。オリジナルより少し大きいのでビニールテープで絶縁してありますね。このタイプの抵抗もすでに入手不能ですので、C...忙しくなっての巻

  • ビトマチックⅡaは良いカメラの巻

    カメラ市用の作業になると思いますけど、フォクトレンダー・ビトマチックⅡaが来ていました。レンズはウルトロン50mmf2付は少数派の個体のようです。しかし、ボディーサイズの割には巨大な鏡筒はどこから分解したらよいの?という感じです。画像は分解途中でまだシャッターユニットは露出しません。多段ロケットのようですが、各部品の精度と強度がすばらしく、キヤノンG17のようにグラついたりしません。まぁ、比較の対象ではありませんが、この時代のフォクトレンダーの作りは流石、西ドイツ製と思わせます。やっとカム板が現れました。シャッターはプロンター製で、右がスローガバナー、下がセルフタイマーです。作動が不良なので分解洗浄をして行きます。前群繰り出しのレンズユニット。この分厚い真鍮製のリングはフィルム感度表示と真鍮露出部分が距離...ビトマチックⅡaは良いカメラの巻

  • ローライフレックス3.5Dの巻

    ローライフレックスは2.8F(3.5F)辺りは見れば分かりますが、その前のBCDなどは良く分かりませんね。この機種は3.5Dだそうです。(店長さんにお聞きしました)昭和30年前半の発売でしょうか?いつものようにファインダーから清掃します。フードは取り外し式にはなっていないネジ留めです。内部の汚れを清掃してミラーは周辺腐食はありますが使用可能なので清掃して取り付けます。スクリーンは方眼入りのガラス製です。取り外して洗浄しました。何度か分解を受けていますが、シャッターユニットのシンクロターミナルを接続するネジが無く配線されていません。ここのネジは非常に細く、通常のカメラネジでは合いません。私は腕時計もやるので探してみると、ケースに機械を止めるネジがぴったりでした。時計もやっていて良かったです。シャッターユニッ...ローライフレックス3.5Dの巻

  • 56系は特殊なのだの巻

    56系のグランドセイコー(GS)5646-7030ですけどね。秒針は動くのに長短針が動かない故障です。原因は筒カナの滑りですが、基礎キャリパーの5606Aは、普通の軸配置ではなく特殊な設計になっていて、筒カナが二番車にマサツカナとして組み込まれているので簡単に修正が出来ません。とりあえず分解をして行きます。これが二番車です。部品番号をお知らせしましたらオーナーさんの方でデッドストック新品を調達して頂きました。助かります。では、オーバーホールになってしまいますので超音波洗浄をして組み立てて行きます。香箱車の歯を清掃して組み込みます。三番車の次に新品の二番車を組みます。輪列が組み終わって一番受をセットします。コハゼをセットして角穴車を取り付けます。筒カナをセットしますが、普通の機械は側面を潰して摩擦を発生させ...56系は特殊なのだの巻

  • 不注意が・・PEN-FVの巻

    激しく角をへこませて痛々しいPEN-FV#11327XXです。現オーナーさんのミスかは知りませんが、「何とか修正をして欲しい」とのご要望です。しかし、一番修正が困難な部分で、美的観点からの修正では到底お受けできません。じつは、裏蓋が開かない状態でした。⇧部分のトップカバーが上からの衝撃で下がってしまい、裏ふたが収まるスリットが狭くなって裏蓋が挟まっているからです。ヘコミ面を見るとコンクリートの上に落下したと分かります。ここまでへこんでいると多少叩いたぐらいではへこみは動きません。特にクロームボディーは真鍮母材の上にニッケル層とクローム層がありますので、ブラックモデルよりも硬く、より修正が困難なのです。今回は機能的な観点から修正をしましたが、これ以上力を掛けると真鍮母材にクラックが入りますので止めておきます...不注意が・・PEN-FVの巻

  • 分解機のローライB35の巻

    分解を受けて変なことになっているローライB35です。まず、フィルムカウンターが動かない(B35の定番)のでトップカバーを分離してみると、送り機構の問題ではなく駒数盤の「8」部分が陥没しています。これでは動けません。駒数盤を外してみると・・何をしたのでしょうね?理解が出来ません。修正をしておきます。このカメラはファインダーが汚れやすいですね。カバーも無く解放されているからでしょう。フレーム枠も汚れていますが蒸着を痛めないように清掃します。巻き上げも何か変です。分解してみると・・まず↗に対角で2つ入っている「カップリング」の1つが入っていません。この部品は予備がありません。次にギヤのタイミングが狂っています。→の合マークの時↗のボッチが●の位置でないといけません。スプロケット軸の断面が半円になっていて、チャー...分解機のローライB35の巻

  • 自転車修理とミノルタ・レポの巻

    関東地方はここ数日、真冬としては珍しく雨がちな日が続いていましたが、今日はやっと晴れ間が出たので午前中は自転車の修理をしていました。息子の通勤用自転車ですが、庭保管のため紫外線により定期的にケーブルのアウターが劣化します。過去に何度かアウターを交換しているとインナーケーブルの端末もばらけてアウターが通らなくなりますので、今回は両方交換しました。前もってシフターのインナーを交換しているところ。今回はパンクのおまけ付です。普段はチューブの修理はせず、新品と交換しているのですが、タイヤが摩耗していて近々に交換予定なのでその時にチューブも交換することにして今回はパッチを貼ります。パンクの原因はφ0.2長さ4mm程度の鋼線でした。タイヤの中から取り除くのは時計修理用のピンセットでやっとで老眼にはきついです。F.Rの...自転車修理とミノルタ・レポの巻

  • 今年お初のローライ35の巻

    やばっ。今年お初のローライ35をやろうと思って段ボール箱から掴んで来た個体がこれ。新年早々ちょっときつい気がします。まぁ、掴んでしまったのでやりますけど・・ジャーマニー#3011XXXですけど、かなり長期間に放置されていたようです。ざっと点検すると、シャッター不動、露出計感度低下、沈胴作動不良、絞り作動せず、レンズカビ、メーター窓クモリ、レバーアテ欠落、巻き戻しダイヤル回転重い、それに上下カバー腐食(色入れ剥離)などがあります。こちらの角が一番ひどい・・メーターガラスは曇りで研磨が必要です。シャツターボタン座なども緑青が発生しています。とにかく、沈胴ロックの作動が重いのと、絞りがダイヤルに同調していないので分解して修理をして行きます。先に沈胴チューブのフェルトは調整しました。地板を分離して清掃と注油をして...今年お初のローライ35の巻

  • 今年お初のPEN系の巻

    以前にシャッター幕を交換したPEN-FVですが、ストロボ発光せずで戻りました。古い部品はピンセット先のリン青銅の切片の先端が左側に曲がる傾向があり、組立時に修正はしたのですがリン青銅はバネ性が強く戻ってしまったようです。画像は再度真っ直ぐに修正をしたところ。アナログテスターにて同調を確認しておきます。それで問題は解決と思ったのですがターミナルにも問題が有りました。FT用も同じですが、使われているターミナルは品質がイマイチで絶縁体をカシメてあるカシメが緩んでユルユルに状態になっていて、それによってストロボが誤発光してしまうのです。再カシメをしておきますが、再カシメでは緩みやすいので接着併用としました。現存の個体は殆ど中心電極がグラついていると思いますよ。FVはオーナーさんご希望の全反射ミラーも交換して修理は...今年お初のPEN系の巻

  • ローライ35LEDは難儀の巻

    汚れ放題で現役でないローライ35LEDが来ました。ばっちいカメラは嫌いなので、取りあえず清掃してみましたが、すると元は比較的きれいな個体だったようです。ローライ35LEDはローライ35ベースのTEとは違ってローライB35系の発展モデルです。露出計の受光素子をセレンからCdsを飛び越してSPDとしたモデルです。過去に分解を受けていまして、シャッター音はしますが、シャッター羽根がコントロールされていません。また、電池を入れてみてもLEDは点灯しません。トップカバーを開けてみると・・リード線が断線して転がっていました。これ、どこに繋がっていたのか?そもそも、リード線が非常に細く、また長さに余裕がないのと芯線の劣化でトップカバーを開けた時点で断線の危険があります。予想に反してB35ではスペースに余裕があった部分に...ローライ35LEDは難儀の巻

  • ライカⅠCの部品がの巻

    バルナックライカは嫌いではなくて、昔に私物で遊んでいた時期もありますが、まさに教科書のようなカメラですね。で、ⅠCはファインダーも何もない廉価版なのか顕微鏡撮影などの用途用なのか知りませんけど、この個体は←の巻き戻しノブの基部に嵌っているはずのカラーがないとのことで、何とかして置いてとのことですが・・確かに真鍮の軸受けがそのまま見えているのは変ですね。パーツリストには42-486-15として書かれていますから付いていたんでしょうね。実物を知らないので、Ⅲfなどを参考に寸法割り出しをしてアルミ材で旋盤加工してみました。巻き戻しノブを取付けると見える部分は少なくなりますからこれでも目立たないかな?全体のメンテナンスもしておきますね。Ⅲfには視度補正機構がついているのでカラーの構造も異なりますね。挽目最小で加工...ライカⅠCの部品がの巻

  • 新年おめでとうございますの巻

    みなさん、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。じつは5日ぐらいまではブログはお休みのつもりでしたが、アクセス解析を見ると沢山の方が訪問してくださっているので、みなさんも暇を持て余していらっしゃるのかなぁと思いまして、公開予定はなかった作業を簡単にUPすることにします。また、複数の方より年賀状を頂きましてありがとうございました。当方、喪中につき年賀状はお出し出来ませんでしたので、ここでお礼申し上げます。で、暮れは普段あまり手掛けないカメラをやっておりました。マミヤC33ですが、普段はローライの二眼レフに慣れていますので国産メーカーのカメラは如何にも日本的な設計と加工が見えて興味深い作業でした。ミラーが曇っていますが清掃できれいになりました。ビューレンズも分解して清掃しておきます。...新年おめでとうございますの巻

  • 御用納めはPEN-Sでしょうの巻

    これが直接のお客様カメラの御用納めになりますかね。PEN-Sか2台ですけど、どちらも現役ではなく、恐らく10年単位で放置されていた個体てしょう。シューが陥没していますね。ここの材質は曲がりを戻そうとすると折れてしまうのです。トップカバーにもメッキの腐食が目立ちます。本体の内部も汚れ放題です。すべて洗浄をしてから組み立てて行きます。洗浄を終えました。やはりクロームメッキ層が手遅れ気味です。では組み立てて行きます。御用納めはPEN-Sでしょうの巻

  • これは厄介ローライ35Sの巻

    あっという間にクリスマスかぁ、私には関係はないですけどね。ローライ35系もいろいろなコンデションで私のところにやって来ますけど、このローライ35Sブラック#2387XXXはちょっと厄介な予感がします。トップカバーにへこみなどはなく基本的には悪くはないと思いますが、保管の状態が悪いです。外観のメッキ部品はすべて腐食が出ています。う~ん、困ったね。当然、裏蓋の底部も同じ様な状態です。意外に露出計が動いたのはラッキーでした。その他はファインダー、レンズ汚れ。シャッター低速不良など定番の不具合がありますのでメンテナンスをして行きます。まず、トップカバーの洗浄と交換できる光り物は交換します。一番気になったのは、沈胴部のグラつきです。フェルトも摩耗しているのですが(交換しました)、異常に首を振ります。また、沈胴のレン...これは厄介ローライ35Sの巻

  • きれいなPEN-Fの巻

    そろそろPENが集まって来ましたのでPEN-Fをやっておきます。#1998XXと巻上げ機構などが改良された良い時期の個体です。外観もきれいで、あまり使用された個体ではないです。未分解とも思いましたが、アンダーカバー裏に修理記録のラベルが貼られていました。何をしたのでしょうね。フィルムレールもそこそこ腐食も無くきれいです。やはり、あまりフィルムを通していませんね。トップカバーを開けてみると・・接眼枠右の劣化したモルトが取り除かれています。全反射ミラーを清掃したようです。プリズムのコーティングがひどい汚れです。これは清掃をするとコーティングが剥離する可能性があります。ダイカストボディー他を洗浄しました。では組み立てて行きます。スプロケットは樹脂になっている頃で、樹脂がくすんでいましたので軽く研磨をしてから組み...きれいなPEN-Fの巻

  • シンガポール製のローライ35の巻

    すみません。オークションで中古のアルミホイールを入手しまして、それに新しいタイヤを履かせに行ったりして時間を取られて作業が進んでいません。中古店様からのローライ35のご依頼は、どうしても商品性から初期型のドイツ製(ジャーマニー)が多いわけですけど、私はカメラを製造していた経験から、製造移管先のシンガポール製が劣っているとは思いません。部品の製造もシンガポール製となった後期の個体は分かりませんけど・・稀にシボ革の表面がベトベトになって蝋のように溶けだしている個体もありますからね。まぁ、所有者としてはMADEINGERMANYBYRolleiの彫刻に満足感を得る気持ちは理解出来ますけどね。この個体はシンガポール製#62049XXと随分と後期の個体ですが、巻上げギヤの腐食を見ても状態はよろしくなく、特に巻き上げ...シンガポール製のローライ35の巻

  • ローライフレックスTの巻

    ローライフレックスTはローライフレックスとローライコードの中間のようなモデルですかね。あまり来ないので得意ではないのですが、他のローライフレックスに比べてコストダウンのためか仕様が異なっているのも慣れない理由です。まず分解しにくいのが↗のシンクロ接点のレバーで抜け止めピンを外すのに苦労します。↖はシャッタースピードと絞りの表示をリボンテープによって行っている点。これが切れると修復が面倒です。まずシャッターのメンテナンスをしておきます。巻上げ関係のメンテナンスをします。ハンドルを止めるピンが曲がり気味でなかなか抜けてくれない。このカメラは6x6cmのほかに24x36mm16枚撮りも出来ますが、←のレバーが上下することによってカウンター盤の裏側にある2枚の巻き止めカムを切り替えることによって巻上げ量を制御しま...ローライフレックスTの巻

  • 全く不動のローライ35ブラックの巻

    ローライ35系が溜まっているのでもう少し続けます。このブラックモデルは#31701XXとジャーマニーだけども初期ではない個体。外観にへこみは無いですが、潔い良いくらい全く動かない。このくらい動かないと気持ちが良いよね。巻上げ出来ない、シャッター下りない、シャッターダイヤルにメーター指針が連動しない等々・・Cdsは汎用に交換されている。地板は傷だらけ、→レリーズレバーは動かない、→リンケージは固着している。ユニットを分離しました。いじり回されて固着しているという状態。スイスの都市の販売店シールが貼ってありますので、海外で分解修理?を受けたものと思われますが・・電池表示プレート(PX13)の両サイドが腐食していることからもこの個体は電池の液漏れを起こして、それでCdsがダウンし各部までガスによる軽微な腐食が伝...全く不動のローライ35ブラックの巻

  • ペトリF2のファインダーの巻

    ご常連さんからペトリF2という珍しいカメラが来ました。ファインダーの清掃をご希望ですのでカバーを分離して見ます。巻上げレバーの戻りもゆっくりですね。距離計はオーソドックスな設計で、この頃のペトリは作りは良いようです。しかし、後で距離計の調整では手こずりますが・・各レンズとミラーのカビと汚れがひどい状態で接眼からも二重像は良く見えません。ハーフミラーは中央部分■が金コート。対物レンズ後にフレーム枠ガラスがありますが、この頃のメッキはまず拭けません。しかし、すごい汚れなのでメッキ部分を残して拭き上げをすることにしました。フレーム枠ガラスと対物レンズの間にカビ汚れがありますので分離して清掃をします。こちらも蒸着のフレームは残して拭き上げをします。まぁ、何とかきれいになって接眼からの見えも良くなりました。問題は無...ペトリF2のファインダーの巻

  • 初期型ブラックのローライ35の巻

    ローライ35系が多く入っていますので作業をしています。作業内容はいつもと同じですのであまり書くこともありません。#3010XXXですので結構初期の個体ですよね。ブラックのカバーには真鍮製とアルミ製がありますが、この個体はアルミの黒アルマイトですので梨地が細かく、少し滑りやすい感じです。また、真鍮製よりは全体に軽いです。内部は金属ギヤの巻上げ関係。初期としては露出計のCdsは元気です。レバーアテを熱カシメして研磨をしたメーターガラスを接着しました。スプロケット軸上部の遮光紙片はいつごろから入っているのでしょう?この個体には入っていませんでしたが、途中で抜かれている可能性もあるので新しく入れておきます。沈胴のフェルトを調整しておきます。メーターの感度を調整していると・・これは変です。絞りダイヤルに同調して動く...初期型ブラックのローライ35の巻

  • オークションレベルのローライ35の巻

    すみません。運転免許の更新だったので、未だに「眼鏡等」が付いていない状態で更新させるため、数日前から作業は控えめにして睡眠時間を取っておりました。今日、お陰様で無事に規制なしで更新することが出来ました。実際の運転は危険なのでメガネをしていますけどね。で、オークションなどに出品されている使われ放題のままのようなローライ35#32995XX(シンガポール)が来ましたよ。トップカバーのへこみ、巻き戻しレバーの化粧ネジが規格外で右のカバー固定ネジが欠品しています。全体に手垢汚れがあります。シャツターは低速不調、ファインダー汚れ、沈胴はスカスカ、ヘリコイドの抜けている。典型的なオークション品質。結構へこんでいますね。金属が陥没部分は戻りませんが、出来るだけ修正しましょう。SINGAPOREなのでファインダーはレンズ...オークションレベルのローライ35の巻

  • カメラ店様経由のローライ35の巻

    その前に、巻き上げが出来ない状態のローライ35Sを見ます。原因は巻き止めレバー(白い樹脂)の動きが悪く、シャッターが切れた後でも巻き止めが解除されないのが原因でした。一度分解をして清掃のうえ再組立をします。巻き止めレバーのテンション用バネを掛けるのにコツが要ります。これで良好な作動となりました。で、本題。カメラ店様経由のローライ35ジャーマニーのオーバーホールをしますが、現状は故障をしているわけではありませんので通常作業となると思います。#30447XXですから初期型にはなるんでしょうか。しかし、内部のギヤなどは樹脂になっていて以降の仕様になった頃です。HONEYWELLのダブルネーム機できれいな個体ですが、巻き上げがかなり重い印象です。ご指示はft表示をm表示に変更、メーター窓ガラスの汚れ改善、レバーア...カメラ店様経由のローライ35の巻

  • ローライフレックス3.5Fのメンテナンスの巻

    通常のローライフレックス3.5Fのメンテナンスをしています。特に大きな問題はないので書くことも無いと思いますが・・この個体は、シャッターが粘るとのことでしたが、シャッター羽根と絞り羽根に油が回っていますので洗浄などをして行きます。フードを外そうとしましたがスムーズに外れませんでした。これも多いトラブルですが、クランプを止めるキーの接着固定が外れているのです。クランプを分離して見ると、入っているはずのバネがありません。バネを追加接着しておきます。クランプを組み立ててキーを接着しておきます。これは別の個体。絞りがf11までしか回らないとのことです。あらほんと。フォーカシングダイヤル基部の被写界深度スケールもここまでしか動きませんね。ローライフレックス3.5Fのメンテナンスの巻

  • ローライフレックス3.5Fのメンテナンスの巻

    通常のローライフレックス3.5Fのメンテナンスをしています。特に大きな問題はないので書くことも無いと思いますが・・この個体は、シャッターが粘るとのことでしたが、シャッター羽根と絞り羽根に油が回っていますので洗浄などをして行きます。フードを外そうとしましたがスムーズに外れませんでした。これも多いトラブルですが、クランプを止めるキーの接着固定が外れているのです。クランプを分離して見ると、入っているはずのバネがありません。バネを追加接着しておきます。クランプを組み立ててキーを接着しておきます。これは別の個体。絞りがf11までしか回らないとのことです。あらほんと。フォーカシングダイヤル基部の被写界深度スケールもここまでしか動きませんね。右のカバー側がf22の位置。左のデファレンシャルギヤの位置が間違っています。絞...ローライフレックス3.5Fのメンテナンスの巻

  • ブログに取り上げると・・PEN-Dの巻

    ブログに取り上げると同じ機種の修理ご依頼を頂くことが多いです。このPEN-D#6515XXは数年前に他店様にて修理を受けているとのことですが、巻上げ完了状態でシャッターが切れない。原因は想像出来ますが、D系の場合はシャッター羽根の後に後玉があるので簡易テストが出来ませんので、ここまで分解しました。予想通り、このシャッターの持病というかシャッター羽根の作動不良でした。定期的にメンテナンスをして行く必要のあるシャッターではあります。ブログに取り上げると・・PEN-Dの巻

  • 301番台のローライ35をやるよの巻

    しばらくローライ35をやっていないので、301番台のジャーマニーをやっておきます。コンディションはあまり良いとは言えませんが頑張りましょう。まず、沈胴が固着していてレンズが収納できません。ヘリコイドも抜けていますがO/Hするので問題はないです。あとトップカバー角にへこみがありますね。こちらの角にもへこみがあったかぁ・・圧板は最初期の仕様ではありませんがディンプル加工がないタイプです。ラッキーにも露出計は正常に作動しました。この頃の個体はCdsの特性劣化のため針は振れるが戻りが遅いものや、中央付近でフラフラ留まったりする個体も多いです。この個体も左端の0点指標のオレンジが白化しています。なんとか沈胴チューブを分離しました。←の部分が本体側で受けるバネに嵌っています。ピンセット先が沈胴チューブを回転させた時ロ...301番台のローライ35をやるよの巻

  • きれいなローライⅤbのメンテナンスの巻

    販売商品のメンテナンスをしています。ローライコードの最終型Ⅴbですが、永く生産された後半の個体と思われますので状態はきれいです。レンズの曇りやチャージレバーの戻り不良、シボ革剥がれなどの他、通常のメンテナンスをして行きます。チャージレバーはシャッターユニットに嵌っていますが、潤滑が無いと動きが悪く、かと言ってグリスでは抵抗が大きく戻りが緩慢になる。軽いオイルが良いようです。ここに嵌っています。後玉を分解して曇りの清掃をしておきます。シャッターは清掃と注油をしておきます。ビューレンズもかなり曇っています。こちらも清掃をしておきます。撮影レンズも曇っていますので分解清掃をしておきます。ファインダーの清掃。内部のホコリの除去とミラーとスクリーンの清掃をしました。この頃は本革ではなくビニール製のシボ革です。本体側...きれいなローライⅤbのメンテナンスの巻

  • ローライフレックス・スタンダードの巻

    ローライフレックスのスタンダードは、ベビーローライの4X4を6X6に変更したモデルとのことで小型ですね。ものの本によると製造は1932年(昭和7年)となっていますが大東亜戦争開戦のはるか前、私の父がまだ兵隊検査を受ける前のカメラと言うことですから相当古いです。このモデルは1/500がありますので後期型になるのでしょうか?長い間の使用によりボディーが痛んでいます。修理指示により作業をして行きます。まずストラップ取付け部の変形を修正していますが、裏側は緑青が大量に発生しています。裏蓋はアルミの1枚物なので底部の変形(4脚のギッタンバッコン)や背面の変形などが目立ちますので修正をして行きます。背面のへこみの修正をするため圧板を取り外します。アルミのペラペラな作りです。つぎにファインダー部。さすがにミラーのメッキ...ローライフレックス・スタンダードの巻

  • 分解機のPEN-Dの巻

    オーナーさんご自身でも分解組立をされるようです。PEN-D#6710XXが到着の後でPEN-Dの分解部品が届きました。「あと10年使えるようにしてください」とのことですが、このシャッターは厳しいかも知れませんね。まぁ、頑張ります。時に問題は巻き止めが利かないということのようです。あ~なるほど・・ここのネジは工場で調整されていて緩み止めが塗布されていますので緩めてはいけません。巻上げロックの掛かり量を調整してあります。あと、シャッター連動の→のレバーが の位置に飛び越していました。これですと巻き止めは掛かりません。古いモルトをドライバーの先でゴシゴシ落としましたか?剥離が不完全な上にアサヒさんのモルトを貼った?古いモルトの除去は溶剤で溶かして楊枝で取り除けばダイカストに傷を付けません。とにかく汚れ放題なので...分解機のPEN-Dの巻

  • 44万台のPEN-FT(B)の巻

    みなさんも、そろそろFTに飽きて来ましたでしょうか?この個体はシリアル#4406XXからは最後期の生産と思われますが、1970年3月製と一つ前に続けてやりました34万台より生産は古いのです。この頃のシリアル№についてはミステリーがありますね。で、未分解かと思いましたがシボ革の接着が弱いので分解機と思いました。しかし、シボ革を剥がしてみると通常のケトンで溶かしながら貼るグッドイヤー糊ではなく、元々両面テープと同様な糊(硬化しない)で貼られていることが分かりました。私もシボ革貼りの作業は当時のカメラ生産で経験していますが、これが意外に熟練が必要なのです。(一度貼り合わせると位置を直せない)70年代になると、そのような熟練作業から簡単に作業が出来る両面テープ貼りに移行していく過渡期ですので、このような仕様もあっ...44万台のPEN-FT(B)の巻

  • カクカクカクのPEN-FT(B)の巻

    広島のご常連さんからFT3台が来ていましたがブラック1台にして頂きました。この個体#2541XXはシャッターの調子は悪くはないと思いますが・・巻き上げの感触が「カクカクカク」という感じで最悪です。また、電池をセットしても露出計が動きません。25万台なら動くと思うけどなぁ・・25万台で露出計が動かないのはこんな原因だよなぁ、と予想はしていましたが、それにしても大量の電池液漏れを起こしています。裏蓋まで染みているのは見たことが無いかも?裏蓋を開けてみると・・内部にも影響がありますね。塗装面にも染みているので塗料が侵されていて洗浄で剥がれる可能性もあります。圧板のメッキも侵されています。電池室から基板に来ているリード線も腐食をして断線しています。電池液はリード線の芯線を登って来るのです。これは全てやり直さなけれ...カクカクカクのPEN-FT(B)の巻

  • PEN-FTが続くのでの巻

    どうしたんでしょうかね?到着しているカメラを見るとPEN-FTがずっと続くのですね。同じ機種を続けられないですから、途中で他を入れたいとは思いますが、ドラマが無いかぎり同じ作業の繰り返しですので、少しUPの間を開けさせて頂くかもしれません。では、たぶんドラマは起きない後期型の#3437XX(1970年05月製)から始めます。この個体は未分解機でした。後期型としては光学系の状態が良くありませんね。ハーフミラーは交換予定ですが、リターンミラーも劣化が進んでいますね。では、分解洗浄後にモルト貼りから進めて行きます。フィルムレールもきれいな良いダイカストボディーです。アイドルギヤ軸の上下にはグリスを塗布して組みます。シャッターやナットを洗浄のうえ点検します。後期型ですのでチャージギヤはナットによる組立式となりまし...PEN-FTが続くのでの巻

  • 困ったローライ35ブラックの巻

    中古カメラ店様仕入のローライ35Sですが一見よさげですがいけません。まず問題はレンズのヘリコイドが固着していてビクとも動きません。シャッターユニットを分離しました。ヘリコイドのリングががっちりと噛み込んで動きません。ネジは固着すると強大な力を出して大きな力を掛けても緩まないのです。では奥の手工具で・・とりあえず本体側のメンテナンスをして行きます。スプール軸やアイドラギヤを洗浄グリス塗布します。ファインダーは過去に分解清掃されていますがそれでも汚れ放題です。接眼レンズを分離して清掃して戻します。その他、シャッターの低速不調ですのでガバナーを洗浄メンテナンスしました。ここで、内部からプラのかけらが出て来ました。ローライ35の場合嫌な予感です。予感は的中。↙のチャージギヤのカムが欠けています。最悪だね。。この部...困ったローライ35ブラックの巻

  • 初期型のPEN-FTの巻

    初期型のPEN-FT#1496XX(1967-7月製)は汚れた革ケースにレンズとシューアダプター付きで、どう見てもお家の形見のような出で立ちですが、オーナーさんからいわれはお聞きしていません。で、初期型を修理依頼するとは良い心がけです(笑)ざっと点検すると、シャッターは切れるがフリクションが大きく露出計は不動(でしょうね)で、付属のレンズ38mmは回転ゴリ、絞り羽根油、レンズ曇りなどあり。しかし、最近PEN-FT系の修理ご依頼が多いです。どうしたのでしょう?いつものように分解清掃からの作業です。シャッターユニットは意外に初期型ですけど悪くはありません。摩耗もないです。初期のユニットはナット類が緩みやすいですが、点検のところ大丈夫でした。では、洗浄注油をして行きます。あっ、初期型なのでシャッターバネのテンシ...初期型のPEN-FTの巻

  • ETAクォーツユニットの交換の巻

    ブランドはハミルトンの腕時計ですけど息子から電池交換の依頼を受けました。しかし、クォーツユニットが故障したことによる止まりでした。じつは数年前にも故障をして、メーカー修理(ユニット交換)では3.5万円?ほど掛かるとのことで、私かオークションでユニットの生きているジャンク時計を入手して交換しておいたのでした。このユニットは婦人用のスモールセコンドで、それを紳士用に流用しているので電池ライフも短く、故障も早いのかも知れませんね。すでに生産をされていないようで15石と使い捨てユニットでは(スイス製ETA980-163)ないものの、ネットで1万円程度で入手しました。2回目のユニット交換なので、そろそろ針の固定が緩くなってくる頃です。特にスモールセコンドの秒針はきびしいです。針に傷を付けないように慎重に分離します。...ETAクォーツユニットの交換の巻

  • ローライコードⅣの巻

    裏蓋の開閉がスムーズでない個体です。裏蓋が本体に接触してスムーズに締まりません。また、四つ足の1つ(画像)が陥没しているためテーブルに置いた時にギッタンバッコンになります。観察すると↑の部分が打撃を受けてへこんでいるのが分かります。板金で修正をして行きます。ローライコードⅣの巻

  • ローライ35と35Tのメンテナンスの巻

    販売用の商品のメンテナンスをします。ローライ35ジャーマニーですが、特に大きな故障や欠点はないので、返ってブログネタにはならないのでやりずらい・・オークションなどでは「良品」レベルですが、商品としてはこのレベルではダメなんですね。外観は目立つほどのカバーのへこみなどはなく、トップ面に小さなエクボ程度ですので修正をしておきます。また、メーターの0指標のオレンジが白化しています。稀にこのような塗装状態になっている個体があります。各部の軸受けやファインダーの清掃、シャッターの低速不良などをメンテナンスしておきます。沈胴も少し緩い感じですので分離してフェルトの調整をします。シャッターとレンズは清掃しますが、シャッターの留めネジの錆が目立ちますね。このネジだけ激しく錆びています。表面処理が不良だったのでしょうかね?...ローライ35と35Tのメンテナンスの巻

  • シャッター幕破壊のPEN-FVの巻

    運転会はレイアウトが民家に作られていて照明が非常に暗く撮影が出来ませんでした。20系客車を引くEF65。特急さくら80系湘南電車。私が持って行ったツボミ堂のBタンク。ちゃんと走りました。二部屋ぶち抜きの大レイアウト。ポイント操作だけでも大変です。豪華EF57重連。Nゲージとは迫力が違います。後にちらっとロマンスカーの編成が見えます。数十万円の価値とか?C62と思いきやD52でした。その他、天賞堂のカンタムシステムを搭載したEF58の汽笛や走行音を初めて聞きました。感動します。で、お仕事です。このPEN-FV#1327XXはシャッター幕が破壊しています。言われるシャッター幕の破壊は、それほど多くはないと思いますが、自然破壊の場合はセンスを畳んだように圧縮されます。異物で突いたような破壊のように見えますけどね...シャッター幕破壊のPEN-FVの巻

  • キヤノンデミのメーター交換の巻

    今日は修理ご依頼のカメラが3名様から到着していますが、少し多忙になって来たのと明日は高校時代の鉄道模型クラブ(HOゲージ)の先輩たちと運転会がありまして、出掛けますのでカメラの拝見は少しお時間を頂ければと思います。運転会の模様はまたUPしますね。で、少し前にやりましたカラーデミですが、露出計が不良でした。オーナー様が露出計の生きているジャンクを入手されて来ましたので、ユニットごと交換することにします。しかし、トップカバーの留めネジがモルトの影響で激しく腐食をしていまして外れません。何とか分解に成功してメーターユニットを取り出しました。メーターユニットは2本のネジで取り付けられています。メーターユニットを交換しました。感度調整をします。キヤノンデミのメーター交換の巻

  • 302番台のローライ35ジャーマニーの巻

    ローライ35は小さくて重い、決してホールド性の良いガメラではないですね。よって落下によるカバーのへこみが多いわけです。この個体#30235XXも右肩が激しくへこんでいます。角部分は金属が圧縮陥没していますので修正は無理なんですね。まぁ、見にくくない程度に修正をしておきますが・・ヘリコイドグリス抜けなど各部に劣化がありますのでオーバーホールをして行きます。特に画像にすると目立ちますが、実用上はそれほど気にならない程度にはしておきました。先にトップカバーの洗浄しておきます。傷が目立つメーター窓は研磨をしてあります。欠落していたレバーアテを熱カシメしました。外観にへこみがあるので比較的安価に入手が出来たそうですが、メカやレンズなどは良い状態ですので通常の作業です。アイドラギヤの洗浄とグリスUPをして組みます。そ...302番台のローライ35ジャーマニーの巻

  • 42mm付きPEN-FTブラックの巻

    大口径の42mmは絞り羽根の作動が重いですから、フリクションが大きいカメラの場合、シャッターがフリーズしてしまうことが多いです。このレンズも絞りが非常に重く、カメラ側の作動トルクでは押し切れない状態です。オーバーホールが必要ですね。#2623XXのFTブラックモデルです。先日の個体同様、非常に良いコンデションですが、生産が少し前のため塗膜の艶消しが少し磨滅して光っています。まぁ、先日の個体の状態が良すぎるためで、この個体でも充分素晴らしいコンディションです。過去に分解歴有りですが、オーバーホールをして行きます。42mm付きPEN-FTブラックの巻

  • ロードⅣBのメンテナンスの巻

    岡谷光学のロードⅣBが来ています。1955年製のカメラだそうですが、いつ見てもがっちりとした作りで好感が持てます。オーナーさんは、その長野県の岡谷にお住まいの方です。ft機のブラックモデルですから輸出された個体でしょうね。ブラック塗装は非常に上質で黒味に高級感があります。画像の専用フィルターと専用フードは貴重ではないのでしょうか?シャッターは精工舎のMXと国産高級機が搭載されていますので信頼性は高いのですが、シャッターを切ってもシャッター羽根が開かない時が多いです。洗浄と注油などをしていきます。スローガバナーを洗浄して注油をします。ファインダーの汚れがひどいのでトップカバーを開けようとしましたが・・過去に駒数計のノブを外そうとしてロックのイモネジを壊されています。さて難儀なことです。かといって開けなければ...ロードⅣBのメンテナンスの巻

  • PEN-SとPEN-D兄弟の巻

    秋田のご常連さんからPEN-SとPEN-Dが来ていました。両方とも状態は悪くはないと思いますが、シャッターは粘って眠い状態。このシャッターですから工場を出たままメンテナスを受けていない場合調子良く動くものはないと思います。まずは全て分解をして本体を洗浄したところ。裏蓋開閉鍵の留めネジが緩んでいて脱落しそうでした。分解をして古いグリスを洗浄します。#3463XXと昭和38年4月製のためシャッターユニットは変更前になっています。↘のネジが以後は逆に本体から生えるシャフトにナット留めになります。強度の問題でしょうかね。画像のように、シャッターを切ってもシャッター羽根が開いたままで停止します。特の摩耗はありません。フリクションが大きくなっているだけです。組立の最後にシャッター羽根を取付けて完成。シャッターユニット...PEN-SとPEN-D兄弟の巻

  • ローライ35ジャーマニー2台の巻

    ローライ35ジャーマニーが2台来ています。どちらも外観のへこみなどはなく良い個体です。しかし、#30259XXは不具合が多いのでオーバーホール。#30093XXは限定修理とします。#30259XXは沈胴がスカスカです。沈胴部分を過去に分解されているようです。ヘリコイドグリスも抜けています。レンズも汚れがありますのでシャッターを分解清掃します。手前右のネジがありませんね。軸受けやギヤの洗浄グリス塗布をして組みます。その他、シャッター低速不調を修理しておきます。沈胴のフェルトは分解されていまして、再組立の時に無理に沈胴チューブをねじ込んでフェルトを痛めています。B(バルブ)で止まらない。これも多い故障です。ピンセット先のカシメの固着です。たまにBまでシャッターダイヤルを回して固着しないようにした方がよろしいか...ローライ35ジャーマニー2台の巻

  • 緊急作業のPEN-FT(B)の巻

    昨日お電話を頂きました。「今週末の娘の修学旅行にPEN-FTを持たせたい」え~今週末~?。お嬢様の思い出作りですから何とかして差し上げたいと緊急で送って頂きました。来て見てびっくり、こんな塗膜の磨滅も無い個体が残っているとは。お電話を頂いたお父様も使用されたカメラだそうです。ストラップも新調されていますね。トップカバーを開けるとやはり未分解でした。使われずに長期保管のため#3166XXと後期の個体ですがハーフミラーは腐食しています。その他、巻上げのゴリツキが顕著に出ています。では作業に入りますが、途中でUPする時間は無いと思います。緊急作業のPEN-FT(B)の巻

  • PEN-FTが続くの巻

    ブログで取り上げた機種の修理ご依頼が多くなる傾向にありますが、先日のハーフミラー製作のお知らせも影響したのかもしれませんね。PEN-FTが続きます。この個体#2367XXはスクリーンをスプリットイメージに改造されています。トップカバーを開けて気になるのは・・まず、接眼プリズムの取付角度が正確ではありません。次に貼られている遮光用モルトに隙間が空いています。これでは意味がありません。最後は巻上げレバー裏の防塵カバーが付いていません。接眼プリズムの取付位置を見てください。何か修正の意図があったのでしょうかね。では、分解洗浄から組み立てて行きます。23万台付近では、巻き上げレバーの取付けネジがスリ割り(-)のため、緩み止め剤を塗布されているので緩めることが非常に困難です。23万台ですでにシャッターバネは条数の多...PEN-FTが続くの巻

  • 過去限修理のPEN-S3.5の巻

    中古店様からの修理ご依頼の場合、どうしても予算の関係で限定修理とならざるおえない場合がありますが、この個体は、購入されたオーナーさんから全てオーバーホールのご依頼頂いて里帰りしています。ファインダーの対物レンズは過去に清掃を受けていて、レンズの接着がすごいことになっていたのは記憶にありますが、手を付けることが出来なかったのです。駒数ガラスがトップカバーより下がっています。これは、オリジナルのエポキシ接着が外れて、それをゴム系接着剤で隙間が空いたまま接着をされてるのです。古い接着剤の除去など、やり直すためには工数が掛かるので、手を付けられなかったものです。先にシャッターユニットは洗浄組立をしておきます。過去限修理のPEN-S3.5の巻

  • 羨望の組合せPEN-FT(B)の巻

    #4407XXのPEN-FT(B)と38mmパンケーキの組合せ。しかも程度は美品とくれば私も欲しいですね。いつも思うことは、40万台のFTは確実に存在するのに、あまり見かけませんよね。普通であれば生産後期の個体が市場に多く残って当然と思うのですが出て来ません。マニアさんが仕舞い込んでいるのでしょうか?それとも別の理由があるのでしょうかね。FTの方は外観は美品ですが、ファインダーの劣化や巻上げのゴリツキ、電池液漏れによるリード線の劣化などが目につきます。38mmパンケーキの方も美品ですよ。殆ど使用されなかったのでしょう。ただし、パンケーキの持病のヘリコイドグリス抜けやレンズのカビ汚れが多いです。今回はパンケーキの方を先に片づけて行きます。意外に絞りの復帰がスムーズでない時があって手こずりました。設計自体はガ...羨望の組合せPEN-FT(B)の巻

  • 残念なペトリカラー35の巻

    在庫切れとなっておりましたPEN-FT用ハーフミラーの新ロットを小ロットにて製作しました。益々時代はオリジナルと同じ銀メッキのミラー製作は困難となっており、それに伴ってコストも上昇していますが、価格は据え置きの1枚6,000円です。次ロットの製作は決めておりませんので、ファインダー劣化のFTを所有されておられる方はお早目のメンテナンス依頼をご用命ください。また、プロ、ハイアマチュアの方には部品として供給致しますのでご連絡をお待ちしております。で、なんか最近ペトリカラー35が来ますね。なかなか厄介なカメラなんですが・・この個体は外観は比較的きれいですが、持病の沈胴の作動機構に問題が有り、その他、露出計やファインダーにも不具合があります。オーナーさんが不良個所を書いて貼り付けてあります。沈胴の繰り出しや収納は...残念なペトリカラー35の巻

  • こんなのあり? PEN-Wの巻

    オーナーさんが入手されて来たPEN-W#1255XXですが、整備を受けていましてシャツターは作動するのでレンズの曇りだけ清掃して欲しいとのご要望です。なるほど各層のレンズが夜空に見上げる月のようになっています。しかし、整備を受けているのならレンズも清掃されているだろうに・・後玉側から見たところ。こちらはバルサムが黄変して曇ることが多いです。前玉のみにしてみました。そんなに酷くないのかな?と思った私が愚かでした。レンズを取り出してみると・・(^^;本来はバルサム貼り合わせとなっている2枚のレンズがバラバラで出て来ました。PEN-Wのレンズ構成はこのようになっています。↑の部分のバルサムが無い。おそらくバルサムが劣化をして曇っているので、レンズを加熱してバルサムを剥がしたのでしょう。私も多くの個体を見て来まし...こんなのあり?PEN-Wの巻

  • 微妙な頃のPEN-FTの巻

    夏の疲れが出たのか少し体調不良です。土曜日は都内の大学病院に定期健診に行かなくては・・しばらく間隔を開けて簡単なUPになるかも知れません。少し前にお書きしたからか、PEN-FTのオーバーホールのご依頼が増えました。ハーフミラーが足りない・・PEN-FTでは#1763XXと微妙な時期の個体です。10万台よりは露出計などはマシですが、他は改良前のユニットが使われている頃です。まず気が付いたのは露出計が動きません。シャッターユニットと同時ですのでリターンミラーユニットも改良(変更)前のユニットが使われており、どちらも作動バネが弱いタイプになります。特徴は↗のリンケージの形状が異なります。この頃になると半田付けのハンダが酸化して来て剥離や導通不良の原因にもなります。リード線の線間抵抗も大きめなので新しく作り直すこ...微妙な頃のPEN-FTの巻

  • TRIP 35のメンテナンスの巻

    ご常連さんからトリップ35ブラックが2台来ていまして、画像の1台はジャンクですがおみやげで頂けるとのことです。ありがとうございます。EE不良(赤マーク出ず)、フィルターリングの損傷などがあります。じつは本務機は特に悪いところも無いので作業はしなくても良いのでは?と思いましたが、予防的なメンテナンスとして実施することに・・トリップ35はPEN-EEと兄弟機種になりますね。設計は全く同一です。但し、共通部品はありません。分解をしてみると、きれいと思ったレンズは汚れがありましたね。清掃をしておきます。絞りユニットの洗浄をしてセットします。レンズを載せる前に絞りの作動を確認しておきます。ファインダーも全く同じですが、少し肥満気味になっただけ。清掃をしておきます。その他、各部の清掃と注油をしておきます。ブラックモデ...TRIP35のメンテナンスの巻

  • 次はPEN-FTの予定だったのだがの巻

    このオーナーさんは、コンパクト系PENを2回整備に出して頂きましたが、どちらも良好な個体でした。しかし、これはダメでした。不具合点をメモに書いて頂いていましたが・・製造は25万台の個体で、カバーと本体は合っているようです。まず、裏蓋がパカパカします。これは組み間違いをしているのです。ラッチの停止位置が上過ぎます。ラッチの先端が嵌る巻き戻し軸にはスリットが2本切ってありまして、その下側にセットするのが正規ですが、この個体の場合は上側にセットされています。それによって巻き戻し軸の上下ストロークが足りなくなって確実な裏蓋ロックが出来ないのです。ラッチ用コイルバネを接着されていますが、そんなことはしなくてよろししいので正しい組立をして欲しいと思います。トップカバーの巻上げレバー左のネジが無い。裏蓋を開けてみるとシ...次はPEN-FTの予定だったのだがの巻

  • バイク(レース)の写真の巻

    毎日カメラの作業をしているとストレスが溜まりますね。そんな時、古いネガをスキャンして懐かしく思い出しています。バイクは免許の取得できる16歳の誕生日に学校をさぼって府中の運転免許試験場に行ったね。同じ高校の生徒も来ていたような・・最初は50ccから始めてスズキAC50、ヤマハAT1、ホンダCB350と乗り継いでカワサキ500SSマッハⅢにたどり着きました。この写真は19歳ぐらいかな?かなり痩せていましたので腕力が無く、マッハⅢは重量車なので一文字ハンドルはかなり厳しい。当時のヤング?はパンタロンだったよね。私の走るレースは第1レースなので他のクラブ員のようにのんびりはしていられません。まぁ。昨日セッティングと整備は終えているのでマシンのチェックです。ゲートオープンを待っています。なんか映画の「汚れた英雄」...バイク(レース)の写真の巻

  • 久々正規修理のPEN-FTの巻

    【業務連絡】PEN-FTのセルフタイマーについてメールを頂きました方。返信メールが戻って来てしまいます。最近、中古カメラ店様からの限定修理以外にPEN-FTのオーバーホールご依頼が減っています。需要が無いのであればオリジナルで製作しているハーフミラーも作らなくても良いですかね?丁度在庫が少なくなって次ロットは手配中ですが、年々製作コストも上昇していますので資金負担も多いので、今後は製作するかを検討しなくてはいけない時期に来ました。で、オーバーホールご希望のPEN-FT#2764XXが来ました。27万台ですから一通りのユニット変更は終わっている頃の個体ですが、30万台以降の個体に比べて少し古いのでハーフミラーや露出計の信頼性などが落ちている頃です。付属の38mmはかなり曇っていますので清掃が必要です。作動は...久々正規修理のPEN-FTの巻

  • しばらくPEN系のメンテナンスの巻

    今日は買い物に行こうと駐車場の車に行くとドアも開かない。あちゃ、またやってしまいました。最近の車はドアの開閉以外でもルームランプが点くので勘違いをして点灯したままだったようです。お陰て蒸し暑いのに自転車でバッテリーを運んで来て目下充電中です。で、作業の方は、しばらく販売用のPEN系のメンテナンスをします。まず、PEN-D3#3607XXと後期型の個体をオーバーホールします。ELシールが貼られていますけどELの文字は消えています。露出メーターはボタンを押していると動く時もありましたが現在は動かない状態。これはCdsの問題ではなく、たぶんマイクロスイッチの接点関係の不具合と見た。過去の分解ですでにマイクロスイッチを留めるネジが外された形跡がありました。配線の半田が外れていますけど、メーターの動作不良でスイッチ...しばらくPEN系のメンテナンスの巻

  • 撮影中に分解した25mm f4の巻

    PEN用ズイコーレンズの25mmf4ですが、この状態で来ました。なんでも撮影中にヘリコイドが抜けて分解してしまったとのことです。え~、ピントリングが緩んでいたのかな?抜ける前に気がつこうね。で、ヘリコイドが抜けてしまったレンズは非常に厄介です。ははあ、ヘリコイドガイドが抜けていますね。やはりピントリングのイモネジが緩んでいたのでしょう。ご自身でもねじ込もうとされたとのことですが入らなかったとのことです。ヘリコイドネジの終端は非常に繊細に出来ていまして、無理にねじ込もうとするとネジ端の変形が起きて二度と組みたたなくなります。ここまでかなりの時間が経ちました。ヘリコイドは6条の多条ネジですので、ねじ込み位置はどこでも良いわけではありません。組み立てても∞が来ません。無限位置でのネジの出張位置を確認しながら何度...撮影中に分解した25mmf4の巻

  • まぁまぁのPEN-Wの巻

    かなり昔に作って使っていた電池アダプターが見当たらなくなったので作りました。MR-9型のアルカリ電池の廃物利用です。SR(LR)44のボタン電池がスムーズに挿入出来て、なおかつ、電池を下向きにしても簡単には電池が落下しないという微妙な寸法に孔を拡大して行きます。ボタン電池をセットしたところ。カメラによっては少し引っ込み過ぎの場合がありますが、その時はワッシャーを1枚先に入れてかさ上げをします。現存カメラの露出計は感度が低下気味ですので、敢えて電圧変換はせず、1.5Vのままで使用した方が結果が良い場合もあります。自作される方は自己責任で。#1178XXは外観の塗装も自然劣化のそれで、ボツボツのような劣化は無い良い個体です。レンズは曇りはありますが軽微な部類。シャッターは全体的に遅く、1/8が止まります。(画...まぁまぁのPEN-Wの巻

  • きれいなPEN-D2の巻

    最近、PEN-D2が集まってくるなぁ。D3は露出計は作動している個体が多いですが、D2は不具合のある個体が多い印象です。この個体は#1072XXで、外観やレンズの状態は良いですが、シャッターはやっと動いている状態でメーターの動きに問題があります。針があるところへ来ると「カツッ」と止まってしまい、戻らない時があります。すでに過去の分解で2つの調整抵抗のうち1つを取り去られていました。針が正常に動かない原因は長期の不動状態によりコイルのピポット部の腐食や摩耗などにより、針の動きが重くなっていることがあります。今回はピポットの当たり調整をして改善させました。きれいな個体ですがレンズの分解歴はあります。↖のスリ割りが痛んでいて、親の仇のように固く締まっていました。シャッターは未分解です。ヘリコイドグリスが流化して...きれいなPEN-D2の巻

  • きれいなペトリカラー35の巻

    こんなにきれいなペトリカラー35を見たのは初めてです。外観にアタリも無く機能的にも問題はありません。メンテナンスをして行きます。まず気になったのはレリーズボタンのシャッターが切れるタイミングが深い。と言うか押し込んで底に当たった状態で強く押すと初めてシャッターが切れるといった具合。シャッターのストロークの調整は↘のレバーを曲げて行います。工場で工具を掛けたキズもありますが、レリーズボタンを深く押し過ぎて位置が変わってしまったのでしょう。ファインダーの清掃をしますが、2枚の対物レンズ間の隙間が狭いので清掃は困難です。対物レンズはPENのものより薄いため、無理に剥離をするとカケてしまう危険があるので不用意に分解は出来ません。きれいなペトリカラー35の巻

  • マイクロコードの巻

    世の中お盆休みですかね?中古カメラ店様へTELをしましたら連休中でした。ではこちらもボチボチやります。このマイクロコードは赤窓式のタイプで、不調の多いセルフタイマーも付いていないです。革ケース入りでしたので外観は比較的きれいですが、保存が永いために不具合が出ているという感じです。フードを留めるネジの1本(左)がオリジナルでないようです。頭が大きいですね。まずはフードを分離してミラーやスクリーンなど内部を清掃して行きます。また、フィルムカウンターが固着して戻らないようです。レンズはビュー、テイク共カビが多いです。また、シャッターは低速不調、シャッター羽根、絞り羽根に錆が発生していますので清掃をして行きます。テイクレンズの前玉の裏側にもカビが多いので分解清掃をしますが、前玉を留めているリングナットに工具を掛け...マイクロコードの巻

  • 初期のローライ35の巻

    #30030XXの初期型ローライ35をメンテナンスします。基本的には作動していますので過去にメンテナンスを受けているようです。ただし、フィルムカウンターは25枚以降進みません。この頃は内面塗装は以後のリンクル塗装ではなく、通常の黒艶消し塗装です。ケース入り個体でしたので全体的には小キズも少なく良いコンディションですが、ファインダー角の当たりだけ残念です。ヘリコイドグリスは抜け気味です。入れ直すので問題ありませんが・・。レンズ゛前面の化粧リングは白化が始まっていますが、それほどひどくはありません。ケースに入っていたからでしょう。スプール下の巻上げカムは金属製ですね。これによって巻き上げの感触が違うのです。初期型にはファインダー部にL型のアルミ補強材が挟まれていますね。パーツリストには記載はないので初期の強度...初期のローライ35の巻

  • レースの写真の巻

    カメラの作業に疲れたので、古いレース時代のフィルムをスキャンしています。これはゼッケン21ですのでノービスの初レースの時で、たぶん前日の土曜日の練習だと思います。富士のヘアピンを立ち上がって行きます。快調にストレートを駆け抜けて行きます。まだセッティングが決まっていないので、内心はエンジンが焼き付ないかと中指がクラッチレバーに掛かっています。うちのクラブ員の彼女たち。今見ると少しケバイ感じに見えますが良い人たちでした。もちろん、私の彼女はいません。白黒画像なので余計に暗く見えますが、雨のレースは嫌いです。チームメイトのスタートをサポートしています。私もRIDERの腕章をしていますのでエントリーをしていたのでしょうけど、雨のレースは記憶に残りません。ヤマハが作った仙台の菅生サーキットに外国人選手を招待したイ...レースの写真の巻

  • いろいろやってますの巻

    猛暑が戻って来て、今日は38℃の予報です。みなさん熱中症に気を付けましょう。で、9月のカメラ市が近づいて来てUPをしている時間が無くなって来ましたので簡単にです。これは前回と別のPEN-D3ですが未分解で作業が楽です。ちゃんと位置決めピンの入っています。初分解なので当然ですが・・距離環の前面カバーはこのようにシボ革を剥離します。決して黒塗装部分にピンセットで傷を付けません。しかし、時間は掛かるのです。何時も思うのですが、D系は営業部門からの開発要請でコンパクトPENのボディーに無理やり露出計や巨大レンズを搭載するため無理な設計になっているということ。露出メーターのボタンはマイクロスイッチの軸線と全く合っていません。辛うじて掛かっているという状態です。トップカバーのボタンの位置を動かせないためです。こんな設...いろいろやってますの巻

  • ひたすらコンパクトPENの巻

    9月1日から松屋銀座にて「世界の中古カメラ市」が行われますけど、そこに出品になるかなぁ。コンパクトPENがしばらく続きます。あぁ、今日は750SSと一緒にCB72が並んでいます。まずはPEN-S#2673XXで、PEN-Sの発売は1960年6月とのことですが、この個体は1962年6月製と生産開始からちょうど2年後の製造となる前期型ですね。その割には消耗は少ないのですが、長期保管によるメッキの劣化部分があるのは惜しいところです。まぁ、交換出来ない部品ではありませんので欠点にはなりませんが・・ヘリコイドネジのスリ割りですが、ここに止まらなくてもと言う意地悪な個体は意外に多いです。横にカシメピンがあるので工具が入らないのです。対物レンズに変な生成物が着いています。これが原因か?ファインダーのダイカストが腐食して...ひたすらコンパクトPENの巻

  • 故障のデパートローライ35の巻

    修理カルテに故障内容を書ききれないほどのローライ35ドイツ製が来ました。現状はシャッターも切れない沈胴も出来ない・・観察すると、トンネル部分に内面反射防止と思われる材料が貼られています。マニアさんの中ではローライ35の内面反射対策が研究されているようですので、各部の分解具合からしてマニアさんがバラシて組もうとして組めなかった?と言うような個体です。電池を入れてみると露出計の針が受光窓を塞いでも左端に戻りません。これは初期型に多くなっているCdsの劣化です。Cdsを交換する必要があります。トップカバーを開けてみると・・巻上げギヤの地板の留めネジが緩んでギヤが外れています。ここはネジロックをしておかないと緩むのです。この時は単純にギヤのタイミングを合わせれば正常に作動すると思ったのですが、それは甘かったのです...故障のデパートローライ35の巻

  • いろいろやってますの巻

    ここのところ作業が続いて腰痛も出て来ましたので、お休みしていた鍼灸院へ行って来ました。針の効果は主に血行の改善で、楽になったところで作業に入ります。特にUPをするような作業はないのですが、簡単にしておきます。先日やりましたWALZオートマットのお客様ですが、同じモデルの別個体が来ました。余程のマニアさんですね。全体の程度は良いのですが、レンズの曇りとカビが多いです。ZUNOWレンズは前玉は外気流入による自然の曇りですが、中玉はイヤな曇り方をしています。幸い、分解清掃できれいになっていますが、このような曇り方をするレンズは、早い段階で再発をすることがありますので注意が必要です。シャッターはセルフタイマー内蔵のコパル製SVで、安定した性能を持っています。問題は裏蓋の脚部(後ろ側)が激しく陥没しています。2枚重...いろいろやってますの巻

  • 暑いけど頑張りますの巻

    暑い時期の焼付塗装は避けたいところですが、ご常連さんからPEN-EE2のサイドカバーの塗装剥離を何とかできないかとのご希望。ここは剥がれやすいですね。この部分は材質がスチールでクロメートのような表面処理がされていますので、チープなプライマー無しの1回塗り塗装では塗膜の密着が弱く持たないのです。そもそもシボ革側に剥離した塗膜が付いて来るという・・で、PENのグレーは白/黒の単純なナチュラルグレーではありません。そこに経時劣化の黄ばみが入っているので尚厄介です。特に今回のような小面積の部分塗装では調色する塗料の量もわずかですので余計に精密な調色を困難にします。まぁ、夜目遠目ということで。これは極初期型のPEN-F#1195XXですが、PEN-Fの生産開始は1963年9月とのことですが、この個体は1964年2月...暑いけど頑張りますの巻

  • PENとDemiの巻

    PEN-Sですけどね。当時はカメラは時計と並んで貴重品で、カメラに名前を書く人が多くいました。マジックで書かれているバスなんですけど、各種溶剤を使っても薄くはなっても消えません。何度も分解を受けていて、巻き戻しダイヤル下の真鍮ネジは頭が磨滅してネジを外さなくともトップカバーが外れるという・・柔らかな真鍮ネジということもありますが、カバーが浮いた状態でネジだけに頼って締めて行くのでネジ頭とカバーのネジ孔に負担が掛かるのです。分解した方の技量が分かります。ネジの緩み止めを溶かさないからスリ割りを壊しても緩まないのです。全部仕上げてトップカバーを締めます。レンズの状態は奇跡的に良かったです。数日前にカミさんが買って来た最中(もなか)を食べたのですが、皮とあんこが別々になっていて食べる時に皮に挟んで食べるというも...PENとDemiの巻

  • 真鍮製のローライ35Sブラックの巻

    安倍さんの国葬が決まったようですね。しかし、奈良県警の警護要因は山本五十六長官を守れなかった「六機の護衛戦闘機」パイロットと同じ運命を辿るのでしょうか。で、定番のローライ35Sブラック#2320XXXですが、この状態でニッチモサッチモ動きません。巻上げも出来なければレンズも沈胴出来ない。かなり厄介な個体のようです。メーター窓を見ると内側のガラスがゴム系接着剤で汚く接着されています。トップカバー横のネジも規格外。カニ目ネジを外そうと塗装を傷にしています。かなり程度の悪い分解を受けているようです。カバーを開けてみると・・巻上げギヤのタイミング違い、電池室からの配線断線があります。応急のテストで露出計はCdsが不良で動きません。内部に小さな六角ナットが挟まっていました。これはパーツリストを見ても載っていません。...真鍮製のローライ35Sブラックの巻

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