ノット/東響
昨日も書いたが、定期会員になっている5つのオーケストラのうち4つの演奏会が土日に重なり、2つを振り替えて聴いた4つの演奏会。最後はノット指揮の東響。ともかくこの演奏会を聴けて良かった。2年後の退任が発表されたノットが、東響であげた数々の成果のうち、この演奏会は忘れられないもののひとつになりそうだ。1曲目は武満徹の「鳥は星形の庭に降りる」。何度も聴いた曲だが、ノット指揮東響の演奏は細部まできっちりして、音楽の区切りが明確で、しかも呼吸感のある演奏だった。武満トーンといわれる音が、過度に柔らかくなく、芯のある音で鳴った。2曲目はベルクの演奏会用アリア「ぶどう酒」。武満徹の音楽にはベルクの影響を感じることがあるが、並べて聴くと、武満徹の、音がまばらで隙間の多い書法にたいして、ベルクの場合は高音域から低音域まで音...ノット/東響
2024/05/13 11:26