The Smiths Meat Is Murder 去年2023年11月末、ザ・スミスの中古レコード"Meat Is Murder"を買った。"How Soon Is Now?"の入った国内盤だ。 行
The Smiths Meat Is Murder 去年2023年11月末、ザ・スミスの中古レコード"Meat Is Murder"を買った。"How Soon Is Now?"の入った国内盤だ。 行
栗納豆 栗納豆は今まで食べたことがないはずだが、でもどこかで食べたことがあるかもしれない。だとしても覚えていないなら食べたことがないのと同じだ。 その栗納豆を一粒もらった。さっき、机の上の栗納豆を眺めながらコーヒーを飲んだら、食べてもいない
ハインリヒ・フォン・クライスト「ロカルノの女乞食」種村季弘訳 イギリス南部のリゾート地、バースを舞台にしたロアルド・ダールの「女主人」では、生きている女が恐ろしいと思ったが、やっぱり女の幽霊も恐い。 この短篇小説の舞台はスイス南部のリゾート
Vammala 2005 Finland 11月の初めにフィンランドの南西部の町、Vammalaに友人を尋ねて滞在していたときのこと。当時のメモによればその日は土曜日で、11時頃ランチにと二人で街中に開いているバーをやっと見つけ、立ち寄った
ツバメノートとバスカヴィル家の犬 延原謙の訳によるシャーロック・ホームズを読み始めたのは、中学生になるかならないかの頃だった。 お小遣いを掴んで、駅前の書店まで出かけては、背表紙が空色の、久野純によるカバーデザインの新潮文庫を一冊一冊買い集
近所のスーパーのパンコーナーに、カーラ・ブレイにそっくりな店員さんがいた。 その店員さんの髪の色が完全な白髪であることを除けば、ストレートミディアムの髪型といい、顔つきといいカーラ・ブレイにとてもよく似ていた。 カーラ・ブレイの髪は目の覚め
飛騨高山 2010年 飛騨高山の路地裏で宇宙船の搭乗スポットに遭遇。あるいはタイムトラベルのゲートか。 いそいそと集合場所に向かう子どもたちのシルエット。親が呼びかけても振り向く気配がない。このまま帰ってこないのではないだろうか。 アーサー
茶トラ 2010年 名古屋 子供の頃はよく仔猫を拾った。ほとんど10代の頃だ。最近は猫拾力がミニマムな状態が続いている。 猫拾力とは、捨て猫を見つけ、拾う能力のこと。仔猫のバイブスに敏感な幼少期に発達する。個人差あり。 猫拾履歴(覚えている
味の素数ヶ月ぐらい前から味の素を使うようになった。何十年振りのことだ。味の素は自分が子供の頃には身近な調味料だった。それがいつの間にか全く使わなくなっていた。のび太がジャイアンシチュー(ドラえもん13巻 てんとう虫コミックス)に振りかけてい
フィンランドから日本に帰国したばかりの頃は、朝起きて自分がどこにいるのかわからなくなることがよくあった。近所から聞こえてくるおしゃべり声が、フィンランド語ではないことに頭が混乱したりもしていた。
HelsinkiMarch20032004年、フィンランド南部の国民学校にいたときのこと。あるとき、初級フィンランド語の授業で、なぜか兵役のことが話題になった。フィンランドは男子に兵役義務があってね、ものにもよるけれど期間は半年から1年ぐら
れ名古屋章のセリフのような「れ」の字があった。止まれ~~
上前津交差点の空 2023年9月7月の末に風邪を引き、38度を超える熱を出して寝込んだ。家にあった薬を服用して、一週間ほどでなんとか快復した。ところがそのあと困ったことになった。薬の副作用なのか風邪の後遺症なのか、鼻が全く効かなくなってしま
TheKölnConcert-KeithJarrettレコードのクリーニングに、水の【激落ちくん】を使っている。特にパチパチ音が酷いレコードに有効だと思うが、あくまでも邪道の自己流だ。まず、水の【激落ちくん】をオーテクの湿乾両用のクリーナー
野尻抱影『星空のロマンス』ちくま文庫 より「もうここらは白鳥区のおしまいです。ごらんなさい。あれが名高いアルビレオの観測所です。」 窓の外の、まるで花火でいっぱいのような、あまの川のまん中に、黒い大きな建物が四棟むねばかり立って、その一つの
EtelärantaHelsinki,FinlandNovember20052005年、ヘルシンキの美術大学(当時はTaikと呼ばれていた。現在はAaltoUniversityに統合)にいたときのこと。11月のある日、ぼくは知り合いの日本人
書肆山田の本リーフレット「書肆山田の本 1970―2021」のことは、執筆者の一人でもある俳人の馬場駿吉さんからきいて、2021年3月に名古屋のちくさ正文館書店で買った。同じく執筆者の一人である、ちくさ正文館書店の古田一晴店長を訪ねて来店し
猫耳テーブルの端っこに猫耳がある。耳の形と大きいところが昔飼っていたのにそっくりだ。隠れたつもりが耳だけ出ている。耳なし芳一みたいな奴。20世紀の終わり頃に、東急ハンズでパイン合板の天板と脚を買ってきて自分で作った。四半世紀たった去年まで、
Kesäkuu2023先週、ユヴァスキュラに暮らすフィンランド人の友人からメールが届いた。それによると、今年の6月、ユヴァスキュラに雪が降ったらしい。季節外れにもほどがある。ぼくがフィンランドにいた頃でも、そんな話は聞いたことがない。日本の
電線の上の燕ちょっと前、同世代で知り合いのブックデザイナーに尋ねた。「〇〇さんって小説は読むんですか?」「村上春樹だって読みますよ!」顔は笑っていたが行間が読めない。特に「村上春樹」と「だって」がうまく繋がらない。「村上春樹」のかわりに「ド
デヴィッド・尾形氏イッセー尾形(Issei Ogata、1952〈昭和27年〉年2月22日 - )とデヴィッド・バーン(David Byrne、1952年5月14日 - )が似ている、と前々から by思っていたが、白髪になった二人を見て、ま
「この樹木は、不健全なので、近日中に伐採いたします。」樹木が不健全とはどういうことなのだろう。日サロ顔で無精髭のニセアカシアが、ヒョウ柄シャツをひっかけて夜中の緑道をオラついているところを想像する。それで近隣の植物たちも迷惑している、とか。
イッセー尾形のブックカバーイッセー尾形のブックカバーは、アトムおじさんを初めて観たあとの名古屋のライブ会場で買った。ライブ終了後の恒例のサイン会で、着替えたばかりのシャツに汗を滴らせながらペンを走らせるイッセー尾形に、それまでにない新しい路
Andrew Driftwood Product tagAndrew Driftwoodのジャケットにはその名に違わず、時、水、風の流れた跡がある。ジャケットにひっついていたタグは、まるで流木に引っかかった海藻のようだ。Andrew Dri
豊洲界隈 2023年1月「チケットをご用意することができませんでした。」ザ・ストリート・スライダーズの豊洲PITでのライブ抽選の結果が、4月6日に届いた。残念だけれど、ちょっとホッとしたような。当たってほしかったような、当たらなくてよかった
時を止めたMONDAINEの懐中時計MONDAINEの懐中時計の針が止まっていた。20年以上使っているが、ほぼ18ヶ月毎に電池切れになることを最近知った。裏蓋を開けて古くなったボタン電池を取り出す。気まぐれに時計の針を10時10分に合わせて
ykusi televisio / kaksi televisiota今はもうテレビを観ないけれど、子供の頃観たイメージの断片が、ときどきふわっと頭に浮かんでくる。1980年前後のテレビCMで、確か東京乾電池の柄本明が「ママー!」って叫ぶの
Apteekin Salmiakki®菱形の小粒なサルミアッキ。舌の上で一瞬ピリッとなり、あっけなく溶けていく。"Apteekin Salmiakki" は「薬局サルミアッキ」。咳止めキャンディとして、薬局で販売されたの
ムーミンのコーヒー缶ムーミンのコーヒー保存缶をずっと使っている。フィンランドの友人からクリスマスプレゼントでもらった。それ以来、この缶にコーヒーを切らしたことはほとんどない。この缶には普段使いのレギュラーコーヒー(粉)400グラムの袋が微妙
もたない男 中崎タツヤときどき、「ものを片付けたい、捨てたい」という捨て欲にかられることがある。ところがそういうときには「もったいない」という気分もあって、にっちもさっちもいかなくなる。捨てたいのに捨てられない。そんな捨て欲と所有欲の因業な
インコにつぶやくゼーム氏 真鍋博による挿絵 新潮文庫旧版近未来のゼーム氏もの。主婦、部長、バーのママなどと会話しているようで、実際は、肩の上のインコ型ガジェットにつぶやいているだけのゼーム氏。そうすると、インコが状況に応じて、あるときは雄弁
Microsoft Edge AIこんにちは、花粉症ブロガーのひなたです。今日は、フィンランドに住んでいるときに出会った珍しい花粉症の話をしたいと思います。フィンランドと言えば、白樺の木が有名ですよね。私も白樺の花粉症だったので、フィンラン
キャサリーン・マンスフィールド「園遊会」小説の始まりのところで、主人公の少女ローラがバタつきパンを持って庭に飛び出すシーンがある。 English text Away Laura flew, still hold
JR品川駅に停車中の新幹線車内から見た風景 2023年1月この前、新幹線で東京へ向かう途中の品川駅での路上観察、というか線路上観察。座席窓の縁に置いたデジカメの電子水準器が完全な水平を表示していた。品川駅に停車する新幹線の窓の枠上が、きちん
ATMのゴールデンウィーク郵便局内のATMで順番を待って並んでいたときのこと。年配のおばさんが、ピッピピッピ、カサカサ、チャリチャリとATMを操作していた。急にATMが何か叫んだと思ったら、郵便局のカウンターから人が駆けつけてきてATMの蓋
石を聞く肖像 木之下 晃大きくて重い。まるで石のようだ。名古屋市図書館の定期図書整理で放出されていた。公共の図書館は公的な積読施設だと思っていたのだが、最近は積読本の民営化が進んでいる。こういう本こそ図書館で積んでおいてもらいたいのに民
渋谷 2022エスカレーターで片側にキレイに一列に並んでいる人たちを見ていて、アリのことが頭に浮かんだ。アリは尻からフェロモンを出して列を作っているらしい。でも中には列に並ばず、ぶらぶら遊んでいるアリを一定数見かける。忙しそうに動き回る働き
Helmikuu 2023 from Tiina今年もユヴァスキュラのTiinaさんからカレンダーをもらった。2月は猫の写真だ。つぶらな瞳がこちらを見つめている。たしか去年も2月は猫の写真だった。日本では2月22日は「猫の日」だけど、フィン
Photoshop CS6上で実寸(原寸)表示する方法。必要な道具は巻尺と電卓。Photoshopは知らないインチあたりのピクセル数(ppi)はモニターのサイズによって異なるが、Photoshopのスクリーン解像度の初期値は72 ppiにセ
Joulukortti, Illustrated by Katja Saario一月になって、ユヴァスキュラに住む友人のTiinaさんから、今年も自作のカレンダーが届いた。添えられたクリスマスカード(Joulukortti)の裏面には、彼女