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詩人まーじの生活と意見 http://merginalman.blog.fc2.com/

詩・ポエム・ショートショートなどを孤高の詩人が書き散らすサイト。哲学・文学・サブカル好きは大歓迎!

ネットで初めて詩・ポエムを書いたのは2001年くらいです。学生時代は一応、早稲田詩人会に所属していました。今は10年以上かけて構築中の小説を完成させるために奮闘中♪

まーじ
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2015/03/13

  • 『完全無――超越タナトフォビア』第百十四章

    たまには章ごとにサブタイトルでも付してみようかと思い立ったのだが、たとえば、「空も中道も非有非無も、ニセモノの無を媒介しているが故にダウトであり、構造も脱構築も――あらかじめすでに――存在し得ないが故に却下する、ということの功罪について」などという目も当てられないようなセンスの文言しか浮かばないことに気付いたので、とりあえずは保留ということにしておこうと思う。さて、この辺りで、わずかばかり冒険的なわた...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』第百十三章

    えげつないほどに奇妙かもしれないが、無の連結が運動を生み、それを有の連続として捉えてしまうのが知性とやらを進化させてきた生きものの宿命であり限界でありおもしろさでもあるのだろうか、と不思議に思う。位置しか持ち得ない点の確率論的ネットワークは果てしなく非有非無的概念とリンクしている。「あるというわけでも、ないというわけでもないこと」。それは「空」。誰も彼もが嬉々として引き較べる二つの領域、それは量子...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』第百十二章

    分子と分子、クォークとクォークとの間には何も「ない」わけではない。 何かが何かと引き合うためには、何かと何かが区別されるには、場が必要だ。 幅が必要だ。 それぞれの個物が本性を持つためには、個物同士は離れていなければならない。 しかし、化け「学」的世界のような化粧を必要としない哲「学」以上の非哲「学」的世界においては、あらかじめ無が埋まっている、いや敷き詰めることなく、完全に無である、という信条を持つ...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』第百十一章

    (ここでチビが発現すると同時に発言する。それにしたってガンジスの河岸の砂の数を数え終わるほどにおひさしぶりな登場ではないだろうか。拍手喝采。チビ、ウィッシュ、しろ。三匹に乾杯。みんなの瞳に恋してる。チビのそのことばの端緒は、情緒的に何か高揚しつつといった割り込み型というよりは、あらかじめその会話の流れが決まっていて、ただそれをなぞって棒読みするかのように、という感じでこう呟いた。) 「なぜ何かがあ...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』第百十章

    神は妄想である、と書いた正統ダーウィニスト的有名人、いや英国の進化生物学者がいたが、世界に対する科学的解明による手続きの、その翳で育まれた科学的現象の定義は完全ではない。 すべての過去、すべての未来、すべての現在が存在しない以上、神そのものと同様に、妄想としての神を語るヒトも、共有幻想に過ぎない。 そしてなにより、人間的スケールの枠内で拵えられた道具としての科学というものは、世界を解釈するための精巧...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』序章 第十一節

    【参考文献】ら行ソール・ライター『ソール・ライターのすべて』青幻舎ソール・ライター『永遠のソール・ライター』マーギット・アーブ マイケル・パリーロ監修 柴田元幸訳 小学館ライプニッツ『モナドロジー』 谷川多佳子・岡部英男訳 岩波文庫ジャック・ラカン『精神分析の四基本概念(上)』小出浩之・新宮一成・鈴木國文・小川豊昭訳 岩波文庫ジャック・ラカン『精神分析の四基本概念(下)』小出浩之・新宮一成・鈴木國文・...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』序章 第十節

    【参考文献】や行矢沢永吉『成りあがり 矢沢永吉激論集』角川文庫安井高志『サトゥルヌス菓子店』コールサック社安彦良和『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN 1-24巻セット』角川書店矢玉四郎『はれときどきぶた』岩崎書店柳澤桂子・文 堀文子・画『生きて死ぬ智慧』小学館柳田国男『遠野物語・山の人生』岩波文庫やなせたかし『あんぱんまん』フレーベル館やなせたかし『あんぱんまんとばいきんまん』フレーベル館やなせたかし『それ...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』序章 第九節

    【参考文献】ま行舞城王太郎『阿修羅ガール』新潮文庫『Vivian Maier Street Photographer』John Maloof powerHouse Books『Vivian Maier Self-Portraits』John Maloof powerHouse Books; Illustrated版『Vivian Maier A Photographer Found』John Maloof Harper Design; Illustrated版『Vivian Maier The Color Work』Colin Westerbeck Harper Design; Illustrated版マイルス『フリーク・アウト フランク・ザッパの生活...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』序章 第八節

    【参考文献】は行アントニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』乾信一郎 ハヤカワepi文庫バージニア・リー・バートン『ちいさいおうち』石井桃子訳 岩波書店ヴァーツヤーヤナ『バートン版 カーマ・スートラ』大場正史訳 角川文庫マルティン・ハイデッガー『存在と時間〈上〉』細谷貞雄訳 ちくま学芸文庫マルティン・ハイデッガー『存在と時間〈下〉』細谷貞雄訳 ちくま学芸文庫マルティン・ハイデッガー『「ヒューマニズ...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』序章 第八節

    【参考文献】な行内藤正人編『北斎への招待』朝日新聞出版内藤理恵子『誰も教えてくれなかった「死」の哲学入門』日本実業出版社内藤理恵子『新しい教養としてのポップカルチャー』日本実業出版社長尾みのる『バサラ人間』よるひるプロ永井豪・ダイナミックプロ『デビルマン 全5巻セット』講談社漫画文庫永井均『ウィトゲンシュタイン入門』ちくま新書作・なかえよしを 絵・上野紀子『ねずみくんのチョッキ』ポプラ社中上健次『...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』序章 第六節

    【参考文献】た行ダーウィン『種の起源(上)』渡辺政隆訳 光文社古典新訳文庫ダーウィン『種の起源(下)』渡辺政隆訳 光文社古典新訳文庫ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄(上)』倉骨彰訳 草思社文庫ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄(下)』倉骨彰訳 草思社文庫ジャレド・ダイアモンド ノーム・チョムスキー オリバー・サックス マービン・ミンスキー トム・レイトン ジェームズ・ワトソン 吉成真由美編集...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』第百九章

    ところで、答えることに意味を持たせない何ものか、それこそが世界という名をほしいままにしている当の不可思議なのだが、その解答不可能性に賭けてみる、という凛とした意義を哲学的に見出そうとする人間たちという存在者には隠微なほどになまなまとした熱狂があると思わないだろうか。 あらかじめ「ない」という「不思議ちゃん」に対して、理性と感性とのせめぎ合いの中で思惟を織り巡らせ、人間たちは歴史的に悩み、苦しみ、か...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』第百八章

    感覚によっても論理によっても示威することの難しい堅物の名が、完全無であることは確かなのだが、「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか」という問いの答えとしては元よりふさわしさを欠いている、と言えよう。 完全無を持ち出してしまえば、その問い自体が無効化されることになるのだから。 そのような問いに対して、さまざまな答えを人間は用意するだろうが、その生み出す様も含めて、人間たちにとってのあらゆる事象という...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』第百七章

    この二十一世紀における開闢問題は、量子力学的解釈を除けば、無から宇宙が誕生する謂われはない、と科学的には思料されている。 無から有が生まれたのだとしたら、有が生成するための場が元より必要不可欠のはずなのだが、そのあたりはまだまだ未知の領野であるらしい。 そして、いや、哲学的に思いを馳せるならば、何ものかが無から有に転じるためには、百%の濃度の無に零%の濃度の有が浸食していかなければならないはずだ、と...

  • 『完全無――超越タナトフォビア』第百六章

    なぜ、この作品が仏教哲学をアップグレードし得る可能性があるのか、というと、作品世界そのものが無元論を突き詰めようとしているからである、と言えよう。 既存の思想や哲学のすべては、一元論、もしくは多元論、もしくは仏教哲学における中道のような0.5元論に過ぎないからである。 この作品の思想における真の新しさは、まさにその部分の発見にあったと言えよう。 無から有が生まれる云々の中途半端な形而上学的アプローチはす...

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