わが家は祖父の代から鯉を飼っていたようである・・・祖父の時代には、鑑賞と言うより食用が目的だったらしい・・・父の代から観賞用の錦鯉を飼うようになったが・・・何しろ観賞用と言っても・・ビニール袋入りの稚魚を買って来て・・田植えを済ませたばかりの田んぼに放して刈り取り前に大きくなった鯉を池に移していた・・・大雑把な養鯉方なのでよく死ぬこともあったが・・・勿体ないからと父は焼魚や煮魚にして食卓に乗せていた・・・子供ながらに・・錦鯉の紅白の煮魚や焼魚は嫌だった・・・刺身となるともっと嫌だった・・・泳いでいた頃の姿が目に浮かんでなかなか口に入りにくかった思い出がある・・・私の代になってからは、毎年半夏市などに来る鯉屋さんから補充の鯉を飼って放していたが・・・鯉を飼う趣味は趣味の中でもお金がかかる・・貧農には続かない...手負いの唐獅子