落葉と言えば秋を思い浮かべる。あれは落葉樹が葉を落としている。椎、樫、檜などの常緑樹は晩春に古い葉を落とす。だから今頃落葉が凄い。春落葉えたいの知れぬものも掃く 鍵和田秞子春落葉深々月光スタジオに 火箱ひろ春落葉小さきものにはちさき音 松井季湖23日
落葉と言えば秋を思い浮かべる。あれは落葉樹が葉を落としている。椎、樫、檜などの常緑樹は晩春に古い葉を落とす。だから今頃落葉が凄い。春落葉えたいの知れぬものも掃く 鍵和田秞子春落葉深々月光スタジオに 火箱ひろ春落葉小さきものにはちさき音 松井季湖23日
先日パステルでいちごを描こうと買いに行ったら、いちご売り場が縮小されていた。いちごの旬はこれからだろう。本当は子どもの日の頃だろう。売り場には、西瓜が並んでいた。相棒は梅雨の西瓜はまずいの一言。なんでも早ければ良いのではないと思うが。蜂のとぶグラバー邸を
「暮の春」は春の終わり、四月下旬の頃。「行く春」ほど詠嘆的ではなく、惜春の情を叙景などで淡々と表すことが多い季語。どこでどう線引をすれば良いのやら。こういう事は、苦手だ。余命とは暮春に似たり遠眼鏡 中村苑子缶蹴つて缶のゆきつく春の果て 火箱ひろ暮の春
今日は朝から天気が良い。花粉も少なく絶好の洗濯日和なのに洗濯するものが少ない。ところで下萌とは、春になって土の中から草の芽が萌え出てくること。出てきた草花や野菜などの芽は「ものの芽」だ。「下萌ゆる」と動詞にもなるらしい。草萌えてドボルザークが聞きたき日
昨晩より風が強く吹いてきた。今朝は雨戸がガタガタいうぐらいに吹いている。低気圧がふたつ来ていると天気予報のお姉さん。そして肌寒い。先日は暑かったのに。春荒や封書は二十四グラム 櫂未知子春疾風ロカ岬まで飛ばされて 岡崎禎子春嵐女子高生の笑い声 林田麻
この近くでは、淀川の河川敷の芦焼きが有名だ。草の生育を促し、害虫を駆除するために野や土手などの枯草を焼き払うこと。虫たちも害虫を言われ大変だ。半鐘を打つて野焼の始まれり 太田土男火の気まま許さず土手を焼きにけり 太田悦子海へ行く列車の窓に野火の色
八重桜は咲いているが、染井吉野はほぼ散った。萼に残った蘂が散って落ちること。「桜蘂」だけでは季語にならないらしい。何故?首塚の荒れ桜蕊降るばかり 加古宗也桜蘂降るむかうより君がくる はしもと風里桜蘂降る同意同意の初期設定 笹村ルルもうすっかり花は散
風光るとは、春になってだんだん日差しも強くなり、吹きわたる風が眩しく感じられることをいう。確かに日差しが強くなる。ここのところ、もう日差しは夏だ。夏と思っていたら、今日は朝から肌寒い。身体がついていけない。頬杖は夢見るかたち風光る 長嶺千晶風光る四人家
田んぼに紫雲英の花が咲き始めた。こんな時期に咲き始めたかな。この間桜が散ったのに早くない。今年は桜が咲くのが遅かったのでそう思うのかな。タラップを降りて紫雲英の風の中 西村和子げんげ野へ勝手に足が動き出す 火箱ひろれんげ野にプライドなんて捨てちまえ
咲かない咲かないと言っている間に満開になり、もう桜の季節は終わり。なんと味気ないことか。でもそれなりに楽しませてもらった。昼の部を呼びこむ寄席や花の塵 宇沢圭作さくら散る目隠し鬼さんまあだだよ 平田和代花吹雪自分を好きになる呪文 はしもと風里さくら
一昨日から黄砂が飛び出している。目が痛いのは黄砂のせいかな。遠くの山が黄砂で霞んでいる。ジンギスカン走りし日より霾れり 有馬朗人猫はもうをらず黄砂の降りにけり 松井季湖つちふるや釣り船の犬吠えもせず 畑田保寿美近所の墓地の道から。いつもならくっきり
何故か今年はたんぽぽを見かけないうちに、春が過ぎ去りそうと思っていたら。昨日田んぼ道を歩くと、たんぽぽが咲き、たんぽぽの絮まであちこちに。今年は巡りあわせが悪かったのかな。顔じゆうを蒲公英にして笑うなり 橋 閒石新井真紀の絵本にたんぽぽを挟む 辻 響
歳時記によって書き方は違うと思うけど、「そこはかとない哀愁。春ゆえの気だるさを伴う愁い」らしい。なんとなく、ぼーっとしてやる気がないのはそのせいかな。春愁もなし梳く髪のみじかければ 桂 信子飼ひならす春愁てふ静かなデビル 松井季湖サクサクと食べていき
水に浸しておいた種籾を苗代に蒔くこと。そうなんだ、ローゼルの種をそろそろと思って書いたが。種蒔といえば稲だけをいい、穀類や野菜、草花全般の場合は「物種蒔く」という。「花種蒔く」は秋咲きの花の種を蒔くこと。そうだったんだ。なんとなく違うと思っていたが・・・・。指
釈迦の誕生日といわれる日にちなんで新暦4月8日にその降誕を祝って各寺院で行われる仏事。花祭ともいわれる。少し遅いけど、今日は仏生会で。そう言えば子どもの保育園では旧暦の4月8日に花祭をしていた。園児が張り子の白い象をを引っ張っていたようだ。ぬかづけばわれも善
花といえば桜の花。春咲く一般の花を言う事もあるが、主として桜の花をさす。日本人にとって春はやはり桜だ。奈良の吉野はさくらが奥へ奥へと進んでいるらしい。綺麗だろうが、人混みの事を考えると・・・・。花びらの出て又入るや鯉の口 渥美 清生後約三万日ぞ花の中 辻
菜の花も春を代表する花だ。京都伏見では、桜と菜の花が同時に見える所がある。行った事はないが、「十石舟」に乗ったり、「酒蔵」めぐりをしたり。菜の花や渡しに近き草野球 三好達治菜の花のリゾット君と同じ午後 火箱ひろ笑まひつつ五十年過ぎ花菜風 升田 貞こ
春はさくらの季節。いや菜の花かな。チューリップも忘れてはいけない。イメージだがチューリップは小学校一年生に似合うような。保育園の卒園式に毎年チューリップを贈っていたからそう思うのかな。いちにちを怠け足長チューリップ 寺井谷子髪切りぬ鬱金香に思ひ告げ
桜は青空の下で撮りたいのに、今年は一度も撮れていない。桜が咲きだしてから、晴の日が少ない。一昨日は雨、そして昨日は北風。もう青空に桜は無理かな。折り紙のピアノかたむく花ぐもり 大高 翔花曇り湖岸に立ちし白馬かな 畑田保寿美養花天転入届受理致す はし
昨日は夕方からの雨のはずが、朝も降り、夕方早くに降ってきた。そして夜には本降りに。今朝は九時前に止んだ。これでさくらは終わりと思っていたが、案外しつこく残っていた。花の雨白山の雷ともなひ来 新田祐久花の雨相合傘で大股で 火箱ひろ花の雨本棚のある喫茶店
器用な人は雀の鉄砲を上手に鳴らす。私は器用でないのと、草花で遊ばなかったせいか鳴らせない。このような遊びを誰が子どもに教えるのだろう。金色に照るが雀の鉄砲で 佐々木六戈たよりなくすずめの鉄砲ピーとなる 桐村日奈子来世は雀の鉄砲やも知れぬ 火箱ひろこ
4月29日は昭和の日。しばらくの間 緑の日だった。今は5月4日が緑の日。そして私が育った時代は「天皇誕生日」だった。昭和が終わり、色々な事が目まぐるしく変化した。年寄は時代についていくのが大変だ。わかっているけど、緑の日の季語にした。みどりの日昭和一桁老いにけ
今年の4月は夏になったり、冬になったりと忙しかった。体調を崩す人も増えたのでは。蛙もびっくりしているかも。蛙らの泥んこの恋はじまれり 大木あまり鳴蛙椿油をたらありと 辻 響子携帯電話(ケータイ)の向かうで蛙鳴きどほし 松井季湖パステル画教室の素材
可愛らしいぼんぼりが葱の頭に出来ている。これが種なんだな。植物は動けないが、子孫を残すために色々工夫している。母逝きて泣き場所が無し葱坊主 今瀬剛一音のする方に皆向き葱坊主 粟津さくら退屈な一年坊主葱坊主 波戸辺のばら葱坊主を作る畝なのだろうか。こ
春は植物がワクワクしている気がする。草木の緑が美しい。緑を見ると春は良いなと思う。若草に置かれてくもる管楽器 小島 健歩かない犬はかかへて若草野 火箱ひろ若草や一番ときめくのは背中 はしもと風里白い小さな花が咲いている。その中に黄色い花も。タンポポ
そろそろ以楽園の鴨は帰ったかな。鴨がいなくなると寂しくなるな。パンを持って散歩に来ている人も寂しいだろう。漂ひて湖心へ流れ春の鴨 黒田杏子青臭きことを言ふなり春の鴨 種田果歩春の鴨気になるひとができたのね 松井季湖これは田んぼ道の横の川にいた鴨。軽
春の闇ってなんやねん。何故に春だけ。いや調べたら「夏闇」あった。「五月闇」の傍題。春の闇は月の出ていない春の夜の闇を言う。柔らかくみずみずしさを感じさせるそうだ。春の闇うしろの顔が笑ひ出す 平井正敏春の闇箱階段を降りて来し 辻 水音羽衣を纏ひて春の闇
有名な俳句 菜の花や月は東に日は西に 蕪村こんな広々とした菜の花畑は見たことがない。それでも春になると、色々な所で菜の花を見る。ふるさとの訛にもどる花菜径 栗山妙子一日を菜の花色で遊ぶかな つじあきこ渋ぬけた夫婦ほっこり花菜そば 浅井洋子奇麗な
今年の春は寒暖の差が激しいので体調管理が大変だった。日ごともだが、一日の朝と昼の温度差にも悩まされた。朝の気温に合わせて服を選ぶと、お昼は暑い。そんな気候が考える人間を作りだすのかな。お多福の鼻の穴から春日差 川崎展宏くつたりと春の日差しに負けてゐる
凧、風車、しゃぼん玉、ぶらんこなどは春の季語だ。そして風船も。ゴム風船、紙風船でも良い。言われてみたら春っぽいかな。紙風船息吹き入れてかへしやる 西村和子生真面目に畳まれており紙風船 桐村日奈子ママたちのバギーに風船反戦デモ 武智由紀子晩柑の花が咲
今週の火曜日の夜だったかなすごい雷なりましたよね。雷久しぶりに聞いた。稲光もすごかった。「初雷」は立春後はじめて鳴る雷で「虫出しの雷」「虫出し」とも言う。立春ってとうの昔だよね。でも立春から雷鳴ってないので「虫出し」?春雷やポマードの香の帽子箱 岩永佐
花と言えばほぼ桜の事。それだけ日本人に親しまれているってことだ。今年の桜は早くに咲き過ぎた。入学式の頃は、もう散っていた。ひよこの荷ひと箱おろし花の駅 林 明子花月夜うるーんうるんと消防車 林田麻裕花の下スマホに潰す待ち時間 笹村恵美子これは仁和寺
ブログを書いていても、本を読んでいても眠い。まぁ睡眠時間が足りないのだろうが。する事が遅くなり、睡眠を削ることになっている。日本に目借時ありセナ爆死 光部美千代あと五分パン生地ねかせ目借時 桐村日奈子つり革にもたれゆられて目借り時 松田ひむれセナと
あっという間に桜が咲き、散った今年の春。春は駆け足と言うか、春の間から夏の感じだった。刺しすすむ刺繍の色も春深し 朝倉和江等高線詰まる膨らむ春深む 波戸辺のばら春深し泣かせてみたき抱き人形 火箱ひろ現在(4月11日)の大川あたり。さくらが咲いているよう
春は何だか物憂い。なので春愁かな。冬の寒い間は、こんな気分にならない。でも今年の春は異常だ。春と言うより夏だ。春愁や雨の匂ひを袖だたみ 坂巻純子それぞれの鞄それぞれの春愁 火箱ひろ長靴をそっと干す猫春愁 鈴木みのり石垣の下に何やら可愛いものが。この
春の日焼けに注意。それだけ日差しが強いということだ。どんよりしていた冬と違い、景色が輝いている。何かに挑戦したくなる季節かな。立ち上がる仕掛け絵本や風光る 高橋秋子淀君の小袖ひらりと風光る 種田果歩風光る子安地蔵のおちょぼ口 波戸辺のばらこんなに菫
昨日は全国的に黄砂が降ったそうだ。我が町も、何だか霞んでいた。これは自然現象だから何処へも文句をいえない。下町の閉店通り黄砂降る 鶴賀 水つちぐもり美白の粉を奪ひあふ 辻 響子つちふるや段々畑のややこしい 髙貴美子高槻の方の山が霞んでいる。こちらは
私にとって微妙な花。知っているようで知らない花。でも何故か惹かれる花。どうしてかな。ライラック運河の街はまだ暮れず 大西 裕リラ冷えや母の歩みのほたほたと 松井季湖リラ冷や左手で切る右の爪 たかはしすなおこれってライラックなのだろうか?(3月3日撮影
桜、ほとんど散ったかな。八重桜はこれからかな。八重桜は主季語になっている歳時記の方が多いかな。瓔の俳句では、桜の中の傍題に入れた。鎮痛剤呑んでさくらの下にゐる 柿本多映八重桜ぽったり雨を吸いこんで たかはしすなお八重桜とほくまで歩いて会へた はしも
春は眠たい。私は年中眠たい。さすがに冬の寒い間は眠くならないが。だから春になると、思い出したように眠いのかな。春眠の浅瀬に妻の笑ひ声 辻田克巳とりあえず春眠に身を委ねけり 畑田保寿美リポビタンDで春眠ひきはがす 松井季湖昨日と同じ畦道。いつもこの辺り