デイドリーマー2
日差しは眩しいが、刺すような暑さという訳ではなかった。生ぬるい空気が膜のように素肌をつつんでいる。日焼け防止にカーディガンを羽織っていたが、このままだと熱中症は避けられないだろう。下はキャミソールだ。はしたないような気もしたが、周りにビキニの人間がわんさか居る中でこんなことを気にしているのはあまりに馬鹿馬鹿しいので、とっとと脱ぐことにした。風に削られた手製の砂山に、誰かの忘れ物だろう赤いプラスチックのスコップが埋まっている。辺りに家族連れはもう、いないようだった。砂をすくい上げると、ほのかにあたたかい。手のひらから細かな粒子が滑り落ちた。少し深くまで掘り進めると、湿った土が湧き出てくる。私は漠…
2022/07/22 22:52